JP2007118088A - 筒状ケース製造方法 - Google Patents

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幸雄 大田
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Abstract

【課題】絶縁皮膜となる皮膜部の不要箇所が発生せず、またマグネット部となる皮膜部を打ち抜き工程後に装着する工程等を必要とせず、生産性に優れた筒状ケース製造方法を提供する。
【解決手段】順送プレス装置8にて、長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔12を設けたプレート状素材11をこのガイド孔12にガイドさせつつ順次送り出して筒状ケース1を打ち抜く筒状ケース製造方法である。プレート状素材11にガイド孔12を基準としてリング状の皮膜部13を形成する。順送プレス装置8によるプレート状素材11の送り出し工程を行い、内周面5に皮膜部13が配置される筒状ケース1を順次打ち抜いていく。
【選択図】図1

Description

この発明は、筒状ケース製造方法に関するものである。
携帯電話においてはコンデンサマイクロホンが使用される。このコンデンサマイクロホンは筒状ケースを有する。そして、近年、このコンデンサマイクロホンの小型化(コンパクト化)が進んできた。具体的には、従来の筒状ケースでは肉厚が0.3mm程度のアルミニウム板を使用していたのに対して、近年の筒状ケースでは肉厚が0.1mm程度の洋白板を使用して小型化を図っていた。すなわち。近年では、小型化することから、製品強度確保のために材質を洋白としている。
ところで、マイクの特性(電気的な歪、感度)を維持するため、筒状ケースの内側に絶縁皮膜を設ける必要があった。そして、この絶縁皮膜としては、天壁の内面には不要で、周壁の内面(内周面)にのみ必要であった。
このような筒状ケースを製造する場合、例えば、順送プレス装置を使用して、プレート状素材から順次打ち抜くようにする。この場合、プレート状素材の一面に絶縁皮膜を構成する絶縁材を塗布し、この状態で打ち抜くものであるので、打ち抜かれた筒状ケース50は、図9のように、その内面51全体に絶縁皮膜52が形成されている。なお、順送プレス装置は、例えばフランジの製造方法に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−11981号公報
そのため、上記図9のように形成された筒状ケース50では不要部位53、54にも絶縁材が配置されることになる。このため、この不要部位53、54の絶縁材を剥離する必要がある。この場合、例えば、ショットブラスト、又は刃物による加工等にて不要部位53、54の絶縁材を剥離するようにしている。しかしながら、この剥離作業の作業精度が低く大量の不良品が発生すると共に、打ち抜き後において、このような剥離作業を必要として製造工程が多く生産性に劣るものであった。
また、携帯電話等に使用される振動用モータは、図10に示すように、シャフト55と、このシャフト55に固定される巻線部56と、巻線部56を収納状とするモータケース57等を備える。そして、モータケース57は、上壁58を有する筒体のケース本体59と、このケース本体59の周壁60の内周面61に装着されるマグネット62とからなり、上壁58の軸心孔63にシャフト55が軸受64を介して挿通されている。
ところで、従来では、上記モータケース57は次の方法によって構成される。すなわち、図11と図12とに示すように、まずプレス加工及び切削加工等を行ってケース本体59を形成すると共に、焼結及び切削加工等を行って、リング状の磁性体(例えば、フェライト又はネオジム化合物(ランタノイド化合物)等)Mを形成する。その後、このケース本体59の周壁60の内周面61に、磁性体Mを接着剤等を使用して固着した後、この磁性体Mを着磁してマグネット62とする。
このように、従来においては、ケース本体59を製造する工程と、マグネット62を構成する磁性体Mを加工する工程と、磁性体Mをケース本体59に装着する組立工程等を必要とする。このため、作業工数が多く生産に劣っていた。
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、絶縁皮膜となる皮膜部の不要箇所が発生せず、またマグネット部となる皮膜部を打ち抜き工程後に装着する工程等を必要とせず、生産性に優れた筒状ケース製造方法を提供することにある。
そこで請求項1の筒状ケース製造方法は、順送プレス装置8にて、長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔12を設けたプレート状素材11をこのガイド孔12にガイドさせつつ順次送り出して筒状ケース1を打ち抜く筒状ケース製造方法であって、上記プレート状素材11にガイド孔12を基準としてリング状の皮膜部13を形成した後、この皮膜部13の位置ずれ等の検査工程を行い、次に、順送プレス装置8にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部25を含む筒状ケース1となる範囲Hに、順送プレス装置8に供給する前に不良目印27を付与しておき、その後、上記順送プレス装置8によるプレート状素材11の送り出し工程を行い、内周面5に上記皮膜部13が配置される筒状ケース1を順次打ち抜いていくことを特徴としている。
請求項2の筒状ケース製造方法は、順送プレス装置8にて、長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔12を設けたプレート状素材11をこのガイド孔12にガイドさせつつ順次送り出して筒状ケース1を打ち抜く筒状ケース製造方法であって、ガイド孔12を基準として形成されたリング状の皮膜部13を有するプレート状素材11において、この皮膜部13の位置ずれ等の検査工程を行い、次に、順送プレス装置8にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部25を含む筒状ケース1となる範囲Hに、順送プレス装置8に供給する前に不良目印27を付与しておき、その後、プレート状素材11を、上記順送プレス装置8に供給して送り出し工程を行い、内周面5に上記皮膜部13が配置される筒状ケース1を順次打ち抜いていくことを特徴としている。
請求項3の筒状ケース製造方法は、上記不良目印27は、不良皮膜部25側に付与することを特徴としている。
請求項4の筒状ケース製造方法は、上記不良目印27は、不良皮膜部25の裏面側に付与することを特徴としている。
請求項5の筒状ケース製造方法は、打ち抜かれた筒状ケース1がコンデンサマイクロホンに使用されるケースであり、上記皮膜部13がプレート状素材11に印刷されてコンデンサマイクロホンケースの絶縁皮膜6を構成することを特徴としている。
請求項6の筒状ケース製造方法は、打ち抜かれた筒状ケース1がモータケースであり、上記皮膜部13が磁性体Mで構成されてモータケースのマグネット部34となることを特徴としている。
請求項1の筒状ケース製造方法によれば、順送プレス装置によるプレート状素材の送り出し工程を行って、筒状ケースを順次打ち抜いくものである。そして、この筒状ケースの内周面には皮膜部が配置されることになるが、この皮膜部は、順送プレス装置によるプレート状素材の送り出し工程時のガイドとなるガイド孔を基準に形成されている。このため、順送プレス装置による打ち抜き工程において、順送プレス装置の打ち抜き位置に対する皮膜部の配置位置が位置ずれせず、打ち抜かれた筒状ケースには、正規の位置に皮膜部が形成されることになる。すなわち、不必要な部位には皮膜部が形成されず、必要部位のみに皮膜部が形成され、打ち抜き工程後の皮膜部の剥離工程等を必要とせず、生産性に優れる。しかも、順送プレス装置にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部を含む筒状ケースとなる範囲に、順送プレス装置に供給する前に不良目印を付与しておくので、順送プレス装置にて打ち抜き工程を行った際に、この不良皮膜部を含む筒状ケースが打ち抜かれる。しかしながら、不良皮膜部を含む筒状ケースには不良目印が付与されているので、不良品であることを簡単に見分けることができる。このため、不良品を製品として使用するのを防止でき、安定した良品の提供が可能となる。このことは、請求項3、請求項4においても同様である。
請求項2の筒状ケース製造方法によれば、上記請求項1の筒状ケース製造方法と同様、皮膜部は、順送プレス装置によるプレート状素材の送り出し工程時のガイドとなるガイド孔を基準に形成されている。このため、順送プレス装置の打ち抜き位置に対する皮膜部の配置位置が位置ずれせず、打ち抜かれた筒状ケースには、その内周面のみに皮膜部が形成されることになる。すなわち、不必要な部位には皮膜部が形成されず、必要部位のみに皮膜部が形成され、打ち抜き工程後の皮膜部の剥離工程等を必要とせず、生産性に優れる。しかも、順送プレス装置にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部を含む筒状ケースとなる範囲に、順送プレス装置に供給する前に不良目印を付与しておくので、順送プレス装置にて打ち抜き工程を行った際に、この不良皮膜部を含む筒状ケースが打ち抜かれる。しかしながら、不良皮膜部を含む筒状ケースには不良目印が付与されているので、不良品であることを簡単に見分けることができる。このため、不良品を製品として使用するのを防止でき、安定した良品の提供が可能となる。このことは、請求項3、請求項4においても同様である。
請求項5の筒状ケース製造方法によれば、打ち抜かれた筒状ケースがコンデンサマイクロホンケースであり、その内周面のみに絶縁皮膜が形成されることになる。このため、天壁の内面等の不必要な範囲に絶縁皮膜が形成されず、マイク特性(電気的歪みや感度等)に優れたコンデンサマイクロホンケースを順次製造していくことができる。しかも、絶縁皮膜を構成する皮膜部は印刷にてプレート状素材に形成することができ、その加工が簡単で正確に行うことができる。また、位置ずれ等が生じている不良品をコンデンサマイクロホンケースに使用することが無くなるので、絶縁皮膜の位置ずれによるショート現象の発生を防止することができるコンデンサマイクロホンケースを提供することができる。
請求項6の筒状ケース製造方法によれば、打ち抜かれた筒状ケースがモータケースであり、その内周面のみに磁性体で構成されるマグネット部が形成される。このため、内周面にマグネット部となるが磁性体が配置された筒状ケースを、順送プレス装置による打ち抜き工程において形成することができ、打ち抜き工程後に、マグネット部を構成する磁性体を筒体の内周面に装着する作業等を省略することができ、モータの生産性の向上を図ることができる。
次に、この発明の筒状ケース製造方法の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図3はこの筒状ケース製造方法によって製造された筒状ケース1の拡大断面図である。この筒状ケース1は、コンデンサマイクロホンに使用されるケースであって、この図3と図4に示すように、上壁2を有する筒体からなるケース本体3と、このケース本体3の周壁4の内周面5に形成される絶縁皮膜6とからなる。また、筒状ケース1は外径寸法が4φ〜6φ程度で厚み(軸方向長さ)が1mm程度とされる。この際、ケース本体3の材質としては例えば肉厚が0.1mm程度の洋白等からなり、絶縁皮膜6は例えば主成分がエポキシポリエステル樹脂等からなる。なお、ケース本体3に上壁2には貫通孔7が設けられている。このように、ケース本体3に洋白を使用すれば、コンデンサマイクロホンケースのように小型化を図っても製品強度を確保することができる。
この筒状ケース製造方法は図5に示すような順送プレス装置8が使用される。順送プレス装置8は、上下動する上型9と、上型9を受ける下型10とを備え、この上型9と下型10との間に、筒状ケース1が打ち抜かれるプレート状素材(プレス材料)11が供給されるものである。すなわち、上型9は複数種のパンチ部(図示省略)を有し、順送プレス装置8には複数の加工ステージが構成されている。また、プレート状素材11には長手方向に沿って所定ピッチで複数個のガイド孔12(図1参照)が設けられ、このガイド孔12にガイドされてプレート状素材11が順次送り出される。このため、この順送りによって、プレート状素材11は相違する加工ステージへ矢印のように順次送られ、最終ステージにおいて、製品としての筒状ケース1が打ち抜かれる。なお、順送プレス装置8に供給されるプレート状素材11は、供給ドラム14にロール状に巻回された長尺状の帯板とされている。すなわち、プレート状素材11としては、金属板又は金属箔等からなる。
次にこの筒状ケース製造方法について図1等を使用して説明する。まず、図1(a)のようなプレート状素材(帯板)11から、図1(b)に示すように、両側縁11a、11b側にその長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔12・・を貫設する。次に、図1(c)のように、形成したガイド孔12・・を基準として、リング状の皮膜部13(この場合、絶縁皮膜6となる)を印刷する。皮膜部13は例えばシルク印刷等にて行う。すなわち、ガイド孔12に基準ピンを挿入して位置決めを行い、この位置決めされた状態で皮膜部13の印刷を行うことになる。基準ピンの出し入れのタイミング、バキュームの回数、進行方向への正逆テンションの調整等をプログラム制御にて行う。
そして、図1(c)の状態のプレート状素材11を順送プレス装置8に供給する。この場合、順送プレス装置8は、図5に示すように、第1ステージ15、第2ステージ16、第3ステージ17、第4ステージ18、及び第5ステージ19を備える。第1ステージ15では、筒状ケース1を打ち抜くための罫書部K(図1(d)参照)を形成するステージであり、第2ステージ16は、図2(a)に示すように、外輪20と、断面台形状の凹部21とを形成するステージであり、第3ステージ17は、図2(b)に示すように、断面矩形状の凹部22とを形成するステージであり、第4ステージ18は、図2(c)に示すように、凹部22の底壁23に貫通孔7を貫設するステージであり、第5ステージ19は、図2(d)に示すように、凹部22を構成する壁部を打ち抜くステージである。このため、プレート状素材11には貫孔24が設けられ、この打ち抜かれた壁部が筒状ケース1となる。この際、皮膜部13は周壁4の内周面5に形成されることになるが、図3に示すように、上壁2と僅かな隙間Sをもって上壁2側に配置される。
このように、上記筒状ケース製造方法によれば、順送プレス装置8によるプレート状素材11の送り出し工程を行って、筒状ケース1を順次打ち抜いくものである。そして、この筒状ケース1の内周面5には皮膜部13が配置されることになるが、この皮膜部13は、順送プレス装置8によるプレート状素材11の送り出し工程時のガイドとなるガイド孔12を基準に形成されている。このため、順送プレス装置8による打ち抜き工程において、順送プレス装置8の打ち抜き位置に対する皮膜部13の配置位置が位置ずれせず、打ち抜かれた筒状ケース1には、その内周面5のみに皮膜部13が形成されることになる。すなわち、不必要な部位には皮膜部13が形成されず、必要部位のみに皮膜部13が形成され、打ち抜き工程後の皮膜部13の剥離工程等を必要とせず、生産性に優れる。特に、打ち抜かれた筒状ケース1がコンデンサマイクロホンケースであり、その内周面5のみに絶縁皮膜6が形成されることになる。このため、天壁(上壁2)の内面等の不必要な範囲に絶縁皮膜6は形成されず、マイク特性(電気的歪みや感度等)に優れたコンデンサマイクロホンケースを順次製造していくことができる。さらに、絶縁皮膜6が天壁2内面との間に僅かな隙間Sを有しているので、一層高精度のコンデンサマイクロホンケースとなる。しかも、絶縁皮膜6を構成する皮膜部13は印刷にてプレート状素材11に形成することができ、その加工が簡単で正確に行うことができる。また、位置ずれ等が生じている不良品をコンデンサマイクロホンケースに使用することが無くなるので、絶縁皮膜6の位置ずれによるショート現象の発生を防止することができるコンデンサマイクロホンケースを提供することができる。
ところで、上記実施の形態では、図1(a)から図1(d)の工程までを順次行うようにしたが、本発明では、図1(d)の工程のみの方法であってもよい。すなわち、図1(a)から図1(c)までの工程を他の工場で製造し、図1(c)の状態となったものを順送プレス装置8に供給するものであってもよい。
また、図1(c)の状態において、順送プレス装置8に供給する前に、皮膜部13が所定位置に配置されているか、印刷がされていない印刷欠け部の有無等の検査(例えば、画像処理機等による検査)工程を行うようにする。
そして、位置ずれ等の不良皮膜部25があれば、図6に示すように、打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部25を含む筒状ケース1となる範囲Hに不良目印(皮膜部13の色と相違する色による着色)27を付与する。このため、図7に示す状態のプレート状素材11を順送プレス装置8へ供給すれば、打ち抜き工程を行った際に、この不良皮膜部25を含む筒状ケース1が打ち抜かれる。しかしながら、この不良皮膜部25を含む筒状ケース1には不良目印27が付与されているので、この筒状ケース1が不良品であることを簡単に見分けることができる。このため、この場合でも、不良品を製品として使用するのを防止でき、安定した良品の提供が可能となる。なお、図6においては、不良皮膜部25を表示するための不良目印27を示す着色部は、斜線部にて表し、その範囲として不良皮膜部25の内周側のみとしているが、もちろん、範囲Hの全体となるように不良皮膜部25の外周側を着色してもよい。また、図6における不良目印27としては、不良皮膜部25の裏面側に付与するものであってもよい。このため、不良皮膜部25側のみに不良目印27を付与しても、不良皮膜部25の裏面側のみに不良目印27を付与しても、不良皮膜部25側及び不良皮膜部25の裏面側に不良目印27を付与してもよい。
ところで、上記実施の形態では、筒状ケース1がコンデンサマイクロホンケースであったが、モータケースであってもよい。この場合、図7に示すように、皮膜部13として磁性体Mを使用して、この磁性体Mからなる皮膜部13をプレート状素材11に形成すればよい。なお、磁性体Mとしては例えばフェライト又はネオジム化合物(ランタノイド化合物)等を使用することができる。
すなわち、磁性体Mからなる皮膜部13を、プレート状素材11のガイド孔12・・を基準にコーティングすることになる。したがって、このような皮膜部13が形成されたプレート状素材11を順送プレス装置8に供給することによって、図8に示すような筒状ケース1を打ち抜くことができる。この際、図7では、プレート状素材11の幅方向中央部に皮膜部13・・がその長手方向に沿って配置されている。このため、使用する順送プレス装置8も、複数のステージ15・・を有し、ステージ15毎にこのプレート状素材11の皮膜部13に対応する数のパンチ部を有することになる。なお、この場合であっても、図1(a)に示すように、プレート状素材11の両側縁11a、11b側にそれぞれ皮膜部13・・をその長手方向に沿って配置するようにしてもよい。
そして、順送プレス装置8にて打ち抜かれた筒状ケース1は、図8に示すように、上壁30を有するケース本体31と、このケース本体31の周壁32の内周面33に配置されるマグネット部34となる皮膜部13とからなる。なお、上壁30には軸心孔35が貫設されている。この場合、マグネット部34を構成する皮膜部13は磁力が着磁されていないので、この皮膜部13である磁性体Mに磁力を着磁することによって、モータケースが完成する。
このため、内周面33に、マグネット部34となる皮膜部13が形成された筒状ケース(モータケース)を、順送プレス装置8による打ち抜き工程において形成することができ、この種の従来の製造方法と相違して、マグネット部を構成する磁性体を筒体の内周面に装着する作業等を省略することができ、モータの生産性の向上を図ることができる。なお、上記製造方法においては皮膜部13となる磁性体Mの膜厚としてはあまり大きく取れないかもしれない。しかしながら、磁性体Mとしてフェライト又はネオジム化合物を使用しているので、磁性体Mの膜厚を大きくとれなくても、携帯電話の振動モータ用として十分な磁力を着磁することができる。このため、上記製造方法にて製造された筒状ケース1をモータケースとして使用しても、この種のモータとして安定した性能を発揮することができる。
なお、このようなモータケースを製造する場合であっても、プレート状素材11を順送プレス装置8に供給する前に、皮膜部13の検査工程を行う。そして、この検査工程を行って、不良皮膜部25があれば、図6に示すように、順送プレス装置8に供給する前に、不良皮膜部25に不良目印27を付与する。このように、検査工程を行うようにすれば、筒状ケース1が不良品であることを簡単に見分けることができる。
ところで、上記各実施の形態では形成される皮膜部13はリング状(円環状)であったが、製造される筒状ケース1としては、絶縁材や磁性材(磁性体)等からなる皮膜部13を有する金属性筒体であればよいので、コンデンサマイクロホンケースやモータケースに限るものではない。このため、皮膜部13の形状として円環状に限るものではなく、円、矩形等の他の種々の形状のものが可能であり、さらに、打ち抜かれた筒状ケース1の上壁(天壁)2の内面に皮膜部13が配置されるものであってもよい。このように、皮膜部13がリング状でなく、また、形成される皮膜部13の位置として、筒状ケース1の周壁4の内周面5でなくても、この製造方法によれば、形成すべき製品において、皮膜部13が正規の位置に配置されている筒状ケース1を製造することができる。
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、順送プレス装置8の各ステージ15・・でのパンチ部数の増減は任意であり、また、ガイド孔12及び皮膜部13の配置ピッチとしても、プレート状素材11の1回の送り量等に応じて変更することができ、皮膜部13の大きさ等も形成する筒状ケース1の大きさ等に応じて変更することができる。さらに、皮膜部13は、図1では2列に配置され、図7では1列に配置されているが、3列以上であってもよく、順送プレス装置8のステージ数の増減の任意である。ところで、上記実施形態では、順送プレス装置8に供給されるプレート状素材11は、供給ドラム14にロール状に巻回された長尺状の帯板とされているが、これと相違して所定寸(定尺)の板材等であってもよい。また、プレート状素材11の材質としても、もちろん洋白に限るものではなく、順送プレス装置8の使用が可能な他のアルミニウム等の種々の金属を使用することができる。さらに、上記実施形態では、コンデンサマイクロホンケースを製造する場合には、皮膜部13をエポキシポリエステル樹脂を主成分とする絶縁材を使用し、モータケースを製造する場合には、皮膜部13をフェライト又はネオジム化合物等の磁性体Mを使用したが、もちろんこれらに限るものではなく、製造される筒状ケース1の用途等に応じて種々変更することができる。
この発明の筒状ケース製造方法の簡略工程図である。 上記筒状ケース製造方法に使用するプレート状素材を示し、(a)は第2ステージでのプレート状素材の要部簡略拡大断面図であり、(b)は第3ステージでのプレート状素材の要部簡略拡大断面図であり、(c)は第4ステージでのプレート状素材の要部簡略拡大断面図であり、(d)は第5ステージでのプレート状素材の要部簡略拡大断面図である。 上記筒状ケース製造方法にて製造された筒状ケースの拡大断面図である。 上記筒状ケース製造方法にて製造された筒状ケースの拡大平面図である。 上記筒状ケース製造方法に使用する順送プレス装置の簡略図である。 上記筒状ケース製造方法に使用するプレート状素材の順送プレスへの供給直前の簡略図である。 この発明の他の筒状ケース製造方法の簡略工程図である。 上記筒状ケース製造方法にて製造した筒状ケースの簡略断面図である。 従来の筒状ケース製造方法の製造途中における筒状ケースの断面図である。 携帯電話等に用いられる振動モータの簡略断面図である。 上記振動モータの製造工程を示す簡略図である。 上記振動モータのモータケースの簡略図である。
符号の説明
1・・筒状ケース、5・・内周面、6・・絶縁皮膜、8・・順送プレス装置、11・・プレート状素材、12・・ガイド孔、13・・皮膜部、25・・不良皮膜部、27・・不良目印、34・・マグネット部、H・・範囲、M・・磁性体

Claims (6)

  1. 順送プレス装置(8)にて、長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔(12)を設けたプレート状素材(11)をこのガイド孔(12)にガイドさせつつ順次送り出して筒状ケース(1)を打ち抜く筒状ケース製造方法であって、上記プレート状素材(11)にガイド孔(12)を基準としてリング状の皮膜部(13)を形成した後、この皮膜部(13)の位置ずれ等の検査工程を行い、次に、順送プレス装置(8)にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部(25)を含む筒状ケース(1)となる範囲(H)に、順送プレス装置(8)に供給する前に不良目印(27)を付与しておき、その後、上記順送プレス装置(8)によるプレート状素材(11)の送り出し工程を行い、内周面(5)に上記皮膜部(13)が配置される筒状ケース(1)を順次打ち抜いていくことを特徴とする筒状ケース製造方法。
  2. 順送プレス装置(8)にて、長手方向に沿って所定ピッチでガイド孔(12)を設けたプレート状素材(11)をこのガイド孔(12)にガイドさせつつ順次送り出して筒状ケース(1)を打ち抜く筒状ケース製造方法であって、ガイド孔(12)を基準として形成されたリング状の皮膜部(13)を有するプレート状素材(11)において、この皮膜部(13)の位置ずれ等の検査工程を行い、次に、順送プレス装置(8)にて打ち抜いた際に位置ずれ等の不良皮膜部(25)を含む筒状ケース(1)となる範囲(H)に、順送プレス装置(8)に供給する前に不良目印(27)を付与しておき、その後、プレート状素材(11)を、上記順送プレス装置(8)に供給して送り出し工程を行い、内周面(5)に上記皮膜部(13)が配置される筒状ケース(1)を順次打ち抜いていくことを特徴とする筒状ケース製造方法。
  3. 上記不良目印(27)は、不良皮膜部(25)側に付与することを特徴とする請求項1又は請求項2の筒状ケース製造方法。
  4. 上記不良目印(27)は、不良皮膜部(25)の裏面側に付与することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの筒状ケース製造方法。
  5. 打ち抜かれた筒状ケース(1)がコンデンサマイクロホンに使用されるケースであり、上記皮膜部(13)がプレート状素材(11)に印刷されてコンデンサマイクロホンケースの絶縁皮膜(6)を構成することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの筒状ケース製造方法。
  6. 打ち抜かれた筒状ケース(1)がモータケースであり、上記皮膜部(13)が磁性体(M)で構成されてモータケースのマグネット部(34)となることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの筒状ケース製造方法。
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