JP2007110798A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品費の増加を抑制可能であると共に誤組み立てを防止可能なブラシレスモータの制御装置を提供する。
【解決手段】 ブラシレスモータの制御装置10には、複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれに対応する最適制御パラメータ(一例として、モータ通電信号の進角及び通電角)が予め記憶されている。そして、ブラシレスモータの制御装置10は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30の最適制御パラメータを選択し、この最適制御パラメータに基づいてブラシレスモータ50の回転制御を行う。この構成によれば、車両用エアコンユニット30毎に異なる最適制御パラメータを設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造として量産することが可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】 ブラシレスモータの制御装置10には、複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれに対応する最適制御パラメータ(一例として、モータ通電信号の進角及び通電角)が予め記憶されている。そして、ブラシレスモータの制御装置10は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30の最適制御パラメータを選択し、この最適制御パラメータに基づいてブラシレスモータ50の回転制御を行う。この構成によれば、車両用エアコンユニット30毎に異なる最適制御パラメータを設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造として量産することが可能である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ブラシレスモータの制御装置に係り、特に、上位制御装置からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータの回転制御を行うブラシレスモータの制御装置に関する。
従来から、上位制御装置からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータの回転制御を行うブラシレスモータの制御装置において、高効率化、低騒音化等を図るために、回転速度や誘起電圧に合わせて、通電波形や、通電角、進角量等の制御パラメータを最適化する技術が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開平11−113281号公報
特開2000−152682号公報
特開2000−350485号公報
特開2002−315381号公報
特開2004−15968号公報
しかしながら、この種のブラシレスモータの制御装置が、例えば車両用のエアコンディショナユニットに適用された場合、通電波形や、通電角、進角量等の制御パラメータは、エアコンディショナユニットの形状や負荷量、及びモータ特性等に左右される。つまり、制御パラメータは、エアコンディショナユニット毎に異なるものである。
このことから、エアコンディショナユニット毎に異なる制御パラメータを設定する必要があった。従って、この場合、ブラシレスモータの制御装置は、エアコンディショナユニット毎に制御部(例えばROMや、ROM内部のプログラム、ROMの周辺回路等)の設定を行わなければならかった。このため、類似回路数や類似部品数が増加し、このことによって部品費が増加したり、誤った回路や部品等を用いるなどのブラシレスモータの制御装置の誤組み立てが生じたりしてしまう虞があった。
また、制御パラメータ毎に異なる仕様のブラシレスモータの制御装置が必要となり、このことによって、ブラシレスモータの制御装置の種類が増えるため、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置をエアコンディショナユニットへ誤って組み付けてしまう虞があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、部品費の増加を抑制可能であると共にブラシレスモータの制御装置の誤組み立てを防止可能であり、且つ、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置を被駆動ユニットへ誤って組み付けてしまうことを防止可能なブラシレスモータの制御装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、上位制御装置からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータの回転制御を行うブラシレスモータの制御装置において、複数種類の被駆動ユニットのそれぞれに対応する制御パラメータを予め記憶すると共に、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、前記複数種類の被駆動ユニットのうち前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットの制御パラメータを選択し、該制御パラメータに基づいて前記ブラシレスモータの回転制御を行うことを特徴とする。
このように、請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置には、複数種類の被駆動ユニットのそれぞれに対応する制御パラメータが予め記憶されている。しかも、ブラシレスモータの制御装置は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の被駆動ユニットのうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットの制御パラメータを選択し、該制御パラメータに基づいてブラシレスモータの回転制御を行う構成である。
この構成によれば、被駆動ユニット毎に異なる制御パラメータを設定する必要があっても、一種類のブラシレスモータの制御装置で兼用することができるので、ブラシレスモータの制御装置を同一構造として量産することが可能である。これにより、回路や部品の統一化により類似回路数や類似部品数を減少できるので、部品費の増加を抑制することが可能であると共にブラシレスモータの制御装置の誤組み立てを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置を同一構造、すなわち単一化することにより、被駆動ユニットの組立工程において、被駆動ユニットの仕様に合わせてブラシレスモータの制御装置を選択する必要が無くなるので、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置を被駆動ユニットへ誤って組み付けてしまうことを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の被駆動ユニットのうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットの制御パラメータを選択するので、被駆動ユニット毎に異なる制御パラメータを設定可能である。これにより、被駆動ユニットの高効率化、低騒音化等を図ることが可能となる。
このとき、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置において、各制御パラメータが、ブラシレスモータの回転速度を検出する実回転速度検出部からの実回転速度検出値に応じた複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについてのモータ通電信号の進角を含み、複数種類の被駆動ユニットのうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについて、実回転速度検出値からモータ通電信号の進角を決定し、該進角のモータ通電信号によりブラシレスモータの回転制御を行うように構成されていると、被駆動ユニット毎に異なるモータ通電信号の進角を設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置を同一構造として量産することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータの制御装置において、各制御パラメータが、ブラシレスモータの回転速度を検出する実回転速度検出部からの実回転速度検出値に応じた複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについてのモータ通電信号の通電角を含み、複数種類の被駆動ユニットのうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについて、実回転速度検出値からモータ通電信号の通電角を決定し、該通電角のモータ通電信号によりブラシレスモータの回転制御を行うように構成されていると、被駆動ユニット毎に異なるモータ通電信号の通電角を設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置を同一構造として量産することが可能である。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のブラシレスモータの制御装置において、上位制御装置からの回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係を複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについて予め記憶すると共に、予め定められた回転速度指令値変換ロジックに従い、複数種類の被駆動ユニットのうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについての回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係を選択し、該回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方を回転速度指令値に変換し、該回転速度指令値に基づいてブラシレスモータの回転速度を制御するように構成されていると、上位制御装置からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータの回転速度を自在に調節することが可能となる。
なお、請求項5に記載の発明のように、被駆動ユニットが、車両用エアコンディショナユニットであると、この車両用エアコンディショナユニットに含まれるブラシレスモータの制御装置の部品費が増加することを抑制することにより、車両用エアコンディショナユニットのコストを低減することができる。また、ブラシレスモータの制御装置の誤組み立てや、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置の誤組み付け防止により、車両用エアコンディショナユニットの誤組み立てを防止できる。これにより、車両用エアコンディショナユニットの検査工程等も簡略化できる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
[第一実施形態]
はじめに、図1乃至図7を参照しながら、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータの制御装置10を適用した車両用エアコンディショナユニット30について説明する。
はじめに、図1乃至図7を参照しながら、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータの制御装置10を適用した車両用エアコンディショナユニット30について説明する。
本実施形態に係る車両用エアコンディショナユニット30(以下、略して車両用エアコンユニット30とする)は、例えば、乗用自動車等の車両に好適に装備されるものである。この車両用エアコンユニット30は、図1に示されるように、上位制御装置(エアコンECU)40と、ブラシレスモータの制御装置10と、ブラシレスモータ50と、ファン60と、回転センサ70を主要な構成として備えている。
上位制御装置40には、車室内の図示しないエアコン操作スイッチの操作量(オートエアコンのオート操作を含む)に応じて出力された操作信号が入力されるようになっている。そして、上位制御装置40は、この操作信号に基づいて、エアコン操作スイッチの操作量に応じた周波数及びデューティ値を有する矩形状の回転速度指令信号を出力可能に構成されている。
なお、本実施形態において、この場合の回転速度指令信号の周波数及びディーティ値は次のように定められている。すなわち、図2に示されるように、回転速度指令信号の立ち下がりがHレベル(100%)の25%に達してから次の立ち上がりの75%に達するまでの期間をT1とし、回転速度指令信号の立ち上がりがHレベルの75%に達してから次に回転速度指令信号の立ち上がりが75%に達するまでの期間をT2とし、回転速度指令信号の周波数は、1/T2で求められ、回転速度指令信号のディーティ値はT1/T2×100(%)で求められるようになっている。
ブラシレスモータの制御装置10は、図1に示されるように、周波数・デューティ値検出部12、中央制御部14、モータ回転制御部16、モータ駆動部18、実回転速度検出部20を有して構成されている。
周波数・デューティ値検出部12は、例えば電気回路により構成されており、この周波数・デューティ値検出部12には、上位制御装置40から出力された回転速度指令信号が入力されるようになっている。そして、周波数・デューティ値検出部12は、上位制御装置40からの回転速度指令信号の周波数及びデューティ値をそれぞれ検出すると、この回転速度指令信号の周波数及びデューティ値に応じた信号をそれぞれ生成し、これらの信号をそれぞれ中央制御部14に出力するように構成されている。
中央制御部14は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備えた電気回路により構成されている。この中央制御部14のROMには、図3に示されるように、回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係が複数種類の被駆動ユニットとしての車両用エアコンユニット30(本実施形態では、車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCの三種類)のそれぞれについてデータ化されて予め定められて記憶されている。さらに、この中央制御部14のROMには、図4,図5に示されるように、車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれに対応する最適制御パラメータがデータ化されて予め記憶されている。
本実施形態において、この各最適制御パラメータは、図4に示されるように、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれについてのモータ通電信号の進角[deg]、及び、図5に示されるように、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれについてのモータ通電信号の通電角[deg]とされている。
また、中央制御部14には、図示しないCPU及びROMに記憶されたプログラム等により、回転速度指令値変換部14A及び制御パラメータ選択部14Bが構成されている。回転速度指令値変換部14Aは、図6に示される回転速度指令変換ロジックを実行するように構成されており、この回転速度指令変換ロジックを実行して回転速度指令信号のデューティ値[%]を各車両用エアコンユニット30の回転速度指令値[rpm]に変換するようになっている。
一方、制御パラメータ選択部14Bは、図7に示される制御パラメータ選択ロジックを実行するように構成されており、この制御パラメータ選択ロジックを実行して各車両用エアコンユニット30について実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた最適制御パラメータ(この場合、モータ通電信号の進角[deg]及び通電角[deg])を選択するようになっている。
モータ回転制御部16は、モータドライバICにより構成されており、このモータ回転制御部16には、中央制御部14からの回転速度指令値及び実回転速度検出値に応じた最適制御パラメータ(この場合、モータ通電信号の進角及び通電角)が入力されるようになっていると共に、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値が入力されるようになっている。そして、モータ回転制御部16は、回転速度指令値と実回転速度検出値を比較して両者の差が無くなるようにモータ通電信号の周波数を調節すると共に、このモータ通電信号の通電角及び進角を制御パラメータ選択部14Bにて選択された進角及び通電角とするように構成されている。
モータ駆動部18は、図示しないスイッチング素子がブリッジ接続されたインバータ回路により構成されており、モータ回転制御部16からのモータ通電信号に基づいて図示しないスイッチング素子を切り替えてブラシレスモータ50のU相、V相、W相の電機子巻線に電流を供給しブラシレスモータ50を回転させるように構成されている。
回転センサ70は、ブラシレスモータ50の回転速度を検出するものであり、例えば、ホールIC等により構成されている。なお、回転センサ70は、センサレス式のものであっても良い。そして、回転センサ70は、ブラシレスモータ50の回転速度に応じたパルス信号を出力(例えば一回転毎に一パルスを出力)するように構成されている。
実回転速度検出部20は、例えば電気回路により構成されており、回転センサ70から出力されたパルス信号から実回転速度検出値を生成し、これを中央制御部14及びモータ回転制御部16にそれぞれ出力するように構成されている。
次に、上記構成からなる車両用エアコンディショナユニット30の動作について説明する。
車室内の図示しないエアコン操作スイッチを操作すると、この操作スイッチの操作量に応じた操作信号が上位制御装置40に入力される。そして、上位制御装置40は、この操作信号に基づいて、エアコン操作スイッチの操作量に応じた周波数及びデューティ値を有する矩形状の回転速度指令信号を出力する。
周波数・デューティ値検出部12は、上位制御装置40からの回転速度指令信号の周波数及びデューティ値をそれぞれ検出すると、この回転速度指令信号の周波数及びデューティ値に応じた信号をそれぞれ生成し、これらを中央制御部14にそれぞれ出力する。
中央制御部14は、回転速度指令値変換部14Aにより図6に示される回転速度指令変換ロジックを実行し、回転速度指令信号のデューティ値を各車両用エアコンユニット30の回転速度指令値に変換する。
すなわち、図6に示されるように、周波数・デューティ値検出部12からの回転速度指令信号の周波数に応じた信号及び回転速度指令信号のデューティ値に応じた信号を入力する(ステップS1)。続いて、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS2)。
そして、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にあると判断した場合(ステップS2:YES)には、図3に示される車両用エアコンユニットC用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットC用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号のデューティ値[%]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS3)。
一方、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にないと判断した場合(ステップS2:NO)には、さらに回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS4)。
そして、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS4:YES)には、図3に示される車両用エアコンユニットB用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットB用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号のデューティ値[%]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS5)。
また、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS4:NO)には、図3に示される車両用エアコンユニットA用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットA用の回転速度指令信号のデューティ値[%]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号のデューティ値[%]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS6)。そして、ステップS3、ステップS5、ステップS6にて変換した回転速度指令値をモータ回転制御部16に出力する。
モータ回転制御部16は、中央制御部14からの回転速度指令値に基づいてモータ通電信号を生成し、これをモータ駆動部18に出力する。モータ駆動部18は、モータ回転制御部16からのモータ通電信号に基づいて図示しないスイッチング素子を切り替えてブラシレスモータ50のU相、V相、W相の電機子巻線に電流を供給しブラシレスモータ50を回転させる。
回転センサ70は、ブラシレスモータ50が回転すると、ブラシレスモータ50の回転速度を検出し、ブラシレスモータ50の回転速度に応じたパルス信号を出力(例えば一回転毎に一パルスを出力)する。実回転速度検出部20は、回転センサ70から出力されたパルス信号から実回転速度検出値を生成し、これを中央制御部14及びモータ回転制御部16にそれぞれ出力する。
そして、中央制御部14は、制御パラメータ選択部14Bにより図7に示される制御パラメータ選択ロジックを実行し、各車両用エアコンユニット30について実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた最適制御パラメータ(この場合、モータ通電信号の進角[deg]及び通電角[deg])を選択する(データを読込む)。
すなわち、図7に示されるように、先ず周波数・デューティ値検出部12からの回転速度指令信号の周波数に応じた信号から回転速度指令信号の周波数を入力し(ステップS11)、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値を入力する(ステップS12)。続いて、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS13)。
そして、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にあると判断した場合(ステップS13:YES)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS14)。
一方、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第一の範囲内(つまりα1より大きくα2より小さい)にないと判断した場合(ステップS13:NO)には、さらに回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS15)。
そして、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS15:YES)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS16)。
また、回転速度指令信号の周波数が予め定められた第二の範囲内(つまりβ1より大きくβ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS15:NO)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS17)。
そして、ステップS14、ステップS16、ステップS17にて決定したモータ通電信号の進角及び通電角に応じた信号をモータ回転制御部16に出力する。モータ回転制御部16は、回転速度指令値と実回転速度検出値を比較して両者の差が無くなるようにモータ通電信号の周波数を調節すると共に、このモータ通電信号の通電角及び進角を制御パラメータ選択部14Bにて選択された進角及び通電角とする。
以後、上記各処理を繰り返し行うことにより、ブラシレスモータ50の回転速度が上位制御装置40からの回転速度指令信号に沿うように調節され、これにより、車室内の図示しないエアコン操作スイッチの操作量に沿うようにファン60の回転速度が調節される。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本実施形態のブラシレスモータの制御装置10には、複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれに対応する最適制御パラメータ(本実施形態では、一例として、モータ通電信号の進角及び通電角)が予め記憶されている。しかも、ブラシレスモータの制御装置10は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30の最適制御パラメータを選択し、この最適制御パラメータに基づいてブラシレスモータ50の回転制御を行う構成である。
この構成によれば、車両用エアコンユニット30毎に異なる最適制御パラメータを設定する必要があっても、一種類のブラシレスモータの制御装置10で兼用することができるので、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造として量産することが可能である。これにより、回路や部品の統一化により類似回路数や類似部品数を減少できるので、部品費の増加を抑制することが可能であると共にブラシレスモータの制御装置10の誤組み立てを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造、すなわち単一化することにより、車両用エアコンユニット30の組立工程において、車両用エアコンユニット30の仕様に合わせてブラシレスモータの制御装置10を選択する必要が無くなるので、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置10を車両用エアコンユニット30へ誤って組み付けてしまうことを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置10は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30の最適制御パラメータを選択するので、車両用エアコンユニット30毎に異なる最適制御パラメータを設定可能である。これにより、車両用エアコンユニット30の高効率化、低騒音化等を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、各最適制御パラメータが、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値に応じた複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれについてのモータ通電信号の進角を含み、ブラシレスモータの制御装置10が、複数種類の車両エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30について、実回転速度検出値からモータ通電信号の進角を決定し、該進角のモータ通電信号によりブラシレスモータ50の回転制御を行うように構成されている。従って、車両用エアコンユニット30毎に異なるモータ通電信号の進角を設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造として量産することが可能となる。
さらに、本実施形態では、各最適制御パラメータが、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値に応じた複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれについてのモータ通電信号の通電角を含み、ブラシレスモータの制御装置10が、複数種類の車両エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30について、実回転速度検出値からモータ通電信号の通電角を決定し、該通電角のモータ通電信号によりブラシレスモータ50の回転制御を行うように構成されている。従って、車両用エアコンユニット30毎に異なるモータ通電信号の通電角を設定する必要があっても、ブラシレスモータの制御装置10を同一構造として量産することが可能である。
また、本実施形態では、上位制御装置40からの回転速度指令信号のデューティ値と回転速度指令値との関係を複数種類の車両用エアコンユニット30のそれぞれについて予め記憶すると共に、予め定められた回転速度指令値変換ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット30のうち回転速度指令信号の周波数に対応する車両用エアコンユニット30についての回転速度指令信号のデューティ値と回転速度指令値との関係を選択し、該回転速度指令信号のデューティ値と回転速度指令値との関係に基づいて、回転速度指令信号のデューティ値を回転速度指令値に変換し、該回転速度指令値に基づいてブラシレスモータ50の回転速度を制御するように構成されている。従って、上位制御装置40からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータ50の回転速度を自在に調節することが可能となる。
また、本実施形態によれば、上述のように、車両用エアコンユニット30に含まれるブラシレスモータの制御装置10の部品費が増加することを抑制することにより、車両用エアコンユニット30のコストを低減することができる。また、ブラシレスモータの制御装置10の誤組み立てや、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置10の誤組み付け防止により、車両用エアコンユニット30の誤組み立てを防止できる。これにより、車両用エアコンユニット30の検査工程等も簡略化できる。
[第二実施形態]
次に、図8乃至図11を参照しながら、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータの制御装置80を適用した車両用エアコンディショナユニット90について説明する。
次に、図8乃至図11を参照しながら、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータの制御装置80を適用した車両用エアコンディショナユニット90について説明する。
本実施形態に係る車両用エアコンディショナユニット90(以下、略して車両用エアコンユニット90とする)は、第一実施形態に係る車両用エアコンディショナユニット30のブラシレスモータの制御装置10に代えてブラシレスモータの制御装置80を備えたものである。なお、本発明の第二実施形態において、ブラシレスモータの制御装置80を備えた構成以外の構成については上記第一実施形態と同一であるので、同一符号を用いることとしてその説明を省略する。
本発明の第二実施形態に係る車両用エアコンユニット90において、ブラシレスモータの制御装置80は、図8に示されるように、周波数・デューティ値検出部12、中央制御部84、モータ回転制御部16、モータ駆動部18、実回転速度検出部20を有して構成されている。
中央制御部84は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備えた電気回路により構成されている。この中央制御部84のROMには、図9に示されるように、回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係が複数種類の被駆動ユニットとしての車両用エアコンユニット90(本実施形態では、車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCの三種類)のそれぞれについてデータ化されて予め定められて記憶されている。さらに、この中央制御部84のROMには、図10,図11に示されるように、車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれに対応する最適制御パラメータがデータ化されて予め記憶されている。
本実施形態において、この各最適制御パラメータは、図4に示されるように、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれについてのモータ通電信号の進角[deg]、及び、図5に示されるように、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた車両用エアコンユニットA、車両用エアコンユニットB、車両用エアコンユニットCのそれぞれについてのモータ通電信号の通電角[deg]とされている。
また、中央制御部84には、図示しないCPU及びROMに記憶されたプログラム等により、回転速度指令値変換部84A及び制御パラメータ選択部84Bが構成されている。回転速度指令値変換部84Aは、図10に示される回転速度指令変換ロジックを実行するように構成されており、この回転速度指令変換ロジックを実行して回転速度指令信号の周波数[Hz]を各車両用エアコンユニット90の回転速度指令値[rpm]に変換するようになっている。
一方、制御パラメータ選択部84Bは、図11に示される制御パラメータ選択ロジックを実行するように構成されており、この制御パラメータ選択ロジックを実行して各車両用エアコンユニット90について実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた最適制御パラメータ(この場合、モータ通電信号の進角[deg]及び通電角[deg])を選択するようになっている。
次に、上記構成からなる車両用エアコンディショナユニット90の動作について説明する。
車室内の図示しないエアコン操作スイッチを操作すると、この操作スイッチの操作量に応じた操作信号が上位制御装置40に入力される。そして、上位制御装置40は、この操作信号に基づいて、エアコン操作スイッチの操作量に応じた周波数及びデューティ値を有する矩形状の回転速度指令信号を出力する。
周波数・デューティ値検出部12は、上位制御装置40からの回転速度指令信号の周波数及びデューティ値をそれぞれ検出すると、この回転速度指令信号の周波数及びデューティ値に応じた信号をそれぞれ生成し、これらを中央制御部84にそれぞれ出力する。
中央制御部84は、回転速度指令値変換部84Aにより図10に示される回転速度指令変換ロジックを実行し、回転速度指令信号の周波数を各車両用エアコンユニット90の回転速度指令値に変換する。
すなわち、図10に示されるように、先ず周波数・デューティ値検出部12からの回転速度指令信号の周波数に応じた信号及び回転速度指令信号のデューティ値に応じた信号から回転速度指令信号の周波数及びデューティ値を入力する(ステップS21)。続いて、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS22)。
そして、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS22:YES)には、図9に示される車両用エアコンユニットC用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットC用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数[Hz]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS23)。
一方、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS22:NO)には、さらに回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS24)。
そして、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS24:YES)には、図9に示される車両用エアコンユニットB用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットB用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数[Hz]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS25)。
また、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS24:NO)には、図9に示される車両用エアコンユニットA用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係を選択する。
続いて、この車両用エアコンユニットA用の回転速度指令信号の周波数[Hz]と回転速度指令値[rpm]との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数[Hz]を回転速度指令値[rpm]に変換する(ステップS26)。そして、ステップS23、ステップS25、ステップS26にて変換した回転速度指令値をモータ回転制御部16に出力する。
モータ回転制御部16は、中央制御部84からの回転速度指令値に基づいてモータ通電信号を生成し、これをモータ駆動部18に出力する。モータ駆動部18は、モータ回転制御部16からのモータ通電信号に基づいて図示しないスイッチング素子を切り替えてブラシレスモータ50のU相、V相、W相の電機子巻線に電流を供給しブラシレスモータ50を回転させる。
回転センサ70は、ブラシレスモータ50が回転すると、ブラシレスモータ50の回転速度を検出し、ブラシレスモータ50の回転速度に応じたパルス信号を出力(例えば一回転毎に一パルスを出力)する。実回転速度検出部20は、回転センサ70から出力されたパルス信号から実回転速度検出値を生成し、これを中央制御部84及びモータ回転制御部16にそれぞれ出力する。
そして、中央制御部84は、制御パラメータ選択部84Bにより図11に示される制御パラメータ選択ロジックを実行し、各車両用エアコンユニット90について実回転速度検出部20からの実回転速度検出値[rpm]に応じた最適制御パラメータ(この場合、モータ通電信号の進角[deg]及び通電角[deg])を選択する(データを読込む)。
すなわち、図11に示されるように、先ず周波数・デューティ値検出部12からの回転速度指令信号のデューティ値に応じた信号から回転速度指令信号のデューティ値を入力し(ステップS31)、実回転速度検出部20からの実回転速度検出値を入力する(ステップS32)。続いて、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS33)。
そして、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS33:YES)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットC用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS34)。
一方、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第一の範囲内(つまりγ1より大きくγ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS33:NO)には、さらに回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にあるか否かを判断する(ステップS35)。
そして、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にあると判断した場合(ステップS35:YES)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットB用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS36)。
また、回転速度指令信号のデューティ値が予め定められた第二の範囲内(つまりδ1より大きくδ2より小さい)にないと判断した場合(ステップS35:NO)には、図4,図5に示される車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータを選択する(データ読込みを行う)。
続いて、図4に示されるように、車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の進角[deg]を決定すると共に、図5に示されるように、車両用エアコンユニットA用の最適制御パラメータから実回転速度検出値[rpm]に対応するモータ通電信号の通電角[deg]を決定する(ステップS37)。
そして、ステップS34、ステップS36、ステップS37にて決定したモータ通電信号の進角及び通電角に応じた信号をモータ回転制御部16に出力する。モータ回転制御部16は、回転速度指令値と実回転速度検出値を比較して両者の差が無くなるようにモータ通電信号の周波数を調節すると共に、このモータ通電信号の通電角及び進角を制御パラメータ選択部84Bにて選択された進角及び通電角とする。
以後、上記各処理を繰り返し行うことにより、ブラシレスモータ50の回転速度が上位制御装置40からの回転速度指令信号に沿うように調節され、これにより、車室内の図示しないエアコン操作スイッチの操作量に沿うようにファン60の回転速度が調節される。
このように、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット90のうち回転速度指令信号のデューティ値に対応する車両用エアコンユニット90の最適制御パラメータを選択し、この最適制御パラメータに基づいてブラシレスモータ50の回転制御を行うようにしても良い。
また、上位制御装置40からの回転速度指令信号の周波数と回転速度指令値との関係を複数種類の車両用エアコンユニット90のそれぞれについて予め記憶すると共に、予め定められた回転速度指令値変換ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット90のうち回転速度指令信号のデューティ値に対応する車両用エアコンユニット90についての回転速度指令信号の周波数と回転速度指令値との関係を選択し、該回転速度指令信号の周波数と回転速度指令値との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数を回転速度指令値に変換し、該回転速度指令値に基づいてブラシレスモータ50の回転速度を制御するように構成されていても良い。
そして、本発明の第二実施形態によれば、第一実施形態と同様の作用及び効果を奏する。すなわち、回路や部品の統一化により類似回路数や類似部品数を減少できるので、部品費の増加を抑制することが可能であると共にブラシレスモータの制御装置80の誤組み立てを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置80を同一構造、すなわち単一化することにより、車両用エアコンユニット90の組立工程において、車両用エアコンユニット90の仕様に合わせてブラシレスモータの制御装置80を選択する必要が無くなるので、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置80を車両用エアコンユニット90へ誤って組み付けてしまうことを防止することが可能となる。
また、ブラシレスモータの制御装置80は、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、複数種類の車両用エアコンユニット90のうち回転速度指令信号のデューティ値に対応する車両用エアコンユニット90の最適制御パラメータを選択するので、車両用エアコンユニット90毎に異なる最適制御パラメータを設定可能である。これにより、車両用エアコンユニット90の高効率化、低騒音化等を図ることが可能となる。
また、車両用エアコンユニット90に含まれるブラシレスモータの制御装置80の部品費が増加することを抑制することにより、車両用エアコンユニット90のコストを低減することができる。また、ブラシレスモータの制御装置80の誤組み立てや、所望の仕様と異なる仕様のブラシレスモータの制御装置80の誤組み付け防止により、車両用エアコンユニット90の誤組み立てを防止できる。これにより、車両用エアコンユニット90の検査工程等も簡略化できる。
なお、上記実施形態では、複数種類の被駆動ユニットの一例として、車両用エアコンユニット30,90を適用した例について説明したが、その他にも、複数種類の被駆動ユニットは、例えば、車両のラジエータを冷却するためのファンモータユニット等であっても良い。
また、上記実施形態では、図6,図10に示される回転速度指令変換ロジック及び図7,図11に示される制御パラメータ選択ロジックが、CPU及びROMに記憶されたプログラム等により構成(つまりソフトウェアで構成)されるように説明したが、ロジック回路等により、ハードウェアで構成されていても良いことは勿論である。
また、上記実施形態において、複数種類の車両用エアコンユニット30,90のうち回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の両方に対応する車両用エアコンユニット30,90の最適制御パラメータを選択するようにしても良い。
また、上記実施形態において、回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の両方に対応する車両用エアコンユニット30,90についての回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の両方と回転速度指令値との関係を選択し、該回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の両方と回転速度指令値との関係に基づいて、回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の両方を回転速度指令値に変換するようにしても良い。
10,80…ブラシレスモータの制御装置、12…周波数・デューティ値検出部、14,84…中央制御部、14A,84A…回転速度指令値変換部、14B,84B…制御パラメータ選択部、16…モータ回転制御部、18…モータ駆動部、20…実回転速度検出部、30,90…車両用エアコンディショナユニット、40…上位制御装置、50…ブラシレスモータ、60…ファン、70…回転センサ
Claims (5)
- 上位制御装置からの回転速度指令信号に基づいてブラシレスモータの回転制御を行うブラシレスモータの制御装置において、
複数種類の被駆動ユニットのそれぞれに対応する制御パラメータを予め記憶すると共に、予め定められた制御パラメータ選択ロジックに従い、前記複数種類の被駆動ユニットのうち前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットの制御パラメータを選択し、該制御パラメータに基づいて前記ブラシレスモータの回転制御を行うことを特徴とするブラシレスモータの制御装置。 - 前記各制御パラメータは、前記ブラシレスモータの回転速度を検出する実回転速度検出部からの実回転速度検出値に応じた前記複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについてのモータ通電信号の進角を含み、
前記複数種類の被駆動ユニットのうち前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについて、前記実回転速度検出値から前記モータ通電信号の進角を決定し、該進角のモータ通電信号により前記ブラシレスモータの回転制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。 - 前記各制御パラメータは、前記ブラシレスモータの回転速度を検出する実回転速度検出部からの実回転速度検出値に応じた前記複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについてのモータ通電信号の通電角を含み、
前記複数種類の被駆動ユニットのうち前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについて、前記実回転速度検出値から前記モータ通電信号の通電角を決定し、該通電角のモータ通電信号により前記ブラシレスモータの回転制御を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータの制御装置。 - 前記上位制御装置からの回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係を前記複数種類の被駆動ユニットのそれぞれについて予め記憶すると共に、予め定められた回転速度指令値変換ロジックに従い、前記複数種類の被駆動ユニットのうち前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも一方に対応する被駆動ユニットについての回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係を選択し、該回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方と回転速度指令値との関係に基づいて、前記回転速度指令信号の周波数及びデューティ値の少なくとも他方を回転速度指令値に変換し、該回転速度指令値に基づいて前記ブラシレスモータの回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のブラシレスモータの制御装置。
- 前記被駆動ユニットは、車両用エアコンディショナユニットであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のブラシレスモータの制御装置。
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JP (1) | JP2007110798A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009291017A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Kyocera Mita Corp | 回転制御装置及びそれを用いた直流ブラシレスモータ |
JP2017131053A (ja) * | 2016-01-21 | 2017-07-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | モータ調整システム |
JP7446172B2 (ja) | 2020-07-02 | 2024-03-08 | 株式会社アイシン | 制御装置 |
-
2005
- 2005-10-12 JP JP2005297348A patent/JP2007110798A/ja not_active Abandoned
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