JP2007113726A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 幅方向最外側のリンクが大きな力を受けやすいことを考慮し、その力を幅方向に並ぶ他のリンクに分散させ均一化することでチェーン全体としての寿命を向上させた動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 動力伝達チェーン1は、複数のリンク11と、複数のピン14および複数のインターピース15とを備えている。複数のリンクに関し、幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされている。
【選択図】 図4

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよびこれを用いた動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図7に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが提案されている。
特開2005−233275号公報
この種の動力伝達チェーンでは、リンクの耐久性が特に重要なものとなっている。また、1のチェーンを構成する複数のリンクの各リンクが受ける力はその配置位置によって異なっており、幅方向最外側のリンクは、プーリのシーブ面とピンの端面とが接触して摩擦によるトルク伝達をするタイプでは、ピンが摩擦力によりチェーンの進行方向に引っ張られるため、曲げモーメントが発生し、ピンがその軸方向に対して変形することによって、大きな力を受けやすく、耐久性の点で不利になっている。
この発明の目的は、幅方向最外側のリンクが大きな力を受けやすいことを考慮し、その力を幅方向に並ぶ他のリンクに分散させ均一化することでチェーン全体としての寿命を向上させた動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされていることを特徴とするものである。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では「インターピース」と称す)とされる。
ピッチ長は、前後挿通部の間隔を意味し、例えば、リンク自体の大きさおよび挿通部の形状は同一のまま前後挿通部の間隔を変えることによって、異なるピッチ長のリンクを得ることができる。
第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達するというこのチェーンの機構上、チェーン進行方向同位相(前後挿通部の両方ともが対応しているもの)でチェーン幅方向に並ぶリンクについては、傾向的に、外側のリンクの伸び量が相対的に大きく、中央のリンクの伸び量が相対的に小さいものとなる。一方、幅方向に並ぶリンクの枚数は、全て同じにするのではなく、各リンク列のリンク枚数について多い少ないを作り、例えば、リンク枚数が8枚のリンク列2つとリンク枚数が9枚のリンク列1つとを1単位(リンクユニット)として、このリンクユニットを複数単位配置することでチェーンを構成することが好ましい。この場合、8枚のリンク列の各リンクは、9枚のリンク列の各リンクに比べて、伸び量が相対的に大きいものとなる。さらに、幅方向については、8枚のリンク列のものでは、外側にあるものが中央にあるものに比べて相対的に伸び量が大きく、9枚のリンク列のものでは、逆に、外側にあるものが中央にあるものに比べて相対的に伸び量が小さくなる。
幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、そのピッチ長を異なる値とするに際しては、上記の伸び量の相違が考慮されて、個々のリンクのピッチ長が決定される。
上記の例のように、リンク枚数が偶数枚(例えば8枚)のリンク列2つとリンク枚数がこれより1枚多い奇数枚(例えば9枚)のリンク列1つとを1つのリンクユニットとする場合、リンクにとっての最適条件は、偶数枚のリンク列のそれぞれについては、外側のものが中央のものよりピッチ長が段階的に長くなるように、それぞれ異なるピッチ長とされるとともに、枚数が1枚多い奇数枚のリンク列のそれぞれについては、外側のものが中央のものよりピッチ長が段階的に短くなるように、それぞれ異なるピッチ長とされることである。この場合、対称性を考慮すると、偶数枚のリンク列については、全枚数/2の種類(8枚の場合は4種類)のリンクが使用され、奇数枚のリンク列については、全枚数/2+1の種類(9枚の場合は5種類)のリンクが使用され、トータルとしては、奇数枚のリンク列のリンク枚数と同じ数の種類(9枚の場合は9種類)のリンクが必要となる。
幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、そのピッチ長が異なる値とする目的は、ピッチ長を変更することにより、リンクの伸び量を均一化し、相対的に伸び量が大きいことで相対的に作用力が大きいリンクをなくすことであり、この目的を達成する範囲で、実用性(製造のしやすさおよびコスト低減)を考慮して、上記の最適条件を変更することができる。
例えば、リンク枚数が偶数枚のリンク列2つとリンク枚数がこれより1枚多い奇数枚のリンク列1つとを1つのリンクユニットとする場合、偶数枚のリンク列の外側にある2枚のリンクについてだけ、そのピッチ長を他のものに比べて長くすること(2枚のリンクについては同じでもよく、また、外側のもののピッチ長をさらに長くしてもよい)で、リンクの種類を2種類または3種類に抑え、しかも、枚数が少ないリンク列の外側にあるために最も伸び量が大きいリンクの内部応力を緩和させることにより、チェーンの耐久性を向上させることができる。
1つのリンクユニットを何種類のリンク列から構成するか、各リンク列のリンク枚数をどのようにするかは、チェーンの仕様によって変更されるものであるから、チェンの仕様が決定した場合、まず、リンクのピッチ長を同じと仮定して、各リンクの伸び量を求め、相対的に伸び量が大きいリンクについて、そのピッチ長を相対的に大きくすることにより、幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとでそのピッチ長が異なる値とされているチェーンを得ることができる。
第1ピンおよび第2ピンは、いずれか一方がリンクの前後挿通部に圧入固定されていることがあり、両方とも固定されていない(移動可能に嵌め入れられている)ことがある。また、第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。さらにまた、第1ピンおよび第2ピンは、同じ長さとされて、両方ともがシーブ面に接触させられてもよく、異なる長さとされて、長い方だけがシーブ面に接触させられるようにしてもよい。また、リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の接触面が平坦面とされ、他方の接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、円のインボリュートとされる。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。この嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記いずれかに記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされているので、幅方向に並ぶ各リンクに作用する力が均一化され、チェーン全体としての寿命が向上する。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図3の上下をいうものとする。
図1および図2は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。
図3に示すように、前挿通部(12)は、ピン(14)(実線で示す)が固定されるピン固定部(12a)およびインターピース(15)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(12b)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(13a)およびインターピース(15)(実線で示す)が固定されるインターピース固定部(13b)からなる。そして、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に固定されかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の接触面(15a)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から円弧部分へまたは円弧部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(12b)内を固定状態のピン(14)に対してその接触面(15a)がピン(14)の接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動し、後挿通部(13)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその接触面(14a)がインターピース(15)の接触面(15a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(13a)内を移動する。なお、図3において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン(1)は、進行方向同位相で幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列(R1)(R2)(R3)を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列(R1)(R2)(R3)からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列(R1)とリンク枚数が8枚のリンク列2つ(R2)(R3)とが1つのリンクユニットとされている。
図4は、上記実施形態のリンクユニットにおいて、CVTのトルク伝達時と同様の引張り力を付与し、幅方向に並ぶそれぞれのリンク(11)について、同じピッチ長である場合のその伸びを求めたもので、リンク配列No.1および8または9が最外側のリンク、リンク配列No.4〜5が中部のリンクを示している。8枚のリンク列(R2)(R3)の各リンク(11)は、黒い四角(■)および黒い菱形(◆)で示すように、黒い三角(▲)で示す9枚のリンク列(R1)の各リンク(11)に比べて、伸び量が相対的に大きく、さらに、幅方向については、8枚のリンク列(R2)(R3)のものでは、外側にあるものが中央にあるものに比べて相対的に伸び量が大きく、9枚のリンク列(R1)のものでは、逆に、外側にあるものが中央にあるものに比べて相対的に伸び量が小さくなっている。そして、リンクユニット全体としては、白い丸(○)で示すように、外側にあるものが中央にあるものに比べて相対的に伸び量が大きくなっている。
リンク(11)の伸び量が大きいということは、リンク内部で発生する応力(最大主応力)が大きく、その疲労進行が伸び量が小さいリンク(11)に比べ早くなることを意味し、このことから、各リンク(11)にそれぞれ適切なピッチ長を与えることにより、相対的に疲労が進行しやすいリンク(11)の内部応力の増大が緩和させられ、リンク(11)の疲労寿命が向上し、チェーン(1)全体としての寿命を向上できることが分かる。この発明の効果は、ピン(インターピースを含む)(14)(15)とリンク(11)が圧入固定される圧入型チェーンにおいて、特に大きい。
このことから、上記の伸び量の相違を考慮して、個々のリンク(11)のピッチ長を決定すればよいことがわかる。すなわち、8枚のリンク列(R2)(R3)のものにおいては、外側にあるもののピッチ長を中央にあるものに比べて相対的に大きくすればよく、9枚のリンク列(R1)のものでは、逆に、外側にあるもののピッチ長を中央にあるものに比べて相対的に小さくすればよい。具体的には、図5に示した表の(a)にあるように、L1〜L9の9種類の異なるピッチ長のリンク(11)を使用し、最も伸び量が大きい8枚のリンク列(R2)(R3)の最外側のものから最も伸び量が小さい9枚のリンク列(R1)の最外側のものまで、順次ピッチ長を小さくすればよい。
実用的には、図5に示した表の(b)にあるように、リンク(11)の種類を2〜3種類とし、8枚のリンク列(R2)(R3)の最外側にあるもののピッチ長L1を相対的に最も大きく、8枚のリンク列(R2)(R3)の最外側より1つ内側にあるもののピッチ長L2を中間の大きさ(または最外側のものと同じ)とし、これ以外のもののピッチ長L3を相対的に最も小さいものとすればよい。
また、8枚のリンク列(R2)(R3)では、外側にあるものの伸び量が大きく、9枚のリンク列(R1)では、外側にあるものの伸び量が小さいことに着目し、図5に示した表の(c)にあるように、8枚のリンク列(R2)(R3)では、外側から中央に行くにつれてピッチ長を小さく(同じ箇所があっても可)し、9枚のリンク列(R1)では、外側から中央に行くにつれてピッチ長を大きく(同じ箇所があっても可)してもよい。
なお、図5の表に示したものは、一例であり、各リンク(11)のピッチ長は、図4のリンク(11)の伸びを参照して、幅方向に並ぶリンク(11)の外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされているという条件下で、種々変更が可能である。また、1つのリンクユニットを構成する各リンク列(R1)(R2)(R3)は、上記のもの(8列が2つと9列が1つ)に限られるものではなく、チェーンに要求される仕様によって種々変更される。このような場合には、図4に示したようなリンク位置とリンクの伸び量との関係を求め、幅方向に並ぶリンク(11)の外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされているという条件下で、各リンク(11)のピッチ長を求めればよい。
上記実施形態において、前挿通部(12)と後挿通部(13)とは、それぞれ独立の貫通孔とされているが、これらの挿通部(12)(13)を得るための貫通孔は、図示省略するが、孔縁の応力集中を緩和するために、前後挿通部(12)(13)同士を連通部によって連通させ、全体として前後に長い1つの貫通孔となるようにしてもよい。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
この動力伝達チェーン(1)は、図6に示したCVTで使用されるが、この際、例えば、インターピース(第2ピン)(15)がピン(第1ピン)(14)よりも短くされ、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
なお、上記のリンクの伸び量に応じてピッチ長が変更される構成は、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンやその他各種タイプの動力伝達チェーンに適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、同拡大斜視図である。 図3は、リンクの拡大側面図である。 図4は、幅方向に並ぶ各リンクの伸び量を示す図である。 図5は、幅方向に並ぶ各リンクのピッチ長の値を例示する表である。 図6は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図7は、この発明による動力伝達チェーンが使用される一例の無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)

Claims (5)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、
    幅方向に並ぶリンクの外側のものと中央のものとで、同じピッチ長としたときの両者間の伸び量の差が小さくなるように、そのピッチ長が異なる値とされていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 動力伝達チェーンは、チェーン進行方向同位相でチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクをそれぞれ有する第1、第2および第3のリンク列を備えており、第1、第2および第3のリンク列のうちの少なくとも1つのリンク列のリンク枚数が他のいずれかのリンク列よりも少なくなされるとともに、リンクの数が相対的に少ないリンク列の少なくともチェーン幅方向最外側のリンクのピッチ長が相対的に長くなされている請求項1の動力伝達チェーン。
  3. リンクの数が相対的に多いリンク列の少なくともチェーン幅方向最外側のリンクのピッチ長がチェーン幅方向中央にあるものより短くされている請求項2の動力伝達チェーン。
  4. 第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている請求項1〜3いずれかに記載の動力伝達チェーン。
  5. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1〜4いずれかに記載のものである動力伝達装置。
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