JP2814191B2 - 給電遮断システム - Google Patents

給電遮断システム

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JP2814191B2
JP2814191B2 JP5337517A JP33751793A JP2814191B2 JP 2814191 B2 JP2814191 B2 JP 2814191B2 JP 5337517 A JP5337517 A JP 5337517A JP 33751793 A JP33751793 A JP 33751793A JP 2814191 B2 JP2814191 B2 JP 2814191B2
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崇 田中
秀樹 古川
功 金子
和也 藤沢
徳茂 増子
充典 小牧
香奈子 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、契約電流を越えた電流
が流れたときに給電を遮断する給電遮断システムに関す
る。
【0002】
【従来技術】例えば一般家庭などが、電力会社から電力
の供給を受けるにあたっては、電力会社との契約で定め
られた電流容量のブレーカが屋内にある分電盤等に設置
され、万一、電気器具などが故障してショートしたとき
や数多くの電気器具が同時に使用されたとき等契約電流
を超える電流が流れるとブレーカが作動して自動的に家
庭内への給電をすべて遮断するようになっている。
【0003】ところが、一般家庭での電気の使用量は、
常に変動しており、一時的に電流が超過したことによっ
てその都度給電が遮断されては非常に不便である。これ
を避けるためには、契約電流は大きい方がよいが、現在
の電気料金体系は、契約電流を大きくするほど基本料金
が高くなるシステムになっているため、できるだけ小さ
い契約電流で契約することが経済的である。
【0004】更に、家庭内で使用する電気器具の中に
は、例えば冷蔵庫や照明器具のようにブレーカの作動に
よって突然給電を遮断されては非常に不都合を被るもの
がある一方、ドライヤーや冷暖房器のように途中でいつ
でも使用を中止してもかまわない器具があり、仮に使用
者が現在使用している電力が把握でき、契約電流を超過
しそうなことが予め判断できれば、器具の使用を制限
し、使用している器具全体の電流が契約電流を超えない
ようにすることも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
ブレーカによる遮断システムでは、使用電力の超過を使
用者が予め知ることはできず、しかも使用電流が契約電
流を超えた際、給電を遮断する手段がブレーカだけであ
るため、契約電流を超えた場合には、なんの知らせもな
く瞬時のうちにブレーカが作動し、一瞬にして家庭内の
全ての電気器具が使用できなくなり、使用者に大きな不
便をもたらしている。又、ブレーカの作動によって、電
源の発停が繰り返されるので、器具によっては大きな負
担となり、OA機器等では機能に支障が出たり、寿命を
短くすることともなっていた。又、これを防ぐため契約
電流を大きくした場合には、一時的な電力使用の増大に
対処するために高い基本料金を継続して支払わなくては
ならず、不経済となっていた。
【0006】かかる点を解決するため本出願人は、特願
平5−330686号において、検出電流が契約電流を
超過した場合には、ブレーカからの操作によって、器具
に取り付けられたアダプタの通電を遮断し、それでもな
お検出電流が契約電流を超過している場合には、ブレー
カの通電を遮断させるシステムについて提案している。
【0007】ところが、ブレーカを流れる全電流が契約
電流以下であり、アダプタやブレーカが遮断されない状
態であっても、電気ストーブやコタツ等の消し忘れがあ
る場合には、過熱により火災につながる場合がある。
【0008】本発明は、上記の問題点にかんがみてなさ
れたものであり、その目的は一時の使用電力の増加のた
めに契約電流を大きくせずにすみ、使用している器具の
全体電力が契約電流を越えたときには、停止しても差し
支えのない電気器具への給電を選択的に遮断させること
で効率的に電力を使用することができると共に電気器具
への電力供給が突然停止することによる電気器具への負
担をあらかじめ防止でき、しかも、器具の消し忘れが生
じた場合等には全電流が契約電流以下であっても、自動
的にその器具への給電が遮断されるようにした、給電遮
断システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、ブレーカと、コンセントと電気機
器との間に取り付けられるアダプタとからなり、前記ブ
レーカには、該ブレーカを通る全電流を検出する第1電
流検出手段と、信号を前記アダプタに向けて送信する第
1送信手段と、ブレーカ自身の通電を遮断する第1遮断
手段と、前記第1電流検出手段が検出した全電流が契約
電流を超えたとき、前記第1送信受信を制御して前記ア
ダプタの遮断信号を該アダプタに送るようにし、かつ該
送信により該アダプタの通電が遮断された後も全電流が
契約電流を超過しているときは前記第1遮断手段を作動
させて給電を停止させる第1制御手段とを備え、前記ア
ダプタには、信号を受信する第2受信手段と、該アダプ
タの通電を遮断させる第2遮断手段と、該アダプタにお
ける使用電流を検出する第2電流検出手段と、電流値に
応じた通電許容時間を記憶する記憶手段と、前記ブレー
カからの遮断信号を受信したとき、もしくは前記第2電
流検出手段で検出された電流の使用時間が、前記記憶手
段に記憶されている通電許容時間を超過した場合には前
記第2遮断手段を作動させて該アダプタの通電を遮断す
る第2制御手段と、該アダプタの遮断状態を復帰させる
復帰手段とを備えて給電遮断システムを構成した。
【0010】又、前記ブレーカと前記アダプタとの間の
通信を相互通信とし、通電許容時間が超過したか否かの
判断機能をブレーカに備え、各アダプタに接続された器
具の使用状態を知らせる信号をアダプタから受信し、該
当アダプタを遮断する構成とした。更に、給電を遮断す
るに先立ち、警告を発するようにした。
【0011】
【作用】全電流が契約電流以下のときは、アダプタを介
した電気器具も直接コンセントに接続された器具も通電
されている。ブレーカで容量超過が検出された場合に
は、第1送信手段からアダプタに遮断信号が送信され
る。その送信信号によって全てのアダプタが作動して器
具への給電を停止する。それでもまだ、全電流が契約電
流以下にならない場合には、ブレーカ自身の第1遮断手
段が作動し、ブレーカが遮断する。
【0012】更に、アダプタでは、接続された器具に流
れる電流が検出され、その電流が予め記憶手段に記憶さ
れた電流値毎の通電許容時間を超過した場合には、第2
遮断手段が作動し、そのアダプタの通電が遮断される。
これにより、消し忘れられた器具への給電が停止し、器
具の過熱による火災を防止できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明による実施例について図面を参
照して説明する。
【0014】図1は、本発明による給電遮断システム全
体を示す図である。ブレーカ1は、屋内の適当な箇所に
設置されており、屋外からの引込線5が接続してある。
このブレーカ1からは、屋内に敷設された屋内配線4が
延びており、その屋内配線4のそれぞれの端部にコンセ
ント3が取り付けられ、電気器具6a〜6eが接続され
ている。図1では、使用者が常に給電されることを欲し
ている冷蔵庫6aおよび浄水器6bは、そのプラグ(図
示せず)がコンセント3に直接接続されているが、給電
が急に遮断されても余り支障がないエアコン6c、ヘア
ドライヤー6dおよび電子レンジ6eは、コンセント3
にアダプタ2を取り付け、このアダプタ2を介して各々
のプラグが接続してある。
【0015】次に、図2を用いてブレーカ1の構成を説
明する。
【0016】ブレーカ1は、屋外の引込線5が接続され
る受電端子11と屋内配線4に接続される送電端子12
とを備え、その間に遮断装置13、電流検出器14及び
送信装置15が設けられ、又それらを制御するCPU1
6及び記憶手段としてのROM17が取り付けられてい
る。
【0017】遮断装置13は、受電端子11と送電端子
12との間の通電を遮断するもので、電流検出器14
は、その間を流れる電流値を検出する検出手段である。
【0018】送信装置15は、図4に示すように電源側
に接続された配線が2回路A、Bに分岐され、回路Aは
CMOS15aを介して出力端子22に接続され、回路
BはCMOS15bに接続された変圧器15cを介して
出力端子22に接続されている。この変圧器15cは、
巻数比が一次側100に対して二次側が90となってお
り、出力端子には90Vが得られる。更に、CMOS1
5aとCMOS15bは、バッファIC15dを介して
CPU16に接続され、CPU16からの制御信号に基
づき5V程度の電圧が加えられることによりバッファI
C15dにより、回路Aと回路Bとの切換を行ない、遮
断信号を作る。
【0019】遮断信号は図5に示す波形で、図4に示し
たバッファIC15dに、遮断信号と同じ波形の信号が
CPU16から送られると、CMOS15aとCMOS
15bとがこのCPU16からの信号に従って交互に切
り替えられる。切換タイミングは100msec程度であ
る。これにより、出力端子22には、CMOS15aが
オンされていれば100Vが直接出力端子22につなが
り100Vが出力され、CMOS15bがオンされると
変圧器で降圧された90Vの電圧が出力されるので、1
00Vと90Vの電圧がCPU16からの信号の波形に
従った形で発生し、回路A及び回路Bの出力端子22が
接続している前記送電端子12から送信される。
【0020】ROM17には、ブレーカ1の契約電流、
及び遮断信号が記憶されている。
【0021】CPU16は、電流検出器14からの電流
値をROM17に記憶されている契約電流と比較し、全
電流値が契約電流を超えたときには、アダプタ2の通電
を遮断する指示を前述したようにバッファIC15dを
介して送信装置15に送る。更にCPU16は、アダプ
タ2に遮断の指示を発した後になお電流検出器14の検
出する全電流値が契約電流を超えている場合には、遮断
装置13に遮断信号を送る。
【0022】次にアダプタ2の構成を図3に基づいて説
明する。
【0023】図3に示すように、アダプタ2は、コンセ
ント3に差し込む受電端子31及び電気器具6a等のプ
ラグを接続させる送電端子32を備え、その間に遮断装
置33、電流検出器34が接続され、更にそれらを制御
するCPU36等で構成されている。遮断装置33は、
CPU36の指示により受電端子31と送電端子32と
の間の通電を遮断するもので、電流検出器34はその間
の電流を検出してその検出した電流値をCPU36に送
出する。
【0024】又、CPU36には、受信装置35、RO
M37、RAM38、同期のためのクロック39、及び
復帰装置41が接続されている。
【0025】受信装置35は、受電端子31と送電端子
32との間に設けられており、その出力はCPU36に
送られる。受信装置35には、図6に示すように内部に
ACテスタ等に用いられる電圧判定用IC35aが設け
られ、例えば25msecの間隔で電圧値を測定し、その結
果をCPU36に送る。
【0026】ROM37には、遮断信号及び電流値に対
応した通電許容時間等が記憶されている。通電許容時間
は、例えば1A(アンペア)では3時間まで、5Aでは
1時間、10Aでは30分というように、電流値が大き
くなれば短くなるように予め設定されている。
【0027】又RAM38に、通電許容時間を記憶させ
ることもできる。
【0028】復帰装置41は遮断装置33の遮断を解除
する装置で、CPU36を通して復帰させてもよいし、
手動で直接遮断装置33を操作するようにしてもよい。
【0029】CPU36は、送電端子32に接続された
器具の電流値を電流検出器34が検出してその値を受け
取ると、その電流値とともに使用開始時刻からの経過時
間を計測し、ROM37もしくはRAM38に記憶され
ている電流値毎の通電許容時間と比較する。そして、電
流検出器34からの電流値がその電流値に設定されてい
る通電許容時間を超えて流れた場合には、遮断装置33
を遮断させる信号を出力する。又、CPU36は、受信
装置35がブレーカ1からの遮断信号を受信すると、遮
断装置33を遮断する。
【0030】次に、給電遮断システムの作動について図
7のフローチャートを用いて説明する。
【0031】まず、全体での電力の使用量が契約電流を
超過した際には、遮断してもよいとする器具にアダプタ
2を取り付ける。すなわち、図1のエアコン6c、ヘア
ドライアー6dおよび電子レンジ6eの各プラグを、ア
ダプタ2の送電端子32に差し込み、受電端子31をそ
れぞれの箇所のコンセント3に差し込む。
【0032】この状態から器具の使用が開始される。器
具6c等が使用されると、ブレーカ1の電流検出器14
が全電流を検出し(F−1)、その値がCPU16に送
られ、ROM17に記憶されている契約電流を超えたか
否かを判断する(F−2)。全電流が契約電流を超過し
た場合には、ROM17から引き出された遮断信号のデ
ータが送信装置15に送られ、送信装置15が遮断信号
を送信する(F−3)。
【0033】アダプタ2は、ブレーカ1からの給電によ
り、接続されている器具に給電するが、その間受信装置
35がその電圧の変化を図6の電圧判定IC35aで読
み取っており、そのデータをCPU36に伝達する。C
PU36では、そのデータに基づいて例えば電圧値が1
00Vであればフラグに1を立て、電圧値が90Vであ
ればフラグに0を立て、その結果を例えば32ビットに
順に割り当て、そのデータに基づいて100msecごとの
電圧の変化を演算する。更に、その演算値をROM37
に記憶してある遮断信号の波形と比較し、波形が一致し
た場合は遮断信号と判断し、遮断装置33を作動させ
て、器具への給電を停止させる。
【0034】更にブレーカ1は、電流検出器14の検出
する電流値が契約電流を超過しているか否かを判断し
(F−5)、上記遮断信号をアダプタ2に送信して全ア
ダプタ2を遮断した後でも、電流検出器14の検出する
電流値が契約電流を超過している場合には、遮断装置1
3に遮断信号を送り、ブレーカ1を遮断する(F−
6)。
【0035】次に、アダプタ2に接続された器具に電源
の切り忘れ等が生じた場合の動作について、図8のフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0036】アダプタ2に接続された器具が使用された
かどうかの判断がなされ(G−1)、使用が開始された
らその使用開始時刻を記憶する(G−2)。次に、その
使用電流値を検出し(G−3)、更にその電流値に応じ
た通電許容時間をROM37もしくはRAM38から読
み込む(G−4)。ここで器具の使用が停止された場合
には、ステップ(G−1)に戻り、停止されなければ、
その使用時間を積算する(G−6)。つまり、アダプタ
2に接続されている器具の使用時間を算出する。このよ
うにして求められた使用時間を通電許容時間と比較し、
使用時間が通電許容時間を超過していなければ、ステッ
プ(G−3)に戻り、同様にして時間を継続して演算す
る。そして、使用時間が通電許容時間を超過したとき、
すなわち通電許容時間を過ぎてもなお器具が使用されて
いる場合には(G−7)、消し忘れであり、火災の危険
性が生じるとCPU36が判断し、遮断信号を遮断装置
33に出し給電を停止させる(G−8)。
【0037】遮断されたアダプタ2の通電を復帰させる
ときは、復帰装置41を操作して遮断状態を解除し給電
を復帰させる。又、ブレーカ1にアダプタ2の復帰スイ
ッチ(図示せず)を設け、この復帰スイッチを操作して
ブレーカ1の送信装置15からアダプタ2の復帰信号を
送信させ、アダプタ2の通電を、全て同時に又識別子を
付すことによって個々に復帰させてもよい。この場合に
は、アダプタ2の数が多くても、復帰させる手間は簡略
化される。
【0038】このように構成したことにより、契約電流
を超過した場合でも、直ちにブレーカ1が作動して全器
具の使用ができなくなるということはなく、小さい契約
電流で契約でき経済的である。また、アダプタ2の遮断
後も全電流がなお契約電流を超えているときにはブレー
カ1が作動するので、過剰な電流が流れることはない。
更に、通電許容時間を超過した電流がアダプタ2に流れ
ると、そのアダプタ2は給電を停止するので、器具の消
し忘れ等による火災を防止することができる。
【0039】次に本発明の第2の実施例について図9、
図10を参照して説明する。
【0040】また図2、図3と同一符号は同じ構成部分
を示しており、説明を省略する。
【0041】ブレーカ1は図9に示すように、CPU4
6、遮断装置13、電流検出器14を有し、CPU46
には、ROM47、RAM48、クロック49、入力装
置50、送信装置51、受信装置52が接続されてい
る。ROM47には、契約電流の他、各アダプタ2の識
別子としてのID番号、電流値毎に定められた通電許容
時間、及び遮断信号が記憶されている。送信装置51及
び受信装置52はいずれも無線手段を用いており、アン
テナ53を通してアダプタ2との間で信号を送受信す
る。
【0042】CPU46は、各アダプタ2からの使用開
始及びその使用電流値のデータを受信装置52から得る
と、それをRAM48に記憶させ、その値をROM47
の通電許容時間と比較して、通電許容時間を超過すると
該当するアダプタ2の識別子を付して遮断信号を送信装
置51から送信する。
【0043】一方アダプタ2は、図10に示したよう
に、CPU66、遮断装置33、電流検出器34を有
し、CPU66には、ROM67、RAM68、復帰装
置69、送信装置71、受信装置72が接続されてい
る。ROM67には、当該アダプタ2の識別子のID番
号及び遮断信号が記憶されており、復帰装置69は遮断
装置33の遮断を解除する装置で、CPU66を通して
復帰させてもよいし、機械的に直接遮断装置33を操作
するようにしてもよい。
【0044】送信装置71及び受信装置72はいずれも
無線手段を用いており、アンテナ73を通してブレーカ
1との間で信号を送受信する。
【0045】CPU66は、接続された器具が使用され
たことにより電流値が電流検出器34で検出されると、
使用を開始した旨の信号をその電流値とともに送信装置
71からブレーカ1に向けて送信する。そして、ブレー
カ1から送信された遮断信号を受信装置72が受信する
と、遮断装置33を作動させて給電を遮断する。
【0046】このように構成しても、前述した給電遮断
システムと同様、契約電流を超過した場合でも、直ちに
ブレーカ1が作動して全器具の使用ができなくなるとい
うことはなく、小さい契約電流で契約できる。また、ア
ダプタ2の遮断後も全電流がなお契約電流を超えている
ときにはブレーカ1が作動するので、過剰な電流が流れ
ることはない。更に、各アダプタ2において、電流が通
電許容時間を超過して流れた場合には、ブレーカ1が、
かかるアダプタ2に遮断信号を送信し、そのアダプタ2
の給電を停止させるので、器具の消し忘れ等による火災
を防止することができる。
【0047】尚、電流値毎に定められた通電許容時間
は、任意に変更できるものであってもよく、そのような
構成であると使い勝手はより向上する。また、読み出し
てくる通電許容時間の電流値は、使用電流の時間平均で
求めるか、あるいは使用を開始してから停止するまでの
最大電流値でもよい。更に演算機能やメモリが十分に確
保できれば、使用履歴から学習してもよい。
【0048】使用時間の積算は、例えば10%以上の電
流値の変動がない状態を積算し、10%以上の変動があ
る場合にはタイマをリセットして再度積算を開始するな
どの方法がある。
【0049】更に、上記実施例では、送信装置51等の
通信手段を無線によるものとしたが、本発明ではそれに
限らず、送信装置51を屋内配線4に接続させて、そこ
に高周波の信号を乗せるようにして構成してもよい。そ
の場合には、波形解析演算機能等をブレーカ1及びアダ
プタ2のそれぞれの送受信装置にもたせ、信号のやり取
りを行なわせる。例えば、1kHzかそれ以上の幾種類
かの周波数の信号を屋内配線4に乗せ、その信号を受信
した受信側で周波数解析を行ない、予め定めておいた対
応条件に基づいて、信号の意味を解析して、所定の作
動、例えば遮断あるいは情報の伝達等を行なわせるとい
う方法が考えられる。この方法によるときには、電圧に
変動を生じさせるが、実際の効率を損なわせる程の変動
ではなく、用いられている周波数は高く、いわゆるノイ
ズの範囲であるので、器具に与える影響は非常に少な
い。
【0050】また、遮断信号を受信したときにアダプタ
2を直ちに遮断させず、まず警告を発し、その後所定時
間経過した後に遮断装置を作動させて遮断するようにし
てもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明の給電遮断システムによれば、全
電流が契約電流を超過したとき、アダプタが遮断されて
接続されている器具への給電が停止し、また全てのアダ
プタが遮断されても尚全電流が契約電流を超えていると
きは、ブレーカを遮断させるようにしたので、大電流の
流入はブレーカによって遮断され、かつ契約電流を超え
ても直ちに全器具への給電が停止されることはないの
で、停電による不都合を解消でき、小さい契約電流で契
約でき経済的にできる。更に、各アダプタでの電流値が
予め定められた許容電流を超過した場合には該当するア
ダプタの通電が遮断されるので、消し忘れられた器具へ
の給電を遮断でき、火災等の事故を未然に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給電遮断システムの全体を示す図であ
る。
【図2】ブレーカの構成を示すブロック図である。
【図3】アダプタの構成を示すブロック図である。
【図4】ブレーカの送信装置を示す図である。
【図5】遮断信号を示す図である。
【図6】アダプタの受信装置を示す図である。
【図7】本発明の給電遮断システムの作動を示すフロー
チャートである。
【図8】本発明の給電遮断システムの作動を示すフロー
チャートである。
【図9】ブレーカの構成を示すブロック図である。
【図10】アダプタの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ブレーカ 2 アダプタ 3 コンセント 4 屋内配線 5 引込線 6a〜6e 電気器具 11、31 受電端子 12、32 送電端子 13、33 遮断装置 14、34 電流検出装置 15 送信装置 16、36 CPU 17 ROM 35 受信装置 39 クロック 41 復帰装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小牧 充典 東京都江東区猿江2−4−17−705 (72)発明者 中山 香奈子 千葉県松戸市小金原7−39−10 (56)参考文献 特開 昭56−159935(JP,A) 特開 昭53−78035(JP,A) 特開 昭60−20730(JP,A) 実開 昭60−16148(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02H 3/00 H02H 3/033 H02J 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーカと、コンセントと電気機器との間
    に取り付けられるアダプタとからなり、 前記ブレーカには、 全電流を検出する第1電流検出手段と、 信号を送信する第1送信手段と、 ブレーカ自身を遮断する第1遮断手段と、 前記アダプタからの信号を受信する第1受信手段と、 前記アダプタにおいて使用される電流の電流値に応じた
    通電許容時間、及び各アダプタの識別子を記憶する記憶
    手段と、 前記各アダプタにおいて使用されている電流が前記記憶
    手段に記憶された通電許容時間を超過したときには前記
    第1送信手段を制御して当該アダプタを遮断する信号を
    該アダプタの識別子を付して送るようにし、かつ前記第
    1電流検出手段が検出した全電流が契約電流を超えたと
    き、前記第1送信手段を制御して前記全アダプタを遮断
    させる遮断信号を送るようにし、かつ該送信によって全
    アダプタが遮断された後も全電流がなお契約電流を超過
    しているときは前記第1遮断手段を作動させて給電を停
    止させる制御手段とを備え、 前記アダプタには、 個別に設けられた識別子と、 該識別子が付された信号及び遮断信号を受信する第2受
    信手段と、 該アダプタの通電を停止させる第2遮断手段と、 該アダプタの電流を検出する第2電流検出手段と、 識別子を付して前記ブレーカに信号を送信する送信手段
    と、 接続された器具の使用の開始時刻及び該器具の使用電流
    を前記第2送信手段によって前記ブレーカに向けて送信
    させるとともに、前記ブレーカからの遮断信号を前記第
    2受信手段が受信したときは前記第2遮断手段を作動さ
    せて通電を遮断する制御手段と、 遮断状態を復帰させる復帰手段とを備えたことを特徴と
    する給電遮断システム。
  2. 【請求項2】 前記アダプタにおいて使用されている電
    流が通電許容時間を超過したことにより該アダプタを遮
    断するに先立ち、遮断される旨の警告を発する警告手段
    を前記アダプタに備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の給電遮断システム。
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