しかしながら、上記、従来の情報入出力システムにおいては、出力対象のプリンタ等の入出力制御装置にて本人認証を行っていないため、この端末(携帯情報端末、PHS、携帯電話等の移動体通信端末)の操作により誰もが印刷可能となる。すなわち、移動体通信端末の使用者が、本来の端末の持ち主かどうかがわからないため、情報の安全性(セキュリティ)について信頼性を確保できない、という問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、移動体通信端末の使用者が、各種サービスを提供するホストコンピュータ内の情報を容易にアクセス可能とし、さらに、該端末の操作により入出力制御装置の使用者を認証後、該情報を容易に入出力可能な情報入出力システムを得ることを目的とする。
また、本発明は、移動体通信端末の使用者が、インターネット上にあるコンテンツを、インターネットに接続されているプリンタサーバやファクシミリサーバを介して任意のプリンタやファクシミリに出力することができる情報入出力システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る情報入出力システムにあっては、移動体通信端末(後述する実施の形態の端末1に相当)と、無線伝送路を介して前記端末との通信を行い、前記端末の使用者に提供可能なサービスに関するデータベースを備え、前記使用者が前記各種サービスの提供を受けられる契約者かどうかを確認するサービス提供手段(ホストコンピュータ4、入出力用ゲートウェイサーバ5に相当)と、前記サービス提供手段からのデータを、既知の回線を介して受け取り、出力する入出力制御装置(入出力制御装置6に相当)と、を備え、前記端末と前記サービス提供手段との通信を確立後、前記端末からの操作で、前記データベース内のデータを読み出し、該データの出力を希望する前記入出力制御装置に対して認証コードを入力し、前記サービス提供手段にて前記サービスの提供を受けられる契約者として認証された場合に、前記入出力制御装置が所定のタイミングで該データを受け取り、その後、出力するものである。
すなわち、たとえば、端末の操作またはキーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る端末の使用者だけが、サービス提供手段に保管された所望のデータを出力する。すなわち、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。
また、請求項2に係る情報入出力システムにあっては、移動体通信端末(端末1aに相当)と、無線伝送路を介して前記端末との通信を行い、前記端末の使用者に提供可能なサービスに関するデータベースを備えたサービス提供手段(ホストコンピュータ4aに相当)と、前記端末の使用者が前記各種サービスの提供を受けられる契約者かどうかを確認する確認手段(入出力用ゲートウェイサーバ5aに相当)と、前記サービス提供手段内のデータを前記端末から受け取り、出力する入出力制御装置(入出力制御装置6に相当)と、を備え、前記端末と前記サービス提供手段との通信を確立後、前記端末からの操作で、前記データベース内のデータを読み出し、該データの出力を希望する前記入出力制御装置に対して認証コードを入力し、前記確認手段にて前記サービスの提供を受けられる契約者として認証された場合に、前記入出力制御装置が所定のタイミングで該データを受け取り、その後、出力するものである。
すなわち、端末の操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る端末の使用者だけが、端末を経由して所望のデータを出力する。すなわち、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、より高い信頼性が確保される。
また、請求項3に係る情報入出力システムにおいて、前記入出力制御装置は、前記認証後、出力コマンドが入力された時点で、前記データを受け取り、その後、出力するものである。
すなわち、たとえば、端末またはキーボードからの本人IDが入出力制御装置に入力され、本人認証後、端末の使用者が出力コマンド(出力ジョブコード)を送信することにより、入出力制御装置が出力制御を行う。そのため、出力が必要なときにだけ出力ジョブコードを送信することとなる。
また、請求項4に係る情報入出力システムにあっては、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、ICカードや磁気カードの電子マネーを用いて課金処理を行うものである。
すなわち、課金処理において、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる。
また、請求項5に係る情報入出力システムにあっては、前記端末に前記入出力制御装置の設置場所への道順を表示するものである。
すなわち、前記端末の表示画面に地図が表示されるため、効率良く近隣に設置された入出力制御装置を特定することができる。
また、請求項6に係る情報入出力システムにあっては、契約者に提供可能なサービスに関するデータベースを備え、該データベースへアクセスを行った人が前記各種サービスの提供を受けられる契約者かどうかを確認するサービス提供手段(ホストコンピュータ4、入出力用ゲートウェイサーバ5に相当)と、前記サービス提供手段からのデータを受け取り、出力する入出力制御装置(入出力制御装置6に相当)と、を備え、前記入出力制御装置からの操作で、前記データベース内のデータを読み出し、該データの出力を希望する前記入出力制御装置に対して認証コードを入力し、前記サービス提供手段にて前記サービスの提供を受けられる契約者として認証された場合に、前記入出力制御装置が該データを受け取り、その後、出力するものである。
すなわち、キーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る入出力制御装置の使用者だけが、サービス提供手段内のデータを出力する。すなわち、入出力制御装置の使用者が、サービス提供手段内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。
また、請求項7に係る情報入出力システムにあっては、データ入力用の装置で取り込んだデータを入力可能とし、内部に取り込まれたデータをデータ出力用の装置に出力可能とする複数の入出力制御装置(入出力制御装置6a,6bに相当)と、前記複数の入出力制御装置の使用者が、複数の入出力制御装置間の通信が可能な契約者かどうかを確認する確認手段(入出力ゲートウェイサーバ5に相当)と、を備え、出力を希望するある特定の入出力制御装置に対して認証コードを入力し、前記確認手段にて入出力制御装置間の通信が可能な契約者として認証された場合に、所望の入出力制御装置からデータを受け取り、その後、出力するものである。
すなわち、キーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る入出力制御装置の使用者だけが、他の入出力制御装置内のデータを出力する。すなわち、特定の入出力制御装置の使用者が、他の入出力制御装置内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。
また、請求項8に係る情報入出力システムにあっては、前記出力されるデータが、新聞または出版物に関するデータであるものである。すなわち、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、プリンタや記憶装置(メモリ)を備えることになる。
また、請求項9に係る情報入出力システムにあっては、前記出力されるデータが、音源データであるものである。すなわち、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、音源データ再生装置や記憶装置(メモリ)を備えることになる。
また、請求項10に係る情報入出力システムにあっては、前記出力されるデータが、静止画像データおよび動画データであるものである。すなわち、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、カラープリンタ、デジタルカメラ、記憶装置(メモリ)を備えることになる。
また、請求項11に係る移動体通信端末にあっては、データの出力を希望する入出力制御装置に対して、使用者を認証するための認証コードを、無線伝送路を介してまたは既知のケーブルを用いて、入力するものである。すなわち、端末の操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力する。そのため、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができる。
また、請求項12に係る入出力制御装置にあっては、移動体通信端末から、出力コマンドが入力された時点で、データを受け取り、同時に、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、ICカードや磁気カードの電子マネーを用いて課金処理を開始するものである。すなわち、課金処理において、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる。
また、請求項13に係る情報入出力システムは、インターネット(106)に接続でき、プリントすべきコンテンツを特定するドキュメントIDおよび印刷する装置(ファクシミリ110,プリンタ112に相当)を特定する印刷出力先IDを少なくとも含むプリント要求データを送出する端末(端末1、すなわち携帯電話やPDAなどの移動体通信端末)と、インターネット(106)に接続されたプリント要求管理サーバ(105),プリンタサーバ(108,108’),およびファクシミリサーバ(107,107’)と、前記プリンタサーバ(108,108’)に接続されたプリンタ(112)と、前記ファクシミリサーバ(107,107’)に接続されたファクシミリ(110)からなり、プリント要求管理サーバ(105)は、端末(1)から送信されたプリント要求データに含まれる「印刷出力先ID」を解析して得られた出力先に従って適当なファクシミリサーバまたはプリンタサーバへ印刷要求を送信することを特徴とするものである。例えば、出力先のファクシミリ番号の市外局番に従って近いファクシミリサーバを選択する。または出力先のプリンタのドメイン名、IPアドレスに従って同じあるいは近いドメイン内にあるプリンタサーバを選択する。
また、請求項14に係る情報入出力システムは、前記プリント要求管理サーバが課金情報を管理する。課金情報は、例えば当該情報入出力システムの使用料、コンテンツの著作権に対する使用料、出力装置へデータを送信する際の通信料などである。課金方法は定額制度、従量制度のいずれの方式でも構わない。
プリント要求管理サーバは、プリント要求データに含まれる「ドキュメントID」に関連付けられた課金情報、例えばコンテンツの著作権に対する使用料等が存在する場合は、その課金情報をプリント要求データと関連付けてこれを保持する。またファックスサーバへ印刷指示を行った後、ファックスサーバが送信ステータスとして「成功」を返した場合は、ファックス通信に関する課金情報、例えば通話料をプリント要求データと関連付けてこれを保持する。あるいはファックスサーバが送信ステータスとして「失敗」を返した場合には、当印刷要求に関する課金情報を破棄する。このとき情報入出力システムの利用料等、当印刷要求と直接関連のない課金情報は破棄してもしなくてもよい。
また、請求項15に係る情報入出力システムは、前記ファクシミリサーバ(107など)およびプリンタサーバ(108など)が受信したプリント要求データに含まれる「ドキュメントID」を解析し、当該ファクシミリサーバまたはプリンタサーバ内に含まれるデータであればそれを取得し、なければインターネット(106)上のデータを取得することを特徴とするものである。
例えば、ドキュメントIDがURLの場合、“http://”で始まればインターネット上を検索し、データを取得する。“file:/”で始まれば、サーバ自身の持つデータ保持部(ディスク)等からデータを取得する。
また、請求項16に係る情報入出力システムにおいては、前記ファクシミリサーバ(107など)または前記プリンタサーバ(108など)が、取得したデータを変換した後にファクシミリまたはプリンタへ送信することを特徴とするものである。例えば、ファクシミリサーバの場合、得られたHTML(ハイパーテキスト)ファイル、画像ファイル等をG3ファックス形式に変換する。
また、請求項17に係る情報入出力システムは、前記プリンタ要求データがさらに「印刷時刻」を含み、プリント要求管理サーバ(105)が該「印刷時刻」に従って、プリント要求をファクシミリサーバ(107など)またはプリンタサーバ(108など)へ送信することを特徴とするものである。
プリント要求管理サーバ(105)が指定された「印刷時刻」に、「印刷時刻」を「ただちに」としてファックスサーバあるいはプリンタサーバへ送信する方法と、プリント要求管理サーバが「印刷時刻」を含む印刷指示をファックスサーバあるいはプリンタサーバへ送信し、印刷指示を受信したファックスサーバあるいはプリンタサーバが指示された「印刷時刻」にファックスあるいはプリンタへの印刷を開始する方法がある。
また、請求項18に係る情報入出力システムにおいては、前記プリンタサーバ(108など)がファイヤウォール(防火壁)により保護されているLAN内に存在し、プリント要求管理サーバ(105)が、防火壁を通過できるプロトコル形式(例えば、電子メール)でプリント要求を送信することを特徴とするものである。
また、請求項19に係る情報入出力システムにおいては、印刷出力先のファクシミリ(110)からファクシミリサーバ(107など)へ回線を確保した後に、該ファクシミリサーバ(107など)により当該ファクシミリ(110)へ印刷データを送信することを特徴とするものである。これにより、印刷先のファクシミリに課金することができる。
また、請求項20に係る情報入出力システムにおいては、ファクシミリサーバ(107など)あるいはプリンタサーバ(108など)が、プリント要求データ内の「印刷出力先ID」を解析し、該解析結果に従って出力すべきファクシミリ(110)を選択することを特徴とするものである。これは、例えばインターネットファクシミリに対応するものである。その他は電話回線網を使用する。
また、請求項21に係る情報入出力システムにおいては、ファクシミリサーバ(107など)あるいはプリンタサーバ(108など)が、プリント要求データ内の「ドキュメントID」で示されるドキュメントのデータの全部あるいは一部を取得し、そのドキュメントデータ内に「出力用ドキュメントID」が指定されているかどうかを解析する。解析の結果、ドキュメント内に「出力用ドキュメントID」が指定されている場合には、「ドキュメントID」で指定されたドキュメントの代わりに「出力用ドキュメントID」で指定された出力用代替データを出力する。
また、請求項22に係る端末は、インターネットに接続でき、出力すべきドキュメントを特定するドキュメントIDおよび出力先装置を特定する出力先IDを少なくとも含むプリント要求データを送出するようにしたものである。これによって、端末の操作により、所望のドキュメントを所望の出力先装置に出力することが可能になる。
以上、説明したとおり、本発明の情報入出力システム(請求項1)によれば、たとえば、端末の操作またはキーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る端末の使用者だけが、サービス提供手段に保管された所望のデータを出力する。すなわち、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。これにより、端末の使用者が、サービス提供手段内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力可能な情報入出力システムを得ることができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項2)によれば、端末の操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る端末の使用者だけが、端末を経由して所望のデータを出力する。すなわち、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、より高い信頼性が確保される。これにより、端末の使用者が、サービス提供手段内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力可能な情報入出力システムを得ることができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項3)によれば、たとえば、端末またはキーボードからの本人IDが入出力制御装置に入力され、本人認証後、端末の使用者が出力コマンド(出力ジョブコード)を送信することにより、入出力制御装置が出力制御を行う。そのため、出力が必要なときにだけ出力ジョブコードを送信することとなり、それに伴って、通信料金の無駄をなくすことができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項4)によれば、課金処理において、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項5)によれば、前記端末の表示画面に地図が表示されるため、効率良く近隣に設置された入出力制御装置を特定することができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項6)によれば、キーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る入出力制御装置の使用者だけが、サービス提供手段内のデータを出力する。すなわち、入出力制御装置の使用者が、サービス提供手段内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。これにより、入出力制御装置の使用者が、サービス提供手段内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力可能な情報入出力システムを得ることができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項7)によれば、キーボードの操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力することにより、特定の認証コードを知る入出力制御装置の使用者だけが、他の入出力制御装置内のデータを出力する。すなわち、特定の入出力制御装置の使用者が、他の入出力制御装置内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性が確保される。これにより、特定の入出力制御装置の使用者が、他の入出力制御装置内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力可能な情報入出力システムを得ることができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項8)によれば、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、プリンタや記憶装置(メモリ)等を備えることになる。これにより、新聞または出版物を、検索した新聞または出版物をすぐに読むことができ、さらに、保存しておくこともできる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項9)によれば、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、音源データ再生装置や記憶装置(メモリ)等を備えることになる。これにより、受け取った音源データからすぐに音楽を再生することができ、さらに、保存しておくこともできる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項10)によれば、入出力制御装置では、出力のための外部機器として、たとえば、カラープリンタ、デジタルカメラ、記憶装置(メモリ)等を備えることになる。これにより、受け取った写真や映像をすぐに再生することができ、さらに、保存しておくこともできる、という効果を奏する。
また、本発明の移動体通信端末(請求項11)によれば、端末の操作で、入出力制御装置に対して認証コードを入力する。これにより、端末の使用者が、端末の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性を確保することができる、という効果を奏する。
また、本発明の入出力制御装置(請求項12)によれば、課金処理において、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項13)によれば、プリント要求管理サーバが最適な出力サーバを選択して印刷要求を送信することが可能となるため、出力装置との物理的距離の近い出力サーバを選択することで通信料を下げる、あるいは出力速度を上げる、といった効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項14)によれば、プリント要求管理サーバが、プリント要求データ毎に、コンテンツに関連する課金情報と、ファクシミリサーバ等から返信される出力結果のステータスに従った通信料等の課金情報とを管理することにより、使用者へ公正な課金を行うことが可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項15)によれば、ドキュメントIDを解析することにより、同じ表記方法でローカルサーバに存在するコンテンツやキャッシュ、インターネット上に存在するコンテンツとを指示することが可能となり、システムを簡略化できる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項16)によれば、ドキュメントを出力装置へ送信する前にデータを変換することにより、様々な異なる形式(フォーマット)のドキュメントを同一の出力装置へ出力することが可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項17)によれば、ドキュメントを出力装置へ送信する時刻を指定でき、望ましい時刻に出力を得られる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項18)によれば、従来の方法では印刷することが不可能であるファイヤフォール内のネットワークプリンタ等の出力機器への出力が可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項19)によれば、受信側のファクシミリへ通信料の課金を行うことが可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項20)によれば、公衆電話回線網等を利用する通常のファクシミリとインターネットを利用するインターネットファクシミリとの両方の機器への送信が可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の情報入出力システム(請求項21)によれば、端末表示用のデータの代替データとして、出力機器に合わせて最適化された出力用データを出力用に用いることが可能となる、という効果を奏する。
また、本発明の端末(請求項22)によれば、端末の操作で、プリント要求管理サーバへプリント要求データを入力する。これにより、端末の使用者が、出力したいドキュメントを出力させたい出力機器へ出力を行うことができる、という効果を奏する。
以下に、本発明の情報入出力システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
<実施の形態1>
図1は、本発明にかかる情報入出力システムの実施の形態1の構成を示す図である。図1において、1は、表示画面の操作により、各種サービスを提供するホストコンピュータの情報を容易にアクセス可能とし、さらに、操作を行う使用者が、該情報をアクセス可能な使用者かどうかを認証するための認証コードを後述する入出力制御装置に対して送信する、携帯情報端末、PHS、および携帯電話等の移動体通信端末(以降、単に端末1と呼ぶ)である。なお、ここでいう携帯電話は、たとえば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、またはCDMA(Code Division Multiple Access)の通信方式を採用したものである。
また、2は無線伝送路を介して端末1との通信を行う無線基地局(以降、単に基地局2と呼ぶ)であり、3は端末1からの発信先に応じて接続先を割り振る移動通信制御局(または移動通信制御局内のコンピュータ)であり、4は端末1の使用者に提供可能なサービスに関するデータベースを備えたホストコンピュータであり、5はホストコンピュータ4からのデータを保管してそのデータを回線接続(一般電話回線、ISDN回線、専用線等)された外部機器に送信する入出力用ゲートウェイサーバであり、6は入出力用ゲートウェイサーバ5からのデータに基づいて外部装置(プリンタ等)を制御する入出力制御装置である。
なお、本実施の形態の入出力制御装置6において、「入力」とは、スキャナおよびデジタルカメラ等の入力装置や、有線または無線を利用した外部の通信機器等、からの情報の入力を示すものであり、「出力」とは、プリンタ、記録媒体、画像処理装置、音源データ再生装置、および有線または無線を利用した外部の通信機器等、への情報の出力を示すものである。また、上記ホストコンピュータ4からのデータは、テキストデータ(新聞または出版物等)、バイナリデータ、ファックスデータ、画像データ(写真、ビデオ映像等)、または音源データ等である。また、入出力制御装置6は、移動可能な端末1に対応して複数の場所に設置されていることから、本実施の形態では、移動先の変更にあわせて近隣の入出力制御装置に所望のデータを出力する。
また、図2は、上記入出力制御装置6内の詳細な構成、および入出力制御装置6周辺の構成を示す図である。図2において、61は入出力制御装置6の動作を制御する制御部であり、62は入出力用ゲートウェイサーバ5との送受信を行う通信インターフェースであり、63はFDおよびMO等にデータを記憶するための書込/読出インターフェースであり、64は端末1との通信を行う携帯用インターフェースであり、65はプリンタ(またはその他の情報出力用の外部機器)に接続されるプリンタインターフェースであり、66はスキャナ(またはその他の情報入力用の外部機器)に接続されるスキャナインターフェースである。
以下、上記のように構成される情報入出力システムの動作を図3、図4、図5、および図6にしたがって説明する。なお、図3は、端末1の処理フローチャート(第1次制御および第2次制御に対応)を示す図であり、図5は、情報入出力システムにおける第1次制御および第2次制御の動作を示す図である。具体的にいうと、ここでは、端末1の使用者が、表示画面を操作することにより、各種サービスを提供するホストコンピュータ4内の情報を、入出力ゲートウェイサーバ5に送信するまでの動作を示す。
また、図4は、端末1の処理(第3次制御に対応)および課金処理のフローチャートを示す図であり、図6は、情報入出力システムにおける第3次制御の動作を示す図である。具体的にいうと、ここでは、端末1を操作することにより、端末1の使用者を認証後、入出力ゲートウェイサーバ5に保管された情報を、入出力制御装置6に送信し、入出力制御装置6が、受け取った情報をプリンタ等の外部機器に出力するまでの動作を示す。
まず、第1次制御として、たとえば、端末1の使用者は、表示画面に表示されたメニューの中から所望の処理(大項目:銀行へのアクセス、チケットまたは航空券の購入等)を選択し(ステップS1)、つぎの操作に移行する(ステップS2,Yes)。なお、つぎの操作に移行しない場合(ステップS2,No)は、ここで、処理を終了する。ここでは、端末1とホストコンピュータ4が基地局2および移動通信制御局を介して通信を行うことになり、以降、端末1では、ホストコンピュータ4の制御によるメニューを選択する。
つぎに、第2次制御として、たとえば、端末1の使用者は、ホストコンピュータ4からの制御で表示画面に表示されたメニューの中から所望の処理(小項目:出力する情報および画面表示、または出力する情報およびプリントアウト等)を選択し(ステップS3)、つぎの操作に移行する(ステップS4,Yes)。
このとき、端末1からは、たとえば、選択項目の1つである「プリントアウト」に対応する入出力用ゲートウェイサーバ5のアドレスが送信される(ステップS21)。そして、このアドレスを受け取ったホストコンピュータ4では、該アドレスに対応する入出力用ゲートウェイサーバ5に対して、プリントアウトを行うときに必要となる出力ジョブコードを要求する(ステップS22)。
その後、この要求を受け取った入出力用ゲートウェイサーバ5では、プリントアウト処理に対応する出力ジョブコードを発行する(ステップS23)。出力ジョブコードを受け取ったホストコンピュータ4では、たとえば、出力する情報が格納された場所を示すURL(Uniform Resource Locator)を、入出力用ゲートウェイサーバ5に対して送信する(ステップS24)。そして、第2次制御の最後の処理として、入出力用ゲートウェイサーバ5では、URLに基づいて出力対象のデータをデータベースから読み出し、そのデータを一時的に保存し(ステップS25)、ホストコンピュータ4は、端末1に対して、プリント枚数、データ量、および出力ジョブコード等の情報を表示するための制御を行う(ステップS26)。なお、ステップS4の処理において、たとえば、操作を途中で停止するような場合(ステップS4,No)には、ここで、処理を終了する。
つぎに、第3次制御として、端末1の使用者は、端末1の操作またはキーボード13の操作により、入出力制御装置6に対して、本人ID(たとえば、暗証番号や自分の電話番号等)を入力する(ステップS11,ステップS31)。このとき、入出力制御装置6では、受け取った本人IDを入出力用ゲートウェイサーバ5に送信する(ステップS32)。ここで、入出力用ゲートウェイサーバ5は、受け取った本人IDと、内部に予め登録してあるIDと、を比較し、一致した場合(ステップS12,Yes)に、端末1の使用者が先に保管しておいたデータをアクセス可能であることを認証する(ステップS33)。なお、一致しない場合(ステップS12,No)には、端末1にエラーを表示する制御を行い(ステップS13)、再度、本人IDの入力処理を行う(ステップS11)。
そして、入出力ゲートウェイサーバ5による認証後、端末1の使用者は、先に第2次制御にて表示された出力ジョブコードを、端末1の操作またはキーボード13の操作により、入出力制御装置6に対して送信する(ステップS14,ステップS34)。このとき、入出力制御装置6では、受け取った出力ジョブコードを入出力用ゲートウェイサーバ5に送信する(ステップS35)。
ここで、入出力用ゲートウェイサーバ5は、受け取った出力ジョブコードと、第2次制御にて受け取った出力ジョブコードと、を比較し、一致した場合(ステップS15,Yes)に、入出力制御装置6にて出力処理に伴う課金処理を行う(ステップS17)。そして、第3次制御の最後の処理として、入出力制御装置6では、先に入出力用ゲートウェイサーバ5に保管しておいたデータを読み出し、最も近隣に設置されたプリンタ等の外部機器に出力(印刷)する(ステップS18,ステップS36)。なお、ここでは、最も近隣に設置されたプリンタを特定するため、たとえば、端末1に設置場所への道順を表示することとしてもよい。また、ステップS15の処理において、一致しない場合(ステップS15,No)には、端末1にエラーを表示する制御を行い(ステップS16)、再度、出力ジョブコードの入力処理を行う(ステップS14)。
なお、本実施の形態においては、端末1の操作およびキーボードの操作により本人IDの入力を行ったが、これに限らず、たとえば、図2に示す磁気カードやICカードを用いて本人IDの入力を行うこととしてもよい。また、本実施の形態における課金処理は、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置15を用いることとしてもよいし、電子マネーを用いることとしてもよい。また、本実施の形態における第2次制御では、図6に示すとおり、URLに基づいて出力対象のデータを入出力ゲートウェイサーバ5に取り込むが、この方法に限らず、すなわち、URLによらず、たとえば、図7に示すように、端末1からの操作により、直接、ホストコンピュータ4が入出力用ゲートウェイサーバ5に、出力対象のデータを送信する(ステップS27)こととしてもよい。また、移動通信制御局3およびホストコンピュータ4については、一体型の構成であってもよい。
以上、本実施の形態によれば、端末1の操作およびキーボード13の操作で、入出力制御装置6に対して本人IDを入力することにより、特定の本人IDを知る端末1の使用者だけが、入出力用ゲートウェイサーバ5に保管された所望のデータを出力(印刷)可能である。すなわち、端末1の使用者が、端末1の持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性を確保することができる。これにより、本実施の形態では、端末1の使用者が、各種サービスを提供するホストコンピュータ4内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力させることができる。
また、本実施の形態によれば、端末1またはキーボード13からの本人IDが入出力制御装置6に入力され、本人認証後、端末1の使用者が出力ジョブコードを送信することにより、入出力制御装置6が出力制御を行う。そのため、本実施の形態では、出力が必要なときにだけ出力ジョブコードを送信することとなり、
それに伴って、通信料金の無駄がなくなる。
また、本実施の形態によれば、課金処理において、たとえば、予め所定の金額の入金しておく現金回収装置15や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる。
<実施の形態2>
図8は、本発明にかかる情報入出力システムの実施の形態2の構成を示す図である。図8において、1aは、実施の形態1と同様のものであり、表示画面の操作により、各種サービスを提供するホストコンピュータの情報を容易にアクセス可能とし、さらに、操作を行う使用者が、該情報をアクセス可能な使用者かどうかを認証するための認証コードを後述する入出力制御装置に対して送信する、携帯情報端末、PHS、および携帯電話等の移動体通信端末(以降、単に端末1と呼ぶ)である。端末1aにおいて、実施の形態1の端末1と異なる点は、たとえば、出力(印刷)処理を行う場合、直接、ホストコンピュータから出力対象のデータを受け取り、そのデータを入出力制御装置に送信する点である。
また、4aは端末1の使用者に提供可能なサービスに関するデータベースを備え、前記出力対象となるデータを、移動通信制御局3および基地局2を介して、端末1aに送信するホストコンピュータであり、5aは回線接続(一般電話回線、ISDN回線、専用線等)された入出力制御装置6との間で本人認証を行う入出力用ゲートウェイサーバである。なお、その他の構成については、先に説明した実施の形態1の構成と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、上記のように構成される情報入出力システムの動作を説明する。なお、第1次制御については、先に説明した実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。第2次制御として、たとえば、端末1aの使用者は、ホストコンピュータ4aからの制御で表示画面に表示されたメニューの中から所望の処理(小項目:出力する情報および画面表示、または出力する情報およびプリントアウト等)を選択する。
このとき、端末1aからは、たとえば、選択項目の1つである「プリントアウト」に対応するコマンドが送信される。そして、このコマンドを受け取ったホストコンピュータ4aでは、出力対象となるデータをデータベースから読み出し、端末1aに対して送信する。最後に、ホストコンピュータ4aは、端末1aに対して、プリント枚数、およびデータ量等の情報を送信する。
つぎに、第3次制御として、端末1aの使用者は、端末1aの操作またはキーボード13の操作により、入出力制御装置6に対して、本人ID(たとえば、暗証番号や自分の電話番号等)を入力する。このとき、入出力制御装置6では、受け取った本人IDを入出力用ゲートウェイサーバ5aに送信する。ここで、入出力用ゲートウェイサーバ5aは、受け取った本人IDと、内部に予め登録してあるIDと、を比較し、一致した場合に、端末1aの使用者が先に保管しておいたデータをアクセス可能であることを認証する。なお、一致しない場合には、端末1aにエラーを表示する制御を行い、再度、本人IDの入力処理を行う。
そして、入出力ゲートウェイサーバ5aによる認証後、端末1aの使用者は、先に第2次制御にて保管しておいたデータを、端末1aの操作により、入出力制御装置6に対して送信する。このとき、入出力制御装置6では、出力処理に伴う課金処理(実施の形態1と同様の方法で行う)を行う。その後、第3次制御の最後の処理として、入出力制御装置6では、端末1aからのデータを、近隣に設置されたプリンタ等の外部機器に出力(印刷)する。なお、本実施の形態においては、上記に示す本人認証処理に限らず、たとえば、実施の形態1にて説明した方法を用いて処理を行うこととしてもよい。
以上、本実施の形態によれば、端末1aの操作で、入出力制御装置6に対して本人IDを入力することにより、特定の本人IDを知る端末1aの使用者だけが、所望のデータを出力(印刷)可能である。すなわち、端末1aの使用者が、端末1aの持ち主(契約者)である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、従来と比較して、情報の安全性(セキュリティ)について、より高い信頼性を確保することができる。これにより、本実施の形態では、端末1aの使用者が、各種サービスを提供するホストコンピュータ4a内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力させることができる。
また、本実施の形態によれば、端末1aまたはキーボード13からの本人IDが入出力制御装置6に入力され、本人認証後、端末1aの使用者が所望のデータを送信することにより、入出力制御装置6が出力制御を行う。そのため、本実施の形態では、出力が必要なときにだけ所望のデータを送信することとなり、それに伴って、通信料金の無駄がなくなる。
また、本実施の形態によれば、課金処理において、たとえば、予め所定の金額を入金しておく現金回収装置15や、電子マネーを用いることにより、課金を確実に行うことができる。
<実施の形態3>
図9は、本発明にかかる情報入出力システムの実施の形態3の構成を示す図である。なお、図9に用いられている各部の動作については、先に説明した実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、上記のように構成される情報入出力システムの動作を説明する。本実施の形態において、ホストコンピュータ4内のデータを出力する場合は、まず、入出力装置6が、キーボード13の操作により、入出力用ゲートウェイサーバ5に対して、本人ID(たとえば、暗証番号等)を入力する。このとき、入出力用ゲートウェイサーバ5では、受け取った本人IDと、内部に予め登録してあるIDと、を比較し、一致した場合に、ホストコンピュータ1内のデータへのアクセスを認証する。なお、一致しない場合には、入出力制御装置6にエラーを表示する制御を行い、再度、本人IDの入力処理を行う。
そして、入出力ゲートウェイサーバ5による認証後、入出力制御装置6の使用者は、キーボード13の操作により、入出力用ゲートウェイサーバ5に対して所望のデータを要求する。ここで、入出力用ゲートウェイサーバ5は、ホストコンピュータ内のデータを読み出し、そのデータを入出力制御装置6に送信する制御を行う。最後に、入出力制御装置6では、近隣に設置されたプリンタ等の外部機器に受け取ったデータを出力(印刷)する。なお、本実施の形態においては、キーボード13の操作により本人IDの入力を行ったが、これに限らず、たとえば、図2に示す磁気カードやICカードを用いて本人IDの入力を行うこととしてもよい。
以上、本実施の形態によれば、キーボード13の操作で、入出力制御装置6に対して本人IDを入力することにより、特定の本人IDを知る入出力制御装置6の使用者だけが、ホストコンピュータ4内のデータを出力(印刷)可能である。すなわち、入出力制御装置6の使用者が、ホストコンピュータ4内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性を確保することができる。これにより、本実施の形態では、入出力制御装置6の使用者が、各種サービスを提供するホストコンピュータ4内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力させることができる。
<実施の形態4>
図10は、本発明にかかる情報入出力システムの実施の形態4の構成を示す図である。なお、図10に用いられている入出力制御装置6a,6bおよび入出力用ゲートウェイサーバ5の動作については、先に説明した実施の形態1と同様である。
以下、上記のように構成される情報入出力システムの動作を説明する。ここでは、たとえば、スキャナ12で取り込んだ入出力制御装置6b内のデータを、入出力制御装置6aにてプリントアウトする動作を説明する。まず、入出力装置6aが、キーボード13の操作により、入出力用ゲートウェイサーバ5に対して、本人ID(たとえば、暗証番号等)を入力する。このとき、入出力用ゲートウェイサーバ5では、受け取った本人IDと、内部に予め登録してあるIDと、を比較し、一致した場合に、入出力制御装置6b内のデータへのアクセスを認証する。なお、一致しない場合には、入出力制御装置6aにエラーを表示する制御を行い、再度、本人IDの入力処理を行う。
そして、入出力ゲートウェイサーバ5による認証後、入出力制御装置6aの使用者は、キーボード13の操作により、入出力用ゲートウェイサーバ5に対して所望のデータを要求する。ここで、入出力用ゲートウェイサーバ5は、入出力制御装置6b内のデータを読み出し、そのデータを入出力制御装置6aに送信する制御を行う。最後に、入出力制御装置6aでは、近隣に設置されたプリンタ等の外部機器に受け取ったデータを出力(印刷)する。なお、本実施の形態においては、キーボード13の操作により本人IDの入力を行ったが、これに限らず、たとえば、図2に示す磁気カードやICカードを用いて本人IDの入力を行うこととしてもよい。
以上、上記実施の形態によれば、キーボード13の操作で、入出力制御装置6aに対して本人IDを入力することにより、特定の本人IDを知る入出力制御装置6aの使用者だけが、入出力制御装置6b内のデータを出力(印刷)可能である。すなわち、入出力制御装置6aの使用者が、入出力制御装置6b内のデータをアクセス可能な契約者である場合にだけ所望のデータを出力させることができるため、情報の安全性(セキュリティ)について、高い信頼性を確保することができる。これにより、本実施の形態では、入出力制御装置6aの使用者が、入出力制御装置6b内の情報を容易にアクセスすることができ、さらに、情報の安全性を確保しつつ、該情報を容易に外部機器に出力させることができる。
<実施の形態5>
図11は、本発明にかかる情報入出力システムの実施の形態5の構成を示す図である。図11において、101は表示画面の操作により、指定したファクシミリまたはプリンタに指定したドキュメントを出力させるコマンダとして機能する携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの移動体通信端末(以降、単に端末101と呼ぶ)であり、実施の形態1における端末1と同様のものである。
102は無線パケット網、103はゲートウェイ、104はISP(Internet Service Provider)、105はプリント要求管理サーバ、106はインターネットなどのネットワーク、107および107’はファクシミリサーバ、108および108’はプリンタサーバ、109は公衆電話回線やISDN(Integrated Services Digital Network)、110はファクシミリ装置、111はLAN(local Area Network)、112はプリンタ、113はファイアウォール(fire wall:防火壁)である。
なお、112はインターネットファクシミリであっても構わない。また、以降の実施の形態では端末101を利用した例を示すが、端末は無線パケット網に接続された移動体通信端末には限らず、ISP104に接続されるパーソナルコンピュータやワークステーション、モデムで接続されたPDA等の端末であっても構わない。
本実施の形態においては、端末101の表示画面を操作(データ入力/表示項目の選択など)し、ドキュメントID,印刷出力先ID、印刷時刻などを含むプリント要求データを生成してインターネットに送出することによって、特定のコンテンツ(ドキュメント)を、印刷出力先IDから得られた適当な出力先(プリンタ,ファクシミリ,あるいはディスプレイなど)に、指定された印刷日時にプリント出力することが可能になる。
以下、図面を用いて本実施の形態を詳細に説明する。
図12は、本実施例にかかるプリント要求管理サーバ105の一構成例を示す図である。同図において、1051はインターネット106を介してデータ(ドキュメント)や制御信号を入出力するための入出力部、1052は制御部、1053は各種ドキュメントなどを保持するハードディスクやキャッシュなどからなるデータ保持部である。
制御部1052は、端末101からインターネット106を介して受信したプリント要求データに基づいて、ユーザを識別するためのユーザIDの管理、端末1から送出されたプリント要求データの管理、時刻の管理、課金の管理、ユーザインタフェースの表示、プリント要求の入力、プリント要求送信先の決定、プリント要求の送信、ステータスやログデータの受信などの制御を行う。また、印刷出力先IDから求められたプリンタサーバまたはファクシミリサーバに該プリント要求データを送信する。
なお、プリンタサーバ108’は、ファイアーウォール(防火壁)113で保護されているLAN中に存在するため、プリント要求管理サーバ105は、ファイアーウォール(防火壁)を通過できるプロトコル形式(例えば、電子メール)でプリント要求を送信するようにしている。
図13は、ユーザID毎のプリント要求データの構成例を説明するための図である。同図に示すように、ユーザID1(131)のプリント要求データ1(1311)としては、“ドキュメントID”、“印刷出力先ID”、“印刷時刻”、“課金情報”・・などを含む「プリント要求データ」と、そのプリント要求データが、待機状態にあるものなのか、取り消しされたものなのか、送信中のものなのか、成功したものものなのか失敗したものなのかを示す「状態」と、プリント要求データの「ログ」などからなる。
なお、説明を省略するが、同一ユーザの他のユーザ要求データ2、ユーザ要求データ3・・についても同様であり、また他のユーザIDについてもユーザID1の場合と同様である。
図14は、本実施例にかかるファクシミリサーバ107の一構成例を示す図である。同図に示すように、ファクシミリサーバ107は、インターネットからの入出力を行う入出力部1071と、制御部1072と、データ変換部1073と、ハードディスクやRAMなどの作業用記憶装置1074と、ドキュメントなどのデータを保持するディスクやキャッシュなどからなるデータ保持部1075と、公衆回線網などからの入出力を行うFAXモデム1076からなる。
複数のファクシミリサーバのうち、例えば、出力先のファクシミリ番号の市外局番に従って近いファクシミリサーバ、あるいは回線が空いているファクシミリサーバ、負荷が低いファクシミリサーバなどを検索し、選択するようにする。なお、後述するプリンタサーバの場合は、出力先のプリンタのドメイン名やIPアドレスに従って、同じドメインや近いドメイン内のプリンタサーバ、負荷が低いプリンタサーバなどを検索し、選択するようにする。
図15は、ファクシミリサーバ107の制御部1072が行う処理フローチャートである。
まず、インターネット106を介して端末1からのプリント要求データをプリント要求管理サーバ105から受信すると(ステップS101)、該プリント要求データに含まれているドキュメントIDを解析する(ステップS102)。
解析の結果、要求するドキュメントがローカルデータであるか否かを判定する(ステップS103)。例えば、“file:/”で始まればサーバ自身のもつデータ保持部1075(ディスクやキャッシュ)からドキュメントを取得する。自サーバのデータ保持部1075にあった場合(ステップS105:Y)、そのドキュメントに対する課金情報を端末1に表示し端末1の使用者に対し、課金に対する承諾を得る(ステップS106)。課金情報とは、そのドキュメントの著作権に対する使用料、あるいはそのドキュメントのファイルサイズに従った通信料等である。
課金に対する承諾を得られた場合(ステップS107:Y)は、ドキュメントをデータ変換部1073で変換する(ステップS107)。例えば、得られたHTMLファイル、画像ファイルなどをデータ変換部1073でG3ファックス形式に変換する。エラーがなければ(ステップS109:N)、次にプリント要求データ内の印刷出力先IDを解析して印刷出力先を求め(ステップS110)、求めた印刷出力先にドキュメントデータを送信する(ステップS111)。正常に送信できたら(ステップS112:N)、送信成功のステータスやログを書き込み、プリント要求管理サーバ105に返信する(ステップS113)。プリント要求管理サーバ105は、ステップS113で返信された送信の成功と不成功の通知に基づいて、課金の管理を行うことが可能となる。
ステップS102でプリント要求データ内のドキュメントIDを解析した結果、要求されたドキュメントがローカルデータでない場合は(ステップS103:N)、要求されたドキュメントをインターネットから取得する(ステップS114)。例えば、ドキュメントIDがURLの場合、“http://”で始まればそのURLで示されたインターネット上の場所からドキュメントを取得する。所望のドキュメントを取得できたら(ステップS115:N)、前述したステップS106以降の処理を行う。
要求されたドキュメントがローカルデータであるにもかかわらず、自サーバに存在しない場合(ステップS105:N)、ドキュメントの変換においてエラーが生じた場合(ステップS109:Y)、要求されたドキュメントがローカルデータでなく(ステップS103:N)、かつ該ドキュメントがインターネットから取得できなかった場合(ステップS115:Y)は、送信不成功のステータスやログを書き込み、プリント要求管理サーバ105に返信する(ステップS113)。
課金に対する承諾を得られなかった場合(ステップS107:N)は、課金に対する承諾を得られなかった旨を示すログを書き込み、プリント要求管理サーバ105に返信する(ステップS113)。
図16は、本実施例にかかるプリンタサーバ108の一構成例を示す図である。同図に示すように、プリンタサーバ108は、インターネット106からドキュメントなどを入出力する入出力部1081、データ変換部1083、作業用データ保持部1084、データ保持部1085、および制御部1082からなり、前述したファクシミリサーバの構成(図14参照)と同様の構成を有しており、制御部1082の処理フローチャートも図15と同様であるので、説明を省略する。なお、複数のプリンタサーバのうち、出力先のプリンタのドメイン名やIPアドレスに従って使用するプリンタサーバを選択するようにする。
プリンタサーバ108は、ファイヤウォール(防火壁)により保護されているLAN内に存在している場合があり、その場合はプリント要求管理サーバ105から防火壁を通過できるプロトコル形式(例えば、電子メール)でプリント要求を受信する。またステータス等をプリント要求管理サーバ105へ送信する際も同様に、防火壁を通過できるプロトコル形式(例えば、電子メール)で送信を行う。
図17〜図33は、端末1の表示部に表示されるユーザーインターフェースを説明するための図である。
図17は、端末1の表示部に表示される初期選択画面の例である。本例では、初期メニューとして、「遠隔プリント」をするのか、またはよく使うプリンタリストの編集、あるいはよく印刷するブックマークの編集、あるいは宛先等が記載されるカバーページ(表紙)フォーマットの変更等のファクシミリやプリンタの使用者毎の属性に関する操作を行う「プリンタ操作」をするのかを選択させる画面を表示する。
図18は、何をプリントするのかを選択させる印刷内容選択画面の例であり、例えば、本例では、「1.コンテンツを選択」および「2.印刷したいURLを入力」が表示される。
図19は、印刷内容(コンテンツ、ドキュメント)を選択させるコンテンツ選択画面の例であり、例えば、本例では、「1.ニュース」,「2.天気予報」,「3.映画情報」,「4.株価チャート」および「5.地図」の選択コンテンツ候補が表示される。
図20は、コンテンツを印刷するか否かの確認を行うコンテンツ印刷要求確認画面の例であり、例えば、図19のコンテンツ選択画面でコンテンツを選択した後、その選択されたコンテンツを印刷することを確認する「OK」、印刷を取り消す「キャンセル」ボタンが表示される。
図21は、図18の印刷内容選択画面で「印刷したいURLを入力」を選択した場合に表示されるURLの入力方法選択画面の例であり、「URLを直接入力」および「ブックマークから選択」が表示される。また、これらの選択を確認する「OK」、取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。
図22は、図21のURLの入力方法選択画面で「URLを直接入力」を選択した場合に表示されるURL直接入力画面の例であり、本例では入力したURLをブックマークに登録するための「このURLをブックマークに登録」も表示される。また、入力されたURLを印刷する操作を続行するための「OK」、これらを取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。「OK」が選択された場合、「このURLをブックマークに登録」がチェックされていれば、当使用者がよく印刷するURLのリストであるブックマークリストへ当URLを登録する。チェックされていなければブックマークリストへの登録は行われない。
図23は、図21のURLの入力方法選択画面で「ブックマークから選択」を選択した場合に表示されるURL選択画面の例であり、複数のURLが表示され選択可能になっている。選択されているURLは反転表示などにより使用者が判別できるようになっている。また、URLを選択して印刷操作を続行するための「OK」、選択されたURLを取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。
図24は、選択されたコンテンツ(ドキュメント)を印刷する際にかかる課金情報の表示画面の例である。本例では、選択されたコンテンツの著作権に対する課金が「100円」、コンテンツを印刷するための通信料に対する課金が「20円」で、合計「120円」が利用者に課金されることを示している。表示される課金の値や課金の種類は、選択されたコンテンツによる。また、課金情報への承諾を行うための「OK」、承諾せずに印刷操作を取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。
図25は、選択されたコンテンツ(ドキュメント)をどこに出力するかを選択する出力先デバイス選択画面の例であり、本例では、「プリンタ」と「ファクシミリ」が候補として表示されている。また、選択された出力デバイスを確認する「OK」、取り消す「キャンセル」も表示される。
なお、コンテンツの出力先候補として「プリンタ」と「ファクシミリ」の他に「ディスプレイ」を追加し、データプロジェクタに接続されたパソコンに対し、表示したいインターネット上のコンテンツのURLを送り、プロジェクタに接続されたパソコンが、指定されたURLのコンテンツを取り込み、データプロジェクタで画像を表示することも可能である。
図26は、印刷時刻を指定する方法を選択する印刷時刻指定方法の選択画面の例であり、本例では、印刷時刻指定方法として「今すぐに」,「何時何分で指定」,「何分後で指定」を表示し、このどれかを選択するようにしている。選択された指定方法に従って次の操作へ進むための「OK」、取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。
図27は、図26で「何時何分で指定」を選択した場合に表示される印刷日時指定画面の例であり、日時入力欄が表示される。また、入力した印刷日時を確認する「OK」、取り消す「キャンセル」も表示される。
図28は、図26で「何分後で指定」を選択した場合に表示される印刷時間指定画面の例であり、本例では、何時間、何分後に印刷するかを入力する欄が表示され、図27と同様、入力した時間データを確認する「OK」、取り消す「キャンセル」も表示される。
図29は、図25で「ファクシミリ」にプリントすることが選択された場合に表示されるファクシミリ番号入力方法選択画面の例であり、本例では、「直接番号入力」と「リストから選択」の選択方法の候補が表示される。選択されたファクシミリ番号を入力して印刷操作を続行するための「OK」と取り消す「キャンセル」ボタンも表示される。
図30は、図29で「直接番号入力」を選択した場合に表示されるファクシミリ番号直接入力画面の例であり、本例では、直接入力したファクシミリ番号をリストに登録するメニューも表示され、また、これらの入力を確認する「OK」と取り消す「キャンセル」も表示される。
図31は、図29で「リストから選択」を選択した場合に表示されるファクシミリ番号選択画面の例であり、複数の選択候補が一覧で表示される。なお、図29および図30には、入力または選択されたファクシミリ番号を使って送信するための「送信」と送信を取り消す「キャンセル」も表示される。
なお、図17〜図31では、前画面に戻るために「0.もどる」も選択候補として表示される。また、図17〜図30の操作において、図17での遠隔プリントかプリント操作かの選択、図18〜図19の印刷内容の選択、図24の出力先デバイスの選択、図25〜図27の印刷時刻の指定、ファクシミリに出力する場合のファクシミリ番号の指定、のそれぞれの順序は説明の順番ではなく任意の順番でよい。
また図30の「送信」ボタンで送信指示を行う前に、コンテンツの場所や課金情報をまとめて使用者に表示し、最終確認させる画面を追加してもよい。
本説明ではファクシミリに送信する際の例を示したが、出力先がプリンタ等の場合であっても同様な操作を行うことができる。このとき出力先IDとして、例えばプリンタの場合はファクシミリ番号の代わりにIPアドレス等を指定する画面となる。
図32は本発明により使用者の端末画面上に印刷用ボタンを表示させ、「ドキュメントID」の入力を簡略化する例である。この例では「既存のコンテンツサーバ」上にHTML等で記述されたWebページが存在し、使用者はそのWebページを端末を利用して閲覧している状態を示している。プリント要求管理サーバはプリント要求データを入力するためのCGI(Command Gateway Interface)プログラムを有している。
今、例としてWebページに次のようなアンカー(リンク)を埋め込む。
<A HREF="http://preqserver/cginame?docname=http://contserver/doc.html">印刷</A>
このアンカーの例において、preqserverはプリント要求管理サーバ名、cginameはプリント要求管理サーバpreqserverが有するプリント要求データ入力用CGIプログラム名、contserverはコンテンツサーバ名、doc.htmlはコンテンツサーバcontserver上のWebページ名をそれぞれ表す。
埋め込まれたアンカー(リンク)は図32の端末画面の「印刷」のように表示される。ここで使用者が端末から「印刷」のアンカー(リンク)を選択すると、プリント要求管理サーバpreqserverの有するCGIプログラムcginameは、パラメータdocnameにdoc.htmlのURLであるhttp://contserver/doc.htmlが設定されて起動される。従ってCGIプログラムcginameはプリント要求データのドキュメントIDとしてhttp://contserver/doc.htmlを知ることができる。
例えば、パラメータdocnameに端末に表示しているWebページ自身のURLを指定することにより、今使用者が画面で閲覧しているページをURLの指定なしに印刷することが可能となる。当然のことながら、今画面で閲覧しているページと異なるURLを設定してもよい。例えば今使用者が閲覧しているWebページと内容は同等であるがデザインの異なる印刷専用ドキュメントを用意し、この印刷専用ドキュメントのURLを設定することで表示用ドキュメントと印刷用ドキュメントを切り替えることが可能である。このようにURLを入力するための操作が必要なくなり、使用者の端末操作を簡略化することができる。
これ以降の印刷までの操作は、前述の図24の例以降と同様であるため省略する。本実施例ではアンカーとして「印刷」というテキストを用いたが、これを画像にして印刷アイコンとして表示することが可能である。また本実施例ではアンカー(リンク)を用いてCGIプログラムを起動する例を示したが、フォーム(<FORM>)等を利用して同様の機能を実現することも可能である。
次に、図33を用いて請求項21記載の発明について説明する。図33の左側の端末画面は、コンテンツサーバ上のWebページを使用者が端末を利用して閲覧している状態を示している。一般に、特に移動体通信端末等ではCPU(中央演算装置)の性能やメモリ搭載量等の制約により、データサイズの大きなWebページの表示が困難である場合が多い。従ってそういった制約のある端末のために作成するWebページは文字を中心としたページにせざるを得ないのが現状である。一方で印刷等の出力を行うために作成するページにはそういった制約がない場合が多い。
そこで請求項21記載の発明においては、ファクシミリサーバやプリントサーバへ印刷専用ドキュメントIDを通知させるために専用のタグを定義し、Webページのヘッダ部分等に記述する。タグの例は以下のようなものである。
<META type="g3fax" url=http://contserver/printable.g3>
このタグの例において、typeは出力先装置の種類を表すパラメータ名、g3faxは出力先装置がG3ファクシミリであることを表す識別子、urlはURLを表すパラメータ名、contserverはドキュメントが存在するコンテンツサーバ名、printable.g3はドキュメント名である。この例では出力先装置がG3ファクシミリである場合の印刷専用データが存在し、その印刷専用データのURLが
http://contserver/printable.g3
であることを示している。
同様に出力先装置がプリンタである場合には、
<META type="psprinter" url=http://contserver/printable.ps>
のように記述でき、ディスプレイ等の他の出力機器も同様である。これらのタグは複数存在することも可能である。当然のことながら、これらの表記は一例であり、ファクシミリサーバやプリンタサーバ等の出力サーバが理解できればどのような表記を用いても構わない。
プリント要求管理サーバから印刷指示を受けたファクシミリサーバあるいはプリントサーバは、プリント要求データ内のドキュメントIDで示されるドキュメントをローカルサーバ上あるいはインターネット経由で取得し、取得したデータを解析して上記の<META>タグを検索する。検索の結果、該当する<META>タグが見つかった場合には、その解析内容に従って、プリント要求データで指定されたドキュメントIDの代わりに<META>タグで指定されたドキュメントIDを用いて以降の処理を行う。これにより図33で示されるように、左側の図で示される端末表示用の文字主体のWebページと、そのページに対応する印刷用の画像主体のWebページ、あるいはディスプレイ用の動画像データとを切り替えることが可能となる。
ファクシミリサーバあるいはプリントサーバが、プリント要求データ内のドキュメントIDで示されるドキュメントをローカルサーバ上あるいはインターネット経由で取得する際に、<META>タグがヘッダにあると決められている場合は、ドキュメント全てを取得する必要はなく、ヘッダ部分だけを取得すれば解析可能である。また、解析をプリント要求サーバ側で行い、出力用ドキュメントIDをプリント要求データに含ませてファクシミリサーバやプリンタサーバ等に送信するように情報入出力システムを構成することも可能である。