JP2007110222A - 端末器、負荷制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】センタ装置と複数の端末器とからなるシステムにおいて、故障した端末器の特定を容易にする。
【解決手段】端末器2は、センタ装置1から送信信号が供給されて、当該送信信号に対して返信信号を送出することができる返信時間帯内で返信信号を送出するために返信トランジスタ12及び抵抗13を設け、返信信号の送出状態を監視するための返信信号確認線21を介してマイコン14によって抵抗13の両端電圧を検出することによって、返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、返信トランジスタ12の異常であることを判定して、表示部15で表示等を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、センタ装置と通信を行うことによって、照明器具、空調設備、電力設備、防犯設備等の各種負荷を制御、監視等する端末器、負荷制御システムに関する。
従来より、センタ装置と複数の端末器とを接続して、複数の端末器に電力供給すると共にセンタ装置と各端末器との信号の送受信を可能とする負荷制御システムが知られている。
この負荷制御システムとしては、センタ装置と複数の端末器とを2芯の伝送線で接続して、多重伝送方式によってセンタ装置と各端末器との通信を実現しているものがある。例えば、センタ装置から各端末器へ信号を伝送するに際しては所定振幅の電圧パルス信号を使用し、各端末器からセンタ装置へ信号を伝送するに際しては電流パルス信号を使用するものがある。
このような負荷制御システムにおける端末器は、図5に示すように、2芯の伝送線に対してダイオードブリッジ101を接続し、当該ダイオードブリッジ101によって2芯の伝送線から供給された電圧パルス信号を両波整流して、マイコン104の作動電圧を生成して、当該マイコン104に電力供給する。このマイコン104は、照明器具や空調設備等の負荷と接続されて、当該負荷の制御や監視を行うものである。
また、端末器は、ダイオードブリッジ101で半波整流した電圧パルス信号にして、センタ装置から送信された信号入力としてマイコン104に供給する。そして、マイコン104は、センタ装置からの信号に応じて、返信トランジスタ102をオンオフさせて、当該返信トランジスタ102と抵抗103によって電流パルス信号である返信信号を生成し、センタ装置に返信信号を送出する。
このような端末器を備えた負荷制御システムにおいては、端末器からセンタ装置に信号を送出することができる返信時間帯がセンタ装置によって制限されている。したがって、センタ装置からの信号を受信した端末器は、所定の返信時間帯においてセンタ装置へ返信信号を送出できるように設計されている。
また、従来より、下記の特許文献1等において、返信信号の送出状態を監視する技術が提案されている。
特開平7−250441号公報
しかしながら、上述した端末器は、返信トランジスタ102をオンオフ駆動することによって電流パルス信号を生成しているので、当該返信トランジスタ102の寿命末期となると、返信トランジスタ102が短絡して故障する問題がある。返信トランジスタ102が短絡して故障すると、センタ装置に接続された他の端末器を含めてシステム全体の通信が不能となるために、実際に返信トランジスタ102が短絡した端末器を特定することが困難となる。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、複数の端末器のうち、故障した端末器の特定を容易にすることを目的とする。
本発明に係る端末器は、他の端末器と共にセンタ装置と接続されて、センタ装置との間で信号の授受を行うものであって、上述の課題を解決するために、センタ装置から送信信号が供給されて、当該送信信号に対して返信信号を送出することができる返信時間帯内で返信信号を送出する返信信号送出手段と、返信信号送出手段による返信信号の送出状態を監視し、返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、返信信号送出手段の異常であることを判定する返信状態監視手段とを備える。
本発明に係る負荷制御システムは、複数の端末器と、センタ装置とが通信線を介して接続されて、各端末器に接続された負荷を制御又は監視するシステムにおいて、上述の課題を解決するために、センタ装置によって、負荷を制御又は監視するコマンドを含む送信信号を各端末器に送出した時に、端末器は、センタ装置からの送信信号の送信時間帯に続く返信信号を送出することができる返信時間帯内に、負荷を制御又は監視するコマンドに対する返信信号を送出し、返信信号の送出状態を監視し、返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、異常であることを判定する。
本発明によれば、端末器によって、返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、異常であることを判定することができるので、複数の端末器がセンタ装置に接続されている場合であっても、故障した端末器の特定を容易にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明に係る端末器は、図1に示すように、複数の端末器2A,2B,2C,・・・(以下、総称する場合には単に「端末器2」と呼ぶ。)と共に通信線3を介してセンタ装置1と接続され、当該センタ装置1との間で信号の授受を行って負荷の監視、制御を行う負荷制御システムを構成する。端末器2は、照明器具や空調設備等の負荷(図示せず)と接続されて、当該負荷を監視してセンタ装置1に通知したり、当該負荷をセンタ装置1からの制御信号によって制御するために設けられている。
このような負荷制御システムにおいて、センタ装置1と端末器2との間の通信は、所定の多重伝送方式の下に行われ、当該所定の多重伝送方式に従ってセンタ装置1及び端末器2が動作する。なお、以下の説明では、センタ装置1及び端末器2がパルス幅を変調するベースバンド伝送を行うことによって、信号の送受信を実現する負荷制御システムについて説明する。
具体的には、端末器2とセンタ装置1とを接続する通信線3は、2芯の無極性配線であり、センタ装置1から端末器2への電力供給を可能とすると共に、センタ装置1と端末器2との間での双方向の多重伝送を可能とする。センタ装置1は、所定の電圧パルス幅の電圧パルス信号を通信線3を介して端末器2に送出し、端末器2は、所定電流振幅値の電流パルス信号(返信信号)を通信線3を介してセンタ装置1に送出することによって、信号の送受信が可能となっている。
また、多重伝送方式は、図2に示すように、センタ装置1から端末器2に送信信号の送出を行う送信時間帯A及び送信時間帯Bが設定されており、この送信時間帯では、端末器2からセンタ装置1への信号送出が禁止されている期間である。したがって、端末器2は、送信時間帯以外での返信時間帯のみの期間で信号送出を行うことができる。この返信時間帯は、送信時間帯に続く所定の期間が設定されている。
端末器2は、図3に示すように、通信線3に接続され、当該通信線3から供給された送信信号を整流する整流回路であるダイオードブリッジ11を備える。この端末器2は、当該ダイオードブリッジ11によって通信線3から供給された電圧パルス信号を両波整流して、マイコン14の作動電圧を生成して、当該マイコン14に電力供給する。また、ダイオードブリッジ11によって両波整流された直流電圧は、返信信号を生成するための構成としての、スイッチ回路である返信トランジスタ12と抵抗13とが直列接続された回路に印加される。
また、端末器2は、ダイオードブリッジ11で電圧パルス信号(送信信号)を半波整流して、センタ装置1から送出された信号入力としてマイコン14に供給する。この送信信号をマイコン14で受信すると、当該マイコン14は、当該送信信号に含まれるアドレスやコマンドを解析して、自己のアドレス宛の送信信号に含まれるコマンドを実行すると共に、返信信号を生成する。
マイコン14は、センタ装置1からの電圧パルス信号の応答として返信信号(電流パルス信号)を送出するために、ダイオードブリッジ11で両波整流された直流電圧が印加されている時に返信トランジスタ12をオンオフさせる。これにより、通信線3に流れる電流は、当該返信トランジスタ12と抵抗13によってパルス幅変調された電流パルス信号となり、センタ装置1に返信信号を送出できる。これらダイオードブリッジ11、返信トランジスタ12及び抵抗13は、センタ装置1から送信信号が供給されて、当該送信信号に対して返信信号を送出することができる返信時間帯内で返信信号を送出する返信信号送出手段として機能する。
更に、この端末器2には、返信トランジスタ12と抵抗13との間の接続点Aに返信信号確認線21の一端を接続し、当該返信信号確認線21の他端をマイコン14に接続している。マイコン14は、抵抗13の両端電圧を監視することによって、返信トランジスタ12で生成される返信信号が返信時間帯以外で送出されているかを監視する。これら返信信号確認線21及びマイコン14は、返信信号の送出状態を監視し、返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、異常であることを判定する返信状態監視手段として機能する。
このような端末器2は、センタ装置1から負荷30を制御するコマンドを含む送信信号を受信した場合には、当該送信信号を受信している送信時間帯に続く返信時間帯に、マイコン14によって返信トランジスタ12をオンオフ制御して、当該負荷30を制御するコマンドを受信したことを表す返信信号をセンタ装置1に送出する。その後、マイコン14は、負荷30を制御するコマンドに従って制御信号を負荷30に供給して、負荷30を動作させる。また、端末器2は、自己に接続された負荷30の状態が変化したことを表す監視信号が供給された場合、返信トランジスタ12を制御して返信時間帯において割り込み信号をセンタ装置1に送出し、その後に、センタ装置1から負荷30を監視するコマンドを含む送信信号を受信する。そして、マイコン14は、当該監視するコマンドに続く返信時間帯において返信トランジスタ12を制御して、負荷30の状態を表す返信信号をセンタ装置1に送出する。
ところで、端末器2の返信トランジスタ12が寿命末期となると、当該返信トランジスタ12が短絡してしまうという故障が発生する。これに対し、マイコン14は、返信トランジスタ12が寿命末期となって、返信トランジスタ12が短絡しているために返信トランジスタ12がオン状態であり続けていることを抵抗13の両端電圧から判定した場合には、返信時間帯以外の期間で返信信号が送出されていると判定できる。
このように、センタ装置1から端末器2への送信信号が送出される送信時間帯において、端末器2からセンタ装置1に返信信号の送出が行われている場合、マイコン14は、負荷制御システムの管理者等から故障している端末器2が確認できるように、表示部15を点灯制御する。
このような端末器2の動作は、図4に示すように、先ずステップS1によって、マイコン14により、現在の時間帯が、端末器2からセンタ装置1へ返信信号を送出する返信時間帯であるか否かを判定する。このとき、マイコン14は、現在の時間帯が返信時間帯に該当しないと判定した場合には再度ステップS1を繰り返し、返信時間帯に該当すると判定した場合にはステップS2に処理を進める。
次のステップS2において、マイコン14は、返信信号確認線21と接地端子との間の抵抗13に印加されている電圧値を読み取り、当該電圧値によって返信信号が送出されているかを確認し、ステップS3において、返信信号が送出されていないと判定した場合にはステップS1に処理を戻し、送出されていると判定した場合には表示部15によって自己の返信信号の送出状態に異常があることを表示する。
以上のように、本発明を適用した端末器2によれば、センタ装置1が設定した返信信号を送出できる返信時間帯以外で返信信号が送出されていることを検出することができるので、端末器2内の返信信号送出手段の故障を判断することができる。また、この端末器2によれば、返信信号送出手段の故障を判断した場合に、表示部15でその旨を表示できるので、当該返信信号送出手段の故障によって他の端末器2が通信不能となった場合であっても、当該表示によってどの端末器2が故障したのかを簡単に特定できる。
更に、この端末器2によれば、通信線3に流れる電流をパルス幅変調して返信信号を生成する返信トランジスタ12及び抵抗13で返信信号送出手段が構成され、当該返信トランジスタ12と抵抗13との接続点Aに返信信号確認線21を接続して、抵抗13に印加される電圧値を監視するのみで返信トランジスタ12の故障を判定することができるので、簡単な回路構成で返信トランジスタ12の故障監視を実現できる。
また、ステップS4において、マイコン14は、表示部15に端末器2の故障を表示すると同時に、返信トランジスタ12をオン状態にし続けて、返信トランジスタ12を破損させるようにしても良い。このとき、返信トランジスタ12のコレクタ損失の絶対最大定格電流値を超えさせる電流を流す。この返信トランジスタ12は、通常の返信信号を発生させる返信トランジスタ12のパルス制御時では、コレクタ損失の絶対最大定格以内の電流を返信トランジスタ12に流し、返信トランジスタ12のオン状態を継続することによって、返信トランジスタ12の絶対最大定格を超えるものを選定しておく。
これによって、返信トランジスタ12の寿命末期において短絡モードとなっても、当該返信トランジスタ12を備えた端末器2のみを通信不能にするのみで、他の端末器2を通信不能とすることを回避できる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
すなわち、上述した実施の形態では、端末器2のマイコン14に表示部15を接続して自己が故障していることを提示するようにしたが、これに限らず、マイコン14に接続された負荷30(照明器具や空調設備)の表示機構を点灯させたり、音響機構から音声出力させるようにしても良いことは勿論である。
本発明を適用した端末器を含む負荷制御システムの構成を示すブロック図である。 センタ装置と端末器とが信号を授受する時間帯について説明するための図である。 本発明を適用した端末器の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した端末器によって異常を検知して提示する処理手順を示すフローチャートである。 従来における端末器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 センタ装置
2 端末器
3 通信線
11 ダイオードブリッジ
12 返信トランジスタ
13 抵抗
14 マイコン
15 表示部
21 返信信号確認線
30 負荷

Claims (5)

  1. 他の端末器と共にセンタ装置と接続されて、前記センタ装置との間で信号の授受を行う端末器であって、
    前記センタ装置から送信信号が供給されて、当該送信信号に対して返信信号を送出することができる返信時間帯内で返信信号を送出する返信信号送出手段と、
    前記返信信号送出手段による前記返信信号の送出状態を監視し、前記返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、前記返信信号送出手段の異常であることを判定する返信状態監視手段と
    を備えることを特徴とする端末器。
  2. 前記返信信号送出手段は、
    前記センタ装置と接続された通信線と接続されて、当該通信線から供給された送信信号を整流する整流回路と、
    スイッチ回路と抵抗とが直列接続されて構成されて、前記整流回路で整流された直流電圧が印加されている時に当該スイッチ回路をオンオフさせて、返信信号を作成する返信信号作成回路とを備え、
    前記返信状態監視手段は、前記返信信号作成回路における抵抗の両端電圧を監視して、前記返信時間帯以外で返信信号を送出しているかを判定することを特徴とする請求項1に記載の端末器。
  3. 前記返信状態監視手段によって前記返信信号送出手段の異常を判定した時に、その旨を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の端末器。
  4. 前記スイッチ回路は、前記返信信号を送出する時には、所定の定格電流以内の振幅を有する電流パルス信号を発生させるトランジスタであり、
    前記返信状態監視手段は、前記抵抗に印加される電圧によって前記トランジスタの短絡異常を検出した場合に、前記トランジスタの導通状態を継続して当該トランジスタの定格電流を超える電流を供給させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の端末器。
  5. 複数の端末器とセンタ装置とが通信線を介して接続されて、各端末器に接続された負荷を制御又は監視する負荷制御システムにおいて、
    前記センタ装置によって、前記負荷を制御又は監視するコマンドを含む送信信号を各端末器に送出した時に、前記端末器は、前記センタ装置からの送信信号の送信時間帯に続く返信信号を送出することができる返信時間帯内に、前記負荷を制御又は監視するコマンドに対する返信信号を送出し、前記返信信号の送出状態を監視し、前記返信時間帯以外で返信信号を送出していることを検知した場合には、異常であることを判定すること
    を特徴とする負荷制御システム。
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