JP2000200590A - コイン形電池およびその製造方法 - Google Patents

コイン形電池およびその製造方法

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JP2000200590A JP11247642A JP24764299A JP2000200590A JP 2000200590 A JP2000200590 A JP 2000200590A JP 11247642 A JP11247642 A JP 11247642A JP 24764299 A JP24764299 A JP 24764299A JP 2000200590 A JP2000200590 A JP 2000200590A
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貢 岡久
Susumu Yamanaka
晋 山中
Toshihiko Ikehata
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Kaoru Murakami
薫 村上
Masaaki Kaneda
正明 金田
Tetsuya Takeuchi
哲也 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池特性及び量産性に優れ、厚みが1.0m
m以下の薄型のコイン形電池を提供する。 【解決手段】 円孔10を有するガスケット用の樹脂フ
ィルム9が接着にて積層一体化された金属板から、前記
円孔10と同芯でこれより大きな径の円い形状に抜き取
られ、かつ絞り加工により有底円筒形に形成されたガス
ケット一体のケース1に、発電要素20及び封口板2を
載置し、カシメ封口により、前記樹脂フィルム9からな
るガスケット3を介して前記封口板2の周縁部2aを前
記ケース1の周縁部1aで挟持、封口してなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型電子機器の電
源などに適用されるコイン形電池及びその製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】二酸化マンガン等を用いた正極、リチウ
ムあるいはその合金を用いた負極、有機電解質を用いた
電解液からなる発電要素を、負極端子を兼ねる封口板、
正極端子を兼ねる偏平形の電池ケースに収容したコイン
形有機電解質電池は、負極活物質にリチウムを用いるこ
とから、エネルギー密度が高いという特徴を有してい
る。この種の電池は、機器の小型化および軽量化が可能
であるだけでなく、高信頼性を有することから各種電子
機器の主電源やメモリーバックアップ電源として使用さ
れている。特に最近では、電子機器の筐体の薄型化に伴
い、機器内部に収納されるコイン形電池に対しても、薄
形化が強く要求されている。以下、従来のコイン形電池
の構造を説明する。
【0003】図12は、正極に二酸化マンガンを、負極
にリチウム金属を用いたコイン形有機電解質電池の断面
構造を示したものである。この図において、21は金属
製の正極端子を兼ねるケース、24は二酸化マンガン、
黒鉛、そして結着剤の混合粉末を加圧成型した正極合
剤、26はポリプロピレンの不織布からなるセパレー
タ、25は負極のリチウム金属、22は略皿状の金属製
の負極端子を兼ねた封口板、23は絶縁ガスケットであ
る。このようなコイン形電池の薄型化については、上記
の各構成部品の形状変更、すなわち各構成部品の厚みを
減少させることによって、その検討がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の絶縁ガスケット
には、主としてポリプロピレン等の樹脂を使用し、射出
成形によって作成される。この射出成形により薄型化さ
れたガスケットを作成するには、金型内の樹脂が流れ込
む間隙を減少させる必要がある。しかしながら、これら
の樹脂は溶融状態での流動性が低いために、金型の細部
まで樹脂が充填されず、充填不足に起因する樹脂欠け、
いわゆるショートショットが発生してしまう。このショ
ートショットが生じたガスケットでは、樹脂が充填され
ていない部分の厚みが、他の部分に比べ薄くなってしま
う。したがって、このようなガスケットを用いたコイン
形電池は、ケースの嵌合部分における密閉度が低下し、
漏液等の不具合の発生につながる。このため、ポリプロ
ピレン等の樹脂を用いたガスケットの薄型化には限界が
あり、その厚みを0.2mm程度以下とすることは非常
に困難であった。
【0005】また、射出成形により作成された薄型のガ
スケットは、成形後に生ずる樹脂収縮に加え、薄型化に
伴う強度不足に起因して、輸送中および電池組立中に変
形が生じやすい。さらに、ガスケットが相互に重なり合
った場合に、製造工程における取り出しに支障をきた
し、生産性を低下させるという問題を有している。
【0006】このように射出成形により作成された薄型
のガスケットは、上記のような問題点を有している。こ
のため、薄型のガスケットを適用し、コイン形電池の薄
型化をはかることは難しく、1.2mm程度の厚みを有
するコイン形電池が量産されているにすぎない。
【0007】さらに、このような薄型のコイン形電池に
おいては、電池を構成する各種の部品がすべて小さく、
且つ、肉厚も薄い為に、取扱い中に壊れたり変形を起こ
し易いので、取扱いに細心の注意を払いながら、人手に
よる組み立て作業を行っている。そしてセパレータ26
や電池ケース21と封口板22をクリンプして電池ケー
スを封口する部分に於いて、密封する為に用いられるガ
スケット23は、変形し易く取扱いの面倒な肉厚の薄い
樹脂製部品であるので、その組付け作業は困難であっ
て、薄型コイン形電池のコストダウンと生産性を阻害す
る重大な要因の一つとなっている。
【0008】又、このような課題を解決するための手段
として、U.S.P.NO 5,603,157号特許公報に於いては、コ
イン形電池のケースとなる金属薄板の表面に、スクリー
ン印刷技術を応用して、UV硬化性の樹脂を薄くリング
状に塗着した後、紫外線を照射して硬化させ、引き続
き、前記のリング状に塗着されたUV硬化性樹脂部と同
芯で、リング状の樹脂部よりもやや径の大きな円板を、
前記のUV硬化性樹脂を塗着済みの電池ケース用金属板
から打ち抜き、絞り加工を行うことにより、ガスケット
付きのコイン形電池ケースを製造する加工法が開示され
ている。この場合には、生産性は非常に高く優れている
と予想される反面、円周方向に沿って均一で、所定の厚
さに安定した、UV硬化性樹脂製リングを製造すること
は困難が予想され、さらに、リチウム電池用非水電解液
に耐えうるUV硬化性樹脂を、現在のところ、市場から
入手することは出来ず、又、今後も容易に開発すること
は出来ないと予想される。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するもので、
コイン形電池に適用されるガスケットの構成を改良し、
電池特性及び量産性の優れたコイン形電池、特に厚みが
1.0mm以下に設定されたコイン形電池およびその製
造方法を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、コイン形電池の製造工程に
おいて、ガスケットを電池ケースに組み付けた一体の部
品として、電池組立工程に供給することにより、小さ
く、しかも薄肉で、変形し易い部品を組み立て工程から
無くすると同時に、組立工程に供給する部品点数を削減
し、組立工数と部品の管理工数の削減、さらに、部品形
状が安定し取扱いの容易な部品を採用することにより、
組立工程の完全自動化を推進しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、封口板の周縁部と金属製のケースの内面周縁
部との間に絶縁性樹脂からなるガスケットを介在させ、
カシメ封口にて発電要素を密閉したコイン形電池におい
て、ガスケットが底面に円孔を有すると共に有底円筒形
に形成された樹脂フィルムからなり、前記ガスケットが
ケースの内面に接着により一体化された状態でカシメ封
口されていることを特徴とする。ガスケットは、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタ
レート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプロピレン(PP)のいずれかから選択され
る樹脂からなるものであると好適である。
【0012】また本発明において、樹脂フィルムの厚み
が20μm〜150μmの範囲にあること、ガスケット
をケースの内面に一体化するために用いる接着剤がスチ
レンブタジェンゴム系、ブチルゴム系、ポリオレフィン
系、スチレンプロピレン系、フッ素系、エポキシ系のい
ずれかの接着剤であること、電池の厚みが0.2mm〜
1.0mmの範囲にあることが好適である。
【0013】そして本発明を、負極にリチウム金属を用
いた有機電解質電池に適用すれば、その効果が大であ
る。
【0014】上記発明によれば、樹脂フィルムを有底円
筒形に変形させることによってガスケットが形成される
ために、従来の射出成形により得られたガスケットに比
べ、容易にその厚みを減小できる。さらに、均一な厚み
を有するフィルムを用いているために、射出成形時のシ
ョートショットに起因する樹脂欠けが生じることがな
い。このため電池の薄型化が可能となり、厚みが1.0
mm以下に設定されたコイン形電池を容易に得ることが
できる。
【0015】また本発明は上記課題を解決するため、円
孔を有するガスケット用の樹脂フィルムが接着にて積層
一体化された金属板から、前記円孔と同芯でこれより大
きな径の円い形状に抜き取られ、かつ絞り加工により有
底円筒形に形成されたガスケット一体のケースに、発電
要素及び封口板を載置し、カシメ封口により、前記樹脂
フィルムからなるガスケットを介して前記封口板の周縁
部を前記ケースの周縁部で挟持、封口してなることを特
徴とする。そのコイン形電池の製造方法としては、事前
に接着剤を金属板と接合する側の面に塗着したガスケッ
トとなるべき樹脂フィルムから、ガスケットの内径と一
致する円孔を打抜き加工し、引き続き、ケースに加工さ
れる金属板の表面に、前記樹脂フィルムを重ね合わせ、
前記接着剤により両者を接着して積層した後、前記の樹
脂積層金属板から、前記円孔と同芯でこれより大きな形
状の円板を打抜き、引き続いて、前記円板に絞り加工を
行うことにより、ガスケット一体のケースを形成し、こ
のガスケット一体のケースを用いてコイン形電池を製造
する方法を採用すると好適である。
【0016】上記発明によれば、ガスケットを積層一体
化したケースを加工することが可能であるので、変形し
易く取扱いの厄介な部品(ガスケット)を無くすると同
時に、組立工程に供給する部品点数も合わせて削減する
ことにより、品質の安定と、コスト削減を図ることがで
きる。
【0017】なお、上記のように、樹脂フィルムを金属
板と積層する前に、ガスケット内径と一致する円孔を加
工しておく理由は、打ち抜き等により抜き取った円板
に、絞り加工を施して電池ケースを完成した後の、後加
工を不要にする為であることと併せて、樹脂フィルムか
ら円孔を抜き取った後に、接着剤を樹脂フィルムに供給
するので、電池ケースの正極合剤との接触面に、接着剤
が付着することを無くし、電池の内部抵抗に異常が生じ
無いように配慮した為である。
【0018】なお、未硬化の感熱性接着剤をガスケット
となる樹脂フィルムの片側表面(電池ケースとなる金属
板と接触する面)に事前に塗布しておき、金属板と積層
する直前に加熱しながら、加圧することにより両者を接
着させるように構成すれば、接着剤を取り扱う、汚れや
すく厄介な接着剤塗布工程を電池ケース加工装置から分
離出来、さらに感熱性接着剤の性能や塗布量等を、事前
にしかも個別に管理可能となるメリットが期待できる。
【0019】上記発明において、樹脂フィルムは、その
一面にアルミニウムを主体とする薄膜層を有しており、
この薄膜層および/または金属板に塗布された接着剤を
介して、金属板に接着されていることが好適であり、特
に接着剤は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とし、かつ
マイレン酸により変性された官能基を有するものである
ことが好適である。
【0020】このように構成することにより、樹脂フィ
ルムと金属板との接着、ひいてはガスケットとケースと
の接着を確実なものとすることができる。
【0021】さらに本発明は上記課題を解決するため、
封口板の周縁部と金属製のケースの内面周縁部との間に
絶縁性樹脂からなるガスケットを介在させ、カシメ封口
にて発電要素を密閉したコイン形電池において、ガスケ
ットが底面に円孔を有すると共にエンボス加工にて有底
円筒状に形成された樹脂フィルムからなり、前記ガスケ
ットを前記ケースの内面に接着にて一体化した後、ガス
ケット一体のケースに、発電要素及び封口板を載置し、
カシメ封口により前記ガスケットを介して前記封口板の
周縁部を前記ケースの周縁部で挟持、封口してなること
を特徴とする。そのコイン形電池の製造方法としては、
発電要素を収容した金属製のケースの開口部に、封口板
を配し、前記ケースの内面周縁部に絶縁性樹脂からなる
ガスケットを介在させて、カシメ封口するコイン形電池
の製造方法において、樹脂フィルムにエンボス加工にて
有底円筒形部を成形する工程、前記有底円筒形部のその
底面中央部となる位置に円孔を形成する工程、前記有底
円筒形部を樹脂フィルムから抜き取ってガスケットを得
る工程、前記ガスケットを接着剤が塗布されたケースに
嵌入してガスケットとケースとを一体化する工程、を備
える方法を採用すると好適である。
【0022】前記ガスケットをケースの内面に接着にて
一体化する手段として、スチレンブタジェンゴム系、ブ
チルゴム系、ポリオレフィン系、フッ素系、エポキシ系
の接着剤を用いる外、熱により軟化し、金属および樹脂
に対する接着性を有するピッチ等のアスファルト系の接
着剤も用いることができる。
【0023】上記エンボス加工は、樹脂フィルムのガラ
ス転移点以上の温度で行うと好適である。また有底円筒
形部を樹脂フィルムから抜き取ってガスケットを得る工
程を、ガスケットをケースに嵌入する前に実施すること
ができる一方、前記工程を、ガスケットをケースに嵌入
すると同時、またはその後に実施することも可能であ
る。
【0024】上記発明によれば、例えば上記製造方法の
ように、平板状の樹脂フィルムの一部分をエンボス加工
により有底円筒形状に成形した後、その有底円筒形部の
底面の中央部を円形に打ち抜き、さらに樹脂フィルムの
平板部分と有底円筒形部との境界線に沿っての抜き取り
によって、ガスケットが形成されるために、射出成形を
用いることなくガスケットを形成することができ、従来
例のように射出成形時に発生する樹脂の充填不足による
樹脂欠けがなく、一定厚みのガスケットをつくることが
できる。
【0025】上記発明において、ガスケットは、その一
面にアルミニウムを主体とする薄膜層を有しており、こ
の薄膜層および/またはケースに塗布された接着剤を介
して、ケースに接着されていることが好適であり、特に
接着剤は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とし、かつマ
イレン酸により変性された官能基を有するものであるこ
とが好適である。
【0026】このように構成することにより、単にガス
ケットとケースとを直接接着した場合の次のような問題
点を解決することができる。すなわち、接着剤によりケ
ースとガスケットを接着、一体化する方法では、ガスケ
ットとケースの接着が不十分な場合、ガスケットの接着
位置からのずれ、ケースからの剥離が生ずるおそれがあ
り、内部短絡や漏液などの不具合の発生につながる。特
に、電解液に有機電解液を使用した電池では、このよう
な不具合が顕著にみられる。これは、ガスケットの材料
に、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド
など耐有機溶剤に優れた材料を使用しており、このガス
ケットとステレンス製のケースとの接着が困難なためで
ある。本発明の上記構成ではアルミニウムを主体とする
薄膜層と金属製のケースとが接着されること、すなわち
金属間での接着が行なわれることによって、ガスケット
とケースとの接合が安定強固となり、上記問題点を解決
することができるのである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下に示
す各実施例を参照しながら具体的に説明する。
【0028】(実施例1)図1、図2は、正極に二酸化
マンガン、負極にリチウム金属を用いた有機電解質電
池、すなわちリチウム一次電池に適用されるコイン形電
池を示している。
【0029】本実施例は、ステンレス板からなる封口板
2の周縁部2aとステンレス板製のケース1の内面周縁
部1aとの間に絶縁性樹脂からなるガスケット3を介在
させ、カシメ封口にて発電要素20を密閉したコイン形
電池に係るものである。そして、前記ガスケット3が底
面に円孔10を有すると共に有底円筒形に形成された樹
脂フィルム9からなり、前記ガスケット3がケース1の
内面に接着により一体化された状態でカシメ封口されて
いるものである。
【0030】上記コイン形電池の製造方法を図3〜図
7、および上記図1、図2に基き説明する。
【0031】図3に示すように、厚さ75μm、幅25
mmのフープ状ポリフェニレンサルファイド(以下PP
Sと略す)フィルム9から、ガスケット内径寸法と一致
する直径17mmの円孔10と直径3mmのパイロット
ピン孔11を、ピッチ24mmで打ち抜き加工した樹脂
フィルム9の、金属薄板(金属板)8と重ね合わせる側
の片側表面に、アスファルト系接着剤を、薄くローラを
利用して均一に塗布した。また図4に示すように、前記
のPPSフィルム9と重ね合わせる金属薄板8として
は、前記PPSフィルムと同一のフープ幅で、厚さ0.
1mmのステンレス薄板を用い、やはり、事前に直径3
mmのパイロットピン孔14をピッチ24mmで加工し
ておき、図示しないパイロットピンを利用して、パイロ
ットピン孔11と14を位置合わせすることにより、前
記の2種のフープ材を、所定の位置関係が得られるよう
に重ね合わせて、図示しない上下一対の円筒状ローラの
外周を利用して、重ね合わせられたフープ材に対して両
面より、移送の途中で圧力を加えて接着をし、樹脂積層
金属板を得た。
【0032】次に図5に示すように、パイロットピン孔
11および14を基準として、前記のPPSフィルム9
から、ガスケット内径と一致する円孔10と同芯の直径
22.5mmのPPSフィルム積層ステンレス円板12
を打ち抜いた。引き続き、図6に示すように、絞り加工
を施すことにより、外径20mm、高さ1.1mmの、
ガスケット3とケース1とが一体となったキャップ状ワ
ーク13を加工することが出来た。
【0033】図7は、上記加工法に用いるケース製造装
置の1例を示している。この装置による加工方法は次の
工程を有している。すなわちフープ状をした略同一幅
の、樹脂フィルム9と金属薄板8を、共に巻出し装置7
1、72から供給し、定寸送り装置を用いて所定のピッ
チで送りながら、樹脂フィルム9に対しては円孔10と
円孔10の近くに、パイロットピン孔11を同一ピッチ
で加工し、金属薄板8に対しては、前記のパイロットピ
ン孔11と孔径、ピッチ共に一致するパイロットピン孔
14を加工する第1工程と、引き続いて、前記の樹脂フ
ィルム9の金属薄板8との接合面となるべき表面に、両
者を接着可能な程度に感熱性接着剤としてのアスファル
ト系接着剤を少量供給する第2工程と、両者を前記パイ
ロットピン孔11、14を基準として位置合わせの後、
加圧し接着する第3工程と、引き続いて、前記のパイロ
ットピン孔11、14を基準として、樹脂フィルム9に
加工された円孔10と同芯で、円孔10よりも大きい円
板を樹脂フィルム9を積層した金属薄板8から、打ち抜
く加工と、絞り加工とを行う第4工程とを有している。
そして、加工されたキャップ状ワーク13と巻取り装置
73に巻取られる廃材等は別々に装置外に取り出され
る。
【0034】前記第3工程において、2種のフープ材
8、9は上下一対の円筒ローラの圧力により接着される
が、さらに熱プレス装置16によって必要箇所のみ、所
定の温度範囲になるよう加熱されながら加圧されること
により接着され、確実な積層状態が得られるようにして
いる。
【0035】また前記第4工程においては、打抜き兼絞
り装置15を用いて、円板12の打抜き加工と、有底円
筒形状(キャップ形状)になすための絞り加工とが、同
一軸上において連続して行われるようにしている。
【0036】なお、図示するフープ材8及び9の幅は狭
く、樹脂積層金属円板12を単列で打ち抜き、及び、絞
り加工を施す様子を示しているが、これは、単に図示を
簡略化する為であり、もちろん、単列での加工に限定さ
れるものではなく、複列加工の方が、材料の有効利用率
を高めることが容易である為に、電池ケースの生産量に
応じて、適宜選択されるべきものである。又、パイロッ
トピン孔11及び14も、ワーク1個に対して、1個に
限定されるものではない。
【0037】上記実施例では、樹脂フィルム9と金属薄
板8との接着に用いる接着剤として、感熱性のアスファ
ルト系接着剤を用いたが、他の感熱性接着剤を用いても
よく、また非感熱性の接着剤を用いてもよい。アスファ
ルト系接着剤以外の好適な接着剤として、スチレンブタ
ジェンゴム系接着剤を挙げることができる。その他、ブ
チルゴム系、ポリオレフィン系、スチレンプロピレン
系、フッ素系、エポキシ系の接着剤を用いることができ
る。
【0038】また上記樹脂フィルム9として厚さ75μ
mのPPSフィルムを用いたが、他の厚さのもの、例え
ば厚さ70μmのPPSフィルムを用いたり、ポリプロ
ピレン(PP)フィルム、ポリエチレンナフタレート
(PEN)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム等も利用出来る。
【0039】さらに、上記の樹脂フィルムに代えて、加
熱により軟化し、金属との接着性を有する樹脂フィル
ム、例えばポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン
系の樹脂をマイレン酸にて変性させた熱溶着性の樹脂フ
ィルムを用い、この樹脂フィルムと金属薄板とを加熱、
加圧することで、接着剤を用いることなく樹脂フィルム
と金属薄板とを直接接着する構成としてもよい。
【0040】図2は、上記加工方法により得られたキャ
ップ状ワーク、すなわちガスケット3とケース1とが一
体の積層ケース13に、正極合剤4、負極のリチウム金
属5、セパレータ6等から構成される発電要素20を載
置し、さらにその上に封口板2を載置した状態を示して
いる。このような状態のものを、カシメ封口加工するこ
とにより、図1に示すように、前記樹脂フィルムからな
るガスケット3を介して封口板2の周縁部を前記ケース
1の周縁部で挟持、封口してなるコイン形電池を得るこ
とができる。なお、図1、図2において、17はケース
1とガスケット3とを一体化するための接着剤、18は
ガスケット3と封口板2の周縁部2aとの間の気密性を
高めるための接着剤(封止剤)である。
【0041】(実施例2)図8は、実施例1と基本的に
は同様の構成を有し、電池厚み0.5mmのコイン形電
池の二酸化マンガン/リチウム電池で、その封口前の半
断面構造を示したものである。図8において、1は板厚
が0.1mmのステンレス等の金属製の正極端子を兼ね
るケース、4は二酸化マンガン、黒鉛、そして結着剤の
混合粉末を加圧成型した厚さ0.18mmの正極合剤、
6は厚さ0.03mmのポリプロピレンの多孔性シート
からなるセパレータ、5は厚さ0.06mmの負極のリ
チウム金属、2は板厚が0.1mmの略皿状のステンレ
ス等の金属製である負極端子を兼ねた封口板、3は厚さ
0.07mm、弾性率が35Kgf/mm2 の無延伸ポ
リプロピレンフィルムからなるガスケットである。電解
液には有機電解液を用いている。なお、ガスケットを形
成する樹脂フィルムの弾性率が低い場合には、ガスケッ
トの変形が生じやすく、またガスケットの成形時の寸法
精度が悪化する。このため、本実施例では弾性率が35
Kgf/mm2 の樹脂フィルムを用いた。
【0042】上記のガスケット3は、フィルムの融点未
満で、ガラス転移点以上の温度である約130℃の金型
にフィルムを挟むエンボス加工により有底円筒形に成形
されると共に底部の一部を円形に打ち抜いて円孔10を
有する構造とし、最後に有底円筒形部の上部周縁部3a
に沿ってフィルムから打ち抜き等によって抜き取られて
得られる。
【0043】図9、図10は前記ガスケット3の製造お
よびガスケット3のケース1への組み込み作業を示して
いる。フープ状をした無延伸ポリプロピレンからなる樹
脂フィルム31は、図10(a)に示すように、上下金
型32、33を用い、加熱状態で金型32、33間に押
圧され、その後押圧状態で上下金型32、33を冷却す
るエンボス加工によって、有底円筒形部34が形成され
る。その際の加熱温度は樹脂フィルム31のガラス転移
点温度以上とすることが適正である。次に図10(b)
に示すように、打ち抜き装置を用いて、有底円筒形部3
4をその上部周縁部3aに沿って、樹脂フィルム31か
ら打ち抜くと同時に、底部中央に円孔10を打ち抜き形
成して、図10(c)に示すようなガスケット3を得
る。このガスケット3は、図10(d)に示すように、
アスファルト系の接着剤(ピッチ)35が塗布されたケ
ース1に、手作業または機械による自動作業によって、
嵌入(圧入を含む。)され一体化される。
【0044】図10に示す上記の場合は、樹脂フィルム
31からガスケット3を打ち抜いた後、ケース1に嵌入
しているが、前記有底円筒形部34をケース1に嵌入し
た後に、その上部周縁部3aに沿って樹脂フィルム31
から打ち抜いて、ガスケット3が嵌入接着されたケース
1を形成することも可能である。この場合には、薄肉で
変形し易い樹脂フィルム31からのガスケット3の抜き
取り作業を容易に行うことができる。又上記の場合には
金型を用いてガスケット3を抜き取っているが、レーザ
ー切断装置等を用いてガスケット3を樹脂フィルム31
より抜き取ってもよい。更にガスケット3の切断位置
を、ガスケット3の上端がケース1の上端より若干(例
えば0.05〜0.15mm)上方にはみ出すように設
定すると好適である。
【0045】上記のようにガスケット3は底面に円孔1
0を有すると共にエンボス加工にて有底円筒状に形成さ
れた樹脂フィルム31からなり、かつ前記ケース1の内
面に接着にて一体化されるが、その後ガスケット一体の
ケース1に、正極合剤4、負極のリチウム金属5、セパ
レータ6等から構成される発電要素20が載置され、さ
らにその上に封口板2が載置されて、図8に示す状態に
構成される。その後カシメ封口により、前記ガスケット
3を介して前記封口板2の周縁部2aを前記ケース1の
周縁部1aで挟持、封口してなるコイン形電池が得られ
るが、その形状は基本的には図1に示す場合と同様であ
る。
【0046】上記のようにして作成した電池を電池Aと
し、比較例として電池Aのガスケットと同形状となるよ
うに射出成形で作成したガスケットを使用し、電池を組
立て、それを電池Bとした。尚、ガスケット以外の構成
は、電池Aと同様とする。
【0047】上記の電池A、電池Bを各1000個ずつ
作成した後、特性を確認した。確認試験内容としては、
電池の組み立て直後の開回路電圧、耐漏液性(−10℃
〜+60℃のヒートサイクル:4時間=1cycle)
を確認した。値は各500個の値である。これらの結果
を(表1)に示す。
【0048】
【表1】 (表1)において、本発明品(電池A)では、開回路電
圧及び、耐漏液性において、通常のコイン形電池と同等
のレベルを示している。一方、比較例(電池B)におい
ては、開回路電圧の低下しているものがあり、また漏液
も発生している。この原因としては、やはり、樹脂の充
填不足による樹脂欠けが観られ、その箇所で短絡および
漏液が生じていた。
【0049】この結果より、電池Aのガスケットは、1
mm以下のコイン形有機電解質電池を製造するには、優
れていることがわかる。
【0050】次に、ガスケットのフィルムの弾性率が4
0kgf/mm2 である無延伸ポリプロピレンフィルムから
なり、ガスケットの組み込み方法が電池Aと異なるのみ
で、その他は電池Aと同じである電池Cを作成した。
【0051】この電池Cは、ガスケットの組み込みにお
いて、フィルムを有底円筒状に成形し、その後、底部の
一部を円形に打ち抜いて円孔を形成し、最後にガスケッ
トをフィルムから打ち抜くと同時に、打ち抜き方向とは
逆方向にケースを突き上げて嵌入してケースと一体にし
て作成したものである。
【0052】上記の電池Cを500個作成した後、特性
を確認した。確認試験内容としては、電池の組み立て直
後の開回路電圧、耐漏液性(−10℃〜+60℃のヒー
トサイクル:4時間=1cycle )を確認した。値は50
0個の値である。これらの結果を(表2)に示す。
【0053】
【表2】 電池Cは、開回路電圧及び、耐漏液性において、通常の
コイン形電池と同等の値を示している。
【0054】この結果、弾性率が40kgf/mm2 以上の
フィルムを有底円筒状に成形し、その後、底部の一部を
円形に打ち抜き、最後にガスケットをフィルムから打ち
抜くと同時に、打ち抜き方向とは逆方向にケースを突き
上げて嵌入してケースと一体にしてガスケットを組み込
むことにより、効率良く厚さ1mm以下のコイン形有機
電解質電池を製造することができることが判明した。
【0055】なお、本実施例において樹脂フィルムをポ
リプロピレンとしたが、実施例1と同様、PPS、PE
N、PETや、あるいはポリエステルを用いてもよい。
【0056】(実施例3)図11は本実施例に係るコイ
ン形有機電解質電池の断面図である。図11において、
正極端子を兼ねるケース1は耐食性に優れたステンレス
鋼からなっている。負極端子を兼ねる封口板2は、その
周縁部がフラットに形成され、外側に凸状のハット状の
構造を採る。また、材質はケース1と同じである。PP
Sからなるガスケット3は、厚さ60μmのPPS樹脂
フィルムからなり、その外面3bには薄膜層7が形成さ
れている。本実施例では、薄膜層7として、真空アルミ
蒸着により約1μmの厚みのアルミ層(アルミニウムを
主体とする薄膜層)を形成した。PPS樹脂フィルム
は、アルミ層7が形成された後、外径がケース1の内径
より大きいドーナツ状に打ち抜かれる。さらに、内周面
の縁部及び側面にポリオレフィン系変性接着剤が塗布さ
れたケース1に、ガスケット3のアルミ層7がケース1
に塗布した接着剤と接するように嵌入し、120℃で3
0秒間乾燥することで、ケース1とガスケット3は一体
化される。尚、ポリオレフィン系変性接着剤としては、
東洋化成工業株式会社製の商品名ハードレンを使用し
た。
【0057】一方、発電要素20を構成する正極合剤4
は、二酸化マンガンと導電剤であるカーボンブラック及
び結着剤であるフッ素樹脂の粉末を混合し、直径15m
m、厚み0.3mmのペレット状に加圧成型した後、2
00℃中で12時間乾燥した。同じく負極はリチウム金
属5からなり、フープ状のリチウム金属を円形に打抜い
た後、封口板2の凸部内面に加圧により圧着している。
セパレータ6は、ポリプロピレン製不織布からなり、電
解液を保持する。また、電解液は溶媒であるプロピレン
カーボネートと1,2−ジメトキシエタンの等容積混合
溶媒に、過塩素酸リチウムを1モル/lの割合で溶解し
たものを用いた。
【0058】ケース1の内部に、正極合剤4、負極のリ
チウム金属5及びセパレータ6からなる発電要素20を
収容し、さらにガスケット3と封口板2を配置した後、
ケース4の周縁部を内方へ折り曲げることで、電池はカ
シメ封口される。この際、ガスケット3と封口板2が接
する面には、アスファルトを主成分とした封止剤(接着
剤)が予め塗布される。
【0059】尚、本実施例では、正極材料として二酸化
マンガンを使用したが、これ以外にポリフッ化カーボ
ン、塩化チオニール、二酸化イオウ、クロム酸銀等を用
いても同様に適用できる。さらに負極を含め活物質、電
解液、セパレータなどを変更しても本発明の効果は何ら
損なわれることはない。さらに本実施例としては記載し
ていないが、前述した負極にリチウム金属やリチウムの
吸蔵、放出が可能なリチウム合金、カーボン、金属酸化
物、ポリアセンなどを用い、電解液に有機電解液、正極
にはリチウムイオンと層間化合物を形成する材料、例え
ば五酸化バナジウム、五酸化ニオブ、二酸化マンガン、
などの金属酸化物や、リチウムと金属酸化物の複合酸化
物、また二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの硫化
物、さらにはポリアニリン、ポリアセンなどの導電性高
分子などを使用した充電可能な二次電池についても同様
に適用できる。
【0060】本実施例に示されるアルミニウムを主体と
する薄膜層を樹脂フィルムの一面に形成し、この薄膜層
および/または金属板(ステンレス板)に塗布された接
着剤により、樹脂フィルムと金属板とを接着する技術
は、実施例1における樹脂フィルム9と金属薄板8との
接着や、実施例2におけるガスケット3とケース1との
接着に適用することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、電池特性及び量産性に
優れ、厚みが1.0mm以下の薄型のコイン形電池を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るコイン形電池を示す一
部切欠断面図。
【図2】カシメ封口前の状態を示す要部の断面図。
【図3】実施例1に用いる樹脂フィルムを示す斜視図。
【図4】前記樹脂フィルムと金属板とを接着した状態を
示す斜視図。
【図5】樹脂積層金属円板を示す斜視図。
【図6】ガスケット一体のケースを示す斜視図。
【図7】実施例1におけるガスケット一体のケースの製
造方法を示す斜視図。
【図8】本発明の実施例2に係るコイン形電池の要部に
ついて、カシメ封口前の状態を示す断面図。
【図9】実施例2におけるガスケットの製造方法を示す
斜視図。
【図10】(a)〜(d)にガスケットの製造工程およ
びガスケットのケースへの嵌入工程を示す説明図。
【図11】本発明の実施例3に係るコイン形電池を示す
断面図。
【図12】従来例のコイン形電池を示す断面図。
【符号の説明】
1 電池ケース 2 封口板 3 ガスケット 7 薄膜層 8 金属板 9、31 樹脂フィルム 10 円孔 12 樹脂積層金属円板 13 ガスケットと一体化されたケース 17、35 接着剤 20 発電要素 34 有底円筒形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池畠 敏彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村上 薫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 金田 正明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 竹内 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封口板の周縁部と金属製のケースの内面
    周縁部との間に絶縁性樹脂からなるガスケットを介在さ
    せ、カシメ封口にて発電要素を密閉したコイン形電池に
    おいて、ガスケットが底面に円孔を有すると共に有底円
    筒形に形成された樹脂フィルムからなり、前記ガスケッ
    トがケースの内面に接着により一体化された状態でカシ
    メ封口されていることを特徴とするコイン形電池。
  2. 【請求項2】 ガスケットは、ポリフェニレンサルファ
    イド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PE
    N)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプ
    ロピレン(PP)のいずれかから選択される樹脂からな
    るものである請求項1記載のコイン形電池。
  3. 【請求項3】 樹脂フィルムの厚みが20μm〜150
    μmの範囲にある請求項1又は2記載のコイン形電池。
  4. 【請求項4】 ガスケットをケースの内面に一体化する
    ために用いる接着剤がスチレンブタジェンゴム系、ブチ
    ルゴム系、ポリオレフィン系、スチレンプロピレン系、
    フッ素系、エポキシ系のいずれかの接着剤である請求項
    1又は2記載のコイン形電池。
  5. 【請求項5】 電池の厚みが0.2mm〜1.0mmの
    範囲にある請求項1又は2記載のコイン形電池。
  6. 【請求項6】 電池が、負極にリチウム金属を用いた有
    機電解質電池である請求項1又は2記載のコイン形電
    池。
  7. 【請求項7】 円孔を有するガスケット用の樹脂フィル
    ムが接着にて積層一体化された金属板から、前記円孔と
    同芯でこれより大きな径の円い形状に抜き取られ、かつ
    絞り加工により有底円筒形に形成されたガスケット一体
    のケースに、発電要素及び封口板を載置し、カシメ封口
    により、前記樹脂フィルムからなるガスケットを介して
    前記封口板の周縁部を前記ケースの周縁部で挟持、封口
    してなることを特徴とするコイン形電池。
  8. 【請求項8】 樹脂フィルムは、その一面にアルミニウ
    ムを主体とする薄膜層を有しており、この薄膜層および
    /または金属板に塗布された接着剤を介して、金属板に
    接着されている請求項7記載のコイン形電池。
  9. 【請求項9】 接着剤は、ポリオレフィン系樹脂を主成
    分とし、かつマイレン酸により変性された官能基を有す
    るものである請求項8記載のコイン形電池。
  10. 【請求項10】 事前に接着剤を金属板と接合する側の
    面に塗着したガスケットとなるべき樹脂フィルムから、
    ガスケットの内径と一致する円孔を打抜き加工し、引き
    続き、ケースに加工される金属板の表面に、前記樹脂フ
    ィルムを重ね合わせ、前記接着剤により両者を接着して
    積層した後、前記の樹脂積層金属板から、前記円孔と同
    芯でこれより大きな形状の円板を打抜き、引き続いて、
    前記円板に絞り加工を行うことにより、ガスケット一体
    のケースを形成し、このガスケット一体のケースを用い
    てコイン形電池を製造することを特徴とするコイン形電
    池の製造方法。
  11. 【請求項11】 封口板の周縁部と金属製のケースの内
    面周縁部との間に絶縁性樹脂からなるガスケットを介在
    させ、カシメ封口にて発電要素を密閉したコイン形電池
    において、ガスケットが底面に円孔を有すると共にエン
    ボス加工にて有底円筒状に形成された樹脂フィルムから
    なり、前記ガスケットを前記ケースの内面に接着にて一
    体化した後、ガスケット一体のケースに、発電要素及び
    封口板を載置し、カシメ封口により前記ガスケットを介
    して前記封口板の周縁部を前記ケースの周縁部で挟持、
    封口してなることを特徴とするコイン形電池。
  12. 【請求項12】 ガスケットは、その一面にアルミニウ
    ムを主体とする薄膜層を有しており、この薄膜層および
    /またはケースに塗布された接着剤を介して、ケースに
    接着されている請求項11記載のコイン形電池。
  13. 【請求項13】 接着剤は、ポリオレフィン系樹脂を主
    成分とし、かつマイレン酸により変性された官能基を有
    するものである請求項12記載のコイン形電池。
  14. 【請求項14】 発電要素を収容した金属製のケースの
    開口部に、封口板を配し、前記ケースの内面周縁部に絶
    縁性樹脂からなるガスケットを介在させて、カシメ封口
    するコイン形電池の製造方法において、樹脂フィルムに
    エンボス加工にて有底円筒形部を成形する工程、前記有
    底円筒形部のその底面中央部となる位置に円孔を形成す
    る工程、前記有底円筒形部を樹脂フィルムから抜き取っ
    てガスケットを得る工程、前記ガスケットを接着剤が塗
    布されたケースに嵌入してガスケットとケースとを一体
    化する工程、を備えることを特徴とするコイン形電池の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 エンボス加工は、樹脂フィルムのガラ
    ス転移点以上の温度で行う請求項14記載のコイン形電
    池の製造方法。
  16. 【請求項16】 有底円筒形部を樹脂フィルムから抜き
    取ってガスケットを得る工程を、ガスケットをケースに
    嵌入する前に実施する請求項14記載のコイン形電池の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 有底円筒形部を樹脂フィルムから抜き
    取ってガスケットを得る工程を、ガスケットをケースに
    嵌入すると同時、またはその後に実施する請求項14記
    載のコイン形電池の製造方法。
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