JP2007210409A - 車両および車両の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機から出力するトルクを補正する必要が生じても電動機に接続されたギヤ機構から異音が発生するのを抑制すると共に駆動軸に出力すべきトルクを出力する。
【解決手段】ギヤ機構を介して駆動軸に接続された第2モータから出力すべき仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲内のとき、エンジンの目標回転数Ne*が現在の回転数Ne未満のときには仮モータトルクTm2tmpが所定範囲から負の方向に外れるまで第1モータのトルク指令Tm1*を計算する際に用いるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2を大きくしてトルク指令Tm1*を再計算すると共にトルク指令Tm1*と要求トルクTr*とに基づいて仮モータトルクTm2tmpを再計算する(S150〜S200)。そして、エンジンのフューエルカット時には正側の補正トルクTaを仮モータトルクTm2tmpに加えてトルク指令Tm2*を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車軸に出力される動力により走行する車両および内燃機関と該内燃機関の出力軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力により該駆動軸へのトルクの入出力を伴って前記内燃機関を任意の回転数で運転して該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と動力を入出力可能な電動機とギヤ機構により前記電動機の回転軸と前記駆動軸とを接続して両軸間の動力の伝達を行なうギヤ式動力伝達手段とを備える車両の制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構と、この遊星歯車機構のサンギヤに接続された第1のモータジェネレータと、ギヤ機構を介して駆動軸に接続された第2モータジェネレータとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、第2モータジェネレータの出力トルクがゼロ付近にあるときには出力トルクがゼロ付近から外れるよう第2モータジェネレータを制御し、第2モータジェネレータの出力トルクの正負が反転するときにはなまし処理を用いて第2モータジェネレータを制御することにより、ギヤ機構から歯打ち音が発生するのを抑制するものとしている。
特開2004−254434号公報
上述した構成の車両では、エンジンへの燃料噴射を停止する際などエンジンから出力するトルクが急変すると、駆動軸にトルク変動が作用する場合がある。駆動軸に生じるトルク変動は第2モータジェネレータから出力するトルクによってキャンセルすることができるが、こうした制御を実行しているときでも、第2モータジェネレータから出力するトルクの正負が反転することに起因してギヤ機構から歯打ち音が発生したり、駆動軸に要求される要求動力とは異なる動力が出力されないようにすることが望ましい。
本発明の車両および車両の制御方法は、電動機から出力するトルクを補正する必要が生じても電動機に接続されたギヤ機構に異音が発生するのを抑制することを目的の一つとする。また、本発明の車両および車両の制御方法は、駆動軸に要求される要求動力に対応することを目的の一つとする。
本発明の車両および車両の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
車軸に出力される動力により走行する車両であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記車軸に連結された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力により該駆動軸へのトルクの入出力を伴って前記内燃機関を任意の回転数で運転して該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
動力を入出力可能な電動機と、
ギヤ機構により前記電動機の回転軸と前記駆動軸とを接続して両軸間の動力の伝達を行なうギヤ式動力伝達手段と、
前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
前記設定された要求動力に基づいて前記内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段と、
前記設定された目標回転数で前記内燃機関を運転するための前記電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定する目標駆動状態設定手段と、
通常時には前記設定された目標駆動状態で前記電力動力入出力手段が駆動されて前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、前記通常時制御を実行すると前記電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には前記目標駆動状態の変更を伴って該電動機から出力するトルクが該所定範囲外となると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と該電動機とを駆動制御する非通常時制御を実行し、前記通常時制御あるいは前記非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには前記電動機から出力するトルクを補正して該電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、駆動軸に要求される要求動力に基づいて内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定し、目標回転数で内燃機関を運転するための電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定し、通常時には目標駆動状態で電力動力入出力手段が駆動されて目標運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する通常制御を実行し、通常時制御を実行すると電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には目標駆動状態の変更を伴って電動機から出力するトルクが所定範囲外となると共に要求動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する非通常制御を実行し、通常時制御あるいは非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには電動機から出力するトルクを補正して電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する。したがって、電動機から出力するトルクを値0近傍の所定範囲外としておくことにより、電動機トルク補正制御により電動機から出力するトルクを補正するものとしても電動機から出力するトルクの符号が変化するのを回避することができるから、電動機に接続されたギヤ機構から異音が発生するのを抑制することができる。また、目標駆動状態の変更を伴って電力動力入出力手段を駆動するから、要求動力に対応しながら電動機から出力するトルクを所定範囲外とすることができる。
こうした本発明の車両において、前記所定の条件は、前記内燃機関から出力するトルクが急変する条件であり、前記制御手段は、前記電動機トルク補正制御として前記内燃機関から出力するトルクの急変に伴って前記駆動軸に作用するトルク変動が抑制されるよう前記電動機から出力するトルクを補正して制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関から出力するトルクの急変に起因して駆動軸にトルクショックが発生するのを抑制することができる。この場合、前記所定の条件は、前記内燃機関への燃料噴射を停止する条件であるものとすることもできる。
また、本発明の車両において、前記目標駆動状態設定手段は、前記内燃機関が前記目標回転数で回転するようフィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段であり、前記制御手段は、前記非通常時制御として前記フィードバック制御で用いるゲインを変更して前記目標駆動状態を設定する手段であるものとすることもできるし、前記目標駆動状態設定手段は、前記内燃機関が前記目標回転数で回転するようフィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段であり、前記制御手段は、前記非通常時制御として前記目標回転数を変更して前記フィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段であるものとすることもできる。前者の場合、内燃機関の目標運転ポイントを変更することなしに要求動力に対応しながら電動機から出力するトルクを所定範囲外とすることができる。
本発明の車両において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機とを備えるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により該第1の回転子と該第2の回転子とを相対的に回転させる対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力により該駆動軸へのトルクの入出力を伴って前記内燃機関を任意の回転数で運転して該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、ギヤ機構により前記電動機の回転軸と前記駆動軸とを接続して両軸間の動力の伝達を行なうギヤ式動力伝達手段と、を備える車両の制御方法であって、
(a)前記駆動軸に要求される要求動力を設定し、
(b)前記設定された要求動力に基づいて前記内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定し、
(c)前記設定された目標回転数で前記内燃機関を運転するための前記電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定し、
(d)通常時には前記設定された目標駆動状態で前記電力動力入出力手段が駆動されて前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、前記通常時制御を実行すると前記電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には前記目標駆動状態の変更を伴って該電動機から出力するトルクが該所定範囲外となると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と該電動機とを駆動制御する非通常時制御を実行し、前記通常時制御あるいは前記非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには前記電動機から出力するトルクを補正して該電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する
を備えることを要旨とする。
本発明の車両の制御方法によれば、駆動軸に要求される要求動力に基づいて内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定し、目標回転数で内燃機関を運転するための電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定し、通常時には目標駆動状態で電力動力入出力手段が駆動されて目標運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する通常制御を実行し、通常時制御を実行すると電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には目標駆動状態の変更を伴って電動機から出力するトルクが所定範囲外となると共に要求動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御する非通常制御を実行し、通常時制御あるいは非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには電動機から出力するトルクを補正して電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する。したがって、電動機から出力するトルクを値0近傍の所定範囲外としておくことにより、電動機トルク補正制御により電動機から出力するトルクを補正するものとしても電動機から出力するトルクの符号が変化するのを回避することができるから、電動機に接続されたギヤ機構から異音が発生するのを抑制することができる。また、目標駆動状態の変更を伴って電力動力入出力手段を駆動するから、要求動力に対応しながら電動機から出力するトルクを所定範囲外とすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,フューエルカットフラグFfcなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、フューエルカットフラグFfcは、エンジン22へのフューエルカットの実行やその解除に伴って設定されたものをエンジンECU24により通信により入力するものとした。このフューエルカットフラグFfcは、エンジンECU24によりエンジン22へのフューエルカットの実行が開始されたときに値1が設定されフューエルカットの実行が解除されたときに値0が設定される。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と車両に要求される要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
要求トルクTr*と要求パワーP*とを設定すると、設定した要求パワーP*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーP*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーP*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
モータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると、モータMG1のトルク指令Tm1**を計算する際に用いられる関係式における比例項のゲインk1に所定値k1setを設定すると共に積分項のゲインk2に所定値k2setを設定し(ステップS140)、設定したゲインk1,k2を用いて計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS150)。式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。ここで、比例項のゲインk1として設定される所定値k1setと積分項のゲインk2として設定される所定値k2setは、エンジン22をスムーズに目標回転数Ne*で運転させるために適した値として設定されるものであり、エンジン22やモータMG1の特性に基づいて定めることができる。
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
モータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(3)により計算する(ステップS160)。この式(3)は、前述した図5の共線図から容易に導き出すことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
仮モータトルクTm2tmpを計算すると、計算した仮モータトルクTm2tmpが所定値Tref以上で値0未満であるか否かを判定する(ステップS170)。ここで、所定値Trefは、モータMG2から出力すべき仮モータトルクTm2tmpに後述する補正トルクTaを付加したときに仮モータトルクTm2tmpの正負が反転するかを判定するための閾値として設定されるものであり、設定される補正トルクTaの大きさなどにより定められる。したがって、ステップS170の判定は、補正トルクTaによって仮モータトルクTm2tmpを補正してトルク指令Tm2*を設定する必要が生じたときに、モータMG2から出力するトルクの正負が反転し、減速ギヤ35から歯打ち音が生じうるか否かを予測するものとなる。
仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲内と判定されると、仮モータトルクTm2tmpを補正トルクTaによって補正したときにモータMG2から出力するトルクの正負が反転すると判断し、エンジン22の目標回転数Ne*と入力した現在の回転数Neとを比較し(ステップS180)、目標回転数Ne*が現在の回転数Ne未満と判定されたときには、上限値k1max,k2maxを上限として比例項のゲインk1を所定値Δk1だけ大きくすると共に積分項のゲインk2を所定値Δk2だけ大きくし(ステップS190,S200)、ステップS150に戻ってステップS150〜S200の処理を繰り返す。エンジン22の目標回転数Ne*が現在の回転数Ne未満のときにゲインk1,k2を大きくすると、モータMG1から出力されるトルクTm1*は負の方向に大きくなり、モータMG1から出力されるトルクTm1*がリングギヤ軸32aに作用するトルク(−Tm1*/ρ)は正の方向に大きくなる(図5参照)。すると、モータMG1から出力されるトルクTm1*がリングギヤ軸32aに作用するトルクと要求トルクTr*との差分を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ったものとして計算される仮モータトルクTm2tmpは、負の方向に大きくなる。このようにして、仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲から負の方向に外れるまでゲインk1,k2を大きくしていく。したがって、補正トルクTaを仮モータトルクTm2tmpに付加してモータMG2を制御するものとしても、モータMG2から出力されるトルクの正負は反転しないから、モータMG2に接続された減速ギヤ35に歯打ち音は発生しない。所定値Δk1,Δk2は、ゲインk1,k2の変更を徐々に行なうためのものであり、エンジン22やモータMG1の特性などにより定められる。上限値k1max,k2maxは、エンジン22を安定して目標回転数Ne*に向けて回転変化させることができるゲインの上限値として設定されるものであり、エンジン22やモータMG1の特性などにより定められる。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*,モータMG1のトルク指令Tm1*,モータMG2の仮モータトルクTm2tmpを設定すると、入力したフューエルカットフラグFfcの値を調べ(ステップS210)、フューエルカットフラグFfcが値0と判定されると、仮モータトルクTm2tmpをそのままモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS230)、フューエルカットフラグFfcが値1と判定されると、フューエルカットフラグFfcが値0から値1に変更されてからの経過時間tが所定時間trefに至るまで(ステップS220)、入力したエンジン22の回転数Neと経過時間tとに基づいてモータMG2の補正トルクTaを設定し(ステップS240)、設定した補正トルクTaを仮モータトルクTm2tmpに加えたものをモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS250)。定常時には、モータMG1から出力されるトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクとモータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとの和が要求トルクTr*となるよう仮モータトルクTm2tmpを設定しこの仮モータトルクTm2tmpをトルク指令Tm2*に設定することにより要求トルクTr*に対応するものとしているが、エンジン22へのフューエルカットを実行した直後の過渡時には、フリクションによりエンジン22から出力されるトルクTeが急激に変動してこの変動分がリングギヤ軸32aに作用する。補正トルクTaは、エンジン22へのフューエルカットによってリングギヤ軸32aに作用するトルク変動をモータMG2によりキャンセルするために必要なトルクとして設定されるものであり、実施例では、エンジン22の回転数Neに基づいて補正トルクTaの基本値を設定すると共に経過時間tに基づいて補正係数を設定し、設定した補正トルクTaに補正係数を乗じて求めたものを設定するものとした。エンジン22の回転数Neと補正トルクTaの基本値との関係の一例を図6に示し、経過時間tと補正係数との関係の一例を図7に示す。図示するように、補正トルクTaは、回転数Neが大きくなるほど大きくなるよう設定される。これは、一般に、エンジン22の回転数Neが大きいほどそのフリクションが大きくなるから、エンジン22へのフューエルカットを実行したときにリングギヤ軸32aに作用するトルク変動も大きくなることに基づく。また、補正係数は、エンジン22へのフューエルカットによってリングギヤ軸32aに作用するトルク変動の波形に対応するものである。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*とモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*が設定されると、目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信し、トルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信して(ステップS260)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG2から出力するトルク(仮モータトルクTm2tmp)が負側で値0近傍の所定範囲内にあるとき、モータMG1から出力すべきトルク指令Tm1*を計算する際に用いるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2を変更してモータMG1のトルク指令Tm1*を変更することによりモータMG2の仮モータトルクTm2tmpを負側で値0近傍の所定範囲内から負の方向に外すと共に要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるよう制御するから、エンジン22へのフューエルカットに伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルク変動を補正トルクTaをもってモータMG2によりキャンセルしようとしたときにモータMG2の出力トルクの正負が反転するのを回避することができる。この結果、減速ギヤ35から歯打ち音が生じるのを抑制することができる。もとより、モータMG2から出力するトルクを負側で値0近傍の所定範囲から負の方向に外した際にも要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力することができる。しかも、トルク指令Tm1*を計算する際に用いるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2を変更するだけであるから、エンジン22を図4に例示する動作ライン上の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とにより運転することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲内にあるときには、トルク指令Tm1*を計算する際に用いられるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2の両方を変更することにより仮モータトルクTm2tmpを負側で値0近傍の所定範囲外とするものとしたが、ゲインk1,k2のいずれか一方を変更することにより仮モータトルクTm2tmpを負側で値0近傍の所定範囲外とするものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲内にあるときには、仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲外となるまでトルク指令Tm1*を計算する際に用いられるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2を上限値k1max,k2maxの範囲内で所定値Δk1,Δk2ずつ徐々に変更するものとしたが、ゲインk1,k2を上限値k1max,k2maxの近傍まで一度に変更するものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲内のとき、エンジン22の目標回転数Ne*が現在の回転数Neよりも小さいときには仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲から負の方向に外れるようモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する際に用いられるフィードバック制御の関係式におけるゲインk1,k2を変更するものとしたが、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を変更するものとしてもよい。この場合の変形例の駆動制御ルーチンを図8に示す。この図8の駆動制御ルーチンでは、ステップS120でエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、前述した式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に前述した式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算し(ステップS300)、計算したトルク指令Tm1*を用いて前述した式(3)によりモータMG2から出力すべき仮モータトルクTm2tmpを計算し(ステップS310)、計算した仮モータトルクTm2tmpが所定値Tref以上で値0未満の範囲外にあると判定されたときには(ステップS320)、ステップS210以降の処理を実行して駆動制御ルーチンを終了し、仮モータトルクTm2tmpが所定値Tref以上で値0未満の範囲内にあると判定されたときには仮モータトルクTm2tmpが所定値Tref以上で値0未満の範囲外となるまで(ステップS320)、エンジン22の目標回転数Ne*を所定回転数ΔNeだけ減じて目標回転数Ne*を再設定すると共に要求パワーP*を変更した目標回転数Ne*で割ったものを目標トルクTe*に再設定し(ステップS330)、ステップS300に戻ってステップS300〜S330の処理を繰り返す。エンジン22の目標回転数Ne*を小さくすると、式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*も小さくなり、式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*は負の方向に大きくなるから、モータMG1から出力されるトルクTm1*がリングギヤ軸32aに作用するトルク(−Tm1*/ρ)は正の方向に大きくなり(図5参照)、仮モータトルクTm2tmpは負の方向に大きくなる。このようにして、仮モータトルクTm2tmpが負側で値0近傍の所定範囲から負の方向に外れるまで目標回転数Ne*を小さくしていくのである。これにより、実施例のハイブリッド自動車20が奏する効果と同様の効果を奏することができる。なお、図8の駆動制御ルーチンでは、エンジン22は図4に例示する動作ラインよりも回転数を減じた運転ポイントで運転されることになる。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を用いてモータMG2の動力を変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、これに限られず、ギヤ機構によりモータMG2からの動力をリングギヤ軸32aに伝達することができるものであれば、例えば、モータMG2からの動力を2段以上の変速段をもって変速してリングギヤ軸32aに出力する変速機を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ132と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ134とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機130を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 エンジン22の回転数Neと補正トルクTaの基本値との関係の一例を示すマップである。 経過時間tと補正係数との関係の一例を示すマップである。 変形例の駆動制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、130 対ロータ電動機、132 インナーロータ 134 アウターロータ、230 変速機、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 車軸に出力される動力により走行する車両であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記車軸に連結された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力により該駆動軸へのトルクの入出力を伴って前記内燃機関を任意の回転数で運転して該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
    動力を入出力可能な電動機と、
    ギヤ機構により前記電動機の回転軸と前記駆動軸とを接続して両軸間の動力の伝達を行なうギヤ式動力伝達手段と、
    前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    前記設定された要求動力に基づいて前記内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段と、
    前記設定された目標回転数で前記内燃機関を運転するための前記電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定する目標駆動状態設定手段と、
    通常時には前記設定された目標駆動状態で前記電力動力入出力手段が駆動されて前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、前記通常時制御を実行すると前記電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には前記目標駆動状態の変更を伴って該電動機から出力するトルクが該所定範囲外となると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と該電動機とを駆動制御する非通常時制御を実行し、前記通常時制御あるいは前記非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには前記電動機から出力するトルクを補正して該電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する制御手段と
    を備える車両。
  2. 請求項1記載の車両であって、
    前記所定の条件は、前記内燃機関から出力するトルクが急変する条件であり、
    前記制御手段は、前記電動機トルク補正制御として前記内燃機関から出力するトルクの急変に伴って前記駆動軸に作用するトルク変動が抑制されるよう前記電動機から出力するトルクを補正して制御する手段である
    車両。
  3. 前記所定の条件は、前記内燃機関への燃料噴射を停止する条件である請求項2記載の車両。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の車両であって、
    前記目標駆動状態設定手段は、前記内燃機関が前記目標回転数で回転するようフィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記非通常時制御として前記フィードバック制御で用いるゲインを変更して前記目標駆動状態を設定する手段である
    車両。
  5. 請求項1ないし3いずれか記載の車両であって、
    前記目標駆動状態設定手段は、前記内燃機関が前記目標回転数で回転するようフィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記非通常時制御として前記目標回転数を変更して前記フィードバック制御により前記目標駆動状態を設定する手段である
    車両。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないし5いずれか記載の車両。
  7. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により該第1の回転子と該第2の回転子とを相対的に回転させる対回転子電動機である請求項1ないし5いずれか記載の車両。
  8. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力により該駆動軸へのトルクの入出力を伴って前記内燃機関を任意の回転数で運転して該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、ギヤ機構により前記電動機の回転軸と前記駆動軸とを接続して両軸間の動力の伝達を行なうギヤ式動力伝達手段と、を備える車両の制御方法であって、
    (a)前記駆動軸に要求される要求動力を設定し、
    (b)前記設定された要求動力に基づいて前記内燃機関の目標回転数と目標トルクとからなる目標運転ポイントを設定し、
    (c)前記設定された目標回転数で前記内燃機関を運転するための前記電力動力入出力手段の目標駆動状態を設定し、
    (d)通常時には前記設定された目標駆動状態で前記電力動力入出力手段が駆動されて前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と該電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する通常時制御を実行し、前記通常時制御を実行すると前記電動機から出力するトルクが値0近傍の所定範囲内となる非通常時には前記目標駆動状態の変更を伴って該電動機から出力するトルクが該所定範囲外となると共に前記設定された要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と該電動機とを駆動制御する非通常時制御を実行し、前記通常時制御あるいは前記非通常時制御を実行している最中に所定の条件が成立したときには前記電動機から出力するトルクを補正して該電動機を駆動制御する電動機トルク補正制御を実行する
    車両の制御方法。
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