JP2007117140A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】たたき洗い式のドラム式洗濯機において、洗剤泡の発生を抑えつつ洗浄力を確保し洗浄ムラを減少させることができる構成を製造コストを低く抑えて実現する。
【解決手段】回転ドラム5の回転に伴って外槽6内を回転する洗濯水の循環水路28と、外槽6に設けた取水口20と、回転ドラム5内部に吐出させる吐出口32と、外槽5内に一対の電極からなる泡検知手段53とを備え、前記循環水路にて回転ドラム5内に洗濯水をふりかけるシャワー吐出工程と回転ドラム5の回転により洗濯物の自重落下によるたたき洗い工程とを交互に実行し、前記泡検知手段53が泡を検知している間は、前記シャワー吐出工程を実行せずに、前記低速で回転ドラム5を回転するたたき洗い工程を実行するので、洗浄力を低下させること無く、回転ドラム5内や外槽6内に泡が充満することを防ぐことができ、洗浄力低下や、電気部品への侵入を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水平方向もしくは斜め方向に回転軸を有する回転ドラム内で洗濯、すすぎ、脱水等の各工程を行うドラム式洗濯機に関するものである。
従来におけるこの種のドラム式洗濯機は図11に示すように構成している。以下その構成を説明する。
図11は、回転ドラムの回転軸が水平方向であるドラム式洗濯機の断面図である。
ドラム式洗濯機筐体101内に、サスペンションによって支持された外槽102と、外槽102内に回転自在に支持された回転ドラム103を配設している。回転ドラム103は、外槽102の外底部に固着した駆動モータ104によって回転駆動される。筐体101の正面側に開閉自在に設けた扉体105を開くことにより、外槽102の開口部102a及び回転ドラム103にある開口部103aを通して洗濯物を回転ドラム103内から出し入れすることができるようになっている。
このようなドラム式洗濯機における洗濯工程について説明する。扉体105が開かれて回転ドラム103内に洗濯物が投入され、さらに洗剤が投入されて運転が開始されると、まず、給水弁106を開き外槽102内に所定の水位まで給水する。その後、駆動モータ104により回転ドラム103を所定回転速度で回転駆動させると、回転ドラム103に収容された洗濯物は、回転ドラム103の内面に設けられた複数個の撹拌突起(バッフル)107に引っ掛けられて回転方向に持ち上げられて適当な高さから落下しその衝撃力で洗濯される、いわゆるたたき洗いを行う(例えば、特許文献1参照)。
この洗濯工程の後、汚れた洗濯水を排水し、新たに供給した水を用いてすすぎ工程を実行し、すすぎ工程が終了すると回転ドラム103を高速回転させる脱水工程を行う。これらの工程は所定の制御手段に基づいて自動実行される。
この種のドラム式洗濯機の特徴として、洗濯水量が少なくすることができる一方、このような構成では、洗濯物が十分洗濯水を含まない状態で洗濯工程を行う事や、かつ洗濯物の自重落下によるたたき洗いを行う事により、洗浄力の不足や、洗浄ムラ、さらに一定の洗浄力を確保するには洗いに時間がかかるという課題があった。
これらの課題を解決するものとして、従来技術として外槽102内に溜まった洗濯水を循環ポンプで吸い上げ、回転ドラム内に戻すことにより洗濯物に洗濯水を十分に給水させて洗浄力を高める技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−215894号公報 特開平9−215893号公報
しかしながら、前記従来の構成では、循環ポンプにより循環することができる水量は循環ポンプの能力に影響されるため、洗濯物に洗濯水を十分に給水させるには大型の循環ポンプが必要となるが、一方洗濯機本体をコンパクト化しなければならないという課題もありその結果、循環ポンプも小さくせざるを得ず、そのため十分な循環水量を得ることができないという課題があった。また、循環ポンプという新たな構成が必要となる為、複雑な構成となり、生産性や製造コスト面に課題があった。
また、洗濯水を循環させることにより洗剤泡が多量に発生すると、たたき洗いの自重落下の衝撃力が泡で緩和されてしまい、洗浄力を低下させるという課題や、多量に発生した洗剤泡が電気部品等に侵入すると絶縁劣化を引き起こすという課題もあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、循環ポンプ等を用いることなく外槽内の洗濯水を回転ドラム内に戻すことにより、洗浄力を向上させ、洗浄ムラを減少させることができるとともに製造コストを低く抑え、かつ洗濯水の循環による洗剤泡の発生を低減させて洗浄力低下や、絶縁劣化を防止するドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機は、回転ドラムの回転に伴って外槽内を回転する洗濯水の循環水路を構成し、外槽に設けた取水口に取り込み、その取水口から取り込んだ洗濯水を循環させて吐出口から回転ドラム内部に吐出して洗濯物にふりかけるシャワー吐出工程と、回転ドラムの回転により洗濯物の自重落下によるたたき洗い工程とを実行し、一方外槽内に一対の電極からなる泡検知手段を構成して、前記泡検知手段が泡を検知している間は、前記シャワー吐出工程を実行せずに前記たたき洗い工程を実行する、としたものである。
これにより、洗濯水を洗濯物にふりかけて循環させるので、洗濯水が洗濯物に含まれやすくなるため、洗浄力が向上し、洗浄ムラを減少させることができる。また、泡検知手段が泡を検知している間は、高速で回転ドラムを回転するシャワー吐出工程を実行せずに低速で回転ドラムを回転するたたき洗い工程を実行するので、回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐことが可能となり、洗浄力低下も防止できる。
本発明のドラム式洗濯機は、循環ポンプ等を用いることなく外槽内の洗濯水を回転ドラム内に循環することにより、洗浄力を向上させ、洗浄ムラを減少させることができるとともに洗剤の種類や量、水温や水量、衣類の種類や量などによって、泡立ちやすい場合でも、回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐことができる。
第1の発明におけるドラム式洗濯機は、筐体と、前記筐体に内包され衣類出入用の第1開口部を有する有底円筒状の外槽と、前記外槽に回転自在に内包され前記第1開口部に対応して開口する第2開口部と水平方向または水平方向から傾斜した回転軸とを有する有底円筒状の回転ドラムと、前記回転ドラム回転駆動する駆動モータと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽に設けられ前記回転ドラムの回転に伴って前記外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口と、前記取水口と一端が連通する循環水路と、前記循環水路の他端と連通し前記回転ドラム内に洗濯水を吐出する吐出口と、前記外槽内で少なくとも一方が運転時の水位より上方に設けた一対の電極からなる泡検知手段と、前記駆動モータ、給水手段等を制御して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は前記回転ドラムを第1の所定回転速度で回転させることにより、前記洗濯物を前記回転ドラムの回転により回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させて洗浄するたたき洗い工程を第1の所定時間実行し、前記回転ドラムを前記第1の所定回転速度より高い第2の所定回転速度で回転させることにより、洗濯物を遠心力で前記回転ドラムの内周壁に張り付かせるとともに吐出口から洗濯水を吐出させるシャワー吐出工程を第2の所定時間実行し、前記たたき洗い工程及び前記シャワー吐出工程を交互に実行すると共に、前記泡検知手段が泡を検知している間は、前記シャワー吐出工程を実行せずに前記たたき洗い工程を実行するものである。
この構成によると、回転ドラムの回転に伴って回転する外槽内の洗濯水を、外槽に設けた取水口に取り込み、その取水口から取り込んだ洗濯水を吐出口から回転ドラムに吐出することにより、洗濯水を洗濯物にふりかけて循環させる。これにより洗濯水が洗濯物に含まれやすくなるため、洗浄力が向上し、洗浄ムラを減少させることができる。また、洗剤の種類や量、水温や水量、衣類の種類や量などの条件によっては、泡立ちやすい場合があるが、泡検知手段が泡を検知している間は、高速で回転ドラムを回転するシャワー吐出工程を実行せずに低速で回転ドラムを回転するたたき洗い工程を実行するので洗浄力の低下も無く、回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐことができる。
第2の発明は、前記請求項1の発明において、制御手段は、シャワー吐出工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記シャワー吐出工程を中止し、たたき洗い工程に移行するとともに、前記移行後のたたき洗い工程は泡検知手段が泡を検知していないときのたたき洗いよりも撹拌力の弱いたたき洗いとなる洗濯シーケンスとしたものである。
この構成によると、泡立ちやすい条件でシャワー吐出工程を連続して実行すると、急速に泡が成長するため、泡検知手段が泡を検知したときは、速やかにシャワー吐出工程を中止することにより、瞬間的に回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐとともに、通常のたたき洗いよりも回転ドラムの回転数を低く設定する等の撹拌力の弱い洗濯シーケンスにするため、泡の成長を抑え、消泡することができる。
第3の発明は、前記請求項1または2記載の発明において、制御手段は、たたき洗い工程およびシャワー吐出工程より前に、第1の所定回転速度より高い第3の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗濯水を泡立たせる泡生成工程を有し、前記泡生成工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記泡生成工程を中止し、次工程の給水工程に移行するものである。
泡を生成させる目的は、少量の洗濯水を体積の大きい泡の状態にして、回転ドラム内の洗濯物に付着浸透させることにより、汚れに洗剤成分が作用しやすく高濃度の洗剤液が染み込みやすくなり洗いムラが減少し洗浄力が向上する為であるが、多量すぎると泡が緩衝作用となりたたき洗いの性能を低下させるという弊害が出る。
前記の構成によると、泡立ちやすい条件で泡生成工程を連続して実行すると、急速に泡が成長するため、泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに泡生成工程を中止するため、瞬間的に回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐことができる。なお、このときは泡の発生量が多いため必要量は十分あるので、泡生成工程を中止し、次工程に移行しても何ら問題はない。
第4の発明は、前記請求項1〜3記載の発明において、制御手段は、泡生成工程より前に、たたき洗い工程の第1の所定回転速度より高い第4の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗剤を溶解する洗剤溶解工程を有し、前記洗剤溶解工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記洗剤溶解工程を中止するとともに、次工程の泡生成工程も中止し、その次の給水工程に移行することを特徴とするものである。
この構成によると、泡立ちやすい条件で洗剤溶解工程を連続して実行すると、急速に泡が成長するため、泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに洗剤溶解工程を中止するため、瞬間的に回転ドラム内や外槽内に泡が充満することを防ぐことができる。なお、このときは泡の発生量が多いため、洗剤溶解工程を中止するとともに、次工程の泡生成工程を中止し、その次の工程に移行しても何ら問題はない。
第5の発明は、前記請求項1〜4記載の発明において、制御手段は、洗剤溶解工程または泡生成工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、シャワー吐出工程の第2の回転数を低くまたは第2の所定時間を短く変更することを特徴とするものである。
この構成によると、洗い工程の初期の洗剤溶解工程または泡生成工程で泡の発生量が多いと判断した場合は、次工程のシャワー吐出工程の回転数を低くするか、運転時間を短くすることで、撹拌力を低下させ泡の発生量を抑えることができ、いたずらに泡検知してその後のたたき洗いを通常のたたき洗いよりも弱い洗濯シーケンスにしなくて済むため、洗浄力を確保できるとともに、洗濯時間もいたずらに延長しなくて済む。
以下、本発明の実行の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実行の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の断面図を示している。図1において、ドラム式洗濯機の筐体1内には、有底円筒状の外槽6がサスペンション構成(図示せず)によって筐体1の正面側から背面側に向かって下向きに傾斜した状態で防振支持されている。外槽6は外槽本体2と外槽カバー3とで構成され、その接続部分で第1のパッキング部材4を介して水密的に接続固定されている。外槽6は、その内側に有底円筒形に形成された回転ドラム5を、その回転軸が筐体1の正面側から背面側に向かって下向きに傾斜するように回転自在に支持している。
筐体1の正面側には、洗濯物を出し入れするための筐体開口部1aが形成されており、さらにその筐体開口部1aを開閉自在に覆う扉体8が設けられている。
外槽カバー3には、筐体開口部1aの対応位置に外槽カバー開口部(第1開口部)3aが設けられており、回転ドラム5には、筐体開口部1a及び外槽カバー開口部3aの対応位置に、回転ドラム開口部5a(第2開口部)が設けられている。この筐体開口部1a、外槽カバー開口部3a及び回転ドラム開口部5aを介して、筐体1の外から回転ドラム5内への洗濯物の出し入れを行う。
回転ドラム5は、回転ドラム開口部5aが設けられた回転ドラム前面部5b、有底円筒状の胴部並びに多数の水抜き用の通水孔5gを有した回転ドラム胴部5c及び底部を構成する回転ドラム底部5dより構成され、また回転ドラム胴部5cの内面には撹拌突起5eが複数個設けられており、外槽本体2の外槽本体底部2cの外方に取り付けられた駆動モータ7によって回転駆動され、その回転速度や回転方向は可変である。
第1の給水弁(第1の給水手段)9には、第1給水ホース10aの一端が接続され、第1給水ホース10aの他端は、注水口金部10bに接続されている。注水口金部10bは、注水される水が略水平方向に広がりながら回転ドラム5内へ注水されるようスリット状に開口しており、回転ドラム5内に広がるように注水される。
第2の給水弁(第2の給水手段)11には、第2給水ホース13aの一端が接続され、第2給水ホース13aの他端は洗剤13bを収納する洗剤ケース13cに接続され、さらに洗剤ケース13cの下部に第3給水ホース13dの一端が接続され、第3給水ホース13dの他端が外槽6に接続されて、外槽6内に給水できるようにしている。
洗剤ケース13cの上面には、第2給水ホース13aにより給水された水を洗剤ケース13c内へシャワー状に注水する複数の注水穴13eが設けられ、注水穴13eから出たシャワー状の水は洗剤13bの上に落下し、洗剤13bとともに外槽6内に流れ落ちる。外槽6内へ流れ落ちた洗濯水は、洗濯工程やすすぎ工程後の排水工程時に排水管路42の途中に設けられた排水弁43が開かれることにより、外槽6外へ排水される。
また、本実施の形態におけるドラム式洗濯機は、回転ドラム5内の洗濯物を乾燥させる乾燥機能を有している。図2は、本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の外槽6内に送風する循環送風経路を示す側断面図である。
図2に示すように、筐体1の上方にはヒータ44と送風ファン45とを内部に収容したファンケース46が設けられている。この送風ファン45を回転させることにより、循環送風経路内に空気の流れが発生し、回転ドラム5内の空気は、回転ドラム5の側壁に設けられた通水孔5gを通して、外槽6の胴部に設けた温風取入口47から、一端が温風取入口47と連通する熱交換経路48へ排気される。この熱交換経路48において湿気を含んだ空気は除湿され、さらに熱交換経路48の他端と連通する第1蛇腹ホース49を介してファンケース46へ送り込まれる。
ファンケース46内でヒータ44に加熱された空気は、送風ファン45にてファンケース46と一端が連通する第2蛇腹ホース50を介して温風送風経路51を通り、さらに外槽6の背面に設けられ温風送風経路51の他端と連通する温風送風口52から外槽6内に送風され、さらに回転ドラム5の通水孔5g等を通って回転ドラム5内に再び送風される。上記のような空気の循環を所定時間繰り返すことにより洗濯物の乾燥がなされる。
また、外槽6の前面下部に設けた電極の一方53aと、温風送風経路51内の温風送風口52付近に設けた電極の他方53bからなる泡検知手段53を設けて、両電極間の電気抵抗値、電位差等から外槽6内部に発生した洗剤による泡の量を検知する。
図3は、本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の制御装置15の回路構成を示すブロック図である。制御装置15は、制御手段16、設定手段17、記憶手段18及びパワースイッチング手段19等から構成される。マイクロコンピュータ等により構成される制御手段16は、設定手段17から入力される運転コースの選択などの設定入力、洗濯物の量に応じて駆動モータ7が受ける負荷変化から洗濯物の量を検知する布量検知手段12からの入力、外槽6内の洗濯水の水位を検知する水位検知手段14からの入力、及び泡検知手段53の入力に応じて、記憶手段18に記憶された制御プログラムを用いてパワースイッチング手段19に制御指令を出力する。パワースイッチング手段19はSCR(サイリスタ)等のスイッチング素子を用いて構成されており、制御手段16からの制御指令に応じて駆動モータ7、第1の給水弁9、第2の給水弁11および排水弁43、ヒータ44、送風ファン45などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水など一連の行程を制御する。
駆動モータ7は、例えば直流ブラシレスモータ等で構成され、前記制御手段16およびパワースイッチング手段19により正逆回転および回転数可変に制御される。
図4は、本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の外槽本体2の斜視図である。
図5は同外槽カバー3の斜視図である。以下図4、図5に従って循環水路の構成を説明する。
外槽本体2は、外槽本体開口部2a、外槽本体胴部2bおよび外槽本体底部2cを有する有底円筒型である。
外槽本体底部2cと外槽本体胴部2bの境界部の近傍であって外槽本体底部2c内面には、略凹状に形成された外槽本体底溝部2dを、外槽本体胴部2bと略同心円の円弧状に設けている。外槽本体底溝部2dには、内面側より外槽本体底溝部2dに対応した形状の外槽本体溝蓋23が、その外周近傍に設けられた第2のパッキング部材24を介して外周部をねじ25にてねじ止め固定されており、この外槽本体底溝部2dと外槽本体溝蓋23とにより第1の循環水路22が形成されている。
第1の循環水路22の一端である取水口20は、底面が外槽本体底溝部2dの底面から外槽本体底部2cの内面まで徐々に変化する案内凹部21に連通している。また、外槽本体2には、その外槽本体胴部2bの外側に、外槽本体開口部2aから外槽本体底部2cまで連通するパイプ状の第2の循環水路26が一体に形成されており、この第2の循環水路26の外槽本体底部2c側の端が第1の循環水路22の他端に連通している。
図5に従って外槽カバー3の構成の説明をする。
外槽カバー3は、外槽カバー開口部3aが設けられた外槽カバー前面部3bと、外槽カバー胴部3cと、外槽カバー後方開口部3dを有する略円筒状に形成されている。
外槽カバー3には、その外槽カバー胴部3cの外側で、前記第2の循環水路26に対応する位置に外槽カバー後方開口部3dから外槽カバー前面部3bまで連通する第3の循環水路27が一体に形成されている。
外槽カバー前面部3b内面には、略凹状に形成された外槽カバー前面溝部3eを、外槽カバー前面部3bの外周側から外槽カバー開口部3aに近づくにつれ、途中で二股に分かれるような略Y字状に設けられている。この外槽カバー前面溝部3eには、内面側より外槽カバー前面溝部3eの形状に対応した形状の外槽カバー溝蓋29が、その外周近傍に設けられた第3のパッキング部材30を介して、外周部をねじ31にてねじ止め固定されている。この外槽カバー前面溝部3eと外槽カバー溝蓋29とにより、略Y字状の第4の循環水路28が形成されている。
第4の循環水路28の略Y字状の下側端である一端は、第3の循環水路27の外槽カバー前面部3b側の端と連通している。外槽カバー溝蓋29には、二股に分かれた先端部分の近傍に、洗濯水を吐出するための吐出口32を有する循環ノズル34がそれぞれ設けられている。
この構成により、図1に示すように吐出口32は、外槽カバー開口部3aの外周近傍で、かつ回転ドラム開口部5a内に面するように配設されている。
また、外槽本体2と外槽カバー3が接続固定され外槽6として筐体1に支持された状態において、前記吐出口32は、外槽カバー開口部3aの下方に位置し、取水口20より低い位置になるように設けられている。
また、外槽本体2と外槽カバー3が接続固定された時において、第2の循環水路26と第3の循環水路27は、前述した外槽本体2と外槽カバー3を接続固定する方法と同様にして第1のパッキング部材4を介して水密的に接続固定されている。
図6は本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の(a)は同循環ノズル34の正面図、(b)は同循環ノズル34の平面図、(c)は同循環ノズル34の側断面図である。
循環ノズル34は、一端が第4の循環水路28と連通し、他端が回転ドラム5の内面側へ突出した、略円筒状のノズル34aと、下半分がノズル34aの突出した端の下半分と一体に形成され、上半分が回転ドラム5の内面側へ向かうにつれてノズル34aの先端から離れるようにかつ上方に傾斜し、その上端の高さがノズル34aの上端と略同じ高さになるように形成された略円盤状の調節板33とで、構成されている。この調節板33の上半分をノズル34aと離すことにより吐出口32を形成している。また、調節板33の傾斜角度を調節することにより、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通ってきた洗濯水の吐出角度を調節することができる。
図7は、本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の回転ドラム5の回転ドラム底部の外方からの平面図(図1の駆動モータ7側から矢視)であり、図8は、同回転ドラム5の要部縦断面図である。
以下図7、図8に従い循環水路に洗濯水を循環させるポンプ機能をはたす回転ドラム5の構成を説明する。
回転ドラム底部5dは、その外周に外側へ突出するフランジ部5fを設けることで、略凹状に形成され、回転ドラム胴部5cの後端部分と、フランジ部5fとを加締または溶接等により連接している。
この回転ドラム底部5dの外面側のフランジ部5f内には、3本の延設部35aを略放射状に有するアルミダイキャスト製のドラム固定部材35が設けられるとともに、3本の延設部35a間に、それぞれ回転ドラム底部5dの外周に沿うように形成された略円弧状箱形のリブ取付部材37が設けられている。
ドラム固定部材35は、図7に示すように外周方向からのねじ36にて回転ドラム5と、平面方向からの取付ねじ39aにてリブ取付部材37とをそれぞれ固着し、さらに駆動モータ7のシャフトとは、その中央部分で連結され、駆動モータ7の回転を回転ドラム5に伝達している。なお図7で矢印Bの方向は筐体1の前面側から見て右回転である。
リブ取付部材37は、外周に後方へ凸の外壁40および内壁41を設けることで、断面略凹状に形成し、その内部に外壁40と内壁41とを連結する複数本のリブ38を外壁40と内壁41とほぼ同じ高さで、外周側に向かうにつれ外槽6内を回転する洗濯水の流れ方向に向かって所定の角度で傾斜させ、かつ、外槽6内を回転する洗濯水の流れ方向と反対方向に凸となるように湾曲させている。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下その動作及び作用を説明する。図9および図10は本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の制御手段のフローチャートで洗い工程の制御を示すもので、図9は、布量判定工程から泡生成工程までのフローチャート、図10は、図9の続きで、第2の給水工程からシャワー吐出工程までのフローチャートである。
(布量判定工程)
S100において、回転ドラム5内に洗濯物が投入され運転開始の入力が行われると、制御手段16は、制御プログラムを記憶手段18から読み出し、以下に説明する制御動作を行う。S101では、布量検知手段12により回転ドラム5を回転させることにより洗濯物の量を検知し、検知した洗濯物の量を記憶手段18に記憶する。
(第1の給水工程)
次にS102では、第1の給水弁9を開き、第1給水ホース10aを通して注水口金部10bから回転ドラム5内に注水するとともに、第5の所定回転速度(例えば、35r/min)で筐体1の正面側から見て左回転させる。既述のように注水口金部10bはスリット状に開口しているため、注水された水は略水平方向に広がって回転ドラム5内の洗濯物にふりかかり、洗濯物に浸透する。第5の所定時間(例えば、60秒)給水すると(S103)、S104で第1の給水弁9を閉じ、給水を停止する。
次にS105では、回転ドラム5の回転はそのままで、第2の給水弁11を開き第2給水ホース13aを通して洗剤ケース13cに水を流し込む。洗剤ケース13cに流れ込んだ水は、洗剤ケース13cの上面に設けられた複数の注水穴13eを通過し、シャワー状に洗剤13b上へ流れ落ちる。その後、水は洗剤13bとともに洗剤ケース13cの下部に接続した第3給水ホース13dを通り、外槽6内に流れ込む。
S106において、第1の水位まで水が給水されたことを水位検知手段14により検知すると、S107において第2の給水弁11を閉じて給水を停止するとともに、回転ドラム5の回転を停止させる。
(洗剤溶解工程)
次にS108において、回転ドラム5を、静止状態から右回転で、第4の所定回転速度(回転ドラム5の回転に伴う遠心力により洗濯物が回転ドラム5の内周面に張り付く程度の回転速度、例えば80r/min)まで徐々に加速させることにより、洗濯物に作用する重力よりも遠心力が大きくなるようにして、洗濯物を回転ドラム5の内周面に張り付かせる。そして、第4の所定時間(例えば30秒)、回転ドラム5を回転させることにより外槽6内の洗濯水を撹拌せしめ洗剤13bを溶解する。この洗剤溶解工程において洗剤を溶解させておくことにより、後の工程において外槽6内の洗濯水を回転ドラム5内に循環させたときに、洗剤13bが洗濯水に溶けない状態で洗濯物に付着してしまうのを防ぐことができる。
ここで、洗剤の種類や量、水温や水量、衣類の種類や量などによって、泡立ちやすい条件では、やや高い回転数である第4の所定回転速度(例えば80r/min)で回転ドラム5を回転させていると、洗剤泡が成長し、温風送風経路51に侵入する場合がある。洗剤泡の進入が多いときは、温風送風経路51内に設けた泡検知手段53の他方の電極53bにまで達し、泡検知(S109)する。このときは、洗剤泡の発生が多いとともに、洗剤13bが十分溶解したと判断して残りの洗剤溶解工程、及び次の泡生成工程を中止し、次の第2の給水工程(S115)に移行する。
(泡生成工程)
次にS111では、回転ドラム5を右回転のまま、その回転速度を、第4の所定回転速度から第3の所定回転速度(第4の所定回転速度より高い回転速度、例えば、120r/min)まで立ち上げ、撹拌力を高めて外槽6内の洗濯水を泡立たせて洗剤泡を生成する。このとき、図7に示すように回転ドラム底部5dに形成されたリブ38が右回転方向に向かって傾斜しているため、回転ドラム5が右回転(矢印Bは筐体1前面側から見て右回転)することにより洗濯水をより多く掻きあげ、洗濯水をさらに泡立たせることができる。このようにして大量に生成された洗剤泡は、外槽6と回転ドラム5の間に充満して回転ドラム開口部5a側へ上昇し、回転ドラム開口部5aから回転ドラム5内に流入する。
さらに、リブ38により外槽6内の洗剤泡を含む洗濯水が撹拌され掻きあげられることにより、洗濯水は外槽本体胴部2bと外槽本体底部2cの境界近傍を回転し、外槽本体底部2cに設けた案内凹部21に導かれて取水口20に取り込まれ、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通って吐出口32から回転ドラム5内に吐出される。これにより、洗剤泡を含む洗濯水を大量に回転ドラム5内に循環することができ、高濃度の洗剤液を洗濯物に染み込ませる事ができる。
このように、S113にて回転ドラム5を第3の所定回転速度(例えば120r/min)で第3の所定時間(例えば30秒)回転させて洗剤泡を生成し回転ドラム5内に洗剤泡を充満させると、S114に移行して回転ドラム5を停止する。
以上により泡生成工程(S111〜S114)では、洗濯水を体積の大きい泡の状態にして、回転ドラム5内の洗濯物に付着浸透させることにより、汚れに洗剤成分が作用しやすくなり、高濃度の洗剤液が染み込みやすくなって洗いむらが抑制され、洗浄力が向上する。また、洗剤泡を含む洗濯水を早期に洗濯物に浸透させるほど洗浄力を上げることができるので、この泡生成工程はできるだけ早い段階で行うことが望ましい。
ここで、洗剤泡が成長しやすい条件で、温風送風経路51に洗剤泡の進入が多いときは、温風送風経路51内に設けた泡検知手段の他方の電極53bにまで達し、泡検知(S112)する。このときは、洗剤泡が多いと判断して泡生成工程を中止し、次の第2の給水工程(S115)に移行する。
(第2の給水工程)
次にS115では、第1の給水弁9を開き第1給水ホース10aを通じて注水口金部10bから回転ドラム5内に給水するとともに、回転ドラム5を、第1の所定回転速度(回転ドラム5内に収容された洗濯物が、回転ドラム5の回転により回転方向に持ち上げられ、回転に伴う慣性や遠心力よりも自重が勝る高さ位置に移動したとき回転ドラム5の下方内周面上に落下する挙動を示す回転速度、例えば45r/min)で右回転・休止・第1の所定回転速度で左回転・休止の順で繰り返し回転させつつ、第2の所定水位まで給水すると、S117において第1の給水弁9を閉じ給水を停止する。
(たたき洗い工程)
S118において泡の発生が検知されない場合S119に進み、第1の給水弁9を開き第1給水ホース10aを通じて注水口金部10bから回転ドラム5の内部に第1の所定水位まで給水すると共に、回転ドラム5を第1の所定回転速度(例えば45r/min)で右回転・休止・第1の所定回転速度で左回転・休止の順に繰り返し回転させる。また、第2の所定水位まで給水すると、S121において第1の給水弁9を閉じ給水を停止する。
このとき、回転ドラム5を第1の所定回転速度(例えば45r/min)で回転させることにより、回転ドラム5の内周面の複数位置に設けた撹拌突起5eが、回転ドラム5内の洗濯物を引っ掛けて回転方向に持ち上げる。持ち上げられた洗濯物は次々と持ち上げられては落下するため位置が次々と入れ替わり、随時洗濯物に洗剤泡が浸透しながら、洗濯物は落下したときの衝撃力で洗浄される。回転ドラム5を第1の所定時間(例えば、3分30秒)回転させると、次のシャワー吐出行程(S126〜S128)へ移る。
ここで、S118において、洗剤泡が成長しやすい条件で、温風送風経路51に洗剤泡の進入が多いときは、温風送風経路51内に設けた泡検知手段の電極53bにまで達し、泡検知する。このときは、洗剤泡が多いと判断して、S122の低速回転の第6の所定回転速度(例えば30r/min)で右回転・休止・第6の所定回転速度で左回転・休止の順に繰り返し回転させるというシーケンスになる。このように極めて低い回転速度で運転することにより洗剤泡の成長を抑えることができ、S123で第6の所定時間(例えば1分)経過後、S124に戻り第1の所定時間(例えば3分30秒)が経過していなければ、再度泡検知手段53によって泡の進入を検知する。S124で第1の所定時間(例えば3分30秒)が経過すると、S125で泡検知手段53によって洗剤泡の進入を検知し、洗剤泡を検知するとシャワー吐出工程を飛ばし、S129に進むが第7の所定時間(たとえば25分)は経過していないのでS118に戻って再びたたき洗い工程を開始する。
これによって、洗剤泡が多いときは泡検知手段が泡を検知し、回転ドラム5が高速で回転するシャワー吐出工程を実行せずにたたき洗いを行うように制御した為、洗剤泡の成長を抑えることができる。
S125で洗剤泡を検知しないときは、次のシャワー吐出工程に移行する。
(シャワー吐出工程)
S126にて回転ドラム5を第2の所定回転速度(例えば120r/min)で右回転させると、外槽6内の洗濯水はリブ38により掻きあげられて取水口20に取り込まれ、第1〜4の循環水路22、26、27、28を通って吐出口32から回転ドラム5内に吐出され、回転ドラム5内に循環される。洗濯水を循環させることにより洗濯物に洗濯水をより多く浸透させることができる。
回転ドラム5を第2の所定時間(例えば、30秒)回転させると、S129にて第7の所要時間(例えば25分)が経過していなければS118に戻って再びたたき洗い工程を開始する。これにより、シャワー吐出工程で洗濯物に洗濯水を十分に浸透させた状態でたたき洗い工程を行うことができる。上記のようにたたき洗い工程とシャワー吐出工程を第7の所定時間(例えば、25分)経過するまで繰り返して行い、この第7の所定時間経過すると、次のS130のすすぎ工程へ移る。
ここで、S127において、洗剤泡が成長しやすい条件で、温風送風経路51に洗剤泡の進入が多いときは、温風送風経路51内に設けた泡検知手段53の電極53bにまで達し、泡検知する。このときは、洗剤泡が多いと判断してシャワー吐出工程を中止し、S118のたたき洗い工程に移行する。さらにS118でも泡検知がなされるので、S122の低速回転の第6の所定回転速度(例えば30r/min)の撹拌力の弱い洗濯シーケンスとなる。
また、図9、図10の動作フローチャートには記載していないが、洗剤溶解工程または泡生成工程を実行中に泡検知手段53が泡を検知したときは、シャワー吐出工程の第2の回転数(本案では例えば120r/min)としたが、これより低回転の例えば100r/min、または第2の所定時間(本案では例えば30秒)を短く例えば20秒に変更してもよい。この構成によると、シャワー吐出工程で泡の発生量を抑えることができ、いたずらに泡検知してその後のたたき洗いシーケンスを通常のたたき洗いよりも撹拌力の弱い洗濯シーケンスにしなくて済むため、洗浄力を確保できるとともに、洗濯時間もいたずらに延長しなくて済む。
以上の洗い工程(S100〜S129)を行った後、すすぎ工程、脱水工程を行う。
以上のように本発明のドラム式洗濯機では、たたき洗い工程とシャワー吐出工程を繰り返し行うことにより、洗濯水を循環させて洗濯物により多くの洗濯水を浸透させることができ、洗濯物に洗濯水を十分浸透させた状態でたたき洗いを行うことができるので、洗濯水の浸透が不十分な状態でたたき洗いを行う場合に比べて洗浄力を向上させることができるともに、洗浄ムラを減らすことができる。
また、洗濯水を循環させることにより、外槽6内の水位を上げることなく洗浄力を上げることができる。さらに、同じ洗浄効果を得るための時間が短くなり、洗い時間を短縮することができる。
また、外槽6内に洗剤泡が過剰に発生したときは、洗剤泡が温風送風経路51内に入り込み、泡検知手段53の電極53bの位置まで達したとき、泡検知をする。前記泡の検知により、既述のように泡の発生を抑える制御にて、たたき洗いの洗浄効果の低下を防止するだけでなく、洗剤泡がさらに生成されて泡検知手段53の電極53b位置よりもさらに温風送風経路51の奥へ侵入して、洗剤泡が送風ファン45やヒータ44等の電気部品に付着してしまい、絶縁劣化や故障等の不具合が発生してしまうことも防ぐことができる。
なお、本実行の形態では洗い工程において洗剤溶解工程、泡生成工程、たたき洗い工程およびシャワー吐出工程を行ったが、泡生成工程を行わずにたたき洗い工程とシャワー吐出工程を行ってもよく、シャワー吐出工程において外槽6内の洗濯水を吐出口32より回転ドラム5内に循環し、洗濯物に洗濯水を十分に浸透させた状態でたたき洗いを行うことにより、洗浄力を向上させることもできる。
また、本実施の形態では、泡検知手段53の他方の電極53bを温風送風経路51内に設けた場合について説明したが、泡検知手段53を設ける位置は外槽6内の洗濯泡の量を検知できる位置であればどこでもよく、その位置に応じて、各工程における回転ドラム5の回転方向を決めてもよい。さらに、泡検知手段53に関係なく各工程の回転ドラム5の回転方向を決めてもよい。
また、本実施の形態では、乾燥機能を有するドラム式洗濯機について説明したが、乾燥機能を有しないドラム式洗濯機でも同様の効果を奏することができる。
また、リブ38の形状は本実施の形態で説明した形状に限定されず、洗濯水を掻きあげる形状であることが望ましいが、リブ38を設けなくても洗濯水を循環させることができるのであればリブ38を設けなくてもよい。
また、取水口20、第1〜4の循環水路22、26、27、28および吐出口32は本実行の形態1で説明した構成に限定されず、取水口20は外槽6内の洗濯水を取り込むことができ、第1〜4の循環水路22、26、27、28は取水口20から取り込んだ洗濯水を吐出口32まで流すことができ、吐出口32は取水口20から取り込んだ洗濯水を回転ドラム5内に吐出できる構成であればどのような構成でもよい。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、循環ポンプを用いずにシャワー吐出による洗いを実行することができるため、洗浄力を向上させることができるともに洗浄ムラを減少させることが可能となり、かつ洗濯水の循環による洗剤泡の発生を低減させて洗浄力低下を防止すると共に、泡による電気部品への絶縁劣化等の影響も無くなるので、洗濯機に限らず、回転ドラムを回転させながら洗浄を行う各種機器、装置にも広く適用できるものである。
本発明の実施の形態におけるドラム式洗濯機の断面図 同外槽内に送風する循環送風経路を示す側断面図 同制御装置の回路構成を示すブロック図 同外槽本体の斜視図 同外槽カバーの斜視図 (a)同循環ノズルの正面図(b)同循環ノズルの平面図(c)同循環ノズルの側断面図 同回転ドラムの底部の外方からの平面図 同回転ドラムの要部縦断面図 同制御手段の動作フローチャート 同図9の続きの制御手段の動作フローチャート 従来のドラム式洗濯機の構造を示す断面図
符号の説明
1 筐体
3a 第1開口部
5 回転ドラム
5a 第2開口部
6 外槽
7 駆動モータ
9 給水手段
16 制御手段
20 取水口
22 第1の循環水路
26 第2の循環水路
27 第3の循環水路
28 第4の循環水路
32 吐出口
53b 泡検知手段

Claims (5)

  1. 筐体と、前記筐体に内包され衣類出入用の第1開口部を有する有底円筒状の外槽と、前記外槽に回転自在に内包され前記第1開口部に対応して開口する第2開口部と水平方向または水平方向から傾斜した回転軸とを有する有底円筒状の回転ドラムと前記回転ドラムを回転駆動する駆動モータと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽に設けられ前記回転ドラムの回転に伴って前記外槽内を回転する洗濯水が入り込む取水口と、前記取水口と一端が連通する循環水路と、前記循環水路の他端と連通し前記回転ドラム内に洗濯水を吐出する吐出口と、前記外槽内で少なくとも一方が運転時の水位より上方に設けた一対の電極からなる泡検知手段と、前記駆動モータ、給水手段等を制御して洗い、すすぎ、脱水等の各工程を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は前記回転ドラムを第1の所定回転速度で回転させることにより、前記洗濯物を前記回転ドラムの回転により回転方向に持ち上げて適当な高さから落下させて洗浄するたたき洗い工程を第1の所定時間実行し、前記回転ドラムを前記第1の所定回転速度より高い第2の所定回転速度で回転させることにより、洗濯物を遠心力で前記回転ドラムの内周壁に張り付かせるとともに吐出口から洗濯水を吐出させるシャワー吐出工程を第2の所定時間実行し、前記たたき洗い工程及び前記シャワー吐出工程を交互に実行すると共に、前記泡検知手段が泡を検知している間は、前記シャワー吐出工程を実行せずに前記たたき洗い工程を実行するようにしたドラム式洗濯機。
  2. 制御手段は、シャワー吐出工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記シャワー吐出工程を中止し、たたき洗い工程に移行するとともに、前記移行後のたたき洗い工程は泡検知手段が泡を検知していないときのたたき洗いよりも撹拌力の弱いたたき洗いとなる洗濯シーケンスとした請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 制御手段は、たたき洗い工程およびシャワー吐出工程より前に、第1の所定回転速度より高い第3の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗濯水を泡立たせる泡生成工程を有し、前記泡生成工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記泡生成工程を中止し、次工程の給水工程に移行することとした請求項1または2記載のドラム式洗濯機。
  4. 制御手段は、泡生成工程より前に、たたき洗い工程の第1の所定回転速度より高い第4の所定回転速度で回転ドラムを回転させることにより外槽内の洗剤を溶解する洗剤溶解工程を有し、前記洗剤溶解工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、速やかに前記洗剤溶解工程を中止するとともに、次工程の泡生成工程も中止し、その次の給水工程に移行することとした請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  5. 制御手段は、洗剤溶解工程または泡生成工程を実行中に泡検知手段が泡を検知したときは、シャワー吐出工程の第2の回転数を低くまたは第2の所定時間を短く変更することとした請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
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