JP2010288125A - テレビジョン放送チューナ - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の回路レイアウトを大きく変更することなく、受信する放送信号の種類などに応じて適切な利得および減衰調整をすることができるテレビジョン放送チューナを提供する。
【解決手段】本発明のテレビジョン放送チューナ1においては、LNA2の後段に、抵抗値の切替が可能な減衰抵抗器3、バイパス線13を有するトラップ回路4およびスイッチング素子21を含む切替回路5が配設されており、第1のモードおよび第2のモードにおいて切替回路5により切り替え動作を行なうことにより、抵抗減衰回路3の減衰量およびトラップ回路4の有効もしくは無効の状態を同時に切り替えている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のテレビジョン放送チューナ1においては、LNA2の後段に、抵抗値の切替が可能な減衰抵抗器3、バイパス線13を有するトラップ回路4およびスイッチング素子21を含む切替回路5が配設されており、第1のモードおよび第2のモードにおいて切替回路5により切り替え動作を行なうことにより、抵抗減衰回路3の減衰量およびトラップ回路4の有効もしくは無効の状態を同時に切り替えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、テレビジョン放送チューナに係り、特に、地上アナログ放送信号および地上デジタル放送信号の受信に好適に利用できるテレビジョン放送チューナに関する。
従来のテレビジョン放送チューナ101においては、図5に示すように、アンテナから受信した放送信号をLNA(Low Noise Amplifier:低雑音増幅器)102で増幅し、増幅された放送信号から適切な利得を得るために抵抗減衰回路103を通過させることにより、好適な値まで減衰させた放送信号を得ている。さらに、アナログ放送受信時においては受信した放送信号における特定のチャンネル(PAL系放送信号においては77MHz近辺のチャンネル)が他のチャンネルとの干渉を引き起こすことがあるため、抵抗減衰回路103の後段に接続されたトラップ回路104に前述の減衰させた放送信号を通過させている。
また、前述の特定のチャンネルを受信する場合、トラップ回路104の並列共振回路114に並列に設けられたバイパス線113を通過させてトラップ回路104のトラップ作用を無効にすることにより、特定のチャンネルの受信時に受信不良が生じないようにしている。このトラップ回路104のトラップ作用を有効とするか無効とするかの切替動作は、トラップ回路104に介在されたダイオードなどのスイッチング素子121を含む切替回路105が行なう。
しかしながら、従来のテレビジョン放送チューナ101においては、適切な利得を得る程度にまで減衰させたい強出力の地上アナログ放送信号であっても、できる限り大きな利得を得たい弱出力の地上デジタル放送信号であっても、同一の抵抗減衰回路103を通過させていたため、LNA102において増幅させた地上デジタル放送信号を抵抗減衰回路103において過大に減衰させてしまうという問題があった。この問題を解決するために既存の抵抗減衰回路103と異なる減衰量に設定された別個の抵抗減衰回路を新たに追加し、それら2個の抵抗減衰回路を切り替えるための第2の切替回路を増設することは、テレビジョン放送チューナ101の製造コストの増加や回路レイアウトの大きな変更を招いてしまうという弊害が生じる。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、既存の回路レイアウトを大きく変更することなく、受信する放送信号の種類などに応じて適切な利得および減衰調整をすることができるテレビジョン放送チューナを提供することを本発明の目的としている。
前述した目的を達成するため、本発明のテレビジョン放送チューナは、その第1の態様として、抵抗値の切替が可能であって放送信号を減衰させる抵抗減衰回路と、抵抗減衰回路の後段において特定のチャンネルを減衰させるトラップ回路と、地上アナログ放送信号における特定のチャンネル以外のチャンネルを受信するモードである第1のモードのときにトラップ回路を有効状態に切り替え、かつ、地上アナログ放送信号における特定チャンネルおよび地上デジタル放送信号を受信するモードである第2のモードのときにトラップ回路を無効状態に切り替えるとともに、第1のモードにおける抵抗減衰回路の減衰量が第2のモードにおける抵抗減衰回路の減衰量よりも大きくなるように抵抗減衰回路の抵抗値を切り替えるように形成されている切替回路とを備えていることを特徴としている。
本発明の第1の態様のテレビジョン放送チューナによれば、トラップ回路に用いていた切替回路を利用して抵抗減衰回路の抵抗値を各モードに応じて切り替えているので、抵抗減衰回路および切替回路を各々増設することなく、高い利得を要求する第2のモードにおいて放送信号の減衰量を小さくすることができる。
本発明の第2の態様のテレビジョン放送チューナは、第1の態様のテレビジョン放送チューナにおいて、抵抗減衰回路は、第1の抵抗器と、第1の抵抗器の抵抗よりも小さな抵抗である第2の抵抗器とを用いて形成されており、トラップ回路は、第1の抵抗器の後段においてインダクタおよび第1のキャパシタを並列接続することにより形成された並列共振回路と、第2の抵抗器の後段と当該並列共振回路の後段との間に接続されたバイパス線とを有しており、切替回路は、第1のモードのときに第1の抵抗器および並列共振回路を有効にする切り替え動作を行なうとともに、第2のモードのときに第2の抵抗器およびバイパス線を有効にする切り替え動作を行なうように形成されていることを特徴としている。
本発明の第2の態様のテレビジョン放送チューナによれば、大きな減衰量を発揮する第1の抵抗器に並列共振回路を接続し、小さな減衰量を発揮する第2の抵抗器にバイパス線を接続しているので、各モードに応じた減衰量の調節およびトラップ作用の有無の制御を簡易な回路構成において行なうことができる。
本発明の第3の態様のテレビジョン放送チューナは、第2の態様のテレビジョン放送チューナにおいて、抵抗減衰回路は、第2の抵抗器に対して直列に接続されているとともに第2の抵抗器を通過する地上アナログ放送信号における特定のチャンネルを所定のレベルまで減衰させる第2のキャパシタを有していることを特徴としている。
本発明の第3の態様のテレビジョン放送チューナによれば、地上アナログ放送信号における特定のチャンネルに対してトラップ作用を生じさせずに大きな減衰量を発揮することができる。
本発明の第4の態様のテレビジョン放送チューナは、第3の態様のテレビジョン放送チューナにおいて、抵抗減衰回路およびトラップ回路は、第1の抵抗器および並列共振回路からなる回路構成と第2の抵抗器およびバイパス線からなる回路構成とによって並列回路を形成しており、切替回路は、バイパス線に介在させたスイッチング素子を用いて、スイッチング素子が第1のモードのときにオフとなるとともに第2のモードのときにオンになるように形成されていることを特徴としている。
本発明の第4の態様のテレビジョン放送チューナによれば、第1の抵抗器および第2の抵抗器の抵抗差を利用することにより、1個のスイッチング素子のオン・オフのみで各モードに応じた減衰量の調節およびトラップ作用の有無の制御を行なうことができる。
本発明の第5の態様のテレビジョン放送チューナは、第2から第4のいずれか1の態様のテレビジョン放送チューナにおいて、抵抗減衰回路は、第1の抵抗器および第2の抵抗器が接続された接続点とグランドとの間に直列に接続された第3の抵抗器を有していることを特徴としている。
本発明の第5の態様のテレビジョン放送チューナによれば、抵抗減衰回路によってインピーダンス整合を行なうことができる。
本発明の第6の態様のテレビジョン放送チューナは、第1から第5のいずれか1の態様のテレビジョン放送チューナにおいて、第1のモードは、地上アナログ放送信号における特定のチャンネル以外のチャンネルだけでなく、ケーブルデジタル放送信号も受信するモードであることを特徴としている。
本発明の第6の態様のテレビジョン放送チューナによれば、ケーブルデジタル放送信号が強出力であることを鑑みて、ケーブルデジタル放送信号を適切な減衰量まで大きく減衰させることができる。
本発明のテレビジョン放送チューナによれば、トラップ回路に用いていた切替回路を利用して抵抗減衰回路の抵抗値を変更し、その減衰量を変更しているので、既存の回路レイアウトを大きく変更することなく受信する放送信号の種類に応じて適切な利得および減衰調整をすることができるという効果を奏する。
以下、本発明のテレビジョン放送チューナをその一実施形態により説明する。
本実施形態のテレビジョン放送チューナ1は、図1に示すように、LNA2の後段に、抵抗減衰回路3、トラップ回路4および切替回路5を備えている。また、本実施形態のテレビジョン放送チューナ1は、受信する放送信号の種類およびチャンネルに基づいて分類された第1のモードおよび第2のモードからなる2つのモードの受信を区別して行なうように形成されている。
ここで、第1のモードとは、地上アナログ放送信号における特定のチャンネル以外のチャンネルを受信するモードであり、強出力の放送信号を全体的に大きく減衰させることが必要なモードである。前述の地上アナログ放送信号における特定のチャンネルとは、PAL系放送信号においては77MHz近辺のチャンネルである。また、この第1のモードは、地上アナログ放送信号における特定のチャンネル以外のチャンネルと同様に強出力のケーブルデジタル放送信号も受信するモードであることが好ましい。
また、第2のモードとは、地上デジタル放送信号を受信するモードであり、地上アナログ放送信号やケーブルデジタル放送信号の出力よりも弱出力の放送信号を全体的に小さく減衰させることが必要なモードである。また、第2のモードとは、トラップ回路4の減衰周波数帯域となる地上アナログ放送信号における特定チャンネルも受信するモードでもある。
抵抗減衰回路3は、抵抗値の切替が可能であって放送信号を減衰させるように形成された減衰回路である。抵抗減衰回路3に用いる抵抗器の個数は、その抵抗値の切替が可能であれば、1個であっても2個以上であっても良い。本実施形態の抵抗減衰回路3においては、第1の抵抗器6および第2の抵抗器7を用いて形成されていることが好ましい。
ここで、後に詳細に説明するが、切替回路5の切替動作により、第1の抵抗器6は、第1のモードにおいて放送信号を減衰させる抵抗器となり、第2の抵抗器7は、第2のモードにおいて放送信号を減衰させる抵抗器となる。したがって、第1の抵抗器6および第2の抵抗器7の抵抗値は第1のモードおよび第2のモードにおける減衰量に基づいて設定されており、かつ、第2の抵抗器7の抵抗は第1の抵抗器6の抵抗よりも小さくなるように設定されている。
また、本実施形態の抵抗減衰回路3においては、第2の抵抗器7の他端に対して第2のキャパシタ8が直列に接続されていることが好ましい。この第2のキャパシタ8の容量は、第2の抵抗器7を通過する地上アナログ放送信号における特定のチャンネルを所定のレベルまで減衰させる値に設定されている(例えば、第2のキャパシタ8の容量は約50pFである。)。所定のレベルとしては、第2の抵抗器7および第2のキャパシタ8を通過する信号が強出力の地上アナログ放送信号における特定のチャンネルであることを考慮し、第1のモードにおける放送信号の減衰量と同程度の減衰量であることが好ましい。
さらに、抵抗減衰回路3は、第3の抵抗器9を有していることが好ましい。この第3の抵抗器9は、第1の抵抗器6および第2の抵抗器7が接続された接続点とグランド10との間に直列に接続されており、その抵抗値はインピーダンス整合に適した値に設定されている。
トラップ回路4は、抵抗減衰回路3の後段において特定のチャンネルを減衰させるように形成された回路である。このトラップ回路4は、並列共振回路14およびバイパス線13を有していることが好ましい。並列共振回路14は、インダクタ11および第1のキャパシタ12を並列接続することにより形成されており、第1の抵抗器6の後段において第1の抵抗器6に直列に接続されている。また、バイパス線13は、第2の抵抗器7の後段と並列共振回路14の後段との間において信号をバイパスするように接続されている。そして、本実施形態の抵抗減衰回路3およびトラップ回路4は、第1の抵抗器6および並列共振回路14からなる第1モード用回路構成と第2の抵抗器7およびバイパス線13からなる第2のモード用回路構成とによって並列回路を形成していることが好ましい。
切替回路5は、第1のモードのときにトラップ回路4を有効状態に切り替え、かつ、第2のモードのときにトラップ回路4を無効状態に切り替えるように形成された回路である。また、この切替回路5は、第1のモードにおける抵抗減衰回路3の減衰量が第2のモードにおける抵抗減衰回路3の減衰量よりも大きくなるように抵抗減衰回路3の抵抗値を切り替えるように形成された回路でもある。この抵抗減衰回路3の減衰量切り替え動作は、前述したトラップ回路4の有効状態もしくは無効状態の切り替え動作と同時に行なわれる。
本実施形態の切替回路5においては、第1のモードのときに第1の抵抗器6および並列共振回路14を有効にする切り替え動作を行なうとともに、第2のモードのときに第2の抵抗器7およびバイパス線13を有効にする切り替え動作を行なうように形成されていることが好ましい。そこで、本実施形態の切替回路5は、具体的回路構成例として、バイパス線13に介在させたスイッチング素子21、第2のキャパシタ8とスイッチング素子21との間からグランド10まで直列に接続された第4の抵抗器22および第3のキャパシタ23、第4の抵抗器22と第3のキャパシタ23との間に接続されたICスイッチ24を用いて形成されており、ICスイッチ24のスイッチ動作によってスイッチング素子21が第1のモードのときにオフとなるとともに第2のモードのときにオンになるように形成されていることが好ましい。
なお、本実施形態のスイッチング素子21として用いられたダイオードの向きについては、スイッチング素子21が前述の条件でオン・オフ動作を行なうのであればどちらに向いていても良い。例えば、トラップ回路4の後段にある出力端子30から切替回路5に接続されたグランド10に向かって所定の電圧が生じている場合、図1に示すように、スイッチング素子21として用いられたダイオードのアノードをトラップ回路4の終端に接続し、そのカソードを第2のキャパシタ8に接続すればよい。
次に、本実施形態のテレビジョン放送チューナ1の作用効果を説明する。
本実施形態のテレビジョン放送チューナ1においては、図1に示すように、第1のモードおよび第2のモードにおいて切替回路5により切り替え動作を行なうことにより、抵抗減衰回路3の減衰量およびトラップ回路4の有効もしくは無効の状態を同時に切り替えている。この切替回路5は、従来よりトラップ回路4に用いられていたものである。そのため、抵抗減衰回路3の減衰量を各モードにおいて変更しても抵抗減衰回路3および切替回路5を各々増設する必要がない。その結果、テレビジョン放送チューナ1の回路レイアウトを大きく変更することなく、利得を抑えたい第1のモードにおいて放送信号の減衰量を大きくし、高い利得を要求する第2のモードにおいて放送信号の減衰量を小さくすることができる。
ここで、本実施形態のテレビジョン放送チューナ1においては、抵抗減衰回路3の第1の抵抗器6の後段にトラップ回路4の並列共振回路14が直列に接続されており、抵抗減衰回路3の第2の抵抗器7の後段にトラップ回路4のバイパス線13が直列に接続されていることが好ましい。また、その切替回路5が第1のモードのときに第1の抵抗器6および並列共振回路14を有効にする切り替え動作を行なうとともに、第2のモードのときに第2の抵抗器7およびバイパス線13を有効にする切り替え動作を行なうように形成されていることが好ましい。
切替回路5が前述のトラップ回路4を有効にする切り替え動作を行なうことにより、第1のモード(強信号の地上アナログ放送信号およびケーブルデジタル放送信号の受信モード)における放送信号は、図1および図2に示すように、第1の抵抗器6により大きな減衰量を発揮する抵抗減衰回路3と並列共振回路14によりトラップ作用を発揮するトラップ回路4とを通過することになる。その結果、トラップ回路4を通過した第1モードの放送信号は、図4に示すように、全体的に大きく減衰されており、かつ、例えば77MHz近辺の特定のチャンネルにおいて局所的に極めて大きく減衰された特性を発揮することになる。
それに対し、切替回路5がトラップ回路4を無効にする切替え動作を行なうことにより、第2のモード(弱信号の地上デジタル放送信号およびトラップされる特定のチャンネルの地上アナログ放送信号の受信モード)における放送信号は、図1および図3に示すように、第2の抵抗器7により小さな減衰量を発揮する抵抗減衰回路3とバイパス線13によりトラップ作用を発揮しないトラップ回路4とを通過することになる。その結果、トラップ回路4を通過した第2モードの放送信号は、図4に示すように、全体的に第1モードの放送信号よりも小さく減衰されており、かつ、局所的に大きな減衰がない特性を発揮することになる。
つまり、大きな減衰量を発揮する第1の抵抗器6に対してトラップ作用を発揮する並列共振回路14を接続し、小さな減衰量を発揮する第2の抵抗器7に対してトラップ作用を発揮しないバイパス線13を接続しているので、各モードに応じた減衰量の調節およびトラップ作用の有無の制御を簡易な回路構成において行なうことができる。
また、本実施形態の抵抗減衰回路3においては、図1に示すように、第2の抵抗器7に対して第2のキャパシタ8が直列に接続されていることが好ましい。この第2のキャパシタ8の容量を適切に設定することにより、第2のモードにおける放送信号について、所望する周波数よりも低域側の周波数帯域の放送信号を所定のレベルまで減衰させることができる。例えば、うなりを生じさせる地上アナログ放送信号における特定のチャンネルが77MHz付近である場合、図4に示すように、第2のモードにおいて第2のキャパシタ8により150MHz以下の周波数帯域の放送信号を減衰させると、その特定のチャンネルにおける減衰量が第1のモードにおける放送信号の減衰量とほぼ同等となる。つまり、抵抗減衰回路3に第2のキャパシタ8を接続することにより、地上アナログ放送信号における特定のチャンネルに対してトラップ作用を生じさせずに大きな減衰量を発揮することができる。
切替回路5による前述の切り替え動作を行なうため、本実施形態の抵抗減衰回路3およびトラップ回路4により、第1の抵抗器6および並列共振回路14からなる回路構成と第2の抵抗器7およびバイパス線13からなる回路構成とによって並列回路が形成されていることが好ましい。また、切替回路5は、バイパス線13に介在させたスイッチング素子21を用いて、スイッチング素子21が第1のモードのときにオフとなるとともに第2のモードのときにオンになるように形成されていることが好ましい。ここで、第1の抵抗器6の抵抗は第2の抵抗器7の抵抗よりも大きいので、第2のモードにおいてスイッチング素子21をオンにしたとき、抵抗減衰回路3の第1の抵抗器6およびトラップ回路4の並列共振回路14は第2のモードの放送信号に対して影響を及ぼすことはない。つまり、第1の抵抗器6および第2の抵抗器7の抵抗差を利用することにより、トラップ回路4のバイパス線13に介在させた1個のスイッチング素子21のオン・オフのみで各モードに応じた減衰量の調節およびトラップ作用の有無の制御を行なうことができる。
また、本実施形態の抵抗減衰回路3については、第1の抵抗器6および第2の抵抗器7が接続された接続点とグランド10との間に直列に接続された第3の抵抗器9が配設されていることが好ましい。これにより、抵抗減衰回路3においてインピーダンス整合を行なうことができる。
さらに、前述の第1のモードについては、地上アナログ放送信号における特定のチャンネル以外のチャンネルだけでなく、ケーブルデジタル放送信号も受信するモードであることが好ましい。ケーブルデジタル放送信号はケーブルを介してテレビジョン放送チューナ1に送信される。このため、ケーブルデジタル放送信号の出力が地上デジタル放送信号の出力よりも強くなりやすい。つまり、ケーブルデジタル放送信号の受信を第1のモードに加えることによって、ケーブルデジタル放送信号を適切な減衰量まで大きく減衰させることができる。
すなわち、本実施形態のテレビジョン放送チューナ1によれば、トラップ回路4に用いていた切替回路5を利用して抵抗減衰回路3の抵抗値を変更し、その減衰量を変更しているので、既存の回路レイアウトを大きく変更することなく受信する放送信号の種類に応じて適切な利得および減衰調整をすることができるという作用効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 テレビジョン放送チューナ
2 LNA
3 抵抗減衰回路
4 トラップ回路
5 切替回路
6 第1の抵抗器
7 第2の抵抗器
8 第2のキャパシタ
9 第3の抵抗器
11 インダクタ
12 第1のキャパシタ
13 バイパス線
14 並列共振回路
21 スイッチング素子
2 LNA
3 抵抗減衰回路
4 トラップ回路
5 切替回路
6 第1の抵抗器
7 第2の抵抗器
8 第2のキャパシタ
9 第3の抵抗器
11 インダクタ
12 第1のキャパシタ
13 バイパス線
14 並列共振回路
21 スイッチング素子
Claims (6)
- 抵抗値の切替が可能であって放送信号を減衰させる抵抗減衰回路と、
前記抵抗減衰回路の後段において特定のチャンネルを減衰させるトラップ回路と、
地上アナログ放送信号における前記特定のチャンネル以外のチャンネルを受信するモードである第1のモードのときに前記トラップ回路を有効状態に切り替え、かつ、地上アナログ放送信号における前記特定チャンネルおよび地上デジタル放送信号を受信するモードである第2のモードのときに前記トラップ回路を無効状態に切り替えるとともに、前記第1のモードにおける前記抵抗減衰回路の減衰量が前記第2のモードにおける前記抵抗減衰回路の減衰量よりも大きくなるように前記抵抗減衰回路の抵抗値を切り替えるように形成されている切替回路と
を備えていることを特徴とするテレビジョン放送チューナ。 - 前記抵抗減衰回路は、第1の抵抗器と、前記第1の抵抗器の抵抗よりも小さな抵抗である第2の抵抗器とを用いて形成されており、
前記トラップ回路は、前記第1の抵抗器の後段においてインダクタおよび第1のキャパシタを並列接続することにより形成された並列共振回路と、前記第2の抵抗器の後段と前記並列共振回路の後段との間に接続されたバイパス線とを有しており、
前記切替回路は、前記第1のモードのときに前記第1の抵抗器および前記並列共振回路を有効にする切り替え動作を行なうとともに、前記第2のモードのときに前記第2の抵抗器および前記バイパス線を有効にする切り替え動作を行なうように形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビジョン放送チューナ。 - 前記抵抗減衰回路は、前記第2の抵抗器に対して直列に接続されているとともに前記第2の抵抗器を通過する前記地上アナログ放送信号における特定のチャンネルを所定のレベルまで減衰させる第2のキャパシタを有している
ことを特徴とする請求項2に記載のテレビジョン放送チューナ。 - 前記抵抗減衰回路および前記トラップ回路は、前記第1の抵抗器および前記並列共振回路からなる回路構成と前記第2の抵抗器およびバイパス線からなる回路構成とによって並列回路を形成しており、
前記切替回路は、前記バイパス線に介在させたスイッチング素子を用いて、前記スイッチング素子が前記第1のモードのときにオフとなるとともに前記第2のモードのときにオンになるように形成されている
ことを特徴とする請求項3に記載のテレビジョン放送チューナ。 - 前記抵抗減衰回路は、前記第1の抵抗器および前記第2の抵抗器が接続された接続点とグランドとの間に直列に接続された第3の抵抗器を有している
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のテレビジョン放送チューナ。 - 前記第1のモードは、地上アナログ放送信号における前記特定のチャンネル以外のチャンネルだけでなく、ケーブルデジタル放送信号も受信するモードである
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のテレビジョン放送チューナ。
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