JP2007114189A - マイクロ化学チップ用温度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロ化学チップの種類毎に作製された温度調整ボードを取り替えるのみで、マイクロ化学チップの変更に対応できるようにした温度調整装置を提供する。
【解決手段】 本発明のマイクロ化学チップ用温度制御装置は、マイクロ化学チップに形成された化学反応部に対応する位置に配設された温度制御素子23と、マイクロ化学チップを所定の位置に配置するための位置決め用ガイド22と、温度制御素子23に電流を供給するための配線が配設された温度制御素子用コネクタ25とを有する温度調整ボード20を備えている。また、この温度調整ボード20の上に載置されて位置決め用ガイド22内に配置されたマイクロ化学チップを押圧するチップ押圧部材を備えている。さらに、温度制御素子23に流す電流を制御する制御回路部と、一方の端部が温度制御素子用コネクタに接続されるとともに他方の端部が制御回路部に接続された本体側コネクタとを有する制御部を備えている。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明のマイクロ化学チップ用温度制御装置は、マイクロ化学チップに形成された化学反応部に対応する位置に配設された温度制御素子23と、マイクロ化学チップを所定の位置に配置するための位置決め用ガイド22と、温度制御素子23に電流を供給するための配線が配設された温度制御素子用コネクタ25とを有する温度調整ボード20を備えている。また、この温度調整ボード20の上に載置されて位置決め用ガイド22内に配置されたマイクロ化学チップを押圧するチップ押圧部材を備えている。さらに、温度制御素子23に流す電流を制御する制御回路部と、一方の端部が温度制御素子用コネクタに接続されるとともに他方の端部が制御回路部に接続された本体側コネクタとを有する制御部を備えている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ガラスや石英やプラスチックなどからなる基板に、少なくとも1つ以上の化学反応部を備えたマイクロ化学チップに係り、特に、マイクロ化学チップの化学反応部の温度調整を行うことができるマイクロ化学チップ用温度制御装置に関する。
近年、試料に対する反応や試料の分析などを微小な領域で行うための研究が行われており、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて化学反応や生化学反応、試料の分析などのシステムを小型化したマイクロ化学システムが開発されるようになった。このようなマイクロ化学システムにおける反応や分析は、マイクロ化学チップと呼ばれるチップを用いて行われる。これらのマイクロ化学チップにおいては、従来のシステムに比べ、機器や手法が微細化されているので、試料の単位体積あたりの反応表面積を増大させ、反応時間を大幅に削減することができるという利点がある。また、流量の精密な制御が可能となるので、反応や分析を効率的に行うことができるという利点がある。さらに、反応や分析に必要な試料や試薬の量を少なくすることができるという利点がある。
ところで、この種のマイクロ化学チップにおいて、チップ上またはチップ内部で化学プロセスを生じる部分は化学反応部と呼ばれる。そして、化学反応部で生じる化学的変化には、例えば、混合、反応、抽出、分離、濃縮などの様々な化学プロセスがある。このような化学プロセスに対応して、例えば、反応速度を高めたり、安定化させたり、活性化させたり、反応効率を上げたり、するためには化学反応部を最適な温度に調整する必要がある。このようなマイクロ化学チップの温度調整を目的として、例えば、特許文献1(国際公開第WO00/48724号パンフレット)が開示されている。この特許文献1に開示されたものは、マイクロ化学チップに化学反応部を有し、化学反応部の下部に熱電素子を接合している。そして、熱電素子によって化学反応部を加熱、冷却、あるいは温度調整して、化学反応部での反応を制御するようにしている。
ところが、上述した特許文献1に開示されたものにおいては、熱電素子をマイクロ化学チップに接合固定しているために、異なった場所(化学反応部)を温度調整するためには、別の熱電素子を接合し直す必要があった。つまり、温度調整を必要とする化学反応部の位置が異なる毎に熱電素子の接合部分の構造を変える必要がある。このため、様々なマイクロ化学チップの様々な化学反応部の位置にフレキシブルに対応して自由に温度調整することが、特に、温度調整装置を実際に行うユーザー側ではできないという問題があった。
そこで、ユーザー側でも自由に温度調整する位置が変えられ、様々な温度調整対象部材(例えばマイクロ化学チップ)の様々な温度調整部分(例えば化学反応部)の位置にフレキシブルに対応して、自由に温度調整することができるマイクロ化学チップ用温度調整装置が特許文献2(特開2005−114298号公報)にて提案されるようになった。この特許文献2にて提案された温度調整装置においては、熱電素子と温度センサーとを有する温度調整手段と、温度センサーで測定した温度により熱電素子に流す電流を制御して温度調整手段の一端の温度を調整する温度制御手段と、熱交換手段と、温度調整手段の他端と熱交換手段とを熱伝導良く接続し熱交換手段に対して温度調整手段を任意の位置に移動し固定する移動固定手段とを有するようにしている。
この場合、移動固定手段を設けることによって、ナットおよび固定ネジの調整を行い、温度調整手段の位置を自由に移動して、固定できる構造となるようにしている。これにより、温度調整装置のユーザー側でも自由に温度調整する位置を変えられ、マイクロ化学チップのような様々な温度調整対象部材の様々な温度調整部分の位置にフレキシブルに対応して、ユーザーが自由に任意の位置の温度調整をすることができる。このため、1つの温度調整装置で様々な温度調整対象部材の温度調整が可能となり、汎用性に優れ、コスト的にも有利となる。
国際公開第WO00/48724号パンフレット
特開2005−114298号公報
ところで、上述のようにして形成された温度調整装置においては、ナットおよび固定ネジの調整により、温度調整手段の位置を自由に移動し、固定できるようにしているため、マイクロ化学チップの種類が代わる毎に、温度調整手段の位置を変更させる必要がある。このため、温度調整手段の位置を変更させる作業が面倒で、長時間を要し、作業効率が極めて悪いという問題を生じた。
そこで、本発明は上記の如き問題点を解決するためになされたものであって、温度調整手段の位置を変更させることなく、マイクロ化学チップの種類毎に作製された温度調整ボードを取り替えるのみで、マイクロ化学チップの変更に対応できるようにしたマイクロ化学チップ用温度調整装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明のマイクロ化学チップ用温度制御装置は、マイクロ化学チップに形成された化学反応部に対応する位置に配設された温度制御素子と、マイクロ化学チップを所定の位置に配置するための位置決め用ガイドと、温度制御素子に電流を供給するための配線が配設された温度制御素子用コネクタとを有する温度調整ボードを備えている。また、この温度調整ボードの上に載置されて位置決め用ガイド内に配置されたマイクロ化学チップを押圧するチップ押圧部材を備えている。さらに、温度制御素子に流す電流を制御する制御回路部と、一方の端部が温度制御素子用コネクタに接続されるとともに他方の端部が制御回路部に接続された本体側コネクタとを有する制御部を備えている。
このように、温度調整ボードにマイクロ化学チップに形成された化学反応部に対応する位置に温度制御素子が配設されているとともに、温度制御素子に流す電流を制御する制御回路部が設けられているので、化学反応部の温度を自由に調整することが可能となる。これにより、使用するマイクロ化学チップに合わせて温度制御素子が配置された温度調整ボードを取り替えるだけで、温度制御装置に変更を加えることなく、そまま使用してもマイクロ化学チップの変更に対応できるようになる。ここで、チップ押圧部材により温度調整ボードの上に載置されたマイクロ化学チップを押圧するようになされているので、マイクロ化学チップの化学反応部と温度制御素子との密着性が向上して、化学反応部の温度を精度よく調整することが可能となる。
この場合、温度調整ボードを収容する筐体とは別の筐体に制御部が収容するようにすると、制御装置を小形化することが可能になるとともに、制御装置の設置位置の自由度や、制御部の配置位置の自由度が増すようになるから好ましい。また、温度制御素子の一方の端部を冷却側としたり発熱側としたりして温度調整を行うためには、温度制御素子の他方の端部で十分に熱交換できるようにする必要がある。このため、温度調整ボードを温度制御装置内の所定の位置に配置するための放熱フィンを備えたベース部材と、放熱フィンを冷却するための電動ファンを温度制御装置内の所定の位置に備えるようにするのが望ましい。また、温度調整ボードは当該温度調整ボードから発生した熱を放熱するための放熱フィンが当該温度調整ボードと一体的に形成されていて温度制御装置内の所定の位置に配置されているとともに、放熱フィンを冷却するための電動ファンを温度制御装置本体内の所定の位置に備えるようにしてもよい。
あるいは、温度調整ボードに当該温度調整ボードから発生した熱を放熱するための放熱フィンが一体的に形成されているとともに、該放熱フィンの下部に放熱フィンを冷却するための電動ファンが当該温度調整ボードと一体的に形成されていて、温度制御装置内の所定の位置に備えるようにようにしてもよい。
また、マイクロ化学チップの化学反応部を押圧するための弾性体を有する突起部が設けられた反応部押圧部材をチップ押圧部材の内部に備えるようにすると、化学反応部は熱電モジュールにより密着されるようになる。これにより、マイクロ化学チップが傷つけられるのが防止できるとともに、押さえ高さのズレも防止でき、より精度良く化学反応部を温度制御することが可能になる。
また、マイクロ化学チップの化学反応部を押圧するための弾性体を有する突起部が設けられた反応部押圧部材をチップ押圧部材の内部に備えるようにすると、化学反応部は熱電モジュールにより密着されるようになる。これにより、マイクロ化学チップが傷つけられるのが防止できるとともに、押さえ高さのズレも防止でき、より精度良く化学反応部を温度制御することが可能になる。
さらに、チップ押圧部材の内部にも第2の温度調整ボードを備えるようにすると、マイクロ化学チップの下部に配置された温度調整ボード(第1の温度調整ボード)と、マイクロ化学チップの上部に配置された第2の温度調整ボードとにより化学反応部が温度制御されるようになる。これにより、化学反応部は上下に配置された熱電モジュールにより上下から温度制御されることとなるため、正確な温度制御が可能となる。
なお、温度制御素子の温度を測定するための温度センサが埋設された熱伝導体を当該温度制御素子の上部に備えるようにするのが好ましい。また、温度制御素子は熱電モジュールであるのが好ましい。さらに、温度制御素子のうち、一部はヒータであってもよい。
なお、温度制御素子の温度を測定するための温度センサが埋設された熱伝導体を当該温度制御素子の上部に備えるようにするのが好ましい。また、温度制御素子は熱電モジュールであるのが好ましい。さらに、温度制御素子のうち、一部はヒータであってもよい。
以下に、本発明のマイクロ化学チップ用温度制御装置の実施の形態を図に基づいて説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
1.実施例1
以下に、本発明の実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図1〜図5に基づいて説明する。なお、図1は実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置の全体構成を模式的に示す図である。図2は、図1の温度制御装置にマイクロ化学チップを装着した状態を模式的に示す図である。図3は図1の温度制御装置に用いられる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図3(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図3(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図4は、図3の温度調整ボードに用いられる熱電モジュールを模式的に示す断面図である。図5は、図3の温度調整ボードにマイクロ化学チップを搭載した状態を示す上面図である。
以下に、本発明の実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図1〜図5に基づいて説明する。なお、図1は実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置の全体構成を模式的に示す図である。図2は、図1の温度制御装置にマイクロ化学チップを装着した状態を模式的に示す図である。図3は図1の温度制御装置に用いられる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図3(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図3(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図4は、図3の温度調整ボードに用いられる熱電モジュールを模式的に示す断面図である。図5は、図3の温度調整ボードにマイクロ化学チップを搭載した状態を示す上面図である。
本実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置Aは、図1に示すように、制御装置本体10と、この制御装置本体10内に収容された温度調整ボード20とから構成され、温度調整ボード20の上に配置されたマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)が所定の温度に調整されるようになされている。制御装置本体10は、ケース11と、このケース11を覆うチップ押圧部材12と、温度調整ボード20を載置するとともにヒートシンクとなる載置台13と、この載置台13を冷却する電動ファン14と、温度調整ボード20に配設された熱電モジュールを制御する制御部15とから構成され、これらの載置台13と電動ファン14と制御部15とがケース11内の所定の位置に配置されている。
ここで、ケース11を覆うチップ押圧部材12は、温度調整ボード20の上に搭載されたマイクロ化学チップ30を押圧して、温度調整ボード20に配設された熱電モジュール23およびその上部に配置された熱伝導体24とマイクロ化学チップ30との接触が良好になるようにするのが望ましい。このため、チップ押圧部材12にバネ構造を採用したり、あるいはチップ押圧部材12を弾性体により形成するのが好ましい。また、マイクロ化学チップ30の温度分布に大きな影響を与えないようにするために、チップ押圧部材12の材質としては熱伝導率の小さなもの(例えば、発泡ウレタン、ニトリルゴム、ガラスなど)を用いるのが望ましい。
この場合、チップ押圧部材12はマイクロ化学チップ30を押圧する役目を果たすならどのような構造のものでも良く、マイクロ化学チップ30全体を覆うようにしてもよいし、その一部を覆うような構造のものであってもよい。さらに、マイクロ化学チップ30を上から覆う形でなくても、例えば、マイクロ化学チップ30を吸引器で吸引するようにしてマイクロ化学チップ30を熱伝導体24に押さえ付ける(押圧する)ようにしてもよい。
この場合、チップ押圧部材12はマイクロ化学チップ30を押圧する役目を果たすならどのような構造のものでも良く、マイクロ化学チップ30全体を覆うようにしてもよいし、その一部を覆うような構造のものであってもよい。さらに、マイクロ化学チップ30を上から覆う形でなくても、例えば、マイクロ化学チップ30を吸引器で吸引するようにしてマイクロ化学チップ30を熱伝導体24に押さえ付ける(押圧する)ようにしてもよい。
載置台13は温度調整ボード20のヒートシンクとなるために、熱伝導性が良好なアルミニウムあるいはアルミニウム合金により形成されており、その放熱性(廃熱性)を良好にするために下部に多数の放熱フィン13aが形成されている。この場合、一層の放熱性(廃熱性)を良好にするために、放熱フィン13aの真下に電動ファン14,14を配置するのが望ましい。また、載置台13と温度調整ボード20との間にヒートシートやグリスを介在させて、この間の熱抵抗を下げる工夫をしてもよい。
制御部15は、制御回路部15aと、表示部15bと、操作部15cと、電源部15dと、本体側コネクタ15eとから構成される。そして、制御回路部15aは、後述する温度調整ボード20の熱電モジュール23(23a,23b,23c)の上に配設された熱伝導体24(24a,24b,24c)内に埋め込まれた個々の温度センサ(図示せず)からの出力信号に基づいて、個々の熱電モジュール23(23a,23b,23c)の温度が予め設定された温度になるように個々の熱電モジュール23(23a,23b,23c)に流す電流の向きや電流量の制御(この場合は、フィードバック制御で、例えば、温度調整を行う際に一般的に用いられるPID制御が行われる)を行うようになされている。このような制御を行うことよって、測定温度が設定温度に対して所定の温度範囲(例えば、±0.1℃)に収まるようになされている。
表示部15bは制御回路部15aに接続されていて、リアルタイムでの測定温度と設定温度とを表示するようになされている。操作部15cは温度調整ボード20に配設された各熱電モジュール23の設定温度を独立して設定したり、変更できるようになされており、このための操作つまみが配設されている。電源部15dは外部より供給された商用電源電圧を所望の直流電圧などに変換して、制御回路部15aに供給するようになされている。本体側コネクタ15eは、後述する温度調整ボード20に配設された温度制御素子用コネクタ25に接続されるようになされている。
温度調整ボード20は、図3(a)(b)に示すように、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)製の基板21より突出して形成された複数の位置決め用ガイド22と、これらの複数の位置決め用ガイド22の領域内に配設された熱電モジュール23(23a,23b,23c)と、これらの熱電モジュール23(23a,23b,23c)が発生した熱(温熱もしくは冷熱)をマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)に速やかに伝達するためにその上部に配設された、例えば、銅、アルミニウムなどからなる熱伝導体24(24a,24b,24c)と、熱電モジュール23(23a,23b,23c)に接続された配線26(26a,26b,26c)や後述する温度センサに接続された配線27(27a,27b,27c)と、これらの配線26,27に接続されて基板21上に配設された温度制御素子用コネクタ25とから構成される。
なお、位置決め用ガイドはマイクロ化学チップ30を容易に位置合わせできる構造のものであれば、突出した構造に限らず、どのような構造のものでも良く、例えば、マイクロ化学チップ30を凹部に嵌め込むようにしたものが考えられる。あるいは、マイクロ化学チップ30と温度調整ボード20にマーカーを設けておき、それらのマーカーを目視により重ね合わせて位置決めする方法も考えられる。
なお、位置決め用ガイドはマイクロ化学チップ30を容易に位置合わせできる構造のものであれば、突出した構造に限らず、どのような構造のものでも良く、例えば、マイクロ化学チップ30を凹部に嵌め込むようにしたものが考えられる。あるいは、マイクロ化学チップ30と温度調整ボード20にマーカーを設けておき、それらのマーカーを目視により重ね合わせて位置決めする方法も考えられる。
そして、温度調整ボード20には、載置台13に温度調整ボード20を取り付けるための複数の取り付け穴28が基板21の四隅に形成されている。なお、熱伝導体24(24a,24b,24c)の表面にマイクロ化学チップ30との接触を良好にするためのヒートシートを貼り付けるようにしてもよい。また、熱伝導体24(24a,24b,24c)とマイクロ化学チップ30との間にグリスを介在させて、この間の熱抵抗を下げる工夫をしてもよい。
この場合、各熱電モジュール23(23a,23b,23c)の配置位置は使用されるマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)の位置に一致するように位置決めされている。また、熱伝導体24(24a,24b,24c)内には各熱電モジュール23(23a,23b,23c)の温度を個々に正確に測定するための温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)が埋め込まれている。そして、これらの温度センサ(図示せず)は各々配線27(27a,27b,27c)のいずれかに接続され、これらの配線27(27a,27b,27c)は温度制御素子用コネクタ25の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。
また、熱電モジュール23(23a,23b,23c)は各々配線26(26a,26b,26c)のいずれかに接続され、これらの配線26(26a,26b,26c)は温度制御素子用コネクタ25の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。なお、基板21上への熱電モジュール23(23a,23b,23c)の接合、および熱電モジュール23(23a,23b,23c)上への熱伝導体24(24a,24b,24c)の接合は、接着剤(例えば、フィラー入りエポキシ接着剤やシリコーン系接着剤が好ましい)を用いてもよいし、ハンダを用いてもよい。
熱電モジュール23(23a,23b,23c)は、図4(なお、図4においては熱電モジュール23aについて示しているが、他の熱電モジュール23b,23cも同様である)に示すように、上基板23a−1に形成された電極パターン(導電層)23a−2と、下基板23a−3に形成された電極パターン(導電層)23a−4との間に、多数のペルチェ素子が電気的に直列接続されて形成されたものである。なお、ペルチェ素子は、P型半導体化合物素子23a−5とN型半導体化合物素子23a−6とからなるものであり、これらがP,N,P,Nの順に電気的に直列に接続されるように、上基板23a−1の電極パターン23a−2あるいは下基板23a−3の電極パターン23a−4に、SnSb合金またはSnAgCu合金やAuSn合金からなる半田により半田付けされて形成されたものである。
なお、電極パターン23a−2および電極パターン23a−4の一方は発熱側となり、他端は冷却側となる。そして、P型半導体化合物素子23a−5とN型半導体化合物素子23a−6の直列接続体に流す電流の向きを変えることによって、電極パターン23a−2および電極パターン23a−4のいずれもが発熱側または冷却側になり得る。また、上基板23a−1および下基板23a−3は、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミナ(AlN)、炭化珪素(SiC)などのセラミック材により構成されており、この基板上23a−1(23a−3)に、銅(Cu)メッキのエッチングにより電極パターン23a−2(23a−4)が形成されている。この場合、銅(Cu)メッキの上に更にニッケル(Ni)メッキを形成しておくのが好ましい。また、ニッケル(Ni)メッキ上に更に金(Au)メッキを形成しておいてもよい。
そして、熱電モジュール23(23a,23b,23c)の一方の端部を冷却側としたり発熱側としたりして温度調整を行うためには、熱電モジュール23(23a,23b,23c)の他方の端部で十分に熱交換できるようにする必要がある。このため、温度調整ボード20は、ヒートシンクとなる載置台13の上に搭載されるようになされており、この載置台13の下部に多数の放熱フィン13aが形成され、さらに、放熱フィン13aの下部に電動ファン14が配置されるようになされている。そして、熱電モジュール23(23a,23b,23c)の一方の端部(化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)に近い面)の温度を上述したようにして一定温度に保つ場合、プラスマイナス0.1℃程度の精度で調整することができるので、化学反応部32,33,34の温度を十分に高い精度で調整することができる。
本実施例1で用いられる熱電モジュール23(23a,23b,23c)の大きさは、数mm角程度、例えば1〜3mm角程度である。1〜3mm角程度の大きさの熱電モジュール23(23a,23b,23c)を用いることにより、マイクロ化学チップ30の化学反応部32,33,34を局所的に加熱したり、冷却することができ、それによって局所的に温度調整を行うことができることとなる。
ここで、この温度調整ボード20に取り付けられるマイクロ化学チップ30は、例えば、ガラス、樹脂、シリコン、セラミックス、半導体または金属などの材料で構成されたチップ基板31を備えており、図5に示すように、チップ基板31に微細な化学反応部32,33,34や流路35が形成されている。これらの化学反応部32,33,34や流路35は、例えば、機械加工、化学的エッチング、リソグラフィなどの微細加工法によって、チップ基板31の内部(あるいは上部)に作り込まれている。そして、化学反応部32,33,34や流路35において、貯蔵、搬送、混合、反応、抽出、分離、濃縮、回収などの各種化学プロセスが行われるため、最適な温度条件が必要となる。また、マイクロ化学チップ30には試薬投入口(図示せず)や試薬排出口(図示せず)などがあってもよい。
ついで、上述のように構成された本実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置Aの動作について、以下に説明する。まず、図3に示す温度調整ボード20を用意する。ついで、図1に示すように、温度調整ボード20を制御装置本体10内に設けられた載置台13の上に配置する。この場合、温度調整ボード20の基板21の四隅に形成された取り付け穴28にねじを挿入して、温度調整ボード20を載置台13の所定の位置に固定するようにしている。ついで、温度調整ボード20に設けられた温度制御素子用コネクタ25と本体側コネクタ15eとを接続した後、位置決め用ガイド22の領域内にマイクロ化学チップ30を配置する。
ついで、ケース11の上にチップ押圧部材12を被せて、温度調整ボード20の上に搭載されたマイクロ化学チップ30を押圧し、温度調整ボード20に配設された熱電モジュール23およびその上部に配置された熱伝導体24にマイクロ化学チップ30を密着させる。ついで、電源部15dを操作して電源を投入するとともに、操作部15cを操作して設定温度を調整する。これにより、熱電モジュール23(23a,23b,23c)に操作部15cでの設定値に基づく電流が流れるようになって、マイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)を加熱したり冷却することにより、化学反応部の温度を一定に調整することが可能となる。なお、制御回路部15aにパーソナルコンピュータを接続するようにして、化学反応部の温度を多段の温度パターンに調整するようにしてもよい。
上述したように、本実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置Aにおいては、温度調整ボード20を取り替えることにより、種々のマイクロ化学チップに対応したマイクロ化学チップ用温度制御装置を構成することが可能となる。即ち、制御装置本体10はそのままで、別の種類のマイクロ化学チップを使用する場合は、そのマイクロ化学チップ専用の温度調整ボードを用いるようにすればよい。ここで、その具体例として、上述した実施例1の温度調整ボードを変形した変形例1の温度調整ボード、変形例2の温度調整ボードおよび変形例3を図6〜図10に基づいて以下に説明する。
なお、図6は実施例1の変形例1のマイクロ化学チップを模式的に示す上面図である。図7は、図6のマイクロ化学チップを搭載する実施例1の変形例1の温度調整ボードの全体構成を模式的に示す図である。図8は実施例1の変形例2のマイクロ化学チップを模式的に示す上面図である。図9は、図8のマイクロ化学チップを搭載する実施例1の変形例2の温度調整ボードの全体構成を模式的に示す図である。図10は実施例1の変形例3のマイクロ化学チップを模式的に示す上面図である。
〈変形例1〉
本変形例1においては、図6に示すようなマイクロ化学チップ30aに適した温度制御装置とするために、図7に示すような温度調整ボード40を用いるようにした点に特徴を有する。この場合、マイクロ化学チップ30aは、図6に示すように、チップ基板31aに化学反応部32a,33a,34a,35aや流路36aが形成されている。そして、温度調整ボード40においては、位置決め用ガイド42の領域内で、化学反応部32a,33a,34a,35aに対応する位置に熱電モジュール43a,43b,43c,43dが設けられている。なお、各熱電モジュール43a,43b,43c,43dの上には、それぞれ温度センサが埋設された熱伝導体44a,44b,44c,44dが形成されている。
本変形例1においては、図6に示すようなマイクロ化学チップ30aに適した温度制御装置とするために、図7に示すような温度調整ボード40を用いるようにした点に特徴を有する。この場合、マイクロ化学チップ30aは、図6に示すように、チップ基板31aに化学反応部32a,33a,34a,35aや流路36aが形成されている。そして、温度調整ボード40においては、位置決め用ガイド42の領域内で、化学反応部32a,33a,34a,35aに対応する位置に熱電モジュール43a,43b,43c,43dが設けられている。なお、各熱電モジュール43a,43b,43c,43dの上には、それぞれ温度センサが埋設された熱伝導体44a,44b,44c,44dが形成されている。
この場合、熱伝導体44a,44b,44c,44d内に埋設された温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)は各々配線47a,47b,47c,47dのいずれかに接続され、これらの配線47a,47b,47c,47dは温度制御素子用コネクタ45の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。また、熱電モジュール43a,43b,43c,43dは各々配線46a,46b,46c,46dのいずれかに接続され、これらの配線46a,46b,46c,46dは温度制御素子用コネクタ45の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。
〈変形例2〉
本変形例2においては、図8に示すようなマイクロ化学チップ30bに適した温度制御装置とするために、図9に示すような温度調整ボード50を用いるようにした点に特徴を有する。この場合、マイクロ化学チップ30bは、図8に示すように、チップ基板31bに化学反応部32b,33b,34b,35bや流路36bが形成されている。そして、温度調整ボード50においては、位置決め用ガイド52の領域内で、化学反応部32b,33b,35bに対応する位置に熱電モジュール53a,53b,53dが設けられている。また、化学反応部34bに対応する位置にヒータ53cが設けられている。なお、各熱電モジュール53a,53b,53dおよびヒータ53cの上には、それぞれ温度センサが埋設された熱伝導体54a,54b,54dおよび54cが形成されている。
本変形例2においては、図8に示すようなマイクロ化学チップ30bに適した温度制御装置とするために、図9に示すような温度調整ボード50を用いるようにした点に特徴を有する。この場合、マイクロ化学チップ30bは、図8に示すように、チップ基板31bに化学反応部32b,33b,34b,35bや流路36bが形成されている。そして、温度調整ボード50においては、位置決め用ガイド52の領域内で、化学反応部32b,33b,35bに対応する位置に熱電モジュール53a,53b,53dが設けられている。また、化学反応部34bに対応する位置にヒータ53cが設けられている。なお、各熱電モジュール53a,53b,53dおよびヒータ53cの上には、それぞれ温度センサが埋設された熱伝導体54a,54b,54dおよび54cが形成されている。
この場合、熱伝導体54a,54b,54c,54d内に埋設された温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)は各々配線57a,57b,57c,57dのいずれかに接続され、これらの配線57a,57b,57c,57dは温度制御素子用コネクタ55の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。また、熱電モジュール53a,53b,53dは各々配線56a,56b,56dのいずれかに接続され、これらの配線56a,56b,56dは温度制御素子用コネクタ55の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。また、ヒータ53cは配線56cに接続され、この配線56cは温度制御素子用コネクタ55の電源用端子に接続されるようになされている。
〈変形例3〉
本変形例3においては、上述した変形例1と同じように、図7に示すような温度調整ボード40を用いるが、図10に示すようなマイクロ化学チップ30cに適した温度制御装置となっている。即ち、図10に示すように、チップ基板31cに化学反応部32c,33c,34c,35cが形成されているが、流路は形成されていない。この場合、各熱電モジュールと化学反応部32c,33c,34c,35cとの位置関係、および温度センサ、配線の構成等については上述した変形例1と同様であるので、その説明は省略する。この変形例3においては、独立した複数の化学反応部32c,33c,34c,35cを備え、それぞれ独立して温度制御できるため、例えば、同一の検体と同一の試薬を用いて異なる温度条件で評価する実験に用いることができる。
本変形例3においては、上述した変形例1と同じように、図7に示すような温度調整ボード40を用いるが、図10に示すようなマイクロ化学チップ30cに適した温度制御装置となっている。即ち、図10に示すように、チップ基板31cに化学反応部32c,33c,34c,35cが形成されているが、流路は形成されていない。この場合、各熱電モジュールと化学反応部32c,33c,34c,35cとの位置関係、および温度センサ、配線の構成等については上述した変形例1と同様であるので、その説明は省略する。この変形例3においては、独立した複数の化学反応部32c,33c,34c,35cを備え、それぞれ独立して温度制御できるため、例えば、同一の検体と同一の試薬を用いて異なる温度条件で評価する実験に用いることができる。
2.実施例2
以下に、実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図11〜図14に基づいて説明する。なお、図11は実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図11(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図11(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図12は、図11の温度調整ボードにマイクロ化学チップを載置した状態を示す上面図である。図13は温度調整ボードが未装着状態の実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置を模式的に示す図である。図14は、図13のマイクロ化学チップ用温度制御装置にマイクロ化学チップが搭載された温度調整ボードが装着された状態を模式的に示す図である。なお、図13および図14において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
以下に、実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図11〜図14に基づいて説明する。なお、図11は実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図11(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図11(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図12は、図11の温度調整ボードにマイクロ化学チップを載置した状態を示す上面図である。図13は温度調整ボードが未装着状態の実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置を模式的に示す図である。図14は、図13のマイクロ化学チップ用温度制御装置にマイクロ化学チップが搭載された温度調整ボードが装着された状態を模式的に示す図である。なお、図13および図14において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
本実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置Bにおいては、温度調整ボードとこの温度調整ボードのヒートシンクとなる載置台とを一体的に形成したことを特徴とする。ここで、本実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置Bに用いられる温度調整ボード60は、図11および図12に示すように、温度調整ボードとヒートシンクとなる載置台とが一体的となるように、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)製の基板61の厚み方向の下部には多数の放熱フィン61aが形成されている。また、基板61の上面には複数の位置決め用ガイド62が基板61より突出して形成されている。なお、基板61に形成された放熱フィン61aの下部に電動ファン14が位置するように配置される。
そして、複数の位置決め用ガイド62の領域内に熱電モジュール63(63a,63b,63c)が設けられており、これらの熱電モジュール63(63a,63b,63c)が発生した熱(温熱もしくは冷熱)をマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図12の符号32,33,34参照)に速やかに伝達するための熱伝導体64(64a,64b,64c)がそれらの上部に配設されている。なお、温度調整ボード60には、温度制御装置本体10に温度調整ボード60を取り付けるための複数の取り付け穴68が基板61の四隅に形成されている。
この場合、各熱電モジュール63(63a,63b,63c)の配置位置は使用されるマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図12の符号32,33,34参照)の位置に一致するように位置決めされている。また、熱伝導体64(64a,64b,64c)内には各熱電モジュール63(63a,63b,63c)の温度を個々に正確に測定するための温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)が埋め込まれている。そして、これらの温度センサ(図示せず)は各々配線67(67a,67b,67c)のいずれかに接続され、これらの配線67(67a,67b,67c)は温度制御素子用コネクタ65の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。
また、熱電モジュール63(63a,63b,63c)は各々配線66(66a,66b,66c)のいずれかに接続され、これらの配線66(66a,66b,66c)は温度制御素子用コネクタ65の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。なお、基板61上への熱電モジュール63(63a,63b,63c)の接合、および熱電モジュール63(63a,63b,63c)上への熱伝導体64(64a,64b,64c)の接合は、接着剤(この場合は熱伝導性が良好な接着剤、例えば、フィラー入りエポキシ接着剤やシリコーン系接着剤が好ましい)を用いてもよいし、ハンダを用いてもよい。
本実施例2のマイクロ化学チップ用温度制御装置Bに用いられる温度調整ボード60においては、ボードとヒートシンクとが一体化され、かつヒートシンクに放熱フィンが設けられているため、部材コストが高価となるが、反面、ボードとヒートシンクとが一体化されているので排熱効率が向上して、正確な温度調整を行うことが可能となる。また、排熱量に応じて放熱フィンの設計を変更できるので、熱設計の柔軟性が向上することとなる。即ち、排熱量が多い場合は、放熱フィンの羽の長さを長くしたり、枚数を多くして、単位面積当たりの排熱量を増加させ、逆に、排熱量が少ない場合は、放熱フィンの羽の長さを短くしたり、枚数を少なくして、単位面積当たりの排熱量を減少させるようにすればよい。
3.実施例3
以下に、実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図15〜図17に基づいて説明する。なお、図15は実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図15(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図15(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図16は温度調整ボードが未装着状態の実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置を模式的に示す図である。図17は、図16のマイクロ化学チップ用温度制御装置にマイクロ化学チップが搭載された温度調整ボードが装着された状態を模式的に示す図である。なお、図16および図17において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
以下に、実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置を図15〜図17に基づいて説明する。なお、図15は実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いる温度調整ボードを模式的に示す図であり、図15(a)はその全体構成を模式的に示す上面図であり、図15(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図16は温度調整ボードが未装着状態の実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置を模式的に示す図である。図17は、図16のマイクロ化学チップ用温度制御装置にマイクロ化学チップが搭載された温度調整ボードが装着された状態を模式的に示す図である。なお、図16および図17において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
本実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置Cにおいては、温度調整ボードとこの温度調整ボードのヒートシンクとなる載置台と電動ファンとを一体的に形成したことを特徴とする。ここで、本実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置Cに用いられる温度調整ボード70は、図15に示すように、温度調整ボードとヒートシンクとなる載置台とが一体的となるように、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)製の基板71の厚み方向の下部には多数の放熱フィン71aが形成されており、さらに放熱フィン71aの下部に電動ファン71bが形成されており、これらが一体的に配置されている。また、基板71の上面には複数の位置決め用ガイド72が基板71より突出して形成されている。
そして、複数の位置決め用ガイド72の領域内に熱電モジュール73(73a,73b,73c)が設けられており、これらの熱電モジュール73(73a,73b,73c)が発生した熱(温熱もしくは冷熱)をマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)に速やかに伝達するための熱伝導体74(74a,74b,74c)がそれらの上部に配設されている。なお、温度調整ボード70には、温度制御装置本体10に温度調整ボード70を取り付けるための複数の取り付け穴78が基板71の四隅に形成されている。
この場合、各熱電モジュール73(73a,73b,73c)の配置位置は使用されるマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)の位置に一致するように位置決めされている。また、熱伝導体74(74a,74b,74c)内には各熱電モジュール73(73a,73b,73c)の温度を個々に正確に測定するための温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)が埋め込まれている。そして、これらの温度センサ(図示せず)は各々配線77(77a,77b,77c)のいずれかに接続され、これらの配線77(77a,77b,77c)配線は温度制御素子用コネクタ75の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。
また、熱電モジュール73(73a,73b,73c)は各々配線76(76a,76b,76c)のいずれかに接続され、これらの配線76(76a,76b,76c)は温度制御素子用コネクタ75の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。なお、基板71上への熱電モジュール73(73a,73b,73c)の接合、および熱電モジュール73(73a,73b,73c)上への熱伝導体74(74a,74b,74c)の接合は、接着剤(この場合は熱伝導性が良好な接着剤、例えば、フィラー入りエポキシ接着剤やシリコーン系接着剤が好ましい)を用いてもよいし、ハンダを用いてもよい。
本実施例3のマイクロ化学チップ用温度制御装置Cに用いられる温度調整ボード70においては、ボードとヒートシンクとが一体化されているとともにヒートシンクに放熱フィン71aが設けられており、かつその下部に電動ファン71bが一体的に形成されているため、部材コストが高価となる。反面、電動ファンまでも変更することが可能となるので、熱設計の柔軟性がさらに向上することとなる。即ち、排熱量が大きい場合は、電動ファンの送風容量が大きいものを選択し、逆に、排熱量が小さい場合は、電動ファンの送風容量が小さいものを選択すればよい。
なお、上述した各実施例1〜3においては、温度調整ボード20(60,70)に設けられた温度制御素子用コネクタ25(65,75)の電源端子部に電動ファン14(71b)の電源用配線を接続するようにし、これを制御装置本体10に設けられたコネクタ15eに接続する例について説明した。ところが、電動ファン14(71b)の電源用配線が接続されたコネクタ14a(71c)を別途設けるとともに、制御装置本体10にも電動ファン用のコネクタ15fを別途設けるようにしてこれらを接続するようにすれば、図18に示すような制御装置本体10を用いて、図19〜図21に示すように、上述した実施例1〜3の3通りの取り替えが可能となる。
ここで、実施例1の温度調整ボードを用いる場合は、図18の温度制御装置本体に、図19に示すように下部に多数の放熱フィン13aが形成された載置台13を設けるとともに、放熱フィン13aの下部に電動ファン14を配置し、電動ファン用のコネクタ14a,15f同士を接続してマイクロ化学チップ用温度制御装置A’とすればよい。また、実施例2の温度調整ボードを用いる場合は、図18の温度制御装置本体に、図20に示すように電動ファン14を配置し、電動ファン用のコネクタ14a,15f同士を接続してマイクロ化学チップ用温度制御装置B’とすればよい。
さらに、実施例3の温度調整ボードを用いる場合は、図18の温度制御装置本体内で、図21に示すように電動ファン用のコネクタ14a,71c同士を接続してマイクロ化学チップ用温度制御装置C’とすればよい。また、上述した各実施例1〜3においては、ヒートシンクに設けられた放熱フィンと、その下部に設けられた電動ファンとにより温度調整ボードの排熱を行うようにしたが、これらに代えて、図22に示すように、水冷ポンプ81と水冷パイプ82からなる水冷システム80により温度調整ボード20を排熱するようにしたマイクロ化学チップ用温度制御装置Dとしてもよい。
4.実施例4
上述した各実施例および変形例においては、ケース11を覆うチップ押圧部材12は、温度調整ボード20(40,50,60,70)の上に載置されたマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)を押圧して、温度調整ボード20(40,50,60,70)に配設された熱電モジュール23(63,73)およびその上部に配置された熱伝導体24(64,74)とマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)との接触が良好になるようになされている。
ところが、チップ押圧部材12はマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)の全体を押圧するばかりではなく、マイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)の化学反応部(例えば、32,33,34:図5参照)や熱電モジュールに対応した位置を直接押圧するようにするのが熱効率の観点から望ましい。
上述した各実施例および変形例においては、ケース11を覆うチップ押圧部材12は、温度調整ボード20(40,50,60,70)の上に載置されたマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)を押圧して、温度調整ボード20(40,50,60,70)に配設された熱電モジュール23(63,73)およびその上部に配置された熱伝導体24(64,74)とマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)との接触が良好になるようになされている。
ところが、チップ押圧部材12はマイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)の全体を押圧するばかりではなく、マイクロ化学チップ30(30a,30b,30c)の化学反応部(例えば、32,33,34:図5参照)や熱電モジュールに対応した位置を直接押圧するようにするのが熱効率の観点から望ましい。
そこで、マイクロ化学チップの化学反応部や熱電モジュールに対応した位置を直接押圧できるようにしたチップ押圧部材を用いた実施例4のマイクロ化学チップ用温度制御装置Eを図23〜図24に基づいて以下に説明する。なお、図23は実施例4のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いるチップ押圧部材に配置される反応部押圧部材を模式的に示す図であり、図23(a)はその全体構成を模式的に示す下面図であり、図23(b)はその側面図である。図24は温度調整ボードが装着され、これに図23に示す反応部押圧部材が配置されたチップ押圧部材が装着された状態の実施例4のマイクロ化学チップ用温度制御装置Eを模式的に示す図である。なお、図24において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
本実施例4のマイクロ化学チップ用温度制御装置Eに用いられるチップ押圧部材12aは、マイクロ化学チップ30(この場合、マイクロ化学チップ30a,30b,30cにおいても同様であるので、マイクロ化学チップ30についてのみ説明することとする。)の化学反応部32,33,34や熱電モジュール23(23a,23b,23c)に対応した位置を直接押圧できるようにしたことを特徴とする。このため、当該チップ押圧部材12a内に反応部押圧部材80を収容して配置するようにしている。ここで、反応部押圧部材80は、図23(a)(b)に示すように、チップ押圧部材12aの押圧部材設置部12a−1(図24参照)内の所定の位置に正確に固定するための固定ねじ孔84,84,84,84が設けられた本体部81と、この本体部81から突出して形成された押圧突起部82と、この押圧突起部82の上に配設されたシリコーンゴムなどからなる弾性体83により構成されている。なお、反応部押圧部材80は脱着可能であるので別の種類の反応部押圧部材にすぐに変更することが可能である。
この場合、本体部81はアルミニウムなどの金属板により形成されており、この本体部81より突出するように形成された略円錐台状の押圧突起部82が接着剤により接着固定されている。なお、押圧突起部82は熱伝導率が小さい材料(例えば、発泡ウレタン、ニトリルゴム、ガラスなど)により形成されている。そして、押圧突起部82の上に略円柱状のシリコーンゴムなどからなる弾性体83が接着剤により接着固定されている。この場合、押圧突起部82は、マイクロ化学チップ30の化学反応部32,33,34(図5参照)や熱電モジュール23a,23b,23cに対応した位置を直接押圧できるように本体部81の所定の位置に配設されている。
なお、反応部押圧部材80のみではマイクロ化学チップ30を十分に押圧できない場合は、チップ押圧部材12aと反応部押圧部材80との間に所定の質量を有する加圧部材(例えば、金属板)を配置するようにするのが望ましい。
なお、反応部押圧部材80のみではマイクロ化学チップ30を十分に押圧できない場合は、チップ押圧部材12aと反応部押圧部材80との間に所定の質量を有する加圧部材(例えば、金属板)を配置するようにするのが望ましい。
これにより、この反応部押圧部材80がチップ押圧部材12aの押圧部材設置部12a−1内の所定の位置に固定され、このチップ押圧部材12aがケース11を覆うように配置されると、各押圧突起部82の上に接着固定された弾性体83は化学反応部32,33,34を直接押圧する。このため、化学反応部32,33,34は熱伝導体24a,24b,24cを介して熱電モジュール23a,23b,23cに密着されるようになる。
また、化学反応部32,33,34はシリコーンゴムなどからなる弾性体83により押圧されることとなるので、マイクロ化学チップ30が傷つけられるのが防止できるとともに、押さえ高さのズレも防止できるようになる。この結果、上述した各実施例よりも精度良く化学反応部32,33,34を温度制御することが可能になる。
また、化学反応部32,33,34はシリコーンゴムなどからなる弾性体83により押圧されることとなるので、マイクロ化学チップ30が傷つけられるのが防止できるとともに、押さえ高さのズレも防止できるようになる。この結果、上述した各実施例よりも精度良く化学反応部32,33,34を温度制御することが可能になる。
5.実施例5
上述した各実施例においては、熱電モジュールを備えた温度調整ボードの上にマイクロ化学チップを載置し、これらの上部にチップ押圧部材を配置するようにした。ところが、温度調整ボードはマイクロ化学チップの下部に配置するのみでなく、チップ押圧部材に温度調整ボードの機能を有するようにして、温度調整ボードをマイクロ化学チップの上部にも配置するようにした方がより正確な温度制御を行わせる観点から望ましい。そこで、温度調整ボードの機能を有するようにしたチップ押圧部材を用いた実施例5のマイクロ化学チップ用温度制御装置Fを図25〜図26に基づいて以下に説明する。
上述した各実施例においては、熱電モジュールを備えた温度調整ボードの上にマイクロ化学チップを載置し、これらの上部にチップ押圧部材を配置するようにした。ところが、温度調整ボードはマイクロ化学チップの下部に配置するのみでなく、チップ押圧部材に温度調整ボードの機能を有するようにして、温度調整ボードをマイクロ化学チップの上部にも配置するようにした方がより正確な温度制御を行わせる観点から望ましい。そこで、温度調整ボードの機能を有するようにしたチップ押圧部材を用いた実施例5のマイクロ化学チップ用温度制御装置Fを図25〜図26に基づいて以下に説明する。
なお、図25は実施例5のマイクロ化学チップ用温度制御装置に用いるチップ押圧部材に配置される第2の温度調整ボードを模式的に示す図であり、図25(a)はその全体構成を模式的に示す下面図であり、図25(b)はその要部を模式的に示す側面図である。図26は、図25に示す第2の温度調整ボードが配置されたチップ押圧部材が装着された状態の実施例5のマイクロ化学チップ用温度制御装置Fを模式的に示す図であり、図26(a)は一部を破断した断面図であり、図26(b)は上面図である。なお、図26において、図1および図2と同一符号は同一名称を表すので、その詳細な説明は省略する。
本実施例5のマイクロ化学チップ用温度制御装置Fに用いられるチップ押圧部材12bは、当該チップ押圧部材12b内に第2の温度調整ボード90を収容して配置するようにしている。そして、第2の温度調整ボード90に配設された熱電モジュール93(93a,93b,93c)がマイクロ化学チップ30(この場合、マイクロ化学チップ30a,30b,30cにおいても同様であるので、マイクロ化学チップ30を用いた場合についてのみ説明することとする。)の化学反応部32,33,34に対応する位置に配置されるようになされている。この場合、第2の温度調整ボード90にはチップ押圧部材12bに取り付けるための複数の取り付け穴98が基板91の四隅に形成されていて、チップ押圧部材12bの所定の位置に正確に取り付けられるようになされている。
ここで、第2の温度調整ボード90は、上述した実施例1のマイクロ化学チップ用温度制御装置Aの温度調整ボード20と同様に、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)製の基板91に形成された複数の位置決め用ガイド92と、これらの複数の位置決め用ガイド92の領域内に配設された熱電モジュール93(93a,93b,93c)と、これらの熱電モジュールが発生した熱(温熱もしくは冷熱)をマイクロ化学チップ30の化学反応部に速やかに伝達するためにその下部に配設された、例えば、銅、アルミニウムなどからなる熱伝導体94(94a,94b,94c)と、基板91上に配設された温度制御素子用コネクタ95とから構成される。
この場合、各熱電モジュール93(93a,93b,93c)の配置位置は使用されるマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)の位置に一致するように位置決めされる。また、熱伝導体94(94a,94b,94c)内には各熱電モジュール93(93a,93b,93c)の温度を個々に正確に測定するための温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)が埋め込まれている。そして、これらの温度センサ(図示せず)は各々配線97(97a,97b,97c)のいずれかに接続され、これらの配線97(97a,97b,97c)は温度制御素子用コネクタ95の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。
また、熱電モジュール93(93a,93b,93c)は各々配線96(96a,96b,96c)のいずれかに接続され、これらの配線96(96a,96b,96c)は温度制御素子用コネクタ95の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。なお、基板91上への熱電モジュール93(93a,93b,93c)の接合、および熱電モジュール93(93a,93b,93c)上への熱伝導体94(94a,94b,94c)の接合は、接着剤(例えば、フィラー入りエポキシ接着剤やシリコーン系接着剤が好ましい)を用いてもよいし、ハンダを用いてもよい。
そして、熱電モジュール93(93a,93b,93c)の一方の端部を冷却側としたり発熱側としたりして温度調整を行うためには、熱電モジュール93(93a,93b,93c)の他方の端部で十分に熱交換できるようにする必要がある。このため、第2の温度調整ボード90の基板91の上に多数の放熱フィン92aが形成されたヒートシンク92が配置されて、基板91にヒートシンク92がねじ止めにより固定されていて、ヒートシンク92は基板91に対して脱着可能に取り付けられている。なお、放熱フィン92aの上に電動ファン(図示せず)を設けるようにしてもよい。この場合、制御部15より延出して本体側コネクタ15fが接続されていて、この本体側コネクタ15fが温度制御素子用コネクタ95に接続されるようになされる。
そして、温度調整ボード20に設けられた温度制御素子用コネクタ25と本体側コネクタ15eとを接続した後、位置決め用ガイド22の領域内にマイクロ化学チップ30を配置する。ついで、第2の温度調整ボード90に設けられた温度制御素子用コネクタ95と本体側コネクタ15fとを接続した後、ケース11の上にチップ押圧部材12bを被せて、温度調整ボード20の上に搭載されたマイクロ化学チップ30を押圧して、マイクロ化学チップ30を熱伝導体24(24a,24b,24c)および熱伝導体94(94a,94b,94c)に密着させる。
ついで、電源部15dを操作して電源を投入するとともに、操作部15cを操作して設定温度を調整する。これにより、熱電モジュール23(23a,23b,23c)および熱電モジュール93(93a,93b,93c)に操作部15cでの設定値に基づく電流が流れるようになって、マイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)を加熱したり冷却することにより、化学反応部の温度を一定に調整することが可能となる。
本実施例5においては、マイクロ化学チップ30の下部に配置された温度調整ボード20と、マイクロ化学チップ30の上部に配置された第2の温度調整ボード90とによりマイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)が温度制御されるようになる。これにより、マイクロ化学チップ30の化学反応部(例えば、図5の符号32,33,34参照)は熱電モジュール93(93a,93b,93c)および熱電モジュール23(23a,23b,23c)により上下から温度制御されることとなるため、正確な温度制御が可能となる。
6.実施例6
上述した各実施例においては、制御装置本体10と制御部15とを同一のケース11内に配置する例について説明した。ところが、制御部と制御装置本体とを別々に配置するようにした方が制御装置の小形化や自由度の観点からすると望ましい。そこで、制御部と制御装置本体とをそれぞれ別々の筐体に収容して別々に配置するようにした実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置100を図27に基づいて以下に説明する。なお、図27は実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置100の全体構成を模式的に示す側面図である。
上述した各実施例においては、制御装置本体10と制御部15とを同一のケース11内に配置する例について説明した。ところが、制御部と制御装置本体とを別々に配置するようにした方が制御装置の小形化や自由度の観点からすると望ましい。そこで、制御部と制御装置本体とをそれぞれ別々の筐体に収容して別々に配置するようにした実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置100を図27に基づいて以下に説明する。なお、図27は実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置100の全体構成を模式的に示す側面図である。
本実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置100は、図27に示すように、制御装置本体110と、この制御装置本体110に収容された温度調整ボード114に配設された熱電モジュール115(115a,115b,115c)等を制御する制御部(コントローラ)120と、これらの制御装置本体110と制御部(コントローラ)120とを電気的に接続する接続コード部140とから構成される。
制御装置本体110は、ケース111と、このケース111を覆うチップ押圧部材112と、マイクロ化学チップ130の化学反応部が所定の温度になるように温度調整する温度調整ボード114と、この温度調整ボード114を載置するとともにヒートシンクとなる載置台117と、この載置台117を冷却する電動ファン118とから構成され、これらの載置台117と電動ファン118とがケース111内の所定の位置に配置されている。ここで、ケース111を覆うチップ押圧部材112は、温度調整ボード114の上に搭載されたマイクロ化学チップ130を押圧して、温度調整ボード114に配設された熱電モジュール115(115a,115b,115c)およびその上部に配置された熱伝導体116(116a,116b,116c)とマイクロ化学チップ130との接触が良好になるようになされている。
載置台117は温度調整ボード114のヒートシンクとなるために、熱伝導性が良好なアルミニウムあるいはアルミニウム合金により形成されており、その放熱性(廃熱性)を良好にするために下部に多数の放熱フィン117aが形成されている。この場合、一層の放熱性(廃熱性)を良好にするために、上述した実施例1と同様に放熱フィン117aの真下に電動ファン118,118を配置するのが望ましい。また、載置台117と温度調整ボード114との間にヒートシートやグリスを介在させて、この間の熱抵抗を下げるようにするのが望ましい。また、熱伝導体116(116a,116b,116c)の表面にマイクロ化学チップ130との接触を良好にするためのヒートシートやグリスを介在させて、この間の熱抵抗を下げるようにするのが望ましい。
各熱電モジュール115(115a,115b,115c)の配置位置は使用されるマイクロ化学チップ130の化学反応部の位置に一致するように位置決めされている。また、熱伝導体116(116a,116b,116c)内には各熱電モジュール115(115a,115b,115c)の温度を個々に正確に測定するための温度センサ(図示せず:例えば、サーミスタ、白金測温抵抗体、熱電対など)が埋め込まれている。そして、これらの温度センサ(図示せず)は温度制御素子用コネクタ119の信号用端子のいずれかに接続されるようになされている。
また、熱電モジュール115(115a,115b,115c)は温度制御素子用コネクタ119の電源用端子のいずれかに接続されるようになされている。なお、温度調整ボード114の基板114a上への熱電モジュール115(115a,115b,115c)の接合、および熱電モジュール115(115a,115b,115c)上への熱伝導体116(116a,116b,116c)の接合は、接着剤(例えば、フィラー入りエポキシ接着剤やシリコーン系接着剤が好ましい)を用いてもよいし、ハンダを用いてもよい。
制御部(コントローラ)120は、制御回路部121と、表示部122と、操作部123と、電源部124と、コネクタ125とから構成される。そして、制御回路部121は、温度調整ボード114の熱電モジュール115(115a,115b,115c)の上に配設された熱伝導体116(116a,116b,116c)内に埋め込まれた個々の温度センサ(図示せず)からの出力信号に基づいて、個々の熱電モジュール115(115a,115b,115c)の温度が予め設定された温度になるように個々の熱電モジュール115(115a,115b,115c)に流す電流の向きや電流量の制御(この場合は、フィードバック制御で、例えば、温度調整を行う際に一般的に用いられるPID制御が行われる)を行うようになされている。このような制御を行うことよって、測定温度が設定温度に対して所定の温度範囲(例えば、±0.1℃)に収まるようになされている。
表示部122は制御回路部121に接続されていて、リアルタイムでの測定温度と設定温度とを表示するようになされている。操作部123は温度調整ボード114に配設された各熱電モジュール115(115a,115b,115c)の設定温度を独立して設定したり、変更できるようになされており、このための操作つまみが配設されている。電源部124は外部より供給された商用電源電圧を所望の直流電圧などに変換して、制御回路部121に供給するようになされている。コネクタ125は接続コード部140を介して温度調整ボード114に配設された温度制御素子用コネクタ119に接続されるようになされている。
接続コード部140は、制御部(コントローラ)120のコネクタ125に接続されるコネクタ141と、温度調整ボード114に配設された温度制御素子用コネクタ119に接続されるコネクタ142と、接続コード143とを備えていて、これらの両コネクタ125,119間を接続するようになされている。
これにより、制御部(コントローラ)120と制御装置本体110とを別々に配置することが可能となり、制御装置を小形化することが可能になるとともに、制御装置本体110の設置位置の自由度や、制御部(コントローラ)120の配置位置の自由度が増すこととなる。
これにより、制御部(コントローラ)120と制御装置本体110とを別々に配置することが可能となり、制御装置を小形化することが可能になるとともに、制御装置本体110の設置位置の自由度や、制御部(コントローラ)120の配置位置の自由度が増すこととなる。
上述した実施形態においては、温度制御装置本体の上にチップ押圧部材を載置してマイクロ化学チップ全体を覆うようにしているが、マイクロ化学チップにポンプ等を設ける場合は、マイクロ化学チップの一部をチップ押圧部材で覆うようにした方がよい場合がある。このように場合においては、マイクロ化学チップの一部をチップ押圧部材で覆うようするのが望ましい。
また、上述した実施形態においては、温度調整ボードの材質として熱伝導性が高く、かつ軽量なアルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いる例について説明したが、アルミニウムやアルミニウム合金以外に、銅や銅合金などの金属、あるいはアルミナや窒化アルミナなどのセラミックスなどの熱伝導性が良好な材質であれば、温度調整ボードの材質として好適である。
なお、本発明の温度制御装置においては、マイクロ化学チップの化学反応部の生成物の解析を行う分析機構を付属させるようにしてもよい。あるいは、分析機器の中に本発明の温度制御装置を組み込むようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、温度調整ボードの材質として熱伝導性が高く、かつ軽量なアルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いる例について説明したが、アルミニウムやアルミニウム合金以外に、銅や銅合金などの金属、あるいはアルミナや窒化アルミナなどのセラミックスなどの熱伝導性が良好な材質であれば、温度調整ボードの材質として好適である。
なお、本発明の温度制御装置においては、マイクロ化学チップの化学反応部の生成物の解析を行う分析機構を付属させるようにしてもよい。あるいは、分析機器の中に本発明の温度制御装置を組み込むようにしてもよい。
10…制御装置本体、11…ケース、12…チップ押圧部材、13…載置台、13a…放熱フィン、14…電動ファン、15…制御部、15a…制御回路部、15b…表示部、15c…操作部、15d…電源部、15e…本体側コネクタ、20…温度調整ボード、21…基板、22…位置決め用ガイド、23(23a,23b,23c)…熱電モジュール、23a−1…上基板、23a−2…電極パターン(導電層)、23a−3…下基板、23a−4…電極パターン(導電層)、23a−5…P型半導体化合物素子、23a−6…N型半導体化合物素子、24(24a,24b,24c)…熱伝導体、25…温度制御素子用コネクタ、26(26a,26b,26c)…配線、27(27a,27b,27c)…配線、28…取り付け穴、30…マイクロ化学チップ、31…チップ基板、32,33,34…化学反応部、35…流路、30a…マイクロ化学チップ、31a…チップ基板、32a,33a,34a,35a…化学反応部、36a…流路、30b…マイクロ化学チップ、31b…チップ基板、32b,33b,34b,35b…化学反応部、36b…流路、30c…マイクロ化学チップ、31c…チップ基板、32c,33c,34c,35c…化学反応部、40…温度調整ボード、42…位置決め用ガイド、43a,43b,43c,43d…熱電モジュール、44a,44b,44c,44d…熱伝導体、45…温度制御素子用コネクタ、46a,46b,46c,46d…配線、47a,47b,47c,47d…配線、50…温度調整ボード、52…位置決め用ガイド、53a,53b,53d…熱電モジュール、53c…ヒータ、54a,54b,54c,54d…熱伝導体、55…温度制御素子用コネクタ、56a,56b,56c,56d…配線、57a,57b,57c,57d…配線、60…温度調整ボード、61…基板、61a…放熱フィン、62…位置決め用ガイド、63(63a,63b,63c)…熱電モジュール、64(64a,64b,64c)…熱伝導体、65…温度制御素子用コネクタ、66(66a,66b,66c)…配線、67(67a,67b,67c)…配線、68…取り付け穴、70…温度調整ボード、71…基板、71a…放熱フィン、71b…電動ファン、72…位置決め用ガイド、73(73a,73b,73c)…熱電モジュール、74(74a,74b,74c)…熱伝導体、75…温度制御素子用コネクタ、76(76a,76b,76c)…配線、77(77a,77b,77c)…配線、78…取り付け穴、12a…実施例4のチップ押圧部材、12a−1…押圧部材設置部、80…反応部押圧部材、81…本体部、82…突起部、83…弾性体、84…固定ねじ孔、12b…実施例5のチップ押圧部材、90…第2の温度調整ボード、91…基板、92…位置決め用ガイド、93(93a,93b,93c)…熱電モジュール、94(94a,94b,94c)…熱伝導体、96(96a,96b,96c)…配線、97(97a,97b,97c)…配線、98…取り付け穴、100…実施例6のマイクロ化学チップ用温度制御装置、110…制御装置本体、111…ケース、112…チップ押圧部材、114…温度調整ボード、114a…基板、115(115a,115b,115c)…熱電モジュール、116(116a,116b,116c)…熱伝導体、117…載置台、117a…放熱フィン、118…電動ファン、119…温度制御素子用コネクタ、120…制御部(コントローラ)、121…制御回路部、122…表示部、123…操作部、124…電源部、125コネクタ、130…マイクロ化学チップ、140…接続コード部、141,142…コネクタ、143…接続コード
Claims (10)
- 少なくとも1つ以上の化学反応部を基板内に備えたマイクロ化学チップの前記化学反応部の温度調整を行うことができるマイクロ化学チップ用温度制御装置であって、
前記化学反応部に対応する位置に配設された温度制御素子と、前記マイクロ化学チップを所定の位置に配置するための位置決め用ガイドと、前記温度制御素子に電流を供給するための配線が配設された温度制御素子用コネクタとを有する温度調整ボードと、
前記温度調整ボードの上に載置されて前記位置決め用ガイド内に配置された前記マイクロ化学チップを押圧するチップ押圧部材と、
前記温度制御素子に流す電流を制御する制御回路部と、一方の端部が前記温度制御素子用コネクタに接続されるとともに他方の端部が前記制御回路部に接続された本体側コネクタとを有する制御部とを備えたことを特徴とするマイクロ化学チップ用温度制御装置。 - 前記温度調整ボードを収容する筐体とは別の筐体に前記制御部が収容されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度調整ボードを載置するための放熱フィンを備えたベース部材と、前記放熱フィンを冷却するための電動ファンとを備えるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度調整ボードは当該温度調整ボードから発生した熱を放熱するための放熱フィンが当該温度調整ボードと一体的に形成されているとともに、前記放熱フィンを冷却するための電動ファンを備えるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度調整ボードに当該温度調整ボードから発生した熱を放熱するための放熱フィンが一体的に形成されているとともに、該放熱フィンの下部に前記放熱フィンを冷却するための電動ファンが当該温度調整ボードと一体的に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記マイクロ化学チップの前記化学反応部を押圧するための弾性体を有する突起部が設けられた反応部押圧部材を前記チップ押圧部材の内部に備えるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記化学反応部に対応する位置に配設された温度制御素子と、前記マイクロ化学チップを所定の位置に配置するための位置決め用ガイドと、前記温度制御素子に電流を供給するための配線が配設された温度制御素子用コネクタとを備えた第2の温度調整ボードを前記チップ押圧部材の内部にも備えるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度制御素子の温度を測定するための温度センサが埋設された熱伝導体を当該温度制御素子の上部に備えるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度制御素子は熱電モジュールであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
- 前記温度制御素子のうち、一部はヒータであることを特徴とする請求項9に記載のマイクロ化学チップ用温度制御装置。
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JP2019529940A (ja) * | 2016-10-07 | 2019-10-17 | ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ ゲーエムベーハーBoehringer Ingelheim Vetmedica GmbH | サンプルを検査するための分析デバイス及び方法 |
Citations (3)
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JP2000515630A (ja) * | 1996-08-02 | 2000-11-21 | カリパー テクノロジーズ コーポレイション | 分析システムおよび分析方法 |
JP2004279336A (ja) * | 2003-03-18 | 2004-10-07 | Olympus Corp | 生体関連物質の反応容器 |
JP2005040784A (ja) * | 2003-07-10 | 2005-02-17 | Citizen Watch Co Ltd | マイクロ化学チップ温度調節装置 |
-
2006
- 2006-09-19 JP JP2006252443A patent/JP2007114189A/ja active Pending
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