JP2007131297A - Osまたはusを段階的に異なる手段で抑制する車輌 - Google Patents

Osまたはusを段階的に異なる手段で抑制する車輌 Download PDF

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Abstract

【課題】前後輪間の駆動力配分の変更、操舵角の補正、選択された車輪の選択的制動のそれぞれの特性を生かし、車輌の運動を運転者の運転意図になるべく沿う状態にして、オーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制することを、簡単な制御演算の下に達成する。
【解決手段】車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行に応じて、先ず前後輪間の駆動力配分の変更を実行し、それでも更に進行したときには操舵角の補正を実行し、それでも更に進行したときには選択された車輪の選択的制動を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌の旋回走行に於けるオーバーステア(OS)またはアンダーステア(US)を抑制することに係わる。
自動車等の車輌に於いて、前後輪間の駆動力配分が可変であれば、車輌がオーバーステア状態にあるときには、前輪の駆動力が後輪の駆動力に対して相対的に増大するよう前後輪間の駆動力配分を前寄りにし、また車輌がアンダーステア状態にあるときには、後輪の駆動力が前輪の駆動力に対して相対的に増大するよう前後輪間の駆動力配分を後寄りにすることにより、それぞれオーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制する効果が得られることは、この技術の分野に於いては公知である。
また、自動車等の車輌に於いて、車輌がオーバーステア状態またはアンダーステア状態にあるとき、マイクロコンピュータを用いた電子制御装置(ECU)により運転者の操舵操作による操舵角を補正して、オーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制することも、この技術の分野に於いては公知である。
更にまた、自動車等の車輌に於いて、電子制御装置の制御の下に各車輪が個別に選択的に制動され得るようになっていれば、車輌がオーバーステア状態にあるときには、旋回外側の前輪を制動することによりこれを抑制する効果が得られ、また車輌がアンダーステア状態にあるときには、後輪、特に旋回内側の後輪を制動することによりこれを抑制する効果が得られることも、この技術の分野に於いては公知である。
下記の特許文献1には、複数の挙動制御手段により車輌の走行運動を制御するに当たり、車輌の状況の変化、特に挙動制御手段の特性の変化に拘わらず車輌の走行運動を常に最適に制御すべく、車輌の目標前後力、目標横力、目標ヨーモーメントを演算し、操舵制御手段および制駆動力制御手段の制御応答周波数特性値を各車輪毎に演算し、各周波数特性値の逆数に比例する重み係数を演算し、この重み係数を使用する評価関数を用いた配分制御により各車輪の目標スリップ率および目標スリップ角を演算し、これらの目標スリップ率および目標スリップ角が達成されるよう各車輪の舵角、制圧動、エンジンの出力トルクを制御することが記載されている。
特開2003-159966
前後輪間の駆動力配分の変更、操舵角の補正、選択された車輪の選択的制動を並行して作動させることは、それぞれの特性を生かしてオーバーステアまたはアンダーステアを適切に抑制することを可能にするが、これらの作用は互いに干渉するので、これらの並行作動によりオーバーステアまたはアンダーステアを抑制する制御は、上記の特許文献1に記載されている如く、かなり複雑な演算を必要とする。
一方、車輌の運動を運転者の運転意図になるべく沿う状態にしてオーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制する観点から見ると、前後輪間の駆動力配分の変更、操舵角の補正、選択された車輪の選択的制動には、優先順位があることが注目される。それは、先ず、前後輪間の駆動力配分の変更だけであれば、前後輪の駆動力の合計は変えなくても済むので、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作により意図する車輌の駆動力は変わらず、オーバーステアまたはアンダーステア抑制制御により運転者の運転意図が妨害されることはないということであり、従って、前後輪間の駆動力配分の変更によりオーバーステアまたはアンダーステアが抑制されるのであれば、先ず、第一に、これが実施されるべきである。
操舵角の補正は、操舵機構の特質上、運転者が操舵装置の操作により設定した操舵角に基づいて、これより補正操舵角分を切り戻すものであり、運転者の操舵操作に干渉し、運転者に違和感を与える恐れがある。しかし、選択された車輪の選択的制動に較べれば、選択された車輪の選択的制動とはいえ、運転者のブレーキペダル操作とは無関係に車輌が制動されるよりは、車輌に運転者の運転意図と異なる運動を起こさせる上で、その影響はより軽度である。
本発明は、上記の認識に基づき、前後輪間の駆動力配分の変更、操舵角の補正、選択された車輪の選択的制動のそれぞれの特性を生かし、車輌の運動を運転者の運転意図になるべく沿う状態にして、オーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制することを、簡単な制御演算の下に達成することを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、車輌の旋回走行に於けるオーバーステア状態とアンダーステア状態の少なくとも一方を検出する旋回挙動検出手段と、前後輪間に駆動力を配分する駆動力配分手段と、運転者の操舵操作による操舵角を補正する操舵角補正手段とを有する車輌にして、前記旋回挙動検出手段により検出された車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の少なくとも一方が所定の第一の基準状態以上であるが該第一の基準状態より更に進んだ第二の基準状態以上ではないときには、前記駆動力配分手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように駆動力の前後輪間配分を変更し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態以上となったときには、前記操舵角補正手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように操舵角を補正するようになっていることを特徴とする車輌を提案するものである。
本発明による車輌は、上記の構成に加えて、更に選択された車輪を選択的に制動する制動制御手段を有し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態より更に進んだ第三の基準状態以上となったときには、前記制動制御手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように選択された車輪を選択的に制動するようになっていてよい。
前記駆動力配分手段による駆動力の前後輪間配分の変更は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に変更されるようになっていてよく、前記操舵角補正手段による操舵角の補正は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に補正されるようになっていてよく、前記制動制御手段による選択された車輪の選択的制動は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて変化する制動度にてされるようになっていてよい。。
上記の如く、車輌の旋回走行に於けるオーバーステア状態とアンダーステア状態の少なくとも一方を検出する旋回挙動検出手段と、前後輪間に駆動力を配分する駆動力配分手段と、運転者の操舵操作による操舵角を補正する操舵角補正手段とを有する車輌に於いて、前記旋回挙動検出手段により検出された車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の少なくとも一方が所定の第一の基準状態以上であるが該第一の基準状態より更に進んだ第二の基準状態以上ではないときには、前記駆動力配分手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように駆動力の前後輪間配分を変更し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態以上となったときには、前記操舵角補正手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように操舵角を補正するようになっていれば、オーバーステア状態またはアンダーステア状態について前記第一および第二の基準状態を適当に設定しておくことにより、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が第一の基準状態以上ではあるが第二の基準状態以上ではないような比較的軽度であって、駆動力配分手段による前後輪間の駆動力の配分を変更することによりオーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制することができるときには、駆動力配分手段による前後輪間の駆動力の配分の変更のみにより、運転者による車輌の運転意図に殆ど影響を与えることなくオーバーステア状態またはアンダーステア状態を抑制することができ、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が更に進んで第二の基準状態以上になったときには、前後輪間の駆動力の配分の変更によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制をフルに生かした上で、それに加算するように次の段階の操舵角補正によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制を図ることができる。
そしてまた、それに加えて車輌が選択された車輪を選択的に制動する制動制御手段を有し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態より更に進んだ第三の基準状態以上となったときには、前記制動制御手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように選択された車輪を選択的に制動するようになっていれば、前記第三の基準状態を適当に設定しておくことにより、オーバーステア状態またはアンダーステア状態が第三の基準状態を越えて進行したときには、前後輪間の駆動力の配分の変更によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制および操舵角補正によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制をフルに生かした上で、それに加算するように次の段階の選択された車輪の選択的制動によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制を図ることができる。
前記駆動力配分手段による駆動力の前後輪間配分の変更が、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に変更されるようになっていれば、駆動力の前後輪間配分の変更によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制をオーバーステア状態またはアンダーステア状態の程度に合わせて適切な度合にて行うことができる。
同様に、前記操舵角補正手段による操舵角の補正が、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に補正されるようになっていれば、操舵角の補正によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制をオーバーステア状態またはアンダーステア状態の程度に合わせて適切な度合にて行うことができる。
同様に、前記制動制御手段による選択された車輪の選択的制動が、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて変化する制動度にてされるようになっていれば、選択された車輪の選択的制動によるオーバーステア状態またはアンダーステア状態の抑制をオーバーステア状態またはアンダーステア状態の程度に合わせて適切な度合にて行うことができる。
図1は、本発明の一つの実施の形態として、車輌の旋回走行に於けるオーバーステア状態およびアンダーステア状態の両方を検出する旋回挙動検出手段と、前後輪間に駆動力を配分する駆動力配分手段と、運転者の操舵操作による操舵角を補正する操舵角補正手段と、選択された車輪を選択的に制動する制動制御手段を有し、旋回挙動検出手段により検出された車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が所定の第一の基準状態以上であるが該第一の基準状態より更に進んだ第二の基準状態以上ではないときには、駆動力配分手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように駆動力の前後輪間配分を変更し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が第二の基準状態以上となったときには、操舵角補正手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように操舵角を補正し、更に、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が第二の基準状態より更に進んだ第三の基準状態以上となったときには、制動制御手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように選択された車輪を選択的に制動するようになっている車輌の本発明に関係する構成を解図的に示す図である。但し、本発明はその制御の態様に係るソフトウエア的事項であり、図1に現れているハードウェア的構成自体は公知のものである。
図1に示す車輌は、左右の前輪および左右の後輪が駆動される4輪駆動車であり、中央の駆動力配分装置により駆動力の前後輪間配分が変更され得るようになっている。左右の前輪が舵輪である。これらの4輪により懸架された図には示されていない車体には、それ自身種々の態様にて公知の操舵装置、駆動装置、制動装置、電子制御装置(ECU)が組み込まれている。
操舵装置には、ステアリングホイール、パワーアクチュエータ、操舵角補正装置が含まれており、運転者によるステアリングホイールの回動操作に応じてパワーアクチュエータを経て舵輪である左右の前輪が操舵されるようになっており、その際、左右の前輪はステアリングホイールによる操舵操作に基づく操舵角を操舵角補正装置により自動的に補正した操舵角にて転舵されるようになっている。
駆動装置には、内燃機関の如き動力源と、変速装置と、アクセルペダルが含まれており、動力源の出力は運転者によるアクセルペダルの踏み込みと電子制御装置からの制御指令に応じて制御されるようになっている。
制動装置には、マスタシリンダと、油圧制御弁を備えた油圧回路と、ブレーキペダルが含まれており、運転者によるブレーキペダルの踏み込みに応じて4輪を同時に制動することの他に、電子制御装置からの制御指令に応じて左右の前輪および左右の後輪を個別に選択的に制動することができるようになっている。
電子制御装置は、その主要部がマイクロコンピュータにより構成されたものであり、マイクロコンピュータによる制御演算機能の一部として、本発明に関係する旋回挙動演算部が含まれている。電子制御装置には、車速センサより車速を示す信号、ヨーレートセンサより車体のヨーレートを示す信号、横加速度センサより車体の横加速度を示す信号、操舵角センサよりステアリングホイールによる操舵角を示す信号が供給される他、必要に応じてその他の種々の情報を示す信号が供給されるようになっている。電子制御装置はこれらの入力信号とマイクロコンピュータに予め装填された制御プログラムに従って種々の制御演算を行い、本発明に従って駆動力配分制御部を通して駆動力配分装置を制御して駆動力の前後輪間配分を変更し、操舵補正制御部を通して操舵角補正装置を制御して操舵角を補正し、制動制御部を通して油圧回路を制御して選択された車輪を個別に選択的に制動する他、車輌挙動制御のために動力源の出力を自動制御したり、車輌の運行に係る他の種々の制御を行うようになっている。
図2は、図1に示した駆動力配分制御部と駆動力配分装置による前後輪間駆動力配分手段、操舵角補正制御部と操舵角補正装置による操舵角補正手段、制動制御部と油圧回路による制動制御手段により本発明の車輌に於いて得られる制御を総合し、オーバーステア状態およびアンダーステア状態のいずれをも抑制する制御の全体を一つの実施の形態について示すフローチャートである。かかるフローチャートに沿った制御は、車輌の運行中数10〜数100ミリセカンドの周期にて繰り返されてよい。
制御が開始されると、ステップ10にて操舵角センサにより検出される操舵角θが或る所定の下限値θo以上であるか否かが判断される。尚、操舵角θは、左旋回方向に操舵がなされるときの角度を正とし、右旋回方向に操舵がなされるときの角度を負とするものとする。下限値θoは、オーバーステア状態あるいはアンダーステア状態が起こりうる操舵角の絶対値の下限値があり、本発明による制御の対象となるような操舵角の下限値を表す正の値である。答がイエス(Y)であれば、制御はステップ20へ進み、Dの値が1とされる。答がノー(N)であれば、制御はステップ30へ進み、操舵角θが−θo以下であるか否かが判断される。答がイエスであれば、制御はステップ40へ進み、Dの値が−1とされる。ステップ30がノーであるときは、左方向にも右方向にも操舵がさほど行われていないときであり、このときにはこのフローチャートによる制御はこれにて終了する。
ステップ20または40より制御はステップ50へ進み、操舵角センサにより検出された操舵角をθ、車速センサにより検出された車速をV、横加速度センサにより検出された車体に作用する横加速度をGy、操舵装置のギヤ比をN、ホールベースをLとし、またKhをスタビリティファクタとして、下記の要領にて、そのときあるべき車体のヨーレート、即ち、目標ヨーレートγtが算出される。

γt={1/(1+Kh×V)}×V×θ/(N×L)
Gy=γt×V

以上の2式より

γt=V×θ/(N×L)−Kh×Gy×V
次いで制御はステップ60へ進み、ヨーレートセンサにより検出された車体の実ヨーレートγdを上に算出された目標ヨーレートγtと比較することにより、旋回が、左旋回であるか右旋回であるかを問わず、オーバーステア状態にあるかアンダーステア状態にあるか、またその程度を示す旋回指標Rtが以下の如く算出される。この値が正であれば、車輌はオーバーステア状態にあり、この値が負であれば、車輌はアンダーステア状態にあり、またいずれの状態の於いても、その絶対値が大きいほどその度合は大きい。
Rt=(γd−γt)D
次いで、制御はステップ70へ進み、Rtが所定の正の下限値Δγol以上であるか否かが判断される。答がイエスであることは、車輌がオーバーステア状態にあることを示す。そして、ここでΔγolは、オーバーステアの程度が前後輪間の駆動力配分を前寄りに変更することが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ80へ進む。
ステップ80に於いては、Rtの値に応じて前後輪間の駆動力の配分を前寄りに変更する制御が行われる。その変更の度合は、Rtの値に応じて図3に例示する如きマップを参照して定められてよい。次いで制御はステップ90へ進む。
ステップ90に於いては、Rtの値がΔγom以上であるか否かが判断される。ΔγomはΔγolより大きい正の値であり、オーバーステアの程度が操舵補正装置による操舵角の切り戻し補正がなされるのが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ100へ進む。
ステップ100に於いては、Rtの値に応じて操舵角を切り戻す操舵角補正制御が行われる。その操舵角切り戻し補正の度合は、Rtの値に応じて図4に例示する如きマップを参照して定められてよい。次いで制御はステップ110へ進む。
ステップ110に於いては、Rtの値がΔγoh以上であるか否かが判断される。ΔγohはΔγomより大きい正の値であり、オーバーステアの程度が選択された車輪の制動がなされるのが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ120へ進む。
ステップ120に於いては、Dが正であるか否かが判断される。旋回が左旋回であるときは、答はイエスである。このときには、制御はステップ130へ進み、Rtの値に応じて右前輪が制動される。その制動の度合は、Rtの値に応じて図5に例示する如きマップを参照して定められてよい。
ステップ120の答えがノーであることは、旋回が右旋回であることを示す。このときには、制御はステップ140へ進み、Rtの値に応じて左前輪が制動される。その制動の度合も、Rtの値に応じて図5に例示する如きマップを参照して定められてよい。
尚、オーバーステア抑制の制動は、旋回外側の前輪に限られず、旋回外側の後輪を含む複数の車輪に対して行われてよい。
ステップ70の答がノーであるときには、制御はステップ150へ進み、Δγulを所定の正の値としてRtが−Δγul以下であるか否かが判断される。答がイエスであることは、車輌がアンダーステア状態にあることを示す。そして、ここでΔγulは、アンダーステアの程度が前後輪間の駆動力配分を後寄りに変更することが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ160へ進む。
ステップ160に於いては、Rtの値に応じて前後輪間の駆動力の配分を後寄りに変更する制御が行われる。その変更の度合は、Rtの値に応じて図3に例示する如きマップを参照して定められてよい。次いで制御はステップ170へ進む。
ステップ170に於いては、Rtの値が−Δγum以下であるか否かが判断される。ΔγumはΔγulより大きい正の値であり、アンダーステアの程度が操舵補正装置による操舵角の切り増し補正がなされるのが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ180へ進む。
操舵により車輌に発生するヨーモーメントは、操舵角の増大に応じて当初は増大するが、操舵角に対するヨーモーメントの増大には、車速や路面とタイヤの間の摩擦係数に応じて定まる飽和角があり、操舵角がそれを越えて増大しても、操舵によるヨーモーメントはそれ以上増大せず、却って低下してくる。車輌の走行がアンダーステア状態になることは、操舵角がそのような飽和角を越えていることである。そこで、ステップ180に於いては、Rtの値に応じて操舵角を切り戻す操舵角補正制御が行われる。その操舵角切り増し補正の度合は、Rtの値に応じて図4に例示する如きマップを参照して定められてよい。次いで制御はステップ190へ進む。
ステップ190に於いては、Rtの値が−Δγuh以下であるか否かが判断される。ΔγuhはΔγumより大きい正の値であり、アンダーステアの程度が選択された車輪の制動がなされるのが望ましい下限状態以上であることを示すような値に設定される。答がイエスであれば、制御はステップ200へ進む。
ステップ200に於いては、Dが正であるか否かが判断される。旋回が左旋回であるときは、答はイエスである。このときには、制御はステップ210へ進み、Rtの値に応じて左後輪が制動される。その制動の度合は、Rtの値に応じて図5に例示する如きマップを参照して定められてよい。
ステップ200の答えがノーであることは、旋回が右旋回であることを示す。このときには、制御はステップ220へ進み、Rtの値に応じて右後輪が制動される。その制動の度合も、Rtの値に応じて図5に例示する如きマップを参照して定められてよい。
尚、アンダーステア抑制の制動もまた、旋回内側の後輪に限られず、旋回外側の後輪、旋回内側の前輪を含む複数の車輪に対して行われてよい。
以上に於いては本発明をいくつかの実施の形態について詳細に説明したが、これらの実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
本発明の車輌に於いて得られる制御を総合的に達成するための車輌の構成を一つの実施の形態に於いて解図的に示す図。 本発明の車輌に於いて得られる制御を総合し、オーバーステア状態およびアンダーステア状態のいずれをも抑制する制御の全体を一つの実施の形態について示すフローチャート。 図2のステップ80および160にて行われる制御に於いて参照されるマップ。 図2のステップ100および180にて行われる制御に於いて参照されるマップ。 図2のステップ130、140、210、220にて行われる制御に於いて参照されるマップ。

Claims (5)

  1. 車輌の旋回走行に於けるオーバーステア状態とアンダーステア状態の少なくとも一方を検出する旋回挙動検出手段と、前後輪間に駆動力を配分する駆動力配分手段と、運転者の操舵操作による操舵角を補正する操舵角補正手段とを有する車輌にして、前記旋回挙動検出手段により検出された車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の少なくとも一方が所定の第一の基準状態以上であるが該第一の基準状態より更に進んだ第二の基準状態以上ではないときには、前記駆動力配分手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように駆動力の前後輪間配分を変更し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態以上となったときには、前記操舵角補正手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように操舵角を補正するようになっていることを特徴とする車輌。
  2. 車輌は選択された車輪を選択的に制動する制動制御手段を有し、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が前記第二の基準状態より更に進んだ第三の基準状態以上となったときには、前記制動制御手段により車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態が抑制されるように選択された車輪を選択的に制動するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車輌。
  3. 前記駆動力配分手段による駆動力の前後輪間配分の変更は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に変更されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車輌。
  4. 前記操舵角補正手段による操舵角の補正は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて可変に補正されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車輌。
  5. 前記制動制御手段による選択された車輪の選択的制動は、車輌のオーバーステア状態またはアンダーステア状態の進行状態に応じて変化する制動度にてなされるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の車輌。
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