JP2007118386A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、感熱印字性とカッター切断時の加工適性に優れた感熱記録材料を提供するものである。
【解決手段】支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有し、アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量がパルプ総量1000質量部に対して0.5〜6.0質量部であることを特徴とし、炭酸カルシウムがパルプ総量1000質量部に対して0.5〜150質量部で、内部結合強度が0.15〜0.40Jの範囲にあることを特徴とする感熱記録材料。
【選択図】 なし
【解決手段】支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有し、アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量がパルプ総量1000質量部に対して0.5〜6.0質量部であることを特徴とし、炭酸カルシウムがパルプ総量1000質量部に対して0.5〜150質量部で、内部結合強度が0.15〜0.40Jの範囲にあることを特徴とする感熱記録材料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有することで良好な印字面質を維持したままで、カッター切断時の加工適性(以下カッター加工適性)を向上させ、カッターの耐久寿命を延ばすことを特徴とした感熱記録材料である。
感熱記録材料は比較的安価であり、記録機器が簡単でプリンターを小型化でき、且つそのメンテナンスが容易であることから、ファクシミリ用紙、レシート、ATM/CDの明細書、ハンディターミナル、ガス、水道、電気料金等の領収書、切符、チケット、ラベル等の幅広い分野において使用されている。この様に感熱記録材料の用途、需要が多種多様に拡大する中で、用紙も用途に応じて様々なカッターで加工されている。近年では市場から、カッター加工適性についての要求が厳しくなっており、感熱記録材料メーカー側の対応でカッター寿命の延長を求められることが多くなってきた。
感熱記録材料は、支持体表面に感熱記録層または熱転写記録層を形成、用途によっては反対面に磁気層を形成する構成である。カッター加工適性に影響を与える要因としては、支持体やカッター刃の摩耗状態、層構成が挙げられる。層構成が殆ど変わらなければカッター加工適性は層構成の大部分を占める支持体に起因するところが大きい。上記要因が複雑に関係してカッターでの加工容易性の違いになっていると想像される。カッター加工適性向上についてはアルキルケテンダイマーとポリアクリルアミドの添加比率に関するものがあるが(例えば特許文献1)、アルキルケテンダイマーの添加量が多いためカッター加工適性については不十分である。また、アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドを使用するものがあるが(例えば、特許文献2、3)、特許文献2はカッター加工適性における効果には言及されていないうえに、ポリオレフィン樹脂を支持体面に被覆することが前提で被覆していない状態については言及されていない。また薬品質量含量比の請求項範囲は良好なカッター適性が得られない添加量範囲である。特許文献3についてもカッター加工適性における効果には言及されておらず、実施例において炭酸カルシウムが無添加でカッター加工適性は不十分なうえ、ポリオレフィン樹脂の被覆が前提である。以上、先行文献は何れもポリオレフィン樹脂を被覆するものであり非被覆に関しての効果については言及されていない。カッター加工適性に関係する要因は、前述したようにカッター刃の摩耗状態、層構成であり、特に先行文献のように、ポリオレフィン樹脂被覆層の厚みが30μm(例えば特許文献1)や10〜80μm(例えば特許文献2、3)という範囲では、ポリオレフィン樹脂被覆層の上に感熱記録層または熱転写記録層等の別の層を積層した場合に層のバインダー成分が被覆層に浸透しにくく、層間を繋ぐアンカーの役割をなさない。そのため上記のような被覆層がある場合にカッターで加工すると、カッター刃が被覆層の表面とその直ぐ上の層との層間で層間剥離が発生し、支持体にカッター刃が達する前に被覆層表面付近でカッター刃が滑り刃の進入角度が微妙に変化し、その結果、被覆層のヒゲ状物を発生させてから支持体の裁断が始まるものと推察される。特にロータリーカッターの様な回転刃の場合はその傾向が顕著である。つまりポリオレフィン樹脂被覆層の様な層間剥離を発生しやすい層が支持体表面にある場合は、層間剥離のために被覆層がない場合のカッター加工適性と異なった結果が得られるため、一概に被覆層がある場合にカッター加工適性が良好であるからといって、被覆層がない場合でも同じ結果が出るとはいえない。
特公昭56−54628号公報
特開2005−52990号公報
特開2005−52991号公報
上記に鑑み、本発明は、支持体上に無色ないしは淡色の電子供与性染料前駆体、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料、或いは加熱時に溶融転写により記録する熱転写記録層を設けた感熱記録材料において、感熱印字性とカッター加工適性が良好なものを提供することにある。これまで感熱印字性向上については多くの公知の技術が発表されているが、カッター加工適性向上に関するものは殆どなかった。カッター加工適性はカッター刃の材質をステンレスからセラミックに変更することでも向上するが、高コストになるためユーザーからは敬遠されている。感熱記録材料の方からカッター加工適性を向上させるには、支持体のアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムの添加量をある程度まで減量すことで可能である。反面、減量することで感熱印字性が低下する傾向があるため、発明者は感熱印字性とカッター加工適性の特性バランスをとることに注力した。
支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有し、該支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムの添加量を調整することで、上記課題が解決することを見出し、本発明の感熱記録材料を完成させるに至った。
本発明においては、上記感熱記録材料の支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを使用し、塗工後のJAPAN TAPPI紙試験方法No.18−2で規定されている内部結合強度が0.15〜0.40Jの範囲で効果が顕著であり、0.19〜0.35Jで特に顕著である。内部結合強度とは一定面積当たりの紙層の破壊エネルギーを表した値であり支持体中のパルプ繊維間の結合の強さを表している。本発明は内部結合強度をアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの添加量で調整するものである。アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの添加量と内部結合強度との関係についてはアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミド単体の添加量ではなく、その総量が大きく関係している。アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総量を少なくすれば内部結合強度は大きくなり、増やせば小さい値を示す。内部結合強度とカッター加工適性との関係については、内部結合強度が小さく繊維間の結合が弱すぎるとカッター刃が支持体に進入してきたときに繊維同士がずれるため、カッター刃の裁断エネルギーが吸収され、カット不良が生じる。また、繊維間強度が強すぎると裁断のエネルギーは吸収されにくく、カット不良は生じないが、支持体表面の吸水性が向上し、塗液に染み込みむらが生じるため、感熱記録層や熱転写記録層の印字面質が低下する。炭酸カルシウムの添加はカッター適性向上と印字面質低下を抑制するために使用している。炭酸カルシウムの添加によりカッター適性が向上する理由については明らかではない。
アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量については、パルプ総量1000質量部に対して0.5〜6.0質量部の範囲で効果が顕著であり、1.2〜5.2質量部で特に顕著である。
炭酸カルシウムの添加量については、パルプ総量1000質量部に対して0.5〜150質量部の範囲で効果が顕著であり、2.5〜110質量部で特に顕著である。
加えて、感熱記録層または熱転写記録層を設けた支持体の反対面に、カッター刃摩耗因子である磁気層を付与した場合において、カッター加工適性の優劣が顕著に現れる。
以上の発明は、支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを使用することで、感熱印字性とカッター切断時の加工適性に優れた感熱記録材料が得られるものである。
本発明は、支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有することを特徴とする感熱記録材料である。アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量については、パルプ総量1000質量部に対して0.5〜6.0質量部の範囲が望ましく、1.2〜5.2で特に望ましい。アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量が少ない方がカッター切断時の加工適性は良化するが、上記範囲より少ないと感熱印字面質が悪くなり、多くなると加工適性が悪くなる。炭酸カルシウムの添加量については、パルプ総量1000質量部に対して0.5〜150質量部の範囲が望ましく、2.5〜110質量部で特に望ましい。上記範囲より少なくなると感熱印字性は悪化し、理由は定かではないが加工適性も悪くなる。また上記範囲より多くなると、感熱印字性は良くなるが、カッター刃の摩耗が進み易くなりカッター加工適性は悪くなる。
本発明に係る内部結合強度については、アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量で調整し、0.15〜0.40Jの範囲でカッター加工適性への効果が顕著で、0.19〜0.35Jで特に顕著である。抄造条件については、一般的な抄造条件で抄造することとする。
本発明に係るアルキルケテンダイマーとしては、炭素数が8〜30の高級脂肪酸からなるものが望ましく、特に炭素数16〜22が望ましい。この際、炭素数は単一である必要はなく、複数の炭素数を持つ高級脂肪酸が混在してなるものでも問題ない。
本発明に係るエポキシ化脂肪酸アミドとしては、エポキシ化ベヘン酸アミド、エポキシ化ステアリン酸アミドが好適であるが、特にこれに限定しない。
本発明の炭酸カルシウムとしては、軽質炭酸カルシウムが好適である。
本発明におけるパルプは樹種、蒸解法、漂白法を問わず、非木材を含めたあらゆるパルプを使用できるが、紙質や面質等特性を考慮すると針葉樹晒しクラフトパルプ(以降NBKP)及び広葉樹晒しクラフトパルプ(以降LBKP)を使用するのが望ましい。パルプは離解、叩解の処理を経て抄紙機へと送られ一般的な抄造条件で抄造されるが、その際の濾水度はカナディアンスタンダードフリーネスにおいて150〜500mlのものが望ましく、200〜400mlであるものが特に望ましい。
本発明において、アルキルケテンダイマー、エポキシ化脂肪酸アミド、炭酸カルシウム以外の各種添加物をパルプスラリーに添加、または支持体に含有させることも可能である。サイズ剤として脂肪酸金属塩、脂肪酸、アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物、ロジン誘導体など、乾燥紙力剤としてカチオンまたは両性のポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール、ガラクトマンナン、カチオン化澱粉など、湿潤紙力剤としてポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂などのポリアミドポリアミンエピハロヒドリン樹脂など、填料としてクレー、カオリン、酸化チタンなど、定着剤として塩化アルミニウム、硫酸バンドなどの水溶性アルミニウム塩など、pH調整剤として水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸、塩酸、その他着色顔料、染料などを適宜組み合わせて含有すると有利である。
本発明に係る磁気記録層には磁気微粉末、接着剤などが用いられる。
本発明に係る磁気記録層に用いられる磁気微粉末は、γ−フェライト、バリウムフェライト、コバルトフェライト、ストロンチウムフェライトなどが使用される。特に通常の磁石で記録が消去されない高保磁力のバリウムフェライト、ストロンチウムフェライトが好ましく用いられるが、公知の磁気微粉末も使用可能であり、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明に係る磁気記録層に用いられる接着剤としては、ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸ビニル系、アクリル系、スチレン/ブタジェン共重合体系等の水分散性高分子化合物、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等の水溶性高分子化合物が挙げられ、公知のものが使用できる。
また、磁気記録層には、ポリアクリル酸塩等の磁気微粉末の分散剤、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、高級脂肪酸の金属塩やエステル等のワックス、ポリエチレンングリコール等の界面活性剤等、公知のものを添加することが出来る。
磁気記録層の固形分塗工量は一般的には15g/m2以上は必要とされており、20g/m2以上が好ましい。
本発明に係る感熱記録層には、無色ないしは淡色の電子供与性染料前駆体、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物、及び接着剤などが用いられる。
本発明において、感熱記録層に用いられる染料前駆体としては、各種公知のものが使用可能で、かかる染料前駆体の具体例としては、下記に挙げるもの等があるが本発明はこれらに限定されるものではない。また、多色感熱記録材料については、低温発色用の染料前駆体と高温発色用の染料前駆体が共に分散粒子の場合、これらが同一層に在ってもよいが色分離の面から、高温発色用染料前駆体を下層に、低温発色用染料前駆体を上層に配して多色感熱記録層とするのが好ましい。
本発明において、色分離性を向上させるために二種以上の電子供与性染料前駆体のうち、少なくとも一種を、ビニル単量体を付加重合することにより得られる発色調節層で被覆する場合には、低温発色用を分散粒子の形で用い、高温発色用を発色調節層で被覆して色分離をする場合と、低温発色用と高温発色用を共に発色感度の異なる発色調節層で被覆して色分離をする場合がある。そして、これらの低温発色用染料前駆体と高温発色用染料前駆体は単層に含有させても良いし、低温発色用が上層になるように複層に分けて塗布すれば、更に色分離が良くなる。積層にすると気膨れが発生しやすいが、本発明により発生が抑えられる。また、二種以上の電子供与性染料前駆体のうち少なくとも一種をカプセル化、固体複合微粒子化により隔離することもできる。二種以上の染料前駆体のうち、少なくとも一種を、ビニル単量体を付加重合することにより得られる発色調節層で被覆することは、多色感熱記録での色分離を良くする効果がある。
本発明による多色感熱記録層に用いられる低温発色用染料前駆体は、色調が赤系色〜黄系色のものや、緑系色〜青系色のものを1種以上、適宜組み合わせて使用するが、加色型多色感熱記録材料は高温での色調が混色による暗色となる傾向にあるため、低温側は明色の赤系色〜黄系色が好んで用いられる。そして、高温発色用染料前駆体は黒系色、緑系色、青系色のような暗色に発色する染料前駆体を1種以上、適宜組み合わせて使用する。
このような染料前駆体としては、赤系色、黄系色、青系色、緑系色、黒系色の具体例を以下に挙げるが、本発明では、これらに限定されるものではない。
赤発色性染料としては、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)テトラクロロフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ヘキシル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−プロピル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミンB−(o−クロロアニリノ)ラクタム、ローダミンB−(p−ニトロアニリノ)ラクタム、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロ−8−ベンジルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−エトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−アセチル−N−メチル)アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−p−メチルフェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノベンゾ[a]フルオラン、3−ジエチルアミノベンゾ[c]フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチル)アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチル)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチル)アミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシエチル)アミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシエチル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジアリルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジアリルアミノ−7−クロロフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ピロリジルアミノ−7−メチルフルオラン等の赤発色性染料。
黄発色性染料としては、3,6−ジメトキシフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、2,6−ジフェニル−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−ピリジン、2,2−ビス(4−(2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリル)オキシフェニル)プロパン、4−クロロ−N−(4−(N−(4−メチルベンジル)−N−メチル)アミノベンジリデン)アニリン、1−(2−キノリル)−2−(3−メトキシ−4−−n−ドデシルオキシフェニル)エテン、1−(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2−キノリル)エチレン等の黄発色性染料。
青発色性染料としては、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−エチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジ−n−プロピルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジ−n−ペンチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジヘキシルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジアリルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジシクロヘキシルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジ−p−メトキシシクロヘキシルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ピロリジルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(3−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2,3−ジエトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−クロロ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(3−クロロ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ブロモ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(3−ブロモ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−n−プロピル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(3−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ニトロ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−アリル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−シアノ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−シクロヘキシルエトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチルエトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−シクロヘキシルエチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−エチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−クロロインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−ブロモインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−エチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−n−プロピルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メトキシインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−エトキシインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−フェニルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4,7−ジアザフタリド、3−(1−エチル−4,5,6,7−テトラクロロ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−4−ニトロ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−4−メトキシ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−4−メチルアミノ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−4−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−クロロ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−ブロモ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−n−プロピル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−n−ブチル−2−インドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−n−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−n−ヘキシル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−n−ヘキシル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−n−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−n−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4,7−ジアザフタリド、3−(1−n−ノニル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メトキシ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エトキシ−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−フェニル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−n−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−n−ヘプチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−ノニル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−n−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド等の青発色性染料。
緑発色性染料としては、3−ジメチルアミノ−6−クロロ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(N−シクロヘキシル−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−p−クロルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−p−メチルフェニルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−シクロヘキシル−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロベンジルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−n−プロピル)アミノ−6−クロロ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−プロピル)アミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−6−メチル−7−(N−メチル−N−ベンジル)アミノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−7−(N−メチル−N−フェニル)アミノフルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−クロロ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2−クロロベンジルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−プロピル−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エトキシ−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ペンチル−N−アリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ペンチル−N−アリル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−[p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ]−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−アニリノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−アニリノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアニリノフルオラン、3−ジベンジルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジベンジルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジベンジルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド等の緑発色性染料。
黒発色性染料としては、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロペンチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等の黒発色性染料がある。また、これらの染料前駆体は必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用することができる。
また、機能性の染料前駆体として、近赤外領域に吸収を有するものがある。この染料前駆体を高温発色用の染料前駆体として単独または、他の染料前駆体と併用して用いると、高温発色画像が近赤外領域に吸収のある、近赤外ランプでの自動読み取りが可能な画像とすることが出来る。本発明にこの染料前駆体を用いると、可視領域のみに吸収のある画像、近赤外領域に吸収のある画像等の併用が可能となり、セキュリティ性の高い記録材料を得ることが出来る。
このような、近赤外領域に吸収を有する染料としては、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3−〔1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3´−(6´−ジメチルアミノ)フタリド、3−〔p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ〕−6−メチルフルオラン、3−〔p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(p−n−ブチルアミノアニリノ)−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−〔p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−〔p−(p−クロロアニリノ)アニリノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6,8,8−トリメチル−9−エチル−8,9−ジヒドロ−(3,2,e)ピリドフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6,8,8−トリメチル−8,9−ジヒドロ−(3,2,e)ピリドフルオラン、3´−フェニル−7−N−ジエチルアミノ−2,2´−スピロビス−(2H−1−ベンゾピラン)、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−p−トリスルホニルメタン、3、7−ビス(ジメチルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジン等が挙げられる。これらの電子供与性染料前駆体は必要に応じて単独、または2種以上組み合わせて用いることもできる。
これらの染料前駆体は、低温発色用および高温発色用共に分散粒子の形で用いる場合には、一般には水を分散媒としてサンドミル、ボールミル等にて通常は分散粒子の平均粒子径が、0.5μm以上5.0μm以下、好ましくは0.8μm以上2.0μm以下まで湿式粉砕して、電子受容性化合物及びその他、添加剤と共に単層または複層に塗布される。平均粒子径が小さすぎると、地肌かぶり、及び長期保存時の地肌着色(黄変化)が発生しやすく、逆に、平均粒子径が大きすぎると発色感度が悪くなる。電子受容性化合物の平均粒子径は、通常7μm以下であり、0.05〜5μmが好ましく、特に0.1〜2μmの範囲が好ましい。この範囲とすることで感熱記録層の白色度、および発色性に優れた感熱記録材料を得ることができる。
本発明での染料前駆体を発色調節層で被覆することで多色発色での色分離性が良好となる。被覆する方法は、先にサンドミルやボールミル等にて分散した染料前駆体の分散液に、ビニル単量体と重合開始剤を添加し、必要に応じて加熱をして分散粒子の周りに発色調節層を形成させて製造する。
ビニル単量体には、ビニル結合を1つ有する化合物と、ビニル結合を2つ以上有する化合物がある。そのビニル結合を2つ以上有する化合物の含有量を変化させることにより、発色調節層の感熱感度特性を自由に変化させることができる。ビニル結合を1つ有する化合物のみで重合したものに比べ、ビニル結合を2つ以上有する化合物を併用した発色調節層は、より強固な架橋構造が進み、感熱記録材料にしたときの発色開始温度を高温側にすることができる。ビニル結合を2つ以上有する化合物の併用比率は、ビニル単量体の全質量に対して1質量%以上70質量%以下、好ましくは、10質量%以上50質量%以下が良い。この範囲内であれば、発色開始温度などの発色特性を任意に調節できる。
染料前駆体の分散粒子に対するビニル単量体の量は、0.5質量%以上1000質量%以下であることが好ましく、この範囲であれば、重合時の凝集も無く重合が進行し、発色調節層としての機能が十分な被覆が得られる。この様に、ビニル単量体の量を増減して発色調節層の感熱感度特性を調節することもできる。
本発明におけるビニル結合を1つのみ有する化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−メトキシスチレン、m−ブロモスチレン、m−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ビニリデンシアニド、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクロレイン、メチルアクロレイン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、α−アセトキシアクリル酸エチル、α−クロロアクリル酸エチル、α−クロロアクリル酸メチル、α−シアノアクリル酸メチル、α−フェニルアクリル酸メチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、ビニルエチルスルホキシド、ギ酸ビニル、ビニルイソブチルエーテル、ラウリン酸ビニル、ビニルフェニルエーテルなどが挙げられる。
また、ビニル結合を2つ以上有する化合物の具体例としては、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレートなどのポリエチレングリコールジアクリレート類、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレートなどのポリエチレングリコールジメタクリレート類、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパンなどの2,2−ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン類、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパンなどの2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン類、アリルアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレートなどが挙げられる。
以上の本発明に係わるビニル単量体は、それぞれ単独もしくは2種以上併用して用いることができる。2種以上併用して用いる場合は、上述したように、ビニル結合を1つ有する化合物とビニル結合を2つ以上有する化合物との組み合わせが好ましいが、ビニル結合を1つ有する化合物同士、ビニル結合を2つ以上有する化物同士の組み合わせで用いることもできる。
これらビニル単量体の内、一部または全部がメタクリル酸エステルである場合、メタクリル酸エステルとその重合体は、発色調節層を設ける染料前駆体分散粒子との接着性が良く、また水系分散媒への溶解性も適当であり重合性も良好であることから、付加重合により染料前駆体分散粒子の表面を効率よく被覆することが可能である。さらに発色開始温度などの発色特性を調節する機能にも優れており、本発明では特に好ましく用いられる。
ビニル単量体を付加重合させるのに加える重合開始剤は、公知のものを用いることができ、重合反応の様式もラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合など特に限定されないが、ラジカル重合が特に好ましく用いられる。またその重合の際、必要に応じ系を加熱しても良い。ラジカル重合の重合開始剤の具体例を以下に示す。過酸化水素、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などのアゾ化合物、過酸化水素と第一鉄塩の組み合わせ、過硫酸塩と酸性亜硫酸ナトリウムの組み合わせ、クメンヒドロキシペルオキシドと第一鉄塩の組み合わせ、過酸化ベンゾイルとジエチルアニリンの組み合わせ、過酸化物と金属アルキルの組み合わせ、酸素と有機金属アルキルの組み合わせなどのレドックス開始剤などが挙げられる。これらは単独での使用に限らず、混合して使用しても良い。
ラジカル重合の重合開始剤は、上記に示す以外でも熱や光のエネルギーにより活性ラジカルを発生させるものであれば、特に限定はされないが、染料前駆体や顕色剤の粒子を水系分散媒に分散している場合、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリドなどの水溶性重合開始剤を用いるのが特に好ましい。
重合開始剤の添加量については、ビニル単量体が付加重合を開始する量であれば、特に限定はされないが、付加重合を効率よく開始させるためには、ビニル単量体に対して0.001以上10質量%以下が好ましい。
本発明の感熱記録層に用いられる電子受容性化合物としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料に用いられる酸性物質に代表されるが、これらに限定されることはない。たとえば、粘土物質、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリルチオ尿素誘導体、N−スルホニル尿素などの尿素誘導体、またはそれらの金属塩などが使用される。
このような化合物の具体例を挙げれば、活性白土、ゼオライト、ベントナイトなどの粘土物質、4−フェニルフェノール、4−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−エチレンビス(2−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−シクロヘキシリデンビス(2−イソプロピルフェノール)、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)ジエチルエーテル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エステル類、没食子酸アルキルエステル類、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラック型フェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂などのフェノール性化合物、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジルなどのヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリチル酸、4−{2−(4−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、酒石酸、ショウ酸、ホウ酸、クエン酸、アテアリン酸などの有機酸、或いはこれらの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウムなどの金属塩、ビス{4−(4−メチルフェニル)スルホニルアミノカルボニルアミノフェニル}メタンなどの尿素誘導体、チオ尿素誘導体など公知の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用することができる。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層に含まれる染料前駆体、電子受容性化合物等の発色成分は、分散媒中に分散された分散液として支持体上に塗布、乾燥される。その分散液は、発色成分を構成する化合物を乾式粉砕して分散媒中に分散する方法、または発色成分を構成する化合物を分散媒に混入し湿式粉砕する方法などにより得られる。通常、電子受容性化合物は染料前駆体の10〜200質量%で含有される。
本発明の感熱記録層に用いられる接着剤の具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックスなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、またこれらは単独あるいは複数を組み合わせて用いることができる。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層には、その熱応答性を向上させるために熱可融性化合物を含有させることもできる。この場合、60℃〜180℃の融点を有するものが好ましく、特に、80℃〜140℃の融点を持つものがより好ましい。
このような化合物の具体例を挙げると、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビス水添牛脂脂肪酸アミド、リシノール酸アミドなどの脂肪酸アミド類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックスなどの合成、および天然ワックス類、N−ステアリル尿素などの脂肪族尿素化合物、2−ベンジルオキシナフタレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、ナフチルエーテル誘導体、アントリルエーテル誘導体、脂肪族エーテルなどのエーテル化合物、アジピン酸ジフェニル、蓚酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、蓚酸ジベンジル、蓚酸ジ(4−クロルベンジル)エステル、炭酸ジフェニル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、4−アセチルアセトフェノンなどのエステル化合物、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アセチルビフェニル、4−アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、アセト酢酸アニリド、4−メチルアセトアニリド、脂肪酸アニリド類など公知の熱可融性化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用することができる。
また、熱可融性化合物の添加量は上記電子受容性化合物に対し質量比で0.3〜2倍が好ましい範囲であり、さらに好ましい範囲は0.5〜1.5倍である。本範囲により熱応答性、発色画像の飽和濃度、ならびに地肌の白色度など基本特性が良好な感熱記録材料が得られる。
また、記録部の保存性を高めるために、保存性改良剤を含有することもできる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2′−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2′−エチリデンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−イソプロピリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メトキシ−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(5−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−クロロ−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−メトキシ−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、N,N′−ジ−2−ナフチル−4−フェニレンジアミン、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)リン酸ソーダ等が挙げられる。
本発明に係る感熱記録層に用いられる顔料は、吸油性顔料が好ましい。多孔性合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミニウム水和物、軽質炭酸カルシウム、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、炭化水素系プラスチックピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。これら吸油性顔料も通常は水系の分散媒中で分散して記録層の塗布液に配合される。
その他、スティッキング防止、ヘッド摩耗防止等の感熱ヘッドマッチング性向上の目的で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、さらに界面活性剤、蛍光染料等が必要に応じて添加される。
本発明に係る感熱記録層における染料前駆体の固形分としての塗工量は0.2〜2g/m2、好ましくは0.3〜1.5g/m2であり、この範囲で発色特性が良好で、コスト的にも有利である。
感熱発色部の耐薬品性をより高めたり、あるいは記録走行性を高めるために、感熱記録層上に保護層を形成してもよい。かかる保護層には、成膜性を有する水溶性樹脂または水分散性樹脂、及び顔料が含有され、必要により紫外線吸収剤、および感熱記録層に添加し得る助剤等を添加して調製された保護層用塗液を感熱記録層上に、乾燥後の塗布量が0.2〜10g/m2、より好ましくは0.5〜5g/m2程度となるように塗布乾燥して形成される。
保護層の水溶性樹脂または水分散性樹脂としては、従来公知の水溶性高分子または水分散性樹脂から適宜選択される。即ち、水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプンまたはその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、キトサンの酸中和物などを用いることができる。
水分散性樹脂としては、例えば、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンなどを用いることができる。
また、保護層には、記録走行性、筆記性等を向上させる目的で、顔料を含有させることが可能である。顔料の具体例としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
本発明に係る熱転写記録層には、接着剤、顔料等が用いられる。接着剤の具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックスが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、またこれらは単独あるいは複数を組み合わせて用いることができる。
本発明に係る熱転写記録層に用いられる顔料は、吸油性顔料が好ましい。多孔性合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミニウム水和物、軽質炭酸カルシウム、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、炭化水素系プラスチックピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。これら吸油性顔料も通常は水系の分散媒中で分散して記録層の塗布液に配合される。
本発明に係る熱転写記録層における固形分としての塗工量は0.2〜10g/m2、好ましくは1.0〜5g/m2であり、この範囲で熱転写受理性が良好で、コスト的にも有利である。塗工量範囲がこの範囲を超えると、高温高湿下の加圧条件かでは磁気面などへの転写、所謂ブロッキング現象の発生が懸念されたり、また、この範囲より少ないと熱転写受理性が不十分になることが懸念される。
本発明に係る磁気記録層、感熱記録層または熱転写記録層、または保護層の形成方法は、特に限定されるものではなく、具体的な例としては、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、Eバーコーター、リップコーターなどを用いた従来公知の塗工方法により塗液を支持体に塗工し、乾燥により各層を形成させることが可能である。グラビア印刷機、凹版印刷機等の各種印刷方式により塗工してもよい。
以下実施例によって、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。以下の「部」は「質量部」であり、「%」は「質量%」のことを表す。
[支持体の作製]
ダブルディスクリファイナーにより、カナディアンスタンダードフリーネスで濾水度350mlまで叩解したLBKPを1000部に対して、炭酸カルシウム0.5部、アニオン性ポリアクリルアミド樹脂2.4部、カチオン化澱粉22部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂1.8部、エポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)1.0部、アルキルケテンダイマー4.0部のパルプスラリーを調製し、抄紙機にて抄造し、坪量160g/m2、見かけ密度0.90g/cm3の紙支持体を作製した。その結果、内部結合強度が0.27Jになった。内部結合強度の測定はJAPAN TAPPI紙試験方法No.18−2で規定されている測定方法で行った。内部結合強度の測定には熊谷理機工業株式会社製インターナルボンドテスターを使用した。
ダブルディスクリファイナーにより、カナディアンスタンダードフリーネスで濾水度350mlまで叩解したLBKPを1000部に対して、炭酸カルシウム0.5部、アニオン性ポリアクリルアミド樹脂2.4部、カチオン化澱粉22部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂1.8部、エポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)1.0部、アルキルケテンダイマー4.0部のパルプスラリーを調製し、抄紙機にて抄造し、坪量160g/m2、見かけ密度0.90g/cm3の紙支持体を作製した。その結果、内部結合強度が0.27Jになった。内部結合強度の測定はJAPAN TAPPI紙試験方法No.18−2で規定されている測定方法で行った。内部結合強度の測定には熊谷理機工業株式会社製インターナルボンドテスターを使用した。
[磁気記録層用塗液の調製]
水 200部
バリウムフェライト(戸田工業社製、MC127) 100部
ウレタン−アクリル系樹脂(三井化学社製、UD2017) 30部
ポリエチレンオキサイド(住友精化社製、PEO−1) 5部
パラフィンワックス 5部
カーボンブラック30%水分散液 20部
上記配合の塗液をボールミルで一昼夜分散し、磁気記録層用塗液を調製した。
水 200部
バリウムフェライト(戸田工業社製、MC127) 100部
ウレタン−アクリル系樹脂(三井化学社製、UD2017) 30部
ポリエチレンオキサイド(住友精化社製、PEO−1) 5部
パラフィンワックス 5部
カーボンブラック30%水分散液 20部
上記配合の塗液をボールミルで一昼夜分散し、磁気記録層用塗液を調製した。
[感熱記録層用水性塗液の調製]
下記組成のA液、B液、C液、及びD液を調製した。
(A液)
下記組成の液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて体積平均、1.0μmに粉砕した。
10%ポリビニルアルコール水溶液(日本合成化学工業製、ゴーセランL3266)
100部
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 100部
水 75部
(B液)
A液の3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランをビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに変更した以外はA液と同様にB液を作製した。
(C液)
A液の3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを2−ベンジルオキシナフタレンに変更した以外はA液と同様にC液を作製した。
(D液)
下記成分からなる感熱記録層用水性塗液の母液を調製した。
ヘキサメタリン酸ソーダ10%溶液 69部
水酸化アルミニウム 115部
無定形シリカ 115部
50%ステアリン酸亜鉛分散液 90部
下記組成のA液、B液、C液、及びD液を調製した。
(A液)
下記組成の液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて体積平均、1.0μmに粉砕した。
10%ポリビニルアルコール水溶液(日本合成化学工業製、ゴーセランL3266)
100部
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 100部
水 75部
(B液)
A液の3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランをビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに変更した以外はA液と同様にB液を作製した。
(C液)
A液の3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを2−ベンジルオキシナフタレンに変更した以外はA液と同様にC液を作製した。
(D液)
下記成分からなる感熱記録層用水性塗液の母液を調製した。
ヘキサメタリン酸ソーダ10%溶液 69部
水酸化アルミニウム 115部
無定形シリカ 115部
50%ステアリン酸亜鉛分散液 90部
上記で得られたA、B、C、及びD液を用いた下記配合の塗液を攪拌、混合し、感熱記録層用水性塗液を調製した。
A液 275部
B液 550部
C液 410部
D液 340部
10%ポリビニルアルコール(日本合成化学工業製、NM−11)水溶液
1610部
水 500部
A液 275部
B液 550部
C液 410部
D液 340部
10%ポリビニルアルコール(日本合成化学工業製、NM−11)水溶液
1610部
水 500部
[感熱保護層用塗液の調製]
水 100部
水酸化アルミニウム 60部
珪素変性ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製R−1130)10%溶液
300部
アクリル樹脂エマルジョン(日信化学工業株式会社製ビニブラン2684) 27部
ステアリン酸亜鉛 5部
グリオキザール 7部
上記配合の塗液を撹拌し、混合し、保護層用水性塗液を調製した。
水 100部
水酸化アルミニウム 60部
珪素変性ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製R−1130)10%溶液
300部
アクリル樹脂エマルジョン(日信化学工業株式会社製ビニブラン2684) 27部
ステアリン酸亜鉛 5部
グリオキザール 7部
上記配合の塗液を撹拌し、混合し、保護層用水性塗液を調製した。
下記により紙支持体に磁気記録層、反対面に感熱記録層、さらに感熱記録層の上に保護層を設けて実施例1の感熱記録材料を得た。
[磁気記録層の形成]
上記で得られた紙支持体の片面に上記磁気記録層用塗液を塗工量40g/m2になるようにエアーナイフコーターにより塗工し、磁場配向させた後乾燥して磁気記録層を設けた。
上記で得られた紙支持体の片面に上記磁気記録層用塗液を塗工量40g/m2になるようにエアーナイフコーターにより塗工し、磁場配向させた後乾燥して磁気記録層を設けた。
[感熱記録層の形成]
上記で得られた磁気層の支持体反対面に上記感熱記録層用塗液を染料前駆体の塗工量で0.70g/m2になるように塗工、乾燥して感熱記録層を設けた。
上記で得られた磁気層の支持体反対面に上記感熱記録層用塗液を染料前駆体の塗工量で0.70g/m2になるように塗工、乾燥して感熱記録層を設けた。
[感熱保護層の形成]
上記で得られた感熱記録層の上に上記保護層用塗液を塗工量で3.0g/m2になるように塗工、乾燥して感熱保護層を設けた。
上記で得られた感熱記録層の上に上記保護層用塗液を塗工量で3.0g/m2になるように塗工、乾燥して感熱保護層を設けた。
実施例1で支持体中の炭酸カルシウムを0.5部から5.0部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.25Jであった。
実施例1で支持体中の炭酸カルシウムを0.5部から70部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.17Jであった。
実施例2で支持体中の炭酸カルシウムを0.5部から150部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.15Jであった。
実施例2で支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から0.17部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から0.34部に変更した以外は実施例2と同様にして実施例5の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.39Jであった。
実施例2で支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から0.7部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から1.4部に変更した以外は実施例2と同様にして実施例6の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.31Jであった。
実施例2で支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から1.68部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から0.42部に変更した以外は実施例2と同様にして実施例7の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.32Jであった。
実施例2で支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から1.5部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から3.0部に変更した以外は実施例2と同様にして実施例8の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.26Jであった。
実施例2で支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から2.0部に変更した以外は実施例2と同様にして実施例9の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.19Jであった。
実施例8の支持体中のLBKP1000部のうち200部をカナディアンスタンダードフリーネスで濾水度450mlまで叩解したNBKP200部で置き換えた以外は実施例8と同様にして実施例10の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.28Jであった。
[熱転写記録層用塗液の調製]
水 100部
無定形シリカ 20部
塩化ビニル系樹脂エマルジョン(日信化学工業株式会社製ビニブラン601)80部
上記配合の塗液を撹拌し、混合し、熱転写記録層用塗液を調製した。
実施例6の磁気層反対面を感熱記録層と感熱保護層から上記の熱転写記録層に置き換えて下記方法により熱転写記録層を作製した以外は実施例6と同様にして実施例11の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.31Jであった。
水 100部
無定形シリカ 20部
塩化ビニル系樹脂エマルジョン(日信化学工業株式会社製ビニブラン601)80部
上記配合の塗液を撹拌し、混合し、熱転写記録層用塗液を調製した。
実施例6の磁気層反対面を感熱記録層と感熱保護層から上記の熱転写記録層に置き換えて下記方法により熱転写記録層を作製した以外は実施例6と同様にして実施例11の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.31Jであった。
[熱転写記録層の形成]
上記で得られた熱転写記録層用の水性塗液を塗工量で4.0g/m2になるように塗工、乾燥して熱転写記録層を設けた。
上記で得られた熱転写記録層用の水性塗液を塗工量で4.0g/m2になるように塗工、乾燥して熱転写記録層を設けた。
(比較例1)
実施例1の支持体中の炭酸カルシウムを0.5部から無しに変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.28Jであった。
実施例1の支持体中の炭酸カルシウムを0.5部から無しに変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.28Jであった。
(比較例2)
実施例1の支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から0.1部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から0.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.41Jであった。
実施例1の支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から0.1部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から0.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.41Jであった。
(比較例3)
実施例1の支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から2.4部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から4.8部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例3の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.14Jであった。
実施例1の支持体中のエポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を1.0部から2.4部に、アルキルケテンダイマーを4.0部から4.8部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例3の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.14Jであった。
(比較例4)
実施例11の支持体中の炭酸カルシウムを5部から0.5部に、エポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を0.7部から2.4部に、アルキルケテンダイマーを1.4部から4.8部に変更した以外は実施例11と同様にして比較例4の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.14Jであった。
実施例11の支持体中の炭酸カルシウムを5部から0.5部に、エポキシ化高級脂肪酸アミド(エポキシ化ベヘン酸アミドとエポキシ化ステアリン酸アミドの混合物)を0.7部から2.4部に、アルキルケテンダイマーを1.4部から4.8部に変更した以外は実施例11と同様にして比較例4の感熱記録材料を得た。このときの内部結合強度は0.14Jであった。
上記実施例1〜11、比較例1〜4で作製した感熱記録材料について下記項目の評価を行った。各評価の結果を表1に示す。
[印字濃度、印字面質]
大倉電気(株)製印字テスト機でヘッド抵抗776Ωのヘッド(TDK製ヘッド)を使用して20ms/Lineで0.400mJ/dotのエネルギーで印字し、そのときの印字した画像部の印字濃度を測定し印字濃度とした。その結果を表1に記載する。尚、印字濃度はマクベス反射濃度計RD−19I型を用いて測定した。印字濃度については1.25O.D.以上を印字濃度が良好とし、1.15O.D.未満を不可とした。また、そのときの印字面質を目視にて以下の内容で評価し、印字面質の評価とした。
印字面質評価基準
○:印字抜けがない
△:印字抜け部が印字部全体の半分未満
×:印字抜け部が印字部全体の半分以上
大倉電気(株)製印字テスト機でヘッド抵抗776Ωのヘッド(TDK製ヘッド)を使用して20ms/Lineで0.400mJ/dotのエネルギーで印字し、そのときの印字した画像部の印字濃度を測定し印字濃度とした。その結果を表1に記載する。尚、印字濃度はマクベス反射濃度計RD−19I型を用いて測定した。印字濃度については1.25O.D.以上を印字濃度が良好とし、1.15O.D.未満を不可とした。また、そのときの印字面質を目視にて以下の内容で評価し、印字面質の評価とした。
印字面質評価基準
○:印字抜けがない
△:印字抜け部が印字部全体の半分未満
×:印字抜け部が印字部全体の半分以上
[熱転写印字性]
株式会社CHUWA製熱転写印字装置ジュピター707を用いて印字し、目視にて以下基準で印字性を評価した。熱転写リボンについては、ゼネラル株式会社製熱転写リボンTKJ−103を使用した。
熱転写印字性評価基準
○:文字印字で印字抜けがなく黒ベタ部は抜けがなく全て印字された状態
△:文字印字で印字抜けがあり、黒ベタ部は半分未満が印字抜けがある状態
×:文字印字で印字抜けがあり、文字の判読が困難で、黒ベタ部は半分以上が印字抜
けしている状態
株式会社CHUWA製熱転写印字装置ジュピター707を用いて印字し、目視にて以下基準で印字性を評価した。熱転写リボンについては、ゼネラル株式会社製熱転写リボンTKJ−103を使用した。
熱転写印字性評価基準
○:文字印字で印字抜けがなく黒ベタ部は抜けがなく全て印字された状態
△:文字印字で印字抜けがあり、黒ベタ部は半分未満が印字抜けがある状態
×:文字印字で印字抜けがあり、文字の判読が困難で、黒ベタ部は半分以上が印字抜
けしている状態
[カッター加工適性]
株式会社安来製作所製カッター試験機を使用して、カッターは株式会社山一ハガネ製1024型カッターを使用して耐久カット試験を行った。カット試験は、4回に1回の割合でカット不良が発生したところでカット試験終了とした。カット不良とは用紙がカッターで切断できず、繋がったまま装置から出てくる状態のことをいう。また、カット不良が発生する前兆として、終了の約20万回前から用紙はカッターで切断できるものの切断面は支持体繊維の毛羽立ちが目視で確認できる状態となる。カッター加工適性が良好なものは100万回まで用紙を問題なく切断でき、切断面は支持体繊維の毛羽立ちが無い状態である。カッター加工適性の評価基準を以下に記す。
カッター加工適性評価基準
耐久カット試験100万回以上:使用可能レベルで良好
耐久カット試験 70万回以上:使用可能レベル
耐久カット試験 70万回未満:使用不可レベル
株式会社安来製作所製カッター試験機を使用して、カッターは株式会社山一ハガネ製1024型カッターを使用して耐久カット試験を行った。カット試験は、4回に1回の割合でカット不良が発生したところでカット試験終了とした。カット不良とは用紙がカッターで切断できず、繋がったまま装置から出てくる状態のことをいう。また、カット不良が発生する前兆として、終了の約20万回前から用紙はカッターで切断できるものの切断面は支持体繊維の毛羽立ちが目視で確認できる状態となる。カッター加工適性が良好なものは100万回まで用紙を問題なく切断でき、切断面は支持体繊維の毛羽立ちが無い状態である。カッター加工適性の評価基準を以下に記す。
カッター加工適性評価基準
耐久カット試験100万回以上:使用可能レベルで良好
耐久カット試験 70万回以上:使用可能レベル
耐久カット試験 70万回未満:使用不可レベル
表1の結果から明らかなように、例えば実施例1対して比較例1は印字面質が悪く、品質的に不十分である。実施例9に対して比較例3、実施例11に対して比較例4はカッター加工適性が悪く、品質的に不十分である。実施例5に対して比較例2は印字面質が悪く、品質的に不十分である。実施例2、実施例3、実施例4においては、炭酸カルシウムが増えるとカッター加工適性は悪くなる傾向がある。実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9においては、エポキシ化高級脂肪酸アミドとアルキルケテンダイマーの比率よりも総量がカッター加工適性に向上に効果がある傾向がみられる。実施例8と実施例10では、NBKPを使用する方が印字面質、カッター加工適性ともに悪くなる傾向がみられる。以上のことから本発明の感熱記録材料は、何れも印字性、カッター加工適性に優れたものであり、感熱記録材料のさらなる用途拡大につながる。
Claims (3)
- 支持体にアルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドと炭酸カルシウムを含有し、アルキルケテンダイマーとエポキシ化脂肪酸アミドの総添加量がパルプ総量1000質量部に対して0.5〜6.0質量部であることを特徴とする感熱記録材料。
- 炭酸カルシウムがパルプ総量1000質量部に対して0.5〜150質量部であることを特徴とする請求項1の感熱記録材料。
- 内部結合強度が0.15〜0.40Jの範囲にあることを特徴とする請求項1の感熱記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005313349A JP2007118386A (ja) | 2005-10-27 | 2005-10-27 | 感熱記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005313349A JP2007118386A (ja) | 2005-10-27 | 2005-10-27 | 感熱記録材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007118386A true JP2007118386A (ja) | 2007-05-17 |
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ID=38142751
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005313349A Pending JP2007118386A (ja) | 2005-10-27 | 2005-10-27 | 感熱記録材料 |
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Country | Link |
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-
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