JP2007116135A - 複数の導電構造レベルを備えた集積回路構造、および、その製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝導路抵抗の低減、電流要件の増大への適合等の電気特性の向上、特に、良好な電気特性を有する受動部品の製造と言った新たな応用の可能性を開く、金属配線を有する集積回路構造及びその製造方法の提供。
【解決手段】それぞれ細長い導電路34、48が配置された少なくとも3つの導電構造レベル28、42、52を含む集積回路構造10をシングルダマシンによって製作する。これにより、慣用的に使用されるビアレベルが省略され、種々の技術的効果と新規な適用可能性が生じる。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、基板と、直接的に積層された少なくとも3つの導電構造レベルとを備えた、集積回路構造に関するものである。この基板は、特に、単結晶半導体基板、または、いわゆるSOI基板(シリコン・オン・インシュレータ)である。該導電構造レベルは、電極配線レベルとも呼ばれている。なぜなら、該導電構造レベルに含まれている導電構造が、通常、例えば、アルミニウムの比率が60原子パーセントよりも大きいか、または、90原子パーセントよりも大きいアルミニウム合金、または、銅の比率が60原子パーセントよりも大きいか、または、90原子パーセントよりも大きい銅合金、といった金属または合金を含んでいるからである。しかし、上記の導体材料には、例えばドープされた半導体材料といった他の材料も適している。
これらの導電構造では、横への電流移動のための伝導路と、縦の電流移動に用いられるいわゆるビアまたはコンタクトとは、異なっている。この場合、「縦の」とは、集積型半導体素子も配置された基板の主領域に対して垂直な方向を示している。あるいは、「縦の」は、上記垂直方向とは逆の方向を意味している。また、「横の」は、上記垂直方向を横断する方向、または、上記垂直方向に対して90°の角度の方向を意味している。
導電構造レベルは、それぞれ、1つのレベルまたは1つの平面に配置された複数の導電構造を含んでいる。したがって、近年の平坦化方法(例えば、CMP法(化学的機械研磨法)は、例えば、導電構造レベル間に基本的に平坦な伝導路を形成する。しかし、導電構造レベルの製造誤差のゆえに、平坦化によって完全には平坦にならないときは、導電構造レベルの指定が用いられる。個々のレベルは、他の構造の特性によって(例えば、導電構造レベル間の特定の中間層、または、レベルの下部領域と基板の主な領域との間の特定の間隔によって)、互いに異なっている。この場合、異なるレベルの特定の間隔の違いは、下部領域を有する伝導路が配置された導電構造レベルの下部領域の空間位置における製造誤差の、少なくとも2倍、または少なくとも3倍である。
これらの導電構造は、それぞれ、基板近傍に位置する少なくとも1つの下部領域と、基板から離れた上部領域とを含んでいる。下部領域に対して垂直な方向は、基板の主領域に対して垂直な方向とは逆である。上部領域に対して垂直な方向は、基板の主領域(つまり、半導体素子(例えば、トランジスタ)を含んだ領域)に対して垂直な方向である。
導電構造レベルのうちの1つにおける、導電構造の上部領域は、それぞれ、該導電構造レベルのレベル上部領域に位置している。このレベル上部領域は、例えば平面である。導電構造レベルのうちの1つにおける、導電構造の下部領域は、それぞれ、導電構造レベルのレベル下部領域に位置している。このレベル下部領域は、同様に、例えば平坦な面である。例えば隣接しあう導電構造レベルの導電構造が互いに連結されることにより、平坦なレベル上部領域または平坦なレベル下部領域のずれが生じる。
導電構造レベルのレベル上部領域とレベル下部領域との間に、例えば、導電構造レベルの導電構造の上部領域または下部領域を設けた中間域は存在しない。したがって、デュアルダマシン技術によって形成された導電構造は特に、異なる導電構造レベルに配置される。さらに、導電構造レベルを形成するために、シングルダマシン法、または、いわゆるサブトラクティブ法を用いる。該サブトラクティブ法では、パターニングの間に、形成される導電構造レベルから導電性材料を再び除去する(例えば、RIE法(反応性イオンエッチング))。
各導電構造レベルの導電構造が設けられているこれらのレベルまたは平面は、基板の主領域に対して平行に、したがって互いに平行に、配置されていることが好ましい。
知られている電極配線または配線の典型例は、ビアのみを含んだビアレベル、および、伝導路と場合によってはビアまたはいわゆるランディングパッドとを含んだ伝導路レベルを、交互に使用したものである。この構造は、特に、回路構造の内部導電構造レベルでのみ用いられる。
本発明の目的は、電気特性を向上させ、特に、良好な電気特性を有する受動部品の製造といった新たな応用可能性を開く金属配線を有する集積回路構造を特定することにある。また、その意図は、製造方法を特定することにある。
この回路構造の目的は、請求項1に関連する特徴を有する回路構造によって達成される。改変が、従属請求項において特定されている。
本願発明に係る回路構造の場合、直接連続した少なくとも3つの導電構造レベルがあり、各導電構造レベルは、少なくとも1つの配線伝導路、または、複数の配線伝導路を含んでいる。ある構成では、各配線伝導路は、前記伝導路の幅の少なくとも5倍を超える長さを有する。前記伝導路の長さ及び幅は、横方向に測定される。前記伝導路がその経路に沿って異なる幅を有している場合は、例えばその部分の1つの伝導路の最小幅が基準幅として選択される。
この集積回路構造の動作中に、集積回路構造のフィラー構造、または、他の補助的構造とは結果として異なる配線伝導路を電流が流れる。
したがって、本発明に係る回路構造は、2つの配線伝導路レベルの間に設けられたビアレベルを現さない。このように、隣接する導電構造レベルの相互接続が、例えば、部分の幅の10倍を超える長さを有する比較的長い部分に沿って互いに隣接する態様で配置されると、高いQを有するコイルと、低い接触抵抗を有するキャパシタと、低い非反応性抵抗を有する動作電圧ラインと、同軸線と、他の受動素子を簡単に製造することができる。
さらには、ある構成において、本発明に係る配線は、3つの電極配線がそれぞれ全体の長さに比べて小さい部分、例えば、その端部でのみ他の電極配線レベルの導電構造に隣接する相互接続部を含んでいると、顕著な電気特性を有する。この場合、小さいとは、関連する導電構造レベル内の相互接続部の長さ全体の3分の1未満、または、10分の1未満という意味である。部分の間の部分は、すべてのサイドにおいて誘電性部分に隣接している。
この構成において、3つの導電構造レベルの中央の1つは、中央配線伝導路を含む。基板から最も離れている3つの導電構造レベルの中の導電構造レベルは、基板から離れた配線伝導路を含む。基板に最も近い3つの導電構造レベルの中の導電構造レベルは、基板に近い配線伝導路を含む。中央配線伝導路、基板から離れた配線伝導路、及び基板に近い配線伝導路は、それぞれ、その上部領域及び下部領域が他の電極配線レベルの導電構造に隣接しない部分を有する。この部分は、少なくとも部分の幅、または、部分の幅の2倍、好ましくは、部分の幅の10倍、または、50倍の長さを有する。配線相互接続部には、それぞれ以下に示す構成の1つが設けられている。
−配線伝導路は、関連する導電構造レベルのすぐ下に設けられた導電構造レベルの少なくとも2つの導電構造においてのみ隣接し、上側の導電構造レベルのどの導電構造にも隣接しない。
−配線伝導路は、すぐ上に設けられた導電構造レベルの少なくとも2つの導電構造においてのみ隣接し、下側の導電構造レベルのどの導電構造にも隣接しない。
−配線伝導路は、すぐ下に設けられた導電構造レベルの少なくとも1つの導電構造と、すぐ上に設けられた導電構造レベルの少なくとも1つの導電構造とに隣接する。
すべての3つの可能性は、最小幅の少なくとも5倍の長さをそれぞれ有する配線伝導路を含む。この構成において、配線伝導路は、同じ方向に延びている。他の模範的な形態にでは、配線伝導路は、3つの伝導路の他の2つを横切る方向に、例えば、x方向に延びており、一方、他の2つの伝導路は、y方向に延びている。他の方向に延びている伝導路は、例えば、3つの伝導路のうちの下側の、中央の、または、上側の伝導路である。
次の構成では、中央配線伝導路は、基板から離れた配線伝導路と、接触領域において基板の近くにある配線伝導路とに隣接する。接触領域は、互いに横方向に離れて配置される。基板から離れた配線伝導路にも基板から離れた他の導電構造にも隣接しない上部領域を有する中間配線伝導路の部分が、接触領域の間に配置されている。中間配線伝導路の部分は、基板の近くの配線伝導路にも、他の導電構造にも隣接しない下部領域を有している。中間配線伝導路の部分は、少なくとも部分の幅、または、部分の幅の2倍、好ましくは、幅の10倍を超える長さを有している。ビアを使用することなく、基板から離れた配線伝導路を通る第1中間配線伝導路による配線伝導路の近くから基板への、または、逆方向の垂直及び水平方向の電流転送が簡単確実に可能になる。
他の実施形態では、3つの導電構造レベルのうちの中間の導電構造レベルは、中間配線伝導路に加えて少なくとも1つの中間コンポーネント伝導路を含んでいる。
3つの導電構造レベルのうちの基板から最も離れた導電構造レベルは、基板から離れた配線伝導路に加えて基板から離れた少なくとも1つのコンポーネント伝導路を含む。3つの導電構造レベルのうちの基板に最も近い導電構造レベルは、基板近傍の配線伝導路に加えて基板近傍の少なくとも1つのコンポーネント伝導路を含む。中間コンポーネント伝導路は、コンポーネント部分において基板から離れたコンポーネント伝導路に隣接する。コンポーネント部分において、中間コンポーネント伝導路は、基板近傍のコンポーネント伝導路にさらに隣接する。コンポーネント部分は、コンポーネント部分の幅、例えば、最小幅の少なくとも4倍、または、少なくとも10倍、または、50倍の長さを有する。このような構成によれば、互いに平行に伸びている伝導路の大きな線断面と垂直キャパシタとのため、特に、高いQを有するコイル、低い非反応性抵抗を有する同軸線または他の線といった受動素子を簡単に製造することができる。
コストとプロセスとの理由から、ダマシンアーキテクチャは、制限されたトラッククロス部分(いわゆるディッシングの結果としての幅の制限、コスト及びプロセス技術の理由による厚みの制限)のみを許容する。このため、また、伝導路平面は、今まで、ディスクリートなビアによって接続されていたので、コイルのQといった達成可能な物理パラメータは、本発明またはその改変の1つを使用するときほど良好でない。
次の改変では、3つの導電構造レベルの導電構造は、アルミニウム、または、少なくとも60原子パーセントのアルミニウムを含んでいる。他の改変では、3つの導電構造レベルの導電構造は、銅、または、少なくとも60原子パーセントの銅を含んでいる。これにより、メタライゼーションが、技術的観点から適切にマスターされて処理された材料から製造される。
本発明に係る回路構造の他の改変では、3つの導電構造レベルは、回路構造の内部の導電構造レベルである。この改変は、内部導電構造レベルの場合、ビアレベルと伝導路レベルとは、良好な電気特性、特に、小さなRC積を配線が確実に有するために、交互に配置しなければならないという不利益を克服する。
次の改変では、ビアレベルと伝導路とが交互に配置されたさらに他の導電構造レベルは、例えば、3つの導電構造レベルのうちの基板に最も近い導電構造レベルと基板との間に配置される。しかしながら、下側の導電構造レベルは、ビアと伝導路との双方を含むレベルに具現化され得る。
本発明は、本発明またはその改変の一つに係る回路構造を製造する方法に追加的に関連する。この方法では、3つの導電構造レベルが、シングルダマシン法によってそれぞれ製造される。シングルダマシン法では、各導電構造レベルの導電構造のために1つ以上の電気的絶縁層の堆積の後、2つのフォトリソグラフィ法を伴うデュアルダマシン法とは対照的に、絶縁層をパターニングするために、シングルフォトリソグラフィ法のみが使用される。デュアルダマシン法とは異なり、シングルダマシン法は、高効率で実施することができる。
本発明は、集積コイルを有する集積回路構造と、集積同軸線を有する集積回路構造と、キャパシタを有する集積回路構造とに追加的に関連する。これらの受動素子は、ビアレベルと伝導路レベルとが交互に配置された従来の伝導路レベルにも含まれている。しかしながら、このような受動素子は、先に説明した基板上の回路構造、特に、多結晶基板上において、例えば、複数の連続的な伝導路レベルの中、または、複数の連続的な伝導路レベルの下側または上側において、集積化される。
本発明またはその改変は、このため、「伝導路抵抗を低減し、」「増大する電流要件に適合し、」「熱消費をサポートし、」「極めて高いQを有するコイルを実現し、」そして、「垂直キャパシタを実現する」という側面において大きな効果を伴うプロセス技術の見地から容易に実施化することができる設計の変更を提案する。
本発明、またはその改変に係る解決策によれば、垂直方向の電流転送に排他的に使用される標準伝導路のディスクリートなビアを備えた配線が、シングルダマシンアーキテクチャにおいて、伝導路平面によって、部分的にまたは全体的に、除去されまたは置き換えられる。このことは、各金属層が、この平面内において、垂直方向に及び横方向に電流を流し得ることを意味する。
本発明またはその改変は、ダマシン配線アーキテクチャ(例えば、銅電極配線、アルミニウム電極配線、タングステン電極配線)を使用するすべての半導体技術に使用され得る。しかしながら、基本的に、サブトラクティブアーキテクチャ(例えば、AL−RIE、反応性イオンエッチング)を伴って実現され得る。
技術的効果
本発明またはその改変によれば、異なる平面において、極めて大きな断面と、これにより、及び、除去されたディスクリートビアによる低い抵抗とを有する伝導路を実現することができる。種々のさらなる技術的効果が、このことから導かれる。
−一般的に、標準的な電極配線に比較して、例えば、自動車への応用で重要になる、より大きい電流、及び/または、より長いサービスライン、及び/または、より高い動作速度が可能になる。
−同じ電流であれば、増大したトラック断面による電流密度と熱は、低くなるので、「ジュール熱」、即ち、高い動作電流と少ない熱消費の結果としての伝導路の熱は、著しく減少する。90nmの技術においても、主に、絶縁パワーバス伝導路において、「ジュール熱基準」は、使用可能な電流密度を、純粋なDC基準(直流電流)よりも大きな程度に制限する。
−一般的に、より高い電流密度が可能である。従来技術による電極配線では、使用可能な電流密度の最大値は、ビア、または、しばしば、ビア/電極配線コンタクト領域の電流運搬容量によって制限されていた。本発明に係る解決手段によれば、平面間のコンタクト領域は、望むように選択され得る。
−銅の電極配線の抵抗率が100ナノメータ未満の寸法において大きく増大し、即ち、特に、最小幅を有する下側の平面において現れる「寸法効果」は、本発明またはその改変によって著しく低減され得る。このことは、特にこれらの平面内のRC要素が、標準アーキテクチャよりもより少ない程度に増大し、機械的に不安定な「ultra-low k」誘電体またはエアギャップの発生が遅れ、または、全く回避される。
本発明またはその改変によれば、今まで得られなかった物理的なQを有する集積素子または受動素子を実現することができる。
−非常に厚い金属層を有して従来の伝導路平面を2倍化または3倍化することにより、極めて高いQ、特に、低い直列抵抗を有するコイルを形成することができる。
−内部の、または内部レベルのベース上の直列の接触低抵抗によって、高いQを有する大領域キャパシタンスの供給。
−完全に遮蔽された同軸ライン、または、例えば、1メガヘルツを超える、または、1ギガヘルツを超えるRF(高周波)伝送伝導路の実現が、初めて確実に可能になった。
本発明またはその改変によれば、従来技術に比べて、より従属的でコスト的に有効なプロセスの実施が可能になる。
−本発明またはその改変によれば、殆どの場合、シングルダマシンアーキテクチャにおいて排他的に実現され得る構造を得ることができる。この構造は、製造的実施を殆ど必要としない複数回繰り返された単一のモジュールを含む。
−たとえば、ビアエッチング、洗浄、高いアスペクト比のフィリング、高い検査、リワーク率といったクリティカルで効率が制限されたプロセスが、本発明またはその改変において全体としてまたは部分的に使用される位置または平面において防止される。効率が高くなれば、チップあたりのコストが下がる。
−配線平面の総数を低減することができ、コストの低減にもつながる。
−今までよりも広いコンタクト領域が可能になったので、電極配線内の実装密度が高くなった。このため、実装密度に逆に影響するバイアス(オーバーラップ)が、最小コンタクト領域を確実にするために要求されることはない。
−もし、x及びy方向に最小の寸法で、最も少ない数のディスクリートビアが使用されれば、従来技術において、より高い電流密度の保護、または、効率向上の目的で従来技術でしばしば設けられた冗長ビアの要求が、より簡単でよりシンプルに実現され得る。
−本発明またはその改変によれば、垂直方向の寸法の拡大による電極配線の断面が拡大し、そして、これにより、横方向寸法が低減され得るため、領域が節約され得る。
−本発明またはその改変によれば、設計における自由度とオプションとの度合いを高めることができる。
−従来技術(例えば、従来のアーキテクチャに基づく最小幅の下側の伝導路、新規なアーキテクチャに基づく上側のグローバルな伝導路)に基づくアーキテクチャと組み合わせても良い。
−「前の」ディスクリートビア平面内の伝導路の横寸法は、連続的に変化する態様で、(ダマシン)デザインルールのコンテクストにおいて任意に選択され得る。
−本発明またはその改変によれば、例えば、BiCMOS技術(バイポーラコンプリメンタリ金属酸化物半導体)における「厚い」及び「薄い」配線という組み合わせまたは複合技術の異なる要求を満足させることができる。
−本発明またはその改変によれば、チップに対する電流の分配をより好ましく、また、より一様にすることができる。
−従来技術に比較して伝導路抵抗が低いため、パワーロスが低くなり、設計に必要な「繰り返し」の数が減少する。
これは、手動的に最適化された「フルカスタム」レイアウトの場合のみならず、今や慣用されている配線コンセプトを使用すると、合成された「セミカスタム」ブロックにおいても利用され得る。6つのシングル伝導路平面と(パフォーマンス−クリティカルでないブロックにおける)5つのビア平面によって、または、4つのダブル伝導路平面と3つの(パフォーマンス−クリティカルなブロックにおける)ビア平面とによって、例えば、同じチップ上の要件に基づく11の金属レベルを実現することができる。
配線は、これによって、すべての、または、選択された平面において、垂直電流転送に主に用いられる標準伝導路のディスクリートビアは、部分的にまたは全体に、防止され、伝導路平面によって置き換えられる。このことは、関連するメタルレベルが、このレベルまたは平面の中で、垂直または横方向に電流を運搬することができるということを意味する。
要約すると、本発明またはその改変は、以下の技術課題を低減し、または、解決することに関連することは真実である。
−将来の大規模集積半導体システムにおいて、配線が、常に複雑になったり、または、いわゆる「配線カタストロフィー」になったりすることを防止する。
−特に、電圧供給ライン(電力経路)とインダクタンスの場合の配線抵抗を低減する。
−例えば、バスシステムの場合のRC要素を低減する。
−遮蔽クリティカルラインによる、特に、3D(3次元)配線、例えば、同軸、及び、RF伝導路による結合及びクロストークの回数を低減する。
−素子または集積回路構造の、特に、3.9未満または3未満の相対的許容性を有する「low−k 誘電」の使用を伴うパワーロス及び熱を低減する。
−将来の配線における、いわゆる「寸法効果」を低減する。これにより、銅伝導路の非反応性抵抗が、90nm(ナノメータ)技術からのスケーリングによって純粋に期待されるよりも大きい程度に増大する。
−特に、電流密度/抵抗‐クリティカル伝導路/ビア遷移によってもたらされる信頼性ロスを低減する。
−特に、効率を制限するビアの必要な数を低減し、及び、要求の少ない「シングルダマシンアーキテクチャ」を使用することによる効率のロス及び狭い「プロセスウィンドウ」を伴うプロセスの実施化。
本発明の模範的な実施形態について図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、集積回路構造を電極配線で切断した断面図である。
図2は、集積回路構造の電極配線を示す立体図である。
図3は、電極配線に配置されたコイルまたはインダクタンスを示す図である。
図4は、電極配線に配置された、集積された同軸線を示す図である。
図5は、電極配線に配置されたコイルを示す図である。
図6は、集積されたキャパシタを備えた電極配線を切断した断面図である。
図1は、集積回路構造10の電極配線を切断した断面図を示している。この断面図の面は、基板20の主領域に対して垂直な方向の面でもある。この基板は、複数の集積素子(例えば、集積されたバイポーラトランジスタまたは電界効果トランジスタ)を含んでいる。
直交座標系12は、x軸14、y軸16、およびz軸18を有している。図1に示した断面は、x‐z面である。これに対して、基板20の主な領域は、x‐y面である。図2〜図6には、座標系112、212、312、412、512をそれぞれ示しており、これらの座標系の位置は、座標系12と同じである。
基板20のすぐ上に、回路構造10は、例えばコンタクトK2、K4、K6、K8、K10、K12を含むコンタクトレベル22を含んでいる。コンタクトK2〜K12は、縦の電流移動に用いられる。例えば、コンタクトK2〜K12は、タングステンとは異なる材料からなる導電性の内張り層を含んだタングステンから形成されている。コンタクトK2〜K12の横寸法は、全て同じである。
コンタクトレベル22の形成中に、電気的に絶縁した、例えば二酸化珪素からなる絶縁層24を、形成する。コンタクトK2〜K12のコンタクトホールを、フォトリソグラフィ法によって絶縁層24にエッチングする。次に、コンタクトホールを内張りする材料を堆積する。その後に、コンタクトK2〜K12の電極配線を堆積する。続いて、例えばCMP工程を行う。このCMP工程では、コンタクトK2〜K12のコンタクトホールの外側にある、内張り層の材料およびコンタクトの材料を除去する。平坦化の後、電気的に絶縁している補助層26を堆積する。この補助層26は、絶縁層24よりも薄い。絶縁層24の厚さは、例えば100nm〜500nmであり、補助層26の厚さは、例えば30nm〜70nmである。補助層26は、エッチング停止層および/または銅の拡散に対する障壁層として用いられる。補助層26に適した材料は、例えば窒化珪素である。
補助層26の堆積に続いて、電気的に絶縁した材料からなる絶縁層30を堆積する。この絶縁層の層厚は、例えば200nm〜500nmである。フォトリソグラフィ法を用いて、電極配線レベル28の導電構造を形成するために、トレンチと、切欠きまたはホールとを形成する。該電極配線レベル28を、以下では電極配線レベル1とも示す。電極配線レベル28の導電構造の寸法は、x方向に互いに異なっている。さらには、y方向の導電構造の寸法も、互いに異なっている。電極配線レベル28の導電構造用のトレンチおよび切欠きをエッチングしている間、補助層26を穿孔する。なぜなら、オーバーエッチングになってしまうからである。次に、部分伝導路34、36、38に加えてビア40も、特に従来のダマシン技術によって形成する。伝導路34は、x方向に延びており、コンタクトK2とK4とに接続している。それに対して、伝導路36はy方向に延びており、コンタクトK6と、図示していない1つの導電構造またはコンタクトレベル22の図示していない1つのコンタクトとの接続に用いられる。伝導路38は、x方向に延びており、コンタクトK8とK10とに接続している。伝導路34、36、38の最小の横幅は、例えば80nm〜200nmである。また、伝導路34、36、38の長さは、それぞれ、例えば500nm(ナノメートル)よりも長く、1μm(マイクロメートル)よりも短く、特に、10μmよりも短い。
これに対して、ビア40の横寸法は、x方向およびy方向に同じであり、コンタクト12と電極配線レベル28の上に配置された電極配線レベル42の伝導路との接続に用いられる。電極配線レベル42を形成する前に、もう一度、CMP工程によって平坦化を行う。
さらに、図1は、伝導路34、36、38およびビア40の、下部領域B2、B4、B6、B8と、さらには上部領域D2、D4、D6、D8とをそれぞれを示している。上部領域D2〜D8は、模範的な本実施形態では、一平面に位置している。これに対して、下部領域B2〜B8は、電極配線レベル28へのコンタクトレベル22のかみ合いがよくなるように、2つの平面に位置しているが、これら2つの平面間の間隔は、50nmよりも短く、特に20nmよりも短い。該間隔内で、電極配線レベル22、28は互いにかみ合っている。
CMP工程の後、補助層32を堆積する。該補助層32の材料組成および厚さの説明は、補助層26と同じである。補助層32を堆積した後、電気的に絶縁している他の絶縁層44を堆積する。この他の絶縁層44は、本実施形態では、絶縁層30よりも、例えば少なくとも50nmだけ厚くなっている。絶縁層44には、特にシングルダマシン法によって、電極配線レベル42の伝導路48および50を形成する。電極配線レベル42は、さらに、ビア(図示せず)も含んでいる。それから、導電構造48、50は導電構造34〜40と同様に、銅からなる拡散障壁である内張り層(例えば、窒化タンタル層)によって内張りされている。伝導路48は、x方向に延びており、製造誤差以外は、伝導路34と同じ長さを有している。したがって、伝導路48は、伝導路34と、伝導路48上に配置された次に上に位置する電極配線レベル52の導電構造との間の縦の電流移動に用いられ、同様に、コンタクトK2とK4との間の横の電流移動にも用いられる。伝導路50は、y方向に延びており、ビア40の接続に用いられる。
CMP工程の後、補助層46を堆積する。該補助層46の材料組成および厚さは、補助層26に関してした説明と同じである。続いて、電気的に絶縁している絶縁層54を堆積する。該絶縁層54の厚さは、例えば絶縁層44の厚さと同じであるか、または、絶縁層44の厚さよりも50nmだけ厚い。絶縁層54に、シングルダマシン法によって伝導路およびビア用の切欠きを形成する(参照:例えば、伝導路58用の切欠き)。電気分解によって銅を堆積した後、再びCMP工程を行う。
続いて、電気的に絶縁している補助層56を形成する。該補助層56の材料組成および厚さは、補助層26に関してした説明と同じである。
次に、電極配線レベル60の電気的に絶縁している絶縁層62を、形成する。該絶縁層62に、ビアと伝導路と(例えば、66、68)を形成する。電極配線レベル60の導電構造を、同様に、シングルダマシン法によって形成する。
次のCMP工程の後、補助層64を形成する。該補助層64に関する説明は、補助層26に関してした説明と同じである。次に、絶縁層72を形成する。該絶縁層72では、電極配線レベル70の導電構造74、76を形成する。他の電極配線レベル80を点で示している。
伝導路58は、x方向に延びており、その左端部で伝導路48に隣接している。伝導路58の中央部分は、伝導路66に隣接している。伝導路58の右端部は、x方向に延びる伝導路68に隣接している。
伝導路74は、y方向に延びている。伝導路76は、x方向に延びており、その左端部で伝導路68の右端部に隣接している。伝導路68と伝導路58との部分AB1〜AB3は、他のどの導電構造にも隣接していない。各部分AB1、AB2、AB3の長さは、それぞれ、伝導路58、68の幅の少なくとも5倍である。
このように、コンタクトレベル22と、さらには電極配線レベル28、42、52、60、70、80とは、x‐y面において、基板20の主な領域に対して平行に位置している。
図2は、回路構造10と同様に、連続した複数の伝導路レベルM1〜M5を含む集積回路構造110の電極配線の立体図を示している。この集積回路構造110の導電構造は、同様に、シングルダマシン技術によって形成されているので、これについては図1に関する説明を参照されたい。
回路構造110は、同様に、例えば単結晶シリコンからなる半導体基板120を含んでいる。半導体基板120と図2に示した第1電極配線レベルとの間には、例えばコンタクトレベル22と同様に形成されたコンタクトレベル122が位置している。該コンタクトレベル122上に位置する電極配線レベルM1に、y方向に延びる伝導路124を示す。電極配線レベルM1上に配置された電極配線レベルM2には、特に伝導路126を配置する。この伝導路126は、連続した3つの部分A2、A4、A6を有しており、2つの部分A2、A6は、y方向に位置している。部分A4は、部分A2、A6の端部に接続されており、x方向に延びている。例えば、部分A6は部分A2よりも長い。
電極配線レベルM2上に配置された電極配線レベルM3に、2つの伝導路128、130を示す。伝導路128は、それが隣接している部分A4の中央部分からy方向に延びている。これに対して、伝導路130は、それが隣接している部分A6の自由端からx方向に延びている。例えば、電極配線レベルM3は、伝導路128の代わりに、部分A2の自由端にビア140を含んでいてもよい。
電極配線レベルM4は、部分A10、A12、A14、A16を含んだ伝導路132を含んでいる。該部分は、順番にy方向、x方向、y方向、x方向にあり、長方形の枠または正方形の枠のほぼ4分の3を構成している。部分A16は、伝導路128に隣接している。別の方法では、ビア140は部分A10に隣接している。
電極配線レベルM4上に配置された電極配線レベルM5に、伝導路134を示す。この伝導路134は、順に部分A20、A22、A24、A26を含んでいる。電極配線レベルM4の部分A20〜A26は、電極配線レベルM3の部分A10〜A16と同じ位置にある。これら2つのレベルでは、同じx、y位置が、基準点として用いられる。したがって、例えば、部分A20は、部分A10のすぐ上に位置しており、その全長に沿って該部分A10に隣接している。したがって、伝導路132、134は、いわゆる「二重」伝導路を構成している。該二重伝導路の配線の断面は、伝導路132または134の断面よりも広く、例えば2倍である。他の模範的な形態では、例えば高電流が流れる配線、特に供給電圧線用に、3重または3重以上上下に配置された伝導路を用いる。
伝導路の部分間の境界線として、例えば、伝導路がその方向を変える位置の内部エッジと外部エッジとの間の接続領域と規定することができる(参照:例えば補助線136)。ここで、長さの表示は、例えば該補助線136の平均的な長さに関係している。
さらに、電極配線レベルM1〜M5の全てが、例えばビア導電構造(図示せず)を含んでいる。該ビア導電構造は、縦の電流移動にのみ用いられ、例えばx方向およびy方向に同じ寸法を有している。別の方法では、電極配線レベルM1〜M5にビアは存在しない。
図1および図2は、この解決策を概略的に示したものである。本発明が実施される平面の選択を、それぞれ、技術、必要性、要件、集積される素子に応じて行うことができる。この応用は、例えば、パワーレールまたは電力網(デジタル回路ブロック)、パワーバスライン、ESDバス(静電気放電)(アナログ信号回路ブロックまたは混合信号回路ブロック)、3D配線(同軸上)、インダクタンス、RF伝導路(無線周波数)、などでは、「広域伝導路」の1つまたは複数のレベルにおいて好ましい効果を奏する。しかし、この解決策は、「ローカル伝導路」については、例えば、ESD保護素子を接続(静電気放電)する場合に用いられ、そこで、特定の観点から有用である。
図3は、集積回路構造210の電極配線の中に配置されたコイル221またはインダクタンスを示している。初めに、回路構造210を形成するために、基板220(例えば、Siウェハー)にマイクロ電子デバイスを形成するためのプロセス工程を行う。次に、コンタクトレベルのコンタクト(図示せず)を形成する。続いて、例えば2つのシングルダマシン法を順に行うことにより、電極配線レベルM1aおよび電極配線レベルM2aを形成する。図3は、電極配線レベルM1aの伝導路222を示している。該伝導路222は、y方向を向いており、コイル221に対する供給線を構成している。
電極配線レベルM2aは、特に、伝導路222の一方の端部に隣接したビア224を含んでいる。電極配線レベルM2aの伝導路(図3に示さず)が、伝導路222のもう一方の端部とコイル221の巻き線との間に位置している。
次の電極配線レベルM3aを、例えばシングルダマシン(SD)アーキテクチャにおいて、SiOまたは低誘電率材料からなるIMD層(層間絶縁膜)と、任意のエッチング停止層と、ARC(反射防止膜)と、ハードマスク層とを図1に記載した方法によって堆積することにより、形成する。次に、伝導路226のトレンチを、従来のレジスト塗布工程、リソグラフィ工程、エッチング工程、ストリッピング工程、および、洗浄工程によって形成する。トレンチの深さは、例えば0.5〜2マイクロメートルである。トレンチの幅は、例えば同じ範囲にある。障壁および伝導路材料の知られている堆積、および、それに続くCMP工程および洗浄工程、およびさらに、誘電性のキャップ層の堆積は、弛緩した形状でSDアーキテクチャにおいて電極配線レベルM3aの形成を終える。伝導路226の内部エッジは、電極配線レベルM2aにおけるコイル221の(図3のコイルの巻きによって隠された)伝導路に隣接している。さらには、電極配線レベルM3aでは、電極配線レベルM2aのビア224と同じ位置に、ビア228を形成する。
電極配線レベルM4aが、この位置において、離散的なビアにより平面またはレベルを置き換える。第4電極配線レベルM4aの横寸法は、形成されるコイルの位置において、電極配線レベルM3aの横寸法に適合している。他の位置では、該横寸法は、(設計基準寸法との関連で)任意に選択される。トレンチの深さは、ここでも、上記した範囲内である。SDアーキテクチャにおける電極配線レベルM4aの一連の製造工程は、基本的に、電極配線レベルM3aに関する上記記載と同じである。電極配線レベルM4aにおいて、伝導路230を形成する。該伝導路230は、伝導路226と同じ方向に延びており、該伝導路230の全ての方向において伝導路226に隣接している。さらに、電極配線レベルM4aは、ビア228上に、ビア232を含んでいる。
モジュール構造を用いて、同様にSDアーキテクチャにおいて同じプロセス工程によって電極配線レベルM5aを形成する。寸法は、前の工程と同じである。伝導路234を形成する。この場合、該伝導路234は、コイル221の領域において伝導路230と同じ方向に延びており、さらに、コイル221の他の接続を構成している。電極配線レベルM5aは、さらにビア236を含んでおり、このビア236は、上記ビア232上に配置されている。
このようにして、図3から分かるように、例えば巻き線の高さが1.5〜6マイクロメートルの範囲内である、集積コイル221を形成した。従来のデュアルダマシンアーキテクチャの場合、このコイル221の実現は困難で、コストがかかる。巻き線の断面図(つまり、幅×高さ)は、標準的なアーキテクチャにおける類似の素子の断面図よりも十分に大きい。具体的には、巻き線の高さは、標準的なアーキテクチャにおける類似のコイルの高さの3倍であるが、少なくとも1.5倍である。したがって、このコイルは、寸法が同じであったとしても、該巻き線の高さの物理的Q値を、基準コイルのそれよりも十分に高くすることができる。代案として、本発明のアーキテクチャによって、従来のコイルに相当するQを有するコイルを、横寸法を低減することによって実現できるだろう。これにより、面積が著しく低減される。これらの接続の供給線および導線は、例えば最も上のレベル(つまり、ここでは電極配線レベルM5a)、または、下部の(ここでは第1の)レベルにおいて、「アンダーパス」を用いて効果を奏する。
コイル221は、1と3/4巻いている。この巻きは、3種類の伝導路226、230、234の連続した部分A、B、C、D、E、F、Gによって形成されている。部分A、C、E、Gは、y方向に延びており、該部分の長さは、上記の順に短くなっている。これに対して、部分B、D、Fは、x方向に延びており、該部分の長さもこの順に短くなっている。伝導路226、230、234の幅は、例えば、1〜10マイクロメートルである。伝導路226、230、234の長さは、それぞれ、例えば10〜500マイクロメートルである。
他の模範的な形態では、コイル221は、他の電極配線レベルに位置しているか、または、巻き線は、2つ、4つ、またはそれ以上の電極配線レベルにのみ位置している。
図4は、集積回路構造310の電極配線に配置された同軸線321を示している。初めに、基板320(例えば、シリコンウェハー)に超小型電子素子を形成するためのプロセス工程を行う。続いて、従来技術において知られている手順によって、コンタクト(図4に示さず)および金属の電極配線レベルM1bを形成する。同軸線321の位置では、同軸線321の基材を構成している、外形が長方形である伝導路322が、特に広く、例えば幅が10〜20マイクロメートル、特に14μmに形成される。
続いて、従来の方法によって、IMD層(SiOまたは低誘電率材料)と、任意のエッチング停止層と、ARCと、ハードマスク層とを堆積することにより、シングルダマシン(SD)アーキテクチャにおいて、電極配線レベルM2bを形成する。さらに続いて、従来のレジスト塗布工程、リソグラフィ工程、エッチング工程、ストリッピング工程、および、洗浄工程によって、例えば上記寸法を有するトレンチを形成する。障壁および伝導路材料の知られている堆積と、続くCMP工程および洗浄工程と、さらに、誘電性のキャップの堆積とは、弛緩した形状で、SDアーキテクチャにおける電極配線レベルM2bの形成を終了する。例えば約2μmを有する第2金属レベルの幅は、同軸線の位置において、より下のレベルの幅よりも著しく短い。電極配線レベルM2bの2つの伝導路324、326は、例えば伝導路322の長手方向の側面と同一平面上で終端する。
モジュール構造を用いて、SDアーキテクチャの場合と同じプロセス工程によって、電極配線レベルM3bを形成する。伝導路328、332の位置、長さ、および、幅は、伝導路324、326の各電極配線レベルM2bにおいて選択された値に一致している。さらに、電極配線レベルM3bのマスクの中に、処理中に、幅が例えば2μmである他の伝導路330が設けられ、形成される。伝導路330は、上記の電極配線レベルM3bにおいて、伝導路328と伝導路332との真ん中に位置している。伝導路330は、x方向に延びる同軸線321全体と同様に、例えば50マイクロメートルまたは100マイクロメートルよりも長く延びている。
もう一度モジュール構造を用いて、SDアーキテクチャの場合と同じプロセス工程によって、電極配線レベルM4bを形成する。伝導路328、332の位置、長さ、および、幅は、伝導路324、326の各電極配線レベルM2bにおいて選択された値に一致している。伝導路324、328、334は、同軸線321の一方の側壁を構成している。それに対して、伝導路326、332、336は、同軸線321のもう一方の側壁を構成している。
同様にモジュール構造を用いて、ここでもSDアーキテクチャの場合と同じプロセス工程によって、電極配線レベルM5bを形成する。同軸線321の上板を構成している伝導路338の位置、長さ、および、幅は、伝導路322の電極配線レベルM1bにおいて選択された値に一致している。したがって、電極配線レベルM3bに配置された中央の同軸伝導路330の周りには、周辺方向から完全に閉ざされた遮蔽被覆部が形成されている。
上記のプロセス工程では、ここまで、対象となる素子の寸法についてのみ説明してきた。言うまでもなく、設計基準寸法との関連で、他の回路部分の、特に図1〜図6を参照して説明した回路構造の他の横寸法を有するウェハ構造の他の位置に製造してもよい。
回路の他の処理および完成を、従来の方法およびプロセスによって行う。他の模範的な形態では、同軸線の形成に、5つよりも多い電極配線レベルを用いる。例えば、次に、2つの電極配線レベルの伝導路によって、遮蔽された中心線を形成する。また、他の模範的な実施形態では、互いに絶縁した複数の内部導体を備えた同軸線を形成する。該内部導体は、1つの電極配線レベルまたは複数の電極配線レベルに設けられており、上記の被覆部の輪郭は、同軸線の長手方向の軸に対して垂直の断面図において、例えば正方形または長方形になっている。他の模範的な実施形態では、同軸線の延びを、例えば、x方向およびy方向に変えている。個々の電極配線レベルM1b〜M5bにおける導電構造の寸法を、選択することもできる。例えば、側壁または内部導体用の、伝導路の最小横幅を、0.1マイクロメートル〜2マイクロメートルにしてもよい。
図5は、集積回路構造410の電極配線に配置されたコイル421を示している。初めに、基板420(例えば、シリコンウェハーなど)のマイクロ電子デバイスを形成するためのプロセス工程を行う。続いて、図3を参照して説明した技術を用いて、電極配線レベルM1cおよび電極配線レベルM2cの、コンタクトレベル(図示せず)と導電構造とのコンタクトを形成する。これにより、電極配線レベルM1cに伝導路422が生じる。この伝導路422は、寸法、位置、材料に関して、伝導路222と同じである。電極配線レベルM2cには、特に、ビア224に相当するビア424が生じる。伝導路425は、図2を参照して説明した電極配線レベルM2aの伝導路に対応している。
電極配線レベルM3cを、電極配線レベルM3aの形成と同様に形成する。特に、伝導路226に対応したコイル421の伝導路426と、ビア228に対応したビア428とを形成する。伝導路426に適した伝導路材料は、WまたはCuであるが、Al、Au、Ag、または、それ以外の材料であってもよい。電極配線レベルM3cは、この位置で、離散したビアにより平面を置き換える。
次に、電極配線レベルM4cを、RIEまたは他のいくつかのサブトラクティブパターニング技術によって形成する。例えば、伝導路230に相当する伝導路430と、ビア232に相当するビア432とを形成する。事前に行われたCMPプロセスの直後に、障壁層、または、障壁積層(例えば、厚さが15nmのTaN、10nmのTi、または、20nmのTiN)を堆積する。続いて、例えば2.8μmのAlCuと、厚さが例えば約40nmの任意のTiN層とを堆積する。これらの堆積は、真空によって遮断されることなく、順にPVT手段(物理的気相成長法)によって行われる。第4電極配線レベルM4cの横寸法は、形成されるコイル421の位置において、電極配線レベルM3cの横寸法と同じであるか、または、第3電極配線レベルM3cの横寸法よりもわずかに長くなっている。該第4電極配線レベルM4cの横寸法は、他の位置において、(設計基準寸法との関連で)任意に選択される。次に、金属積層を、例えば、終点検出を用いた塩素含有プラズマRIEプロセス(Cl/BCl化学)によってパターニングする。
次に、代替案を示す。a)知られているパッシベーション保護層(例えば、SiO/Si)を堆積し、パターニングする。または、b)例えばPBCVD‐SiO(プラズマ助長化学気相成長)と、十分な全体の厚さ(ここでは、少なくとも2.8μm)を有するHDP‐SiO(高密度プラズマ)とからなる平坦化された層間絶縁膜を堆積する。該相関絶縁膜をCMPによって平坦化し、さらに、生成された平らな支持材上に単一のPECVD‐SiOIMDを堆積する。該相関絶縁膜の厚さを、続く金属面の所望の厚さに応じて選択する。該金属面は、ここでもシングルダマシンアーキテクチャによって形成されている。SDアーキテクチャにおける任意の電極配線レベルM5cの一連の製造工程は、基本的に、電極配線レベルM3cについて説明した工程と同じである。ここで、伝導路234に対応する伝導路434と、ビア236に対応するビア436とを形成する。
処理が終了した場合、上記の選択肢a)にしたがってパッシベーションを形成し、次に、従来のデュアルダマシンアーキテクチャでは困難でコストをかけなければ実現できないような集積コイル421を、巻き線全体の高さが約4.0μmになるように形成した。同時に、例えば60×80μmのアルミニウムパッド442の覆いを、パッシベーション層の開口部410を介して、とることができる。これらのパッド442は、知られているボンディングまたはコンタクトの形成に用いられる。アルミニウムパッドは同様に、電極配線レベルM4cの中に配置されている。したがって、ダマシンアーキテクチャとRIEアーキテクチャとを組み合わせることにより、特に、Qの高いコイルを費用効果的に形成することができる。
伝導路426、430、434の部分a〜gの構造については、図3を参照して上記した伝導路226、230、234の各部分A〜Gを参照されたい。回路の他の処理および完成を、従来の方法およびプロセスによって行う。
図6は、キャパシタ521を含む集積回路構造510の電極配線で切断した断面図を示している。キャパシタ構造521は、例えば、6つの電極配線レベル530〜580に広がっている。該電極配線レベル530〜580は、この順番に互いに直接隣接している。キャパシタ構造521は、以下のものを含んでいる。
‐電極配線レベル530のキャパシタ構造521の中央の導電構造よりも大きな面積を有する導電構造582。この導電構造582は、同時に、キャパシタ構造521の縦の電極用の基材および接続板を構成している。
‐電極配線レベル580のキャパシタ構造521の中央の導電構造よりも大きな面積を有する導電構造584。該電極配線レベル580の面積は、例えば、導電構造582と同じであり、該電極配線レベル580は、キャパシタ構造521の上板、または、該キャパシタ構造521の縦の電極用の接続板を構成している。
‐z方向に延びる3つの導電構造600、602、604を含んだ第1の縦の部分電極。該導電構造600、602、604は、電極配線レベル540、550、560にそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造600は、導電構造582に隣接している。全ての3つの導電構造600、602、604の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
‐z方向に延びる3つの導電構造610、612、614を含んだ第2の縦の部分電極。該導電構造610、612、614は、電極配線レベル550、560、570においてそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造614は、導電構造584に隣接している。全ての3つの導電構造610、612、614の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
‐z方向に延びる3つの導電構造620、622、624を含んだ第3の縦の部分電極。該導電構造620、622、624は、電極配線レベル540、550、560においてそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造620は、導電構造582に隣接している。全ての3つの導電構造620、622、624の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
‐z方向に延びる3つの導電構造630、632、634を含んだ第4の縦の部分電極。該導電構造630、632、634は、電極配線レベル550、560、570においてそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造634は、導電構造584に隣接している。全ての3つの導電構造630、632、634の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
‐z方向に延びる3つの導電構造640、642、644を含んだ第5の縦の部分電極。該導電構造640、642、644は、電極配線レベル540、550、560においてそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造640は、導電構造582に隣接している。全ての3つの導電構造640、642、644の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
‐z方向に延びる3つの導電構造650、652、654を含んだ第6の縦の部分電極。該導電構造650、652、654は、電極配線レベル550、560、570においてそれぞれ上記の順序で設けられており、同じx位置を有している。導電構造654は、導電構造584に隣接している。全ての3つの導電構造650、652、654の長さは、それぞれ、それらの幅の5倍より大きい。
キャパシタの第1の主な電極の部分を構成する第1の縦の電極、第3の縦の電極、および、第5の縦の電極は、したがって、キャパシタ521の第2の主な電極の部分を構成する第2の縦の電極、第4の縦の電極、および、第6の縦の電極に連結されている。縦の電極間には、絶縁材(図示せず)(例えば、二酸化珪素、または、比誘電率が4よりも大きい高誘電率材料)が配置されている。
他の模範的な実施形態では、中央の導電構造は、x方向に延びている。6つの電極配線レベルよりも多くても少なくても、キャパシタ構造に用いることができる。縦の電極の数を、例えば2〜100の間で変えてもよい。
模範的な本実施形態では、図6に示した導電構造を、シングルダマシン技術によって銅または銅の合金から形成する。一方、他の模範的な実施形態では、異なる金属および異なる形成技術(例えば、RIE方法によってパターニングされたアルミニウム合金)を用いる。
図3〜図6を参照して説明した受動素子を、伝導路レベルとビアレベルとを交互に備えた従来の電極配線、および、連続した複数の伝導路レベルを備えた新たな電極配線に集積できる。
集積回路構造を電極配線で切断した断面図である。 集積回路構造の電極配線を示す立体図である。 電極配線に配置されたコイルまたはインダクタンスを示す図である。 電極配線に配置された、集積された同軸線を示す図である。 電極配線に配置されたコイルを示す図である。 集積されたキャパシタを備えた電極配線を切断した断面図である
符号の説明
10 集積回路構造
12 座標系
14 x軸
16 y軸
18 z軸
20 半導体基板
22 コンタクトレベル
K2〜K12 コンタクト
24 絶縁層
26 補助層
28 第1電極配線レベル
30 絶縁層
32 補助層
34〜38 伝導路
B2〜B8 下部領域
D2〜D8 上部領域
40 ビア
42 第2電極配線レベル
44 絶縁層
46 補助層
48、50 伝導路
52 第3電極配線レベル
54 絶縁層
56 補助層
58 伝導路
60 第4電極配線レベル
62 誘電体
64 補助層
66、68 伝導路
70 第5電極配線レベル
72 絶縁層
74、76 伝導路
80 電極配線レベル
110 回路構造
112 座標系
120 半導体基板
122 コンタクト層
M1〜M5 電極配線レベル
124、126 伝導路
A2〜A6 部分
128〜134 伝導路
136 補助層
A10〜A26 部分
140 ビア
210 回路構造
212 座標系
220 基板
M1a〜M5a 電極配線レベル
221 コイル
222 伝導路
224 ビア
226 伝導路
228 ビア
230 伝導路
232 ビア
234 伝導路
236 ビア
A〜G 部分
310 回路構造
312 座標系
320 基板
M1b〜M5b 電極配線レベル
321 同軸線
322〜328 伝導路
410 回路構造
412 座標系
420 基板
M1c〜M5c 電極配線レベル
421 コイル
422 伝導路
424 ビア
425、426 伝導路
428 ビア
430 伝導路
432 ビア
434 伝導路
436 ビア
a〜g 部分
440 切欠き
442 接続パッド
510 回路構造
512 座標系
521 キャパシタ
530〜580 電極配線レベル
582〜654 導電構造

Claims (19)

  1. 基板を有して複数の集積半導体素子を内部に配置した集積回路構造であって、
    基板の近傍の配線伝導路と、中間配線伝導路と、前記基板から離れた配線伝導路とを有し、これらの配線伝導路は、この順番に前記基板からの距離が増大するように配置されており、
    前記配線伝導路は、誘電性をもって隣接する平坦な下部領域と平坦な上部領域とを含んでおり、前記基板から離れた前記配線伝導路の前記下部領域は、前記中間配線伝導路の前記上部領域が延びている平面を延びており、または、前記基板から離れた前記配線伝導路の前記下部領域は、前記中間配線伝導路の前記上部領域が延びている前記平面よりも前記基板に近づいている平面を延びており、
    前記中間配線伝導路の前記下部領域は、前記基板に近い前記配線伝導路の前記上部領域が延びている平面を延びており、または、前記中間配線伝導路の前記下部領域は、前記基板の近くの前記配線伝導路の前記上部領域が延びている平面よりも前記基板に近い平面を延びていることを特徴とする集積回路構造。
  2. 基板の近傍のコンポーネント伝導路と、中間コンポーネント伝導路と、前記基板から離れたコンポーネント伝導路とによって特徴付けられ、これらのコンポーネント伝導路は、この順番に前記基板からの距離が増大するように配置されており、コンポーネント部分において同一の経路を有しており、
    前記コンポーネント伝導路は、前記コンポーネント部分において平坦な下部領域及び平坦な上部領域を含んでおり、
    前記コンポーネント部分において、前記コンポーネント伝導路は、少なくとも幅よりも5倍を超えて大きい長さ、または、少なくとも幅よりも10倍を超えて大きい長さを有しており、
    前記コンポーネント部分において、前記コンポーネント伝導路の前記上部領域は、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域に隣接し、
    前記コンポーネント部分において、前記中間コンポーネント伝導路の前記下部領域は、前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記上部領域に隣接し、
    前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路、及び前記基板から離れた前記配線伝導路の前記上部領域は、1つの平面上を延びており、
    前記基板から離れた前記配線伝導路、及び前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域は、1つの平面上を延びており、
    前記中間配線伝導路、及び前記中間コンポーネント伝導路の前記上部領域は、1つの平面上を延びており、
    前記中間配線伝導路、及び前記中間コンポーネント伝導路の前記下部領域は、1つの平面上を延びており、
    前記基板の近傍の前記配線伝導路の前記上部領域は、1つの平面上を延びており、
    前記基板の近傍の前記配線伝導路、及び前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記下部領域は、1つの平面上を延びている請求項1記載の集積回路構造。
  3. 前記コンポーネント部分(A〜G)は、一巻きの、または、少なくとも二巻きのコイル(221)を形成する請求項2記載の集積回路構造(210)。
  4. 前記コンポーネント部分は、同軸線(321)の側壁を形成する請求項2記載の集積回路構造(310)。
  5. 前記コンポーネント部分は、キャパシタ電極、または、キャパシタ電極の一部分を形成し、前記キャパシタ電極、または、前記一部分は、10マイクロメートルよりも大きいか、または、50マイクロメートルよりも大きい長さを有している請求項2記載の集積回路構造(510)。
  6. 中間コンポーネント伝導路(230)の前記上部領域は、前記コンポーネント部分(A〜G)の全体に沿った前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路(234)の前記下部領域に隣接し、および/または、前記中間コンポーネント伝導路(230)の前記下部領域は、前記コンポーネント部分(A〜G)の全体に沿った、または、少なくとも50マイクロメートルの長さに沿った前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路(226)の前記上部領域に隣接する請求項1〜5のうちの1つに記載の集積回路構造(10)。
  7. 各伝導路は、アルミニウム、または、少なくとも60原子パーセントのアルミニウムを含み、もしくは、各伝導路は、銅、または、少なくとも60原子パーセントの銅を含む請求項1〜6のうちの1つに記載の集積回路構造(10)。
  8. 前記伝導路は、前記回路構造(10)の内部伝導路であり、
    前記基板から離れた前記伝導路(76)よりも前記基板から離れて配置された導電構造レベルが設けられている請求項1〜7のうちの1つに記載の集積回路構造(10)。
  9. 前記基板の近傍の前記伝導路(58)と、前記基板(20)との間の少なくとも1つの導電構造レベル(22)、または、少なくとも2つの導電構造レベル(22)を有する請求項1〜8のうちの1つに記載の集積回路構造(10)。
  10. 前記基板の近傍のコンポーネント伝導路と前記基板から離れたコンポーネント伝導路とによって特徴付けられ、これらのコンポーネント伝導路は、この順番に前記基板からの距離が増大するように配置されており、コンポーネント部分において同一の経路を有しており、
    各コンポーネント伝導路は、前記コンポーネント部分において平坦な下部領域と平坦な上部領域とを有しており、
    前記コンポーネント部分において、各コンポーネント伝導路は、幅の少なくとも5倍を超える長さ、または、幅の少なくとも10倍を超える長さを有しており、
    前記コンポーネント部分において、前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記上部領域は、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域に隣接しており、
    前記基板から離れた前記配線伝導路、及び、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記上部領域が、1つの平面を延びているか、または、
    前記基板から離れた前記配線伝導路、及び、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域が、1つの平面を延びているか、または、
    前記中間配線伝導路、及び、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記上部領域が、1つの平面を延びているか、または、
    前記配線伝導路、及び、前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記下部領域が、1つの平面を延びているか、または、
    前記中間配線伝導路、及び、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路(430)の前記上部領域が、1つの平面を延びており、
    前記中間配線伝導路、及び、前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域が、1つの平面を延びており、
    前記基板の近傍の前記配線伝導路、及び、前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記上部領域は、1つの平面を延びており、
    前記基板の近傍の前記配線伝導路、及び、前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記下部領域が、1つの平面を延びている請求項1記載の集積回路構造。
  11. 前記コンポーネント部分は、一巻きの、または、少なくとも二巻きのコイル(221)を形成するか、または、前記コンポーネント部分は、同軸線(321)の側壁を形成するか、または、前記コンポーネント部分は、キャパシタ電極またはキャパシタ電極の一部を形成し、前記キャパシタ電極または前記一部は、10マイクロメートルを超える長さ、または、50マイクロメートルを超える長さを有している請求項10記載の集積回路構造(210)。
  12. 各伝導路が、アルミニウム、または、少なくとも60原子パーセントのアルミニウムを含むか、もしくは、各伝導路が、銅、または、少なくとも60原子パーセントの銅を含むか、もしくは、前記基板から離れた前記伝導路が、アルミニウム、または、少なくとも60原子パーセントのアルミニウムを含み、前記基板の近傍の前記伝導路が、銅、または、少なくとも60原子パーセントの銅を含む請求項10または請求項11に記載の集積回路構造。
  13. 前記基板の近傍の前記コンポーネント伝導路の前記上部領域は、前記コンポーネント部分の全体に沿った、または、少なくとも50マイクロメートルの長さに沿った前記基板から離れた前記コンポーネント伝導路の前記下部領域に隣接する請求項10〜12のうちの1つに記載の集積回路構造。
  14. 各配線伝導路(58、68、76)は、他の導電構造レベルのどの導電構造にも隣接しない中央部分と、前記伝導路の各端から離れた伝導路の長さの少なくとも3分の1である中央部分とを有する請求項1〜13のうちの1つに記載の集積回路構造。
  15. 前記基板から離れた前記伝導路の前記下部領域は、前記基板から離れた前記伝導路の高さの20パーセント未満、または、10パーセント未満の前記中央伝導路の前記上部領域が延びている平面から最大限の距離に位置しており、
    及び/または、前記中央伝導路の前記下部領域は、前記中央伝導路の高さの20パーセント未満、または、10パーセント未満の前記基板の近傍の前記伝導路の前記上部領域が延びている平面から最大限の距離に位置している請求項1〜14のうちの1つに記載の集積回路構造。
  16. 前記基板から離れた前記伝導路の前記下部領域の全体は、前記距離に位置しており、
    及び/または、前記中央伝導路の前記下部領域の全体は、前記距離に位置している請求項15記載の集積回路構造。
  17. 導電構造レベルの前記導電構造は、前記導電構造レベル内において、前記導電構造レベルの最大高さに対して20パーセント未満、または、10パーセント未満だけ変化した高さを有している請求項1〜16のうちの1つに記載の集積回路構造。
  18. 各導電構造レベルの伝導路のための電気的絶縁層の堆積の後に、シングルフォトリソグラフィ法のみを、前記絶縁層をパターニングするために使用するシングルダマシン法によって、伝導路をそれぞれ形成する請求項1〜17のうちの1つに記載の集積回路構造を製造する方法。
  19. 前記基板から離れた前記伝導路は、サブトラクティブ法、特に、反応性イオンエッチング法によってパターニングされ、
    中央伝導路、または、前記基板の近傍の前記伝導路は、添加法、特に、ダマシン法によってパターニングされる請求項1〜17のうちの1つに記載の方法。
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