JP2007131341A - 容器蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 容器31の口頸部32に装着される容器蓋1のライナー3にはその外周縁から垂下する環状垂下片21が形成されており、口頸部32に容器蓋1を装着している。この状態において、環状垂下片21の先端は口頸部32の外巻カール35の外周面よりも半径方向外方に位置するように形成し、シェル2に形成されている通気孔18は周方向に実質上水平に延びるスリットから構成されており、口頸部32に容器蓋1を所要とおりに装着した状態において環状垂下片21の先端部29はスリット17よりも下方に位置するように形成した。
【選択図】図6
Description
図1は、本発明に係わる容器蓋の部分断面図、図2は図1のライナーの環状厚肉周縁部の拡大断面図である。
図1に示す容器蓋1は、金属薄板製のシェル2と合成樹脂製のライナー3とから構成されている。金属薄板製シェル2は、アルミニウム基合金薄板などから形成されており、円形天面壁5とこの円形天面壁5の周縁から垂下する略円筒形状のスカート壁6とを有する。
シェル2の円形天面壁5は、全体が実質上水平に延在し、シェル2のスカート壁6の下部に周方向に延在する弱化ライン7が形成されている。スカート壁6は、その弱化ライン7よりも上方に主部8が設けられ、それよりも下方にタンパーエビデントの裾部10が設けられている。
スカート壁6の上部には、天面壁5から間隔を空けて周方向に延びる円形溝部15が形成され、この円形溝部15よりも上側の領域には、周方向に凹凸が交互に存在する所謂、ナール16が形成されている。ナール16の凹部は上端縁が切断されてこの上端縁が半径方向内側に変位され、これによってスカート壁6の上端部には、周方向に間隔を開けた、比較的小さいスリット17が形成されている。
図2に示すように、ライナー3の周辺領域には、環状厚肉周縁部19が配設されている。環状厚肉周縁部19には、ライナー3の外周縁部よりやや内周側に位置し、下方に突出する比較的半径方向に厚い環状リング20が形成され、外周縁部には縁部から下方に垂下する比較的半径方向に薄い環状垂下片21が形成されている。本実施の形態では、環状リング20よりも環状垂下片21の突出量がやや小さい。また、環状リング20と環状垂下片21との間は環状溝24が形成され、環状溝24はその中間部に位置する境界部28を境にして、環状リング20側には深さが上方側に大きな湾曲面部25を有し、環状垂下片21側にはその湾曲面部25よりも深さが小さくほぼ水平方向に延びる平面部26を形成している。
ライナー3の外周面、すなわち環状垂下片21の外周面27は、円形天面壁5に対して直角方向に延在し、ライナー3の環状厚肉周縁部19に囲まれた中央領域は、円形で平坦に形成された凹部23が設けられている。凹部23外周部と環状リング20の内周面との接続部には、周方向に間隔を空けて複数個のリブ4が設けられている。リブ4は、凹部23内に付着した内容液が垂れるのを防止して、保持するために設けられている。
容器31は、クロム酸処理鋼薄板、アルミニウム基合金薄板あるいはブリキ薄板から形成することができる。容器31の口頸部32は全体として略円筒形状であり、その軸線方向中央部には雄螺条33が形成され、雄螺条33の下方には環状膨出形状である係止あご部34が形成されている。口頸部32の上部は、上方に向かって直径が漸次減少する円錐台形状であり、口頸部32の上端には外巻カール35が形成されている。外巻カール35は、口頸部32において、その先端側が口頸部32の半径方向の上側外方に湾曲させて、その外側上部37からさらに下向きに曲げるようにして形成され、外巻カール35の外側外周面に向けられかつ下側に延びる垂下面36を形成している。
容器31内に液体飲料を充填した後に口頸部32に容器蓋1を装着し、口頸部32を密封する際には、液体窒素を容器31内に導入して容器31の上端部に存在する空間の空気を容器31内から排除し、その後に図3に示すように、口頸部32に容器蓋1を被嵌する。
この状態では、ライナー3の環状厚肉周縁部19における環状リング20と環状垂下片21との間の環状溝24が、口頸部32の外巻カール35の外周面上端に配置され、環状溝24の境界部28が外巻カール35の外側上部37上に載置される。こうして、環状リング20は口頸部32内に侵入し、環状リング20の外周面が外巻カール35の内周面に近接するように位置させ、環状リング20外周面と外巻カール35の内周面との間の隙間を小さくする。その一方、環状垂下片21は、外巻カール35の外側に間隔を開けて配置されている。
この容器蓋1を容器31の口頸部32に所要通りに装着した状態では、図5に示すように、ライナー3は、容器31の外巻カール35の外側上部37で環状垂下片21が下側に折り曲げられた形状となり、環状垂下片21の先端部29の延長方向が容器31の円錐面38に交差する方向(又は容器31側)に向けられる。環状垂下片21の先端部29の位置は、容器蓋1のスリット17の高さよりも低い位置に配置され、かつ外巻カール35の外周面である半径方向外側に位置する垂下面36よりも、さらに半径方向外側に位置するように形成している。さらに、環状垂下片21の先端部29は、円錐台形状部の円錐面38に対向しかつ間隔をおいて配置されている。
このような環状垂下片21を構成するにあたって、容器31の外巻カール35の外周部に設けた垂下面36とライナー3に設けた平面部26とが、図6に示すように断面視で、互いに直線形状の状態で接触させることによって、(垂下面36を曲面として接触させるより)環状垂下片21の先端部29が所望の方向である容器31の円錐面38側の任意の方向に、確実に向くようになる。ただし、外巻カール35の垂下面36は、必ずしも断面が平坦である必要はなく、曲面であってもよい。
図5及び図6に示すように、容器蓋1を容器31の口頸部32に密閉させた状態、すなわち、容器蓋1を所要通り口頸部32に装着させた状態では、環状リング20と外巻カール35との間の隙間が小さく、内容液がそれらの隙間に大量に溜まることがない。
容器31の口頸部32を開放して内容物を消費する際には、容器蓋1を開回転方向、すなわち、容器蓋1の上方から見て半時計方向に回転させる。これによって、口頸部32の雄螺条33と容器蓋1の雌螺条22との協働によって、容器蓋1は回転と共に上昇される。容器蓋1のタンパーエビデント裾部10は口頸部32の係止あご部34に係止されているので、上昇が阻止され、シェル2の周方向弱化ライン7の橋絡部14に相当な応力が生成され、周方向弱化ライン7が破断されて、タンパーエビデント裾部10がスカート壁6の主部8から分離される。周方向弱化ライン7が破断されてタンパーエビデント裾部10がスカート壁6の主部8から分離された後において、タンパーエビデント裾部10を口頸部32に残留させて、容器蓋1が口頸部32から離脱され口頸部32が開放される。
本実施の形態では、容器31の開口部にあたる外巻カール35の内周縁と、これに対応する位置にあるライナー3の環状リング20の外周部との間の隙間を小さくしたので、内容液を溜まりにくくし、その開口部からの噴き出し量を減少させている。また、噴き出した内容液については、図7のAの矢印aに示すように、外巻カール35の外周面と環状溝24との隙間を通る。この際、環状垂下片21の先端部29はスリット17の位置よりも下方に位置し、容器31の円錐台形状の円錐面38側に向くように形成されている。そのため、内容液がスリット17の通気孔18とは反対側の円錐面38に噴きかかり、通気孔18からの液体の噴出が防止若しくは軽減される。
容器31内の内容物を一部のみを消費した場合は、口頸部32から離脱された容器蓋1を再び口頸部32に被嵌して閉方向、すなわち容器蓋1の上方から見て時計方向に回転させて、口頸部32の雄螺条33に容器蓋1の雌螺条22を螺合させる。こうして、口頸部32に再び容器蓋1を装着して口頸部32を密封することができる。
2 シェル
3 ライナー
5 円形天面壁
6 スカート壁
18 通気孔
19 環状厚肉周縁部
20 環状リング
21 環状垂下片
24 環状溝
29 先端部
30 肩領域
31 容器
32 口頸部
Claims (2)
- 上端にはカールが形成されている口頸部を有する金属薄板製容器のための、金属薄板製シェルと合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋であって、該シェルは円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部には周方向に間隔をおいて複数個の通気孔が形成されており、該ライナーは該シェルの該天面壁の内面周縁部に沿って延在する環状シール部を有し、該口頸部に被嵌し該シェルの肩領域を下方乃至半径方向内方に変形せしめて該ライナーの該シール部を口頸部の該カールの上面乃至外周縁面に密接せしめることによって該口頸部に装着される容器蓋において、
該ライナーにはその外周縁から垂下する環状垂下片が形成されており、該口頸部に容器蓋を所要とおりに装着した状態において該垂下片の先端は該口頸部の該カールの外周面よりも半径方向外方に位置する、ことを特徴とする容器蓋。 - 該シェルに形成されている該通気孔は周方向に実質上水平に延びるスリットから構成されており、該口頸部に容器蓋を所要とおりに装着した状態において該垂下片の先端は該スリットよりも下方に位置する、請求項1記載の容器蓋。
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