JP2007115501A - 電気部品用ソケット - Google Patents

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Abstract

【課題】ラッチ部材による電気部品(ICパッケージ)の押さえ力を確保できると共に、ヒートシンクの動きを安定させ、ヒートシンク閉時におけるヒートシンクによるコンタクトピン先端の叩きを防止し、又、ヒートシンク開時におけるヒートシンクのバウンドを抑制する電気部品用ソケットを提供する。
【解決手段】 電気部品を収容するソケット本体13と、ソケット本体13に収容された電気部品を押さえるラッチ部材17と、電気部品に当接して放熱を行うヒートシンク18とを有するICソケット11において、ラッチ部材17は、ラッチ用シャフト33を介して回動自在に設けられると共に、ヒートシンク18は、ラッチ部材17と略同一位置にラッチ部材17とは別個に回動自在に設けられた。
【選択図】図5

Description

この発明は、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の電気部品を収容する電気部品用ソケットに関するものである。
従来から、この種の「電気部品用ソケット」としては、例えば特許文献1に記載されたようなものがある。この文献1の要約書の解決手段の欄には「ICパッケージを載置する載置部が設けられたソケット本体と、このソケット本体に対して上向きに付勢された状態で上下動可能に配設されたソケットカバーと、このソケットカバーの上下動に連動して開閉可能に配設され、閉じた状態で、載置部に載置されたICパッケージを保持するラッチ部材とを備えて成る電気部品用ソケットにおいて、ソケットカバーが下降位置に押し込まれた状態で、ラッチ部材を開き、このソケットカバーが上昇位置に復帰するに従ってラッチ部材が閉じると共に下動するようにしたラッチ部材の開閉押圧機構を備えたものである。」と記載されている。
また、この特許文献1の段落番号[0037]には、「ソケットカバーの上下動に連動して開閉可能とされたラッチ部材及びアーム部材が配設されており、図10中における左右のアーム部材には、ヒートシンクが取り付けられている。このヒートシンクは、図11に示すように、アーム部材が閉じた状態のときに載置部に載置されたICパッケージに当接し、ICパッケージから発生する熱を外気に放散する放熱体となるものであって、…」と記載されている
特開2004−327264号公報。
しかしながら、このような従来のものにあっては、ヒートシンクとラッチ部材とが、別の位置(ソケット本体周囲の4辺の内の互いに異なる辺)に設けられているため、ラッチ部材による電気部品(ICパッケージ)の押さえ力を大きくできなかった。
このため、そのヒートシンクをラッチ部材に取り付けることも考えられるが、ヒートシンクの動きが不安定で、ヒートシンク閉時には、ヒートシンクがコンタクトピン先端を叩き、又、ヒートシンク開時には、ヒートシンクがバウンドし、バウンドが収まるまで時間がかかる、という問題がある。
そこで、この発明は、ラッチ部材による電気部品(ICパッケージ)の押さえ力を確保できると共に、ヒートシンクの動きを安定させ、ヒートシンク閉時におけるヒートシンクによるコンタクトピン先端の叩きを防止し、又、ヒートシンク開時におけるヒートシンクのバウンドを抑制する電気部品用ソケットを提供することを課題としている。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、電気部品を収容するソケット本体と、該ソケット本体に収容された前記電気部品を押さえるラッチ部材と、前記電気部品に当接して放熱を行うヒートシンクとを有する電気部品用ソケットにおいて、前記ラッチ部材は、ラッチ用シャフトを介して回動自在に設けられると共に、前記ヒートシンクは、該ラッチ部材と略同一位置に該ラッチ部材とは別個に回動自在に設けられた電気部品用ソケットとしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記ラッチ用シャフトは、前記ソケット本体に上下動自在に設けられ、前記ラッチ部材にて、前記電気部品を押さえるときには、前記ラッチ用シャフトが下降させられるように構成されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、前記ソケット本体にレバー部材がレバー用シャフトを介して回動自在に設けられ、該レバー部材に前記ラッチ用シャフトが挿入される長孔が設けられ、該レバー部材を、閉じる方向に回動させた時に、前記長孔の上縁部が、前記ラッチ用シャフトに当接して、該ラッチ用シャフトを下方に押圧して、前記ラッチ部材を下降させる一方、該レバー部材に、前記ヒートシンクが設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記ラッチ部材が閉じる方向に移動させられて、前記電気部品を当接する時点より、前記ヒートシンクが前記電気部品に当接する時点を遅らせたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記ソケット本体に操作部材が上下動自在に配設され、該操作部材の上下動により、前記ラッチ部材及び前記レバー部材が回動されるように構成されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ラッチ部材は、ラッチ用シャフトを介して回動自在に設けられると共に、ヒートシンクは、ラッチ部材と略同一位置にラッチ部材とは別個に回動自在に設けられたため、従来のように、ヒートシンクとラッチ部材とを、別の位置(ソケット本体の4辺の内の互いに異なる辺)に設ける必要がないことから、ラッチ部材を4辺に設けることも可能となり、電気部品(ICパッケージ)の押さえ力を確保することができる。
ヒートシンクは、ラッチ部材とは別個に回動自在に設けられたため、単純な回動運動とすることができ、このヒートシンクの動きを安定させ、ヒートシンク閉時におけるヒートシンクによるコンタクトピン先端の叩きを防止し、又、ヒートシンク開時におけるヒートシンクのバウンドを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ラッチ用シャフトは、ソケット本体に上下動自在に設けられ、このラッチ部材にて、電気部品を押さえるときには、ラッチ用シャフトが下降させられるように構成されたため、ラッチ部材にヒートシンクを取り付けると、ラッチ部材の動きが複雑であることから、比較的重量の重い(慣性力の大きい)ヒートシンクの動きを制御するのが難しいが、この発明のようにヒートシンクをラッチ部材とは、独立して回動自在に配設することにより、ヒートシンクの動きが制御し易くなり、ヒートシンクがコンタクトピン先端を叩くことやヒートシンクが大きくバウンドすることを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、ラッチ用シャフトを下方に押圧して下降させるレバー部材に、ヒートシンクが設けられたため、レバー部材は、ソケット本体にレバー用シャフトを介して回動自在に設けられて回転運動のみ行うため、動きの制御が簡単である。してみれば、ヒートシンクの動きを制御することができ、ヒートシンクがコンタクトピン先端を叩くことやヒートシンクが大きくバウンドすることを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、ラッチ部材が電気部品に当接する時点より、ヒートシンクが電気部品に当接する時点を遅らせたため、ラッチ部材で電気部品を押さえて位置決めした後、ヒートシンクを電気部品に当接させることにより、ヒートシンクが先に当接する場合より、電気部品を所定の位置にセットできる。
請求項5に記載の発明によれば、ソケット本体に操作部材が上下動自在に配設され、この操作部材の上下動により、ラッチ部材及びレバー部材が回動されるように構成されたため、操作部材を上下動させるだけで、ラッチ部材及びレバー部材を回動させることができ、レバー部材を回動させることにより、ヒートシンクを回動させることができると共に、ラッチ部材を下降させることもでき、複雑な動きを操作部材を上下動させるだけの簡単な動作で行わせることができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図19には、この発明の実施の形態を示す。
まず構成を説明すると、図中符号11は「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、このICソケット11に「電気部品」であるICパッケージ12を収容し、このICパッケージ12と配線基板14とをこのICソケット11を介して電気的に接続することにより、ICパッケージ12の性能試験が行われるようになっている。
このICパッケージ12は、図19に示すように、いわゆるLGA(Land Grid Array)タイプと称されるもので、方形状のパッケージ本体12bの下面に多数の端子12aが配列されている。
一方、ICソケット11は、大略すると、配線基板14上に装着される合成樹脂製のソケット本体13を有し、このソケット本体13には、ICパッケージ12の各端子12bに接触されるコンタクトピン15が配設されると共に、収容されたICパッケージ12を押さえるラッチ部材17及びヒートシンク18が回動自在に設けられ、更に、これらラッチ部材17及びヒートシンク18を回動させる操作部材19が上下動自在に配設されている。
詳しくは、そのソケット本体13は、略枠形状のベース部材20と、このベース部材20の枠形状の内側に配置されて複数のコンタクトピン15が配設されるピンプレート21と、このピンプレート21を押さえるサポートプレート22とを有している。
そのベース部材20は、合成樹脂製で、図10に示すように、四角形の枠形状に形成され、各辺の中央部分に、取付ねじ24が挿通される挿通孔20aが形成されると共に、そのピンプレート21を載置する載置部20bが形成されている。
また、ピンプレート21は、合成樹脂製で、図11に示すように、四角形状のプレート本体21aの周囲に4片、ピンプレート取付部21bが外方に向けて突設され、そのプレート本体21aには、多数のコンタクトピン15が圧入される圧入孔21cが形成されている。また、そのピンプレート取付部21bには、ベース部材20の挿通孔20aと対応した位置に、取付ねじ24が挿通される挿通孔21dが形成されている。そして、このピンプレート21の、ピンプレート取付部21bを含む周縁部21eが、ベース部材20の載置部20bに載置されるようになっている。
さらに、サポートプレート22は、金属製で、図12及び図13に示すように、略四角形の枠形状を呈し、ピンプレート21のピンプレート取付部21b上に載置されるサポートプレート取付部22aが形成されると共に、このサポートプレート取付部22aの、ピンプレート21の挿通孔21dに対応した位置に、ベース部材20側(配線基板14側)から挿入された取付ねじ24が螺合される雌ねじ部22bが形成されている(図4等参照)。また、このサポートプレート22には、ベース部材20への取付用のねじ(図示省略)が挿通される挿通孔22cが計8個所形成されている。
さらにまた、コンタクトピン15は、図14に示すように、導電性及び弾力性を有する板材が打ち抜かれて細長く形成され、ピンプレート21の圧入孔21cに圧入される圧入部15aが形成されると共に、この圧入部15aの上側にピンプレート21の上面に当接して、下方への移動を阻止するストッパ部15bが形成され、更に、このストッパ部15bの上側に湾曲したばね部15cが形成されている。さらに、このばね部15cの上側には、ICパッケージ12の端子12aに接触する接触部15dが形成され、この接触部15dが、フローティングプレート28の挿通孔28aに挿入されている。このフローティングプレート28は、上下動自在に配設されて、図示省略のスプリングにより上方に付勢されている。
さらに、このコンタクトピン15の圧入部15aの下側には、図4等に示すように、リード部15eが延長されて、このリード部15eがロケートボード29の挿通孔29aに挿入され、このリード部15eが図示省略の配線基板に半田付けされるようになっている。このロケートボード29は、アレンジメントピン30により上下動自在に配設され、リード部15eを配線基板に取り付ける場合には、下降位置に配置され、取付後は、上昇位置に配置されるようになっている。
一方、ラッチ部材17は、ベース部材20の4辺に設けられ、図4乃至図7に示すように、ラッチ用シャフト33を介して回動自在に設けられると共に、ヒートシンク18は、ラッチ部材17と略同一位置に回動自在に設けられている。
そのラッチ用シャフト33は、ソケット本体13のベース部材20の上下方向に沿う溝部20c(図10参照)に案内されて上下動及び回動自在に設けられ、ICパッケージ12を押さえるときには、上方から下方に向けて移動させられるように構成されている。
そのラッチ部材17は、図15に示すように、ICパッケージ12のある程度の幅を押さえることができるように所定の幅Hに形成され、断面が図4等に示すように,略直角に折曲げられた形状を呈している。このラッチ部材17は、一端部側に、ICパッケージ12を押圧する押圧部17aが形成され、他端部側に形成された基部17bにラッチ用シャフト33が設けられている。このラッチ部材17は、図示省略のスプリング(第1付勢手段)により開く方向に付勢されると共に、そのラッチ用シャフト33が他のスプリング34(第2付勢手段)により上方に付勢されている。
そして、このラッチ部材17は後述する操作部材19により開閉されるように構成されている。
また、ソケット本体13には、ICパッケージ12収容範囲の周囲4辺の内の、相対向する2辺に一対のレバー部材35が、又、他の相対向する2辺に他の一対のレバー部材36がそれぞれレバー用シャフト37を介して回動自在に設けられている。
これら一対のレバー部材35は、図16に示すように、相対向する対向壁35a,35aが中間壁35bを介して連結されると共に、この対向壁35aには、それぞれラッチ用シャフト33が挿入される長孔35cが形成され、このレバー部材35を、閉じる方向に回動させた時に、長孔35cの上縁部35dが、ラッチ用シャフト33に当接して、ラッチ用シャフト33を下方に押圧して、ラッチ部材17を下降させるように構成されている。
また、他の一対のレバー部材36は、図17に示すように、そのレバー部材35と同様に、対向壁36a,中間壁36を有し、その対向壁36aに長孔36cが形成され、この長孔36cの上縁部36dがラッチ用シャフト33に当接して、ラッチ用シャフト33を下方に押圧するように構成されている。
さらに、これらレバー部材36には、対向壁36aから延長片36eが延長され、これら延長片36eにヒートシンク18が取り付けられている。
このヒートシンク18は、図2等に示すように、複数片形成された放熱部18aと、ICパッケージ12に当接して放熱を行う当接部18bとを有している。このヒートシンク18が軸39を介してレバー部材36に取り付けられ、この延長片36cと、ヒートシンク18との間に、図4に示す状態で、スプリング40,41が設けられている。
そのレバー部材36は回動されることにより、ラッチ部材17を下降させるようにしているが、このラッチ部材17でICパッケージ12を押圧する時点より、ヒートシンク18でICパッケージ12を押圧する時点を遅らせるように、長孔36cの形状等やレバー部材36の回動量等が設定されている。
また、そのラッチ用シャフト33と、「固定部位」としてのレバー用シャフト37との各々に回動自在に連結され、そのラッチ用シャフト33の上昇位置を規制する略長円の板形状のリンク部材44が設けられている。
一方、操作部材19は、枠形状を呈し、ソケット本体13に対して上下動自在に配設され、この操作部材19の上下動により、ラッチ部材17及びレバー部材35,36が回動されるように構成されている。
詳しくは、その操作部材19は、ベース部材20から上方に突設されたガイドポスト46により、上下方向に案内されて上下動自在に配設されると共に、スプリング47により、上方に付勢され、所定の上昇位置で停止されるようになっている。
この操作部材19には、図4及び図5等に示すように、ラッチ部材17の被押圧部17cを押圧するラッチ押圧部19aが形成され、この操作部材19が上昇させられることにより、その被押圧部17cがラッチ押圧部19aにて押圧されてラッチ部材17が閉じる方向に回動させられ、又、下降させられることにより、ラッチ部材17に対する押圧力が解除されて、ラッチ部材17が開く方向に回動させられる。
また、この操作部材19には、図8及び図9等に示すように、レバー部材35,36の被押圧部35f,36fを押圧するレバー押圧部19bが形成され、この操作部材19が上昇させられることにより、その被押圧部35f,36fがそのレバー押圧部19bにて押圧されてレバー部材35,36が閉じる方向に回動させられ、又、下降させられることにより、レバー部材35,36に対する押圧力が解除されて、レバー部材35,36が開く方向に回動させられる。
次に、かかるICソケット11の使用方法について説明する。
ICパッケージ12をICソケット11に収容するには、まず、操作部材19をスプリング47の付勢力に抗して下方に押し下げる。すると、この操作部材19のレバー押圧部19bによる、レバー部材35,36の被押圧部35f,36fに対する押圧が解除され、このレバー部材35,36がスプリングの付勢力により開く方向に回動させられる。
これにより、このレバー部材36に取り付けられているヒートシンク18は、図2及び図5等に示すように開かれ、ICパッケージ12の収容・取出し軌跡から退避される。
また、レバー部材35が開かれて行くと、図18に示すように、ラッチ部材17は上昇させられた後、開く方向に回動させられる。なお、他のレバー部材36もそのレバー部材35と動作が同様であるため説明を省略する。
すなわち、レバー部材35が図18の(a)に示す状態から(b)に示す状態まで開かれて行くと、ラッチ用シャフト33に対するレバー部材35の長孔35cの上縁部35dによる押圧が解除されて行き、スプリング34の付勢力によりラッチ用シャフト33が上昇させられて、レバー部材35が上方に平行移動して行く。
この状態から、更に、操作部材19を下降させると、レバー部材35が更に回動させられ、図18の(c)から(d)に示すように、開かれて行く。この際には、リンク部材44がラッチ用シャフト33とレバー用シャフト37との間に設けられているため、図18の(b)に示す位置まで回動させられた状態で、そのリンク部材44によりラッチ用シャフト33の上昇が規制され、図18の(c),(d)に示すように、更にレバー部材35が回動させられると、レバー部材35の長孔35cの上縁部35dが、ラッチ用シャフト33から離間することとなる。
従って、そのように離間することにより、長孔35cの内周縁部が、ラッチ用シャフト33を摺動することがないため、このラッチ用シャフト33の摩耗を防止することができる。
また、その操作部材19の下降により、図18の(c),(d)に示す位置では、この操作部材19のラッチ押圧部19aによる、ラッチ部材17に対する押圧力も解除されることから、スプリングの付勢力により、開く方向にラッチ部材17が回動させられる。
これにより、ラッチ部材17は、図2及び図5等に示すように開かれ、ICパッケージ12の収容・取出し軌跡から退避される。
この状態で、自動機により搬送されたICパッケージ12をフローティングプレート28の所定位置に収容する。
その後、操作部材19の下方への押圧力を解除すると、この操作部材19がスプリング47等の付勢力で上昇させられることにより、この操作部材19のラッチ押圧部19aにてラッチ部材17がスプリングの付勢力に抗して閉じる方向に回動させられる。
これと同時に、レバー部材36も操作部材19のレバー押圧部19bにて押圧されて閉じる方向に、図18中(d),(c),(b),(a)の順で回動させられる。図18中、(b)まで回動させられると、レバー部材36の長孔36aの上縁部36bが、ラッチ用シャフト33に当接し、更に、このレバー部材36が回動されることにより、その上縁部36bに、ラッチ用シャフト33が押されてスプリング34の付勢力に抗して下降される。
この際には、ラッチ用シャフト33は、ソケット本体13に形成された上下方向に沿う溝部20cに沿って下降されることにより、ラッチ部材17は、図18(b)に示す状態から(a)に示す状態まで、同じ姿勢で下方に平行移動させられることにより、ICパッケージ12上面が擦られることなく、押圧されて浮き上がりが防止されることとなる。
この状態で、ICパッケージ12の端子12aにコンタクトピン15の接触部15dが所定の圧力で接触されて電気的に接続され、バーンイン試験等が行われることとなる。
このようなものにあっては、ラッチ部材17は、ラッチ用シャフト33を介して回動自在に設けられると共に、ヒートシンク18は、ラッチ部材17と略同一位置に回動自在に設けられたため、従来のように、ヒートシンク18とラッチ部材17とを、別の位置(ソケット本体13の4辺の内の互いに異なる辺)に設ける必要がないことから、ラッチ部材17を4辺に設けることが可能となり、ICパッケージ12の押さえ力を大きくすることができる。
また、ラッチ用シャフト33がソケット本体13に上下動自在に設けられ、ICパッケージ12を押さえるときには、ラッチ用シャフト33が下降させられるように構成されたため、ラッチ部材17にヒートシンク18を取り付けると、ラッチ部材17の動きが複雑であることから、比較的重量の重い(慣性力の大きい)ヒートシンク18の動きを制御するのが難しい。しかし、この発明のようにヒートシンク18をラッチ部材17とは、独立して回動自在に配設することにより、ヒートシンク18の動きは単純な回動運動のみとすることができるため、動きが制御し易くなり、ヒートシンク18がコンタクトピン15先端を叩くことやヒートシンク18が大きくバウンドすることを防止できる。
さらに、ラッチ用シャフト33を下方に押圧して下降させるレバー部材36に、ヒートシンク18が設けられたため、レバー部材36は、ソケット本体13にレバー用シャフト37を介して回動自在に設けられて回転運動のみ行うため、動きの制御が簡単である。してみれば、ヒートシンク18の動きを制御し易くでき、ヒートシンク18がコンタクトピン15先端を叩くことやヒートシンク18が大きくバウンドすることを防止できる。しかも、レバー部材36をヒートシンク18の取付用としても利用しているため、部品点数を増加させることなく、ヒートシンク18の配設が可能となる。
さらにまた、ラッチ部材17がICパッケージ12に当接する時点より、ヒートシンク18がICパッケージ12に当接する時点を遅らせたため、ラッチ部材17でICパッケージ12を押さえて位置決めした後、ヒートシンク18をICパッケージ12に当接させることにより、ヒートシンク18が先に当接する場合より、ICパッケージ12を所定の位置にセットできる。
また、ソケット本体13に操作部材19が上下動自在に配設され、この操作部材19の上下動により、ラッチ部材17及びレバー部材35,36が回動されるように構成されたため、操作部材19を上下動させるだけで、ラッチ部材17及びレバー部材35,36を回動させることができ、レバー部材35,36を回動させることにより、ヒートシンク18を回動させることができると共に、ラッチ部材17を下降させることもでき、各部品の複雑な動きを操作部材19を上下動させるだけの簡単な動作で行わせることができる。
なお、上記実施の形態では、「電気部品用ソケット」としてICソケット11に、この発明を適用したが、これに限らず、他の装置にも適用できることは勿論である。
この発明の実施の形態に係るICソケットのヒートシンクを閉じた状態を示す斜視図である。 同実施の形態に係るICソケットのヒートシンクを開いた状態を示す斜視図である。 同実施の形態に係るICソケットを示す平面図で、上半分がヒートシンクを開いた状態、下半分がヒートシンクを閉じた状態を示す図である。 同実施の形態に係る図3のA−A線に沿う断面図である。 同実施の形態に係る図3のB−B線に沿う断面図である。 同実施の形態に係るラッチ部材等を閉じた状態を示す断面図である。 同実施の形態に係るラッチ部材等を開いた状態を示す断面図である。 同実施の形態に係るICソケットのヒートシンクを閉じた状態を示す、半断面図である。 同実施の形態に係るICソケットのヒートシンクを開いた状態を示す、半断面図である。 同実施の形態に係るベース部材の斜視図である。 同実施の形態に係るピンプレートを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 同実施の形態に係るサポートプレートの斜視図である。 同実施の形態に係るサポートプレートの半分を断面した正面図である。 同実施の形態に係るコンタクトピンを示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。 同実施の形態に係るラッチ部材を示す斜視図である。 同実施の形態に係るレバー部材を示す斜視図である。 同実施の形態に係る他のレバー部材を示す斜視図である。 同実施の形態に係るレバー部材とラッチ部材の動きを示す図である。 同実施の形態に係るICパッケージを示す図で、(a)はヒートシンクを開いた状態を示す、半断面図である。
符号の説明
11 ICソケット(電気部品用ソケット)
12 ICパッケージ(電気部品)
12a 端子
12b パッケージ本体
13 ソケット本体
15 コンタクトピン
15d 接触部
17 ラッチ部材
17a 押圧部
17c 被押圧部
18 ヒートシンク
19 操作部材
19a ラッチ押圧部
19b レバー押圧部
20 ベース部材
20b 載置部
21 ピンプレート
21a プレート本体
21b ピンプレート取付部
21e 周縁部
22 サポートプレート
22a サポートプレート取付部
28 フローティングプレート
33 ラッチ用シャフト
34 スプリング(第2付勢手段)
35,36 レバー部材
35c,36c 長孔
35d,36d 上縁部
35f,36f 被押圧部
37 レバー用シャフト
44 リンク部材

Claims (5)

  1. 電気部品を収容するソケット本体と、該ソケット本体に収容された前記電気部品を押さえるラッチ部材と、前記電気部品に当接して放熱を行うヒートシンクとを有する電気部品用ソケットにおいて、
    前記ラッチ部材は、ラッチ用シャフトを介して回動自在に設けられると共に、前記ヒートシンクは、該ラッチ部材と略同一位置に該ラッチ部材とは別個に回動自在に設けられたことを特徴とする電気部品用ソケット。
  2. 前記ラッチ用シャフトは、前記ソケット本体に上下動自在に設けられ、前記ラッチ部材にて、前記電気部品を押さえるときには、前記ラッチ用シャフトが下降させられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気部品用ソケット。
  3. 前記ソケット本体にレバー部材がレバー用シャフトを介して回動自在に設けられ、該レバー部材に前記ラッチ用シャフトが挿入される長孔が設けられ、該レバー部材を、閉じる方向に回動させた時に、前記長孔の上縁部が、前記ラッチ用シャフトに当接して、該ラッチ用シャフトを下方に押圧して、前記ラッチ部材を下降させる一方、
    該レバー部材に、前記ヒートシンクが設けられたことを特徴とする請求項2に記載の電気部品用ソケット。
  4. 前記ラッチ部材が閉じる方向に移動させられて、前記電気部品を当接する時点より、前記ヒートシンクが前記電気部品に当接する時点を遅らせたことを特徴とする請求項3に記載の電気部品用ソケット。
  5. 前記ソケット本体に操作部材が上下動自在に配設され、該操作部材の上下動により、前記ラッチ部材及び前記レバー部材が回動されるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の電気部品用ソケット。
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