JP2007129527A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
局部発振器の動作に由来するアンテナからの放出ノイズを有効に低減する。
【解決手段】
制御回路130から出力された選局信号に対応する周波数の信号が、受信信号処理回路120内の局部発振回路により発生する。こうして発生した局部発振信号及び所定の高調波信号の一部は、受信信号処理回路120からアンテナ切替回路110へ向けて進行するが、トラップフィルタ部200によりトラップされる。この結果、局部発振回路に由来する局部発振信号及び所定の倍高調波の周波数の信号のアンテナATA1又はアンテナATA2への到達が、有効に防止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テレビ放送信号等を受信して処理する受信装置に関するものである。
従来から、テレビ放送信号等を受信して処理する受信装置が広く普及している。こうした受信装置では、高い周波数を有するテレビ放送信号をアンテナで受信した後に、アンテナで受信した信号を、局部発振器が発生した局部発振周波数の信号と混合し、中間周波数の信号に変換することが、一般的に行われている。
かかる局部発信器は、所望の局部発振周波数の信号を発生するためのものであるが、所望の局部発振周波数の信号と同時にその高調波も同時に発生する。こうした局部発振器が発生した信号における当該局部発振周波数の信号の高調波に由来するいわゆるローカルビートに着目し、ローカルビートの発生を回避する技術が提案されている(特許文献1参照;以下、「従来例」という)。
この従来例においては、局部発振器と信号混合器との間にローパスフィルタを配置する。この結果、局部発振器が発生した局部発振周波数の信号の高調波が、周囲に漏れ出すことを防止するようになっている。
特開2004−129076号公報
上述した従来例の技術は、局部発振器が発生した局部発振周波数の信号の高調波が周囲に漏れ出すことを防止する観点からは優れた技術である。しかしながら、従来例におけるローパスフィルタは、局部発振周波数の信号を通過させるので、当該局部発振周波数の信号の混合器以外の部分への漏れ出しを防止することはできない。
漏れ出した当該局部発振周波数の信号のうち、アンテナ方向へ進行する成分は、アンテナにまで到達する。そして、当該局部発振周波数の信号成分がアンテナに到達すると、当該局部発振周波数の電波が周囲に放出されることになる。この結果、当該局部発振周波数に近接する周波数の無線信号を利用する装置がアンテナの周囲に存在すると、その装置の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。こうした周囲の装置への悪影響を極力回避することが、本発明の課題の一例として挙げられる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、局部発振器の動作に由来するアンテナからの放出ノイズを有効に低減することができる受信装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、アンテナで受信した信号中における特定周波数範囲の信号の選択を制御する制御手段と;前記制御手段からの選択指令に従って、前記特定周波数範囲に対応する局部発振周波数の信号と、前記アンテナで受信した前記特定周波数範囲の信号とを混合し、所定の中間周波数範囲の信号を生成する周波数変換手段を含む受信信号処理手段と;前記アンテナの信号出力端子に接続され、前記局部発振周波数の信号をトラップする局部発振周波数トラップフィルタを含むトラップ手段と;を備えることを特徴とする受信装置である。
[第1実施形態]
まず、本発明に係る第1実施形態を、図1〜3を参照して説明する。本第1実施形態では、アナログテレビ放送信号を2つのアンテナにて受信し、当該2つのアンテナのうちで受信状態がより良好なアンテナで受信した信号を処理する受信装置を例示して説明する。
<構成>
図1には、本第1実施形態の受信装置101の概略的な構成が、ブロック図にて示されている。図1に示されるように、受信装置101は、(a)2本のアンテナATA1,ATA2と、(b)アンテナ切替回路110と、(c)アンテナATA1又はアンテナATA2からの出力信号を処理する受信信号処理手段としての受信信号処理回路120と、(d)アンテナATA1又はアンテナATA2で受信した信号中における特定周波数範囲の信号である特定局信号の選択を制御する制御手段としての制御回路130とを備えている。また、受信装置101は、(e)アンテナ切替回路110の信号出力端子110aと受信信号処理回路120の信号入力端子120aとを接続する導体信号経路を伝搬する信号のうち、後述のようにして決定される周波数の信号をトラップするトラップ手段としてのトラップフィルタ部200を、更に備えている。
アンテナ切替回路110は、トランスファスイッチとしての機能を有する。このアンテナ切替回路110は、FET(Field Effect Transistor)等から構成される。
アンテナ切替回路110は、制御回路130からのアンテナ切替信号に従って、アンテナATA1及びアンテナATA2のいずれかを選択し、信号出力端子110aと接続する。この結果、選択されたアンテナで受信した信号が、信号出力端子110aから出力される。
受信信号処理回路120の信号入力端子120aは、アンテナ切替回路110の信号出力端子110aと、抵抗素子、容量素子、インダクタンス素子等の介在無しに、導体経路のみを介して接続されている。この受信信号処理回路120は、図2に示されるように、前段信号処理回路121と、局部発振回路127、後段信号処理128とを備えている。
前段信号処理回路121は、(i)信号入力端子120aから入力された信号の低周波成分を遮断するハイパスフィルタであるアンテナ入力フィルタ122と、(ii)アンテナ入力フィルタ122を通過した信号を増幅する高周波増幅器(RF−AMP:Radio Frequency-Amplifier)123と、(iii)高周波増幅器123から出力された信号のうち、特定の周波数範囲の信号を選択的に通過させるバンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)124とを備えている。また、前段信号処理回路121は、(iv)RFフィルタ124から出力された信号と、後述する局部発振回路127から供給された局部発振信号とを混合するミキサ(混合器)125と、(v)ミキサ125から出力された信号のうち、予め定められた中間周波数範囲の信号を選択して通過させる中間周波数フィルタ126とを備えている。さらに、前段信号処理回路121は、(vi)選局すべき希望局に対応する周波数の局部発振信号を生成する局部発振回路127を備えている。
ここで、アンテナ入力フィルタ122は、局部発振回路127において生成された同調電圧に従って、遮断する信号の周波数を調整する。このアンテナ入力フィルタ122は、上記の中間周波数範囲の信号を有効に遮断するようになっている。
また、高周波増幅器123は、後段信号処理回路128から出力された自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)信号に従った増幅率で、入力信号を増幅する。この結果、信号入力端子120aからの入力信号中における希望局の周波数範囲のレベルが低い場合であっても、高周波増幅器123は、適切なレベルの増幅信号を出力することができるようになっている。
また、RFフィルタ124は、局部発振回路127において生成された同調電圧に従って、通過させる信号の周波数範囲を調整する。こうして希望チャネルとの同調が図られる。
また、局部発振回路127は、不図示のDA(Digital to Analogue)変換器、電圧制御発振器等を備えて構成される。この局部発振回路127は、制御回路130から供給されたデジタル形式の選局信号に従って、選局すべき希望局に対応する周波数の局部発振信号を生成し、ミキサ125へ供給する。また、局部発振回路127は、選局すべき希望局に対応する上述した同調電圧を生成して、アンテナ入力フィルタ122、RFフィルタ124及びトラップフィルタ部200へ供給する。
なお、局部発振回路127は、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして局部発振回路127が発生した局部発振信号及びその高調波信号は、その一部が、前段信号処理回路121を介した後、信号入力端子120aからアンテナATA1,ATA2へ向かって進行する。
上記の後段信号処理回路128は、不図示の復調回路等を備えて構成されている。そして、復調回路による復調結果に基づいて、不図示の液晶表示パネル等の表示デバイスに映像が表示されたり、不図示のスピーカから音声が出力されたりする。なお、表示デバイスとしては、液晶表示パネルに以外に、有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)等を採用することができる。
また、後段信号処理回路128では、復調回路による復調結果に基づいて、上述したAGC信号が生成される。こうして生成されたAGC信号は、前段信号処理回路121の高周波増幅器123へ向けて、後段信号処理回路128から出力される。
また、後段信号処理回路128は、復調回路による復調結果等に基づいて、受信状況情報を生成する。こうして生成された受信状況情報は、後段信号処理回路128から制御回路130へ向けて、出力される。
図1に戻り、制御回路130は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、読出専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)等を備えて構成され、プログラムが実行されるようになっている。こうしたプログラムを実行することにより、制御回路130は、(i)不図示の操作入力ユニットから通知された選局指令に対応する選局信号を受信信号処理回路120へ向けて出力するという選局制御、及び、(ii)アンテナ切替信号をアンテナ切替回路110へ向けて出力し、受信アンテナを切り替えるアンテナ切替制御を含む様々な制御を行うようになっている。
制御回路130は、操作入力ユニットから通知された選局指令に対応して、VHF(Very High Frequency)選択信号又はUHF(Ultra High Frequency)選択信号を、トラップフィルタ部200へ供給する。ここで、操作入力ユニットから通知された選局指令がVHF局のいずれかの局の選局指令であった場合には、制御回路130は、VHF選択信号のみを有意レベルとする。一方、操作入力ユニットから通知された選局指令がUHF局のいずれかの局の選局指令であった場合には、制御回路130は、UHF選択信号のみを有意レベルとする。すなわち、制御回路130は、VHF選択信号又はUHF選択信号を択一的に有意レベルとするようになっている。
トラップフィルタ部200は、VHF用トラップフィルタ部210Vと、スイッチ回路220Vとを備えている。また、トラップフィルタ部200は、UHF用トラップフィルタ部210Uと、スイッチ回路220Uとを備えている。
ここで、スイッチ回路220Vは、VHF選択信号が有意レベルである場合には閉塞状態となり、VHF選択信号が非有意レベルである場合には開放状態となる2端子開閉スイッチの機能を有している。このスイッチ回路220Vの一方の端子は接地レベルとされるとともに、他方の端子はVHF用トラップフィルタ部210Vと接続されている。
また、スイッチ回路220Uは、UHF選択信号が有意レベルである場合には閉塞状態となり、UHF選択信号が非有意レベルである場合には開放状態となる2端子開閉スイッチの機能を有している。このスイッチ回路220Uの一方の端子は接地レベルとされるとともに、他方の端子はUHF用トラップフィルタ部210Uと接続されている。
VHF用トラップフィルタ部210Vは、図3に示されるように、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vと、高調波周波数トラップフィルタ回路212Vとを備えている。なお、本実施形態では、高調波周波数トラップフィルタ回路212Vは、スイッチ回路220Vが閉塞状態にある場合に、局部発振周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vは、インダクタンス素子LV1(インダクタンス値LV1[H])と、容量素子CV(容量値CV[F])と、抵抗素子RV(抵抗値RV[Ω])と、可変容量ダイオードVCV(容量値VCV[F])とを備えて構成されている。ここで、インダクタンス素子LV1の一方の端子は、アンテナ切替回路110の信号出力端子110a及び受信信号処理回路120の信号入力端子120aと接続され、他方の端子は、容量素子CVの一方の端子と接続されている。また、容量素子CVの他方の端子は、抵抗素子RVの一方の端子及び可変容量ダイオードVCVの一方の端子と接続されている。そして、抵抗素子RVの他方の端子には受信信号処理回路120から出力された同調電圧が印加されるとともに、可変容量ダイオードVCVの他方の端子は、上述したスイッチ回路220Vの他方の端子と接続されている。なお、抵抗値RVは十分に高い値に設定される。
局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vは、スイッチ回路220Vの閉塞時に、次の(1)式で定まる周波数fV1の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
V1=1/(2π・(LV1・CVS)1/2) …(1)
ここで、値CVSは、容量値CVと容量値VCVとの合成容量値であり、次の(2)式で表される。
CVS=(CV・VCV)/(CV+・VCV) …(2)
容量値VCVは、同調電圧の値によって変化する。このため、周波数fV1は、同調電圧の値によって変化する。また、同調電圧の値は、上述したように局部発振周波数に依存して変化する。
以上のように構成される局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vでは、インダクタンス値LV1、容量値CV及び可変容量ダイオードVCVの容量値のVHF選択時における同調電圧による変化特性が、周波数fV1と局部発振周波数とがほぼ一致するように選択される。このため、VHF選択時における局部発振周波数が変化しても、スイッチ回路220Vの閉塞時に、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vによりトラップされる信号の周波数は、その時点における局部発振周波数にほぼ一致するようになっている。
高調波周波数トラップフィルタ回路212Vは、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vと比べて、インダクタンス素子LV1に代えてインダクタンス素子LV2(インダクタンス値LV2)を備える点を除いて、同様に構成されている。ここで、インダクタンス素子LV2のインダクタンス値は、インダクタンス素子LV1のインダクタンス値の1/4とされている。このため、高調波周波数トラップフィルタ回路212Vは、スイッチ回路220Vの閉塞時に、次の(3)式で定まる周波数fV2の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
V2=1/(2π・(LV2・CVS)1/2
=1/(2π・((LV1/4)・CVS)1/2)=2fV1 …(3)
すなわち、高調波周波数トラップフィルタ回路212Vは、スイッチ回路220Vの閉塞時に、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vによりトラップされる信号の周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
UHF用トラップフィルタ部210Uは、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uと、高調波周波数トラップフィルタ回路212Uとを備えている。なお、本実施形態では、高調波周波数トラップフィルタ回路212Uは、スイッチ回路220Uが閉塞時に、局部発振周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uは、上記の局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vと比べて、インダクタンス素子LV1に代えてインダクタンス素子LU1(インダクタンス値LU1[H])を、容量素子CVに代えて容量素子CU(容量値CU[F])を、抵抗素子RVに代えて抵抗素子RU(抵抗値RU[Ω])を、可変容量ダイオードVCVに代えて可変容量ダイオードVCU(容量値VCU[F])を備えている。
局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uは、次の(4)式で定まる周波数fU1の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
U1=1/(2π・(LU1・CUS)1/2) …(4)
ここで、値CUSは、容量値CUと容量値VCUとの合成容量値であり、次の(5)式で表される。
CUS=(CU・VCU)/(CU+・VCU) …(5)
容量値VCUは、上述の容量値VCUと同様に、同調電圧の値によって変化する。このため、周波数fU1は、同調電圧の値によって変化する。また、同調電圧の値は、上述したように局部発振周波数に依存して変化する。
以上のように構成される局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uでは、インダクタンス値LU1、容量値CU及び可変容量ダイオードVCUの容量値のUHF選択時における同調電圧による変化特性が、周波数fU1と局部発振周波数とがほぼ一致するように選択される。このため、UHF選択時における局部発振周波数が変化しても、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uによりトラップされる信号の周波数は、その時点における局部発振周波数にほぼ一致するようになっている。
高調波周波数トラップフィルタ回路212Uは、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uと比べて、インダクタンス素子LU1に代えてインダクタンス素子LU2(インダクタンス値LV2)を備える点を除いて、同様に構成されている。ここで、インダクタンス素子LU2のインダクタンス値は、インダクタンス素子LU1のインダクタンス値の1/4とされている。このため、高調波周波数トラップフィルタ回路212U、スイッチ回路220Uの閉塞時に、次の(6)式で定まる周波数fU2の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
U2=1/(2π・(LU2・CUS)1/2
=1/(2π・((LU1/4)・CUS)1/2)=2fU1 …(6)
すなわち、高調波周波数トラップフィルタ回路212Uは、スイッチ回路220Uの閉塞時に、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uによりトラップされる信号の周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
<動作>
次に、以上のように構成された受信装置101の動作を説明する。
利用者により操作入力ユニットが操作されて選局指令がなされると、この選局指令を制御回路130が、選局信号を受信信号処理回路120へ向けて出力する。また、制御回路130は、VHF局が選局された場合にはVHF選択信号を有意とし、VHF局が選局された場合にはVHF選択信号を有意とする。この結果、スイッチ回路220V及びスイッチ回路220Uのいずれか一方が閉塞状態となる。ここで、スイッチ回路220Vが閉塞状態となった場合には、VHFトラップフィルタ部210Vによるトラップ動作が有効となる。一方、スイッチ回路220Uが閉塞状態となった場合には、UHFトラップフィルタ部210Uによるトラップ動作が有効となる。
また、選局信号を受けた受信信号処理回路120では、局部発振回路127が、選局信号により指定された希望局に対応する周波数の局部発振信号を発生し、前段信号処理回路121のミキサ125に供給する。この局部発振信号の発生と並行して、局部発振回路127は、同調電圧を生成し、前段信号処理回路121のアンテナ入力フィルタ122及びRFフィルタ124、並びにトラップフィルタ部200へ供給する。
この状態でアンテナ切替回路110の信号出力端子110aから出力された信号は、受信信号処理回路120に信号入力端子120aから入力される。この後、受信信号処理回路120において、前段信号処理回路121による希望局信号の中間周波数信号への変換が行われた後、後段信号処理回路128において復調処理が行われる。
こうして得られた復調結果に基づいて、後段信号処理回路128は、希望局信号の受信状況情報を生成し、制御回路130へ向けて出力する。受信状況情報を受けた制御回路130は、受信した受信状況情報に基づいて、希望局信号の受信状況が良好か否かを判断する。受信状況が良好であった場合には、制御回路130は、アンテナ切替を指令せずに、そのままの状態で、受信信号処理回路120に受信処理を継続させる。
一方、受信状況が良好ではなかった場合には、制御回路130が、アンテナ切替信号により、アンテナを切り替えるべき旨を、アンテナ切替回路110へ通知する。この通知を受けたアンテナ切替回路110は、アンテナを切り替えて、切り替えられたアンテナによる受信信号を信号出力端子110aから出力する。
こうしてアンテナ切替回路110から出力された信号は、上記の場合と同様に、受信信号処理回路120に信号入力端子120aから入力される。この後、受信信号処理回路120において、前段信号処理回路121による希望局信号の中間周波数信号への変換が行われた後、後段信号処理回路128において復調処理が行われる。そして、復調結果に基づいて、後段信号処理回路128は、希望局信号の受信状況情報を生成し、制御回路130へ向けて出力する。
こうして、アンテナATA1及びアンテナATA2のそれぞれに関する受信状況情報が得られると、制御回路130は、必要に応じて再度アンテナ切替信号を出力してアンテナを切り替える等して、受信状況がより良好であると判断されたアンテナを選択する。この状態で、受信信号処理回路120は、信号入力端子120aから入力された信号を処理し、表示デバイスに映像を表示するとともに、スピーカから音声を出力させる。
以後、希望局信号の受信状況に応じた制御回路130によるアンテナ切替が適宜行われる。そして、受信信号処理回路120は、信号入力端子120aから入力された信号を処理する。
以上の受信信号処理に際して、アンテナ切替回路110から出力された信号は、受信信号処理回路120に入力されるとともに、トラップフィルタ部200へも入力される。ここで、トラップフィルタ部200は、局部発振周波数及びその2倍の周波数の信号に対しては低インピーダンスとなるが、これらの周波数と大きく異なる希望局信号の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなるようになっている。このため、アンテナ切替回路110から出力された信号のうちの希望局信号については、トラップフィルタ部200による減衰が無視できる程度しか発生しない。すなわち、アンテナ切替回路110から出力された信号のうちの希望局信号は、ほぼそのままの状態で受信信号処理回路120により受信される。
ところで、上述したように、局部発振回路127は、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして局部発振回路127が発生した局部発振信号及びその高調波信号は、その一部が、前段信号処理路121を介した後、信号入力端子120aからアンテナ切替回路110へ向かって進行する。こうした局部発振信号の周波数の信号は、希望局がVHF局の場合には、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Vにより、また、希望局がUHF局の場合には、局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uにより、効率良くトラップされる。また、局部発振信号の2倍高調波の周波数の信号は、希望局がVHF局の場合には、高調波周波数トラップフィルタ回路212Vにより、また、希望局がUHF局の場合には、高調波周波数トラップフィルタ回路212Uにより、効率良くトラップされる。
この結果、局部発振回路127に由来し、受信信号処理回路120からアンテナ切替回路110へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号は、その殆どがアンテナ切替回路110に到達しない。
<作用効果>
以上説明したように、本第1実施形態に係る受信装置101では、トラップフィルタ部200により、局部発振回路127に由来し、受信信号処理回路120からアンテナ切替回路110へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号が効率良くトラップされる。したがって、アンテナATA1又はアンテナATA2から、局部発振回路127に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
また、本第1実施形態に係る受信装置101では、アンテナ切替回路110と受信信号処理回路120との間に介在する素子を有しないトラップフィルタ回路211V,212V,211U,212Uを採用している。このため、希望局信号の受信処理に悪影響を与えずに、アンテナATA1又はアンテナATA2から、局部発振回路127に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態を、図4を主に参照して説明する。本第2実施形態では、上記の第1実施形態と同様に、アナログテレビ放送信号を2つのアンテナにて受信し、当該2つのアンテナのうちで受信状態がより良好なアンテナで受信した信号を処理する受信装置を例示して説明する。なお、第2実施形態の説明に際しては、第1実施形態の場合と同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本第2実施形態に係る受信装置102は、図4に示されるように、上記の第1実施形態の受信装置101と比べて、(i)制御回路130に代えて制御回路140を備える点、及び、(ii)トラップフィルタ部200に供給される同調電圧が、受信信号処理回路120からではなく、制御回路140からトラップ用同調電圧として供給される点のみか相違している。以下、これらの相違点に主に着目して、説明する。
制御回路140は、制御回路130’と、DAC135とを備えている。制御回路130’は、第1実施形態の場合における制御回路130と比べて、受信信号処理回路120へ向けた選局信号の出力と並行して、DAC135へ向けて、デジタル形式のトラップ周波数指定信号を出力する機能を更に有している点のみが相違している。このトラップ周波数指定信号を受けたDAC135は、トラップ周波数指定信号に対応する値の電圧信号であるトラップ用同調電圧を、トラップフィルタ部200に供給する。
以上のように構成された受信装置102では、受信信号処理部120による受信信号処理が、第1実施形態の場合と同様にして行われる。一方、トラップフィルタ部200は、制御回路140から供給されたトラップ用同調電圧に従って、第1実施形態の場合と同様に、アンテナ切替回路110と受信信号処理回路120との間を伝搬する局部発振信号及びその2倍高調波信号の周波数の信号をトラップする。
以上のように構成された本第2実施形態の受信装置102では、第1実施形態の場合と同様に、トラップフィルタ部200により、局部発振回路127に由来し、受信信号処理回路120からアンテナ切替回路110へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号が効率良くトラップされる。したがって、アンテナATA1又はアンテナATA2から、局部発振回路127に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
また、本第2実施形態に係る受信装置102では、第1実施形態の場合と同様に、アンテナ切替回路110と受信信号処理回路120との間に介在する素子を有しないトラップフィルタ回路211V,212V,211U,212Uを採用している。このため、希望局信号の受信処理に悪影響を与えずに、アンテナATA1又はアンテナATA2から、局部発振回路127に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
なお、受信信号制御回路120において必要となる局部発振周波数の変化に伴う同調電圧値の変化の態様では、第1実施形態の場合のように、受信信号制御回路120で生成された同調電圧をトラップフィルタ部200に供給しても、トラップされる信号の周波数を、局部発振信号及びその2倍高調波の周波数とはできない場合がある。本第2実施形態に係る受信装置102の構成によれば、こうした場合においても、第1実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態を、図5〜7を参照して説明する。本第3実施形態では、デジタルテレビ放送信号を2つのアンテナにて受信し、当該2つのアンテナによる受信信号の復調結果を加算する合成ダイバーシチ受信装置を例示して説明する。
<構成>
図5には、本第3実施形態の受信装置103の概略的な構成が、ブロック図にて示されている。図5に示されるように、受信装置103は、(a)2本のアンテナATD1,ATD2と、(b)アンテナATD1,ATD2からの出力信号を処理する受信信号処理手段としての受信信号処理回路320と、(d)アンテナATD1又はアンテナATD2で受信した信号中における特定周波数範囲の信号である特定局信号の選択を制御する制御手段としての制御回路330とを備えている。また、受信装置103は、(e)アンテナATD1と受信信号処理回路320の信号入力端子320aとを接続する導体信号経路を伝搬する信号のうち、後述のようにして決定される周波数の信号をトラップするトラップ手段としてのトラップフィルタ部4101と、(f)アンテナATD2と受信信号処理回路320の信号入力端子320bとを接続する導体信号経路を伝搬する信号のうち、後述のようにして決定される周波数の信号をトラップするトラップ手段としてのトラップフィルタ部4102とを備えている。
受信信号処理回路320は、信号入力端子320a及び信号入力端子320bを有している。信号入力端子320aは、アンテナATD1の信号出力端子と、抵抗素子、容量素子、インダクタンス素子等の介在無しに、導体経路のみを介して接続されている。また、信号入力端子320bは、アンテナATD2の信号出力端子と、抵抗素子、容量素子、インダクタンス素子等の介在無しに、導体経路のみを介して接続されている。
また、受信信号処理回路320は、前段信号処理回路3211と、前段信号処理回路3212と、後段信号処理回路328とを備えている。
前段信号処理回路3211は、図6に示されるように、(i)信号入力端子320aから入力された信号の低周波成分を遮断するハイパスフィルタであるアンテナ入力フィルタ322と、(ii)アンテナ入力フィルタ322を通過した信号を増幅する高周波増幅器(RF−AMP)323と、(iii)高周波増幅器323から出力された信号のうち、特定の周波数範囲の信号を選択的に通過させるバンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)324とを備えている。また、前段信号処理回路3211は、(iv)RFフィルタ324から出力された信号と、後述する局部発振回路327から供給された局部発振信号とを混合するミキサ(混合器)325と、(v)ミキサ325から出力された信号のうち、予め定められた中間周波数範囲の信号を選択して通過させる中間周波数フィルタ326とを備えている。さらに、前段信号処理回路3211は、(vi)選局すべき希望局に対応する周波数の局部発振信号を生成する局部発振回路327を備えている。
すなわち、前段信号処理回路3211は、各構成要素322〜327のそれぞれが、デジタルテレビ放送信号の周波数帯に応じた特性を有するようにされている点が相違している他は、上述した第1実施形態の場合における前段信号処理回路121と同様に構成されている。以下の説明においては、局部発振回路327において生成され、アンテナ入力フィルタ322、RFフィルタ324及びトラップフィルタ部4101へ供給される同調電圧を「同調電圧1」と呼ぶものとする。
なお、局部発振回路327は、第1実施形態における局部発振回路127と同様に、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして局部発振回路327が発生した局部発振信号及びその高調波信号は、第1実施形態の場合と同様にして、その一部が、前段信号処理回路3211を介した後、信号入力端子320aからアンテナATD1へ向かって進行する。
上記の前段信号処理回路3212は、上記の前段信号処理回路3211と同様に構成されている。以下の説明においては、前段信号処理回路3212の局部発振回路327において生成され、前段信号処理回路3212のアンテナ入力フィルタ322、RFフィルタ324及びトラップフィルタ部4102へ供給される同調電圧を「同調電圧2」と呼ぶものとする。
なお、前段信号処理回路3212の局部発振回路327も、前段信号処理回路3211の局部発振回路327と同様に、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして前段信号処理回路3212の局部発振回路327が発生した局部発振信号及びその高調波信号も、その一部が、前段信号処理回路3212を介した後、信号入力端子320aからアンテナATD2へ向かって進行する。
上記の後段信号処理回路328は、(i)前段信号処理回路3211から出力された信号に基づいて復調処理を行う第1復調回路と、(ii)前段信号処理回路3212から出力された信号に基づいて復調処理を行う第2復調回路と、(iii)第1復調回路による復調結果と第2復調回路による復調結果とから合成ダイバーシチ出力を求める合成回路と(いずれも不図示)を備えて構成されている。この合成ダイバーシチ出力に基づいて、不図示の液晶表示パネル等の表示デバイスへの映像表示及びスピーカからの音声出力が行われる。また、後段信号処理回路328では、AGC信号が生成される。
図5に戻り、制御回路330は、第1実施形態の制御回路130と同様に、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、読出専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)等を備えて構成され、プログラムが実行されるようになっている。こうしたプログラムを実行することにより、制御回路330は、不図示の操作入力ユニットから通知された選局指令に対応する選局信号を受信信号処理回路320へ向けて出力するという選局制御を含む様々な制御を行うようになっている。
トラップフィルタ部4101は、図7に示されるように、局部発振周波数トラップフィルタ回路411と、高調波周波数トラップフィルタ回路412とを備えている。なお、本実施形態では、高調波周波数トラップフィルタ回路412は、局部発振周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
局部発振周波数トラップフィルタ回路411は、インダクタンス素子LD1(インダクタンス値LD1[H])と、容量素子CD(容量値CD[F])と、可変容量ダイオードVCD(容量値VCD[F])が直列に接続されるとともに、容量素子CDと可変容量ダイオードVCDとの接続点に抵抗素子RD(抵抗値RD[Ω])の一方の端子が接続されて構成されている。すなわち、局部発振周波数トラップフィルタ回路411は、各構成要素の属性値が、デジタル放送信号用の前段信号処理回路3211の特性に適合するように選ばれている点を除いて、上述した第1実施形態の場合における局部発振周波数トラップフィルタ回路211V又は局部発振周波数トラップフィルタ回路211Uと同様に構成されている。
このため、局部発振周波数トラップフィルタ回路411は、次の(7)式で定まる周波数fD1の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
D1=1/(2π・(LD1・CDS)1/2) …(7)
ここで、値CDSは、容量値CDと容量値VCDとの合成容量値であり、次の(8)式で表される。
CDS=(CD・VCD)/(CD+・VCD) …(8)
容量値VCDは、前段信号処理回路3211から出力される同調電圧1の値によって変化する。このため、周波数fD1は、同調電圧1の値によって変化する。また、同調電圧1の値は、前段信号処理回路3211における局部発振周波数に依存して変化する。
以上のように構成される局部発振周波数トラップフィルタ回路411では、インダクタンス値LD1、容量値CD及び可変容量ダイオードVCDの容量値の同調電圧1による変化特性が、周波数fD1と前段信号処理回路3211における局部発振周波数とがほぼ一致するように選択される。このため、前段信号処理回路3211における局部発振周波数が変化しても、局部発振周波数トラップフィルタ回路411によりトラップされる信号の周波数は、その時点の前段信号処理回路3211における局部発振周波数にほぼ一致するようになっている。
高調波周波数トラップフィルタ回路412は、局部発振周波数トラップフィルタ回路411と比べて、インダクタンス素子LD1に代えてインダクタンス素子LD2(インダクタンス値LD2)を備える点を除いて、同様に構成されている。ここで、インダクタンス素子LD2のインダクタンス値は、インダクタンス素子LD1のインダクタンス値の1/4とされている。このため、高調波周波数トラップフィルタ回路412は、次の(9)式で定まる周波数fD2の近傍の周波数の信号に対して低インピーダンスとなり、他の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなる特性を有している。
D2=1/(2π・(LD2・CDS)1/2
=1/(2π・((LD1/4)・CDS)1/2)=2fD1 …(9)
すなわち、高調波振周波数トラップフィルタ回路412は、局部発振周波数トラップフィルタ回路411によりトラップされる信号の周波数の2倍の周波数の信号をトラップするようになっている。
トラップフィルタ部4102は、上記のトラップフィルタ部4101と同様に構成される。このトラップフィルタ部4102には、トラップ周波数の制御信号として、前段信号処理回路3212から出力される同調電圧2が印加されるようになっている。このため、トラップフィルタ部4102によりトラップされる信号の周波数は、前段信号処理回路3212における局部発振信号及びその2倍高調波の周波数となる。ここで、前段信号処理回路3212における局部発振周波数と、前段信号処理回路3211における局部発振周波数とは同一であることから、トラップフィルタ部4102によりトラップされる信号の周波数と、トラップフィルタ部4101によりトラップされる信号の周波数とは同一となる。
なお、同様に構成される前段信号処理回路3211における局部発振周波数と同調電圧1との関係が、前段信号処理回路3212における局部発振周波数と同調電圧1との関係と微妙に異なる場合があり得る。こうした場合には、トラップフィルタ部4101における各構成要素の属性値と、トラップフィルタ部4102における各構成要素の属性値とは全く同一とできない。このため、トラップフィルタ部4101及びトラップフィルタ部4102のそれぞれに、例えば、容量値CDを調整できる仕組みを設けておくことが望ましい。
<動作>
次に、以上のように構成された受信装置103の動作を説明する。
利用者により操作入力ユニットが操作されて選局指令がなされると、この選局指令を制御回路330が、選局信号を受信信号処理回路320へ向けて出力する。この選局信号を受けた受信信号処理回路320では、前段信号処理回路3211の局部発振回路327が、選局信号により指定された希望局に対応する周波数の局部発振信号を発生し、前段信号処理回路3211のミキサ325に供給する。この局部発振信号の発生と並行して、前段信号処理回路3211の局部発振回路327は、同調電圧1を生成し、前段信号処理回路3211のアンテナ入力フィルタ322及びRFフィルタ324、並びにトラップフィルタ部4101へ供給する。
また、選局信号を受けた受信信号処理回路320では、前段信号処理回路3212の局部発振回路327が、選局信号により指定された希望局に対応する周波数の局部発振信号を発生し、前段信号処理回路3212のミキサ325に供給する。この局部発振信号の発生と並行して、前段信号処理回路3212の局部発振回路327は、同調電圧2を生成し、前段信号処理回路3212のアンテナ入力フィルタ322及びRFフィルタ324、並びにトラップフィルタ部4102へ供給する。
この状態でアンテナATD1の信号出力端子から出力された信号は、受信信号処理回路320に信号入力端子320aから入力される。この後、前段信号処理回路3211による希望局信号の中間周波数信号への変換が行われ、後段信号処理回路328へ出力される。
また、アンテナATD2の信号出力端子から出力された信号は、受信信号処理回路320に信号入力端子320bから入力される。この後、前段信号処理回路3212による希望局信号の中間周波数信号への変換が行われ、後段信号処理回路328へ出力される。
以上のようして前段信号処理回路3211から出力された信号及び前段信号処理回路3212から出力された信号を受けた後段信号処理装置328では、第1復調回路が、前段信号処理回路3211から出力された信号に基づいて復調処理を行うとともに、第2復調回路が、前段信号処理回路3212から出力された信号に基づいて復調処理を行う。そして、合成回路が、第1復調回路による復調結果と第2復調回路による復調結果とから合成ダイバーシチ出力を求める。こうして求められた合成ダイバーシチ出力に基づいて、表示デバイスへの映像表示及びスピーカからの音声出力が行われる。また、後段信号処理回路328は、AGC信号を生成し、前段信号処理回路3211,3212へ向けて出力する。
以上の受信信号処理に際して、アンテナATD1から出力された信号は、受信信号処理回路320に入力されるとともに、トラップフィルタ部4101にも入力される。ここで、トラップフィルタ部4101は、前段信号処理回路3211における局部発振周波数及びその2倍の周波数の信号に対しては低インピーダンスとなるが、これらの周波数と大きく異なる希望局信号の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなるようになっている。このため、アンテナATD1から出力された信号のうちの希望局信号については、トラップフィルタ部4101による減衰が無視できる程度しか発生しない。すなわち、アンテナATD1から出力された信号のうちの希望局信号は、ほぼそのままの状態で受信信号処理回路320により受信される。
また、アンテナATD2から出力された信号は、受信信号処理回路320に入力されるとともに、トラップフィルタ部4102にも入力される。ここで、トラップフィルタ部4102は、前段信号処理回路3212における局部発振周波数及びその2倍の周波数の信号に対しては低インピーダンスとなるが、これらの周波数と大きく異なる希望局信号の周波数の信号に対しては高インピーダンスとなるようになっている。このため、アンテナATD2から出力された信号のうちの希望局信号については、トラップフィルタ部4102による減衰が無視できる程度しか発生しない。すなわち、アンテナATD2から出力された信号のうちの希望局信号は、ほぼそのままの状態で受信信号処理回路320により受信される。
ところで、上述したように、前段信号処理回路3211の局部発振回路327は、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして前段信号処理回路3211の局部発振回路327が発生した局部発振信号及びその高調波信号は、その一部が、前段信号処理回路3211を介した後、信号入力端子320aからアンテナATD1へ向かって進行する。こうした局部発振信号の周波数の信号は、トラップフィルタ部4101における局部発振周波数トラップフィルタ回路411により、効率良くトラップされる。また、前段信号処理回路3211における局部発振信号の2倍高調波の周波数の信号は、トラップフィルタ部4101における高調波周波数トラップフィルタ回路412により、効率良くトラップされる。
この結果、前段信号処理回路3211の局部発振回路327に由来し、受信信号処理回路320からアンテナATD1へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号は、その殆どがアンテナATD1に到達しない。
また、上述したように、前段信号処理回路3212の局部発振回路327も、選局すべき希望局に対応する所望の周波数の局部発振信号と同時に、当該局部発振信号の周波数の2,3,…倍の周波数を有する高調波信号も、信号レベルは低いながらも、発生してしまう。こうして前段信号処理回路3212の局部発振回路327が発生した局部発振信号及びその高調波信号は、その一部が、前段信号処理路3212を介した後、信号入力端子320bからアンテナATD2へ向かって進行する。こうした局部発振信号の周波数の信号は、トラップフィルタ部4102における局部発振周波数トラップフィルタ回路411により、効率良くトラップされる。また、前段信号処理回路3212における局部発振信号の2倍高調波の周波数の信号は、トラップフィルタ部4102における高調波周波数トラップフィルタ回路412により、効率良くトラップされる。
この結果、前段信号処理回路3212の局部発振回路327に由来し、受信信号処理回路320からアンテナATD2へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号は、その殆どがアンテナATD2に到達しない。
<作用効果>
以上説明したように、本第3実施形態に係る受信装置103では、トラップフィルタ部4101,4102により、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327に由来し、受信信号処理回路320からアンテナATD1,ATD2へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号が効率良くトラップされる。したがって、アンテナATD1,ATD2から、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
また、本第3実施形態に係る受信装置103では、アンテナATD1,ATD2と受信信号処理回路320との間に介在する素子を有しないトラップフィルタ部4101,4112を採用している。このため、希望局信号の受信処理に悪影響を与えずに、アンテナATD1,ATD2から、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路127に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明に係る第4実施形態を、図8を主に参照して説明する。本第4実施形態では、上記の第3実施形態と同様に、デジタルテレビ放送信号を2つのアンテナにて受信し、当該2つのアンテナによる受信信号の復調結果を加算する合成ダイバーシチ受信装置を例示して説明する。なお、第4実施形態の説明に際しては、第3実施形態の場合と同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本第4実施形態に係る受信装置104は、図8に示されるように、上記の第3実施形態の受信装置103と比べて、(i)制御回路330に代えて制御回路340を備える点、及び、(ii)トラップフィルタ部4101,4102に供給される同調電圧が、受信信号処理回路320からではなく、制御回路340からトラップ用同調電圧として供給される点のみか相違している。以下、これらの相違点に主に着目して、説明する。
制御回路340は、制御回路330’と、DAC335とを備えている。制御回路330’は、第3実施形態の場合における制御回路330と比べて、受信信号処理回路320へ向けた選局信号の出力と並行して、DAC335へ向けて、デジタル形式のトラップ周波数指定信号を出力する機能を更に有している点のみが相違している。このトラップ周波数指定信号を受けたDAC335は、トラップ周波数指定信号に対応する値の電圧信号であるトラップ用同調電圧を、トラップフィルタ部4101,4102に供給する。
以上のように構成された受信装置104では、受信信号処理部320による受信信号処理が、第3実施形態の場合と同様にして行われる。一方、トラップフィルタ部4101,4102は、制御回路340から供給されたトラップ用同調電圧に従って、第3実施形態の場合と同様に、アンテナATD1,ATD2と受信信号処理回路320との間を伝搬する前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327が発生した局部発振信号及びその2倍高調波信号の周波数の信号をトラップする。
なお、本第4実施形態においては、トラップフィルタ部4101,4102は、全く同一の電圧値によってトラップする周波数が制御されることから、同一の構成とされる。
以上のように構成された本第4実施形態の受信装置104では、第3実施形態の場合と同様に、トラップフィルタ部4101,4102により、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327に由来し、受信信号処理回路320からアンテナATD1,ATD2へ向かって進行する局部発振信号及びその2倍高調波信号が効率良くトラップされる。したがって、アンテナATD1,ATD2から、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
また、本第4実施形態に係る受信装置102では、第3実施形態の場合と同様に、アンテナATD1,ATD2と受信信号処理回路320との間に介在する素子を有しないトラップフィルタ部4101,4102を採用している。このため、希望局信号の受信処理に悪影響を与えずに、アンテナATD1,ATD2から、前段信号処理回路3211,3212の局部発振回路327に由来する局部発振信号及びその2倍高調波の周波数の信号が周囲に放出されることを有効に防止することができる。
なお、受信信号制御回路320において必要となる局部発振周波数の変化に伴う同調電圧値の変化の態様では、第3実施形態の場合のように、受信信号制御回路320で生成された同調電圧をトラップフィルタ部4101,4102に供給しても、トラップされる信号の周波数を、局部発振信号及びその2倍高調波の周波数とはできない場合がある。本第4実施形態に係る受信装置102の構成によれば、こうした場合においても、第3実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の第1〜4実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の第1〜4実施形態では、トラップフィルタ回路によりトラップする信号の周波数を、受信信号処理回路における局部発振信号及びその2倍高調波の周波数とした。これに対し、トラップする信号の周波数を、局部発振信号の周波数のみとしたり、局部発振信号及び少なくとも1つの所望の高調波の周波数としたりすることができる。
また、上記の第1〜4実施形態では、アンテナの数を2つとしたが、アンテナの数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、上記の第1〜4実施形態では、各トラップフィルタ回路をインダクタンス素子及び容量素子、可変容量ダイオードを直列に接続するとともに、容量素子と可変容量ダイオードとの接続点に抵抗素子が一方の端子が接続される構成とした。これに対し、外部からの電圧信号等の同調信号に対応して、トラップする周波数が変化するトラップフィルタ回路であれば、採用することができる。例えば、図9に示されるトラップフィルタ回路510のように、インダクタンス素子LMと容量素子CM1とを並列接続したものに、容量素子CM2と可変容量ダイオードVCMとを直列接続するとともに、容量素子CM2と可変容量ダイオードVCMとの接続点に抵抗素子RMが一方の端子が接続される構成を採用することができる。
また、受信信号処理回路における局部発振信号の周波数については、アンテナと受信信号処理回路との間にトラップフィルタ回路を配置するとともに、局部発振信号の高調波については、局部発振回路とミキサとの間にローパスフィルタを配置することにより、局部発振に由来する局部発振信号及びその高調波の周波数の信号がアンテナから放出されることを防止するようにしてもよい。
また、上記の第1〜4実施形態では、テレビ放送信号の受信装置に本発明を適用したが、ラジオ放送信号の受信装置等にも本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る受信装置の概略的な構成を示す機能ブロック図である。 図1の受信信号処理回路の構成を示す機能ブロック図である。 図1のVHF用トラップフィルタ回路及びUHF用トラップフィルタ回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係る受信装置の概略的な構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る受信装置の概略的な構成を示す機能ブロック図である。 図5の前段信号処理回路の構成を説明するための機能ブロック図である。 図5のトラップフィルタ回路の構成を示す回路図である。 本発明の第4実施形態に係る受信装置の概略的な構成を示す機能ブロック図である。 トラップフィルタ回路の変形例の構成を示す回路図である。
符号の説明
101,102,103,104 …受信装置
120,3201,3202 …受信信号処理回路(受信信号処理手段)
130,140,330,340 …制御回路(制御手段)
200,4101,4102 …トラップフィルタ部(トラップ手段)
211V,211U,411 …局部発振周波数トラップフィルタ回路
212V,212U,412 …高調波周波数トラップフィルタ回路

Claims (5)

  1. アンテナで受信した信号中における特定周波数範囲の信号の選択を制御する制御手段と;
    前記制御手段からの選択指令に従って、前記特定周波数範囲に対応する局部発振周波数の信号と、前記アンテナで受信した前記特定周波数範囲の信号とを混合し、所定の中間周波数範囲の信号を生成する周波数変換手段を含む受信信号処理手段と;
    前記アンテナの信号出力端子に接続され、前記局部発振周波数の信号をトラップする局部発振周波数トラップフィルタ回路を含むトラップ手段と;を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記トラップ手段は、前記アンテナの信号出力端子に接続され、前記局部発振周波数に対する高調波周波数の信号の少なくとも1つをトラップする高調波周波数トラップフィルタ回路を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記アンテナの信号出力端子と前記受信信号処理手段の信号入力端子とは、導体信号経路によって接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記トラップ手段は、前記受信信号処理手段から出力された同調電圧の値に従って、トラップする信号の周波数を決定する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。
  5. 前記トラップ手段は、前記制御手段から供給されたトラップ用同調電圧の値に従って、トラップする信号の周波数を決定する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。

JP2005320598A 2005-11-04 2005-11-04 受信装置 Pending JP2007129527A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009060225A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Fujitsu Ltd Rf回線切り替え回路
KR101426597B1 (ko) 2011-07-19 2014-08-05 인피니언 테크놀로지스 아게 안테나 스위치 및 대역 저지 필터를 갖는 회로 장치와 이에 대응하는 방법
JP2016526834A (ja) * 2013-06-27 2016-09-05 ▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司 高調波抑制システム

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