JP2007130863A - 真空注型装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 減圧室1の内部は所定の圧力まで減圧され、揺振動テーブル7の上に注型用型6が載置可能で、注型用型6に樹脂等を流し込んで硬化、成型するようになっている。傾斜体30と昇降部33とを有する支持装置3に注型材カップ2が支持され、左右方向に傾斜可能であり、また連続的に左右方向に搖動可能であり、振り子運動をする。昇降部33は傾斜体30に移動可能に装着され、昇降する。昇降部33の移動と傾斜体30の傾斜により支持装置3に支持された注型材カップ2は減圧室1の奥行き方向を除いて任意の位置に移動可能である。注型材カップ2内の剤は撹拌プロペラ4により攪拌される。また硬化剤カップ5が傾動して硬化剤を注型材カップ2内に注入できる。撹拌プロペラ4の回転と、注型材カップ2の上下動及び振り子運動により効果的な脱泡と攪拌が行える。
【選択図】図1
Description
前記脱泡作業や攪拌作業及び注入作業は従来はそれぞれ個別の工程として実行されていた。その理由の1つは、注型材の種類により、脱泡作業と攪拌作業の内容が非常に異なるためである。例えば樹脂にアルミニューム微粉を充填した高粘度の注型材が用いられるようになってきており、このような高粘度材は従来のウレタンやエポキシなどの低粘度材を対象とした脱法方法や攪拌方法では対応できなくなってきており、一部では手作業でこれらの作業を行っている。
また、本願出願人により、真空脱泡と混合とを一貫して行える装置が特許文献1により提案されている。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
以上の構成により、種々の注型材や異なる型に対応し、脱泡、攪拌、型への注入を一貫して行うことが可能になる。
なお前記制御装置が、前記注型材の種類に応じた動作プログラムと、前記注型材の種類を指定する指定装置と、を備え、前記指定された注型材に対応した動作プログラムにより制御を実行する、ことが望ましい。また前記攪拌装置が、高粘度注型材の攪拌が可能であり、高粘度注型材の脱泡と攪拌が行える、ことが望ましい。更に、前記減圧室が、圧力調整可能であり、前記制御装置は、所定の圧力サイクルを実行させつつ、前記脱泡動作と型への注入動作の中の少なくも1を実行させる、ことが可能である。
図1及び図2において、減圧室1が設けられ、その内部は真空ポンプ10により所定の圧力まで減圧される。減圧室1内部には、揺振動テーブル7が設置されており、減圧室1の外部に設けられた揺振動装置70により揺振動するようになっている。
揺振動テーブル7の上には注型用型6が載置可能になっており、この注型用型6に樹脂等を流し込んで硬化、成型するようになっている。
支持装置3は傾斜体30と昇降部33とを有する。傾斜体30は長尺体であり、その下端から4分の1程度の位置で軸支され、傾斜モータ31により図1において左右方向に傾斜可能になっている。また傾斜モータ31により連続的に左右方向に傾斜させることにより搖動可能であり、所謂振り子運動をするように構成されている。注型材カップ2は昇降部33の下端に装着された容器保持具20上に載置される。
この動作については、後述する。
この注型材カップ2の傾動動作により、傾斜体30の運動に合わせて注型材カップ2を傾動させて、注型材カップ2の姿勢を保つことができ、また注型材カップ2から注型用型6への注入動作等を行わせることが可能になっている。
注型用型6の注入口60の位置はその型により様々である。そのため、該位置を制御装置9に設定することにより、種々の注入口60の位置に対応可能になっている。前記したように、注型材カップ2は傾斜体30の傾斜と昇降部33の昇降により減圧室1の任意の位置に移動可能であり、注入口60の左右方向位置と高さとを設定しておけば、該位置に自動的に移動させることが可能である。
制御装置9の概略を図3のブロック図に示す。
最初に操作者は注型材を注型材カップ2に入れ、また硬化剤を硬化剤カップ5に入れる。また注型用型6を揺振動テーブル7上に載置する。そして、減圧室1を密閉し、注型材設定キー91により注型材の指定を行う。
注型材の種類に応じて操作パネル90の画面が変わり、該画面上から該注型材に対応した種々の指定を行う。
次に、注入口位置設定キー92により使用する注型用型6の注入口60を指定する。注入口60の左右位置と高さを指定する。
この動作をフローチャートに基づいて説明する。
図4において、操作者により指定された注型材が高粘度材の場合(ステップS1)、高粘度材用の脱泡動作を実行する(ステップS2)。注型材カップ2を移動させ、注型材カップ2の内部に撹拌プロペラ4が装入される脱泡位置に注型材カップ2を設定する。
そして、撹拌プロペラ4を回動させて脱泡を行うが、高粘度材は粘度が非常に高いため、普通の動作では撹拌プロペラ4を回動させるのが困難である。そのため、この実施形態では、注型材カップ2を上下動させ、高粘度材を撹拌プロペラ4により切りつつ撹拌プロペラ4を正逆に回転させて脱泡を行う。この際、減圧室1は当然に真空に近くまで減圧されているが、高粘度材の膨張が大きくなる場合は、小リーク弁12を開として圧力を上げることも可能である。
図7に示すように、攪拌動作においては脱泡と同様に撹拌プロペラ4の回転及び正逆回転と注型材カップ2の上下動を行うが、これらに加えて更に傾斜体30を左右方向に搖動させて、所謂振り子運動を同時に行わせる。
この振り子運動により、注型材カップ2の底部に付着した注型材が移動し、撹拌プロペラ4による攪拌が効率的に行える。
そして注入動作を実行し(ステップS6)。作業を終了し、減圧室1を大気圧に戻す。この注入動作については後に詳細に説明する。
撹拌プロペラ4を回転させ(ステップS20)、注型材カップ2を所定のストロークNで上下動させる(ステップS21)。この注型材カップ2の上下動により撹拌プロペラ4は高粘度材の粘着により阻害されることなく回転可能となり、高粘度材を切るような動作を実行し、これにより高粘度材を攪拌して脱泡を行う。所定時間経過したら(ステップS22)、ストロークNを増加しN+aのストロークで上下動させる(ステップS23)。これにより、撹拌プロペラ4が注型材カップ2に深く入り、注型材カップ2の底部分の高粘度材の攪拌も行える。撹拌プロペラ4が注型材カップ2の底に到達或いは底の近傍に到達したら(ステップS24)、撹拌プロペラ4の回転を停止し、注型材カップ2の上下動を停止する(ステップS25)。撹拌プロペラ4の注型材カップ2の底又は底近傍への到達は、予め注型材カップ2の深さに応じた限界位置を設定し、該位置までストローク量を変更しても良いし、或いはセンサ等を設けて底又は底近傍への到達を検出しても良い。
上記動作終了後、図4の硬化剤注入動作(ステップS3)に移動する。
攪拌動作においては、脱泡動作に傾斜体30による振り子動作が加わる。
この振り子動作は傾斜体30による傾斜を動作を交互に方向を変えて連続的に行うことにより得られる。
傾斜体30により振り子運動を開始し(ステップS40)、同時に撹拌プロペラ4を回転させ(ステップS41)、更に注型材カップ2を所定のストロークNで上下動させる(ステップS42)。この注型材カップ2の上下動により高粘度材を切りつつ攪拌し、更に振り子運動により注型材カップ2の底部の注型材も効果的に攪拌される。所定時間経過したら(ステップS43)、ストロークNを増加しN+aのストロークで上下動させる(ステップS44)。これにより、撹拌プロペラ4が注型材カップ2に深く入り、注型材カップ2の底部分の高粘度材の攪拌が更に効果的に行われる。撹拌プロペラ4が注型材カップ2の底に到達或いは底の近傍に到達したら(ステップS45)、撹拌プロペラ4の回転を停止し、注型材カップ2の上下動を停止する(ステップS46)。また傾斜体30を停止し、振り子運動を停止する(ステップS47)。
まず、制御装置9においてリークの繰り返しカウンタNを所定数に設定する(ステップS80)。
注型材カップ2を注入口60位置に移動させたら、注入/昇降モータ21により一方のラック35を移動させて、注型材カップ2を傾けて攪拌した注型材を注入口60に注入する(ステップS81)。同時に揺振動装置70を駆動し、揺振動テーブル7を振動させる(ステップS82)。この時、減圧室1内は最も圧力の低い状態になっている。
そして、小リーク弁12を開とし(ステップS83)、所定の設定圧力まで減圧室1内部の圧力を上昇させる(ステップS84)。この圧力上昇により、注入口60に注入された注型材は注型用型6内部に効果的に進入する。そして小リーク弁12を閉じて、減圧室1を減圧し(真空ポンプ10は継続的に稼働している)(ステップS85)、上記動作をN回行う(ステップS86、87)。N回終了したら、大リーク弁11を開として(ステップS88)、動作を停止し(ステップS89)する。
上記した加圧動作の繰り返しと、揺振動テーブル7の搖動により、樹脂は注型用型6に効果的に進入する。特に高粘度材の場合、注入動作が難しかったが、上記構成により効率的な注入が行える。
Claims (4)
- 注型材を注入するための注入口を備えた型を収納可能な減圧室と、
前記減圧室内に収納され、該型に注入される注型材を収納する注型材容器と、
前記減圧室内に収納され、前記注型材に必要に応じて添加される硬化剤を収納する硬化剤容器と、
前記減圧室内に収納され、前記注型材容器に収納された注型材を攪拌して、脱泡と攪拌を行う攪拌装置と、
前記減圧室内に収納され、前記硬化剤容器の硬化剤を必要に応じて前記注型材容器の注型材に注入する硬化剤注入装置と、
前記減圧室内に収納され、前記注型材容器の注型材を、前記型の異なる注入口位置に対応して、任意位置から型への注入が可能な注型材注入装置と、
前記注型材の種類と前記型の注入口位置に応じて、前記硬化剤注入装置と攪拌装置と注型材注入装置とを制御して、注型材の種類に対応した攪拌動作、及び型の注入位置に応じた注入動作とを行わせる制御装置と、
を備えたことを特徴とする真空注型装置。 - 前記制御装置が、
前記注型材の種類に応じた動作プログラムと、
前記注型材の種類を指定する指定装置と、を備え、
前記指定された注型材に対応した動作プログラムにより制御を実行する、
請求項1に記載の真空注型装置。 - 前記攪拌装置が、高粘度注型材の攪拌が可能であり、高粘度注型材の脱泡と攪拌が行える、
請求項1に記載の真空注型装置。 - 前記減圧室が、圧力調整可能であり、
前記制御装置は、所定の圧力サイクルを実行させつつ、前記脱泡動作と型への注入動作の中の少なくも1を実行させる、
請求項1に記載の真空注型装置。
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