JP2007120821A - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災安全性を損なうことなく電装品箱を板金加工に適した単純な形状で小型化することが可能な空気調和機の制御装置を得ること。
【解決手段】空気調和機の室内ユニットに設けられる制御装置は、不燃性材料からなる電装品箱1に収納される電源基板2aと、電装品箱1の外に配置される制御基板3とをケーブル4で接続した構成である。電源基板2aでは、電流制限部23aが一次巻線22aに流れる電流を監視し制限電流値に達するとスイッチング素子をオフ動作状態に引き込み制御基板3への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値15W以下に制限する。これによって、限られたスペースへの電装品箱1の配置では、得られた配置スペースに合わせる複雑な板金加工を施す必要がなく、火災安全性を損なうことなく可能となる板金加工に適した単純な形状での小型化によって対応することができ、コストダウンが図れる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、空気調和機の制御装置に関するものである。
セパレート型の空気調和機は、室内ユニットと室外ユニットとで構成される。室内ユニットには、室内空気温度を調整するための熱交換器、ファン及びファンモータからなる送風装置、風向を変えるフラップ及びフラップ駆動用の風向モータ、リモコンからの信号を受信するリモコン受信部、運転状態を表示する表示部などが収納されると共に、空気調和機の制御装置を搭載する回路基板を収めた電装品箱が収納されている。
この室内ユニットの電装品箱は、トラッキングや部品の偶発的な故障等によって万一、回路基板が発火しても当該室内ユニット外へ延焼しないように、亜鉛メッキ鋼板等の不燃物にて構成することが一般的となっている。
ここで、従来の電装品箱に収められる回路基板は、モータや表示部等の動作を制御する制御回路部と、商用交流電源を直流電源に変換し各部へ動作電源を供給する電源回路部とを搭載する一枚の基板で構成されている。
要するに、室内ユニットに収納される空気調和機の制御装置は、電源回路部と制御回路部とで構成されるが、従来では、火災安全性を確保するため、それらを同一の基板上に搭載し、不燃性の電装品箱に収納していた。
特開2001−102773号公報 特開2003−287264号公報 特開平04−254136号公報
上記のように、従来の電装品箱は、火災安全性を確保するために電源回路部と制御回路部とを共に搭載する回路基板を収納するため、回路基板を縮小しない限り大幅な小型化は困難である。そのため、従来では、電装品箱の配置に際し、室内ユニットの寸法を拡大したり、熱交換器の寸法を縮小したりして、電装品箱の配置スペースを確保する余分な配置設計が必要になる。
特に、近年では、室内ユニットの形状・寸法を変更することなく、熱交換器の寸法を拡大して省エネルギー化に対応する必要が生じ、また高機能化による室内ユニットへの収納部品の増加に対応する必要が生じているので、限られた空間に電装品箱を設置せざるを得なくなってきている。
しかし、電装品箱は、板金加工で形成するので、確保できる配置スペースも単純な形状であることが望ましいが、電装品箱を単純な形状で収納できる配置スペースを確保することは困難な場合が多い。そのため、確保できた配置スペースの形状に合わせるために電装品箱の形状が複雑となり、複雑な折り曲げ板金加工を施す必要もあり、コストアップに繋がるなどの問題があった。
そこで、回路基板を縮小して電装品箱の小型化を図ることが考えられる。すなわち、制御装置を、電源回路部を搭載する電源基板と制御回路部を搭載する制御基板とに分けて構成し、電源基板は電装品箱に収納し、制御基板は電装品箱の外に配置すれば、容易に電装品箱を板金加工に適した単純な形状で所望の大きさに小型化することができる。但し、この場合でも、火災安全性は、従来通り確保する必要があるので、電装品箱の外に配置する制御基板の火災安全性をどのようにして確保するかが問題である。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、火災安全性を損なうことなく電装品箱を板金加工に適した単純な形状で小型化することが可能な空気調和機の制御装置を得ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、この発明は、商用交流電源を直流電源に変換し各部へ動作電源を供給する電源回路部を搭載する電源基板を金属等の不燃性材料で構成された電装品箱に収納し、各部の動作を制御する制御回路部を搭載する制御基板を前記電装品箱の外に配置する空気調和機の制御装置であって、前記電源基板に、前記制御基板への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値以下に制限する供給電力制限手段を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、電装品箱の大幅な小型化を可能にすべく、制御装置を電源基板と制御基板とに分けて構成し、電装品箱には電源基板のみを収納しても、電装品箱内の電源基板が電装品箱の外に配置する制御基板への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値以下に制限できるので、火災安全性を従来通りに確保することができる。したがって、板金加工に適した単純な形状で小型化が可能であるので、電装品箱の限られたスペースへの配置では、得られた配置スペースの形状に合わせる複雑な板金加工を施す必要がなく、電装品箱を板金加工に適した単純な形状での小型化によって対応することが可能となり、コストダウンが図れる。
この発明によれば、火災安全性を損なうことなく電装品箱を単純な形状で小型化することが可能になるので、コストダウンが図れるとともに、例えば、熱交換器の寸法拡大による省エネルギー化への対応や高機能化による室内ユニットへの収納部品の増加に対し、室内ユニットの形状・寸法を変更することなくを柔軟に対応できるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかる空気調和機の制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による空気調和機の制御装置の室内ユニットにおける配置態様の一例を説明する展開斜視図である。図1では、室内ユニットの正面側を展開して内部の機械的な配置構成が示されている。図1において、空気調和機の室内ユニットに設けられるこの発明による制御装置は、電装品箱1に収納される電源基板2と、電装品箱1の外に配置される制御基板3とをケーブル4で接続した構成である。
電源基板2は、プラスチック樹脂を成形した収納箱に保持され、電装品箱1は、この収納箱の外周囲を金属で被覆する箱体である。電源基板2には、商用交流電源を直流電源に変換し各部へ動作電源を供給する従来の電源回路部に加えて、この発明による供給電力制限手段が搭載されている。図1では搭載部品数は少なく示してあるが、この電源基板2には、後述する電源基板2a(図2)、電源基板2b(図3)、電源基板2c(図4)に示す各種の部品や図示しないその他の部品が搭載される。その中にケーブル4の一端を接続するコネクタが含まれている。
電装品箱1の一側部は開口し、この開口部から室内ユニットの外部に向かって、電源基板2の収納箱と連通して一体成形したプラスチック樹脂製の内外接続ケーブル貫通部5と電源コード貫通部6とが延設されている。内外接続ケーブル貫通部5には、電源基板2と室外ユニットとの電気的な接続を行う内外接続ケーブルが挿通される。電源コード貫通部6には、電源基板2と商用交流電源とを接続する電源コードが挿通される。
制御基板3は、電装品箱1を囲む室内ユニットの側壁面や天井面に取り付けられる。図1では、室内ユニットの前面側壁面に取り付けた場合が示されている。制御基板3には、各部の動作を制御する制御回路部が搭載される。この発明では、この制御基板3は、少なくとも当該空気調和機を所望の運転状態に制御するマイクロコンピュータ(以降、「マイコン」と記す)31、リモコン信号の受信部32および運転状態の表示部33を搭載し、1枚の基板で構成されている。後述する図2〜図4では、この基本的な構成が示されている。図1では、図2〜図4に図示しないその他の部品も示されている。その中にケーブル4の他端を接続するコネクタが含まれている。
このように、制御装置を電源基板2と制御基板3とに分けて構成し、制御基板3を電装品箱1の外に配置するので、電源基板2のみを収容する電装品箱1は、小型化を図ることが容易になる。したがって、限られたスペースへの電装品箱1の配置では、得られた配置スペースの形状に合わせる複雑な板金加工を施す必要がなく、板金加工に適した単純形状での小型化によって対応することができ、コストアップを招来することはない。
そして、電装品箱1の外に配置する制御基板3の火災安全性は、電源基板2に搭載したこの発明による供給電力制限手段が、制御基板3への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値以下に制限することで確保するようにしている。この供給電力制限手段は、例えば、電源基板2a(図2)、電源基板2b(図3)、電源基板2c(図4)に示す各種の態様で構成することができる。
以下、それらを実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4として、この順に、制御基板3の火災安全性を確保する供給電力制限手段の構成と動作について説明する。なお、図2〜図4では、この発明を実施する上で関連する主な構成要素を示してある。
実施の形態2.
図2は、この発明の実施の形態2による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。図2に示すこの実施の形態2による空気調和機の制御装置は、電装品箱1内に収納される電源基板2aと電装品箱1の外に配置される制御基板3とをケーブル4で接続した構成である。
電源基板2aには、ブリッジ整流回路20、平滑用コンデンサ21、スイッチング電源であるスイッチングトランス22、コンバータ制御部23、整流ダイオード24、平滑用コンデンサ25、直流出力端子26、モータ制御部27、室外ユニット給電用リレー28等が搭載されている。この電源基板2aには、図1にて説明したように、室内ユニット外部の商用交流電源10が接続される。また、室内ユニット内に配置されるファンモータ41が接続されている。
制御基板3には、マイコン31、リモコン受信部32、運転表示部33等が搭載されている。また、制御基板3には、室内ユニット内に配置される風向モータ42が接続されている。
電源基板2aでは、室内ユニット外部の商用交流電源10が、ブリッジ整流回路20の入力端に接続されるとともに、室外ユニット給電用リレー28を介して室外ユニットへ送出される。ブリッジ整流回路20の出力端子間には、平滑用コンデンサ21とファンモータ41とがそれぞれ接続されている。
また、ブリッジ整流回路20の出力端子間には、スイッチングトランス22の一次巻線22aとコンバータ制御部23との直列回路が接続されている。このコンバータ制御部23は、スイッチングトランス22の一次巻線22aに流れる電流を制御するスイッチング素子を備えるとともに、そのスイッチング素子に流れる電流を制限する電流制限部23aを備えている。この実施の形態2では、電流制限部23aが供給電力制限手段を構成している。
スイッチングトランス22の二次巻線22bの非接地端には、整流ダイオード24のアノードが接続され、整流ダイオード24のカソードに平滑コンデンサ25の一端と直流出力端子26とが接続されている。平滑コンデンサ25の他端は、スイッチングトランス22の二次巻線22bの接地端に接続されている。
直流出力端子26には、電源基板2a内の室外ユニット給電用リレー28のコイル、制御基板3内のマイコン31、リモコン受信部32、運転表示部33、当該室内ユニット内に配置される風向モータ42等が接続されている。スイッチングトランス22の二次巻線22bの接地端は、マイコン31にも接続されている。
また、制御基板3では、マイコン31に、リモコン受信部32、運転表示部33、当該室内ユニット内に配置される風向モータ42等が接続されるとともに、電源基板2a内のモータ制御部27、室外ユニット給電用リレー10のコイル等が接続され、各部の動作制御を行っている。モータ制御部27は、マイコン31の制御下にファンモータ41を回転駆動する。
次に、動作について説明する。商用交流電源10の交流電圧は、ブリッジ整流回路20にて全波整流され、平滑用コンデンサ21にて平滑されて直流電圧となり、図示例では、スイッチングトランス22の一次巻線22aとファンモータ41とに印加される。
平滑された直流電圧がある電圧値以上になると、コンバータ制御部23が起動し、スイッチングトランス22の二次巻線22bに低電圧が発生し、マイコン31等、直流出力端子26に接続された各部に供給される。これによって、マイコン31が動作を開始する。マイコン31は、リモコン受信部32から入力される運転指令に従って、室外ユニット給電用リレー10のコイルに電流を供給してその接点を閉路させ室外ユニットに商用交流電源10を供給するとともに、運転表示部33やファンモータ41、風向モータ等を駆動し、通常の空調運転を行う。
その過程で、コンバータ制御部23に設けた電流制限部23aは、スイッチング素子を流れる電流を監視し、つまり一次巻線22aを流れる電流を監視し、その電流値が以下のようにして定めた制限電流値に達すると、スイッチング素子をオフ動作状態に引き込み、直流出力端子26に送出するスイッチング電源の最大出力電力が火災安全性の確保を定める規格値以下の電力となるようにしている。
すなわち、スイッチング電源の出力電力Poは、スイッチングトランス22の一次巻線22aのインダクタンスL、一次巻線22a及びコンバータ制御部23のスイッチング素子に流れる電流ピーク値I、スイッチング素子の動作周波数f、効率ηによって決定されるもので、式(1)で示される。
Po=L×I2×f×η÷2 …(1)
そこで、この実施の形態2では、最大出力電力Pmaxが、国際規格IEC60335−1(家庭用及びこれに類する電気機器の安全性)において、故障状態を想定した確認が除外され、故障したとしても安全上問題ないと定義されている小電力回路の規格値「15W」以下になるように、スイッチング素子の動作周波数f、スイッチングトランス22のインダクタンスLや一次巻線22aと二次巻線22bとの巻数比を設定するとともに、監視する電流制限値Ilimit1を設定している。
つまり、電流制限部23aは、スイッチングトランス22の一次巻線を流れる電流のピーク値Iが電流制限値Ilimit1に達すると、スイッチング素子をオフ動作状態に引き込むので、最大出力電力Pmaxは、
Pmax=L×Ilimit12×f×η÷2 …(2)
に制限される。この実施の形態では、最大出力電力Pmaxは、15W以下である。
これにより、板金にて遮蔽された電装品箱1の外に配置された制御基板3への供給電力は、あらゆる故障状態を想定しても15W以下となるので、従来通りに安全性は確保される。
このように、実施の形態2によれば、従来から搭載されているスイッチング電源やコンバータ制限部の調整のみで電装品箱の外に配置する制御基板への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値15W以下に制限できるので、供給電力制限用の部品を新たに設ける必要がない。したがって、制御装置を電源基板と制御基板とに分けて構成し、電装品箱には電源基板のみを収納しても、火災安全性を損なうことなく、電装品箱の大幅な小型化を実施することが可能になる。
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。なお、図3では、図2(実施の形態2)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
すなわち、図3に示すように、実施の形態3による空気調和機の制御装置では、図2(実施の形態2)に示した構成において、電源基板2aに代えた電源基板2bが設けられている。電源基板2bでは、電流検出部29aが整流ダイオード24のカソードと平滑コンデンサ25の一端との接続点と直流出力端子26との間に設けられる。
そして、コンバータ制御部23では、電流制限部23aに代えた電流制限部23bが設けられ、電流検出部29aの検出信号が電流制限部23bに入力される。電流制限部23bは、フォトカプラ等の電気的絶縁手段を通して電流検出部29aの検出信号を取り込むようになっている。この実施の形態3では、電流検出部29aと電流制限部23bの全体が供給電力制限手段を構成している。
次に、この実施の形態3に関わる部分の動作について説明する。ここでは、2通りの方法を採ることができる。
(1)電流検出部29aは、単に、整流ダイオード24のカソードと平滑コンデンサ25の一端との接続点から直流出力端子26への供給電流値を検出するだけである場合は、電流制限部23bは、スイッチング電源の最大出力電力が15W以下となるように予め設定してある電流制限値Ilimit2に基づき電流検出部29aの検出電流値を監視し、それが電流制限値Ilimit2に到達すると、直ちにコンバータ制御部23内のスイッチング素子をオフ動作状態に引き込む。
(2)電流検出部29aに電流制限値Ilimit2が予め設定してあり、電流検出部29aが整流ダイオード24のカソードと平滑コンデンサ25の一端との接続点から直流出力端子26への供給電流値を監視し、それが電流制限値Ilimit2に到達すると、検出信号を出力する場合は、電流制限部23bは、単に電流検出部29aの検出信号を受けて直ちにコンバータ制御部23内のスイッチング素子をオフ動作状態に引き込む。
いずれの方法によっても、直流出力端子26での電圧値をVoとすれば、コンバータ制御部23内のスイッチング素子をオフ動作状態に引き込むことで、スイッチング電源の最大出力電力Pmaxは、Pmax=Ilimit2×Voに制限される。
このように、実施の形態3によれば、制御基板への供給電力の制限をスイッチング電源の二次側電流を監視して行うので、火災安全性を確保するのに必要な電力制限を高い精度で実施することができる。
実施の形態4.
図4は、この発明の実施の形態4による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。なお、図4では、図2(実施の形態2)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
すなわち、図4に示すように、実施の形態4による空気調和機の制御装置では、図2(実施の形態2)に示した構成において、電源基板2aに代えた電源基板2cが設けられている。電源基板2cでは、電流検出部29bが直流出力端子26と制御基板3との間に設けられる。
そして、コンバータ制御部23では、電流制限部23aに代えた電流制限部23cが設けられ、電流検出部29bの検出信号が電流制限部23cに入力される。電流制限部23cは、フォトカプラ等の電気的絶縁手段を通して電流検出部29bの検出信号を取り込むようになっている。この実施の形態4では、電流検出部29bと電流制限部23cの全体が供給電力制限手段を構成している。
この構成によれば、電流検出部29bと電流制限部23cは、実施の形態3での対応要素と符号を違えてあるが、制御基板3に流れる電流のみを対象とする点が異なるのみであり、同様の動作を行うので、再述はしないが、制御基板3への供給電力を実施の形態3と同様に2通りの方法で制限できる。
このように、この実施の形態4によれば、制御基板3への供給電力を制御基板3で消費する電流のみを監視して行うので、室外ユニット給電用リレー28のコイル電流など、電源基板2c内で消費される電流に制限を設ける必要がないので、設計の自由度を広げることが可能となる。
以上のように、この発明によれば、電装品箱の大幅な小型化を可能にすべく制御装置を電源基板と制御基板とに分けて構成し、電装品箱には電源基板のみを収納しても、電装品箱内の電源基板が電装品箱の外に配置する制御基板への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値(例えば15W)以下に制限できるので、火災安全性を従来通りに確保することができる。
したがって、電装品箱を限られたスペースに配置する場合、得られた配置スペースに合わせる複雑な板金加工を施す必要がなく、火災安全性を損なうことなく可能となる板金加工に適した単純な形状での小型化によって対応することができ、コストダウンが図れる。
また、例えば、熱交換器の寸法拡大による省エネルギー化への対応や高機能化による室内ユニットへの収納部品の増加に対し、室内ユニットの形状・寸法を変更することなく、電装品箱の小型化によってそれらの配置スペースの確保が可能になり、柔軟な配置設計が行えるようになる。
以上のように、この発明にかかる空気調和機の制御装置は、火災安全性を損なうことなく電装品箱を板金加工に適した単純な形状で小型化するのに有用であり、特に、熱交換器の寸法拡大による省エネルギー化への対応や高機能化による室内ユニットへの収納部品の増加に対して、室内ユニットの形状・寸法を変更することなく、それらの配置スペースを確保するのに適している。
この発明の実施の形態1による空気調和機の制御装置の室内ユニットにおける配置態様を説明する展開斜視図である。 この発明の実施の形態2による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。 この発明の実施の形態3による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。 この発明の実施の形態4による空気調和機の制御装置の電気的構成を示す要部ブロック図である。
符号の説明
1 電装品箱
2,2a,2b,2c 電源基板
3 制御基板
4 ケーブル
10 商用交流電源
20 ブリッジ整流回路
21 平滑用コンデンサ
22 スイッチング電源であるスイッチングトランス
23 コンバータ制御部
23a,23b,23c 電流制限部
24 整流ダイオード
25 平滑用コンデンサ
26 直流出力端子
27 モータ制御部27
28 室外ユニット給電用リレー
29a,29b 電流検出部
31 マイクロコンピュータ(マイコン)
32 リモコン受信部
33 運転表示部
41 ファンモータ
42 風向モータ

Claims (5)

  1. 商用交流電源を直流電源に変換し各部へ動作電源を供給する電源回路部を搭載する電源基板を金属等の不燃性材料で構成された電装品箱に収納し、各部の動作を制御する制御回路部を搭載する制御基板を前記電装品箱の外に配置する空気調和機の制御装置であって、 前記電源基板に、前記制御基板への供給電力を火災安全性の確保を定める規格値以下に制限する供給電力制限手段、
    を設けたことを特徴とする空気調和機の制御装置。
  2. 前記供給電力制限手段は、前記商用交流電源を直流電源に変換するスイッチング電源の1次側電流を監視して前記制限動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の制御装置。
  3. 前記供給電力制限手段は、前記商用交流電源を直流電源に変換するスイッチング電源の2次側電流を監視して前記制限動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の制御装置。
  4. 前記供給電力制限手段は、前記制御基板への供給電流を監視して前記制限動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の制御装置。
  5. 前記制御基板は、少なくとも当該空気調和機を所望の運転状態に制御するマイクロコンピュータ、運転状態の表示部およびリモコン信号の受信部を搭載し、1枚の基板で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気調和機の制御装置。
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