JP2007110024A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細化が可能な半導体記憶装置を提供することを課題とする。
【解決手段】半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極、チャネル領域、ソース/ドレイン拡散領域、ゲート電極の少なくとも両側のメモリ機能体を備え、メモリ機能体が電荷保持膜とトンネル絶縁膜から構成され、トンネル絶縁膜がゲート電極の側壁部及び電荷保持膜と半導体層との間に存在し、電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜が、電荷保持膜とゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜よりも厚い半導体記憶装置により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置に関する。より具体的には、微細化が可能な半導体記憶装置に関する。
従来から、ゲート電極の両側に2ビットの記憶が可能な不揮発性メモリ(例えば、特開2003−332474号公報:特許文献1、特開平9−116119号公報:特許文献2、特開2001−156188号公報:特許文献3)が提案されている。図9にこれら公報の不揮発性メモリを構成する代表的な半導体記憶装置(メモリセル)構造を示す。図9中、301は半導体基板、302はゲート絶縁膜、303はゲート電極(ワード線)、304はトンネル絶縁膜、306はメモリ記憶部であるシリコン窒化膜、307はシリコン酸化膜、308はソース/ドレイン領域、330はオフセット領域、331がゲート電極直下のチャネル領域を、それぞれ示している。
このメモリセルは、ゲート電極303とソース/ドレイン領域308とが離間している、すなわちオフセット領域330が存在するオフセット構造の素子になっている。また、トンネル絶縁膜304、シリコン窒化膜306及びシリコン酸化膜307の3層から構成されるメモリ機能体を有している。ここで、シリコン窒化膜306中に電子を保持しているか否かでオフセット領域の抵抗が変化する。この抵抗の変化に伴い駆動電流も変化させることで、"0"及び"1"の情報記録を実現している。実際には、メモリセルを配列して構成したメモリセルアレイにおいて、特定のワード線(ゲート電極)、ビット線(ドレイン電極)を選択して所定の電圧を印加することにより、所望のメモリセルの書き換え、読み出し動作を行うことができる。
特開2003−332474号公報 特開平9−116119号公報 特開2001−156188号公報
上記公報のメモリセルでは、非選択セルにおいてゲートディスターブという消去側(記憶情報"0")の電流が劣化するという現象が起こる。この現象を以下に説明する。
メモリセルをアレイにした場合、チップ面積を小さくするために、一本のワード線(ゲート電極)が1000個から4000個のメモリセルに共通に使用されている。ある所望のメモリセルを選択する際に、選択セル以外の非選択セルにもワード線に約3Vの電圧が印加される。従って、非選択セルのゲート電極に3Vという電圧が長時間印加され続けることになる。ゲートディスターブとは、ゲート電圧によってシリコン基板中の電子がシリコン窒化膜へ入り、オフセット領域のしきい値電圧が上昇して消去電流が減少する現象である。この電流減少量は時間の対数(log(t)、tは時間)に比例することを発明者等は実験より見い出している。
そこで、発明者等は、この現象を抑制するために、トンネル絶縁膜304の検討を行った。多くの検討を行ったが、その中でもトンネル絶縁膜304の膜厚を薄くすることで、この現象を抑制できることを見い出している。例えば、トンネル絶縁膜304の膜厚が6〜8nm程度では4〜5μA/桁の劣化であった。しかし、膜厚を2〜4nmに設定することで、1〜2μA/桁に抑制された。なお、この評価に用いたメモリセルのゲート長は0.18μm、ゲート幅は0.38μmである。以下に示すデータは全てこの寸法のメモリセルのデータである。
ゲートディスターブは、熱酸化時の応力により電子のトンネリングしやすいトラップがトンネル絶縁膜304中にできることで発生している。よって、膜厚を薄くすることによりトラップが減少するので、電流減少も小さくなると考えられる。
ところが、トンネル絶縁膜304を薄くすることで、新たないわゆる「初期劣化」という現象が顕著になる。それは、記憶情報"1"の書込み側の電流値が上昇する現象である。例えば、メモリセルに250℃、6分という短時間の熱を加えると、電流値が30〜40μA上昇する。これは、シリコン窒化膜306中の電子が半導体基板中に抜けてしきい値電圧を下げてしまうためである。
このように、ゲートディスターブを抑制すると書込み側の電流上昇が顕著になるという相反する現象が発生する。それにより単純にトンネル絶縁膜304を薄くすることでゲートディスターブを抑制することができず、従ってセル面積を小さくすることができなかった。
一方、不揮発性メモリは一般的に10年後の読み出し電流差(メモリウィンドウ)を保証する必要がある。10年後の電流減少量を計算すると、4〜5μA/桁×8.5桁(10年に相当)=34〜42.5μAとなる。この減少量は非常に大きく、メモリセルの微細化を阻害する要因となる。つまり、10年後においてもメモリ動作させるためには、記憶情報の"0"、"1"を読み取るためのメモリウィンドウに上記電流減少分を加算した電流を確保できるメモリセルにする必要がある。
従来では、ゲート幅を大きくして電流減少分を補填していた。従って、ゲート幅が大きくなっただけメモリの占有面積が大きくなり、メモリセルの微細化が阻害される。
本発明は前記課題に鑑みなされたものであり、セル面積を微細化して高集積化が可能な半導体記憶装置(メモリセル)を提供することを目的とする。
かくして本発明によれば、半導体層と、
上記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
上記ゲート電極下に配置されたチャネル領域と、
上記チャネル領域の両側に配置された上記チャネル領域とは逆導電型を有するソース/ドレイン拡散領域と、
上記ゲート電極の少なくとも両側に形成され、電荷を保持する機能を有するメモリ機能体を備え、
上記メモリ機能体が電荷保持膜とトンネル絶縁膜から構成され、
上記トンネル絶縁膜が上記ゲート電極の側壁部及び上記電荷保持膜と上記半導体層との間に存在し、
上記電荷保持膜と上記半導体層との間のトンネル絶縁膜が、上記電荷保持膜と上記ゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜よりも厚いことを特徴とする半導体記憶装置が提供される。
上記によれば、メモリ機能体はゲート絶縁膜と独立して形成され、ゲート電極の両側に形成されている。そのため、2ビット動作が可能である。更には、各メモリ機能体はゲート電極により分離されているので書換え時の干渉が効果的に抑制される。
また、電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜は、ゲート電極側壁部のトンネル絶縁膜よりも膜厚が厚いので、ゲートディスターブを抑制しつつ、書込み側の電流上昇を抑制することができる。従って、ゲート幅を小さく形成できるので、メモリセルを微細化して高集積な不揮発性メモリを実現することができる。
また、電荷保持膜が絶縁体材料からなり、メモリ機能体の少なくとも一部が前記ソース/ドレイン拡散領域の一部にオーバーラップするように形成されていることが好ましい。
上記によれば、メモリ機能体は絶縁体材料から成っているので、メモリセルの製造工程が簡略化され、歩留まりが向上する。メモリ機能体が導電体の場合、隣接するメモリセルが短絡しないようにメモリ機能体をセル毎に電気的に分離する工程が別途必要になり製造工程が増えてコストが増加してしまう。また、メモリセルを集積化した際に、隣接するメモリセルと干渉することがない。更に、メモリ機能体はゲート電極の少なくとも両側壁に形成されており、その少なくとも一部がソース、ドレイン拡散領域の一部にオーバーラップするように形成され、ゲート電極近傍のソース/ドレイン拡散領域が浅く形成されている。そのため、メモリセルの微細化が更に容易となる。その上、メモリセルへの書込み動作を良好に行なえる。
また、ゲート電極とソース/ドレイン拡散領域は、ゲート長方向に離間していることが好ましい。
上記によれば、ゲート電極とソース/ドレイン拡散領域がオフセット構造になっているため、メモリ機能体への電荷の注入効率が向上して、書込み及び消去速度を速くできる。
また、電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜を、ゲート電極側壁部のトンネル絶縁膜より、1.25〜4倍厚くできる。
上記によれば、トンネル絶縁膜厚が最適化されているため、ゲートディスターブ、及び、書込み側の電流上昇の抑制効果を大きくすることができる。従って、ゲート幅を更に小さく形成できるのでメモリセルを微細化して高集積な不揮発性メモリを実現することができる。
本発明の半導体記憶装置によれば、メモリ機能体はゲート絶縁膜と独立して形成され、ゲート電極の両側に形成されている。そのため、2ビット動作が可能である。更には、各メモリ機能体はゲート電極により分離されているので書換え時の干渉が効果的に抑制される。また、メモリ機能体同士は分離されているので、ゲート絶縁膜を薄膜化して短チャネル効果を抑制することができる。従って装置の微細化が容易となる。
また、本発明の半導体記憶装置の電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜は、ゲート電極側壁部のトンネル絶縁膜よりも膜厚が厚いので、ゲートディスターブを抑制しつつ、書込み側の電流上昇を抑制することができる。従って、ゲート幅を小さく形成できるので、微細化することで、高集積な半導体記憶装置を実現することができる。
本発明の半導体記憶装置(メモリセル)は、半導体層として半導体基板の上に形成されることが好ましい。
半導体基板としては、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、シリコンゲルマニウム、GaAs、InGaAs、ZnSe、GaN等の化合物半導体によるバルク基板が挙げられる。また、表面に半導体層を有するものとして、SOI(Silicon on Insulator)基板、SOS基板又は多層SOI基板等の種々の基板、ガラスやプラスチック基板上に半導体層を有するものを用いてもよい。なかでもシリコン基板又は表面にシリコン層が形成されたSOI基板等が好ましい。半導体基板又は半導体層は、内部を流れる電流量に多少が生ずるが、単結晶(例えば、エピタキシャル成長による)、多結晶又はアモルファスのいずれであってもよい。
この半導体層上には、素子分離領域が形成されていることが好ましく、更にトランジスタ、キャパシタ、抵抗等の素子、これらによる回路、半導体装置や層間絶縁膜が組み合わせられて、シングル又はマルチレイヤー構造でもよい。なお、素子分離領域は、LOCOS膜、トレンチ酸化膜、STI膜等種々の素子分離膜により形成することができる。半導体層は、P型又はN型の導電型を有していてもよく、半導体層には、少なくとも1つの第1導電型(P型又はN型)のウェル領域が形成されていることが好ましい。半導体層及びウェル領域の不純物濃度は、当該分野で公知の範囲のものが使用できる。なお、半導体層としてSOI基板を用いる場合には、表面半導体層には、ウェル領域が形成されていてもよく、チャネル領域下にボディ領域を有していてもよい。
ゲート絶縁膜は、通常、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等の絶縁膜;酸化アルミニウム膜、酸化チタニウム膜、酸化タンタル膜、酸化ハフニウム膜、酸化アルミニウムハフニウムなどの高誘電体膜の単層膜又は積層膜を使用することができる。なかでも、シリコン酸化膜が好ましい。ゲート絶縁膜(シリコン酸化膜換算)は、例えば、1〜20nm程度、好ましく1〜6nm程度の膜厚とすることが適当である。
ゲート電極は、ゲート絶縁膜上に、通常半導体装置に使用されるような形状又は下端部に凹部を有した形状で形成されている。なお、ゲート電極は、単層又は多層の導電膜によって分離されることなく、一体形状として形成されていても、単層又は多層の導電膜によって、分離した状態で配置していてもよい。ゲート電極は、通常、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、導電膜、例えば、ポリシリコン:銅、アルミニウム等の金属:タングステン、チタン、タンタル等の高融点金属:高融点金属とのシリサイド等の単層膜又は積層膜等が挙げられる。ゲート電極の膜厚は、例えば50〜400nm程度の膜厚で形成することが適当である。なお、ゲート電極の下にはチャネル領域が形成されている。例えば、技術ノードが180nmの場合、チャネル長方向のゲート電極の長さは、110〜180nmであることが好ましく、チャネル幅方向のチャネル領域の長さ(ゲート幅)は、180〜400nmであることが好ましい。なお、ゲート幅は、メモリウィンドウが小さく、すなわち、読み出しスピードが遅くても良い仕様の場合は、上記範囲より短くしても構わない。高速動作が要求されセル面積が多少大きくても構わない仕様の場合は、上記範囲より長くても構わない。
なお、ゲート電極は、後述するメモリ機能体の側壁のみに形成されるか、あるいはメモリ機能体の上部を覆わないことが好ましい。このような配置により、コンタクトプラグをよりゲート電極と接近して配置することができるので、メモリセルの微細化が容易となる。また、このような単純な配置を有するメモリセルは製造が容易であり、歩留まりを向上することができる。
メモリ機能体は、少なくとも電荷を保持する機能(以下「電荷保持機能」と記す)を有する。言換えると、電荷を蓄え、保持するか、電荷をトラップするか、電荷分極状態を保持する機能を有する。この機能は、電荷保持膜をメモリ機能体が含むことにより発揮される。この機能を果たすものとしては、シリコン窒化物;シリコン;リン、ボロン等の不純物を含むシリケートガラス;シリコンカーバイド;アルミナ;ハフニウムオキサイド、ジルコニウムオキサイド、タンタルオキサイド等の高誘電体;酸化亜鉛;強誘電体;金属等が挙げられる。従って、メモリ機能体は、例えば、シリコン窒化膜を含む絶縁膜;導電膜もしくは半導体層を内部に含む絶縁膜;導電体もしくは半導体ドットを1つ以上含む絶縁膜;電界により内部電荷が分極し、その状態が保持される強誘電体膜を含む絶縁膜等の単層又は積層構造によって形成することができる。なかでも、シリコン窒化膜は、電荷をトラップする準位が多数存在するため大きなヒステリシス特性を得ることができ、また、電荷保持時間が長く、リークパスの発生による電荷漏れの問題が生じないため保持特性が良好であり、更に、LSIプロセスではごく標準的に用いられる材料であるため、好ましい。
シリコン窒化膜などの電荷保持膜をゲート電極の両側にトンネル絶縁膜を介して配置することにより、記憶保持に関する信頼性を高めることができる。シリコン窒化膜は絶縁体であるから、その一部に電荷のリークが生じた場合でも、直ちにシリコン窒化膜全体の電荷が失われることがないからである。また、複数のメモリセルを配列する場合、メモリセル間の距離が縮まって隣接するメモリ機能体が接触しても、メモリ機能体が導電体からなる場合のように夫々のメモリ機能体に記憶された情報が失われることがない。更に、コンタクトプラグをよりメモリ機能体と接近して配置することができ、場合によってはメモリ機能体と重なるように配置することができるので、メモリセルの微細化が容易となる。
なお、記憶保持に関する信頼性を高めるためには、電荷保持膜は、必ずしも膜状である必要はなく、電荷保持膜がメモリ機能体中に離散的に存在していてもよい。具体的には、電荷を保持しにくい材料、例えば、シリコン酸化物中にドット状に電荷保持膜が分散していることが好ましい。
電荷保持膜として導電膜又は半導体層を用いる場合には、電荷保持膜が半導体層又はゲート電極と直接接触しないように、トンネル絶縁膜を介して配置させることが好ましい。
導電膜又は半導体層を内部に含む絶縁膜をメモリ機能体として用いることにより、導電体又は半導体中への電荷の注入量を自由に制御でき、多値化しやすいため、好ましい。
更に、導電体又は半導体ドットを1つ以上含む絶縁膜をメモリ機能体として用いることにより、電荷の直接トンネリングによる書込・消去が行ないやすくなり、低消費電力化することができ、好ましい。
また、電荷保持膜として、電界により分極方向が変化するPZT、PLZT等の強誘電体膜を用いてもよい。この場合、分極により強誘電体膜の表面に実質的に電荷が発生し、その状態で保持される。従って、メモリ機能を有する膜外から電荷が供給され、電荷をトラップする膜と同様なヒステリシス特性を得ることができ、かつ、強誘電体膜の電荷保持は、膜外からの電荷注入の必要がなく、膜内の電荷の分極のみによってヒステリシス特性を得ることができるため、高速に書込・消去ができ、好ましい。
なお、トンネル絶縁膜としては、電荷を逃げにくくする機能を有する膜であることが適当であり、この電荷を逃げにくくする機能を果たすものとしては、シリコン酸化膜等が挙げられる。
メモリ機能体に含まれる電荷保持膜は、トンネル絶縁膜を介してゲート電極の両側に位置しており、また、トンネル絶縁膜を介して半導体層上に配置している。ゲート電極の両側の電荷保持膜は、トンネル絶縁膜を介してゲート電極の側壁の全て又は一部を覆うように形成されていることが好ましい。応用例としては、ゲート電極が下端部に凹部を有する場合には、トンネル絶縁膜を介して凹部を完全に又は凹部の一部を埋め込むように形成されていてもよい。
また、電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜は、電荷保持膜とゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜よりも厚い絶縁膜が使用される。ゲート電極の両側壁部のトンネル絶縁膜は、互いに同一の厚さでも、異なる厚さを有していてもよい。電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜は、3〜10nmであることが好ましい(シリコン酸化膜換算)。一方、電荷保持膜とゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜は、1〜5nmであることが好ましい(シリコン酸化膜換算)。更に、電荷保持膜と半導体層との間のトンネル絶縁膜は、電荷保持膜とゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜より、1.25〜4倍厚いことが好ましい。
ソース/ドレイン拡散領域は、チャネル領域と逆導電型を有する。拡散領域の接合深さは、特に限定されるものではなく、得ようとする半導体記憶装置の性能等に応じて、適宜調整することができる。例えば、技術ノードが180nmの場合、70〜120nmである。なお、半導体基板としてSOI基板を用いる場合には、拡散領域は、表面半導体層の膜厚よりも小さな接合深さを有していてもよいが、表面半導体層の膜厚とほぼ同程度の接合深さを有していることが好ましい。
拡散領域は、ゲート電極端とオーバーラップするように配置していてもよいし、ゲート電極端と一致するように配置してもよいし、ゲート電極端に対してオフセットされて配置されていてもよい。オフセットされている場合には、ゲート電極に電圧を印加したとき、電荷保持膜下のオフセット領域の反転しやすさが、メモリ機能体に蓄積された電荷量によって大きく変化し、メモリ効果が増大するとともに、短チャネル効果の低減をもたらすため、好ましい。ただし、あまりオフセットしすぎると、拡散領域(ソース/ドレイン)間の駆動電流が著しく小さくなるため、ゲート長方向に対して平行方向の電荷保持膜の厚さよりもオフセット量、つまり、ゲート長方向における一方のゲート電極端から近い方の拡散領域までの距離は短い方が好ましい。メモリ機能体中の電荷保持膜の少なくとも一部が、拡散領域の一部とオーバーラップしていることが好ましい。
以下の実施の形態において、本発明の半導体記憶装置(メモリセル)をより詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、メモリセルの一例(メモリセル1)の断面構造を示すものである。このメモリセル1は、半導体基板101の表面層に形成されたP型ウェル領域102に形成されている。P型ウェル領域102上にゲート絶縁膜103を介してゲート電極104が形成されている。前記ゲート電極104の両側には、メモリ機能体としての電荷保持膜110が形成されている。電荷保持膜110とゲート電極104との間にはトンネル絶縁膜106が、P型ウェル領域102との間にはトンネル絶縁膜105がそれぞれ形成されている。N型拡散領域108aと108bは、それぞれソース領域又はドレイン領域として機能する。本実施の形態では、電荷保持膜110はシリコン窒化膜としている。
電荷保持膜は、電荷を保持するトラップ準位を有する膜ならよいので、窒化シリコンに限るものではなく、酸化ハフニウム、酸化アルミウムニムハフニウム、酸化アルミニウム等の高誘電膜でもよい。トンネル絶縁膜にはシリコン酸化膜を用いている。
ゲート電極104の側壁、すなわち、N型拡散領域108a、108bと電荷保持膜110との間に形成されているトンネル絶縁膜105は、ゲート電極104と電荷保持膜110との間に形成されているトンネル絶縁膜106よりも厚い。本実施の形態では、トンネル絶縁膜105の膜厚は3nm〜10nmに、トンネル絶縁膜106の膜厚は1nm〜5nmである。トンネル絶縁膜105は厚いので電荷保持膜110に溜めた電荷がN型拡散領域108aと108bへトンネル現象により抜けるのを抑制している。従って、電荷がP型ウェル領域102へトンネル現象により抜けるのを抑制しつつ、電荷保持膜110がゲート電極104の近い位置に配置されているので、ゲート電極からの電界を効率よくソース/ドレイン領域のN型拡散領域108aと108bに印加することができる。そのため、メモリセルを高速にすることができる。
ここで、トンネル絶縁膜105の膜厚はトンネル絶縁膜106の膜厚の1.25〜4倍厚いことが、より好ましい。以下にその理由を詳しく説明する。
トンネル絶縁膜105の膜厚は、薄いほど電荷保持膜110に溜めた電荷の影響をP型ウェル領域102に大きく伝えることができる、言い換えると、わずかな電荷量の蓄積でもメモリ動作に必要なしきい値シフトを得る事ができる。従って、トンネル絶縁膜105の膜厚はメモリ動作スピードの観点からは薄くしたほうがよい。しかし、4nmより薄くなると、書込み時に電荷保持膜110に保持されている電子がトンネル現象によりP型ウェル領域102へ抜けやすくなる。そのため、トンネル絶縁膜105の膜厚は4nm以上とすることが好ましい。トンネル絶縁膜105の膜厚が4nmで、トンネル絶縁膜106の膜厚が3.2nm以下であるとき、ゲートディスターブ量と初期劣化量を大幅に改善できる。上記から、4nm/3.2nm=1.25倍以上、トンネル絶縁膜105はトンネル絶縁膜106より厚いほうがよい。
一方、トンネル絶縁膜106の膜厚は1nm以上が好ましい。1nmより薄くなると、書込み時に電荷保持膜110に溜めた電子が容易にゲート電極104へリークしてしまう。これより、トンネル絶縁膜105はトンネル絶縁膜106に対して、4nm/1nm=4倍以下の膜厚であることが望ましい。
図2は、メモリセルの一例(メモリセル2)の断面構造を示すものである。このメモリセル2はメモリセル1と異なり、オフセット構造を有している。すなわち、ソース/ドレイン領域のN型拡散領域108a、108bはゲート電極104下のチャネル領域131までは達しておらず、電荷保持膜下のオフセット領域130がチャネル領域の一部を構成している。電荷保持膜110に電子をトラップさせて記憶状態を"1"とする場合、オフセット領域130の抵抗を容易に、かつ速く増加させメモリセルを流れる電流を小さくすることができる。従って、メモリセル1よりも高速動作が可能となる。
また、メモリセル1のようにソース/ドレイン領域がゲート電極104にオーバーラップしていると、例えば消去時に接合付近で発生した電子とホールのうちホールがゲート絶縁膜103中にトラップされてメモリセルのしきい値電圧を低くして短チャネル効果が顕著になりオフリーク電流が大きくなることがある。しかし、メモリセル2では、ソース/ドレイン領域がゲート電極104にオーバーラップしていないため、消去時のホールがゲート絶縁膜103にトラップされる量が非常に小さい。従って、オフリーク電流の小さなメモリセルを提供することができる。
図3は、メモリセル2における、トンネル絶縁膜105とトンネル絶縁膜106の膜厚の関係、及び、ゲート電極104とN型拡散領域108bの位置関係(オフセット領域130の存在)を説明するために、ゲート電極104端部を拡大した図である。図3に示すように、電荷保持膜110と半導体基板との間に形成されているトンネル絶縁膜105の厚さAは、ゲート電極104と電荷保持膜110との間に形成されているトンネル絶縁膜106の厚さBよりも厚い。この膜厚構成はメモリセル1の場合と同じである。
ゲート電極104とN型拡散領域108a及び108bとはオーバーラップしておらず、その間にオフセット領域130が存在する。
以上のことより、メモリセル1と同様に、トンネル絶縁膜105は厚いので電荷保持膜110に溜めた電荷がN型拡散領域108aと108bまたはオフセット領域130へトンネル現象により抜けるのを抑制している。従って、電荷がトンネル現象により抜けるのを抑制しつつ、電荷保持膜110がゲート電極104の近い位置に配置されているので、ゲート電極からの電界を効率よくオフセット領域130に印加することができ、メモリセルを高速にすることができる。また、N型拡散領域108aと108bがゲート電極104にオーバーラップせずオフセット領域130の距離だけ離れている。このため、同じゲート長でメモリセル1と比較してオフセット領域130の幅だけ実効チャネル長が長くなる。従って、短チャネル効果を抑制して微細なメモリセルを実現することができる。
図4は、メモリセルの他の例(メモリセル3)を示すものである。このメモリセル3が図1のメモリセル1及び図2のメモリセル2と異なるのは、メモリ機能体のそれぞれは、電荷を保持するトラップ準位を有し、シリコン窒化膜となる電荷保持膜110が、シリコン酸化膜からなるトンネル絶縁膜105及び106とシリコン酸化膜107に挟まれた構造を有しているという点である。図4に示すように、シリコン窒化膜がシリコン酸化膜で挟まれた構造とすることにより、書換え動作時の電荷注入効率が高くなり、より高速な動作が可能となる。また、電荷保持膜110の面積がメモリセル1や2と比して小さいので、保持された電荷(書込み時には電子、消去時にはホール)が電荷保持膜中を拡散してオフセット領域130から遠のくのを少なくできる。従って、電荷保持膜中に溜めた電荷を効率的にオフセット領域130のチャネル抵抗を変化させることに使用してメモリ動作させることができるので、より高速な動作が可能となる。
(実施の形態2)
図5は、メモリセルの一例(メモリセル4)の断面構造を示すものである。このメモリセル4は実施の形態1におけるメモリセル3に対してP型不純物がドープされたハロー領域120が追加されている。このハロー領域120はP型ウェル領域102よりも不純物濃度が高く、その濃度は1×1018/cm3から1×1020/cm3である。このハロー領域120とN型拡散領域108a及び108bとの接合が急峻になるので空乏層幅が小さくでき、書込み時や消去時に電荷の発生効率を向上させることができる。従って、メモリセルを高速化・低電圧化することが可能となる。
また、空乏層幅を小さくすることで電荷の発生箇所をゲート長方向に限定することができる。従って、書換え・消去を繰り返し行った後でも電荷保持膜110中での電子とホールの再結合による記憶保持に関する信頼性の劣化を抑制することができる。
(実施の形態3)
図6は、メモリセルの一例(メモリセル5)の断面構造を示すものである。このメモリセル5は実施の形態2におけるメモリセル4に対してN型拡散領域108aと108bの下部にN型拡散領域121が追加されている。このN型拡散領域121はN型拡散領域108aと108bよりも不純物濃度が低く、好ましくは、ハロー領域120の不純物濃度の4分の1以下であり、その濃度は1×1017/cm3から2×1019/cm3が好ましい。このN型拡散領域121を構成する不純物は、この領域を形成する際にハロー領域120にも達しハロー領域120のP型不純物と相殺するが、N型拡散領域108a、108bとハロー領域120との接合の急峻性を損ねない程度の濃度に設定すべきである。この濃度がハロー領域120の4分の1なのである。
次に、図7(a)〜(d)及び図8(a)〜(c)を用いてメモリセル5の製造方法を説明する。ここではメモリセル5の製造方法を示すが、メモリセル1〜4は、このメモリセル5の製造工程の一部を省くか、または一部を変更するだけで形成できるため、メモリセル5の製造方法のみを説明する。本形成手順はNチャネルトランジスタを形成する場合を示すが、Pチャネルトランジスタも構成要素の導電型を逆にするだけで、この例と同様に形成できる。
まず、図7(a)に示すように、周知の方法により、半導体基板101にP型ウェル領域102を形成する。次に、図示はしていないが、素子分離領域、しきい値電圧調整用のイオン注入を行う。Pウェル領域102は素子分離領域を形成した後で形成してもよい。
次に、周知の方法により、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)103とゲート電極104を形成する。これらの膜厚は、ゲート絶縁膜103が5nm〜10nm、ゲート電極104が150nm〜300nmである。ここで、ゲート電極104の形成手順を説明する。
ゲート絶縁膜103上に多結晶シリコン膜を減圧化学気相成長法(LPCVD法)により形成した後、周知のリソグラフィー技術とドライエッチング技術により多結晶シリコン膜を加工することによりゲート電極104を形成する。このとき、ドライエッチングにより多結晶シリコン膜が除去された領域のゲート絶縁膜103が残る。この膜厚は、例えば、ゲート絶縁膜の膜厚を8nmとしたときは、7nm以上の膜厚が残る。
次に、図7(b)に示すように、熱酸化法によりトンネル絶縁膜となるシリコン酸化膜を形成する。このとき、通常は上述した残ったゲート絶縁膜を希フッ酸により全て除去した後にトンネル絶縁膜を形成するが、本発明では全て除去することはせずに残したままトンネル絶縁膜の形成工程に移る。トンネル絶縁膜の形成方法を前処理を含めて以下に説明する。
上述したように、ゲート絶縁膜は多結晶シリコン膜のドライエッチングにより1nmもエッチングされないが、反応性イオンエッチング(RIE)を使用しているため、イオンによるダメージ層がゲート絶縁膜上部に残っている。これを残したままトンネル絶縁膜を形成すると、欠陥の多いトンネル絶縁膜になってしまい信頼性上好ましくないので、このダメージ層は希フッ酸により除去する。そうすると、ゲート絶縁膜8nmに対してイオンエッチング及びこの希フッ酸処理により約5nmとなる。
具体的には、0.5%の希フッ酸で10秒の処理を施すことで、ゲート絶縁膜上部のダメージ層は除去される。発明者等は多結晶シリコン膜のドライエッチングによるダメージ層が2nmから3nmであること、及び、このダメージ層は0.5%の希フッ酸で7〜17秒の処理で容易に除去できることを実験により確認している。ダメージ層の無い熱酸化膜に対して上記処理を施すと、エッチングされる膜厚は0.4nmから1nmであるが、ダメージ層は密度が小さくなっていてエッチング速度が大きくなっているため、この処理で除去可能なのである。
その後に熱酸化法によりトンネル絶縁膜(シリコン酸化膜)を形成する。熱酸化の膜厚は、2nmから4nmである。この熱酸化により、ゲート電極104の側壁には2nmから4nmのトンネル絶縁膜106が、P型ウェル領域102上には5nmから7nmのトンネル絶縁膜105がそれぞれ形成される。熱酸化法を用いているため、トンネル絶縁膜105は残ったゲート絶縁膜厚に熱酸化膜厚を足した膜厚にはならない。
このようにして、ゲート電極104の側壁のトンネル絶縁膜106よりもP型ウェル領域102上のトンネル絶縁膜105の膜厚が厚くなるように、それぞれのトンネル絶縁膜が形成されるのである。本実施の形態では、ゲート絶縁膜103の膜厚を8nmとしたが、これに限るものではなく、動作電圧と要求される素子寸法により便宜設定されるべき膜厚である。動作電圧に関しては、耐圧不良を起こさない膜厚に設定する必要がある。素子寸法に関しては、ゲート絶縁膜厚は短チャネル効果に多大なる影響を及ぼすため、微細なメモリセルを得たい場合においてゲート絶縁膜厚は薄く、微細なメモリセルが必要でない場合においてゲート絶縁膜厚は厚くてよい。
また、P型ウェル領域102上に形成されるトンネル絶縁膜105の膜厚は、4nmから8nm程度に設定するのが好ましい。4nmより薄いと、シリコン窒化膜である電荷保持膜110から電荷がP型ウェル領域102にトンネルして記憶状態を維持できなくなる。8nmより厚いと、電荷保持膜110に保持した電荷がP型ウェル領域102上に形成されるオフセット領域131のポテンシャルに影響を及ぼしにくくなり高速化を阻害する。従って、トンネル絶縁膜105の膜厚は、4nmから8nm程度が好ましい。
ゲート電極104の側壁に形成するトンネル絶縁膜106の膜厚は、2nmから5nm程度が好ましい。ダメージ層が形成された後のゲート絶縁膜103から熱酸化によりトンネル絶縁膜105にする際のダメージ層の除去とこの熱酸化工程により信頼性の高いトンネル絶縁膜105が得られるが、この熱酸化工程の膜厚が2nmより薄いと高信頼性のトンネル絶縁膜105を得ることは困難である。また、5nmより厚いと、前述したゲートディスターブという信頼性の劣化を引き起こす。このため、トンネル絶縁膜106の膜厚は、2nmから5nm程度が好ましい。
次に、LPCVD法により電荷保持膜110を形成する。電荷保持膜110は3nm〜20nmに膜厚を設定する。
次に、図7(c)に示すように、ハロー領域120を形成するための不純物イオン150の注入を行う。この注入条件は、ボロンイオンを10keV〜20keVのエネルギーで、注入量は、1×1013〜5×1014/cm2で行うことができる。
次に、図7(d)に示すように、シリコン酸化膜をCVD法により堆積した後、エッチバックすることにより、シリコン酸化膜107を形成する。図7(d)では、ゲート電極104及びソース/ドレイン領域上の電荷保持膜110及びトンネル絶縁膜105と106は除去される条件によりエッチバックは行われたが、これらの膜が残る条件、すなわち、シリコン酸化膜107のみをエッチバックしてもよい。
次に、図8(a)に示すように、ソース/ドレイン拡散領域となるN型拡散領域108aと108bを形成するためのN型の不純物イオン151を周知のイオン注入法により、エネルギーが5keV〜60keV、注入量が1×1015〜1×1016/cm2の条件で注入する。
次に、図8(b)に示すように、不純物濃度が薄いN型拡散領域121を形成するためのN型の不純物イオン152を周知のイオン注入法により、注入種が燐、エネルギーが50keV〜100keV、注入量が2×1012〜1×1014/cm2の条件で注入する。この注入条件は、エネルギーはN型拡散領域108aと108bの接合深さに飛程(注入深さ方向へ濃度のピークがくる距離)がくるように設定されることが望ましい。注入量は、活性化した後のシリコン基板中の濃度がハロー領域120の濃度の4分の1以下になるように設定されるのが望ましい。
実施の形態1において記述したように、薄いN型拡散領域121はハロー領域120にも達してハロー領域120内のボロンと相殺する。しかし、その濃度がハロー領域120の4分の1以上ならハロー領域120とN型拡散領域108a及び108bとの接合の急峻性に影響してメモリセルの動作速度が遅くなる場合がある。しかし、ハロー領域120の濃度の4分の1より小さければ接合の急峻性に影響しない。従って、高速動作可能なメモリセルを実現できる。
次に、図8(c)に示すように、注入した不純物の活性化のためのアニール処理を行う。本実施の形態では急速熱処理(RTA)を行うことにより注入された不純物が活性化されてN型拡散領域108a及び108b、ハロー領域120とN型拡散領域121が形成される。以上の工程によりメモリセルを得ることができる。次に、図示はしていないが、周知の技術により、層間絶縁膜、メタル配線を形成することができる。
このように、本実施の形態の形成手順では、特殊なプロセスを用いることなく、半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜105がゲート電極104の側壁部のトンネル絶縁膜106よりも厚いメモリセルを形成できる。従って、従来例の課題であったゲートディスターブの問題を抑制できると共に、書込み側の電流上昇も抑制してメモリウィンドウが大きいメモリセルを実現することができる。また、従来例ではゲートディスターブによる電流減少を補填するためにゲート幅を大きくする必要があったが、本発明では、その必要が少なくなったため、メモリセルを微細化して高集積の不揮発性メモリを実現することができる。
本発明の半導体記憶装置(実施の形態1)の要部の概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置(実施の形態1)の変形の要部の概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置(実施の形態1)の細部を説明する概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置(実施の形態1)の変形の要部の概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置(実施の形態2)の要部の概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置(実施の形態3)の要部の概略断面図である。 本発明の半導体記憶装置の製造方法(実施の形態3)を説明する図である。 本発明の半導体記憶装置の製造方法(実施の形態3)を説明する図である。 従来の半導体記憶装置の要部の概略断面図である。
符号の説明
1、2、3、4、5 メモリセル
101、301 半導体基板
102 P型ウェル領域
103、302 ゲート絶縁膜
104、303 ゲート電極
110 電荷保持膜
105、106 トンネル絶縁膜
108a、108b、121 N型拡散領域
131、331 チャネル領域
130、330 オフセット領域
A トンネル絶縁膜105の厚さ
B トンネル絶縁膜106の厚さ
107、307 シリコン酸化膜
120 ハロー領域
150、151、152 不純物イオン
304 トンネル絶縁膜
306 シリコン窒化膜
308 ソース/ドレイン領域

Claims (4)

  1. 半導体層と、
    上記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    上記ゲート電極下に配置されたチャネル領域と、
    上記チャネル領域の両側に配置された上記チャネル領域とは逆導電型を有するソース/ドレイン拡散領域と、
    上記ゲート電極の少なくとも両側に形成され、電荷を保持する機能を有するメモリ機能体を備え、
    上記メモリ機能体が電荷保持膜とトンネル絶縁膜から構成され、
    上記トンネル絶縁膜が上記ゲート電極の側壁部及び上記電荷保持膜と上記半導体層との間に存在し、
    上記電荷保持膜と上記半導体層との間のトンネル絶縁膜が、上記電荷保持膜と上記ゲート電極側壁部との間のトンネル絶縁膜よりも厚いことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記電荷保持膜が絶縁体材料からなり、
    前記メモリ機能体の少なくとも一部が前記ソース/ドレイン拡散領域の一部にオーバーラップする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記半導体層表面において、前記ゲート電極と、前記ソース/ドレイン拡散領域とが、それぞれゲート長方向に離間している請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記電荷保持膜と前記半導体層との間のトンネル絶縁膜が、前記ゲート電極側壁部のトンネル絶縁膜より、1.25〜4倍厚い請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体記憶装置。
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