JP2007107484A - シリンダヘッドカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、オイルコントローラバルブの組み付け時の作業性の向上が図られるシリンダヘッドカバーを提供する。
【解決手段】シリンダヘッドカバー15は、油圧を制御するオイルコントローラバルブ(OCV)30pを搭載する。シリンダヘッドカバー15は、シリンダヘッド14を覆う樹脂カバー部36と、OCV30pが配置され、OCV30pに通じる進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24が形成され、樹脂カバー部36と一体に設けられる金属製のスリーブ20と、進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24をシールし、樹脂カバー部36と一体に設けられるガスケット部37とを備える。
【選択図】図6

Description

この発明は、一般的には、シリンダヘッドカバーに関し、より特定的には、オイルコントローラバルブを搭載し、そのオイルコントローラに通じるオイル通路のシール構造を備えたシリンダヘッドカバーに関する。
従来のシリンダヘッドカバーに関係して、たとえば、特開平11−132016号公報には、油路の取り回しを容易にし、油圧応答性の向上およびシリンダヘッドカバーのコンパクト化を図ることを目的とした可変バルブタイミング装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された可変バルブタイミング装置は、シリンダヘッドカバーの上面に配置され、オイルコントローラバルブを収納するバルブケースと、オイルコントローラバルブに通じる油路が形成された中間部材とを備える。バルブケースには嵌挿部が形成されている。中間部材の突出部が、嵌挿部に嵌め合わされている。中間部材には、バルブケースと中間部材との間で油路をシールするOリングが設けられている。
また、特開2002−71024号公報には、所定のシール圧を確保することを目的とした弾性ガスケットが開示されている(特許文献2)。特許文献2では、プラスチック製のシリンダヘッドカバーにガスケット保持溝が形成されている。ガスケット保持溝には、弾性を有するカバーガスケットが嵌合されている。
また、特開平7−5886号公報には、相互に結合される両部分の一方への前組み立てが可能であり、両部分の他方への組み立て、分解が容易に行なわれる音響遮断結合要素が開示されている(特許文献3)。特許文献3では、エラストマー材料、特にゴムから成る型体が、第1部分に形成された孔に挿入されている。第1部分は、代表的にシリンダヘッドカバーである。
特開平11−132016号公報 特開2002−71024号公報 特開平7−5886号公報
上述の特許文献1に開示された可変バルブタイミング装置は、中間部材の突出部をバルブケースの嵌挿部に嵌合させる構成を備えるため、中間部材の突出部およびバルブケースの嵌挿部とも、厳しい加工精度が必要となる。また、バルブケースの嵌挿部の近傍には、同様に厳しい加工精度が必要となるオイルコントローラバルブの挿入孔が存在する。このため、嵌挿部および挿入孔の加工後、バルブケースの形状が切削抵抗によって変形するおそれが生じる。また、中間部材の突出部には、狭い範囲に複数の油路やOリング溝が形成されるため、加工が困難になったり、切り粉やバリの除去作業が複雑になるおそれが生じる。
このような理由から、特許文献1ではオイルコントローラバルブの搭載構造が、困難な加工を伴う複雑な形状となる。一方、オイルコントローラバルブの組み付け時においても、中間部材の突出部にOリングを設ける必要があるため、作業性が低下するおそれが生じる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成で、オイルコントローラバルブの組み付け時の作業性の向上が図られるシリンダヘッドカバーを提供することである。
この発明に従ったシリンダヘッドカバーは、油圧によりバルブの開閉タイミングを可変制御する可変バルブタイミング機構を有する内燃機関に設けられている。シリンダヘッドカバーは、油圧を制御するオイルコントローラバルブを搭載する。シリンダヘッドカバーは、内燃機関のシリンダヘッドを覆う樹脂カバー部と、オイルコントローラバルブが配置され、オイルコントローラバルブに通じる油路が形成され、樹脂カバー部と一体に設けられる金属製のスリーブ体と、油路をシールし、樹脂カバー部と一体に設けられる樹脂ガスケット部とを備える。
このように構成されたシリンダヘッドカバーによれば、油路をシールする樹脂ガスケット部が樹脂カバー部に一体に設けられている。このため、樹脂カバー部と樹脂ガスケット部とが別々に設けられている場合と比較して、シリンダヘッドカバーの構成を簡易にし、内燃機関にシリンダヘッドカバーを組み付ける際の作業性を向上させることができる。
また好ましくは、樹脂ガスケット部は、エラストマー材料から形成されている。
また、樹脂カバー部は、樹脂カバー部と異なる熱膨張係数を有し、油路に連通する別の油路が形成されたベース部材に固定されている。樹脂ガスケット部は、樹脂カバー部とベース部材との間に配置され、油路と別の油路との連通位置をシールする。
以上説明したように、この発明に従えば、簡易な構成で、オイルコントローラバルブの組み付け時の作業性の向上が図られるシリンダヘッドカバーを提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるシリンダヘッドカバーを備えるエンジンの可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。図中に示す可変バルブタイミング機構は、インテークバルブやエキゾーストバルブの開閉時期(バルブタイミング)を変更するため、ガソリンエンジン等の内燃機関に設けられる。
図1を参照して、可変バルブタイミング機構は、シリンダヘッド上部に設けられている。可変バルブタイミング機構は、ベーン部121を有するロータ120と、ロータ120を収容するハウジング110とを備える。ハウジング110は、タイミングチェーンが掛けられるスプロケット125に固定されており、スプロケット125とともに回転する。
カムシャフト122には、その軸方向に複数、並んで、インテークバルブもしくはエキゾーストバルブを開閉駆動するカム123が形成されている。ロータ120は、カムシャフト122に固定されている。ロータ120は、カムシャフト122とともに回転する。ロータ120は、ハウジング110に対して相対的に回転可能に設けられている。
ハウジング110は、油圧室である進角室111および遅角室112を有する。進角室111と遅角室112とは、ベーン部121によって区画されている。進角室111および遅角室112には、図示しないオイルコントローラバルブに通じるオイル通路がそれぞれ独立して接続されている。そのオイル通路を通じて進角室111もしくは遅角室112に油が供給されると、ベーン部121が進角室111と遅角室112との間の気密を保ちながらハウジング110内で移動し、進角室111および遅角室112の体積が変化する。このとき、カムシャフト122がロータ120とともに回転することによって、カムシャフト122の位相が変化する。
矢印101に示す進角方向(カムシャフト122の回転方向と同じ方向)にカムシャフト122を回転させる場合には、進角室111が大きくされ、遅角室112が小さくされる。この場合、進角室111の油圧が遅角室112の油圧よりも大きくなるように、進角室111に油が供給される。一方、矢印102に示す遅角方向(カムシャフト122の回転方向と反対方向)にカムシャフト122を回転させる場合には、進角室111が小さくされ、遅角室112が大きくされる。この場合、遅角室112の油圧が進角室111の油圧よりも大きくなるように、遅角室112に油が供給される。
なお、ハウジング110は、吸気側および排気側の両方に設けられていても良いし、いずれか一方に設けられてもいても良い。ロータ120が有するベーン部121の数は、図1中では4枚であるが、これに限定されず、異なる枚数であっても良い。ベーン部121には、エンジン停止時にベーン部121を所定の位置に固定するためのロックピンが設けられていても良い。
進角室111および遅角室112の油圧は、オイルコントローラバルブにより制御される。具体的には、エンジンコントロールユニットが、各センサから受けた信号をもとに、内燃機関の運転状況に合った制御信号をオイルコントローラバルブに送る。この制御信号に基づき、オイルコントローラバルブは、進角室111および遅角室112に与える油圧を制御し、進角室111および遅角室112の大きさを調整する。これにより、カムシャフト122の位相を連続して変化させることが可能となる。
図2から図4は、図1中の可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図である。図2は進角状態、図3は遅角状態、図4は保持状態を示す。
図2を参照して、ハウジング110の進角室111には、進角側オイル通路131が接続されており、遅角室112には、遅角側オイル通路132が接続されている。進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132の双方は、オイルコントロールバルブ(OCV)30に接続されている。OCV30は、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132のオイル流れを切り換える、切り換え弁として機能する。
OCV30は、図示しないシリンダヘッドカバーを構成し、OCV設置孔20hが形成されたスリーブ20に取り付けられる。OCV30は、OCV設置孔20hに挿入されている。スリーブ20には、進角側オイル通路131に通じる進角側オイル孔21と、遅角側オイル通路132に通じる遅角側オイル孔22と、OCV30に常時、油を供給するオイル供給孔24と、OCV30から油を排出するドレン孔23および25とが形成されている。
OCV30は、オイル流れを制御するスプール弁33を備える。エンジンコントロールユニット(ECU)140からの信号を受けて、スプール弁33がストロークすることにより、スリーブ20に形成された上記の各孔が適当な組み合わせで連通される。
進角方向にカムシャフト122を回転させる場合には、OCV30のスプール弁33は、進角側オイル孔21とオイル供給孔24とが連通し、遅角側オイル孔22とドレン孔23とが連通する位置に位置決めされる。これにより、オイル供給孔24からOCV30に供給された油が、進角側オイル通路131を通って進角室111に流れ込む。また、遅角室112の油が、遅角側オイル通路132を通ってドレン孔23から排出される。結果、進角室111が膨張し、遅角室112が縮小するため、カムシャフト122が進角方向に回転する。
図3を参照して、遅角方向にカムシャフト122を回転させる場合には、OCV30のスプール弁33は、遅角側オイル孔22とオイル供給孔24とが連通し、進角側オイル孔21とドレン孔25とが連通する位置に位置決めされる。これにより、オイル供給孔24からOCV30に供給された油が、遅角側オイル通路132を通って遅角室112に流れ込む。また、進角室111の油が、進角側オイル通路131を通ってドレン孔25から排出される。結果、遅角室112が膨張し、進角室111が縮小するため、カムシャフト122が遅角方向に回転する。
図4を参照して、ECU140は、走行状態に応じて目標進角度を算出し、制御を行なう。図2および図3に示す工程により目標タイミングにセットした後は、走行状態が変化しない限り、OCV30を中立にすることによりタイミングが保持される。この状態が保持時となる。
この場合、OCV30のスプール弁33は、進角側オイル孔21および遅角側オイル孔22の双方を閉じる位置に位置決めされる。これにより、進角室111および遅角室112の油圧が保持されるとともに、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132のいずれにもオイル供給孔24からの油が供給されなくなる。結果、任意の目標位置へバルブタイミングを保持すると同時に、エンジンオイルの不要な流失を抑えることができる。
図5は、オイルコントローラバルブが取り付けられるエンジンの斜視図である。図5を参照して、エンジン10は、V字状に配置された右バンク12と左バンク13とを備えるV型多気筒エンジンである。
右バンク12および左バンク13は、各々、シリンダヘッド14と、シリンダヘッド14に取り付けられるシリンダヘッドカバー15とを備える。シリンダヘッド14には、図1中のカムシャフト122や、カムシャフト122によって開閉駆動されるバルブが設けられている。シリンダヘッドカバー15は、カムシャフト122が露出するのを防ぐと同時に、シリンダヘッド14内の油を封止する役割を果たす。
シリンダヘッド14は、たとえばアルミニウム合金から形成されている。右バンク12を構成するシリンダヘッドカバー15には、吸気側OCV30mおよび排気側OCV30nが取り付けられる。左バンク13を構成するシリンダヘッドカバー15には、吸気側OCV30pおよび排気側OCV30qが取り付けられる。
図6は、図5中のVI−VI線上に沿ったシリンダヘッドカバーの断面図である。図7は、図6中のVII−VII線上に沿ったシリンダヘッドカバーの底面図である。
図6および図7を参照して、シリンダヘッドカバー15は、シリンダヘッド14に固定され、カムシャフト122を収容する内部空間41を規定する樹脂カバー部36と、樹脂カバー部36に一体に設けられたスリーブ20およびガスケット部37とから構成されている。シリンダヘッドカバー15は、エンジン10で発生した熱により、たとえば200℃から300℃ほどまで温度上昇する。
樹脂カバー部36は、コスト、見栄え、防音の観点から樹脂材料から形成されている。樹脂カバー部36は、たとえばナイロン系樹脂から形成されている。
内部空間41には、さらに、シリンダヘッド14に固定されたベース部材としてのカムキャップ27が収容されている。カムキャップ27は、シリンダヘッド14とともにカムシャフト122を回転自在に支持している。
カムキャップ27は、金属から形成されている。カムキャップ27は、たとえばアルミニウム合金から形成されている。カムキャップ27と樹脂カバー部36とは、互いに異なる材料から形成されている。このため、カムキャップ27と樹脂カバー部36とは、互いに異なる熱膨張係数を有する。カムキャップ27は、相対的に小さい熱膨張係数を有し、樹脂カバー部36は、相対的に大きい熱膨張係数を有する。
なお、シリンダヘッド14は、インテークバルブやエキゾーストバルブが設けられる本体部と、その本体部に固定され、カムシャフトを支持するカムシャフト支持部とから構成されていても良い。この場合、カムキャップ27は、シリンダヘッド14のカムシャフト支持部に固定される。
OCV設置孔20hが形成されたスリーブ20は、内部空間41に設けられている。OCV設置孔20hは、内部空間41から内部空間41の外側まで貫通している。進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22、オイル供給孔24ならびにドレン孔23および25は、OCV設置孔20hに連通している。
スリーブ20は、金属から形成されている。好ましくは、スリーブ20は、OCV30を形成する材料と同じ材料から形成されており、たとえばアルミニウム合金から形成されている。スリーブ20は、インサート樹脂成形により、樹脂カバー部36と一体に設けられている。つまり、スリーブ20は、樹脂カバー部36の樹脂成形時にシリンダヘッドカバー15と一体にされている。
カムキャップ27には、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132の一部の区間が形成されている。カムキャップ27に形成された進角側オイル通路131は、スリーブ20に形成された進角側オイル孔21に通じており、カムキャップ27に形成された遅角側オイル通路132は、カムキャップ27に形成された遅角側オイル孔22に通じている。すなわち、スリーブ20には、OCV30と、カムキャップ27に形成されたオイル通路とを連結するためのオイル通路が形成されている。
図示されていないが、スリーブ20に形成されたオイル供給孔24は、カムキャップ27を介してシリンダヘッド14側のオイルギャラリに通じている。ドレン孔23および25は、内部空間41に通じている。
スリーブ20は、進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24が開口する表面としての底面20cと、底面20cの周縁で、進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24の開口位置を取り囲むように延在する外周面20dとを有する。底面20cは、カムキャップ27と接触している。外周面20dは、樹脂カバー部36から露出している。
ガスケット部37は、外周面20dの周りに設けられている。ガスケット部37は、カムキャップ27と接触している。ガスケット部37は、樹脂カバー部36とカムキャップ27との間に挟持されるように設けられている。カムキャップ27は、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132が開口する表面としての頂面27aを有する。ガスケット部37は、底面20cとほぼ同一平面上で頂面27aと接触している。ガスケット部37は、スリーブ20に形成された油路としての進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24と、カムキャップ27に形成された別の油路としてのオイル通路とが連通する位置をシールしている。ガスケット部37は、進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24に流れる油が内部空間41に漏れることを防いでいる。
ガスケット部37は、エラストマー(elastomer:常温付近でゴム弾性を示す高分子材料)から形成されている。ガスケット部37は、たとえば、樹脂カバー部36を形成する樹脂材料と同系の材料、ナイロン系エラストマーから形成されている。本実施の形態では、樹脂カバー部36とガスケット部37とが直接、接触している。つまり、樹脂カバー部36とガスケット部37との間にプライマーを介在させることなく、樹脂カバー部36とガスケット部37とが、互いに接合している。
樹脂カバー部36を形成する樹脂材料とカムキャップ27を形成する金属との熱膨張係数の差に起因し、所定の温度変化に対して、樹脂カバー部36にはカムキャップ27よりも大きい寸法変化が生じる。このため、カムキャップ27と、樹脂カバー部36に一体に設けられたスリーブ20との間で、オイル通路が芯ずれを起こす場合がある。しかしながら、本実施の形態では、エラストマーから形成されたガスケット部37が樹脂カバー部36と一体に設けられている。このため、ガスケット部37を樹脂カバー部36の寸法変化に追従させ易くなる。これにより、温度変化によってガスケット部37のシール性が損なわれることを防止できる。
図8から図10は、シリンダヘッドカバーの製造工程を示す断面図である。図8を参照して、シリンダヘッドカバー15の製造には、樹脂導入孔53およびエラストマー導入孔54が形成された上金型52と、スリーブ設置用凹部57が形成された下金型56とを有する金型装置51が用いられる。上金型52には、上下に移動する可動部55が設けられている。
まず、スリーブ20をスリーブ設置用凹部57に設置し、下金型56と上金型52とを組み合わせる。
図9を参照して、下金型56と上金型52とを組み合わせた状態でスリーブ20の周囲には、樹脂カバー部36を形取り、樹脂導入孔53が連通するキャビティ58が形成される。樹脂導入孔53を通じてキャビティ58に高温、高圧の液体状の樹脂を注入する。
図10を参照して、次に、可動部55を移動させ、樹脂カバー部36と隣接する位置にガスケット部37を形取るガスケット用キャビティ59を形成する。エラストマー導入孔54を通じて、ガスケット用キャビティ59に液体状のエラストマーを注入する。下金型56と上金型52とを離間させ、スリーブ20およびガスケット部37が一体に設けられたシリンダヘッドカバー15をスリーブ設置用凹部57から取り外す。取り出されたシリンダヘッドカバー15が冷却される過程で、樹脂カバー部36とガスケット部37とが互いに接合される。
この発明の実施の形態1におけるシリンダヘッドカバー15は、油圧によりバルブの開閉タイミングを可変制御する可変バルブタイミング機構を有する内燃機関としてのエンジン10に設けられている。シリンダヘッドカバー15は、油圧を制御するオイルコントローラバルブ(OCV)30を搭載する。シリンダヘッドカバー15は、エンジン10のシリンダヘッド14を覆う樹脂カバー部36と、OCV30が配置され、OCV30に通じる油路としての進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24が形成され、樹脂カバー部36と一体に設けられる金属製のスリーブ体としてのスリーブ20と、進角側オイル孔21、遅角側オイル孔22およびオイル供給孔24をシールし、樹脂カバー部36と一体に設けられる樹脂ガスケット部としてのガスケット部37とを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるシリンダヘッドカバーによれば、シリンダヘッドカバー15の製造工程時に、ガスケット部37が樹脂カバー部36に一体に設けられる。このため、ガスケット部37に替わるシール部材を別途、設ける場合と比較して、シリンダヘッドカバー15を簡易な構成にできる。また、シリンダヘッドカバー15をシリンダヘッド14に組み付ける工程時に、カムキャップ27とシリンダヘッドカバー15との間にシール部材を組み付ける必要がない。このため、シリンダヘッドカバー15の組み付け時の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、オイルコントローラバルブが取り付けられる内燃機関をV型多気筒エンジンとして説明したが、V型に限定されず、たとえば直列型、W型、水平対向型などであっても良い。
(実施の形態2)
図11は、この発明の実施の形態2におけるシリンダヘッドカバーを示す断面図である。図11は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態におけるシリンダヘッドカバーは、実施の形態1におけるシリンダヘッドカバーと比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図11を参照して、本実施の形態では、ガスケット部37と樹脂カバー部36との間に、両者を接合するためのプライマー61が配置されている。この場合、ガスケット部37は、樹脂カバー部36と別々に成形される。その後、ガスケット部37は、プライマー61を介して樹脂カバー部36に熱溶着される。なお、図中のプライマー61は、ある程度の厚みを持って示されているが、実際のプライマー61は、顕微鏡等を用いて確認される程度に微視的に存在する。
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるシリンダヘッドカバーによれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1におけるシリンダヘッドカバーを備えるエンジンの可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。 図1中の可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図であり、進角状態を示す。 図1中の可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図であり、遅角状態を示す。 図1中の可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図であり、保持状態を示す。 オイルコントローラバルブが取り付けられるエンジンの斜視図である。 図5中のVI−VI線上に沿ったシリンダヘッドカバーの断面図である。 図6中のVII−VII線上に沿ったシリンダヘッドカバーの底面図である。 シリンダヘッドカバーの第1製造工程を示す断面図である。 シリンダヘッドカバーの第2製造工程を示す断面図である。 シリンダヘッドカバーの第3製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態2におけるシリンダヘッドカバーを示す断面図である。
符号の説明
10 エンジン、14 シリンダヘッド、15 シリンダヘッドカバー、20 スリーブ、21 進角側オイル孔、22 遅角側オイル孔、24 オイル供給孔、27 カムキャップ、30 オイルコントローラバルブ(OCV)、36 樹脂カバー部、37 ガスケット部、131 進角側オイル通路、132 遅角側オイル通路。

Claims (3)

  1. 油圧によりバルブの開閉タイミングを可変制御する可変バルブタイミング機構を有する内燃機関に設けられ、前記油圧を制御するオイルコントローラバルブを搭載するシリンダヘッドカバーであって、
    前記内燃機関のシリンダヘッドを覆う樹脂カバー部と、
    前記オイルコントローラバルブが配置され、前記オイルコントローラバルブに通じる油路が形成され、前記樹脂カバー部と一体に設けられる金属製のスリーブ体と、
    前記油路をシールし、前記樹脂カバー部と一体に設けられる樹脂ガスケット部とを備える、シリンダヘッドカバー。
  2. 前記樹脂ガスケット部は、エラストマー材料から形成されている、請求項1に記載のシリンダヘッドカバー。
  3. 前記樹脂カバー部は、前記樹脂カバー部と異なる熱膨張係数を有し、前記油路に連通する別の油路が形成されたベース部材に固定され、
    前記樹脂ガスケット部は、前記樹脂カバー部と前記ベース部材との間に配置され、前記油路と前記別の油路との連通位置をシールする、請求項1または2に記載のシリンダヘッドカバー。
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