JP2007126008A - 車両のアクセルケーブル配索構造 - Google Patents

車両のアクセルケーブル配索構造 Download PDF

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Abstract

【課題】アクセルケーブルを、格別な保持部材、保護部材を必要とせず部品点数の増加を伴うことなく、かつ簡単な構造で、車両後方に方向転換して配索可能とするとともに、アクセルペダル直下部における乗員の足元空間のスペースに余裕を持たせて、アクセルペダル及び該アクセルペダル周りの要素の操作性及びメインテナンス性を向上させる。
【解決手段】アクセルペダル2の下方に配置されるフロアパネル3に、アクセルペダル2からのアクセルケーブル1が挿通される第1挿通孔3aを形成し、フロアパネル3の下面に接合されて閉断面を構成するクロスメンバ4の後部縦壁4bに、第1挿通孔3aを挿通した後のアクセルケーブル1が挿通される第2挿通孔4eを形成して、アクセルケーブル1をアクセルペダル2から第1挿通孔3aを挿通し、クロスメンバ4の内部空間4dを経て第2挿通孔4eから引き出し、車両後方側に向かって配索するように構成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両のアクセルペダルとスロットルとを連結するアクセルケーブルの配索構造に関する。
アクセルペダルが車両の前端近くに配置され、エンジンが車両の床下に配置されているような車両においては、アクセルペダルとエンジンのスロットルとを連結するアクセルケーブを配索する手段として、アクセルケーブルを車両前方のダッシュパネルに設けた穴から車室外に取り出して、大きな曲率半径にて湾曲させながら180°方向転換させて、車両後方に配置されたエンジンのスロットルに配索する手段がある。
かかる手段は、アクセルケーブルの配索場所に障害物が少ないので配索作業は簡単であるが、アクセルケーブルを車両前部において180°方向転換するため、車両前部の大きな設置空間が必要になるとともに、アクセルケーブルの摺動抵抗が大きくなるので、アクセルペダルの操作性が低下するという問題を有している。
この問題を解決するアクセルケーブルの配索構造として、例えば特許文献1(実公平2−20094号公報)及び特許文献2(実公平2−20092号公報)に開示されているように、アクセルペダルの下方に配置されるフロアパネル及び該フロアパネルの下面に取付けられ車両幅方向に延びるクロスメンバに形成された内部空間に、アクセルペダルに直結されるアクセルリンク及び該アクセルリンクの連結端に連結されるアクセルケーブルの端部を収容するとともに、当該内部空間にブラケットをクロスメンバ及びフロアパネルロアと共締めで取付け、ブラケットによりアクセルケーブルを支持及び案内して、クロスメンバの後部縦壁に形成された挿通孔からアクセルケーブルを後方に引き出すようにした、車両のアクセルケーブル配索構造が提供されている。
実公平2−20094号公報 実公平2−20092号公報
しかしながら、上述した従来技術にあっては、フロアパネル及びクロスメンバに形成された内部空間に、アクセルペダルに直結されるアクセルリンク及び該アクセルリンクの連結端に連結されるアクセルケーブルの端部を収容するのに加えて、該内部空間に、前記クロスメンバ及びフロアパネルに共締めにて取付けられたブラケットを収容し、該ブラケットによりアクセルケーブルを支持、案内して該クロスメンバの後部縦壁に形成された挿通孔からアクセルケーブルを後方に引き出すように構成されているため、アクセルペダル直下部の乗員の足元空間に、アクセルペダルに直結されるアクセルリンクと共に、アクセルケーブルの前端部及び該アクセルケーブルを後方に引き出すために支持、案内するブラケットを収容するための内部空間をフロアパネル及びクロスメンバによって形成する必要があり、足元空間にスペース面の余裕がなくなり、アクセルペダル及び該アクセルペダル周りの要素の操作性及びメインテナンス性に問題がある。
また、上記従来技術にあっては、フロアパネル上方のアクセルペダルに連結されるアクセルケーブルを、フロアパネルの下方に通して車両後方に方向転換して配索するために、フロアパネル及びクロスメンバによって形成された内部空間にブラケット等の格別な保持部材、保護部材が必要なり、部品点数が増加するとともに構造が複雑となって、装置コスト及び組立コストが上昇するという不具合を有している。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、フロアパネル上方のアクセルペダルに連結されるアクセルケーブルを、格別な保持部材、保護部材を必要とせず部品点数の増加を伴うことなく、かつ簡単な構造で装置コスト及び組立コストを低減して、車両後方に方向転換して配索可能とするとともに、アクセルペダル直下部における乗員の足元空間のスペースに余裕を持たせて、アクセルペダル及び該アクセルペダル周りの要素の操作性及びメインテナンス性を向上させた車両のアクセルケーブル配索構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、一端がアクセルペダルに連結されるとともに、他端がエンジンのスロットルに連結されるアクセルケーブルを、前記アクセルペダルと前記スロットルとの間に配索する車両のアクセルケーブル配索構造において、前記アクセルペダルの下方に配置されるフロアパネルに、前記アクセルペダルからのアクセルケーブルが挿通される第1挿通孔を形成し、前記フロアパネルの下面に接合されて閉断面を構成するとともに車両幅方向に延びるクロスメンバの車両後方側の縦壁に、前記第1挿通孔を挿通した後の前記アクセルケーブルが挿通される第2挿通孔を形成して、前記アクセルケーブルを前記アクセルペダルから前記第1挿通孔を挿通し、前記クロスメンバの内部空間を経て前記第2挿通孔から引き出し、車両後方側に向かって配索するように構成している。
本発明において、前記クロスメンバの内部には、前記第1挿通孔から挿通された前記アクセルケーブルの端部を案内して前記第2挿通孔に導くガイド部材が設けられている。
この発明において、具体的には次のように構成するのが好ましい。
(1)前記ガイド部材は、前記クロスメンバの車両前方側の縦壁から車両後方側の縦壁にわたって架設されているとともに、車両幅方向の中央部が下方に陥没した断面凹形状に形成されている。
(2)前記ガイド部材の車両後方側の端部には、下向きに曲げられたフランジ部が形成され、該フランジ部の屈曲部分は、前記第2挿通孔内に位置して、前記アクセルケーブルが当接可能となっている。
本発明において、前記第1挿通孔の内周縁には、前記アクセルケーブルが挿通されるグロメットが取付けられ、前記第2挿通孔から車両後方側に向かって配索される前記アクセルケーブルは、クリップを介して車両のフレームに固定支持されているとともに、該フレームの下面と車両のアンダーカバーとの間を通って該アンダーカバーの上部空間に配索されている。
本発明によれば、アクセルペダルの下方に配置されるフロアパネルに、アクセルペダルからのアクセルケーブルが挿通される第1挿通孔を形成するとともに、フロアパネルの下面に接合される閉断面構造のクロスメンバの車両後方側の縦壁に、前記アクセルケーブルが挿通される第2挿通孔を形成して、前記アクセルケーブルを前記アクセルペダルから前記第1挿通孔を挿通し、前記クロスメンバの内部空間を経て前記第2挿通孔から引き出し、車両後方側に向かって配索するように構成したので、フロアパネルの第1挿通孔からほぼ垂直にクロスメンバの内部空間に導入されたアクセルケーブルを、当該内部空間内において車両後方に方向転換して第2挿通孔から車両後方に引き出すことが可能となり、アクセルケーブルをクロスメンバの内部空間内においてクロスメンバの内面によって方向を規制されながら外部から保護された状態で以って、大きな曲率半径で湾曲することによりほぼ90°車両後方に方向転換して、クロスメンバの車両後方側の縦壁に形成された第2挿通孔から、何ら抵抗を受けることなく容易に車両後方に引き出すことができる。
これにより、上記従来技術のような、フロアパネルの上方に設置されたアクセルペダルからのアクセルケーブルを車両後方に方向転換して配索するためのブラケット等の格別な保持部材、保護部材が不要となって、部品点数の削減、重量軽減及び組付性を向上させることができる上に、部品点数の増加を伴うことなくかつ簡単な構造で、装置コスト及び組立コストが低減された配索構造によってアクセルケーブルを車両後方側に配索することができる。
また、フロアパネルの上方に設置されたアクセルペダルからのアクセルケーブルを、フロアパネルに形成された第1挿通孔まで垂直に配索し、クロスメンバの内部空間内において格別な保持部材、保護部材を用いることなくほぼ90°車両後方に方向転換して、クロスメンバの車両後方側の縦壁に形成された第2挿通孔から車両後方に引き出す構造であるので、アクセルペダル直下部の乗員の足元空間はアクセルケーブルを前記第1挿通孔に向けて垂直に配索するためのスペースのみで済み、上記従来技術のように、アクセルペダル直下部の乗員の足元空間に、アクセルペダルに直結されるアクセルリンクと共にアクセルケーブルの前端部及び該アクセルケーブルを後方に引き出すために支持、案内するブラケットを収容するための内部空間をフロアパネル及びクロスメンバによって形成することが不要となり、アクセルペダル及び該アクセルペダル周りの要素の操作性及びメインテナンス性を向上させることができる。しかも、第2挿通孔は車両後方側の縦壁に設けられているので、車両走行時に飛散する泥、水、ホコリなどがクロスメンバ内へ侵入するのを防止できる。したがって、別途蓋部材を用いる必要がない。
また、本発明によれば、前記クロスメンバの内部には、前記第1挿通孔から挿通された前記アクセルケーブルの端部を案内して前記第2挿通孔に導くガイド部材が設けられているので、アクセルケーブルを、クロスメンバの内部空間内においてガイド部材に案内させながら90°車両後方に方向転換して、クロスメンバの車両後方側の縦壁に形成された第2挿通孔を通して車両後方側に配索でき、アクセルケーブルの組付作業性の向上を図ることができる。
さらに、本発明によれば、前記ガイド部材は、前記クロスメンバの車両前方側の縦壁から車両後方側の縦壁にわたって架設されているとともに、車両幅方向の中央部が下方に陥没した断面凹形状に形成されているので、アクセルケーブルを、クロスメンバの内部空間内においてガイド部材の凹部に沿って第2挿通孔側に導くことができ、クロスメンバの内部空間内におけるアクセルケーブルの配索作業性が向上する。
また、本発明によれば、前記ガイド部材の車両後方側の端部には、下向きに曲げられたフランジ部が形成され、該フランジ部の屈曲部分は、前記第2挿通孔内に位置して、前記アクセルケーブルが当接可能となっているので、クロスメンバの内部空間内のアクセルケーブルを、ガイド部材におけるフランジ部の丸み形状の屈曲部分に沿って第2挿通孔の内周に接触することなく該第2挿通孔から車両後方に引き出すことができ、アクセルケーブルの第2挿通孔の内周角部への接触による損傷を防止できる。
しかも、アクセルケーブルが、前記ガイド部材における前記凹部に沿いかつ前記フランジ部の丸み形状の屈曲部分に積極的に当接付勢されることで、アクセルケーブルの振動を防ぐことが可能となるとともに、該振動に連動されるアクセルペダルの振動及び該振動に伴う騒音の発生を防止できる。
また、本発明によれば、フロアパネルの第1挿通孔の内周縁にはアクセルケーブルが挿通されるグロメットが取付けられているので、グロメット取付部の下方にクロスメンバが存在することとなって、車両の走行による泥、水、ホコリや飛び石等からグロメットを保護でき、グロメットの耐久性が向上するとともに、グロメットによりホコリや騒音の車室内への侵入を回避できる。
また、前記第2挿通孔から車両後方側に向けて配索されるアクセルケーブルは、クリップを介して車両のフレームに固定支持されているとともに、前記フレームの下面と車両のアンダーカバーとの間を通って該アンダーカバーの上部空間に配索されているので、アンダーカバーの上部空間、つまりアンダーカバーとフロアパネルとの間の空間に、クロスメンバの内部空間から導出されたアクセルケーブルを配設することとなり、クロスメンバの内部空間から導出された後のアクセルケーブルを外部から保護できる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両のアクセルケーブル配索構造を示すアクセルペダル側斜め上方からの斜視図、図2は上記実施形態におけるアクセルペダル近傍におけるアクセルケーブル配索構造を示す拡大斜視図(図1のE部拡大図)である。また、図3は上記実施形態における図2のA−A線断面図、図4は上記実施形態における図2のB−B線断面図、図5は上記実施形態における図3のC部拡大断面図である。
本発明の実施形態では、アクセルペダルが車両の前端近くに配置され、エンジンが車両の後部床下に配置される車両を対象としている。
図1及び図2において、フロアパネル3は車両の床を構成するものであり、フロアパネル3の上方の車室内にはアクセルペダル2が設置され、フロアパネル3の左右両側部の下面には車両の前後方向に沿って延在する断面略ハット形状のフレーム6が接合されて設けられている。アクセルケーブル1は、アクセルペダル2の操作を車両後方側に位置するエンジンのスロットル9に伝達する機能部品であり、一端がアクセルペダル2に連結されるとともに、他端がエンジンのスロットル9に連結されている。すなわち、アクセルケーブル1は、車両の前端近くに配置されたアクセルペダル2から車両後方に延び、車両の後部床下に配置されたエンジンのスロットル9にまで引き回され、アクセルペダル2とスロットル9との間に配索されている。なお、アクセルペダル2は、アクセルペダルブラケット2aを介してダッシュパネル11にボルトなどで取付けられている(図3参照)。
上記フレーム6の側部とサイドボデー(ダッシュサイドパネル)10との間には、車両幅方向に延びるクロスメンバ4が架設されている(図4参照)。しかも、このクロスメンバ4は、図3及び図5に示すように、ダッシュパネル11近傍のフロアパネル3の下面に溶接接合されており、乗員の足元のフロアパネル3の補強と、車両側方からの力をフレーム6に伝える機能を持つ部品である。このため、クロスメンバ4は、車両前側の前部縦壁4aと車両後側の後部縦壁4bと下部の底壁4cとからなる上方が開口した断面略U字状に形成されており、上端フランジをフロアパネル3の下面に接合することによって閉断面を構成し、その内部に内部空間4dを有している。
また、上記フロアパネル3のうち、クロスメンバ4の上部を覆う部位には、第1挿通孔3aが穿設されており、この第1挿通孔3aは、アクセルペダル2の下方部位に位置して、アクセルケーブル1が第1挿通孔3aの上方から導入されるようになっている。
第1挿通孔3aの内周縁には、アクセルケーブル1を挿通する筒状のグロメット5が取付けられている。このグロメット5は、ゴム材等の水やホコリ等に対するシール性の良好な可撓性材料からなり、爪部5aを第1挿通孔3aの内周縁に嵌め込んで引っ掛けることにより、グロメット5の外周と第1挿通孔3aとの間を流体密にシールし、グロメット5の中央部に位置する鋸歯状断面の孔5bにアクセルケーブル1を挿通ことにより、該アクセルケーブル1を貫通保持した状態でグロメット5の孔5bとアクセルケーブル1の外周との間を流体密にシールしつつ、車外へ配置するように構成されている。
このように、フロアパネル3のうち、クロスメンバ4の上部を覆う部位に第1挿通孔3aを穿設し、第1挿通孔3aの内周にグロメット5を取付け、グロメット5によって第1挿通孔3aの内周及びアクセルケーブル1の外周を流体密にシールしているので、アクセルケーブル1を流体密にシールし得るグロメッ5の装着部の下方にクロスメンバ4が存在することとなって、車両走行時に飛散する泥、水、ホコリや飛び石等からグロメット5が保護され、グロメット5の耐久性が向上するとともに、グロメット5によりホコリや騒音の車室内への侵入を回避できる。
一方、上記クロスメンバ4の車両後側の後部縦壁4bには、図3及び図5に示すように、第2挿通孔4eが穿設されており、第1挿通孔3a及びグロメット5の孔5bを挿通したアクセルケーブル1が、クロスメンバ4の内部空間4dにおいて後述するガイド部材8に案内され、滑らかに湾曲して当該第2挿通孔4eに導入されるような、後部縦壁4bの位置に配置されて、好ましくは円形状に形成されている。
また、上記クロスメンバ4の内部空間4dには、図3〜図5に示すように、板材等からなるガイド部材8が配設されている。このガイド部材8は、車両前後方向において、車両前方側をクロスメンバ4の前部縦壁4aに溶接接合され、アクセルケーブル1が滑らかに湾曲して第2挿通孔4eに誘導されるように車両後方に向かうに従い下方側に傾斜し、車両後方側をクロスメンバ4の後部縦壁4bに溶接接合されている。すなわち、ガイド部材8は、クロスメンバ4の内部空間4dの上下中間位置において、前部縦壁4aから後部縦壁4bにわたって架設されている。
そのため、ガイド部材8は、図5に示すように、クロスメンバ4の前部縦壁4aに沿って上向きに折り曲げられた前側フランジ部8aと、クロスメンバ4の後部縦壁4bに沿って下向きに折り曲げられた後側フランジ部8bとを備えており、これら前側フランジ部8a及び後側フランジ部8bを前部縦壁4a及び後部縦壁4bに接合することによってクロスメンバ4内に取付けられている。しかも、ガイド部材8の車両後方側の端部に位置する後側フランジ部8bの屈曲部分8cは、第2挿通孔4eの下側周縁よりも上方に設けられて第2挿通孔4e内に位置しており、アクセルケーブル1が当接可能な丸み形状に形成されている。
また、ガイド部材8は、図4に示すように、車両幅方向の中央部が下方に陥没した凹部8dを有する断面凹形状に形成され、該凹部8dの溝に沿ってアクセルケーブル1が車両後方側へと案内されるようになっている。
上記したように、クロスメンバ4の内部空間4dには、第1挿通孔3aから挿通したアクセルケーブル1を案内して第2挿通孔4eに導くガイド部材8が設けられているので、アクセルケーブル1を、クロスメンバ4の内部空間4d内においてガイド部材8に案内させながら90°車両後方に方向転換して、クロスメンバ4の後部縦壁4bに形成された第2挿通孔4eを通して引き出しながら車両後方に円滑に配索でき、アクセルケーブル1の組付け作業性が向上する。
また、ガイド部材8は、クロスメンバ4の車両前方側の前部縦壁4aから車両後方側の後部縦壁4bにわたって架設されているとともに、車両幅方向の中央部が下方に陥没した凹部8dを有する断面凹形状に形成されているので、アクセルケーブル1を、クロスメンバ4の内部空間4d内においてガイド部材8の凹部8dの溝に沿って第2挿通孔4e側に導くことができて、クロスメンバ4の内部空間4d内におけるアクセルケーブル1の配索作業性がより一層向上する。
さらに、ガイド部材8のうち、後側フランジ部8bの屈曲部分8cは、第2挿通孔4e内に位置して、アクセルケーブル1が当接可能となっているので、クロスメンバ4の内部空間4d内におけるアクセルケーブル1が、第2挿通孔4eの内周縁に接触することなく後側フランジ部8bの屈曲部分8cに沿って第2挿通孔4eから車両後方に引き出されることになり、アクセルケーブル1の第2挿通孔4eの内周縁角部への接触による損傷を防止できる。
また、アクセルケーブル1は、ガイド部材8における凹部8dの溝に沿いつつ、後側フランジ部8bの丸み形状部分である屈曲部分8cに積極的に当接付勢されるので、アクセルケーブル1の振動を防げるとともに、該振動に連動されるアクセルペダル2の振動及び該振動に伴う騒音の発生を防止できる。
第2挿通孔4eから導出されたアクセルケーブル1は、図6〜図8に示すように、アンダーカバー12の入口ガイド部12aからフレーム6の下面とアンダーカバー12との間を通過してアンダーカバー12の上部空間12bに導入され、図1及び図2で示すように、フレーム6底面及び側面に複数のクリップ7を介して固定支持されながら、フレーム6に沿って車両後方側に配索されて、スロットル9に連結されている。
アクセルケーブル1をこのように配索することにより、アンダーカバー12の上部空間12b内に、クロスメンバ4の内部空間4dを通して第2挿通孔4eから導出されたアクセルケーブル1を配設することとなって、クロスメンバ4の内部空間4dから導出された後のアクセルケーブル1を外部から保護することができる。
以上の実施形態によれば、アクセルペダル2の下方に配置されるフロアパネル3に当該アクセルペダル2からのアクセルケーブル1が挿通される第1挿通孔3aを形成するとともに、フロアパネル3の下面に接合されるクロスメンバ4の車両後方側の後部縦壁4bにアクセルケーブル1が挿通される第2挿通孔4eを形成して、アクセルケーブル1をアクセルペダル2から第1挿通孔3aを挿通し、クロスメンバ4の内部空間4dを経て第2挿通孔4eから引き出し、車両後方側へ向かって配索するように構成したので、フロアパネル3の第1挿通孔3aからほぼ垂直にクロスメンバ4の内部空間4dに導入されたアクセルケーブル1を、該内部空間4d内において車両後方に方向転換して第2挿通孔4eから車両後方に引き出すことが可能となり、アクセルケーブル1をクロスメンバ4の内部空間4d内において該クロスメンバ4の内面によって方向を規制しながら、外部から保護された状態で、大きな曲率半径で湾曲することによりほぼ90°車両後方に方向転換して、クロスメンバ4の後部縦壁4bに形成された第2挿通孔4eから、何ら抵抗を受けることなく容易に車両後方に引き出すことができる。
これにより、従来技術のような、フロアパネル3の上方に設置されたアクセルペダル2からのアクセルケーブル1を車両後方に方向転換して配索するためのブラケット等の格別な保持部材、あるいは保護部材が不要となって、部品点数の増加を伴わずに簡単な構造で、装置コスト及び組立コストが低減された配索構造によってアクセルケーブル1を車両後方に配索することができる。
また、フロアパネル3の上方に設置されたアクセルペダル2からのアクセルケーブル1を、フロアパネル3に形成された第1挿通孔3aまで垂直に配索し、クロスメンバ4の内部空間4d内において格別な保持部材、保護部材を用いることなくほぼ90°車両後方に方向転換して、クロスメンバ4の車両後方側の後部縦壁4bに形成された第2挿通孔4eから車両後方に引き出す構造であるので、アクセルペダル2の直下部における乗員の足元空間はアクセルケーブル1を第1挿通孔3aに向けて垂直に配索するためのスペースのみで済み、上記従来技術のように、アクセルペダル2の直下部における乗員の足元空間に、アクセルペダル2に直結されるアクセルリンクと共にアクセルケーブル1の前端部及び該アクセルケーブル1を後方に引き出すために支持、案内するブラケットを収容するための内部空間をフロアパネル3及びクロスメンバ4によって形成することが不要となり、アクセルペダル2及び該アクセルペダル2周りの要素の操作性及びメインテナンス性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、本発明の配索構造は、自動車の車体で、機能上車室内外を貫通して配索する必要がある電装部品のワイヤやハーネス、エアコンパイプ等においても適用可能である。また、既述の実施の形態におけるグロメット5を保護する部品に関しては、クロスメンバ4に限られず、フレーム、ブラケット等の構造部品、その他の機能部品を用いることができる。
本発明の実施形態に係る車両のアクセルケーブル配索構造を示すアクセルペダル側斜め上方からの斜視図である。 上記実施形態におけるアクセルペダル近傍におけるアクセルケーブル配索構造を示す拡大斜視図(図1のE部拡大図)である。 上記実施形態における図2のA−A線断面図である。 上記実施形態における図2のB−B線断面図である。 上記実施形態における図3のC部拡大断面図である。 上記実施形態におけるアクセルケーブル配索構造を示すアンダーパネル斜め下方からの斜視図である。 上記実施形態における図6のD−D線断面図である。 上記実施形態における図7のF−F線断面図である。
符号の説明
1 アクセルケーブル
2 アクセルペダル
3 フロアパネル
3a 第1挿通孔
4 クロスメンバ
4a 前部縦壁
4b 後部縦壁
4d 内部空間
4e 第2挿通孔
5 グロメット
5a 爪部
5b 孔
6 フレーム
7 クリップ
8 ガイド部材
8a 前側フランジ部
8b 後側フランジ部
8c 屈曲部分
8d 凹部
9 スロットル
10 サイドボデー
11 ダッシュパネル
12 アンダーカバー
12a 入口ガイド部
12b 上部空間

Claims (5)

  1. 一端がアクセルペダルに連結されるとともに、他端がエンジンのスロットルに連結されるアクセルケーブルを、前記アクセルペダルと前記スロットルとの間に配索する車両のアクセルケーブル配索構造において、前記アクセルペダルの下方に配置されるフロアパネルに、前記アクセルペダルからのアクセルケーブルが挿通される第1挿通孔を形成し、前記フロアパネルの下面に接合されて閉断面を構成するとともに車両幅方向に延びるクロスメンバの車両後方側の縦壁に、前記第1挿通孔を挿通した後の前記アクセルケーブルが挿通される第2挿通孔を形成して、前記アクセルケーブルを前記アクセルペダルから前記第1挿通孔を挿通し、前記クロスメンバの内部空間を経て前記第2挿通孔から引き出し、車両後方側に向かって配索するように構成したことを特徴とする車両のアクセルケーブル配索構造。
  2. 前記クロスメンバの内部には、前記第1挿通孔から挿通された前記アクセルケーブルの端部を案内して前記第2挿通孔に導くガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のアクセルケーブル配索構造。
  3. 前記ガイド部材は、前記クロスメンバの車両前方側の縦壁から車両後方側の縦壁にわたって架設されているとともに、車両幅方向の中央部が下方に陥没した断面凹形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のアクセルケーブル配索構造。
  4. 前記ガイド部材の車両後方側の端部には、下向きに曲げられたフランジ部が形成され、該フランジ部の屈曲部分は、前記第2挿通孔内に位置して、前記アクセルケーブルが当接可能となっていることを特徴とする請求項3に記載の車両のアクセルケーブル配索構造。
  5. 前記第1挿通孔の内周縁には、前記アクセルケーブルが挿通されるグロメットが取付けられ、前記第2挿通孔から車両後方側に向かって配索される前記アクセルケーブルは、クリップを介して車両のフレームに固定支持されているとともに、該フレームの下面と車両のアンダーカバーとの間を通って該アンダーカバーの上部空間に配索されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のアクセルケーブル配索構造。
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JPS59187525A (ja) * 1983-03-15 1984-10-24 ロ−ベルト・ボツシユ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 包装材料、包装装置およびその付帯設備を滅菌する方法
JPH0220094Y2 (ja) * 1984-05-23 1990-06-01

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