JP2007118835A - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遊星歯車機構のサンギヤ,キャリア,リングギヤにモータ,エンジン,駆動輪に連結された駆動軸をそれぞれ接続した自動車において、モータの過回転をより適正に抑制する。
【解決手段】モータに異常が生じてモータを駆動するインバータのスイッチング素子がゲート遮断されたとき(S120,S190)、モータの回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満でありモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときにはエンジンをアイドリング運転し(S200,S230,S240)、回転数Nm1が所定回転数Nm1max以上のときやモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref以上のときにはエンジンの燃料カットを行なう(S200,S230,S290)。これにより、モータの回転数Nm1およびモータ回転数上昇率ΔNm1に応じてモータの過回転をより適正に抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、4軸を回転要素とするラビニョオ型プラネタリギヤセットに、共線図における回転速度順に第1モータ/ジェネレータ,エンジン,出力軸,第2モータ/ジェネレータを接続したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、第1モータ/ジェネレータを含む強電系の異常などにより第1モータ/ジェネレータが動作不能となったときには、強電系を停止させると共にエンジン回転数が異常時目標エンジン回転数となるようエンジンを制御することにより第1モータ/ジェネレータの過回転を抑制することができる、としている。
特開2004−132285号公報
しかしながら、こうした動力出力装置では、第1モータ/ジェネレータが動作不能となったときに、エンジンから出力される動力の大きさによってはエンジン回転数が異常時目標エンジン回転数となるようエンジンを制御するだけでは第1モータ/ジェネレータの過回転を抑制できない場合が生じ得る。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなったときに第1の電動機の過回転をより適正に抑制することを目的とする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記第3の軸に動力を入出力可能な第1の電動機と、
該第1の電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
通常時には前記内燃機関から出力すべき目標動力で該内燃機関が運転されると共に前記第1の電動機からの該内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って前記駆動軸に動力が出力されるよう該内燃機関と該第1の電動機とを制御し、前記目標動力で前記内燃機関が運転されている最中に前記第1の電動機から前記内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には前記第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて前記内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と前記内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して該内燃機関を制御する制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、通常時には内燃機関から出力すべき目標動力で内燃機関が運転されると共に第1の電動機からの内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って駆動軸に動力が出力されるよう内燃機関と第1の電動機とを制御し、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して内燃機関を制御する。したがって、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなったときには、第1の電動機の回転数の上昇率に応じて出力制限状態と燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して内燃機関を制御するから、第1の電動機の回転数の上昇率に拘わらず出力制限状態で内燃機関を制御するものに比して第1の電動機の過回転をより適正に抑制することができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記非通常時には、前記出力制限状態で前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、該制御にも拘わらず前記第1の電動機の回転数の上昇率が所定値以上に至ったときには前記燃料噴射停止状態となるよう前記内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、非通常時に出力制限状態で内燃機関を制御しているにも拘わらず第1の電動機の回転数の上昇率が所定値以上に至ったときに、出力制限状態での内燃機関の制御を継続するものに比して第1の電動機の過回転をより抑制することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記非通常時には、前記第1の電動機の回転数の上昇率が所定値未満のときには前記出力制限状態で前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、前記第1の電動機の回転数の上昇率が前記所定値以上のときには前記燃料噴射停止状態となるよう前記内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機の回転数の上昇率に応じて第1の電動機の過回転をより適正に抑制することができる。
電動機の回転数の上昇率が所定値以上のときに燃料噴射停止状態となるよう内燃機関を制御する態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記非通常時には、前記第1の電動機の回転数に基づいて前記所定値を変更して前記内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機の回転数に基づいて所定値をより適正に変更することができる。この場合、前記制御手段は、前記第1の電動機の回転数が大きいほど小さくなる傾向に前記所定値を変更して前記内燃機関を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機の過回転をより抑制することができる。
本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記出力制限状態としてアイドリング運転状態で前記内燃機関が運転されるよう制御する手段であるものとすることもできる。
また、本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1の電動機に異常が生じているときを前記非通常時として制御する手段であるものとすることもできる。この場合、前記制御手段は、前記第1の電動機を駆動する駆動回路のスイッチング素子がゲート遮断されたときを前記非通常時として制御する手段であるものとすることもできる。
さらに、本発明の動力出力装置において、前記蓄電手段と電力のやりとりが可能で前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な第1の電動機と、該第1の電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、通常時には前記内燃機関から出力すべき目標動力で該内燃機関が運転されると共に前記第1の電動機からの該内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って前記駆動軸に動力が出力されるよう該内燃機関と該第1の電動機とを制御し前記目標動力で前記内燃機関が運転されている最中に前記第1の電動機から前記内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には前記第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて前記内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と前記内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とを選択して該内燃機関を制御する制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなることを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、上述の動力出力装置が奏する効果、例えば、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなったときに第1の電動機の過回転をより適正に抑制することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸と第3の軸との3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な第1の電動機と、該第1の電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
通常時には前記内燃機関から出力すべき目標動力で該内燃機関が運転されると共に前記第1の電動機からの該内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って前記駆動軸に動力が出力されるよう該内燃機関と該第1の電動機とを駆動制御し、前記目標動力で前記内燃機関が運転されている最中に前記第1の電動機から前記内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には前記第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて前記内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と前記内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して該内燃機関を制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法によれば、通常時には内燃機関から出力すべき目標動力で内燃機関が運転されると共に第1の電動機からの内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って駆動軸に動力が出力されるよう内燃機関と第1の電動機とを制御し、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して内燃機関を制御する。したがって、目標動力で内燃機関が運転されている最中に第1の電動機から内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなったときには、第1の電動機の回転数の上昇率に応じて出力制限状態と燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して内燃機関を制御するから、第1の電動機の回転数の上昇率に拘わらず出力制限状態で内燃機関を制御するものに比して第1の電動機の過回転をより適正に抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータMG1やインバータ41などに異常が生じている際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,異常判定フラグFなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、異常判定フラグFは、モータMG1やインバータ41などが正常であるときに値0が設定されると共にモータMG1やインバータ41などに異常が生じているときに値1が設定されるフラグであり、実施例では、モータMG1やインバータ41の温度が予め設定された許容限界温度を超えているか否かや、モータMG1やインバータ41に流れる電流が予め定められた許容限界電流を越えているか否か,回転位置検出センサ43によりモータMG1の回転子の回転位置が検出されているか否かなどに基づいて判定された結果をモータECU40から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、異常判定フラグFの値を調べ(ステップS120)、異常判定フラグFが値0のときには、モータMG1やインバータ41などに異常は生じていないと判断し、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS130)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(=Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS140)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、図中、S軸上の下向きの太線矢印はエンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22の回転数Neを押さえ込む方向にモータMG1から出力されるトルクを示し、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22をその運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS150)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS160)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS170)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図5の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS180)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
一方、ステップS120で異常判定フラグFが値1のときには、モータMG1やインバータ41などに異常が生じていると判断し、モータMG1のインバータ41のゲート遮断の指示をモータECU40に送信する(ステップS190)。指示を受信したモータECU40は、インバータ41のスイッチング素子のゲート遮断を行なう。この場合、エンジン22の回転数Neを押さえ込む方向のトルクをモータMG1から出力することができなくなるため、モータMG1やインバータ41などに異常が生じていないときと同様にエンジン22から動力を出力すると、エンジン22の回転数NeおよびモータMG1の回転数Nm1は上昇する。
続いて、モータMG1の回転数Nm1を所定回転数Nm1maxと比較すると共に(ステップ200)、モータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満のときには、今回のモータMG1の回転数Nm1から前回の回転数(前回Nm1)を減じたものをこのルーチンの実行間隔(実施例では、数msec)で除することによりモータMG1の回転数Nm1の上昇率であるモータ回転数上昇率ΔNm1を計算し(ステップS210)、モータMG1の回転数Nm1に基づいて閾値Nrefを設定し(ステップS220)、モータ回転数上昇率ΔNm1を閾値Nrefと比較し(ステップS230)、モータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときには、エンジン22がアイドリング運転されるようエンジン22の目標回転数Ne*にアイドル回転数Nidlを設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定する(ステップS240)。ここで、所定回転数Nm1maxは、モータMG1が過回転しているおそれがあるか否かを判定するために用いられる回転数であり、予め設定されたモータMG1の許容最大回転数やそれよりも若干小さい値としてモータMG1の特性などに基づいて定められる。また、閾値Nrefは、エンジン22の運転状態を動力を出力する動力出力運転状態からアイドリング運転状態に移行する際にモータMG1が過回転となるおそれがあるか否かを判定するために用いられるものであり、実施例では、モータMG1の回転数Nm1と閾値Nrefとの関係を予め実験的に定めて閾値設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータMG1の回転数Nm1が与えられると記憶したマップから対応する閾値Nrefを導出して設定するものとした。閾値設定用マップの一例を図6に示す。閾値Nrefは、図示するように、モータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満の領域でその回転数Nm1が大きいほど値0に向けて小さくなる傾向に設定するものとした。これは、以下の理由による。いま、モータMG1のインバータ41のスイッチング素子がゲート遮断され、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行するときを考えている。アイドリング運転状態への移行は、吸入空気量調節制御を行なうための図示しないスロットルバルブの開度の変更など機械的な動作を伴うと共にクランクシャフト26等のイナーシャの影響などにより、その移行に時間を要する。このため、エンジン22から出力される動力の大きさによってはエンジン22の回転数NeおよびモータMG1の回転数Nm1の上昇を直ぐには抑制することができず、モータMG1が過回転となってしまう場合が生じる。モータMG1の回転数Nm1が小さいときにはモータMG1が過回転となるまでに余裕があるためモータ回転数上昇率ΔNm1がある程度大きくてもモータMG1が過回転となるおそれは小さいが、モータMG1の回転数Nm1が大きいときにはモータMG1が過回転となるまでに余裕があまりないためモータ回転数上昇率ΔNm1が比較的小さくてもモータMG1が過回転となるおそれがある。したがって、実施例では、閾値Nrefは、モータMG1の回転数Nm1が大きいほど小さくなる傾向に設定するものとした。そして、前述したように、ステップS200〜S230でモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満でありモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときには、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行する際にモータMG1が過回転となるおそれはないと判断し、エンジン22の目標回転数Ne*にアイドル回転数Nidlを設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定するのである。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定すると、バッテリ50の入出力制限Win,WoutをモータMG2の回転数Nm2で除することによりトルク制限Tmin,Tmaxを計算し(ステップS250)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除することによりモータMG2の仮モータトルクTm2tmpを計算し(ステップS260)、計算したトルク制限Win,Woutで仮モータトルクTm2tmpを制限することによりモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS270)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共にモータMG2のトルク指令Tm2*をモータECU40に送信し(ステップS280)、駆動制御ルーチンを終了する。このように、モータMG1やインバータ41などに異常が生じてモータMG1のインバータ41のスイッチング素子がゲート遮断されたときにモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満でありモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときには、エンジン22の運転状態を動力出力運転状態からアイドリング運転状態に移行することにより、エンジン22の回転数NeおよびモータMG1の回転数Nm1を小さくすることができ、モータMG1が過回転となるのを抑制することができる。なお、このとき、駆動軸としてのリングギヤ軸32aには、要求トルクTr*をバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクが出力される。こうしてモータMG1のインバータ41のスイッチング素子をゲート遮断すると共にエンジン22とモータMG2とを制御している最中にステップS100で異常判定フラグFに値0が入力されたとき、即ち、モータMG1やインバータ41などの異常が解消されたときには、ステップS120で異常判定フラグFが値0であると判定され、前述したステップS130以降の処理を実行する。この場合、エンジン22の運転状態は、アイドリング運転状態から動力出力運転状態に移行される。
一方、ステップS230でモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref以上のときには、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行する際にモータMG1が過回転となるおそれがあると判断し、エンジン22の燃料噴射を停止する燃料カットの指示をエンジンECU24に送信し(ステップS290)、前述したステップS250〜S270の処理と同様にモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS300〜S320)、モータMG2のトルク指令Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS330)、駆動制御ルーチンを終了する。このように、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行する際にモータMG1が過回転となるおそれがあるときには、エンジン22の燃料カットを行なうことにより、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行するものに比してエンジン22の回転数NeおよびモータMG1の回転数Nm1の上昇の程度を抑制することができ、モータMG1が過回転となるのを抑制することができる。こうしてエンジン22の燃料カットを行なっている最中にモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満でありモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満となったときには(ステップS200,S230)、エンジン22をアイドリング運転する(ステップS240)。このようにエンジン22をアイドリング運転することにより、異常判定フラグFに値0が入力されたとき、即ちモータMG1の異常が解消されたときに、エンジン22を停止しているものに比してエンジン22の運転状態を動力出力運転状態に迅速に移行することができる。なお、エンジン22の燃料カットを行なっている最中に異常判定フラグFが値0となったときには(ステップS100,S120)、ステップS130以降の処理を実行する。
ステップS200でモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max以上のときには、エンジン22の燃料カットの指示をエンジンECU24に送信して(ステップS290)、前述したステップS300以降の処理を実行する。これにより、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行するものに比してモータMG1の回転数Nm1をより迅速に低下させることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG1やインバータ41などに異常が生じてモータMG1によりエンジン22の回転数Neを押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなってモータMG1のインバータ41のスイッチング素子がゲート遮断されたときにモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満のときには、モータ回転数上昇率ΔNm1がモータMG1の回転数Nm1が大きいほど小さくなる傾向に設定された閾値Nref未満のときにはエンジン22の運転状態を動力を出力する動力出力運転状態からアイドリング運転状態に移行し、モータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref以上のときにはエンジン22の燃料噴射を停止するから、モータ回転数上昇率ΔNm1に拘わらずエンジン22をアイドリング運転するものに比してモータMG1の過回転をより適正に抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1やインバータ41などに異常が生じたときには、モータMG1のインバータ41のスイッチング素子のゲート遮断を行なうと共にアイドリング運転と燃料カットとのうち一方を選択してエンジン22を制御するものとしたが、可能であれば、モータMG1のインバータ41のスイッチング素子のゲート遮断を行なうことなく、アイドリング運転と燃料カットとのうち一方を選択してエンジン22を制御するものとしてもよい。この場合、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1の回転数Nm1に基づいて閾値Nrefを設定するものとしたが、モータMG1の回転数Nm1に拘わらず所定値を閾値Nrefとして設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満でありモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときには、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態にするものとしたが、アイドリング運転状態に限られず、要求パワーPe*に対してエンジン22からの出力が制限される運転状態であればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、異常判定フラグFが値1のときには、アイドリング運転と燃料カットとのうち一方を選択してエンジン22を制御するものとしたが、エンジン22の運転状態をまずアイドリング運転状態に移行しそれにも拘わらずモータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref以上に至ったときにエンジン22の燃料カットを行なうものとしてもよい。この場合の駆動制御ルーチンの一例の一部を図7に示す。図7の駆動制御ルーチンのうち図2の駆動制御ルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付し、詳細な説明は省略する。この駆動制御ルーチンでは、ステップS120で異常判定フラグFが値0のときには、フラグGに値0を設定し(ステップS400)、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定し(ステップS130)、ステップS140以降の処理を実行する。一方、異常判定フラグFが値1のときには、モータMG1のインバータ41のゲート遮断の指示をモータECU40に送信し(ステップS190)、モータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満のときには(ステップS200)、フラグGの値を調べる(ステップS410)。いま、異常判定フラグFが値0から値1に変更された直後、即ちモータMG1やインバータ41などに異常が生じていると判定された直後を考えれば、フラグGは値0であるから、フラグGに値1を設定し(ステップS430)、エンジン22がアイドリング運転されるようエンジン22の目標回転数Ne*にアイドル回転数Nidlを設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定し(ステップS240)、ステップ250以降の処理を実行する。フラグGは、モータMG1やインバータ41などが正常であるときに値0が設定され、モータMG1やインバータ41などに異常が生じてモータMG1のインバータ41のスイッチング素子がゲート遮断されると共にエンジン22の運転状態のアイドリング運転状態への移行を開始するときに値1が設定されるフラグである。こうしてフラグGに値1が設定されると、次回に駆動制御ルーチンが実行されたときには、ステップS410でフラグGが値1であるから、フラグGに値1が設定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS420)。ここで、所定時間は、例えば、エンジン22の運転状態を動力出力運転状態からアイドリング運転状態に移行するのに要する時間などを設定することができ、エンジン22の特性などにより定めることができる。いま、エンジン22の運転状態をアイドリング運転状態に移行するときを考えると、この移行は、吸入空気量調節制御を行なうための図示しないスロットルバルブの開度の変更など機械的な動作を伴うと共にクランクシャフト26等のイナーシャの影響などにより、時間を要する。したがって、こうした時間を考慮するため、この変形例では、フラグGに値1が設定されてから所定時間が経過したか否かを判定するものとした。フラグGに値1が設定されてから所定時間が経過していないと判定されたときには、前述したステップS240以降の処理を実行する。一方、フラグGに値1が設定されてから所定時間が経過したと判定されたときには、モータ回転数上昇率ΔNm1を計算すると共に(ステップS210)、閾値Nrefを設定し(ステップS220)、モータ回転数上昇率ΔNm1を閾値Nrefと比較し(ステップS230)、モータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref未満のときには前述したステップS240以降の処理を実行し、モータ回転数上昇率ΔNm1が閾値Nref以上のときにはエンジン22の燃料カットの指示をエンジンECU24に送信して(ステップS290)、ステップS300移行の処理を実行する。このように、モータMG1やインバータ41などに異常が生じてモータMG1によりエンジン22の回転数Neを押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなってモータMG1のインバータ41のスイッチング素子がゲート遮断されたときにモータMG1の回転数Nm1が所定回転数Nm1max未満のときには、エンジン22の運転状態を動力出力運転状態からアイドリング運転状態に移行し、それにも拘わらずモータMG1の回転数Nm1が急激に上昇するときにはエンジン22の燃料カットを行なうから、モータMG1の回転数Nm1が急激に上昇するときにアイドリング運転状態を継続するものに比してモータMG1の過回転をより抑制することができる。この結果、モータ回転数上昇率ΔNm1に応じてモータMG1の過回転をより適正に抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。
実施例では、エンジン22と動力分配統合機構30とモータMG1,MG2とを備える動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20について説明したが、動力出力装置のうちモータMG2を備えないものとしてもよい。
実施例では、エンジン22と動力分配統合機構30とモータMG1,MG2とを備える動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20について説明したが、こうした動力出力装置を自動車以外の車両や船舶、航空機などに搭載するものとしてもよい。また、動力出力装置の形態やその制御方法の形態として用いるものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 閾値設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例の駆動制御ルーチンの一例の一部を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    前記第3の軸に動力を入出力可能な第1の電動機と、
    該第1の電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    通常時には前記内燃機関から出力すべき目標動力で該内燃機関が運転されると共に前記第1の電動機からの該内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って前記駆動軸に動力が出力されるよう該内燃機関と該第1の電動機とを制御し、前記目標動力で前記内燃機関が運転されている最中に前記第1の電動機から前記内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には前記第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて前記内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と前記内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して該内燃機関を制御する制御手段と
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記非通常時には、前記出力制限状態で前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、該制御にも拘わらず前記第1の電動機の回転数の上昇率が所定値以上に至ったときには前記燃料噴射停止状態となるよう前記内燃機関を制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記制御手段は、前記非通常時には、前記第1の電動機の回転数の上昇率が所定値未満のときには前記出力制限状態で前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関を制御し、前記第1の電動機の回転数の上昇率が前記所定値以上のときには前記燃料噴射停止状態となるよう前記内燃機関を制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  4. 前記制御手段は、前記非通常時には、前記第1の電動機の回転数に基づいて前記所定値を変更して前記内燃機関を制御する手段である請求項2または3記載の動力出力装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の電動機の回転数が大きいほど小さくなる傾向に前記所定値を変更して前記内燃機関を制御する手段である請求項4記載の動力出力装置。
  6. 前記制御手段は、前記出力制限状態としてアイドリング運転状態で前記内燃機関が運転されるよう制御する手段である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1の電動機に異常が生じているときを前記非通常時として制御する手段である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1の電動機を駆動する駆動回路のスイッチング素子がゲート遮断されたときを前記非通常時として制御する手段である請求項7記載の動力出力装置。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記蓄電手段と電力のやりとりが可能で前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、
    前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機とを制御する手段である
    動力出力装置。
  10. 請求項1ないし9いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる自動車。
  11. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸と第3の軸との3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な第1の電動機と、該第1の電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    通常時には前記内燃機関から出力すべき目標動力で該内燃機関が運転されると共に前記第1の電動機からの該内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクの出力を伴って前記駆動軸に動力が出力されるよう該内燃機関と該第1の電動機とを駆動制御し、前記目標動力で前記内燃機関が運転されている最中に前記第1の電動機から前記内燃機関の回転数を押さえ込む方向のトルクを出力することができなくなった非通常時には前記第1の電動機の回転数の上昇率に基づいて前記内燃機関から出力する動力を制限する出力制限状態と前記内燃機関の燃料噴射を停止する燃料噴射停止状態とのうち一方を選択して該内燃機関を制御することを特徴とする動力出力装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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