JP2007109687A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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善規 加藤
Shingo Takahashi
新吾 高橋
Hisanori Komai
尚紀 駒井
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伸一 荒川
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啓司 井上
Yutaka Ooka
豊 大岡
Takezo Fukuura
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Abstract

【課題】マンガンの析出工程と除去工程とを繰り返し行うことで、サーマルバジェットの低減により信頼性の確保を可能とする。
【解決手段】絶縁膜13に形成された凹部14の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成し、さらに凹部14に銅を主成分とする配線材料20を埋め込んだ後、余剰な配線材料20を除去して凹部14内に配線材料20を残すことで配線21を形成する半導体装置の製造方法において、シード層17を形成した後で配線材料20を埋め込む前に、熱処理によりシード層17中のマンガンを絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層18を形成するとともに、シード層17表面にマンガン酸化物19を析出させる析出工程と、マンガン酸化物19を除去する除去工程とを備えた製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅配線の絶縁膜との界面に配線中に含ませてあるマンガン(Mn)をマンガン酸化物として析出させてバリア層とするとともに、余剰なMnを配線上に析出させて除去し易くした銅(Cu)配線を備える半導体装置の製造方法に関するものである。
STARC(Semiconductor Technology Academic Research Center)にて開発された、Cu−Mn配線(Mnの自己形成バリア)では、配線形成後に適当な熱処理を加えることにより、絶縁膜とCu配線との間にMnが自己形成しバリア膜となり、さらに余剰のMnはCuメッキ膜上に析出する(例えば、非特許文献1、2参照。)。
STARCでの結果によると、余剰なMnをCuメッキ膜上にMn酸化物として析出させCu配線の抵抗を十分に低下させるには300℃30分という高温かつ長時間の熱処理が必要であるとしている。
このように、余剰なMnをCuメッキ膜上にMn酸化物として析出させることに高温長時間が必要でるという問題点がある。特に、非常に時間がかかるという問題があった。その理由は、Cuメッキ膜の最表面にMn酸化物が形成されると、酸素がMn酸化物を通り抜けてCuへ拡散する速度が低下し、それによりMn酸化物の生成速度が低下することによる。
T.Usui,H.Nasu,J.Koike,M.Wada,S.Takahashi,N.Shimizu,T.Nishikawa,M.Yoshimura and H.Shibata 著 「Low Resistive and Highly Reliable Cu Dual-Damascene Interconnect Technology Using Self-Formed MnSixOy Barrier Layer」Proceeding of IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers) IITC(International Information Technology Conference) p.188−190 2005年 和田真、小池淳一著 「銅配線における自己拡散バリア層形成のための新規合金元素」第65回応用物理学会学術講演会 講演予稿集 2p−M−19 p.711 2004年9月
解決しようとする問題点は、余剰なMnをCuメッキ膜上にMn酸化物として短時間で析出させて除去することができない点である。
本発明は、マンガンの析出経路を短くして配線表面へのマンガンの析出をし易くして、配線材料中のマンガンの析出を容易にして、短時間で配線材料中のマンガンの除去を可能にすることを課題とする。
本発明の半導体装置の製造方法(第1の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記シード層を形成した後で前記配線材料を埋め込む前に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記シード層表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、前記マンガン酸化物を除去する除去工程とを備えたことを特徴とする。また、配線表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、析出させたマンガン酸化物を除去する除去工程とを繰り返し行うことが好ましい。
上記半導体装置の第1の製造方法は、膜厚が薄いシード層の状態で膜中の余剰なマンガンをシード層表面にマンガン酸化物として析出するので、シード層表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物として膜中のマンガンが析出し易くなる。さらに、マンガン酸化物の析出可能な面積が広くとれるので、この点からもマンガン酸化物が析出し易くなる。また、マンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを繰り返し行う場合には、シード層中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が除去されるので、酸素がシード層中に入り込み易くなり、シード層表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物としてさらに析出し易くなる。これらの理由によって、シード層中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第2の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記配線材料を埋め込む工程の後で前記余剰な配線材料を除去する前に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記埋め込まれた配線材料表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、前記マンガン酸化物を除去する除去工程とを備え、前記析出工程と前記除去工程とを繰り返し行うことを特徴とする。
上記半導体装置の第2の製造方法は、熱処理によるマンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを繰り返し行うことから、配線材料中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が除去工程で除去されるので、酸素が配線材料中に入り込み易くなり、配線材料表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物として析出し易くなる。これによって、配線材料中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第3の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記配線を形成した後に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記配線表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、前記マンガン酸化物を除去する除去工程とを備えたことを特徴とする。また、配線表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、析出させたマンガン酸化物を除去する除去工程とを繰り返し行うことが好ましい。
上記半導体装置の第3の製造方法は、余剰な配線材料を除去した後にシード層中の余剰なマンガンを配線表面にマンガン酸化物として析出するので、配線表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物として膜中のマンガンが析出し易くなる。また、マンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを繰り返し行う場合には、配線中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が除去工程で除去されるので、酸素が配線中に入り込み易くなり、これによって配線表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物としてさらに析出し易くなる。よって、シード層中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第4の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記シード層を形成した後で前記配線材料を埋め込む前に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記シード層表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去することを特徴とする。
上記半導体装置の第4の製造方法は、膜厚が薄いシード層の状態で膜中の余剰なマンガンをシード層表面にマンガン酸化物として析出するので、シード層表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物として膜中のマンガンが析出し易くなる。さらに、マンガン酸化物の析出可能な面積が広くとれるので、この点からもマンガン酸化物が析出し易くなる。また、マンガンの析出とマンガン酸化物の除去とが同時に行われるので、シード層中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が常に除去されるので、酸素がシード層中に入り込み易くなり、シード層表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物としてさらに析出し易くなる。これらの理由によって、シード層中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第5の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記配線材料を埋め込む工程の後で前記余剰な配線材料を除去する前に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記埋め込まれた配線材料表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去することを特徴とする。
上記半導体装置の第5の製造方法は、熱処理によるマンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うことから、配線材料中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が常に除去されるので、酸素が配線材料中に入り込み易くなり、配線材料表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物として析出し易くなる。これによって、配線材料中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第6の製造方法)は、絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記配線を形成した後に、熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記配線表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去することを特徴とする。
上記半導体装置の第6の製造方法は、余剰な配線材料を除去した後にシード層中の余剰なマンガンを配線表面にマンガン酸化物として析出するので、配線表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物として膜中のマンガンが析出し易くなる。また、マンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うので、配線中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物が常に除去されるため、酸素が配線中に入り込み易くなり、これによって配線表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物としてさらに析出し易くなる。よって、シード層中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになる。
本発明の半導体装置の製造方法(第1の製造方法)は、銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成した状態でマンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うため、シード層中のマンガンを絶縁膜界面へ析出させてバリア層となるマンガン化合物を生成した余剰のマンガンをマンガン酸化物としてシード層表面に容易に析出でき、そのシード層表面に析出したマンガン酸化物を除去工程で除去できる。しかも、析出工程と除去工程とが繰り返されることによれば、酸素が配線材料中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、シード層中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第2の製造方法)は、熱処理によるマンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを繰り返し行うため、配線材料中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物を除去工程で除去することができる。しかも、析出工程と除去工程とが繰り返されることから、酸素が配線材料中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、配線材料中に酸素が入り込み易くなり、配線材料表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物として析出し易くなる。これによって、配線中に拡散されたマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、配線材料中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第3の製造方法)は、配線を形成した後に、マンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを行うため、配線中のマンガンを絶縁膜界面へ析出させてバリア層となるマンガン化合物を生成した余剰のマンガンをマンガン酸化物として配線表面に容易に析出でき、その配線表面に析出したマンガン酸化物を除去工程で除去できる。しかも、析出工程と除去工程とが繰り返されることによれば、酸素が配線材料中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、シード層中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線中に拡散されたマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。また、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第4の製造方法)は、銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成した状態で絶縁膜界面へのマンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うため、シード層中のマンガンを絶縁膜界面へ析出させてバリア層となるマンガン化合物を生成した余剰のマンガンをシード層表面に容易に析出でき、そのシード層表面に析出したマンガン酸化物を常に除去することができる。すなわち、酸素が配線材料中に常に入り込める状態に保たれるようになる。したがって、シード層中に酸素が入り込み易くなり、シード層表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物として析出し易くなるので、シード層中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第5の製造方法)は、熱処理によるマンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うため、配線材料中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物を常に除去することができる。すなわち、酸素が配線材料中に常に入り込める状態に保たれるようになる。したがって、配線材料中に酸素が入り込み易くなり、配線材料表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物として析出し易くなる。これによって、配線中に拡散されたマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、配線材料中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第6の製造方法)は、配線を形成した後に、マンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うため、配線中のマンガンを絶縁膜界面へ析出させてバリア層となるマンガン化合物を生成した余剰のマンガンをマンガン酸化物として配線表面に容易に析出でき、その配線表面に析出したマンガン酸化物を常に除去できる。すなわち、酸素が配線材料中に常に入り込める状態に保たれるようになる。したがって、配線中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線中に拡散されたマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。また、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第1の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図1および図2の製造工程断面図によって説明する。
図1(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、図1(2)に示すように、上記配線溝15および接続孔16の内面および絶縁膜13表面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に、図1(3)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記シード層17表面にマンガン酸化物19を析出させる析出工程を行う。具体的には、上記熱処理を、例えば、酸素(O2)を含む300℃、20Paの雰囲気で、3分〜5分の処理を行い、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質をシード層17表面上に析出させる。また、上記酸素の供給量は、例えば500cm3/minとした。上記雰囲気としては、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)、水(H2O)等を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記シード層17に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の生成反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、シード層17を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記シード層17にプラズマや電子線を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
次いで、図1(4)に示すように、上記シード層17表面に析出させたマンガン酸化物19〔前記図1(3)参照〕を除去する。このマンガン酸化物の除去はエッチングによる。例えばドライエッチングでは、エッチングガスに、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、四フッ化炭素(CF4)、六フッ化エタン(C26)および八フッ化プロパン(C38)のいずれかを用いることができる。また、除去工程をドライエッチングで行うことにより、上記析出工程と連続して同一チャンバ内、もしくは析出工程を行うチャンバとドライエッチングを行うチャンバとを連続的に結合した、いわゆるクラスターツールにより析出工程と除去工程とを行えるので、プロセス処理時間が短縮される。なお、図面では、マンガン酸化物19が除去された状態を示している。
上記除去工程の具体的な処理条件の一例としては、三フッ化塩素(ClF3)が100cm3/minの流量で供給される250℃、10Paのエッチング雰囲気に、30秒程度のエッチング時間にて、配線材料20表面上に析出した酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質を昇華させ、シード層17表面より除去する。
なお、上記析出工程の処理温度と上記除去工程の処理温度とは、同一温度であっても、異なる温度であってもよい、そのときの処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
上記マンガン酸化物の除去工程では、ドライエッチングの他に、ウエットエッチングで行うこともできる。例えば、エッチング液に、塩酸(HCl)、硫酸(H2SO4)、フッ酸(HF)および硝酸(HNO3)のいずれかの酸と、過酸化水素水(H22)もしくはオゾン水とを併せて用いることができる。このようなウエットエッチングは、バッチ処理ができるので、処理コストの低減が図れる。
そして、上記シード層17中に含有されるマンガンが、後に凹部を銅で埋め込んで形成される配線抵抗を高める原因となるので、上記図1(3)によって説明した析出工程と上記図1(4)によって説明した除去工程とを繰り返し行うことによって、上記シード層17中のマンガンを析出、除去することが好ましい。また、同一チャンバ内で上記析出工程および上記除去工程を行う場合、上記析出工程と上記除去工程との間および上記除去工程と上記析出工程との間に、不活性なガスを用いてパージを行うことが好ましい。このパージガスとしては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)等の希ガスもしくは窒素(N2)を用いることができる。例えばアルゴンガスを用いる。
次に、図2(5)に示すように、上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔16を配線材料20で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、図2(6)に示すように、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17およびバリア層18を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
上記半導体装置の製造方法(第1の製造方法)は、膜厚が薄いシード層17の状態で膜中の余剰なマンガンをシード層17表面にマンガン酸化物19として析出するので、シード層17表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物19として膜中のマンガンが析出し易くなる。さらに、マンガン酸化物19の析出可能な面積が広くとれるので、この点からもマンガン酸化物19が析出し易くなる。また、マンガンの析出工程とマンガン酸化物19の除去工程とを繰り返し行う場合には、酸素がシード層17中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、シード層17中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線21中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線21の信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第2の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図3の製造工程断面図によって説明する。
図3(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、上記配線溝15および接続孔16の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔17を配線材料18で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、図3(2)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記配線材料20中の余剰なマンガンを配線材料20表面にマンガン酸化物19として析出させる析出工程を行う。具体的には、上記熱処理を、例えば、酸素(O2)を含む300℃、20Paの雰囲気で、3分〜5分の処理を行い、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質を銅(Cu)からなる配線材料20表面上に析出させる。また、上記酸素の供給量は、例えば500cm3/minとした。上記雰囲気としては、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)、水(H2O)等を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記配線材料20に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の成生反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、配線材料20を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記配線材料20にプラズマや電子線を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
次いで、図3(3)に示すように、上記配線材料20表面に析出させたマンガン酸化物19〔前記図3(2)参照〕を除去する。このマンガン酸化物の除去はエッチングによる。このドライエッチングでは、エッチングガスに、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、四フッ化炭素(CF4)、六フッ化エタン(C26)および八フッ化プロパン(C38)のいずれかを用いることができる。また、除去工程をドライエッチングで行うことにより、上記析出工程と連続して同一チャンバ内、もしくは析出工程を行うチャンバとドライエッチングを行うチャンバとを連続的に結合した、いわゆるクラスターツールにより析出工程と除去工程とを行えるので、プロセス処理時間が短縮される。なお、図面では、マンガン酸化物19が除去された状態を示している。
上記除去工程の具体的な処理条件の一例としては、三フッ化塩素(ClF3)が100cm3/minの流量で供給される250℃、10Paのエッチング雰囲気に、30秒程度のエッチング時間にて、配線材料20表面上に析出した酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質を昇華させ、配線材料20表面より除去する。
なお、上記析出工程の処理温度と上記除去工程の処理温度とは、同一温度であっても、異なる温度であってもよい、そのときの処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
上記マンガン酸化物の除去工程では、ドライエッチングの他に、ウエットエッチングで行うこともできる。例えば、エッチング液に、塩酸(HCl)、硫酸(H2SO4)、フッ酸(HF)および硝酸(HNO3)のいずれかの酸と、過酸化水素水(H22)もしくはオゾン水とを併せて用いることができる。このようなウエットエッチングは、バッチ処理ができる、材料コストの低減が図れる。
そして、上記配線材料20(シード層17も含む)中に含有されるマンガンが配線抵抗を高める原因となるので、上記図3(2)によって説明した析出工程と上記図3(3)によって説明した除去工程とを繰り返し行うことによって、上記配線材料20(シード層17も含む)中の余剰なマンガンを析出、除去することが好ましい。また、上記析出工程と上記除去工程との間および上記除去工程と上記析出工程との間に、不活性なガスを用いてパージを行うことが好ましい。このパージガスとしては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)等の希ガスもしくは窒素(N2)を用いることができる。例えばアルゴンガスを用いる。
次に、図3(4)に示すように、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17およびバリア層18を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
上記半導体装置の製造方法(第2の製造方法)は、熱処理によるマンガンの析出工程とマンガン酸化物の除去工程とを繰り返し行うため、配線材料20中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物19を除去工程で除去することができる。しかも、析出工程と除去工程とが繰り返されることから、酸素が配線材料20中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、配線材料20中に酸素が入り込み易くなり、配線材料20表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物19として析出し易くなる。これによって、配線材料20中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、配線材料20中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第3の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図4の製造工程断面図によって説明する。
図4(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、上記配線溝15および接続孔16の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔17を配線材料18で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、図4(2)に示すように、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、配線溝15の内部に配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部に配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。
次に、図4(3)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記配線21表面にマンガン酸化物19を析出させる析出工程を行う。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。具体的には、上記熱処理を、例えば、酸素(O2)を含む300℃、20Paの雰囲気で、3分〜5分の処理を行い、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質を銅(Cu)からなる配線材料20表面上に析出させる。また、上記酸素の供給量は、例えば500cm3/minとした。上記雰囲気としては、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)、水(H2O)等を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記配線材料20に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の生成反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、配線21を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記配線21にプラズマ、電子線等を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
次いで、図4(4)に示すように、上記配線21表面に析出させたマンガン酸化物19〔前記図4(3)参照〕を除去する。このマンガン酸化物の除去はエッチングによる。このドライエッチングでは、エッチングガスに、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、四フッ化炭素(CF4)、六フッ化エタン(C26)および八フッ化プロパン(C38)のいずれかを用いることができる。また、除去工程をドライエッチングで行うことにより、上記析出工程と連続して同一チャンバ内、もしくは析出工程を行うチャンバとドライエッチングを行うチャンバとを連続的に結合した、いわゆるクラスターツールにより析出工程と除去工程とを行えるので、プロセス処理時間が短縮される。なお、図面では、マンガン酸化物19が除去された状態を示している。
上記除去工程の具体的な処理条件の一例としては、三フッ化塩素(ClF3)が100cm3/minの流量で供給される250℃、10Paのエッチング雰囲気に、30秒程度のエッチング時間にて、配線21表面上に析出した酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質を昇華させ、配線21表面より除去する。
なお、上記析出工程の処理温度と上記除去工程の処理温度とは、同一温度であっても、異なる温度であってもよい、そのときの処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
上記マンガン酸化物の除去工程では、ドライエッチングの他に、ウエットエッチングで行うこともできる。例えば、エッチング液に、塩酸(HCl)、硫酸(H2SO4)、フッ酸(HF)および硝酸(HNO3)のいずれかの酸と、過酸化水素水(H22)もしくはオゾン水とを併せて用いることができる。このようなウエットエッチングは、バッチ処理ができるので、材料コストの低減が図れる。
そして、上記配線21(シード層17も含む)中に含有されるマンガンが、後に凹部を銅で埋め込んで形成される配線抵抗を高める原因となるので、上記図4(3)によって説明した析出工程と上記図4(4)によって説明した除去工程とを繰り返し行うことによって、上記配線21(シード層17も含む)中のマンガンを析出、除去することが好ましい。また、上記析出工程と上記除去工程との間および上記除去工程と上記析出工程との間に、不活性なガスを用いてパージを行うことが好ましい。このパージガスとしては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)等の希ガスもしくは窒素(N2)を用いることができる。例えばアルゴンガスを用いる。
この結果、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するプラグ22が形成される。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、従来のバリア層を介して接続されていてプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
本発明の半導体装置の製造方法(第3の製造方法)は、配線21を形成した後に、マンガンの析出工程とマンガン酸化物19の除去工程とを行うため、配線21中のマンガンを絶縁膜13界面へ析出させてマンガン化合物を生成した余剰のマンガンを短い経路で配線21表面に容易に析出でき、その配線21表面に析出したマンガン酸化物19を除去工程で除去できる。しかも、析出工程と除去工程とが繰り返されることによれば、酸素が配線21中に入り込める期間が長く保たれるようになる。したがって、シード層17中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線21中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。また、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法(第4の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図5および図6の製造工程断面図によって説明する。
図5(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、図5(2)に示すように、上記配線溝15および接続孔16の内面および絶縁膜13表面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に、図5(3)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記シード層17表面にマンガン酸化物19(図面では2点鎖線で示す)を析出させると同時に、析出させたマンガン酸化物19を除去する。具体的には、上記熱処理はフッ素系のガスと酸化性のガスとを含む雰囲気で行われ、例えば、四フッ化炭素(CF4)と酸素(O2)とからなる雰囲気において、雰囲気の圧力を1.33kPa、基板温度を例えば300℃に設定して行う。上記四フッ化炭素(CF4)の供給流量は例えば500cm/minとし、上記酸素(O2)の供給流量は例えば200cm/minとする。このような条件にて処理を行うことで、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質をシード層17表面上に析出されると同時に、その析出させた物質を昇華させて、シード層17表面より除去する。上記処理では、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に、マンガン化合物として、酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記シード層17に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の生成反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、シード層17を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記シード層17にプラズマや電子線を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
上記フッ素系のガスとしては、四フッ化炭素の他に、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、六フッ化エタン(C26)、八フッ化プロパン(C38)等を用いることができる。
なお、上記熱処理では、処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
次に、図5(4)に示すように、上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔16を配線材料20で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17およびバリア層18を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
上記半導体装置の製造方法(第4の製造方法)は、膜厚が薄いシード層17の状態で膜中の余剰なマンガンをシード層17表面にマンガン酸化物19として析出するので、シード層17表面へのマンガンの析出経路が短くなり、マンガン酸化物19として膜中のマンガンが析出し易くなる。さらに、マンガン酸化物19の析出可能な面積が広くとれるので、この点からもマンガン酸化物19が析出し易くなる。また、マンガンの析出とマンガン酸化物19の除去とを同時に行うので、酸素がシード層17中に常に入り込めるような状態に保たれる。したがって、シード層17中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線21中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線21の信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第5の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図6の製造工程断面図によって説明する。
図6(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、上記配線溝15および接続孔16の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔17を配線材料18で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、図6(2)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記配線材料20中の余剰なマンガンを配線材料20表面にマンガン酸化物19(図面では2点鎖線で示す)として析出させると同時に、析出させたマンガン酸化物19を除去する。具体的には、上記熱処理はフッ素系のガスと酸化性のガスとを含む雰囲気で行われ、例えば、四フッ化炭素(CF4)と酸素(O2)とからなる雰囲気において、雰囲気の圧力を1.33kPa、基板温度を例えば300℃に設定して行う。上記四フッ化炭素(CF4)の供給流量は例えば500cm/minとし、上記酸素(O2)の供給流量は例えば200cm/minとする。このような条件にて処理を行うことで、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質を配線材料20表面上に析出させると同時に、その析出させた物質を昇華させて、配線材料20表面より除去する。上記処理では、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に、マンガン化合物として、酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記配線材料20に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の成生反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、配線材料20を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記配線材料20にプラズマや電子線を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
上記フッ素系のガスとしては、四フッ化炭素の他に、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、六フッ化エタン(C26)、八フッ化プロパン(C38)等を用いることができる。
なお、上記熱処理では、処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
次に、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17およびバリア層18を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、図6(3)に示すように、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。これとともに、絶縁膜13表面が平坦化される。この製造方法では、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
上記半導体装置の製造方法(第5の製造方法)は、熱処理によるマンガンの析出とマンガン酸化物の除去とを同時に行うため、配線材料20中に入り込もうとする酸素を阻害していた析出したマンガン酸化物19を常に除去することができる。すなわち、酸素が配線材料20中に常に入り込める状態に保たれるようになる。したがって、配線材料20中に酸素が入り込み易くなり、配線材料20表面に余剰なマンガンがマンガン酸化物19として析出し易くなる。これによって、配線21中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。さらに、配線材料20中の余剰なマンガンの析出が短時間かつ低温で行えるようになるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法(第6の製造方法)に係る一実施の形態の一例を、図7の製造工程断面図によって説明する。
図7(1)に示すように、基板11上に配線12が形成され、その配線12を被覆するように絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜13は、例えば酸化シリコン系の材料で形成されている。上記絶縁膜13には、凹部14が形成されている。この凹部は、一例として、配線溝15とその配線溝15の底部に形成されたもので上記配線12上に接続される接続孔16とからなる。
次に、上記配線溝15および接続孔16の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層17を形成する。このシード層17の形成は、例えばスパッタリング法を用いることができ、例えば60nmの厚さに成膜する。
次に上記シード層17を介して上記配線溝15および接続孔17を配線材料18で埋め込む。その際、絶縁膜13上にも上記シード層17を介して配線材料20が堆積される。この配線材料20は、一例として、めっき法により銅を堆積して形成される。
次に、図7(2)に示すように、上記絶縁膜13上の余剰な配線材料20およびシード層17を除去するとともに、平坦化する。この除去加工は例えば化学的機械研磨(CMP)により行うことができる。この結果、配線溝15の内部に配線材料20(シード層17も含む)からなる配線21が形成されるとともに、接続孔16の内部に配線21と配線12とを接続するもので配線材料20(シード層17も含む)からなるプラグ22が形成される。
次に、図7(3)に示すように、熱処理により、シード層17中のマンガンを、上記絶縁膜13との界面にマンガン化合物として析出させて、バリア層18を形成するとともに、上記配線21表面にマンガン酸化物19を析出させると同時に、析出させたマンガン酸化物19を除去する。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、バリア層を介して接続されていた従来のプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。具体的には、上記熱処理はフッ素系のガスと酸化性のガスとを含む雰囲気で行われ、例えば、四フッ化炭素(CF4)と酸素(O2)とからなる雰囲気において、雰囲気の圧力を1.33kPa、基板温度を例えば300℃に設定して行う。上記四フッ化炭素(CF4)の供給流量は例えば500cm/minとし、上記酸素(O2)の供給流量は例えば200cm/minとする。このような条件にて処理を行うことで、酸化マンガン(Mnxy)や酸化マンガン(Mnxy)含んだ物質を配線21表面上に析出させると同時に、その析出させた物質を昇華させて、配線21表面より除去する。上記処理では、酸化性のガスを含む雰囲気であることが必要であり、上記酸素(O2)の他に、オゾン(O3)を用いることができる。この熱処理の結果、絶縁膜13との界面に、マンガン化合物として、酸化マンガン(Mnxy)を含んだ物質、例えば、シリコンを含むマンガン酸化物(MnxSiyz)、銅を含むマンガン酸化物(MnxCuyz)などが形成される。
また、上記熱処理時に、紫外線を上記配線材料20に照射することも好ましい。紫外線としては、例えば100nm以上380nm以下の波長の紫外線を用いる。例えば波長が248nmのKrFエキシマレーザ光、波長が308nmのXeClエキシマレーザ光等の紫外線エキシマレーザ光、波長が200nm〜300nm程度の紫外線ランプ等を用いることができる。このように紫外線を照射することにより、マンガン酸化物の生成反応が促進されるという利点がある。また、紫外線照射では、配線21を損傷することが無いという利点もある。また、上記熱処理時に、上記配線21にプラズマ、電子線等を照射することで、マンガン酸化物の析出を促進することも可能である。このように、紫外線、プラズマ、電子線等を照射することでマンガン酸化物の析出反応が促進されることから、熱処理温度を低温化する、例えば200℃〜250℃程度に低温化することが可能になる。
上記フッ素系のガスとしては、四フッ化炭素の他に、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化塩素(ClF3)、フッ素(F2)、フッ化カルボニル(COF2)、三フッ化メチルハイポフルオライト(CF3OF)、三フッ化ニトロシル(F3NO)、六フッ化エタン(C26)、八フッ化プロパン(C38)等を用いることができる。
なお、上記熱処理では、処理ガスの種類によって、雰囲気の温度、圧力は適宜選択することができる。
この結果、図7(4)に示すように、配線溝15の内部にバリア層18を介して配線21(シード層17も含まれる)が形成されるとともに、接続孔16の内部にバリア層18を介して配線21と配線12とを接続するプラグ22(シード層17も含まれる)が形成される。この際、上記バリア層18は配線12表面には形成されないので、配線12上に直接的にプラグ22が接続される。これによって、従来のバリア層を介して接続されていてプラグよりもコンタクト抵抗が低減される。
本発明の半導体装置の製造方法(第6の製造方法)は、配線21を形成した後に、マンガンの析出とマンガン酸化物19の除去とを同時に行うため、配線21中のマンガンを絶縁膜13界面へ析出させてバリア層18となるマンガン化合物を生成した余剰のマンガンを短い経路で配線21表面に容易に析出でき、その配線21表面に析出したマンガン酸化物19を常に除去できる。すなわち、酸素が配線21中に常に入り込める状態に保たれるようになる。したがって、配線21中の余剰なマンガンの除去が短時間かつ低温で行うことができる。これにより、配線21中に拡散されるマンガンが低減され、配線抵抗の低抵抗化が図れるとともに、サーマルバジェットの低減による配線信頼性の確保ができるという利点がある。また、従来技術のように高温長時間のアニール処理が必要なくなるので、配線21に生じる欠陥を低減することができ、信頼性の向上が図れるという利点がある。
上記第2、第3の製造方法において、析出工程と除去工程とを繰り返し行う場合、最後の除去工程は研磨(例えばCMP)によって除去することも可能である。
上記第1〜第3の製造方法においては、配線の抵抗が実使用レベルになるまで析出工程と除去工程とを繰り返し行うことが好ましい。このように析出工程と除去工程とを繰り返して行うことにより、配線材料中のマンガンを自由に排除することができるようになる。これによって、マンガンの濃度を自由に設定することができるようになり、絶縁膜界面に析出させるマンガン化合物中のマンガン濃度を自由に設定することが可能になる。
上記第1〜第3の製造方法において、析出工程と除去工程とを繰り返して行う場合、その繰り返し回数は、予め繰り返し回数を設定して行うことができる。この場合、どの程度繰り返せば所定の厚さのバリア層が形成されるのか、所定の配線抵抗になるのか、サンプルによって調べておく必要がある。また、配線抵抗に関しては、除去工程を終了した後に配線抵抗を測定し、その測定値に基づいて繰り返し回数を制御することもできる。すなわち、配線抵抗が設定値より高い場合には、析出工程と除去工程とをさらに繰り返し行い、配線抵抗が設定値以下であれば、処理を終了する。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、サーマルバジェット(Thermal Budget)の低減によりチップの信頼性が確保できるうえ、配線形成上もメッキ後のアニールを高温とすると欠陥増などの問題点が生ずるため、その対策ともなり得る。
本発明の半導体装置の製造方法(第1の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第1の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第2の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第3の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第4の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第5の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法(第6の製造方法)に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。
符号の説明
13…絶縁膜、14…凹部、17…シード層、18…バリア層、19…マンガン酸化物、20…配線材料、21…配線

Claims (17)

  1. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記シード層を形成した後で前記配線材料を埋め込む前に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記シード層表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、
    前記マンガン酸化物を除去する除去工程と
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記析出工程と前記除去工程とを繰り返し行う
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記析出工程と前記除去工程とを同一チャンバーで行う場合に、前記析出工程と前記除去工程との間および前記除去工程と前記析出工程との間に、不活性なガスを用いて少なくとも1回のパージを行う
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記配線材料を埋め込む工程の後で前記余剰な配線材料を除去する前に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記埋め込まれた配線材料表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、
    前記マンガン酸化物を除去する除去工程とを備え、
    前記析出工程と前記除去工程とを繰り返し行う
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記析出工程と前記除去工程とを同一チャンバーで行う場合に、前記析出工程と前記除去工程との間および前記除去工程と前記析出工程との間に、不活性なガスを用いて少なくとも1回のパージを行う
    ことを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  8. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記配線を形成した後に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記配線表面にマンガン酸化物を析出させる析出工程と、
    前記マンガン酸化物を除去する除去工程とを備えた
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記析出工程と前記除去工程とを繰り返し行う
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記析出工程と前記除去工程とを同一チャンバーで行う場合に、前記析出工程と前記除去工程との間および前記除去工程と前記析出工程との間に、不活性なガスを用いて少なくとも1回のパージを行う
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  12. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記シード層を形成した後で前記配線材料を埋め込む前に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記シード層表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項12記載の半導体装置の製造方法。
  14. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記配線材料を埋め込む工程の後で前記余剰な配線材料を除去する前に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記埋め込まれた配線材料表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  16. 絶縁膜に形成された凹部の内面に銅を主成分としてマンガンを含有するシード層を形成し、さらに前記凹部に銅を主成分とする配線材料を埋め込んだ後、余剰な配線材料を除去して前記凹部内に前記配線材料を残すことで配線を形成する半導体装置の製造方法において、
    前記配線を形成した後に、
    熱処理により前記シード層中のマンガンを前記絶縁膜との界面にマンガン化合物として析出させてバリア層を形成するとともに、前記配線表面にマンガン酸化物を析出させると同時に析出させたマンガン酸化物を除去する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 前記熱処理時に、プラズマ、紫外線もしくは電子線を前記配線材料に照射する
    ことを特徴とする請求項16記載の半導体装置の製造方法。
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