JP2007114052A - 異音検査装置、及び異音判定処理方法 - Google Patents

異音検査装置、及び異音判定処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検査対象2の作動音に含まれる異音の有無の判定を精度良く行うことができ、また異音の発生部位も正確に判定することができる異音検査装置を提供すること。
【解決手段】被検査対象2の作動音に含まれる異音を検査するための異音検査装置であって、外部からの音の進入を抑制する防音構造を備え、内部に被検査対象2が設置される防音箱1と、防音箱1内に配設されたマイク10と、マイク10で取り込んだ被検査対象2の作動音に含まれる、防音箱1で遮断しきれない外部からの音の成分を除去するBPF13と、BPF13により外部からの音の成分が除去された被検査対象2の作動音の時間軸波形を2乗平均し、2乗平均後の波形の形態に基づいて、被検査対象2の作動音に含まれる異音の有無、及び/又は異音の発生部位を判定する異音判定処理手段14とを装備する。
【選択図】図1

Description

本発明は異音検査装置、及び異音判定処理方法に関し、より詳細には被検査対象の作動音に含まれる異音を検査するための異音検査装置、及び異音判定処理方法に関する。
従来、CDデッキ等の機械的に作動する機構を備えた装置の組み立て工程における異音検査は、作業者がメカ機構を備えた部品(例えば、CD等を読み取るピックアップ部)等の作動音を実際に耳で聞き取り、異音がするか否かを判定する聴感検査により行われていた。しかし、このような聴感検査は、作業者のスキルの差等により判定結果にばらつきが生じやすく、また作業現場における他の騒音等の影響により作動音自体が聞き取り難い場合もあり、常に一定の条件下で異音を検査することが難しいという課題があった。
また、異音検査の別の方法として、騒音計を用いた検査やFFT(高速フーリエ変換)アナライザを用いた検査なども検討されている。騒音計を用いた検査は、音の大小で表れる異音の検出に適用することができるが、音の大きさで表れない異音を検出することができないため、作動音に含まれる異音を検出するには適していないという課題があった。また、下記の特許文献1には、エンジン音をマイクロフォンで集音してこれを電気信号に変換し、この信号レベルを基準値と比較して、基準値以上であればミスファイヤ信号を出力する異音検出装置が開示されているが、この異音検出装置は、エンジンの正常音とミスファイヤ時の異常音とを、単に音圧レベルで比較するため、異音の発生箇所等を特定することが困難であった。
また、FFTアナライザを用いた検査の場合、波形の時間軸の変化が平滑化されるため、時間的変化を伴う異音(例えば、断続的に発生する異音等)を精度よく検出することが難しいという問題があった。
実開昭57−126537号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、被検査対象の作動音に含まれる異音の有無の判定を精度良く行うことができ、また異音の発生部位も正確に判定することができる異音検査装置、及び異音判定処理方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る異音検査装置(1)は、被検査対象の作動音に含まれる異音を検査するための異音検査装置であって、外部からの音の進入を抑制する防音構造を備え、内部に前記被検査対象が設置される防音箱と、該防音箱内に配設された集音手段と、該集音手段で取り込んだ前記被検査対象の作動音に含まれる、前記防音箱で遮断しきれない外部からの音の成分を除去する外部音成分除去手段と、該外部音成分除去手段により外部からの音の成分が除去された前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均し、該2乗平均後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無、及び/又は該異音の発生部位を判定する異音判定処理手段とを備えていることを特徴としている。
上記異音検査装置(1)によれば、前記防音箱と、該防音箱で遮断しきれない外部からの音の成分を除去する外部音成分除去手段との組み合わせにより、外部からの音を遮断するように構成されているので、外部からの音を遮断するための前記防音箱の防音構造を簡素にすることができ、装置にかかるコストを削減することができる。このような安価な防音箱の防音構造としては、アルミ板等からなる外側遮音材、グラスウール等からなる内部吸音層、及び多孔質アルミ板等からなる内側吸音材の3層構造からなる防音壁を採用することができる。また、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均することによって、該作動音に含まれる異音の特徴を強調した波形とすることができ、前記2乗平均後の波形の形態から、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無、及び/又は異音の種別を判定することが可能となる。
また上記異音検査装置(1)において、前記防音箱の底面に、外部からの振動を吸収するための振動吸収部材を設ける構成としてもよく、係る構成によれば、前記振動吸収部材を介して外部から前記防音箱に伝わる振動を遮断することができ、該振動によるノイズを防止することができる。
また上記異音検査装置(1)において、前記防音箱内に、前記集音手段の位置を調整するための集音手段位置調整機構を設ける構成としてもよく、係る構成によれば、前記集音手段の位置を自在に調整することができ、前記被検査対象の種類に応じて前記集音手段を所望の位置に設定することができる。前記集音手段位置調整機構としては、例えば、前記防音箱内に、前記集音手段をXYZ軸方向に自在に移動させることができる位置調整バーを配設し、該位置調整バーに沿って前記集音手段を移動させる構成等が挙げられる。
また上記異音検査装置(1)において、前記被検査対象を作動させていない状態で、前記防音箱内に設置されている設備機器の作動音を取り込み、前記設備機器が異音を発しているか否かを判定する設備機器異音判定処理手段と、該設備機器異音判定処理手段により前記設備機器が異音を発していると判定された場合、前記設備機器の異常を告知する告知手段とをさらに装備させてもよい。係る構成によれば、前記被検査対象を作動させていない状態で(すなわち、検査前に)、前記設備機器の作動音の状態を確認し、前記設備機器が異音を発している場合には、前記設備機器の異常が告知されるので、前記設備機器の異常をいち早く知らせることができるとともに、前記設備機器が異音を発している状態で、前記被検査対象の異音検査が行われるのを防止することができる。前記設備機器としては、例えば、前記被検査対象を設置する載置台をスライド移動させるための空圧機器(エアシリンダ)等が挙げられ、該空圧機器のエア漏れ等の異常を検出する構成が挙げられる。
また上記異音検査装置(1)において、前記防音箱に設けられた開閉扉を駆動させる開閉扉駆動手段と、該開閉扉駆動手段に対する前記開閉扉の閉動作、及び前記被検査対象に対する検査前の慣し動作を同時に制御する駆動制御手段とをさらに装備させてもよい。係る構成によれば、前記開閉扉駆動手段に対する前記開閉扉の閉動作、及び前記被検査対象に対する検査前の慣し動作(エイジング動作とも言う)が同時に制御されるので、検査を開始するまでのタクトタイムを短縮することができ、検査効率を高めることができる。
また上記異音検査装置(1)において、前記防音箱に、前記被検査対象を設置するための可動式の載置部と、該載置部に設置された前記被検査対象の位置を検出するための位置検出手段とを設け、前記位置検出手段から得られる情報に基づいて、前記集音手段と前記被検査対象とが所定の位置関係となるように前記載置部の位置を調整する位置調整手段が前記載置部に添設された構成としてもよい。係る構成によれば、前記位置検出手段から得られる情報に基づいて、前記集音手段と前記被検査対象とが所定の位置関係となるように前記載置部の位置が調整されるので、前記集音手段と前記被検査対象との位置関係が常に一定の状態で異音検査を行うことができ、異音の検査精度を高めることができる。
また上記異音検査装置(1)において、前記集音手段の位置を校正するための集音手段位置校正用具が、前記防音箱内に設置可能に構成され、前記集音手段位置校正用具に設置された基準音発生装置から発した基準音のレベルと、前記集音手段で取り込まれた基準音のレベルとを比較して、前記集音手段のゲイン調整を行うゲイン調整手段をさらに装備してもよい。係る構成によれば、前記防音箱内に設置される集音手段位置校正用具と、該集音手段位置校正用具の所定位置に設置される基準音発生装置とを用いて、実際の異音検査の状態に近い状態で適切な集音手段のゲイン調整と位置合わせとを同時に行うことができる。
また上記異音検査装置(1)において、前記被検査対象に付与されている識別情報を読み取り可能な読取手段から得られた識別情報を、前記被検査対象の作動音データの保存先に設定して、該被検査対象の作動音データを記憶部に記憶させる作動音データ記憶処理手段をさらに装備してもよく、係る構成によれば、前記読取手段から得られた識別情報(例えば、シリアルNo等)を、前記被検査対象の作動音データの保存先、例えば保存名に設定して、該被検査対象の作動音データが記憶部に記憶されるので、前記被検査対象の識別情報が保存名に設定された作動音データを前記記憶部に蓄積していくことができ、前記保存名に設定された識別情報から所望の作動音データの識別を容易に行うことができる。また、前記記憶部に記憶されている前記被検査対象の作動音データを他の端末装置へ送信する通信手段をさらに設けることにより、前記記憶部に記憶されている前記被検査対象の作動音データを他の端末装置へ送信することができ、例えば、遠隔地にある他の端末装置で前記作動音データの解析を行うことが可能なシステムを構築することができる。
また本発明に係る異音検査装置(2)は、上記異音検査装置(1)において、前記異音判定処理手段が、前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段を備え、該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定する処理を行うものであることを特徴としている。
上記異音検査装置(2)によれば、前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータが算出されるので、該算出された所定のパラメータによって前記2乗平均後の波形の特徴を的確に数値化することができ、該パラメータに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを精度良く判定することができる。
前記所定のパラメータとしては、a)前記第1の波形のレベルの平均値、b)前記第2の波形のレベルの平均値及び/又は突出回数、c)前記第1の波形と前記第2の波形とのレベルの平均値の比、d)前記第1の波形と前記第2の波形とのレベルの平均値の差、e)前記第1及び第2の波形を含めたレベルの平均値が挙げられ、これらa)〜e)のいずれか1つ以上のパラメータを用いて判定を行う。なお、判定精度を高めるには、これらパラメータを組み合わせて判定を行う方が良い。
また本発明に係る異音検査装置(3)は、上記異音検査装置(2)において、前記異音判定処理手段が、前記2乗平均後の波形の面積を求める波形面積算出手段を備え、該波形面積算出手段により求められた2乗平均後の波形の面積をさらに加味して、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定する処理を行うものであることを特徴としている。
上記異音検査装置(3)によれば、前記算出された2乗平均後の波形の面積、すなわち、音の大小をさらに考慮して、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定することができ、異音有無の判定精度をさらに高めることができる。
また本発明に係る異音検査装置(4)は、上記異音検査装置(1)において、前記異音判定処理手段が、前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する波形パタ−ン判定手段とを備え、該波形パターン判定手段により判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、当該2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否かにより、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴としている。
前記被検査対象の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位によって、前記2乗平均後の波形の形態が異なるので、異音の発生部位別に波形パターンを予め分類して、該波形パターン別に異音判定の閾値を設定しておくことができる。
上記異音検査装置(4)によれば、前記2乗平均後の波形の特徴が数値化された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンが判定され、該判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、当該2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否か(例えば、前記閾値を越えた波形面積が所定値以上となっているか否か)により、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を精度良く判定することが可能となる。なお、前記所定のパラメータには、上記異音検査装置(2)で説明したパラメータを使用することができる。
また本発明に係る異音検査装置(5)は、上記異音検査装置(1)において、前記異音判定処理手段が、前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する波形パタ−ン判定手段と、前記2乗平均後の波形に対して、前記波形パタ−ン判定手段により判定された波形パターンに応じたフィルタ処理を行うフィルタ処理手段とを備え、該フィルタ処理手段によるフィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴としている。
前記被検査対象の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位によって、前記2乗平均後の波形の形態が異なるので、異音の発生部位別に波形パターンを予め分類して、該波形パターン別に異音の特徴をさらに抽出するためのフィルタ条件(音の通過帯域等)を設定しておくことができる。
上記異音検査装置(5)によれば、算出された前記パラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンが判定され、前記2乗平均後の波形に対して、前記判定された波形パターンに応じたフィルタ処理が行われるので、異音の特徴をさらに抽出することができ、該フィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無をより精度良く判定することができる。
また本発明に係る異音検査装置(6)は、上記異音検査装置(5)において、前記異音判定処理手段が、前記フィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形と、該第3の波形から突出している第4の波形とに分け、これら第3及び第4の波形の形態から前記フィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出する第2のパラメータ算出手段を備え、該第2のパラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴としている。
上記異音検査装置(6)によれば、前記フィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形と、該第3の波形から突出している第4の波形とに分け、これら第3及び第4の波形の形態から前記フィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータが算出され、該算出された所定のパラメータによって前記フィルタ処理後の波形の特徴を的確に数値化することができ、該パラメータに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かをさらに精度良く判定することができる。
前記所定のパラメータとしては、a)前記第3の波形のレベルの平均値、b)前記第4の波形のレベルの平均値及び/又は突出回数、c)前記第3の波形と前記第4の波形とのレベルの平均値の比、d)前記第3の波形と前記第4の波形とのレベルの平均値の差、e)前記第3及び第4の波形を含めたレベルの平均値が挙げられ、これらa)〜e)のいずれか1つ以上のパラメータを用いて判定を行う。なお、判定精度を高めるには、これらパラメータを組み合わせて判定を行う方が良い。
また上記異音検査装置(5)において、前記異音判定処理手段が、前記波形パタ−ン判定手段により判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、前記フィルタ処理後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否かにより、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を判定する処理を行うものであってもよく、係る構成によれば、前記判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、前記フィルタ処理後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否か(例えば、前記閾値を越えた波形面積が所定値以上となっているか否か)により、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を精度良く判定することができる。
また上記異音検査装置(4)〜(6)のいずれかにおいて、前記異音が有ると判定された場合、前記異音判定処理手段が、前記波形パタ−ン判定手段により判定された波形パターンに基づいて、異音の発生部位を判定する処理を行うものとしてもよく、係る構成によれば、前記被検査対象の作動音に異音が有る場合には、前記判定された波形パタ−ンに基づいて異音の発生部位を判定することができる。またさらに、前記異音判定処理手段により判定処理された、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無、及び異音が有る場合の該異音の発生部位の判定情報を記憶部に記憶する判定情報記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された判定情報を前記異音の発生部位毎に分類して表示部に表示する表示処理手段とを装備してもよく、係る構成によれば、前記異音判定処理手段により判定処理された、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無、及び異音が有る場合の該異音の発生部位の判定情報が記憶部に蓄積され、前記表示処理手段により、前記記憶部に記憶された判定情報を前記異音の発生部位毎に分類して表示部に表示させることができ、前記異音の発生頻度や該異音の発生部位の傾向等を検査者に把握させることができる。
また、上記異音検査装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記異音判定処理手段により判定処理された前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無に関する情報を告知する告知手段をさらに装備してもよく、係る構成によれば、前記異音判定処理手段により判定処理された前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無に関する情報が告知されるので、前記被検査対象の作動音が正常か否かを適切に把握することができる。
また本発明に係る異音判定処理方法(1)は、集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音に含まれる異音を判定する異音判定処理方法であって、演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、該算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップとを実行することを特徴としている。
上記異音判定処理方法(1)によれば、算出された所定のパラメータによって前記2乗平均後の波形の特徴を的確に数値化することができ、該パラメータに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを精度良く判定することができる。
前記所定のパラメータとしては、a)前記第1の波形のレベルの平均値、b)前記第2の波形のレベルの平均値及び/又は突出回数、c)前記第1の波形と前記第2の波形とのレベルの平均値の比、d)前記第1の波形と前記第2の波形とのレベルの平均値の差、e)前記第1及び第2の波形を含めたレベルの平均値が挙げられ、これらa)〜e)のいずれか1つ以上のパラメータを用いて判定を行う。なお、判定精度を高めるには、これらパラメータを組み合わせて判定を行う方が良い。
また本発明に係る異音判定処理方法(2)は、上記異音判定処理方法(1)において、前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップの代わりに、前記2乗平均後の波形の面積を求めるステップと、前記算出された前記所定のパラメータの値と、前記算出された2乗平均後の波形の面積とに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップとを実行することを特徴としている。
上記異音判定処理方法(2)によれば、前記算出された2乗平均後の波形の面積、すなわち、音の大小をさらに考慮して、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定することができ、判定精度をさらに高めることができる。
また本発明に係る異音判定処理方法(3)は、集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音の異音を判定する異音判定処理方法であって、演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、該算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップと、該判定された波形パターンに設定された異音判定の閾値と、前記2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否かにより、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定するステップとを実行することを特徴としている。
前記被検査対象の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位によって、前記2乗平均後の波形の形態が異なるので、異音の発生部位別に波形パターンを予め分類し、該波形パターン別に異音判定の閾値を設定しておくことができる。
上記異音判定処理方法(3)によれば、前記2乗平均後の波形の特徴が数値化された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンが判定され、該判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、当該2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否か(例えば、前記閾値を越えた波形面積が所定値以上となっているか否か)により、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を判定することができる。なお、前記所定のパラメータには、上記異音判定処理方法(1)で説明したパラメータを使用することができる。
また本発明に係る異音判定処理方法(4)は、集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音の異音を判定する異音判定処理方法であって、演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、該数値化された前記所定のパラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップと、該判定された波形パターンに応じたフィルタ処理を行うステップと、該フィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定するステップとを実行することを特徴としている。
前記被検査対象の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位によって、前記2乗平均後の波形の形態が異なるので、異音の発生部位別に波形パターンを予め分類し、該波形パターン別に異音の特徴をさらに抽出するためのフィルタ(バンドパスフィルタ等)を設定しておくことができる。
上記異音判定処理方法(4)によれば、算出された前記パラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンが判定され、前記2乗平均後の波形に対して、前記判定された波形パターンに応じたフィルタ処理が行われるので、異音の特徴をさらに抽出することができ、該フィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無をより精度良く判定することができる。
また本発明に係る異音判定処理方法(5)は、上記異音判定処理方法(3)又は(4)において、前記異音が有ると判定された場合、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップにより判定された波形パターンに基づいて異音の発生部位を判定するステップを実行することを特徴としている。
上記異音判定処理方法(5)によれば、前記被検査対象の作動音に異音が有る場合には、前記判定された波形パタ−ンに基づいて異音の発生部位を判定することができる。
以下、本発明に係る異音検査装置、及び異音判定処理方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る異音検査装置の要部を概略的に示したブロック図である。
図中1は、外部からの音の進入を抑制する防音構造を備え、内部に被検査対象2が設置される防音箱を示している。防音箱1は、アルミ板からなる外側遮音材、グラスウールからなる内部吸音層、及び多孔質アルミ板からなる内側吸音材(いずれも図示せず)の3層構造を有する防音壁を用いて構成されており、例えば、外部騒音が70dB時に内部暗騒音を35dB以下まで遮音できる構造となっている。防音箱1の一側面は、上下方向にスライド可能な開閉扉3で構成されており、開閉扉3は、後述するCPU15が出力する開閉信号に基づいて扉駆動部4を駆動させて開閉されるように構成されている。
防音箱1の内部底面には、空圧機器(エアシリンダ)が設置され、空圧機器5上には、空圧機器5を駆動させることにより開閉扉3の方向にスライド可能な載置台6が配設されており、載置台6上に被検査対象2が設置されるようになっている。空圧機器5は、シリンダと、ロッドを備えるピストンと(いずれも図示せず)を含んで構成され、ピストンは両側の空気室に供給される圧縮空気の圧力差によって、前記シリンダ内を左右方向に移動するように構成されている。また、空圧機器5には、管路8a、8bを介してエアポンプ7a、7bが接続されており、エアポンプ7a、7bによって、前記シリンダ内のピストンの両側に供給される圧縮空気の圧力が調整され、該圧力差により載置台6の位置が調整されるようになっている。なお、エアポンプ7a、7bは、後述するCPU15が出力するエア供給信号に基づいて駆動され、異音検査中は、エアポンプ7a、7bから空圧機器5に常時エアが供給されるように構成されている。
また、防音箱1の内部側面には、被検査対象2の位置を検出するための位置センサ9が配設されており、位置センサ9で検出された信号がCPU15に入力されるようになっている。位置センサ9は、被検査対象2の位置や側壁からの距離等を正確に検出できるものであればよい。
なお、被検査対象2としては、機械的に駆動する複数の歯車等を備えた駆動部を含む機器、例えば、車載用等のCD、MD、DVDなどの再生装置を構成する各種組み立て部品(ピックアップ部など)や組み立て後の完成品などが適用され得る。
また、防音箱1の内部上方には、被検査対象2の作動音を取り込むための集音器としてのマイクロフォン(以下、マイクと記す)10が配設され、マイク10は、アンプ11、A/D変換器12、バンドパスフィルタ(BPF)13を介して異音判定処理手段14に接続されている。なお、バンドパスフィルタ13は、防音箱1で遮断しきれない外部からの音の成分(この場合、500Hz以下の周波数成分)を除去するディジタルフィルタとして説明するが、アナログフィルタであってもよく、かかる場合には、A/D変換器12の前段にバンドパスフィルタ13を挿入すればよい。また、バンドパスフィルタ13、異音判定処理手段14の各機能は、マイクロコンピュータのCPU15により行われるフィルタリング処理、異音判定処理で実現される。
CPU15には、フィルタリング処理、異音判定処理等で必要なデータが格納されるRAM16、防音箱1を構成する各部の駆動制御、フィルタリング処理、異音判定処理等を行うためのプログラムが格納されたROM17、異音判定処理の判定情報等が格納されるハードディスク(HD)18が接続されている。また、CPU15には、液晶ディスプレイ等からなる表示部19、スピーカ20等の報知手段が接続されており、CPU15では、表示部19への表示処理や、スピーカ20への音声出力処理なども行われるようになっている。また、CPU15には、操作部21、バーコードリーダ22が接続されており、CPU15では、操作部21からの各種入力信号(例えば、検査開始信号等)に基づいた処理や、バーコードリーダ22を通じて被検査対象2に付与されている固有の識別情報(QRコードに含まれるシリアルNo等)を読み取る処理などが行われるようになっている。さらに、CPU15には、他の端末装置との間で有線又は無線によるデータ通信を行うための通信手段23が接続されており、CPU15では、ハードディスク18に記憶された判定情報を通信手段23を介して他の端末装置(パソコン等)へ送信する処理等も行えるようになっている。
次に実施の形態(1)に係る異音検査装置におけるCPU15の行う処理動作を図2に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、ここでは、防音箱1の開閉扉3が開いている状態、且つ載置台6が開閉扉3側に移動している状態で、被検査対象2が載置台6に設置された状態にあるものとして説明する。
まず、操作部21(例えば、検査開始ボタンや扉閉ボタン)からの検査開始信号を検出したか否かを判断し(ステップS1)、検査開始信号を検出したと判断すれば、被検査対象2に付与されているシリアルNo(識別情報)が読み込み済か否かを判断し(ステップS2)、読み込み済と判断すればステップS5に進む。一方、シリアルNoが読み込み済ではないと判断すれば、シリアルNoの読み込み操作を促す告知(例えば、バーコードリーダ22でシリアルNoを読み込ませて下さいといった内容の表示や音声出力)を行い(ステップS3)、シリアルNoの読み込みが完了したか否かを判断し(ステップS4)、読み込み完了と判断すればステップS5に進む。
ステップS5では、扉駆動部4に対して開閉扉3を閉じるための閉駆動信号と、エアポンプ7a、7bに対して載置台6を所定位置(検査位置)に移動させるためのエア供給信号と、被検査対象2に対して検査前慣らし動作(エイジング動作)をさせるためのエイジング信号とを出力し、開閉扉3の閉動作と、被検査対象2のエイジング動作とを同時に実行する制御を行う(ステップS6)。
次に、開閉扉3の全閉状態を検出するセンサ(図示せず)からの信号に基づいて、開閉扉3が閉じられたか否かを判断し(ステップS7)、閉じられたと判断すれば、位置センサ9から得られる情報に基づいて、マイク10と被検査対象2とが所定の位置関係となっているか否か(すなわち、位置OKか否か)を判断し(ステップS8)、位置NGと判断すれば、位置センサ9から得られる情報に基づいて、マイク10と被検査対象2とが所定の位置関係となるように載置台6の位置を調整する(すなわち、エアポンプ7a、7bに対して載置台6を所定の位置関係となる位置に移動させるためのエア供給信号を出力する)制御を行い(ステップS9)、ステップS8に戻る。
一方、ステップS8において、位置OKと判断すればステップS10に進み、被検査対象2を作動させていない状態で、マイク10を通じて音(空圧機器5の作動音)を取り込み(ステップS10)、取り込んだ音に異音(管路8a、8b等からのエア漏れの音)が含まれているか否かを判断し(ステップS11)、エア漏れ音ありと判断すれば、空圧機器5の異常を通知するための警告音をスピーカ20から出力する処理を行い(ステップS12)、処理を終える。
一方、ステップS11においてエア漏れ音なしと判断すれば、被検査対象2を異音検査のために作動させる駆動信号を出力し(ステップS13)、駆動信号に基づいて作動させた被検査対象2の作動音を、マイク10、アンプ11、A/D変換器12を介して取り込み(ステップS14)、A/D変換された時間軸波形のデータをバンドパスフィルタ13(例えば、500Hz以下の音を除去するフィルタ)でフィルタリング処理を行い(ステップS15)、外部音成分が除去された被検査対象2の作動音の時間軸波形のデータを2乗平均する処理、すなわち、各時間に得られたレベル値(+又は−)を2乗して平方根を取り、すべてを正とする処理を行う(ステップS16)。
なお、図3(a)には、フィルタリング処理後の被検査対象2の作動音の時間軸波形の一例を、図3(b)には、2乗平均後の波形の一例を示している。なお、黒塗り部分は、波形が密に重なっている状態を示している。
次に2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形(図3(b)におけるA部分の波形)と、該第1の波形から突出している第2の波形(図3(b)におけるB部分の波形)とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から2乗平均後の波形の特徴を数値化するための以下のパラメータ、すなわち、第1の波形のレベルの平均値H1、第2の波形のレベルの平均値H2、及びレベル平均値H1とレベル平均値H2との比(H2/H1)を算出する(ステップS17)。
次に、H2/H1の値が、異音を含むか否かを判定する閾値HTH以下であるか否かを判断し(ステップS18)、H2/H1の値が、閾値HTH以下である(すなわち、第1の波形のレベルに対して第2の波形のレベルが小さい)と判断すれば、被検査対象2の作動音に異音が含まれていないと判定し(ステップS19)、異音が含まれていないことを示す「OK」マークを表示部19に表示し(ステップS20)、その後ステップS23に進む。
一方、ステップS18において、H2/H1の値が、閾値HTHより大きい(すなわち、第1の波形のレベルに対して第2の波形のレベルが大きい)と判断すれば、被検査対象2の作動音に異音が含まれていると判定し(ステップS21)、異音が含まれていることを示す「NG」マークを表示部19に表示し(ステップS22)、その後ステップS23に進む。
ステップS23では、被検査対象2のシリアルNoを、被検査対象2の作動音データの保存名に設定して(例えば、シリアルNo.wavというファイル名)、マイク10を通じて取り込んだ被検査対象2の作動音データとOK又はNGの判定情報とをハードディスク(HD)18に記憶させる処理を行い、その後処理を終える。
上記実施の形態(1)に係る異音検査装置によれば、防音箱1と、防音箱1で遮断しきれない外部からの音の成分を除去するBPF13との組み合わせにより、外部からの音を遮断するように構成されているので、外部からの音を遮断するための防音箱1の防音構造を簡素にすることができ、完全に外部音を遮断するように構成された重厚な防音箱を使用する場合よりも装置にかかるコストを大幅(数分の1程度)に削減することができる。
また、2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形(図3(b)のA部分)と、該第1の波形から突出している第2の波形(図3(b)のB部分)とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から2乗平均後の波形の特徴を数値化するための上記したパラメータが算出されるので、該算出されたパラメータによって2乗平均後の波形の特徴を的確に数値化することができ、該パラメータに基づいて、被検査対象2の作動音に異音が含まれているか否かを精度良く判定することができる。特に、2乗平均後の波形がクシ型の波形の場合、聴感は同じでもレベルが変動し(すなわち、バラツキが大きい)、第2の波形(図3(b)のB部分)のレベルが変動した場合、第1の波形のレベル(図3(b)のA部分)も変動するので、その比(H2/H1)ですることにより、レベルの変動を考慮した適切な異音有無の判定を行うことができる。
また、被検査対象2を作動させていない状態で(すなわち、検査前に)、空圧機器5の作動音の状態を確認し、空圧機器5からエア漏れ音が発生している場合には、空圧機器5の異常が告知されるので、空圧機器5の異常をいち早く知らせることができるとともに、空圧機器5が異音を発している状態で、被検査対象2の異音検査が行われるのを防止することができる。
また、扉駆動部4に対する開閉扉3の閉動作、及び被検査対象2に対する検査前の慣し動作(エイジング動作)が同時に制御されるので、本検査を開始するまでのタクトタイムを短縮することができ、検査効率を高めることができる。
また、位置センサ9から得られる情報に基づいて、マイク10と被検査対象2とが所定の位置関係となるように載置部6の位置が調整されるので、マイク10と被検査対象2との位置関係が常に一定の状態で異音検査を行うことができ、異音の検査精度を高めることができる。
また、バーコードリーダ22から読み取られたシリアルNoを、被検査対象2の作動音データの保存名に設定して、被検査対象2の作動音データがハードディスク18に記憶されるので、被検査対象2のシリアルNoが保存名に設定された作動音データをハードディスク18に蓄積していくことができ、保存名に設定されたシリアルNoから所望の作動音データの識別や読出を容易に行うことができる。
また、通信手段23により、ハードディスク18に記憶されている被検査対象2の作動音データを他の端末装置へ送信することができ、例えば、遠隔地にある他の端末装置で前記作動音データの解析を行うことが可能なシステムを構築することができる。
また、異音判定処理手段14により判定処理された被検査対象2の作動音に含まれる異音の有無(OKやNG)に関する情報が告知されるので、被検査対象2の作動音が正常か否かを適切に把握することができる。
なお、上記実施の形態(1)では、第1の波形のレベルの平均値H1と第2の波形のレベルの平均値H2との比(H2/H1)を算出し(ステップS17)、H2/H1の比の値が、閾値HTH以下であるか否かを判断して(ステップS18)、異音が含まれるか否かを判断するようになっているが、別の実施の形態では、H2/H1の値に加えて、さらに2乗平均後の波形の面積(全面積)を求め、H2/H1の値が、閾値HTH以下、及び/又は2乗平均後の波形の面積が閾値面積STH以下であるか否かを判断して、異音が含まれるか否かを判断するようにしてもよい。係る構成によれば、2乗平均後の波形の面積、すなわち、作動音の大小をさらに考慮して、被検査対象2の作動音に異音が含まれているか否かを判定することができ、判定精度をさらに高めることができる。さらに、H2/H1の比の値ではなく、H2−H1の差の値や、第1の波形のレベルの平均値H1と第2の波形のレベルの平均値H2との全体の平均値を使用して、又はこれらを組み合わせて、異音が含まれるか否かを判断するようにしてもよい。
また別の実施の形態に係る異音検査装置では、防音箱1の底面に、外部からの振動を吸収するための振動吸収部材をさらに設けた構成としてもよい。例えば、防振ゴム等の部材を底面の複数カ所又は全面に設けることにより、外部(床面等)から防音箱1に伝わる振動を遮断することができ、振動によるノイズの混入を防止することができる。
さらに別の実施の形態に係る異音検査装置では、防音箱1内に、マイク10の位置を調整するためのマイク位置調整機構を設ける構成としてもよい。例えば、マイク位置調整機構として、防音箱1内の4隅近傍位置に支柱を設け、これら各支柱に、摺動可能な固定具を装着し、隣り合う固定具を棒部材で連結して、前記支柱に沿って上下に摺動可能な枠部を形成し、該枠部を構成する一組の対向する棒部材にそれぞれ摺動可能な固定具を装着し、これら固定具を連結棒で連結して、前記一組の対向する棒部材に沿って前後に摺動可能な構成とし、さらに前記連結棒に摺動可能な固定具を装着し、この固定具にマイク10を装着する構成とすることにより、マイク10の位置を自在に調整することができる。
なお、防音箱1内に、マイク10の位置を調整するための上記マイク位置調整機構を設けた場合等、マイク位置とマイク10のゲイン調整とを同時に校正するために、例えば、基準音発生装置が内設された筒形状をしたマイク位置校正用具を載置台6上に設置し、マイク10を前記マイク位置校正用具の上面に位置決めして、前記基準音発生装置から所定周波数及び所定レベル(dB)の基準音を発し、マイク10から取り込んだ基準音のレベルが、同じ所定レベルとなるようにアンプ11のゲイン調整が行える構成とすることができる。かかる構成によれば、防音箱1内に設置されるマイク位置校正用具と基準音発生装置とを用いて、実際の異音検査の状態に近い状態で適切なマイク10のゲイン調整と位置合わせとを同時に行うことができる。
次に実施の形態(2)に係る異音検査装置について説明する。但し実施の形態(2)に係る異音検査装置の構成については、異音判定処理手段と、CPUと、ROMとを除いて図1に示した異音検査装置の構成と略同様であるため、異なる機能を有する異音判定処理手段14aと、CPU15aと、ROM17aとには異なる符号を付し、その他の同一機能を有する構成部品には同一符号を付し、その説明を省略する。
被検査対象2の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位(すなわち、異音が発生している部品)によって、音が異なるため、2乗平均後の波形の形態も異なってくる。実施の形態(2)に係る異音検査装置では、異音の発生部位別に分類した波形パターン情報と該波形パターン別に設定された異音判定の閾値情報とが予めROM17aに格納されている。その一例を図4に示している。波形パターンに関する情報には、異音の発生部位別に、2乗平均後の波形の形態が数値化されたパラメータの値(範囲)が設定されており、この場合、2乗平均後の波形における、第1の波形のレベルの平均値H1、第2の波形のレベルの平均値H2、及び第1の波形と第2の波形のレベルの平均値との比(H2/H1)の値(範囲)が異音の発生部位別に設定されている。そして、実際に求められたパラメータの値と、ROM17aに記憶されているパラメータの値とを照合して、対応する波形パターンを判定するようになっている。
なお、別の実施の形態では、波形の形態を示すパラメータの値を記憶しておくのではなく、異音の発生部位別の波形そのもののデータを記憶して、この波形データを照合して、波形パターンを判定する構成としてもよい。
次に実施の形態(2)に係る異音検査装置におけるCPU15aの行う処理動作を図5に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図2−1、図2−2に示したステップS17以降の処理が異なっているので、ステップS16までの処理動作については説明を省略し、以下相違する処理動作のみ説明することとする。
ステップS16において、2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形(図3(b)におけるA部分に相当する波形)と、該第1の波形から突出している第2の波形(図3(b)におけるB部分に相当する波形)とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から2乗平均後の波形の特徴を数値化するための以下のパラメータ、すなわち、第1の波形のレベルの平均値H1、第2の波形のレベルの平均値H2、第1の波形のレベルの平均値H1と第2の波形のレベルの平均値H2との比(H2/H1)を算出した後、ステップS31に進む。
ステップS31では、算出された上記各パラメータの値に基づいて、2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する、すなわち、図4に示したROM17aに格納されている波形パターンに関する情報(パラメータの範囲)と、算出されたパラメータの値とを比較して、該当する波形パターン(NG1〜NGnのいずれに該当するかを判定)を判定し、次に、該当する波形パターンがあったか否かを判断し(ステップS32)、該当する波形パターンがなかった(すなわち、NGに該当しない)と判断すれば、ステップS34に進む。
一方、該当する波形パターンがあったと判断すれば、判定された波形パターンに設定されている異音判定のためのレベル閾値HTHと、2乗平均後の波形とを比較して、レベル閾値HTHを越えている波形の面積S1が、異音を含んでいること示す閾値面積STH以上であるか否かを判断し(ステップS33)、レベル閾値HTHを越えている波形の面積S1が、閾値面積STH未満であると判断すれば、作動音に異音が含まれていないと判定し(ステップS34)、異音が含まれていないことを示す「OK」マークを表示部19に表示し(ステップS35)、その後ステップS38に進む。
一方、ステップS33において、レベル閾値HTHを越えている波形の面積S1が、閾値面積STH以上であると判断すれば、作動音に異音が含まれていると判定し(ステップS36)、異音が含まれていることを示す「NG」マークを表示部19に表示し(ステップS37)、その後ステップS38に進む。
ステップS38では、被検査対象2のシリアルNoを、被検査対象2の作動音データの保存名に設定して(例えば、シリアルNo.wavというファイル名)、マイク10を通じて取り込んだ被検査対象2の作動音データと、OK又はNGの判定情報、及びNGの場合の波形パターンの情報とをハードディスク(HD)18に記憶させる処理を行う。
次に、検査結果を表示させる操作が検出されたか否かを判断し(ステップS39)、検査結果表示操作が検出されていないと判断すれば処理を終える一方、検査結果表示操作が検出されたと判断すれば、ハードディスク(HD)18に記憶されている情報を読み出し、図6に示したような波形パターン(NG)別の異音検出傾向が分かる表を作成して表示部19に表示する処理を行い(ステップS40)、その後処理を終える。なお、別の実施の形態では、ステップS40の後、異音検出傾向データを印刷装置(図示せず)で印刷させたり、異音検出傾向データを通信手段23を介して他の端末装置(異音検出装置を管理しているコンピュータ)へ送信するようにしてもよい。
上記実施の形態(2)に係る異音検査装置によれば、2乗平均後の波形の特徴が数値化された上記パラメータの値に基づいて、2乗平均後の波形に対応するNGの波形パターンが判定され、該判定された波形パターンに設定された異音判定のためのレベル閾値HTHと、当該2乗平均後の波形の形態とを比較して、レベル閾値HTHを越えた波形面積S1が閾値面積STH以上となっているか否かにより、被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を判定することができ、また異音が有る場合には、判定されたNGの波形パタ−ンにより異音の発生部位を判定することができる。
また、異音判定処理手段14aにより判定処理された、被検査対象2の作動音に含まれる異音の有無、及び異音が有る場合の該異音の発生部位(NGの波形パターン)の情報がハードディスク18に蓄積され、必要に応じて、ハードディスク18に記憶された情報を異音の発生部位毎に分類して、異音検出傾向表として表示部19に表示させることができ、異音の発生頻度や該異音の発生部位の傾向等を把握させることができる。
次に実施の形態(3)に係る異音検査装置について説明する。但し実施の形態(3)に係る異音検査装置の構成については、異音判定処理手段と、CPUと、ROMとを除いて図1に示した異音検査装置の構成と略同様であるため、異なる機能を有する異音判定処理手段14bと、CPU15bと、ROM17bとには異なる符号を付し、その他の同一機能を有する構成部品には同一符号を付し、その説明を省略する。
被検査対象2の作動音に異音が含まれている場合、異音の発生部位(異音が発生している部品)によって音が異なるため、2乗平均後の波形の形態も異なってくる。実施の形態(3)に係る異音検査装置では、異音の発生部位別に分類した波形パターン情報と該波形パターン別に設定されたフィルタ条件に関する情報とが予めROM17bに格納されている。その一例を図7に示している。波形パターン情報には、異音の発生部位別に、2乗平均後の波形の形態が数値化されたパラメータの値(範囲)が設定されており、この場合、2乗平均後の波形における、第1の波形のレベルの平均値H1、第2の波形のレベルの平均値H2、及び第1の波形と第2の波形のレベルの平均値との比(H2/H1)の値(範囲)が異音の発生部位別に設定されている。また、フィルタ条件に関する情報には、2乗平均後の波形からさらに異音の特徴を抽出することができるように各波形パターンに応じたフィルタ条件(フィルタリングする周波数情報等)が含まれている。そして、実際に求められたパラメータの値と、ROM17bに記憶されているパラメータの値とを照合して、対応する波形パターンを判定するようになっている。
なお、別の実施の形態では、波形の形態を示すパラメータの値を記憶しておくのではなく、異音の発生部位別の波形そのもののデータを記憶して、この波形データを照合して、波形パターンを判定する構成としてもよい。
次に実施の形態(3)に係る異音検査装置におけるCPU15bの行う処理動作を図8に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図2−1、図2−2に示したステップS17以降の処理が異なっているので、ステップS16までの処理動作については説明を省略し、以下相違する処理動作のみ説明することとする。
ステップS16において、2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形(図3(b)におけるA部分に相当する波形)と、該第1の波形から突出している第2の波形(図3(b)におけるB部分に相当する波形)とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から2乗平均後の波形の特徴を数値化するための以下のパラメータ、すなわち、第1の波形のレベルの平均値H1、第2の波形のレベルの平均値H2、第1の波形のレベルの平均値H1と第2の波形のレベルの平均値H2との比(H2/H1)を算出した後、ステップS51へ進む。
ステップS51では、算出された上記各パラメータの値に基づいて、2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する、すなわち、図7に示したROM17bに格納されている波形パターン情報(パラメータの範囲)と、算出されたパラメータの値とを比較して、該当する波形パターンを判定(NG1〜NGnのいずれに該当するかを判定)し、次に、該当する波形パターンがあったか否かを判断し(ステップS52)、該当する波形パターンがなかった(すなわち、NGに該当しない)と判断すれば、ステップS56に進む。
一方、該当する波形パタ−ンがあったと判断すれば、判定された波形パターンに設定されているフィルタ条件に基づいて、2乗平均後の波形をフィルタリング処理する(ステップS53)。
なお、図9(a)には、フィルタリング処理後の被検査対象2の作動音の時間軸波形の一例を、図9(b)には、2乗平均後の波形の一例を、図9(c)には、2乗平均後の波形をさらにフィルタ処理した波形の一例を示しており、フィルタ処理後の波形では、2乗平均後の波形と比べて、レベルが低い方の波形(A’部分に相当する波形)と、突出している波形(B’部分に相当する波形)との形態の差(すなわち、異音の特徴)をより明確に表すことが可能となっている。
次にフィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形(図9(c)におけるA’部分の波形)と、該第3の波形から突出している第4の波形(図9(c)におけるB’部分の波形)とに分け、これら第3及び第4の波形の形態からフィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための以下のパラメータ、すなわち、第3の波形のレベルの平均値H3、第4の波形のレベルの平均値H4、第3の波形のレベルの平均値H3と第4の波形のレベルの平均値H4との比(H4/H3)を算出する(ステップS54)。
次に、H4/H3の値が、異音を含むか否かを判定する閾値H’TH以下であるか否かを判断し(ステップS55)、H4/H3の値が、閾値H’TH以下である(すなわち、第3の波形のレベルに対して第4の波形のレベルが小さい)と判断すれば、被検査対象2の作動音に異音が含まれていないと判定し(ステップS56)、異音が含まれていないことを示す「OK」マークを表示部19に表示し(ステップS57)、その後ステップS60に進む。
一方、ステップS55において、H4/H3の値が、閾値H’THより大きい(すなわち、第3の波形のレベルに対して第4の波形のレベルが大きい)と判断すれば、被検査対象2の作動音に異音が含まれていると判定し(ステップS58)、異音が含まれていることを示す「NG」マークを表示部19に表示し(ステップS59)、その後ステップS60に進む。
ステップS60では、被検査対象2のシリアルNoを、被検査対象2の作動音データの保存名に設定して(例えば、シリアルNo.wavというファイル名)、マイク10を通じて取り込んだ被検査対象2の作動音データと、OK又はNGの判定情報、及びNGの場合の波形パターンの情報とをハードディスク(HD)18に記憶させる処理を行う。
次に、検査結果を表示させる操作が検出されたか否かを判断し(ステップS61)、検査結果表示操作が検出されていないと判断すれば処理を終える一方、検査結果表示操作が検出されたと判断すれば、ハードディスク(HD)18に記憶された情報を読み出し、図6に示したような波形パターン(NG)別の異音検出傾向が分かる表を作成して表示部19に表示する処理を行い(ステップS62)、その後処理を終える。なお、別の実施の形態では、ステップS62の処理後、異音検出傾向データを印刷装置(図示せず)で印刷させたり、異音検出傾向データを通信手段23を介して他の端末装置(異音検出装置を管理しているコンピュータ)へ送信するようにしてもよい。
上記実施の形態(3)に係る異音検査装置によれば、算出されたパラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンが判定され、2乗平均後の波形に対して、判定された波形パターンに応じたフィルタ処理が行われるので、異音の特徴をさらに抽出することができる。そして前記フィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形と、該第3の波形から突出している第4の波形とに分け、これら第3及び第4の波形の形態から前記フィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータが算出されるので、該算出された所定のパラメータによって前記フィルタ処理後の波形の特徴を的確に数値化することができ、該パラメータに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを精度良く判定することができる。また、前記異音が有る場合には、判定されたNGの波形パタ−ンにより異音の発生部位を判定することができる。
また、異音判定処理手段14bにより判定処理された、被検査対象2の作動音に含まれる異音の有無、及び異音が有る場合の該異音の発生部位(NGの波形パターン)の情報がハードディスク18に蓄積され、必要に応じて、ハードディスク18に記憶された情報を異音の発生部位毎に分類して、異音検出傾向表として表示部19に表示させることができ、異音の発生頻度や該異音の発生部位の傾向等を把握させることができる。
なお、上記実施の形態(3)に係る異音検査装置では、フィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形と、該第3の波形から突出している第4の波形とに分け、これら第3及び第4の波形の形態から前記フィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出し、該算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定する処理を行うようになっているが、別の実施の形態では、前記判定された波形パターンに設定された異音判定のためのレベル閾値と、前記フィルタ処理後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否か(例えば、前記レベル閾値を越えた波形面積が閾値面積STH以上となっているか否か)により、被検査対象2の作動音に含まれている異音の有無を判定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態(1)〜(3)に係る異音検査装置では、防音箱1の開閉扉3が、スイッチ操作に基づいて自動的に開閉されるようになっているが、開閉扉3を手動で開閉させるようにしてもよい。また空圧機器5や位置センサ9を設けない構成、すなわち、載置台6を固定、もしくは手動で載置台6を移動させる構成としてもよい。
本発明の実施の形態(1)に係る異音検査装置の要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(1)に係る異音検査装置におけるCPUの行う処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(1)に係る異音検査装置におけるCPUの行う処理動作を示したフローチャートである。 (a)は、フィルタリング処理後の被検査対象の作動音の時間軸波形の一例、(b)は、2乗平均後の波形の一例である。 実施の形態(2)に係る異音検査装置におけるROMに格納されている、異音の発生部位別に分類した波形パターン情報と該波形パターン別に設定された異音判定の閾値情報との一例である。 実施の形態(2)に係る異音検査装置におけるCPUの行う処理動作を示したフローチャートである。 表示部に表示される波形パターン(NG)別の異音検出傾向表の一例である。 実施の形態(3)に係る異音検査装置におけるROMに格納されている、異音の発生部位別に分類した波形パターン情報と該波形パターン別に設定されたフィルタ条件に関する情報との一例である。 実施の形態(3)に係る異音検査装置におけるCPUの行う処理動作を示したフローチャートである。 (a)は、被検査対象の作動音の時間軸波形の一例、(b)は、2乗平均後の波形の一例、(c)は、2乗平均後の波形をフィルタ処理した波形の一例である。
符号の説明
1 防音箱
2 被検査対象
10 マイク
13 バンドパスフィルタ(BPF)
14、14a、14b 異音判定処理手段
15、15a、15b CPU
16 RAM
17、17a、17b ROM
18 ハードディスク(HD)

Claims (11)

  1. 被検査対象の作動音に含まれる異音を検査するための異音検査装置であって、
    外部からの音の進入を抑制する防音構造を備え、内部に前記被検査対象が設置される防音箱と、
    該防音箱内に配設された集音手段と、
    該集音手段で取り込んだ前記被検査対象の作動音に含まれる、前記防音箱で遮断しきれない外部からの音の成分を除去する外部音成分除去手段と、 該外部音成分除去手段により外部からの音の成分が除去された前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均し、該2乗平均後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無、及び/又は該異音の発生部位を判定する異音判定処理手段とを備えていることを特徴とする異音検査装置。
  2. 前記異音判定処理手段が、
    前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段を備え、
    該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定する処理を行うものであることを特徴とする請求項1記載の異音検査装置。
  3. 前記異音判定処理手段が、
    前記2乗平均後の波形の面積を求める波形面積算出手段を備え、
    該波形面積算出手段により求められた2乗平均後の波形の面積をさらに加味して、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定する処理を行うものであることを特徴とする請求項2記載の異音検査装置。
  4. 前記異音判定処理手段が、
    前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する波形パタ−ン判定手段とを備え、
    該波形パターン判定手段により判定された波形パターンに設定された異音判定のための閾値と、当該2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否かにより、前記被検査対象の作動音に含まれている異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴とする請求項1記載の異音検査装置。
  5. 前記異音判定処理手段が、
    前記2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するパラメータ算出手段と、 該パラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定する波形パタ−ン判定手段と、 前記2乗平均後の波形に対して、前記波形パタ−ン判定手段により判定された波形パターンに応じたフィルタ処理を行うフィルタ処理手段とを備え、
    該フィルタ処理手段によるフィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴とする請求項1記載の異音検査装置。
  6. 前記異音判定処理手段が、
    前記フィルタ処理後の波形を、レベルが低い方の第3の波形と、該第3の波形から突出している第4の波形とに分け、これら第3及び第4の波形の形態から前記フィルタ処理後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出する第2のパラメータ算出手段を備え、
    該第2のパラメータ算出手段により算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定する処理を行うものであることを特徴とする請求項5記載の異音検査装置。
  7. 集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音に含まれる異音を判定する異音判定処理方法であって、
    演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、
    該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、
    該算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップとを実行することを特徴とする異音判定処理方法。
  8. 前記所定のパラメータの値に基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップの代わりに、
    前記2乗平均後の波形の面積を求めるステップと、
    前記算出された前記所定のパラメータの値と、前記算出された2乗平均後の波形の面積とに基づいて、前記被検査対象の作動音に異音が含まれているか否かを判定するステップとを実行することを特徴とする請求項7記載の異音判定処理方法。
  9. 集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音の異音を判定する異音判定処理方法であって、
    演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、
    該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、
    該算出された前記所定のパラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップと、
    該判定された波形パターンに設定された異音判定の閾値と、前記2乗平均後の波形の形態とを比較して、所定の条件を満たすか否かにより、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定するステップとを実行することを特徴とする異音判定処理方法。
  10. 集音手段を介して取り込んだ被検査対象の作動音の異音を判定する異音判定処理方法であって、
    演算処理手段が、前記被検査対象の作動音の時間軸波形を2乗平均するステップと、
    該2乗平均後の波形を、レベルが低い方の第1の波形と、該第1の波形から突出している第2の波形とに分け、これら第1及び第2の波形の形態から前記2乗平均後の波形の特徴を数値化するための所定のパラメータを算出するステップと、
    該数値化された前記所定のパラメータの値に基づいて、当該2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップと、 該判定された波形パターンに応じたフィルタ処理を行うステップと、
    該フィルタ処理後の波形の形態に基づいて、前記被検査対象の作動音に含まれる異音の有無を判定するステップとを実行することを特徴とする異音判定処理方法。
  11. 前記異音が有ると判定された場合、前記2乗平均後の波形に対応する波形パターンを判定するステップにより判定された波形パターンに基づいて異音の発生部位を判定するステップを実行することを特徴とする請求項9又は請求項10記載の異音判定処理方法。
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