JP2007115882A - 電磁波シールド材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 透明基材の上に形成された細線パターンの現像銀が腐食されることや、透明基材から細線パターンが剥離することがなく、導電性及び透過率が高い電磁波シールド材を提供する。また、導電性及び透過率が高く、しかも低コストで生産性および耐久性の高い電磁波シールド材の製造方法を提供する。
【解決手段】 透明基材の片面に細線パターンが形成された電磁波シールド材であって、前記透明基材の片面には写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを配設し、前記現像銀層の上には、銅(Cu)メッキ層を積層して、電磁波シールド材を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種電子機器、情報通信装置、ディスプレイを備えた機器、電子機器を搭載した装置・設備、さらには自動車や建築物の窓などにおいて、透光性を備えながら電磁波遮蔽性の必要な各種機器や設備の表示部、窓などで利用することが可能な、良好な透光性と電磁波シールド性を併せ持つ電磁波シールド材およびその製造方法に関する。
近年、情報化社会が急速に発達するに伴って、情報関連機器に関する技術が急速に進歩し普及してきた。各種電子機器、情報通信装置、CRT、液晶、EL、PDP(プラズマディスプレイパネル)、FEDなどのディスプレイを備えた機器、電子機器を搭載した装置や設備が、多様な目的に数多く使用されている。
これら、各種の電子機器や携帯電話などの情報通信装置及び各種のディスプレイ等の内部から放射される、あるいは外部からこれらの機器に与える電磁波の影響が心配されている。例えば、これらの機器の内部から発生して周囲に漏洩する電磁波が、周囲の機器を誤作動させる問題、また人体へ悪影響を与える問題、情報が漏洩する問題などが対策すべき課題として考えられており、電磁波シールド材に対するシールド効果の要求はますます高度になってきている。なかでも、PDPは、最近、急激に普及しており、鮮明な映像を映し出すために必要とされる高い透明性と共に、PDP本体から発生する電磁波の漏洩を防止する高いシールド機能を兼ね備えた電磁波シールド材が求められている。
また近年、電磁波シールド材の需要が拡大し市場競争が益々厳しさを増す状況においては、従来に比べて低コストで製造できる、生産性の高い製造方法が求められている。
例えば、各種のディスプレイ等から発生する電磁波が外部に漏洩して人体へ与える悪影響を防ぐという要求に対して、従来から種々の透明導電性フィルムおよび電磁波シールド材が開発されている。公知の電磁波シールド材は、大きくは、透明導電膜による電磁波シールド材と、導電性の金属メッシュによる電磁波シールド材の2つに区分される。
透明導電膜は、銀、銅、ニッケル、インジウム等の導電性金属をスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法によって透明樹脂フィルム基材上に金属薄膜を形成させる方法が一般的に用いられているが、透明性が達成できる程度の膜厚やパターン細線幅にすると、導電層の表面抵抗率が大きくなりすぎるため、30MHz〜1000MHzの周波数帯に亘って30dB以上のシールド効果を得ることが困難であって電磁波シールド材としての性能が低くなるという相矛盾する問題がある。
つまり、透明導電膜による電磁波シールド材は金属メッシュによる電磁波シールド材に比べて、透明性に優れる反面、表面抵抗率が大きく、電磁波のシールド性能では劣る。
このため、強い電磁波を発生させる機器からの電磁波をシールドするには、導電性の金属メッシュによる電磁波シールド材が好ましい。
さらに、導電性の金属メッシュの作製方法としては、下記の(1)〜(4)に示す方法が挙げられる。
(1)透明基材に金属箔を貼り合わせ、または透明基材に金属の薄膜を蒸着した後、フォトリソグラフ法により導電性金属パターンを形成するエッチング方法。(特許文献1)
(2)透明基材の上に導電性の金属ペーストをメッシュパターンに印刷した後、メッキして導電性金属パターンを形成する印刷−メッキ法。(特許文献2)
(3)透明基材の上に触媒核を付着させた後にメッキし、さらにフォトリソグラフ法により導電性金属パターンを形成するメッキ−エッチング方法。(特許文献3および4)
(4)細線パターンを写真製法により生成した現像属銀で形成した後、この現像銀を物理現像および/またはメッキすることにより導電性金属パターンを形成する写真製法―メッキ法。(特許文献5および6)
そして、写真製法により生成した現像銀でメッシュ等の細線パターンを形成する方法には、(a)支持体上に設けられた銀塩を含有する銀塩含有層を露光し、現像処理することにより金属銀部と光透過性部とを形成し、さらに前記金属銀部を物理現像及び/又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させた導電性金属部を形成する方法(特許文献5)と、(b)透明基材上に、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層とをこの順で有する感光材料を露光し、物理現像核上に任意の細線パターンで金属銀を析出させ、次いで前記物理現像核上に設けられた層を除去した後、前記物理現像された金属銀を触媒核として金属をめっきする方法(特許文献6)との2通りがある。
上記(a)の方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀は発現せず、露光マスクに覆われていなくて露光された部分に現像銀が発現する、したがって、露光マスクと比較して反転した形に現像銀が表れるネガ型写真製法―メッキ法である。
また(b)の方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀が発現し、露光マスクに覆われていなくて露光された部分には現像銀が発現しない、したがって、露光マスクと同じ形に現像銀が表れるポジ型写真製法(銀錯塩拡散転写法、以下、DTR法と称する。)―メッキ法である。
特開平10−075087号公報 特開平11−170420号公報 特開平5−016281号公報 特開平10−163673号公報 特開2004−221564号公報 国際公開第2004/007810号パンフレット
このようなポジ型写真製法−メッキ法、またはネガ型写真製法−メッキ法において、メッキを行う方法については、上記の(3)透明基材の上に触媒核を付着させた後にメッキし、さらにフォトリソグラフ法により導電性金属パターンを形成するメッキ−エッチング方法を用いた電磁波シールド材及びその製造方法に関して、透明基体上に積層した親水性透明樹脂層の上に無電解メッキ層をパターン状に積層し、黒色パターンを形成することが開示されている。詳細には、親水性透明樹脂層の表面および層中にパラジウム触媒液などの化学メッキ触媒液を浸漬させてメッキ用の触媒を吸着させる。この触媒を核として無電解メッキを行った後、レジストを塗布して露光・現像してエッチングし所定のパターンを形成することが示されている(特許文献3)。
また、別の方法として、樹脂及び金属の塩もしくは錯体又は還元金属粒子からなる溶液を透明フィルム上に塗布し、乾燥することにより、金属の塩もしくは錯体又は還元金属粒子を含む塗膜を形成し、無電解メッキを施した後、レジストを塗布して露光・現像してエッチングし所定のパターンを形成することが示されている(特許文献4)。
特許文献3および4に示された方法は、いずれも透明基材にパラジウム核を吸着させた後、その上に銅メッキすることを目的とするもので、透明基体を強酸性のパラジウム触媒液(塩酸酸性パラジウムコロイド触媒液)に浸漬させる必要があった。
このため、メッキする工程において、金属銀で形成された細線パターンをこのような強酸性のパラジウム触媒液に浸漬させると、金属銀が腐食してしまうという問題があった。また、特許文献3および4に示された方法において無電解メッキを施すには、通常pHが12から13の強アルカリ液に浸漬するため、場合によっては細線パターンと基体との密着性が低下し剥離するという問題があった。
さらに、無電解メッキのみを施す場合には、メッキ速度が遅いため生産性が低いという問題があった。
従って、本発明の目的は、透明基材の上に形成された細線パターンの現像銀が腐食されることや、透明基材から細線パターンが剥離することがなく、導電性及び透過率が高い電磁波シールド材を提供することにある。本発明の他の目的は、導電性及び透過率が高く、しかも低コストで生産性および耐久性の高い電磁波シールド材の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、透明基材の片面に細線パターンが形成された電磁波シールド材であって、前記透明基材の片面には写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上には、銅(Cu)メッキ層が積層されていることを特徴とする電磁波シールド材を提供する。
また、本発明は、透明基材の片面に細線パターンが形成された電磁波シールド材であって、前記透明基材の片面には写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上に、銅(Cu)メッキ層が積層され、さらに前記銅(Cu)メッキ層の上に、電解メッキによる銅(Cu)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)、ニッケル(Ni)の皮膜のうちのいずれかのメッキ皮膜が積層されていることを特徴とする電磁波シールド材を提供する。
前記現像銀層の上に積層された銅(Cu)メッキ層が、無電解銅メッキによるメッキ層であることが好ましい。
また、本発明は、透明基材の片面に、写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを配設し、前記現像銀層の上に、銅メッキして銅(Cu)メッキ層を積層することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法を提供する。
また、本発明は、透明基材の片面に、写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを配設し、前記現像銀層の上に、銅メッキして銅(Cu)メッキ層を積層し、さらに前記銅(Cu)メッキ層の上に、電解メッキにより銅(Cu)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)、ニッケル(Ni)の皮膜のうちのいずれかのメッキ皮膜を積層することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法を提供する。
前記現像銀層の上に銅(Cu)メッキ層を積層する方法は、無電解銅メッキであることが好ましい。
また、前記金属メッキ層の表面が黒化処理されていることが好ましい。
また、前記現像銀層は、ポジ型写真製法によって形成された現像銀層、または、ネガ型写真製法によって形成された現像銀層であることが好ましい。
本発明は、耐薬品性が悪く、又、初期電気抵抗も高い現像銀の上に、安定した安価な導電層を積層するものである。強アルカリのメッキ液を使用する無電解銅メッキをできるだけ薄くして、現像銀層に対するダメージを少なくし、電解メッキと組み合わせることで安定したメッキ層を形成し、品質の安定した電磁波シールド材を提供するものである。
無電解銅メッキは、現像銀層に対するダメージを少なくするため、メッキの厚みを可能な限り薄く(メッキ処理の時間を短く)し0.01〜1μmにすることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.2μmのメッキ厚みにする。
無電解メッキの上に積層する電解メッキとしては、銅メッキの場合、メッキ厚みを0.5〜15μmとするのが好ましく、さらに好ましくは3〜5μmのメッキ厚みを積層する。電解メッキがニッケルメッキの場合、メッキ厚みを0.5〜20μmとするのが好ましく、さらに好ましくは3〜10μmのメッキ厚みを積層する。電解メッキが鉄―ニッケル(Fe―Ni)メッキの場合、メッキ厚みを0.5〜20μmとするのが好ましく、さらに好ましくは3〜10μmのメッキ厚みを積層する。
本発明によれば、メッキ処理工程において、現像銀層でメッシュ等の細線パターンが形成された透明基材を、強酸性、強アルカリ性のメッキ液に浸漬する時間を短時間にすることと、現像銀層の対薬品性が劣ること、及び電気抵抗が高いという短所をメッキ層の組み合わせを工夫することで改善し、安定した特性を持つ安価な電磁波シールド材を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電磁波シールド材は、透明基材の片面に写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上に銅(Cu)メッキ層が積層されたものである。この電磁波シールド材では、現像銀層とその上に積層された銅(Cu)メッキ層とから、細線パターンが構成されている。
また、本発明の電磁波シールド材は、透明基材の片面に写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上に銅(Cu)メッキ層が積層され、さらに前記銅(Cu)メッキ層の上に、電解メッキによる銅(Cu)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)、ニッケル(Ni)の皮膜のうちのいずれかのメッキ皮膜が積層されたものである。この電磁波シールド材では、現像銀層とその上に積層された銅(Cu)メッキ層とさらにその上に積層されたメッキ皮膜とから、細線パターンが構成されている。
(透明基材)
本発明において、透明基材としては、可視領域で透明であり、またフレキシブル性を有し、好ましくは耐熱性の良好な樹脂からなるプラスチックフィルムである。そのようなフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等からなる厚さが10〜600μmの単層または複合フィルムが挙げられる。
(電磁波シールド材の製造方法)
本発明の電磁波シールド材の基本的な製造方法は、異なる2つの銀塩写真現像法(ポジ型写真製法−メッキ法、ネガ型写真製法−メッキ法)のうち、いずれかの方法を用いて透明基材の上に写真製法により生成された現像銀からなる細線パターンの薄膜を形成し、この細線パターンの上に、メッキにより金属層を積層して電磁波シールドフィルムを製造することによって行われる。現像銀の細線パターンとしては、メッシュ、格子状、櫛歯状、その他の種々のパターンから特に制限なく採用することができる。
その1つの方法は、古くから知られる通常のいわゆる銀塩写真フィルムを用いて行う方法(ネガ型写真製法)であって、例えば、特許文献5に記載された方法、すなわち、支持体上に設けられた銀塩を含有する銀塩含有層を露光し、現像処理することにより金属銀部と光透過性部とを形成し、さらに前記金属銀部を物理現像及び/又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させた導電性金属部を形成する方法である。
もう1つの方法(ポジ型写真製法)は、特許文献6に記載された方法、すなわち、銀塩写真現像法を応用し、ハロゲン化銀を可溶性銀錯塩形成剤で溶解して可溶性銀錯塩にし、同時にハイドロキノン等の還元剤(現像主薬)で還元して現像核上に任意の細線パターンの金属銀を析出させる方法である。
なお、特公昭42−23745号公報には、ハロゲン化銀乳剤層とハロゲン化銀溶剤(銀錯塩形成材)を応用し、銀錯塩拡散転写現像法(DTR現像法)により物理現像銀からなる導電性層を形成する技術が記載されている。しかしながら、上述したように近年の電磁波シールド材に要求される、全光線透過率50%以上の透光性と表面抵抗率10オーム/□以下の導電性とを同時に満足させるには、上記特許公報に記載された技術だけでは達成することができなかった。
以下、ポジ型写真製法―メッキ法とネガ型写真製法―メッキ法では、説明が重複するので、上述のポジ型写真―メッキ法による細線パターンを写真製法により生成した現像銀で形成する方法を主体として説明するが、ネガ型写真製法−メッキ法による場合についても基本的には、ポジ型写真製法−メッキ法に準じて実施することができる。
(ポジ型写真製法−メッキ法:物理現像核)
現像銀の細線パターンが形成される透明基材には、予め物理現像核層が設けられていることが好ましい。
物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、真空蒸着法、カソードスパッタリング法、コーティング法等によって透明基材上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
透明基材は、塩化ビニリデンやポリウレタン等のポリマーラテックス層の接着層を設けることができ、また接着層と物理現像核層との間にはゼラチン等の親水性バインダーからなる中間層を設けることもできる。
物理現像核層には、親水性バインダーを含有するのが好ましい。親水性バインダー量は物理現像核に対して10〜300質量%程度が好ましい。親水性バインダーとしては、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース、アルブミン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、各種デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。物理現像核層には親水性バインダーの架橋剤を含有することもできる。
物理現像核層や中間層等の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができる。本発明において物理現像核層は、上記したコーティング法によって、通常連続した均一な層として設けることが好ましい。
本発明において、物理現像核層に金属銀を析出させるためのハロゲン化銀の供給は、透明基材上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層をこの順に一体的に設ける方法、あるいは別の紙やプラスチック樹脂フィルム等の基材上に設けられたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する方法がある。コスト及び生産効率の面からは前者の物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を一体的に設けるのが好ましい。
(ネガ型写真製法−メッキ法:ハロゲン化銀乳剤)
本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀写真感光材料の一般的なハロゲン化銀乳剤の製造方法に従って製造することができる。ハロゲン化銀乳剤は、通常、硝酸銀水溶液、塩化ナトリウムや臭化ナトリウムのハロゲン水溶液をゼラチンの存在下で混合熟成することによって作られる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層は、各種の光源に対して感光性を有している。電磁波シールド材を作製するための1つの方法として、例えば網目状などの細線パターンの物理現像銀の形成が挙げられる。この場合、ハロゲン化銀乳剤層は細線パターン状に露光されるが、露光方法として、細線パターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して紫外光で露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて走査露光する方法等がある。前者の紫外光を用いた密着露光は、ハロゲン化銀の感光性は比較的低くても可能であるが、レーザー光を用いた走査露光の場合は比較的高い感光性が要求される。従って、後者の露光方法を用いる場合は、ハロゲン化銀の感光性を高めるために、ハロゲン化銀は化学増感あるいは増感色素による分光増感を施してもよい。化学増感としては、金化合物や銀化合物を用いた金属増感、硫黄化合物を用いた硫黄増感、あるいはこれらの併用が挙げられる。好ましくは、金化合物と硫黄化合物を併用した金−硫黄増感である。上記したレーザー光で露光する方法においては、450nm以下の発振波長の持つレーザー光、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードとも云う)を用いることによって、明室下(明るいイエロー蛍光灯下)でも取り扱いが可能となる。
本発明において、物理現像核層が設けられる透明基材上の任意の位置、たとえば接着層、中間層、物理現像核層あるいはハロゲン化銀乳剤層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層にハレーションないしイラジエーション防止用の染料もしくは顔料を含有させてもよい。
(ネガ型写真製法−メッキ法:露光・現像)
物理現像核層の上に直接にあるいは中間層を介してハロゲン化銀乳剤層が塗設された感光材料を用いて電磁波シールド材を作製する場合は、網目状パターンのような任意の細線パターンの透過原稿と上記感光材料を密着して露光、あるいは、任意の細線パターンのデジタル画像を各種レーザー光の出力機で上記感光材料に走査露光した後、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で処理することにより銀錯塩拡散転写現像(DTR現像)が起こり、未露光部のハロゲン化銀が溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出して細線パターンの物理現像銀薄膜を得ることができる。露光された部分はハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、ハロゲン化銀乳剤層及び中間層、あるいは必要に応じて設けられた保護層は水洗除去されて、細線パターンの物理現像銀薄膜が表面に露出する。
DTR現像後、物理現像核層の上に設けられたハロゲン化銀乳剤層等の除去方法は、水洗除去あるいは剥離紙等に転写剥離する方法がある。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。
一方、物理現像核層が塗布された透明基材とは別の基材上に設けたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する場合、前述と同様にハロゲン化銀乳剤層に露光を与えた後、物理現像核層が塗布された透明基材と、ハロゲン化銀乳剤層が塗布された別の感光材料とを、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で重ね合わせて密着し、アルカリ液中から取り出した後、数十秒〜数分間経過した後に、両者を剥がすことによって、物理現像核上に析出した細線パターンの物理現像銀薄膜が得られる。
次に、銀錯塩拡散転写現像のために必要な可溶性銀錯塩形成剤、還元剤、及びアルカリ液について説明する。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物であり、これらの作用はアルカリ液中で行われる。
本発明に用いられる可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、アルカノールアミン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、T.H.ジェームス編のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス4版の474〜475項(1977年)に記載されている化合物等が挙げられる。
本発明に用いられる還元剤としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。
上記した可溶性銀錯塩形成剤及び還元剤は、物理現像核層と一緒に透明基材に塗布してもよいし、ハロゲン化銀乳剤層中に添加してもよいし、またはアルカリ液中に含有させてもよく、更に複数の位置に含有してもよいが、少なくともアルカリ液中に含有させるのが好ましい。
アルカリ液中への可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1リットル当たり、0.1〜5モルの範囲で用いるのが適当であり、還元剤は現像液1リットル当たり0.05〜1モルの範囲で用いるのが適当である。
アルカリ液のpHは10以上が好ましく、更に11〜14が好ましい。本発明において銀錯塩拡散転写現像を行うためのアルカリ液の適用は、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。浸漬方式は、例えば、タンクに大量に貯流されたアルカリ液中に、物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層が設けられた透明基材を浸漬しながら搬送するものであり、塗布方式は、例えばハロゲン化銀乳剤層上にアルカリ液を1平方メートル当たり40〜120ml程度塗布するものである。
(細線パターンの寸法)
前述したように、細線パターンとしては、たとえば10〜100μm程度の細線を縦横に格子状に設けられた物があるが、細線幅を小さくして格子の間隔を大きくすると透光性は上がるが導電性は低下し、逆に細線幅を大きくして格子の間隔を小さくすると透光性は低下して導電性は高くなる。本発明に係る透明基材上に形成された任意の細線パターンの物理現像銀は、全光線透過率50%以上の透光性と表面抵抗率10オーム/□以下の導電性とを同時に満足させることは困難である。具体的にはこの物理現像銀は、表面抵抗率50オーム/□以下、好ましくは20オーム/□以下の導電性を有しているが、細線幅40μm以下、たとえば細線幅20μmのパターンで、全光線透過率50%以上とした場合には、表面抵抗率は数百オーム/□〜千オーム/□以上にもなってしまう。しかしながら、この物理現像銀自身は、しっかりした銀画像が形成されて通電性を有しているため、銅やニッケルなどの金属による鍍金(メッキ)、特に電解メッキを施すことにより、細線パターンが15μm以下の厚み及び40μm以下の線幅であるとき、全光線透過率50%以上、好ましくは60%以上の透光性の細線パターンであっても、表面抵抗率10オーム/□以下、好ましくは7オーム/□以下の導電性を保持することができることを見出した。
(細線パターンの金属銀へのメッキ)
金属メッキした細線パターンの厚みは所望とする特性により任意に変えることができるが、0.5〜15μm、好ましくは2〜12μmの範囲である。
本発明の電磁波シールド材は、細線パターンが0.5〜15μmの厚み及び1〜40μmの線幅であるとき、全光線透過率50%以上、かつ表面抵抗率が10オーム/□以下という優れた透光性能と導電性能を持ち、30MHz〜1,000MHzのような広い周波数帯に亘って30dB以上のシールド効果を発揮することができる。
(活性化処理)
現像銀層を作成後、時間経過により表面が酸化する。このため、表面を活性化処理する場合がある。活性化処理液としては、アルカリ又は酸性のどちらでも良いが、pHとして0.01〜13.0である。アルカリ性、又は酸性は、できるだけ弱くするほうが現像銀層に対するダメージが少ない。
酸性液としては硫酸、塩酸、酢酸などがあり、アルカリ性液としては、ナトリウム、カリウムなどがあるが、公知のものであればどんなものであっても良いが、酸性液、アルカリ性液共に濃度は低くする必要がある。
(無電解銅メッキ)
無電解銅メッキを行う場合、金属銅が析出し難い場合には少量の触媒(Pd)を付与した後、銅メッキを行ってもよいが、下地となる金属層が現像銀層の銀(Ag)であるため、銅が析出し易い。このため、触媒(Pd)の付与は必ずしも必要であるとは言えない。
無電解銅メッキ液としては、金属銅(Cu)の濃度として0.5〜10g/リットルが好ましく、さらに好ましくは2〜3g/リットルの濃度である。
ホルマリンの濃度は、1〜10g/リットルが好ましく、さらに好ましくは3〜4g/リットルの濃度である。
水酸化ナトリウムの濃度は、1〜10g/リットルが好ましく、さらに好ましくは6〜8g/リットルの濃度である。
メッキ処理液の温度としては、30〜80℃が好ましく、さらに好ましくは40〜50℃である。メッキ処理液の温度が30℃より低いと銅のメッキ析出速度が遅くなり、80℃以上になると、エネルギーコストが高くつくからである。
メッキ厚みは0.01〜1μmが好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.2μmである。また、無電解銅メッキ液は、公知のメッキ液であればどのような液であっても問題はない。
(電解鉄―ニッケルメッキ)
電解による鉄―ニッケル(Fe―Ni)メッキの場合、メッキ液の組成(硫酸ニッケル;40〜400g/リットル、好ましくは80〜320g/リットル、塩化ニッケル;20〜100g/リットル、好ましくは40〜80g/リットル、ホウ酸;10〜70g/リットル、好ましくは30〜50g/リットル、硫酸第一鉄;2〜50g/リットル、好ましくは5〜30g/リットル、その他所望により少量の添加剤)を配合させることができる。これにより、鉄とニッケルとが合金化したメッキ層が得られる。
メッキ液のpHは、pH1〜6が好ましく、さらに好ましくはpH3〜5である。メッキ処理液の温度は、30〜80℃が好ましく、さらに好ましくは40〜60℃である。また、メッキ処理時間は、メッキ厚みにより調整を行う。
(無電解ニッケルメッキ)
現像銀層を活性化処理後、無電解メッキによりニッケルを積層する工程として、活性化処理後、直接ニッケルメッキを行うか、又はニッケルが析出しにくい場合などには、軽く触媒(ICPアクセラー)を付与した後、無電解ニッケル処理液に浸漬してメッキを行う。
無電解ニッケルメッキの処理液としては、ニッケル濃度が1〜13g/リットルが好ましく、さらに好ましくは4〜7g/リットルである。ニッケル濃度が1g/リットルより低いとメッキの析出に時間が掛かり過ぎ、コスト高となるばかりか、現像銀層が長時間に渡りメッキ処理液に触れるためメッキ処理液が不安定となり、安定したメッキを行うことができなくなるからである。また、ニッケル濃度が13g/リットルより高いと、メッキ液が不安定となり、安定したメッキを行うことができなくなるからである。
メッキ処理液の温度としては、15〜98℃が好ましく、さらに好ましくは25〜95℃である。メッキ処理液の温度が15℃より低いとニッケルのメッキ析出が行われなくなり、98℃以上になると、エネルギーコストが高くつくからである。
また、リン(P)濃度は、0.1〜15g/リットルが好ましい。リン濃度が0.1g/リットルより低いと安定したメッキ析出が行われなく、また、15g/リットル以上の場合は、析出しても安定したメッキ皮膜が得られないからである。
メッキ処理液のpHとしては、3〜10が好ましく、さらに好ましくはpH4.5〜9.5である。pHが3より低いとメッキ液が不安定となり、安定したニッケル皮膜が得られないからである。pHが10よりも高い場合も、メッキ液が不安定となり、安定したニッケル皮膜が得られないからである。また、メッキ処理時間は、メッキ厚みに応じて調整を行う。
(電解ニッケルメッキ)
現像銀層を活性処理した後、電解ニッケルメッキを行う場合には、ニッケルメッキ処理液として、ワット浴(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸)、スルファミン酸ニッケル浴(スルファミン酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸)その他、どのようなメッキ浴でもよい。
(電解ニッケルメッキ:ワット浴)
ワット浴の場合、硫酸ニッケルの濃度として50〜300g/リットルが好ましく、さらに好ましくは150〜250g/リットルである。硫酸ニッケルの濃度が50g/リットルより低いとメッキ処理時間が掛かり過ぎてコスト高となる。また、硫酸ニッケルの濃度が300g/リットルより高いとメッキ液が不安定となり、メッキ皮膜が密着不良となるからである。
メッキ処理液の温度は、20〜80℃が好ましく、さらに好ましくは40〜60℃である。メッキ処理液の温度が20℃より低いと金属ニッケルの析出が不安定となり、80℃より高いとエネルギーコストが高くつくからである。
塩化ニッケルの濃度は、5〜100g/リットルが好ましく、さらに好ましくは20〜50g/リットルである。塩化ニッケルの濃度が5g/リットルより低いとメッキ液が不安定となり、100g/リットルより高いとメッキ皮膜の応力が高くなり皮膜にクラックが入るからである。
ホウ酸の濃度としては、10〜80g/リットルが好ましく、さらに好ましくは20〜50g/リットルである。ホウ酸の濃度が10g/リットルより低い場合は、電気分解によるpHの変化を受け易く、80g/リットルより高いとホウ酸が結晶化し、製品に付着するからである。
メッキ処理液のpHとしては、1〜10が好ましく、さらに好ましくは4〜6である。pHが1より低いとメッキ皮膜にムラが発生し、pHが10より高いと密着不良となるからである。
電解メッキの電流密度としては、0.1〜20A/cmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10A/cmである。電解メッキの電流密度が0.1A/cmより低いと、メッキ時間が長くなりコストアップとなる。また、電解メッキの電流密度が20A/cmより高いと、密着不良及び製品にスパークが発生するから好ましくない。
また、場合によっては、添加剤を使用することもあるが、公知のものであれば、どのような添加剤でも問題はない。
(電解ニッケルメッキ:スルファミン酸ニッケル浴)
スルファミン酸ニッケルを使用する場合、スルファミン酸ニッケルの濃度は100〜700g/リットルが好ましく、さらに好ましくは250〜500g/リットルである。スルファミン酸ニッケルの濃度が100g/リットルより低いと、メッキ析出が悪くコストアップとなり、700g/リットルより高いとメッキ液が不安定となり、メッキ製品の密着性が不良となるから好ましくない。
塩化ニッケルの濃度としては、5〜60g/リットルが好ましく、さらに好ましくは10〜40g/リットルである。塩化ニッケルの濃度が5g/リットルより低いとメッキ液が不安定となり、60g/リットルより高いとメッキ皮膜の応力が高くなるから好ましくない。
メッキ処理液の温度は、30〜80℃が好ましく、さらに好ましくは45〜60℃である。メッキ処理液の温度が、30℃より低いとメッキ析出が不安定となり、80℃より高いとエネルギーコストが高くなり好ましくない。
ホウ酸の濃度は、10〜80g/リットルが好ましく、さらに好ましくは20〜50g/リットルである。ホウ酸の濃度が10g/リットルより低いとメッキ液のpHが不安定となり、80g/リットルより高いと結晶化して製品に付着するから好ましくない。
メッキ処理液のpHとしては、pH1〜8が好ましく、さらに好ましくはpH3〜4である。pHが1より低いと皮膜にムラが発生し、pHが8より高いと皮膜の密着性が悪くなるからである。
電解メッキの電流密度としては、0.1〜20A/cmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10A/cmである。電解メッキの電流密度が0.1A/cmより低いと、メッキ時間が長くなりコストアップとなる。また、電解メッキの電流密度が20A/cmより高いと、製品にスパークが発生するから好ましくない。
また、メッキ処理時間は、メッキ厚みにより調整を行う。場合によっては、添加剤を使用することもあるが、公知のものであれば、どのような添加剤でも問題はない。
(電解銅メッキ)
銅メッキの場合は、硫酸銅、青化銅、ピロリン酸銅など、どのようなメッキ液でも良いが、その中でも硫酸銅がコスト面から見て好ましい。これらの電解銅メッキ液において、銅(Cu)の濃度は、それぞれ適当な濃度に設定すればよい。
硫酸銅メッキ浴を用いる場合、硫酸濃度が20〜400g/リットルが好ましく、さらに好ましくは70〜300g/リットルである。硫酸濃度が20g/リットルより低いと、メッキ液が不安定となり、300g/リットルより高いとメッキ粒子に異常が生じるから好ましくない。
硫酸銅濃度は、例えば20〜400g/リットルが好ましく、さらに好ましくは70〜300g/リットルである。
塩素濃度として、10〜100ppmが好ましく、さらに好ましくは30〜70ppmである。塩素濃度が10ppmより低いと、メッキ皮膜の外観が安定しない。また、100ppmより高い場合もメッキ皮膜の外観が悪くなるから好ましくない。
メッキ処理温度としては、10〜60℃が好ましく、さらに好ましくは20〜40℃である。メッキ処理液の温度が、10℃より低いとメッキ時間が長く掛かりコストアップとなり、60℃より高いとメッキ外観が悪くなる。
電解メッキの電流密度としては、0.05〜20A/cmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜8A/cmである。電解メッキの電流密度が0.05A/cmより低いと、メッキ時間が長くなりコストアップとなる。また、電解メッキの電流密度が20A/cmより高いと、メッキ皮膜の外観が悪くなるから好ましくない。また、場合によっては、少量の添加剤を使用することあるが、公知のものであれば、どのような添加剤でも問題はない。
メッキ装置によっては、金属ニッケル層の上に硫酸銅メッキを行う場合、密着が悪くなることがある。この時は、硫酸銅メッキの前に青化銅メッキを0.01〜0.5μg入れることも好ましい。
(黒化処理)
ニッケルメッキ表面の黒化処理の方法として、黒化処理皮膜の種類および用いる黒化処理液の配合について特に制限はないが、好ましい一例として、黒ニッケルを使用する場合、当該黒化処理液の硫酸濃度は、10〜50g/リットルで行うのが好ましく、さらに好ましくは20〜40g/リットルである。硫酸ニッケルの濃度が10g/リットルより低いと、メッキ析出が遅くなりコストアップとなり、50g/リットルより高いと黒化処理の仕上げ色が安定しないから好ましくない。
また、硫酸ニッケルと硫酸スズを併用した黒化処理液を用いることも好ましい。この場合、硫酸ニッケル濃度は、10〜50g/リットルで行うのが好ましく、さらに好ましくは20〜40g/リットルである。また、硫酸スズ濃度は、1〜10g/リットルで行うのが好ましく、さらに好ましくは4〜8g/リットルである。硫酸スズの濃度が1g/リットルより低いと、黒化処理の仕上げ色が不安定となり、10g/リットルより高くても黒化処理の仕上げ色が安定しないから好ましくない。
また、黒化処理液のpHを中性から弱アルカリにするために、錯化剤(サッカ剤)を使用する。錯化剤は、黒化処理として目的のpHに合わすように添加するが、どのような錯化剤でも公知のものであればよい。
錯化剤の濃度は、目安として、20〜500g/リットルとする。また、メッキ皮膜を安定させるために、少量の添加剤を使用する場合もある。
黒化処理液のpHは、pH1〜12が好ましく、さらに好ましくはpH8〜9.5である。pHが1より低いと黒化処理の仕上げ色が不安定となり、pHが12より高いと黒化処理液が不安定となるので好ましくない。
黒化処理液の温度は、20〜60℃が好ましく、さらに好ましくは30〜50℃である。黒化処理液の温度が、20℃より低いとメッキ析出が悪くなり、60℃より高いとスズが酸化して黒化処理の仕上げ色が不安定となるから好ましくない。
黒化処理における電流密度は、0.1〜3A/cmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.5A/cmである。黒化処理における電流密度が0.1A/cmより低いと、メッキ析出が悪くなりコストアップとなる。また、黒化処理における電流密度が3A/cmより高いと、仕上げ色の色合いが不安定となるから好ましくない。
また、黒化処理液によるメッキ処理時間は、黒化処理皮膜のメッキ厚みに応じて調整する。
(メッキ方法)
本発明においては、細線パターンの現像銀層をメッキする方法は、次による。
本発明は、透明樹脂フィルム等からなる透明基材の片面に、写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを形成し、当該現像銀層の上に、銅(Cu)をメッキする。前記銅(Cu)メッキ層の表面は、黒化処理することもできる。
また前記現像銀層の上に積層する金属メッキ層は、無電解メッキによって銅(Cu)層を積層し、当該銅(Cu)層(第一層目)の上に、電解メッキによって、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)のうちのいずれかの金属メッキ皮膜(第二層目)を積層した、2層から構成することもできる。前記メッキ皮膜(第二層目)の表面は、黒化処理することもできる。
本発明は、耐薬品性が悪く、又、初期電気抵抗も高い現像銀の上に、安定した安価な導電層を積層するものである。強アルカリのメッキ液を使用する無電解銅メッキをできるだけ薄くして、現像銀層に対するダメージを少なくし、電解メッキと組み合わせることで安定したメッキ層を形成し、品質の安定した電磁波シールド材を提供することができる。
本発明の電磁波シールド材は、細線パターンが0.5〜15μmの厚み及び1〜40μmの線幅であるとき、全光線透過率50%以上、かつ表面抵抗率が10オーム/□以下という優れた透光性能と導電性能を持ち、30MHz〜1,000MHzのような広い周波数帯に亘って30dB以上のシールド効果を発揮することができる。
本発明の電磁波シールド材は、電磁波遮蔽層を有する側あるいは基材の裏側に任意の層、たとえば保護層、近赤外線吸収層等を有することができ、これらの層は塗布あるいはフィルムの貼り合わせ等によることができる。
(現像銀層の作成)
透明基材として、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。このフィルム基材は、塩化ビニリデンからなる下引き層、その上に50mg/mのゼラチン層を有している。その上に、固形分で0.4mg/mの硫化パラジウムのヒドロゾル液を塗布し、乾燥して物理現像核層を設けた。
続いて、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造したハロゲン化銀乳剤層(塩化銀90モル%と臭化銀10モル%で、平均粒径が0.23μmになるように調製)を上記物理現像核層の上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤層の銀(硝酸銀)/ゼラチンの質量比は1.5で、ハロゲン化銀量(硝酸銀に換算)が4g/mになるように塗布して感光材料を作製した。
この感光材料を水銀灯を光源とする明室用密着プリンターで細線パターンの透過原稿を介して露光し、続いて市販の銀錯塩拡散転写用現像液で、25℃で40秒間浸漬現像した後、続いてハロゲン化銀乳剤層を水洗除去して、細線幅20μmで細線間隔200μmの細線パターンの物理現像銀薄膜を形成させた。
上記のようにして得られた細線パターン状銀薄膜が形成された電磁波シールド材(試料1)の全光線透過率は76%であった。この試料1の表面抵抗率をJIS K 7194の測定法に従って測定した。その結果、表面抵抗率は850オーム/□であった。また、試料1は、500MHzでは27dB、1,000MHzでは23dBのシールド性を示した。なお参考のために、上記感光材料を露光することなく、試料1と同様に現像して、全面に物理現像銀薄膜を形成した試料の表面抵抗率は13オーム/□であった。
(実施例1〜8)
次に、上記の現像銀層の作成までは同一工程とし、さらに次のようにしてメッキ処理を実施した。
現像銀層が形成された表面を、pH1.0に調整した硫酸に5秒間だけ浸漬した後、水洗処理で現像銀層の表面を洗浄した後、表1〜4の各種のメッキ液を使用して、実施例1〜3の電磁波シールド材(表6)を作製した。
さらに、実施例1〜3で作製したの電磁波シールド材に対して、表5のNo.5に示す条件により黒化処理を2分間ほど行い、黒化処理の皮膜を0.1μmの厚みで付け、実施例4〜6の電磁波シールド材(表7)を作製した。
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実施例1〜6で作製した電磁波シールド材は、いずれも基材と現像銀層およびメッキ層との剥離がみられず、さらに黒化処理した実施例4〜6は、メッキ表面の色が改善されて充分に黒色化されていた。
また、実施例1〜6の電磁波シールド材は、いずれも表面抵抗率が10オーム/□以下という優れた導電性能を持ち、30MHz〜1,000MHzのような広い周波数帯に亘って30dB以上の良好なシールド性能を有するものであった。
本発明により製造された電磁波シールド材は、各種電子機器、情報通信装置、ディスプレイを備えた機器、電子機器を搭載した装置・設備、さらには自動車や建築物の窓などにおいて、透光性を備えながら電磁波遮蔽性の必要な各種機器や設備の表示部、窓などで利用することが可能な、良好な透光性と電磁波シールド性を併せ持つ電磁波シールド材として、さまざまな分野において利用することができる。

Claims (8)

  1. 透明基材の片面に細線パターンが形成された電磁波シールド材であって、
    前記透明基材の片面には写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上には、銅(Cu)メッキ層が積層されていることを特徴とする電磁波シールド材。
  2. 透明基材の片面に細線パターンが形成された電磁波シールド材であって、
    前記透明基材の片面には写真製法により生成された現像銀層の細線パターンが配設され、前記現像銀層の上に、銅(Cu)メッキ層が積層され、さらに前記銅(Cu)メッキ層の上に、電解メッキによる銅(Cu)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)、ニッケル(Ni)の皮膜のうちのいずれかのメッキ皮膜が積層されていることを特徴とする電磁波シールド材。
  3. 前記現像銀層の上に積層された銅(Cu)メッキ層が、無電解銅メッキによるメッキ層であることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁波シールド材。
  4. 透明基材の片面に、写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを配設し、前記現像銀層の上に、銅メッキして銅(Cu)メッキ層を積層することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法。
  5. 透明基材の片面に、写真製法により生成された現像銀層の細線パターンを配設し、前記現像銀層の上に、銅メッキして銅(Cu)メッキ層を積層し、さらに前記銅(Cu)メッキ層の上に、電解メッキにより銅(Cu)、鉄―ニッケル(Fe―Ni)、ニッケル(Ni)の皮膜のうちのいずれかのメッキ皮膜を積層することを特徴とする電磁波シールド材の製造方法。
  6. 前記現像銀層の上に銅(Cu)メッキ層を積層する方法が、無電解銅メッキであることを特徴とする請求項4または5に記載の電磁波シールド材の製造方法。
  7. 前記メッキ層の表面に黒化処理を行うことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
  8. 前記現像銀層は、ポジ型写真製法、または、ネガ型写真製法によって生成することを特徴とする、請求項4ないし7のいずれかに記載の電磁波シールド材の製造方法。
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