JP2007114214A - 薄膜構造センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】メンブレンを有する流体測定用の薄膜構造センサにおいて、メンブレン特性を損なうことなく、ダスト衝突によるメンブレン破壊を適切に防止する。
【解決手段】メンブレン20を有し、メンブレン20の領域が、流体測定用の配線部21、22が配設された配線形成領域と配線部が配設されていない空き領域とに分かれている薄膜構造センサにおいて、空き領域には、メンブレン20の強度を補強するためのダミーパターン40が形成されており、ダミーパターン40は、流体の流れの方向とは直交する方向にメンブレン20を跨いでおり、ダミーパターン40の両端が流体の流れの方向とは直交する方向に位置するメンブレン20の外周縁部に跨るように配置されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、メンブレンを有する薄膜構造センサに関し、特に、フローセンサやガスセンサ等といった流体を測定するセンサに用いて好適である。
薄膜構造センサは、半導体基板等の基板に薄膜部としてのメンブレンを形成し、このメンブレンにセンシング部を形成するとともに、メンブレンによる熱絶縁性確保や熱容量低減を実現することで、センサ特性の向上を図っている。このような薄膜構造センサは、例えば、フローセンサやガスセンサ等に適用されている。
例えば、従来の薄膜構造センサとしてのフローセンサを斜視図を図17に示す。図17に示すように、基板10の表面に導体膜が絶縁膜で挟まれてなる薄膜層が形成され、基板10の裏面側から薄膜層を残して空洞部11が形成され、空洞部11上の薄膜層によりメンブレン20が構成されている。
メンブレン20においては、導体膜からなるヒータ21が形成されており、このヒータ21に対して、図17中の白抜き矢印で示される流体の流れの上流側に導体膜で構成された測温体22が形成されている。
また、測温体22の上流側の基板10上には、導体膜で構成された流体温度計23が形成されている。また、基板10上には、ヒータ21、測温体22、及び流体温度計23の各々と電気的に接続されたリード部24が形成されている。
このようなフローセンサでは、流体温度計23から得られる流体温度よりも高い温度になるようにヒータ21を駆動する。そして、流体がメンブレン20上を流れることにより、測温体22の温度が変化し、この測温体22と流体温度計23との温度差から流体の流量等が検出される。
ところで、上記薄膜構造センサにおいては、測定環境中のダスト等の異物が衝突した際に、メンブレンが破壊することが問題となっている。このような問題に対して、従来では、メンブレンの膜厚を全体的に厚くしたり、メンブレンサイズ(面積)を小さくすることで、ダスト衝突によるメンブレン破損を予防する等の対策を施している。
しかしながら、このような対策では、メンブレン特性の低下すなわちメンブレンにおける熱絶縁性の悪化や熱容量の増加を招き、センサの応答性や感度が低下してしまうという問題がある。そのため、メンブレン膜厚やサイズの変更には限界がある。
一方、特許第2633124号明細書に記載されているように、静的圧力負荷によりメンブレン(ダイアフラム)が非対称的に変形するのを防止するため、メンブレン補強用の補強部としての薄膜パターンを、メンブレンの外周部にてメンブレンの輪郭を跨ぐように対称的に配置することが行われている。
この方法では、メンブレンの全体ではなく周縁部に補強部を設けた構成であるため、メンブレンによる熱絶縁性確保や熱容量低減は確保される。しかしながら、メンブレンのうち、上記薄膜パターンの無い周縁部や、例えば上記図17におけるヒータ21や測温体22といった流体測定用の配線部が形成されていない空き領域は依然として剛性が弱いままであるから、ダスト衝突に対しては破壊防止の効果が薄い。
本発明は上記諸事情に鑑みてなされたものであり、メンブレンを有する流体測定用の薄膜構造センサにおいて、メンブレン特性を損なうことなく、ダスト衝突によるメンブレン破壊を適切に防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者等はダスト衝突によるメンブレンの変形について検討を行った。
図18はダスト衝突によるメンブレンの変形の様子を示す図である。図18に示すように、白抜き矢印方向から測定流体が流れてくるが、この流れに沿ってダストも飛来してくる。
そして、このダストが、流体の流れの上流側に位置するメンブレン20の周縁部(図18(a)参照)に衝突した場合よりも、流体の流れの下流側に位置するメンブレン20の周縁部(図18(b)参照)に衝突した場合のほうが、メンブレン20の曲がりが大きく、ひずみも大きくなる。
そのため、ダスト衝突によるメンブレン破壊は、流体流れの下流側に位置するメンブレンの周縁部付近から生じる可能性が高い。なお、流体の流れとは、双方向の場合、頻度や強度的に大きいほうの流れ(順流)のことである。また、上述の図17に示すフローセンサのように、メンブレン20の領域が、流体測定用の配線部21、22が配設された配線形成領域と当該配線部が配設されていない空き領域とに分かれている場合、比較的強度の弱い空き領域にてメンブレン破壊が起こりやすい。請求項1の発明は、この知見に鑑みてなされたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明では、メンブレン(20)を有し、メンブレンの領域が、流体測定用の配線部(21、22)が配設された配線形成領域と配線部が配設されていない空き領域とに分かれている薄膜構造センサにおいて、空き領域には、メンブレンの強度を補強するためのダミーパターン(40)が形成されており、ダミーパターンは、流体の流れの方向とは直交する方向にメンブレンを跨いでおり、ダミーパターンの両端が流体の流れの方向とは直交する方向に位置するメンブレンの外周縁部に跨るように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、メンブレンのうち比較的強度の弱い空き領域にダミーパターンを形成しているので、この空き領域の強度を補強することができる。しかも、ダミーパターンは、流体の流れの方向とは直交する方向にメンブレンを跨いでおり、ダミーパターンの両端が流体の流れの方向とは直交する方向に位置するメンブレンの外周縁部に跨るように配置されていため、ダミーパターンはメンブレン上に橋渡しされた形になり、補強性に優れる。
したがって、本発明によれば、メンブレン特性を損なうことなく、ダスト衝突によるメンブレン破壊を適切に防止することのできる薄膜構造センサを提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、ダミーパターン(40)を配線部(21、22)とは切り離されて配置したものにすれば、配線部からダミーパターンへの熱移動を防止することができ、センサの消費電力等を低減することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、第1実施形態は参考例であり、第2実施形態が特許請求の範囲に記載した発明の実施形態に相当する。また、限定するものではないが、以下の各実施形態は、本発明の薄膜構造センサをフローセンサに適用したものとして説明する。
そして、各実施形態のフローセンサは、上記図17に示したフローセンサを基本構造とし、これを変形したものであり、互いに同一部分には、図中、同一符号を付してある。また、以下の各図のうち平面図においては、ヒータ21や測温体11、補強部30、ダミーパターン40に便宜的にハッチングを施してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るフローセンサの要部を図1〜図6に示す。これら図1〜図6は、上記図17に示すフローセンサにおけるメンブレン20近傍の構成を示す種々の例である。
本実施形態は、メンブレン20と、このメンブレン20の外周縁部に跨るようにメンブレン補強用の補強部30とを有する流体測定用のフローセンサにおいて、図中の白抜き矢印で示す流体の流れの上流側よりも下流側のほうがメンブレン20の補強強度が大きくなるように、補強部30を形成したものである。
[第1の例]
図1は本第1実施形態の第1の例を示す平面図、図2(a)は図1中のA−A概略断面図である。また、図2(b)は本例におけるメンブレン剛性の様子を模式的に示す図であり、ヒータ21、測温体22の本数は簡略化してある。
基板10は、シリコン基板等の半導体基板等からなり、図2(a)に示すように、基板10の表面10aには、パターニングされた導体膜21、22、24が下部絶縁膜25と上部絶縁膜26とに挟まれてなる薄膜層27が形成されている。そして、基板10の裏面10b側に形成された空洞部11上の薄膜層27がメンブレン20として構成されている。
下部絶縁膜25および上部絶縁膜26は、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜等からなり、導体膜21、22、24はPt等の金属膜等からなる。導体膜のうちメンブレン20に位置するヒータ21および測温体22は、図1に示すように、本例では折り返し形状にパターニングされている。
また、リード部24は、その一端部側がヒータ21および測温体22に一体に接続されており、他端部は上記図17に示すように、メンブレン20の外部まで引き出されて、基板10の外部とワイヤボンディング等により電気的に接続可能となっている。
また、図1、図2(a)に示すように、上下絶縁膜25、26に挟まれた補強部30が、流体の流れの下流側に位置するメンブレン20の外周縁部に跨るように形成されている。この補強部30は、上記導体膜21、22、24と同様の材料からなる膜により形成することができる。
図2(a)に示すように、この補強部30によって、流体の流れの上流側に位置するメンブレン20の周縁部よりも下流側に位置するメンブレン20の周縁部のほうが肉厚なものとなっている。そのため、図2(b)に示すように、流体の流れの上流側よりも下流側のほうがメンブレン20の剛性が大きく、補強部30による補強強度も大きくなっている。
ここで、図示例では、補強部30は、上下絶縁膜25、26に挟まれ、上記導体膜21、22、24と同一平面に位置したものであるが、例えば、絶縁膜にて構成されたものとして下部絶縁膜25または上部絶縁膜26の一部を肉厚にした形としても良い。
また、補強部30は内部応力が引張である薄膜により形成されていることが好ましい。具体的には、減圧CVD法により成膜された多結晶シリコン、シリコン窒化膜や、上記導体膜21、22、24の材料としても使用されるPt、Ti、TiW、Ni、Au等の膜を補強部30として採用することができる。
この図1、図2(a)に示すようなフローセンサは、例えば、次のようにして製造することができる。シリコン基板10の表面10a上に、CVD法、スパッタ法等を用いて下部絶縁膜25を形成し、その上に蒸着法等を用いて導体膜を成膜する。
次に、この導体膜をフォトリソグラフ法、エッチング等を駆使してパターニングすることでヒータ21、測温体22、流体温度計23(図17参照)、リード部24および補強部30を同時に形成する。その上に、CVD法、スパッタ法等を用いて上部絶縁膜26を形成する。なお、上部絶縁膜26にはコンタクトホールを形成する等により、リード部24と外部とを接続可能な状態とする。
次に、基板10の裏面10b側から異方性エッチング等を行うことにより、薄膜層27を残して空洞部11を形成する。こうしてメンブレン20が形成され、本第1実施形態の第1の例としてのフローセンサができあがる。
なお、補強部30を絶縁膜にて構成する場合には、下部絶縁膜25を形成する際、あるいは上部絶縁膜26を形成する際に、補強部30を形成すべき部分に、絶縁膜を周囲よりも厚く形成するようにすれば良い。
ところで、この第1の例のフローセンサは、上記した従来のものと同様、メンブレン20の外周縁部に跨るようにメンブレン補強用の補強部30を配しているため、メンブレン20における熱絶縁性の悪化や熱容量の増加といったメンブレン特性の低下は極力抑えられる。
そして、流体流れの下流側に位置するメンブレン20の周縁部のほうが、上流側のメンブレン20の周縁部よりも、ダスト衝突による受圧荷重を受けやすい現状に適応して、メンブレン20が変形、破壊することのないように強度補強することができる。
よって、本例によれば、メンブレン特性を損なうことなく、ダスト衝突によるメンブレン破壊を適切に防止することのできるフローセンサ(薄膜構造センサ)を提供することができる。
ここで、メンブレン20に流体測定用の配線部21、22が形成されているが、本例では、図1に示すように、補強部30は配線部21、22とは切り離されて配置されている。配線部21、22と補強部30とが切り離されているので、配線部21、22から補強部30への熱移動を防止することができ、センサの消費電力等を低減することができる。
また、上述したように、補強部30は、内部応力が引張である薄膜により形成されていることが好ましい。それによれば、補強部30を内部応力が圧縮である薄膜により形成する場合に比べて、メンブレン20の変形を好適に抑制し、強度補強することができる。
次に、本第1実施形態の第2の例〜第8の例について述べるが、これら各例では、補強部30の配置形態を変形したものであり、第1の例に述べた製法に準じて製造することができる。また、基本的に第1の例と同様の効果を持つことは言うまでもない。
[第2の例]
図3は、本第1実施形態の第2の例を示す平面図である。本例では、上記図1に示す第1の例に比べて、補強部30が、流体の流れの下流側に位置するメンブレン20の外周縁部をより広い範囲で跨るように形成されている。それにより、第1の例よりも大きな剛性向上効果が得られる。
[第3の例]
図4は、本第1実施形態の第3の例を示す平面図である。本例では、リード部24のうちメンブレンの外周縁部を跨ぐ部分を、上記図1に示す第1の例や図3に示す第2の例に比べて幅広とすることで補強部30を構成し、下流側に位置するメンブレン20の外周縁部をさらに広い範囲で補強している。
[第4の例]
図5は、本第1実施形態の第4の例を示す平面図である。本例は、図4に示す第3の例を変形したもので、当該第3の例に比べて、補強部30が分断された箇所を少なくして、剛性向上の効果をより大きくしている。
[第5の例]
図6は、本第1実施形態の第5の例を示す平面図である。本例は、図6中の白抜き矢印に示すように、流体が双方向に流れるが、一方の流れ(順流)が他方の流れ(逆流)に比べ頻度や強度的に大きい場合に適したものである。
この場合、補強部30は、小さい方の流れ(図中、右から左への流れ)の下流側に位置するメンブレン20の周縁部に形成されたもののほうが、大きいほうの流れ(図中、左から右への流れ)に位置するメンブレン20の周縁部に形成されたものよりも面積が小さい。
また、この場合、通常の流体の流れすなわち順流は大きいほうの流れ(図中、左から右への流れ)であり、図6に示す構成とすることで、順流において下流側のほうが上流側よりもメンブレン20の補強強度が大きくなるように、補強部30が形成された形となっている。
さらに、本例では、小さいほうの流れすなわち逆流によって飛来してくるダストの衝突に対しても、補強部30の存在により十分に対処でき、メンブレン20の変形や破壊を防止することが可能である。
[第6の例、第7の例、第8の例]
図7、図8、図9は、それぞれ本第1実施形態の第6の例、第7の例、第8の例を示す平面図である。
これら第6から第8の例では、各図に示すように、補強部30を分割することで、補強部30を介したメンブレン20の熱伝導をさらに低く抑えることができるとともに、剛性向上が必要なメンブレン20の部分に補強部30を適切に配置することが可能である。
特に、図7〜図9に示す例では、補強部30を流体の流れ方向(図中の白抜き矢印方向)に沿った方向にて分割している。フローセンサでは、流体の流れ方向に沿ったメンブレン20の温度分布変化に基づいてセンシングを行うが、このような分割により、補強部30を介した流体の流れの方向への熱移動を抑制することができ、上記温度分布変化をほとんど阻害することが無いため、センサ特性を良好な状態に確保することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るフローセンサの要部を図10〜図16に示す。これら図10〜図16は、上記図17に示すフローセンサにおけるメンブレン20近傍の構成を示す種々の例である。以下、上記第1実施形態と異なるところについて主として述べる。
本実施形態は、メンブレン20を有し、メンブレン20の領域が、流体測定用の配線部21、22が配設された配線形成領域と配線部21、22が配設されていない空き領域とに分かれているフローセンサにおいて、空き領域に、メンブレンの強度を補強するためのダミーパターン40を形成し、このダミーパターン40を、その両端がメンブレン20の外周縁部に跨るように配置することで、ダミーパターン40をメンブレン20上に橋渡した形としたものである。
[第1の例]
図10は、本第2実施形態の第1の例を示す平面図である。本例では、ヒータ21は、折り返し形状の1本のものではなく、並列に配置された複数本のものから構成されている。
ダミーパターン40は、上記第1実施形態における補強部と同様の材質および形成方法とすることができるものであり、上下絶縁膜25、26に挟まれた上記導体膜21、22、24と同様の材料からなる膜により形成したり、下部絶縁膜25または上部絶縁膜26の一部を肉厚にした形の絶縁膜として形成することができる。
図10に示すように、ダミーパターン40は、メンブレン20の空き領域に形成されており、配線部21、22の延びる方向に平行に延びる複数本のものから構成されている。そして、各ダミーパターン40は、その両端がメンブレン20の外周縁部に跨るように配置されることで、メンブレン20上に橋渡しされた形となっている。
本例によれば、メンブレン20のうち比較的強度の弱い空き領域にダミーパターン40を形成しているので、この空き領域の強度を補強することができる。しかも、ダミーパターン40はメンブレン20上に橋渡しされた形となっているため、補強性に優れたものとなっている。
また、図10から明らかなように、このダミーパターン40はパターニングされたものであり、空き領域全部を占めていないため、メンブレンの全面に補強膜を形成するような場合とは異なり、メンブレン特性の低下を極力抑えることができる。
したがって、本例によっても、上記第1実施形態と同様、メンブレン特性を損なうことなく、ダスト衝突によるメンブレン破壊を適切に防止することのできるフローセンサ(薄膜構造センサ)を提供することができる。
また、図10に示すように、ダミーパターン40は、ヒータ21や測温体22の延びる方向すなわち図10中の白抜き矢印に示す流体の流れの方向(本例では双方向)とは直交する方向に、メンブレン20を跨いで橋渡しされている。
上述したが、フローセンサでは、流体の流れ方向に沿ったメンブレン20の温度分布変化に基づいてセンシングを行う。もし、ダミーパターンが、流体の流れの方向に沿ってメンブレンを跨いでいるものとした場合、ダミーパターンを介して流体の流れの方向に沿った熱移動が生じるため、上記したメンブレン20の温度分布変化を阻害しやすくなる。
その点、本例によれば、ダミーパターン40を介した流体の流れの方向への熱移動を抑制することができ、流体の流れ方向に沿ったメンブレン20の温度分布変化をほとんど阻害することが無いため、センサ特性を良好な状態に確保することができる。
また、本例においても、上記第1実施形態における補強部と同様、ダミーパターン40を、配線部21、22とは切り離して配置したものにしているため、配線部21、22からダミーパターン40への熱移動を防止することができ、センサの消費電力等を低減することができる。
また、本例において、ヒータ21、測温体22、ダミーパターン40を、導体膜のエッチングにより同時にパターニング形成する場合には、流体の流れ方向におけるこれらパターン21、22、40の線幅Lおよび各線の間隔(パターン間隔)Sの比L/Sはそろえることが好ましい。例えばL=5μm、S=5μmとする。
全てのパターン21、22、40のL/Sをそろえることにより、エッチングの面内ばらつきを抑え、抵抗比やTCR(抵抗温度係数)の面内ばらつきを向上させることができる。
[第2の例]
図11は、本第2実施形態の第2の例を示す平面図である。本例は、ダミーパターン40を、図中の白抜き矢印で示す流体の流れ(順流)の上流側よりも下流側のほうがメンブレン20の補強強度が大きくなるように形成したものである。
本例では、間隔を空けて配置された複数本のダミーパターン40において、当該間隔を流体の流れの上流側よりも下流側のほうが狭くなるようにすることで、ダミーパターン40を、上流側よりも下流側のほうが密となるように配置している。
それにより、第1の例にて述べた本第2実施形態の効果に加えて、上記第1実施形態と同様、下流側に位置するメンブレン周縁部のほうが、ダスト衝突による受圧荷重を受けやすい現状に適応して、メンブレン20を補強することができる。
[第3の例]
図12は、本第2実施形態の第3の例を示す平面図である。本例も、第2の例と同様、ダミーパターン40を、図中の白抜き矢印で示す流体の流れ(順流)の上流側よりも下流側のほうがメンブレン20の補強強度が大きくなるように形成したものである。
上記図11に示した第2の例では、配線部21、22を挟んで上流側と下流側とで、下流側のほうのダミーパターン40の間隔を狭くしているが、上流側のみを見た場合および下流側のみを見た場合では、ダミーパターン40の間隔は均一である。
それに対して、本例では、図12に示すように、ダミーパターン40の間隔を上流側から下流側にかけてだんだんと狭くなっていくようにしたものである。そして、本例においても、本第2実施形態の第2の例と同様の効果を得ることができる。
[第4の例]
図13は、本第2実施形態の第4の例を示す平面図である。本例では、ダミーパターン40を網目状パターンとすることで、メンブレン強度のさらなる向上を図ることができる。
[第5の例]
図14は、本第2実施形態の第5の例を示す平面図である。本例では、上記図10に示すものに比べて、ダミーパターン40において、メンブレン20の外周縁部に跨る両端を太くして強度をさらに向上させている。
[第6の例]
図15は、本第2実施形態の第6の例を示す平面図である。本例では、上記図10に示すものに比べて、ヒータ21内に温度計28を設けたものである。この温度計28は、ヒータ21の温度を測定し、それをヒータ21にかける電圧にフィードバックするためのものである。つまり、ヒータ21の温度制御を精度良く行うことが可能になる。
[第7の例]
図16は、本第2実施形態の第7の例を示す平面図である。本例では、上記図10に示すものに比べて、ヒータ21を細くしてかつ抵抗値を十分小さくするために、並列するヒータ21を数回折り曲げて抵抗値を調節したものである。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記フローセンサ以外にも、メンブレンを有する流体測定用の薄膜構造センサであれば適用でき、例えばガスセンサ等でも良い。
本発明の第1実施形態の第1の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 (a)は図1中のA−A概略断面図、(b)は図1に示すフローセンサにおけるメンブレン剛性の様子を示す図である。 第1実施形態の第2の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第3の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第4の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第5の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第6の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第7の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第1実施形態の第8の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 本発明の第2実施形態の第1の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第2の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第3の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第4の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第5の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第6の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 第2実施形態の第7の例としてのフローセンサの要部を示す平面図である。 従来の薄膜構造センサとしてのフローセンサを示す斜視図である。 ダスト衝突によるメンブレンの変形の様子を示す図である。
符号の説明
20…メンブレン、21…ヒータ、22…測温体、30…補強部、40…ダミーパターン。

Claims (2)

  1. メンブレン(20)を有し、前記メンブレンの領域が、流体測定用の配線部(21、22)が配設された配線形成領域と前記配線部が配設されていない空き領域とに分かれている薄膜構造センサにおいて、
    前記空き領域には、前記メンブレンの強度を補強するためのダミーパターン(40)が形成されており、
    前記ダミーパターンは、前記流体の流れの方向とは直交する方向に前記メンブレンを跨いでおり、
    前記ダミーパターンの両端が前記流体の流れの方向とは直交する方向に位置する前記メンブレンの外周縁部に跨るように配置されていることを特徴とする薄膜構造センサ。
  2. 前記ダミーパターン(40)は前記配線部(21、22)とは切り離されて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜構造センサ。
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