JP2007128592A - 磁気テープカートリッジの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所望のように、上ケースと下ケースの突き合せ面を溶着して、磁気テープを巻装した単一のリールがカートリッジケース内に回転可能に収容された磁気テープカートリッジを製造することができる磁気テープカートリッジの製造方法を提供する。
【解決手段】 底面2cに、複数の突状のリブ14、14が形成された第一の溶着領域を有する上ケース2と、頂面3cに、複数の突状のリブ15,15が形成された第二の溶着領域を有する下ケースとを重ね合わせて、第一の溶着領域と第二の溶着領域が対向した突き合わせ面Pを形成し、超音波を加えて、上ケースと下ケースとが対向する突き合わせ面を溶着して、磁気テープカートリッジを製造する方法であって、第一の溶着領域に隣り合った上ケースの側壁の内面2bおよび第二の溶着領域に隣り合った下ケースの側壁の内面3bに、突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブ12,12、13が互い違いに形成されたことを特徴とする磁気テープカートリッジの製造方法。
【選択図】 図3
【解決手段】 底面2cに、複数の突状のリブ14、14が形成された第一の溶着領域を有する上ケース2と、頂面3cに、複数の突状のリブ15,15が形成された第二の溶着領域を有する下ケースとを重ね合わせて、第一の溶着領域と第二の溶着領域が対向した突き合わせ面Pを形成し、超音波を加えて、上ケースと下ケースとが対向する突き合わせ面を溶着して、磁気テープカートリッジを製造する方法であって、第一の溶着領域に隣り合った上ケースの側壁の内面2bおよび第二の溶着領域に隣り合った下ケースの側壁の内面3bに、突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブ12,12、13が互い違いに形成されたことを特徴とする磁気テープカートリッジの製造方法。
【選択図】 図3
Description
本発明は、磁気テープカートリッジの製造方法に関するものであり、さらに詳細には、所望のように、上ケースと下ケースの突き合せ面を溶着して、磁気テープを巻装した単一のリールがカートリッジケース内に回転可能に収容された磁気テープカートリッジを製造することができる磁気テープカートリッジの製造方法に関するものである。
コンピュータなどのデータバックアップ用の記録媒体として、カートリッジに収納された磁気テープが広く用いられている。
磁気テープ用のカートリッジとして、磁気テープを巻装した単一のリールがカートリッジケース内に回転可能に収容されたワンリールタイプの磁気テープカートリッジが知られている。
図1は、ワンリールタイプの磁気テープカートリッジの略斜視図である。
図1に示されるように、ワンリールタイプの磁気テープカートリッジ1は、合成樹脂製の上ケース2と下ケース3が一体的に固定されて形成されており、カートリッジケース4の側壁のコーナー部の近傍には、テープ引き出し用開口部10が、上ケース2および下ケース3に跨って、形成されており、テープ引き出し用開口部10には、テープ引き出し用開口部10を開閉するスライドドア11が摺動可能に構成されている(図1には、スライドドア11がテープ引き出し用開口部10を開放している状態が図示されている。)。
磁気テープ6は、コンピュータなどのデータ保存用記録媒体をして用いられ、磁気テープ6の先端部には、テープ引き出し用のリーダーピン5が固定されており、磁気テープカートリッジ1が記録再生装置に装着されたとき、記録再生装置側のピン保持部材(図示せず)がリーダーピン5に係合して、磁気テープ6をカートリッジケース4から引き出し、記録再生装置に、磁気テープ6がローディングされるように構成され、一方、磁気テープ6のアンローディング時には、磁気テープ6がリール7に巻かれるとともに、記録再生装置側のピン保持部材が、リーダーピン5をカートリッジケース4内に戻すように構成されている。
磁気テープカートリッジ1の上ケース2および下ケース3は、通常、複数のビス(図示せず)によって、互いに締結されている。
しかしながら、テープ引き出し用開口部10の内側のリーダーピン5が収容されている部分の周囲には、磁気テープ6の走行路と、記録再生装置側のピン保持部材のリーダーピン5への進入路のための空間を確保することが必要であるため、複数のビスを設けることができず、その結果、磁気テープカートリッジ1のテープ引き出し用開口部10の近傍では、磁気テープカートリッジ1が落下したときなどに加わる衝撃に対する剛性を十分に高めることができないという問題があった。
そこで、磁気テープカートリッジ1のテープ引き出し用開口部10の近傍において、上ケース2と下ケース3との突き合わせ面を超音波溶着して、接合し、剛性の向上を図った磁気テープカートリッジ1が提案されている(たとえば、特開2001−266533号公報など)。
しかしながら、上ケース2と下ケース3との突き合わせ面を、単に超音波溶着して、接合するだけでは、磁気テープカートリッジ1が落下したときに、溶着された突き合わせ面が折れ目になって、側壁が内側に折れ曲がったりすることがあり、磁気テープカートリッジ1が落下したときなどに加わる衝撃に対する剛性が十分ではないため、さらに、テープ引き出し用開口部10の近傍の上ケース2および下ケース3の側壁内面に、突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブを互い違いに設けることによって、磁気テープカートリッジ1が落下したときなどに加わる衝撃に対する剛性をより向上させた磁気テープカートリッジ1が提案されている(特開2004−86946号公報)。
特開2001−266533号公報
特開2004−86946号公報
磁気テープカートリッジ1を、このように構成することによって、磁気テープカートリッジ1が落下したときなどに加わる衝撃に対する剛性を向上させることが可能になる。
しかしながら、本発明者の研究によれば、磁気テープカートリッジ1をこのように構成する場合でも、カートリッジケース4の上ケース2および下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着して、接合する際に、上ケース2および下ケース3が変形し、所望のように、カートリッジケース4の上ケース2および下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着して、接合することができないということが見出された。
すなわち、カートリッジケース4の上ケース2および下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着して、接合する場合には、上ケース2および下ケース3の一方の表面に、超音波ホーンを当接させ、上ケース2および下ケース3を加圧しつつ、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面に形成された複数の突状の溶着リブを溶融させることが必要であり、そのため、上ケース2および下ケース3が変形して、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面が密着しなくなり、所望のように、カートリッジケース4の上ケース2および下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着して、接合することができないという問題があった。
したがって、本発明は、所望のように、上ケースと下ケースの突き合せ面を溶着して、磁気テープを巻装した単一のリールがカートリッジケース内に回転可能に収容された磁気テープカートリッジを製造することができる磁気テープカートリッジの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、底面に、複数の突状のリブが形成された第一の溶着領域を有する上ケースと、頂面に、複数の突状のリブが形成された第二の溶着領域を有する下ケースとを重ね合わせて、前記第一の溶着領域と前記第二の溶着領域が対向した突き合わせ面を形成し、超音波を加えて、前記上ケースと前記下ケースとが対向する突き合わせ面を溶着して、磁気テープカートリッジを製造する方法であって、前記第一の溶着領域に隣り合った前記上ケースの側壁の内面および前記第二の溶着領域に隣り合った前記下ケースの側壁の内面に、前記突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブが互い違いに形成されたことを特徴とする磁気テープカートリッジの製造方法によって達成される。
本発明によれば、複数の突状のリブが形成された第一の溶着領域に隣り合った上ケースの側壁の内面および複数の突状のリブが形成された第二の溶着領域に隣り合った下ケースの側壁の内面に、溶着されるべき突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブが互い違いに形成されているから、溶着部の近傍の剛性を大幅に向上させることができ、したがって、超音波溶着にあたって、上ケースおよび下ケースに圧力が加えられても、溶着部の近傍の上ケースおよび下ケースの変形が効果的に防止され、上ケースおよび下ケースの突き合わせ面を密着状態に保持することができるから、所望のように、上ケースと下ケースの突き合せ面を溶着して、磁気テープカートリッジを製造することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記上ケースの底面の前記第一の溶着領域に、前記複数の突状のリブが、所定のパターンで形成され、前記下ケースの頂面の前記第二の溶着領域に、前記複数の突状のリブが、前記第一の溶着領域に形成された前記複数の突状のリブと相補的なパターンで形成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記突き合わせ面が、前記上ケースの表面と、前記下ケースの表面から、ほぼ等距離に位置している。
本発明の好ましい実施態様によれば、上ケースと下ケースの突き合わせ面が、上ケースの表面と、下ケースの表面から、ほぼ等距離に位置しているから、超音波を、上ケースおよび下ケースのいずれから加えて、超音波溶着を実施してもよく、製造工程を簡易化することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上ケースに超音波を加えるように構成されている。
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記下ケースに超音波を加えるように構成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上ケースの前記側壁の内面および前記下ケースの前記側壁の内面の一方に、1本のリブが形成され、前記上ケースの前記側壁の内面および前記下ケースの前記側壁の内面の他方に、前記1本のリブを挟むように、2本のリブが形成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記1本のリブの各側面に、前記2本のリブの一方の側面が面接触している。
本発明の好ましい実施態様によれば、上ケースの側壁の内面および下ケースの側壁の内面の一方に形成された1本のリブの各側面に、上ケースの側壁の内面および下ケースの側壁の内面の他方に、1本のリブを挟むように、2本のリブが形成されているから、溶着部の近傍の剛性をより一層向上させることが可能になるとともに、溶着ダストの磁気テープカートリッジ内への侵入を効果的に防止することが可能になる。
本発明によれば、所望のように、上ケースと下ケースの突き合せ面を溶着して、磁気テープを巻装した単一のリールがカートリッジケース内に回転可能に収容された磁気テープカートリッジを製造することができる磁気テープカートリッジの製造方法を提供することが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる磁気テープカートリッジの上ケースと下ケースの突き合せ面を超音波溶着すべき部分の近傍の上ケースと下ケースの側壁内面の略正面図であり、図3は、上ケースの側壁の略底面図、図4は、下ケースの側壁の略上面図であって、上ケースと下ケースの突き合せ面が超音波溶着される前の状態が示されている。
本実施態様においては、磁気テープカートリッジ1のテープ引き出し用開口部10の近傍において、上ケースと下ケースの突き合せ面が超音波溶着されて、接合されるように構成されている。
図2および図3に示されるように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の側壁は、略垂直の外面2aおよび内面2bと、下ケース3の側壁との突き合わせ面となる水平な底面2cを備え、上ケース2の内面2bには、それぞれ、底面2cを越えて、下方に延びる先端部12aを備えた2本のリブ12、12が、所定の間隔を隔てて、一体的に形成されている。
図2および図4に示されるように、磁気テープカートリッジ1の下ケース3の側壁は、略垂直の外面3aおよび内面3bと、上ケース2の側壁との突き合わせ面となる水平な頂面3cを備え、下ケース3の内面3bには、頂面3cを越えて、上方に延びる先端部13aを備えた1本のリブ13が、上ケース2と下ケース3とを突き合わせたときに、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12の間に、リブ12、12と密着可能に形成されている。
図2および図3に示されるように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の底面2cには、超音波溶着に際し、溶融する複数の突状の溶着リブ14が、所定のパターンで形成されている。
図2および図4に示されるように、磁気テープカートリッジ1の下ケース3の頂面3cには、超音波溶着に際し、溶融する複数の突状の溶着リブ15が、上ケース2の底面2cに形成された溶着リブ14のパターンと相補的なパターンで形成されている。
図2には図示されていないが、超音波溶着すべき部分において、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の側壁の高さおよび下ケース3の側壁の高さが、ほぼ等しくなるように、すなわち、すなわち、突き合わせ面と上ケース2の表面との間の距離と、突き合わせ面と下ケース3の表面との間の距離が、ほぼ等しくなるように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2および下ケース3が形成されている。
磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着するにあたっては、まず、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされる。
図5は、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされた状態における超音波溶着すべき部分の近傍の上ケースと下ケースの側壁内面の略正面図であり、図6は、図5のA−A線に沿った略断面図、図7は、図5のB−B線に沿った略断面図である。
図5に示されるように、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pが互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされた状態においては、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12の先端部12aならびに下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13の先端部13aは、リブ13が2本のリブ12、12の間に挟まれ、かつ、両側面が2本のリブ12、12の側面に面接触した状態で、突き合わせ面Pを越えて、上下方向に、互い違いに延びている。
また、図6および図7に示されるように、突き合わせ面Pを越えて、下方に延びる上ケース2のリブ12、12は、下ケース3の内面3bに面接触し、突き合わせ面Pを越えて、上方に延びる下ケース3のリブ13は、上ケース2の内面2bに面接触している。
このように、本実施態様においては、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされた状態では、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12と、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13が、互いに噛み合っているので、上ケース2と下ケース3の超音波溶着すべき部分の近傍は高い剛性を有している。
図8は、超音波が加えられて、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が溶着されている状態を示す略断面図である。
図8に示されるように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着するにあたっては、まず、重ね合わされた上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分近傍の端部と反対側の端部が、ガイド部材(図示せず)に当接するように、重ね合わされた上ケース2と下ケース3が、所定の位置に位置決めされる。
次いで、重ね合わされた上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分の近傍の端部が、押さえ部材20によって、押圧される。
こうして、重ね合わされた上ケース2と下ケース3とが位置決めされると、上ケース2の側壁の上面に、超音波ホーン21が当接され、超音波ホーン21によって、上ケース2と下ケース3とを加圧しつつ、超音波ホーン21から、超音波が、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pに加えられる。
このように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pを超音波溶着するにあたり、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3には、超音波ホーン21から圧力が加えられるが、上述のように、超音波溶着すべき部分の近傍では、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12と、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13が、互いに噛み合い、超音波溶着すべき部分の近傍は高い剛性を有しており、また、上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分の近傍の端部が、押さえ部材20によって、押圧されているから、超音波ホーン21によって加圧された際に、超音波溶着すべき部分の近傍で、上ケース2と下ケース3が変形することが効果的に防止される。
その結果、上ケース2の底面2cに所定のパターンで形成されている複数の突状の溶着リブ14および下ケース3の頂面3cに上ケース2の底面2cに形成された溶着リブ14のパターンと相補的なパターンで形成されている複数の突状の溶着リブ15の先端部に、超音波エネルギーが集中して、溶着リブ14および溶着リブ15が溶融し、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pが、超音波溶着によって、接合される。
この際、上述のように、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面Pは密着状態に保持されているから、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面Pを、所望のように、超音波溶着によって、接合することができる。
また、超音波溶着時に、溶着部近傍の上ケース2および下ケース3の側壁内面には、上ケース2に形成されたリブ12、12と、下ケース3に形成されたリブ13が、互いに密着した状態で存在しているから、超音波溶着時に発生する溶着ダストのカートリッジケース4内への侵入を効果的に防止することができる。
本実施態様においては、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pが互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされた状態では、上ケース2と下ケース3の超音波溶着すべき部分の近傍において、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12の先端部12aならびに下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13の先端部13aが、リブ13が2本のリブ12、12の間に挟まれ、かつ、両側面が2本のリブ12、12の側面に面接触した状態で、突き合わせ面Pを越えて、上下方向に、互い違いに延び、さらに、突き合わせ面Pを越えて、下方に延びる上ケース2のリブ12、12は、下ケース3の内面3bに面接触し、突き合わせ面Pを越えて、上方に延びる下ケース3のリブ13は、上ケース2の内面2bに面接触しているから、上ケース2と下ケース3の超音波溶着すべき部分の近傍は高い剛性を有している。
また、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pを超音波溶着するにあたり、重ね合わされた上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分の近傍の端部は、押さえ部材20によって、押圧されている。
したがって、本実施態様によれば、超音波溶着すべき部分の近傍で、上ケース2と下ケース3が変形することを効果的に防止することができ、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面Pを密着状態に保持しつつ、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面Pに超音波を加えて、上ケース2の底面2cに形成されている複数の突状の溶着リブ14および下ケース3の頂面3cに形成されている複数の突状の溶着リブ15を溶融させることができるから、上ケース2および下ケース3の突き合わせ面Pを、所望のように、超音波溶着によって、接合することが可能になる。
また、本実施態様によれば、超音波溶着時に、溶着部近傍の上ケース2および下ケース3の側壁内面には、上ケース2に形成されたリブ12、12と、下ケース3に形成されたリブ13が、互いに密着した状態で存在しているから、超音波溶着時に発生する溶着ダストのカートリッジケース4内への侵入を効果的に防止することが可能になる。
さらに、本実施態様によれば、超音波溶着すべき部分において、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の側壁の高さおよび下ケース3の側壁の高さが、ほぼ等しくなるように、すなわち、突き合わせ面Pと上ケース2の表面との間の距離と、突き合わせ面Pと下ケース3の表面との間の距離が、ほぼ等しくなるように、磁気テープカートリッジ1の上ケース2および下ケース3が形成されているから、同じ金型を用いて、磁気テープカートリッジ1の上ケース2および下ケース3を作製することができ、また、超音波ホーン21を上ケース2あるいは下ケース3のいずれの表面に当接させて、超音波溶着を実施してもよく、製造工程を簡易化することが可能になる。
図9は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる磁気テープカートリッジの溶着部近傍の上ケースと下ケースの側壁内面の略正面図であり、図10は、図9のC−C線に沿った略断面図、図11は、図9のD−D線に沿った略断面図である。
図9に示されるように、本実施態様にかかる磁気テープカートリッジ1においては、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13の各側面が、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12の一方の側面に超音波溶着されて、溶着部Mが形成されている。
また、図10および図11に示されるように、本実施態様にかかる磁気テープカートリッジ1においては、さらに、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12が、下ケース3の内面3bに超音波溶着され、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13が、上ケース2の内面2bに超音波溶着されて、それぞれ、溶着部Mが形成されている。
本実施態様においても、前記実施態様と同様に、上ケース2の表面に、超音波ホーン21が当接され、超音波ホーン21によって、上ケース2と下ケース3とを加圧しつつ、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面Pならびにリブ12、12とリブ13との前記接触面、リブ12、12と下ケース3の内面3bとの接触面およびリブ13と上ケース2の内面2bとの接触面に、超音波ホーン21から、超音波が加えられて、上ケース2と下ケース3が接合される。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、前記実施態様においては、上ケース2の内面2bに2本のリブ12、12を形成し、下ケース3の内面3bに1本のリブ13を形成しているが、上ケース2の内面2bに2本のリブ12、12を形成し、下ケース3の内面3bに1本のリブ13を形成することは必ずしも必要でなく、上ケース2の内面2bに1本のリブ12を形成し、下ケース3の内面3bに2本のリブ13、13を形成するようにしてもよい。
また、前記実施態様においては、上ケース2の内面2bに2本のリブ12、12を形成し、下ケース3の内面3bに1本のリブ13を形成しているが、上ケース2の内面2bに2本のリブ12、12を形成し、下ケース3の内面3bに1本のリブ13を形成することは必ずしも必要でなく、上ケース2および下ケース3に形成するリブの数は、磁気テープカートリッジ1に要求される剛性に応じて、任意に決定することができる。
さらに、図5ないし図8に示された実施態様においては、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とが重ね合わされた状態において、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12の先端部12aならびに下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13の先端部13aは、リブ13が2本のリブ12、12の間に挟まれ、かつ、両側面が2本のリブ12、12の側面に面接触した状態で、突き合わせ面Pを越えて、上下方向に、互い違いに延びるように形成されているが、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12と、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13が、上ケース2と下ケース3の突き合わせ面が互いに当接するように、上ケース2と下ケース3とを重ね合わせたときに、面接触するように、形成することは必ずしも必要でない。
また、図5ないし図8に示された実施態様においては、突き合わせ面Pを越えて、下方に延びる上ケース2のリブ12、12は、下ケース3の内面3bに面接触し、突き合わせ面Pを越えて、上方に延びる下ケース3のリブ13は、上ケース2の内面2bに面接触しているが、突き合わせ面Pを越えて、下方に延びる上ケース2のリブ12、12を、下ケース3の内面3bに面接触するように設け、突き合わせ面Pを越えて、上方に延びる下ケース3のリブ13を、上ケース2の内面2bに面接触するように設けることは必ずしも必要でない。
さらに、前記実施態様においては、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の底面2cに、複数の突状の溶着リブ14を、所定のパターンで形成するとともに、下ケース3の頂面3cに、複数の突状の溶着リブ15を、上ケース2の底面2cに形成された溶着リブ14のパターンと相補的なパターンで形成しているが、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の底面2cに、複数の突状の溶着リブ14を、所定のパターンで形成するとともに、下ケース3の頂面3cに、複数の突状の溶着リブ15を、上ケース2の底面2cに形成された溶着リブ14のパターンと相補的なパターンで形成することは必ずしも必要でなく、磁気テープカートリッジ1の上ケース2の底面2cおよび下ケース3の頂面3cの双方に、複数の突状の溶着リブを設ける場合には、上ケース2と下ケース3を重ね合わせたときに、それぞれに形成された溶着リブが互いに干渉し合わない位置に設けられていればよく、さらには、上ケース2の底面2cおよび下ケース3の頂面3cのいずれか一方のみに、溶着リブが設けられていてもよい。
また、前記実施態様においては、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着するにあたり、重ね合わされた上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分の近傍の端部を、押さえ部材20によって、押圧しているが、超音波溶着すべき部分の近傍では、上ケース2の内面2bに形成された2本のリブ12、12と、下ケース3の内面3bに形成された1本のリブ13が、互いに噛み合っており、超音波溶着すべき部分の近傍は高い剛性を有しているから、磁気テープカートリッジ1の上ケース2と下ケース3の突き合わせ面を超音波溶着するにあたり、重ね合わされた上ケース2と下ケース3の超音波溶着されるべき部分の近傍の端部を、押さえ部材20によって、押圧することは必ずしも必要でない。
1 磁気テープカートリッジ
2 上ケース
2a 上ケースの外面
2b 上ケースの内面
2c 上ケースの底面
3 下ケース
3a 下ケースの外面
3b 下ケースの内面
3c 下ケースの頂面
4 カートリッジケース
5 リーダーピン
6 磁気テープ
7 リール
10 テープ引き出し用開口部
11 スライドドア
12 上ケースの内面のリブ
12a リブの先端部
13 下ケースの内面のリブ
13a リブの先端部
14 上ケースの底面に形成された溶着リブ
15 下ケースの頂面に形成された溶着リブ
20 押さえ部材
21 超音波ホーン
M 溶着部
2 上ケース
2a 上ケースの外面
2b 上ケースの内面
2c 上ケースの底面
3 下ケース
3a 下ケースの外面
3b 下ケースの内面
3c 下ケースの頂面
4 カートリッジケース
5 リーダーピン
6 磁気テープ
7 リール
10 テープ引き出し用開口部
11 スライドドア
12 上ケースの内面のリブ
12a リブの先端部
13 下ケースの内面のリブ
13a リブの先端部
14 上ケースの底面に形成された溶着リブ
15 下ケースの頂面に形成された溶着リブ
20 押さえ部材
21 超音波ホーン
M 溶着部
Claims (7)
- 底面に、複数の突状のリブが形成された第一の溶着領域を有する上ケースと、頂面に、複数の突状のリブが形成された第二の溶着領域を有する下ケースとを重ね合わせて、前記第一の溶着領域と前記第二の溶着領域が対向した突き合わせ面を形成し、超音波を加えて、前記上ケースと前記下ケースとが対向する突き合わせ面を溶着して、磁気テープカートリッジを製造する方法であって、前記第一の溶着領域に隣り合った前記上ケースの側壁の内面および前記第二の溶着領域に隣り合った前記下ケースの側壁の内面に、前記突き合わせ面を越えて、上下方向に延びるリブが互い違いに形成されたことを特徴とする磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記上ケースの底面の前記第一の溶着領域に、前記複数の突状のリブが、所定のパターンで形成され、前記下ケースの頂面の前記第二の溶着領域に、前記複数の突状のリブが、前記第一の溶着領域に形成された前記複数の突状のリブと相補的なパターンで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記突き合わせ面が、前記上ケースの表面と、前記下ケースの表面から、ほぼ等距離に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記上ケースに超音波を加えることを特徴とする請求項3に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記下ケースに超音波を加えることを特徴とする請求項3に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記上ケースの前記側壁の内面および前記下ケースの前記側壁の内面の一方に、1本のリブが形成され、前記上ケースの前記側壁の内面および前記下ケースの前記側壁の内面の他方に、前記1本のリブを挟むように、2本のリブが形成されたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
- 前記1本のリブの各側面に、前記2本のリブの一方の側面が面接触していることを特徴とする請求項6に記載の磁気テープカートリッジの製造方法。
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-
2005
- 2005-11-02 JP JP2005319571A patent/JP2007128592A/ja not_active Withdrawn
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