JP4729396B2 - シール部材の取付構造 - Google Patents

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この発明は、例えば内燃機関のバルブタイミングコントロール機構の油圧制御バルブなどをシールするために用いられる円筒状シール部材の取付構造に関する。
特許文献1や特許文献2には、内燃機関のバルブタイミングコントロール機構の作動油圧を可変制御するためのスプール弁からなる油圧制御バルブを、シリンダヘッドカバーに取り付けるようにした構成が開示されている。上記油圧制御バルブは、一端にソレノイドを備えた略円柱状のもので、入口ポートや出口ポートとなる複数のバルブ側ポートが軸方向の異なる位置にそれぞれ設けられている。シリンダヘッドカバー側には、この油圧制御バルブが一端から挿入される有底円筒状のバルブハウジング部が形成されており、その内周面に、上記バルブ側ポートと個々に連通するハウジング側油路が開口形成されている。ここで、これらの特許文献では、バルブハウジング部内に略円柱状の油圧制御バルブがシール部材を介さずに挿入され、バルブハウジング部の内周面と油圧制御バルブの外周面とが直接に密接して、各ポート間のシールを行っている。
特開2003−35125号公報 特開2003−35199号公報
上述したように略円柱状の油圧制御バルブを円筒状のバルブハウジング部に直接に挿入する構成では、シール性確保のために、互いに面接触するバルブハウジング部内周面と油圧制御バルブ外周面とに高い寸法精度(公差)が要求される。従って、高精度な仕上げ加工などにより、加工コストが嵩む問題がある。
また、バルブハウジング部を含めたシリンダヘッドカバーがアルミニウムダイキャスト製つまり金属製で、接触面がいわゆるメタルシールとなる場合には、上述したような高い寸法精度を実現することも可能ではあるが、主に軽量化などのために近年多く採用される傾向にある合成樹脂製のシリンダヘッドカバーにあっては、熱変形もあることから、シールに必要な高い寸法精度を実現することが到底不可能である。
このため、油圧制御バルブと円筒状のバルブハウジング部との間に、ゴム等の弾性を有する円筒状のシール部材を介在させることが検討されているが、十分なシール性を確保するためにシール部材の圧縮代を大きく設定すると、バルブハウジング部への挿入が困難となり、挿入時に亀裂が生じたりし易い。つまり、シール部材のバルブハウジング部への挿入性とシール性とはトレードオフの関係にあり、両立させることが困難である。
第1の発明は、円筒状内周面に流体通路が開口したハウジングの内周に、上記流体通路に対応する連通路が開口した円筒状シール部材を配置し、このシール部材によって上記流体通路の先端開口周囲をシールするようにしたシール部材の取付構造において、上記ハウジング側の円筒状内周面を、上記流体通路の先端開口が短径方向に位置する断面楕円形とし、かつ上記円筒状シール部材の外周面を、上記連通路が長径方向に位置する断面楕円形とし、ハウジング内で上記シール部材を回転させて該シール部材外周面の長径方向を上記ハウジング側の短径方向に合致させるようにしたことを特徴としている。
すなわち、ハウジングの内周面およびシール部材の外周面が、それぞれ断面楕円形をなしているので、ハウジング内にシール部材を挿入する際には、各々の長径方向を合致させた姿勢で挿入することで、圧縮代が0もしくは少ない状態で、容易に挿入することができる。そして、挿入後、シール部材を相対的に90°程度回転させれば、シール部材外周面の長径方向部分がハウジング内周面の短径方向部分に合致し、大きな圧縮代が得られる。これにより、流体通路と連通路とが互いに連通し、その周囲が確実にシールされる。
なお、本発明における”楕円形”とは、厳密な数学的な意味での楕円に限定されるものではなく、長径と短径とを有する数学上の楕円に近似した形状を広く含むものである。また、二つの楕円は、必ずしも相似形である必要はない。
好ましい一つの態様では、弾性材料からなる上記シール部材の外周面に、上記連通路ならびにハウジング側の流体通路の周囲を囲むビード部が形成されている。このように外周面から突出したビード部を有する場合でも、楕円の方向を揃えた姿勢でハウジング内に挿入すれば、容易に挿入でき、ビード部に亀裂が生じたりすることがない。
また本発明の一つの態様では、上記シール部材の外周面の長径方向位置に、上記連通路と軸方向に並んで位置決め突起が設けられており、上記ハウジング側の内周面の短径方向位置に、上記位置決め突起と嵌合する位置決め孔が設けられている。このような位置決め突起と位置決め孔との嵌合によって、流体通路と連通路とが合致した所定の位置が確実に保持される。さらに、上述したビード部を有する場合には、シール部材を回転させる際に、位置決め突起がハウジング内周面に当接することで、ビード部が保護される。
本発明のシール部材の取付構造は、例えば、前述した油圧制御バルブのようなスプール弁のシールに好適である。すなわち、複数のバルブ側ポートが軸方向に並んで設けられた略円柱状のスプール弁が上記シール部材の内周に配置されており、上記ハウジング側には上記バルブ側ポートに対応して複数の流体通路が軸方向に並んで開口しており、上記連通路が複数開口形成された上記シール部材を介して、各バルブ側ポートが対応する流体通路と連通している。
第2の発明は、第1の発明と同様の着想に基づくものであって、円筒状内周面に流体通路が開口したハウジングの内周に、上記流体通路に対応する連通路が開口した円筒状シール部材を配置し、このシール部材によって上記流体通路の先端開口周囲をシールするようにしたシール部材の取付構造において、上記円筒状シール部材の外周面を、上記連通路が長径方向に位置する断面楕円形とし、上記ハウジング側の円筒状内周面を、上記シール部材がその長径方向に密に保持される輪郭を備えた第1の部分と、上記シール部材が緩く嵌る輪郭を備えた第2の部分と、が連続した略8の字形の断面形状とし、かつ上記第1の部分に上記流体通路が開口し、上記ハウジング内で上記シール部材を上記第2の部分から上記第1の部分へ転動させて該シール部材を上記第1の部分に嵌め込むようにしたことを特徴としている。
すなわち、ハウジング内にシール部材を挿入する際には、略8の字形の断面形状をなす円筒状内周面の第1の部分に沿って、軸方向に挿入する。この位置では、圧縮代が0もしくは少ない状態で、容易に挿入することができる。そして、挿入後、シール部材をその長径寄り付近を支点として第2の部分の側に転動させ、第1の部分に嵌め込めば、シール部材外周面の長径方向部分が両側から密に保持され、大きな圧縮代が得られる。これにより、流体通路と連通路とが互いに連通し、その周囲が確実にシールされる。
一つの態様では、上記第1の部分と上記第2の部分との境界における内径が、上記シール部材の長径よりも狭まっている。従って、第1の部分の側に嵌め込まれたシール部材は、第2の部分の側に抜け出ることがなく、その位置に確実に保持される。
この発明によれば、円筒状シール部材をハウジング内に容易に組み付けることができるとともに、組付状態では、その連通路とハウジング側の流体通路とを囲むシールが必要な特定の方向について大きな圧縮代を確保でき、高いシール性が得られる。つまり、ハウジングに対する挿入性とシール性とを高いレベルで両立させることができる。
以下、前述したシリンダヘッドカバーにおけるバルブタイミングコントロール機構用油圧制御バルブのシール構造に適用した本発明の一実施例を説明する。
図1は、油圧制御バルブ51が取り付けられる有底円筒状のバルブハウジング部2を一体に備えた内燃機関のシリンダヘッドカバー1の断面図を示している。このシリンダヘッドカバー1は、上壁部および側壁部を有する下面が開口した偏平な箱状をなし、図示しないシリンダヘッドの上面に取り付けられるものであって、主に軽量化のために、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂材料により一体に射出成形されている。そして、その上壁部の一方の側部に、上記バルブハウジング部2が、その中心軸線を略水平方向とした姿勢で形成されている。
上記油圧制御バルブ51は、内燃機関の吸気弁のバルブタイミングを連続的に変更するように図示しない吸気カムシャフトの先端部に配置されるバルブタイミングコントロール(VTC)機構52の作動油圧を、油路の切換により可変制御する一種のスプール弁であって、その本体部分は、金属製の略円柱状をなし、かつ一端に、図示しない内部のスプールを摺動させるソレノイド53を備えている。上記バルブタイミングコントロール機構52は、進角側油圧室と遅角側油圧室とを具備し、エンジンコントロールユニット54が上記ソレノイド53をいわゆるデューティ比制御することにより、各々の油圧室に供給する油圧が変化し、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相が変化するようになっている。
上記油圧制御バルブ51は、シリンダヘッドカバー1に装着した状態では、その略円柱状の本体部分が上記バルブハウジング部2内に挿入され、ソレノイド53部分のみがバルブハウジング部2の開口部から外側へ突出した状態となっているが、バルブハウジング部2内周と油圧制御バルブ51の本体部分との間には、両者間での作動油圧の漏洩を防止するために、有底円筒状をなす弾性を有するシール部材21が介装されている。
詳しくは、図2にも示すように、上記油圧制御バルブ51の外周面には、軸方向の5箇所に、バルブ側ポート55が全周に亘る環状溝として形成されており、それぞれの間を隔てるように、4箇所にランド部56が残存している。これらのランド部56の外周面は、ソレノイド53に隣接した基部57の外周面とともに、シール部材21の内周面22に密に嵌合している。
また、上記バルブ側ポート55の軸方向位置に対応して、上記バルブハウジング部2の内周面3に、5つの油路4が開口形成されている。これらの油路4は、上記内周面3のシリンダヘッドカバー1下側となる位置に、軸方向に概ね一列に並んで設けられており、それぞれ円形の孔として開口している。なお、5つの油路4の中で、軸方向両側に位置する2つの油路4は、シリンダヘッドカバー1内部に開放されたドレン油路であり、中央に位置する油路4は、図示せぬ潤滑油通路に接続されて高圧の作動油(潤滑油)が導かれる油圧供給油路であり、残りの2つの油路4が、前述した進角側油圧室と遅角側油圧室とにそれぞれ接続される進角側油路および遅角側油路である。
そして、上記油圧制御バルブ51と上記バルブハウジング部2との間に介在するシール部材21は、アクリルゴム等の弾性材料から一体に型成形されているとともに、内部に補強用の円筒形金属製芯材23が埋設されており、その周方向の一部には、上記バルブ側ポート55と上記油路4とを個々に連通させるように、連通路となる矩形の開口部24が開口形成されている。この開口部24は、バルブ側ポート55および油路4と同じ数、つまり5個形成されており、油路4の開口位置に対応して、軸方向に概ね一列に並んで配置されている。
次に、本発明の要部であるバルブハウジング部2に対するシール部材21の取付構造について説明する。図3は、上記バルブハウジング部2の断面図(理解を容易にするためにシリンダヘッドカバー1本体部分を省略してバルブハウジング部2のみを単純化して示す)であり、この図に明らかなように、シール部材21が装着されるバルブハウジング部2の内周面3は、楕円形断面をなし、上記油路4が概ね楕円の短径方向に位置している。この内周面3の楕円の短径はD1、長径はD2である。
一方、シール部材21は、図4および図5に単体状態で示すように、油圧制御バルブ51が挿入される内周面22は、芯材23とともに真円形の断面を有しているが、外周面25は、短径に対し長径が僅かに大となった楕円形断面を有している。特に、連通路となる開口部24が概ね楕円の長径方向に位置している。この楕円の長径D3は、バルブハウジング部2側の内周面3の楕円の短径D1よりも僅かに大きい。また、シール部材21の楕円の短径D4は、バルブハウジング部2側の内周面3の楕円の短径D1よりも僅かに小さく、あるいは、短径D1とほぼ等しい。なお、バルブハウジング部2側の内周面3の楕円の長径D2は、シール部材21の外周面25の楕円の長径D3よりも十分に大きく設定されている。
また上記シール部材21の外周面25には、上記開口部24の周囲を囲むビード部26が断面略三角形に突出して形成されている。このビード部26は、5個の開口部24の周囲に個々に形成することも可能ではあるが、本実施例では、シール部材21の軸方向に沿った一対の縦ビード部26aと、シール部材21の周方向に沿った6本の横ビード部26bと、からなる連続した梯子型にビード部26が形成されている。なお、縦ビード部26aの周方向の位置は、外周面25の長径方向の点から周方向に過度に離れないように設定されている。
さらに、上記シール部材21の軸方向の両端部付近には、半径方向へ突出する略矩形の位置決め突起27がそれぞれ設けられている。この位置決め突起27は、シール部材21の楕円の長径方向に、5個の開口部24とほぼ一列に並ぶように配置されており、その高さ(外周面25からの突出量)は、ビード部26の高さよりも僅かに大きい。なお、その先端面27aは、外周面25と相似の円筒面をなしている。
上記位置決め突起27の位置に対応して、バルブハウジング部2側には、該位置決め突起27が嵌合する矩形の位置決め孔6が形成されている。この位置決め孔6は、貫通孔であってもよく、先端が封止された孔であってもよい。この一対の位置決め孔6は、内周面3の楕円の短径方向に位置し、従って、5個の油路4とほぼ一列に並ぶように配置されている。
上記のように構成されたシール部材21をバルブハウジング部2に取り付けるには、先ず、図6に示すように、シール部材21の長径方向とバルブハウジング部2の長径方向とを揃えた姿勢で、つまり開口部24の向きが油路4の方向から約90°離れた姿勢でもって、シール部材21をバルブハウジング部2内に挿入する。このとき、図示するように、両者間に十分な間隙が存在し、シール部材21はバルブハウジング部2内周面3に緩く接した状態であるので、手指等で容易に挿入することができる。
次に、開口部24と油路4とが合致するように、バルブハウジング部2内でシール部材21を約90°回転させる。より詳しくは、シール部材21の位置決め突起27が位置決め孔6に嵌り込む位置まで回転させる。この作業は、必要に応じて適宜な治具を用いるようにしてもよい。図7および図8は、位置決め突起27と位置決め孔6との嵌合によってシール部材21が所定位置に位置決めされた状態を示している。この状態では、シール部材21の長径方向がバルブハウジング部2内周面3の短径方向に合致し、従って、前者の長径D3と後者の短径D1との差が、シール部材21の開口部24付近での圧縮代となり、油路4および開口部24の周囲が確実にシールされる。特に、各々の開口部24の周囲を囲むビード部26によって、良好なシールが得られる。
ここで、上記のようにシール部材21を所定位置まで回転させるには、シール部材21の圧縮を伴うが、円弧面からなる内周面3に沿ってシール部材21の長径方向部分が徐々に圧縮されていくので、同じ圧縮代のものを軸方向に直線状に挿入する場合に比べて遙かに抵抗が小さく、シール部材21に亀裂が発生したりすることがない。特に、シール部材21外周面25から部分的に突出するビード部26の亀裂発生が一般に問題となるが、上記実施例では、シール部材21端部の位置決め突起27が位置決め孔6に嵌るまでは、該位置決め突起27が内周面3に摺接し、ビード部26を保護するので、ビード部26の亀裂発生が確実に回避される。
油圧制御バルブ51は、上記のようにシール部材21を所定位置に装着した後、その内周面22に挿入される。金属製部品である油圧制御バルブ51の外周面の寸法精度は十分に高いので、比較的小さな圧縮代を付与した面接触でもって、油圧制御バルブ51とシール部材21との間は良好にシールされる。従って、油圧制御バルブ51の挿入は容易である。
なお、本発明は、このような組立手順に必ずしも限定されるものではなく、例えばシール部材21を先に油圧制御バルブ51に組み付け、これをバルブハウジング部2内に挿入して回転させることも可能である。
このように上記実施例によれば、ビード部26の破損を確実に回避しつつ開口部24付近でのシール部材21の圧縮代ひいてはシール面圧をより大きく確保することが可能となり、比較的寸法精度が低くかつ熱膨張が大きな合成樹脂製シリンダヘッドカバー1のバルブハウジング部2にあっても、常に良好なシール性を得ることができる。
なお、上記実施例では、外部からの振動等に対し、位置決め突起27によって所定の組付状態が確実に維持されるが、例えば、バルブハウジング部2内周面3の短径方向の2箇所に、シール部材21の外周面25の長径方向部分がちょうど嵌る曲率の凹部をそれぞれ設け、これによって、シール部材21の回転位置の位置決めならびに保持を行うようにすることもできる。
次に、この発明の第2の実施例について、図9および図10を用いて説明する。なお、前述した実施例と重複する説明は省略し、主に異なる部分について説明する。シール部材21は前述した実施例のものと基本的に変わりがなく、外周面25が楕円形断面をなし、開口部24が概ね楕円の長径方向に位置しているが、この実施例では、前述した位置決め突起27は設けられていない。
これに対し、合成樹脂製シリンダヘッドカバー1の一部として形成されるバルブハウジング部2は、その内周面11の断面形状が、2つの略円弧状部分つまり第1の部分12と第2の部分13とが境界部14a,14bを介して連続してなる略8の字形の断面形状をなしている。第1の部分12は、最終的なシール位置となるもので、シール部材21の外周面25に概ね沿った輪郭を有するとともに、一方の境界部14aに比較的近い位置に前述した実施例と同様の5個の油路4が開口しており、かつこの油路4付近の部分12aとこれに対向する反対側の境界部14b近傍部分12bとの間の間隔が、シール部材21外周面25の長径D3よりも僅かに小さい。
一方、第2の部分13は、シール部材21の挿入位置となるもので、シール部材21の外周面25よりも僅かに大きな輪郭を備えている。また、油路4に対向する一方の境界部14bは、2つの円弧が単純に重なり合った形状をなすのに対し、油路4に隣接する他方の境界部14aは、互いに食い違った2つの円弧をステップ状に連結した形状をなしている。2つの境界部14a,14bの間の内径は、上記シール部材21の外周面25の長径よりも小さい。
上記の上記実施例においては、バルブハウジング部2内にシール部材21を装着する際には、まず図9に示すように、バルブハウジング部2の第2の部分13にシール部材21を挿入する。特に、一方の縦ビード部26aが境界部14a付近に位置するようにして挿入する。このとき、シール部材21は殆ど圧縮されることがなく、従って、軸方向に容易に挿入できる。
次に、図9の姿勢から境界部14a付近を支点としてシール部材21を第2の部分13から第1の部分12の側へと転動させる。換言すれば、シール部材21を転がしながら、第1の部分12へ押し込む。これにより、図10のようにシール部材21が第1の部分12の内側に嵌合する。特に、油路4付近の部分12aとこれに対向する境界部14b近傍部分12bとの間でシール部材21がその長径方向に密に保持される。つまり、長径方向に適宜な圧縮代が確保される。このとき、境界部14a,14bの間の内径が最も狭まっているので、この部分を一旦通過させれば、これが一種のストッパとなり、シール部材21が第1の部分12に確実に保持される。
この実施例においては、特に、図9に示す挿入時の姿勢から図10に示すシール位置へとシール部材21を移動させる際に、表面同士が擦れることなく転がる形となるので、シール部材21の外周面25、特にビード部26の破損がより確実に回避される。
以上、この発明を内燃機関の油圧制御バルブ51のシール部材21に適用した一実施例を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、略円筒状をなす種々のシール部材に適用することができる。
この発明を適用したシリンダヘッドカバーの断面図。 油圧制御バルブを単体で示す正面図。 バルブハウジング部の断面図。 シール部材の断面図。 シール部材の底面図。 バルブハウジング部にシール部材を挿入した状態の断面図。 シール部材を回転して装着した状態の断面図。 同じく装着状態の縦断面図。 第2の実施例を示すシール部材の挿入状態の断面図。 シール部材を所定位置に装着した状態の断面図。
符号の説明
1…シリンダヘッドカバー
2…バルブハウジング部
3…内周面
4…油路
6…位置決め孔
21…シール部材
22…内周面
24…開口部
25…外周面
26…ビード部
51…油圧制御バルブ
55…バルブ側ポート

Claims (6)

  1. 円筒状内周面に流体通路が開口したハウジングの内周に、上記流体通路に対応する連通路が開口した円筒状シール部材を配置し、このシール部材によって上記流体通路の先端開口周囲をシールするようにしたシール部材の取付構造において、
    上記ハウジング側の円筒状内周面を、上記流体通路の先端開口が短径方向に位置する断面楕円形とし、
    かつ上記円筒状シール部材の外周面を、上記連通路が長径方向に位置する断面楕円形とし、
    ハウジング内で上記シール部材を回転させて該シール部材外周面の長径方向を上記ハウジング側の短径方向に合致させるようにしたことを特徴とするシール部材の取付構造。
  2. 弾性材料からなる上記シール部材の外周面に、上記連通路ならびにハウジング側の流体通路の周囲を囲むビード部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシール部材の取付構造。
  3. 上記シール部材の外周面の長径方向位置に、上記連通路と軸方向に並んで位置決め突起が設けられており、上記ハウジング側の内周面の短径方向位置に、上記位置決め突起と嵌合する位置決め孔が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のシール部材の取付構造。
  4. 複数のバルブ側ポートが軸方向に並んで設けられた略円柱状のスプール弁が上記シール部材の内周に配置され、
    上記ハウジング側には上記バルブ側ポートに対応して複数の流体通路が軸方向に並んで開口しており、
    上記連通路が複数開口形成された上記シール部材を介して、各バルブ側ポートが対応する流体通路と連通していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシール部材の取付構造。
  5. 円筒状内周面に流体通路が開口したハウジングの内周に、上記流体通路に対応する連通路が開口した円筒状シール部材を配置し、このシール部材によって上記流体通路の先端開口周囲をシールするようにしたシール部材の取付構造において、
    上記円筒状シール部材の外周面を、上記連通路が長径方向に位置する断面楕円形とし、
    上記ハウジング側の円筒状内周面を、上記シール部材がその長径方向に密に保持される輪郭を備えた第1の部分と、上記シール部材が緩く嵌る輪郭を備えた第2の部分と、が連続した略8の字形の断面形状とし、かつ上記第1の部分に上記流体通路が開口し、
    上記ハウジング内で上記シール部材を上記第2の部分から上記第1の部分へ転動させて該シール部材を上記第1の部分に嵌め込むようにしたことを特徴とするシール部材の取付構造。
  6. 上記第1の部分と上記第2の部分との境界における内径が、上記シール部材の長径よりも狭まっていることを特徴とする請求項5に記載のシール部材の取付構造。
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