JP2007121909A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の画像形成装置は、現像ローラ13と、供給ローラ14と、現像ローラ13、供給ローラ14、非磁性トナーなどを格納するケーシング11と、ケーシング11の開口部下側縁部に配置された下シール16とを有する現像器17、および、現像ローラ13と対向して配置された感光体ドラム18を備え、下シール16は、現像処理時に、ケーシング11の内部側から開口部側に向かって下降傾斜している。非磁性トナーは、球形度が0.98以上のトナー粒子と、その表面に付着された添加剤とからなり、緩み嵩密度ADが0.3g/cm3以上、圧縮度が0.30以上、0.36未満である。
【選択図】図1
Description
ここで、現像ローラの表面に担持されたものの、現像に使用されなかった未使用トナーは、現像ローラの表面に付着したままの状態で、現像器のケーシングにおける開口部下側縁部に配置された下シールとの間を通過してケーシング内へと戻り、さらに、ケーシング内を移動することにより、再び現像の用に供される。
そこで、従来、トナーの外添剤の改良などにより、トナーの流動性を向上させることが、種々試みられている。
また、近年、画像形成装置の小型化の要請により、画像形成装置内において、現像手段や像担持手段(例えば、感光体ドラムなど。)の下方にスペースをとることが困難になっている。それゆえ、画像形成装置内において、現像手段は、像担持手段よりも上方に配置される傾向があり、また、現像器の配置スペースの関係上、現像器のケーシングの開口部を、ケーシングの内部側から開口部側に向かって下降傾斜した状態に配置せざるを得ない場合がある。
そこで、本発明の目的は、転写効率の向上、形成画像の画質の向上、画像形成装置の小型化などを図りつつ、未使用トナーの逆流やそれに伴う画像形成装置内の汚染を効果的に防止することのできる画像形成装置を提供することである。
(1) ケーシングと、前記ケーシング内に充填される非磁性トナーと、前記ケーシングの開口部に配置され、現像処理時に一方向に回転するように第1の軸で支持された現像ローラと、前記ケーシングの内部にて前記現像ローラと接触して配置され、現像処理時に前記現像ローラとの間のニップ部で前記現像ローラとは逆方向に回転するように第2の軸で支持された供給ローラと、前記ニップ部よりも前記現像ローラの現像処理時の回転方向下流側に配置されたトナー層厚規制部材と、前記ケーシングの開口部の下側縁部に配置された下シールと、を有する現像手段、および、前記現像手段の現像ローラと対向して配置された像担持手段を備え、前記下シールは、現像処理時に、前記ケーシングの内部側から開口部側に向かって下降傾斜するように配置されており、前記非磁性トナーは、球形度が0.98以上のトナー粒子と前記トナー粒子の表面に付着された添加剤とからなり、非磁性トナーを容器内に自然落下させて充填したときの非磁性トナーの嵩密度(緩み嵩密度)ADが0.3g/cm3以上、下記式(i)で示される圧縮度が0.30以上、0.36未満であることを特徴とする、画像形成装置、
圧縮度=(PD−AD)/PD ……(i)
(式中、PDは、非磁性トナーの容器内への自然落下による充填後、上記容器に対して、振幅18mm、周波数1Hzの振動によるタッピングを3分間施したときの非磁性トナーの嵩密度(固め嵩密度;g/cm3)を示す。)
(2) 前記現像ローラに対する前記下シールの圧接力が、5000〜10000N/m2であることを特徴とする、前記(1)に記載の画像形成装置、
(3) 前記現像手段を2以上備え、さらに、前記像担持手段に対向して配置され、第3の軸で支持された略円筒状のロータリー現像ユニットを備えており、前記2以上の現像手段は、前記ロータリー現像ユニットの外周に沿って、かつ、前記ロータリー現像ユニットが軸回転したときに、各前記現像手段の現像ローラが前記像担持手段に対向するように配置されていることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の画像形成装置、
を提供するものである。
また、本発明の画像形成装置に用いられる非磁性トナーは、比較的球形度が高いトナーであるものの、その見掛け密度や圧縮度が適宜の範囲に設定されていることから、現像ローラと、供給ローラと、現像ローラおよび供給ローラ間のニップ部とにより囲まれる領域での未使用トナーの滞留を抑制することができ、さらに、未使用トナーの滞留に伴って生じ得るトナーの圧縮変形、現像ローラからの逆流といった不具合の発生を抑制することができる。
上記トナー粒子は、例えば、重合法(例えば、懸濁重合法、乳化重合凝集法など。)により作製されたもの、粉砕法により作製されたものなど、種々の製法により作製されたものが挙げられるが、なかでも、重合法により作製されたものであることが好ましい。トナー粒子を重合法で作製することにより、トナー粒子の球形度を0.980以上に設定することが容易となる。
結着樹脂としては、特に限定されず、従来から非磁性トナーのトナー粒子を作製するのに用いられている樹脂が挙げられる。具体的には、例えば、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、スチレン系共重合体など。)、アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレートなど。)、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体など。)、塩化ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど。)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど。)、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なかでも、好ましくは、スチレン系樹脂が挙げられ、特に好ましくは、スチレン系共重合体が挙げられる。
上記スチレン系モノマーと共重合する他のモノマーとしては、例えば、p−クロロスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのアルカン(モノオレフィン類);塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルメタクリレート、メタアクリル酸n−オクチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの含窒素アクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどの含窒素ビニル化合物などが挙げられる。上記他のモノマーは、1種を単独でスチレン系モノマーと共重合させてもよく、2種以上を組み合わせてスチレン系モノマーと共重合させてもよい。上記他のモノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、特に好ましくは、炭素数1〜12(さらに好ましくは、炭素数3〜8)の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、さらに好ましくは、2−エチルヘキシルメタクリレートが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、金属粉系顔料(例えば、鉄粉、銅粉など。)、金属酸化物系顔料(例えば、マグネタイト、フェライト、ベンガラなど。)、カーボン系顔料(例えば、カーボンブラック、ファーネスブラックなど。)などが挙げられる。
上記トナー粒子が、マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナーおよびブラックトナーである場合には、それぞれ、下記に示す着色剤を用いることが好ましい。マゼンタトナーの場合は、例えば、カラーインデックス(C.I.)ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベシック(Basic)レッド10、C.I.ディスパーズ(Disperse)レッド15などが挙げられる。イエロートナーの場合は、例えば、ナフトールイエローSなどのニトロ系顔料;ハンザイエロー5G、ハンザイエロー3G、ハンザイエローG、ベンジジンイエローG、バルカンファストイエロー5Gなどのアゾ系顔料;黄色酸化鉄、黄土などの無機顔料;C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21などが挙げられる。シアントナーの場合は、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15−1、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー25などが挙げられる。ブラックトナーの場合は、例えば、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラックなどのカーボンブラックが挙げられる。また、ブラック系着色剤として、フェライト、マグネタイトなどの、強磁性を示す金属の微粉体(例えば、鉄、コバルト、ニッケルなどからなる磁性粉)を添加してもよい。
ワックス類は、非磁性トナーの定着性を向上させたり、オフセットや像スミアリングをより効率的に防止させたりするために配合される。上記ワックス類としては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックスなどが挙げられる。これらワックスは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
帯電制御剤は、非磁性トナーの帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で一定の電荷レベルに帯電される能力を示す指標)を向上させたり、非磁性トナーの耐久性や安定性などの特性を向上させたりするために配合される。また、非磁性トナーが正に帯電させる場合には、正帯電性の帯電制御剤が配合され、非磁性トナーが負に帯電される場合には、負帯電性の帯電制御剤が配合される。
懸濁重合時の水系媒体量は、上記結着樹脂を形成するモノマー100重量部に対して、好ましくは、300〜1000重量部である。
上記トナー粒子を作製するための乳化重合凝集法では、一般に、乳化重合により調製された樹脂分散液と、溶媒に着色剤、ワックス、帯電制御剤などを分散させて調製された添加剤分散液とを混合して、トナー粒子の粒径に相当する凝集粒子を形成した後、これを加熱して融合させることにより、上記トナー粒子を得ることができる。この方法によれば、より高い球形度を有するトナー粒子を作製することができる。
水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水溶性アゾ系重合開始剤;過酸化水素などの水溶性ラジカル重合開始剤;上記過硫酸塩などと、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤とを組み合わせたレドックス系重合開始剤などが挙げられる。
一方、上記添加剤分散液は、例えば、上記した着色剤、ワックス、帯電制御剤などを、所定の割合で水系媒体中に配合し、さらに必要に応じて、分散剤を配合して、ボールミルなどの分散手段で分散混合することにより得られる。
上記分散剤としては、例えば、硫酸エステル塩系(例えば、ドデシル硫酸ナトリウムなど。)、スルホン酸塩系(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムなど。)、リン酸エステル系、石鹸系、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤;例えば、アミン塩型、4級アンモニウム塩型(例えば、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなど。)などのカチオン界面活性剤;例えば、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系などの非イオン界面活性剤などが挙げられる。なかでも、アニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。また、非イオン界面活性剤は、アニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤と併用することが好ましい。上記界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
こうして得られるトナー粒子のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは、50〜75℃であり、より好ましくは、60〜70℃である。また、トナー粒子の球形度を0.980以上にするには、凝集粒子の成長および凝集粒子の融合の各工程における撹拌時間と温度を、上記した範囲内で適宜調整すればよい。
上記結着樹脂、帯電制御剤、着色剤としては、上記例示したものと同様のものが挙げられる。また、離型剤としては、上記例示のワックス類と同様のものが挙げられる。
上記トナー粒子の球形度は、例えば、フロー式粒子像分析装置(例えば、シスメックス(株)製の型式「FPIA−2100」など。)を用いて測定することができる。
上記トナー粒子の表面に付着される添加剤(外添剤)としては、例えば、酸化チタン微粒子、シリカ微粒子などが挙げられる。
なお、外添剤の平均1次粒径は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)により拡大撮影されたトナーの写真と、SEMに付属させたX線分光分析(XMA)などの元素分析手段によって外添剤に含まれる元素でマッピングされたトナーの写真とを対比しつつ、トナー粒子の表面に付着または遊離して存在している無機微粉体の1次粒子を100個以上測定し、その個数平均径を求めることによって得ることができる。
外添剤を付着(外添)させる方法としては、特に限定されないが、例えば、トナー粒子と外添剤とをヘンシェルミキサなどの装置で混合する方法が挙げられる。
固め嵩密度PD(g/cm3)は、具体的には、次のようにして算出される。直径(内法)5.03cm、高さ(内法)5.03cmの円柱状容器(容積100cm3)の上に円筒状のキャップをはめて、上記円柱状容器の内部へ(円筒状キャップの上側縁部まで)、目開き710μmの篩を通して、上方から均一に非磁性トナーを供給する。次いで、上記円柱状容器に対して、振幅18mm、周波数1Hzの振動によるタッピングを3分間施し、その後、上記キャップを外して、円柱状容器の上面を擦り切ってから、非磁性トナーの重量を秤量する。こうして得られた非磁性トナーの重量に基づいて、非磁性トナーの嵩密度(比重)を算出する。なお、タッピングは、例えば、パウダテスタ(型式「PT−E」、ホソカワミクロン(株)製)などを用いて行うことができる。
上記非磁性トナーの圧縮度は、0.30以上、0.36未満である。圧縮度を上記範囲に設定することで、非磁性トナーの流動性を一定に保つことができ、現像ローラ13上に形成されるトナー層の厚みを安定化させることができる。非磁性トナーの圧縮度は、より好ましくは、0.32〜0.35である。
上記画像形成装置の現像器17におけるケーシング11は、特に限定されず、その寸法、形状、材質などは、画像形成装置の仕様に応じて、適宜設定すればよい。
現像ローラ13の形成材料については、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
供給ローラ14の形成材料については、特に限定されないが、例えば、ポリスチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの発泡プラスチックが挙げられる。また、供給ローラ14の硬さは、現像ローラ13に当接させたときに供給ローラ14側に食い込みが生じるように、現像ローラ13の硬さよりも低くなるように設定される。
下シール16は、ケーシング11の開口部の下側縁部に配置され、現像ローラ13に圧接して、ケーシング11からの非磁性トナーの漏出を防止するものである。上記画像形成装置10,20においては、下シール16が、ケーシング11の内部側から開口部側へと向かって、下降傾斜するように配置されている。なお、図1および図2中、符号zで示した矢印は、画像形成装置10,20が実際に使用される状態での鉛直方向を示している。
現像ローラ13に対する下シール16の圧接力は、好ましくは、5000〜10000N/m2である。現像ローラ13に対する下シール16の圧接力が上記範囲を下回ると、画像形成装置10,20を移動させる際、あるいは、図2に示す画像形成装置20において、ロータリー現像ユニット21が回転する際において、ケーシング11の開口部12下側縁部より、トナーが漏れ出るおそれが生じる。一方、現像ローラ13に対する下シール16の圧接力が上記範囲を上回ると、現像ローラ13上の未使用トナーが、現像ローラ13としたシール16との間で堰き止められて、通過できなくなるおそれが生じる。この場合、ケーシング11からのトナーの漏出を生じるおそれがある。
感光体ドラム18や感光体ベルトの感光体としては、特に限定されず、公知の有機感光体や、アモルファスシリコン系、セレン系、ZnO系、CdS系などの無機感光体のいずれであってもよい。
また、図2に示す画像形成装置20では、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなどの4色に対応した非磁性トナーが、ロータリー現像ユニット21内の各現像器27(27C,27M,27Y,27B)に収納されている。この画像形成装置20では、現像するトナーの色に対応する現像器27内の現像ローラ13が感光体ドラム18と対向するように、その都度、ロータリー現像ユニット21をその回転軸(第3の軸)33で回転させて、非磁性トナーの色毎に現像処理が行われる。また、感光体ドラム18上に形成された、各色の非磁性トナーからなるトナー像は、例えば、中間転写体である転写ベルト(図示せず)などの表面で重ね合わされた後、被転写体上に転写される。
実施例1
<非磁性トナーの作製>
スチレン80重量部と、2−エチルヘキシルメタクリレート20重量部と、カーボンブラック(商品名「MA-100」、三菱化学(株)製)5重量部と、低分子量ポリプロピレン(ポリプロピレンワックス、商品名「ユ−メックス100TS」、三洋化成(株)製)3重量部と、帯電制御剤(商品名「P−51」、オリエント化学工業(株)製)2重量部と、ジビニルベンゼン(架橋剤)1重量部とを配合して、ボールミルにて十分に攪拌、混合した。次いで、得られた混合溶液に対して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)2重量部と、イオン交換水400重量部と、リン酸三カルシウム(懸濁安定剤)5重量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部とを配合して、乳化・分散機(品名「TKホモミキサ」、特殊機化工業(株)製)にて、回転数5000回/分で30分間攪拌した後、さらに、窒素雰囲気下にて、70℃、回転数100回/分で10時間攪拌することにより、重合させた。重合反応後、反応溶液を酸で洗浄して、第三リン酸カルシウムを除去することにより、トナー母粒子の分散液を得た。得られたトナー母粒子の体積平均粒径を、粒度分布測定装置(コールターマルチサイザー、コールター社製)で測定したところ、6.0μmであった。
次いで、上記トナー母粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名「TG820F」、キャボット社製)1.0重量部と、酸化チタン(商品名「TAF−510P」、富士チタン工業(株)製)0.4重量部とを配合して、ヘンシェルミキサにて2分間混合することにより、非磁性トナーを得た。
現像剤として上記実施例1で得られた非磁性トナーを用い、図1に示す画像形成装置10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返した。その後、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
・現像ローラ13:外径φ14mm、シリコーンゴム製、現像処理時の回転速度(線速度)225mm/s。
・供給ローラ14:外径φ14mm、スポンジ(ポリスチレンフォーム)製、現像処理時の回転速度(線速度)150mm/s、現像ローラ13とのニップ部における食い込み深さ1mm。
・下シール16:ポリエチレン製、現像ローラ13に対する圧接力(下シール圧)8000N/m2。
・感光体ドラム18:現像処理時の回転速度(線速度)150mm/s。
実施例1で作製したのと同じ非磁性トナーを使用して、画像形成処理を行った。
画像形成装置10としては、下シール16の現像ローラ13に対する圧接力を1000N/m2に変更したこと以外は、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置を使用した。
画像形成処理は、実施例1と同じく、印字率5%の画像について1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
<非磁性トナーの作製>
実施例1で得られたのと同じトナー母粒子(体積平均粒径6.0μm、球形度0.982)100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名「TG820F」)1.0重量部と、酸化チタン(商品名「TAF−510P」)0.8重量部とを配合し、ヘンシェルミキサにて2分間混合することにより、非磁性トナーを得た。
<画像形成処理>
次いで、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置(下シール圧8000N/m2)10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
<非磁性トナーの作製>
実施例1で得られたのと同じトナー母粒子(体積平均粒径6.0μm、球形度0.982)100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名「TG820F」)0.4重量部と、酸化チタン(商品名「TAF−510P」)0.4重量部とを配合し、ヘンシェルミキサにて2分間混合することにより、非磁性トナーを得た。
<画像形成処理>
次いで、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置(下シール圧8000N/m2)10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
<非磁性トナーの作製>
実施例1で得られたのと同じトナー母粒子(体積平均粒径6.0μm、球形度0.982)100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名「TG820F」)2.0重量部と、酸化チタン(商品名「TAF−510P」)1.0重量部とを配合し、ヘンシェルミキサにて2分間混合することにより、非磁性トナーを得た。
<画像形成処理>
次いで、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置(下シール圧8000N/m2)10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
<非磁性トナーの作製>
実施例1で得られたのと同じトナー母粒子(体積平均粒径6.0μm、球形度0.982)100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名「TG820F」)0.2重量部と、酸化チタン(商品名「TAF−510P」)0.2重量部とを配合し、ヘンシェルミキサにて2分間混合することにより、非磁性トナーを得た。
<画像形成処理>
次いで、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置(下シール圧8000N/m2)10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
<非磁性トナーの作製>
スチレン−アクリル樹脂100重量部と、カーボンブラック(商品名「MA-100」、三菱化学(株)製)5重量部と、低分子量ポリプロピレン(ポリプロピレンワックス、商品名「ユ−メックス100TS」、三洋化成(株)製)3重量部と、帯電制御剤(商品名「ボントロンN−07」、オリエント化学工業(株)製)2重量部とを配合して、ヘンシェルミキサで前混合した。次いで、得られた混合物を2軸混練押出機で溶融混練し、粗粉砕、微粉砕および分級することにより、体積平均粒径が7.4μm、球形度が0.950である非球形のトナー母粒子を得た。
得られた非磁性トナーは、緩み嵩密度ADが0.372g/cm3、固め嵩密度PDが0.520g/cm3、圧縮度が0.285であった。
次いで、実施例1で使用したのと同じ画像形成装置(下シール圧8000N/m2)10を用いて、印字率5%の画像の画像形成処理を1000回繰り返し、現像ローラ13と下シール16との間から非磁性トナーの逆流が生じているか否かを、目視で確認した。その結果を下記の表1に示す。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
11 ケーシング
12 開口部
13 現像ローラ
14 供給ローラ
15 規制部材
16 下シール
17,27 現像器(現像手段)
18 感光体ドラム(像担持手段)
21 ロータリー現像ユニット
30 第1の軸
31 第2の軸
32 ニップ部
33 第3の軸
x 現像ローラ13の回転方向
y 供給ローラ14の回転方向
z 鉛直線方向
Claims (3)
- ケーシングと、前記ケーシング内に充填される非磁性トナーと、前記ケーシングの開口部に配置され、現像処理時に一方向に回転するように第1の軸で支持された現像ローラと、前記ケーシングの内部にて前記現像ローラと接触して配置され、現像処理時に前記現像ローラとの間のニップ部で前記現像ローラとは逆方向に回転するように第2の軸で支持された供給ローラと、前記ニップ部よりも前記現像ローラの現像処理時の回転方向下流側に配置されたトナー層厚規制部材と、前記ケーシングの開口部の下側縁部に配置された下シールと、を有する現像手段、および、前記現像手段の現像ローラと対向して配置された像担持手段を備え、
前記下シールは、現像処理時に、前記ケーシングの内部側から開口部側に向かって下降傾斜するように配置されており、
前記非磁性トナーは、球形度が0.98以上のトナー粒子と前記トナー粒子の表面に付着された添加剤とからなり、非磁性トナーを容器内に自然落下させて充填したときの非磁性トナーの嵩密度(緩み嵩密度)ADが0.3g/cm3以上、下記式(i)で示される圧縮度が0.30以上、0.36未満であることを特徴とする、画像形成装置。
圧縮度=(PD−AD)/PD ……(i)
(式中、PDは、非磁性トナーの容器内への自然落下による充填後、上記容器に対して、振幅18mm、周波数1Hzの振動によるタッピングを3分間施したときの非磁性トナーの嵩密度(固め嵩密度;g/cm3)を示す。) - 前記現像ローラに対する前記下シールの圧接力が、5000〜10000N/m2であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記現像手段を2以上備え、さらに、前記像担持手段に対向して配置され、第3の軸で支持された略円筒状のロータリー現像ユニットを備えており、
前記2以上の現像手段は、前記ロータリー現像ユニットの外周に沿って、かつ、前記ロータリー現像ユニットが軸回転したときに、各前記現像手段の現像ローラが前記像担持手段に対向するように配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
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