JP2005315170A - 可変バルブタイミング機構の搭載構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 応答性が改善された可変バルブタイミング機構の搭載構造を提供する。
【解決手段】 可変バルブタイミング機構の搭載構造は、シリンダヘッド51を覆うシリンダヘッドカバー52と、シリンダヘッドカバー52の上方に設けられ、オイル圧またはオイル流によりバルブタイミングを可変し、シリンダヘッドカバー52との間に隙間64が形成されているオイルコントロールバルブ装置としてのOCVユニット50と、隙間64をシールする弾性シール部材としてのリップシール55と、OCVユニット50を所定の位置に固定する固定部としての中空ボルト60とを備える。
【選択図】 図7

Description

この発明は、可変バルブタイミング機構の搭載構造に関し、より特定的には、車両に搭載される可変バルブタイミング機構の搭載構造に関するものである。
従来、可変バルブタイミング機構は、たとえば特開平11−132016号公報(特許献1)に開示されている。
特開平11−132016号公報
従来、動弁系のバルブタイミングを可変させるために、オイルコントロールバルブ(OCV)を用いて、油圧制御を行なっていた。このオイルコントロールバルブは、シリンダヘッドカバーに直接取付けられていた。
このような従来の構造では、シリンダヘッドカバーの振動の影響により、OCVの制御応答性が遅れるという問題があった。また、シリンダヘッドカバーをアルミダイカストなどの鋳造で製造すると、その部分に鋳造欠陥が発生しやすくなり、鋳造不良が多く発生するという問題があった。その結果、OCVの応答性および耐久性に影響を与えることがあった。
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、応答性および耐久性に優れた可変バルブタイミング機構の搭載構造を提供することを目的とする。
この発明に従った可変バルブタイミング機構の搭載構造は、内燃機関のバルブタイミングを可変制御することが可能な可変バルブタイミング機構の搭載構造であって、シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバーと、シリンダヘッドカバーの上方に設けられ、オイル圧またはオイル流によりバルブタイミングを可変し、シリンダヘッドカバーとの間に隙間が形成されるオイルコントロールバルブ装置と、隙間をシールする弾性シール部材と、オイルコントロールバルブ装置を所定の位置に固定する固定部とを備える。
このように構成された可変バルブタイミング機構の搭載構造では、オイルコントロールバルブ装置とシリンダヘッドカバーとの間に隙間が形成されるため、オイルコントロールバルブ装置がシリンダヘッドカバーに直接接触することがない。その結果、オイルコントロールバルブ装置はシリンダヘッドカバーの振動の影響を受けることが少ないため、オイルコントロールバルブ装置の信頼性が向上し、応答性が高くなる。また、シリンダヘッドカバーにオイルコントロールバルブ装置を取付けることがないため、シリンダヘッドカバーの特定部分の肉厚を厚くすることが不要となる。その結果、シリンダヘッドカバーの鋳造不良を大幅に低減でき、耐久性を向上させることができる。さらに、シリンダヘッドカバーの肉厚を一定とすることができるため、成形後の平面度が大幅に向上する。また、シリンダヘッドカバーの上部が軽くなるため、音を低減することができる。
好ましくは、固定部はオイルコントロールバルブ装置を、カムシャフトを覆うカムキャップに取付ける。この場合、オイルコントロールバルブ装置がカムキャップに取付けられるため、安定してオイルコントロールバルブ装置を取付けることができる。
好ましくは、固定部はオイル通路を有する中空ボルトであり、オイル通路を経由してオイルコントロールバルブ装置と、進角室または遅角室との間でオイルが移送される。この場合、中空ボルトは、固定部を構成するとともに、オイル通路としての役割を果たすため、確実に油路を形成することができる。
好ましくは、弾性シール部材は、オイルコントロールバルブ装置のオイル通路を取囲むリップシールを有する。この場合、リップシールにより、隙間を確実に封止することができ、この隙間から異物の侵入、洩れを防止することができる。
好ましくは、オイルコントロールバルブ装置は、オイルコントロールバルブ装置のドレン孔から直接シリンダヘッド上面にオイルを排出する構造を有する。この場合、オイルドレン孔からシリンダヘッド上面にオイルを排出でき、オイルコントロールバルブ装置の動作の安定性を向上させることができる。
好ましくは、オイルコントロールバルブ装置はオイルを排出するドレン孔を有し、前記ヘッドカバーにはドレン孔に合致する貫通孔が設けられており、ドレン孔から貫通孔を経由してシリンダヘッド上面にオイルが排出される。この場合、確実にオイルを排出することができ、オイルコントロールバルブ装置の動作の安定性を向上させることができる。
この発明に従えば、応答性が向上し、かつ耐久性も向上したオイルコントロールバルブ装置を有する可変バルブタイミング機構の搭載構造を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明については繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従った可変バルブタイミング機構のコントローラーの斜視図である。図1を参照して、コントローラー10は、シリンダヘッド上部に設けられて、バルブタイミングをコントロールする。コントローラー10は、進角室11と遅角室12とを有しており、この進角室11および遅角室12をベーン部21が仕切る。コントローラー10にはスプロケット25が設けられており、コントローラー10はスプロケット25とともに回転する。
ベーン部21は進角室11および遅角室12に嵌め合わされ、かつカムシャフト22とともに回転する。カムシャフト22にはカム23が固定されており、カム23はカムシャフト22とともに回転する。ベーン部21は進角室11および遅角室12の体積を可変させることが可能である。すなわち、矢印1で示すように進角側にカムシャフト22を回転させる場合には、進角室11が大きくされ、遅角室12が小さくされる。また、矢印2で示すように遅角側へカムシャフトを回転させる場合には、進角室11が小さくされ、遅角室12が大きくされる。
ベーン部21は進角室11および遅角室12を構成する内壁と摺動し、進角室11および遅角室12の気密を保ちながらコントローラー10内部で移動することが可能である。進角室11および遅角室12内にはオイルが供給され、進角室11および遅角室12内の油圧をコントロールすることで、ベーン部21の位置を制御する。具体的には、進角室11の油圧を遅角室12の油圧よりも多くすると、進角室11が膨張する。これにより、ベーン部21は矢印1で示す方向に回動する。これに対して、遅角室12の油圧を進角室11の油圧よりも大きくすれば、ベーン部21は矢印2で示す方向に遅角側へ回動する。
なお、コントローラー10は、吸気側および排気側のいずれに設けられてもよい。またベーン部21のベーンの数は、図1では、4枚ベーンのタイプのものを示しているが、これより多くのベーンを設けてもよい。ベーン部21にはロックピンが設けられてもよく、エンジン停止時に所定の位置でロックピンを用いてベーン部21の位置を固定することが可能である。
進角室11および遅角室12の油圧はOCVにより制御される。具体的には、各センサの信号をもとにエンジンコントロールユニット(ECU)はOCVに信号を送り、OCVは、進角室11および遅角室12に与えられる油圧を制御し、進角室11および遅角室12の大きさを調整する。これにより、カムシャフト22の位相を連続して変化させることが可能である。
図2から図4は、可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図である。図2は進角状態、図3は遅角状態、図4は保持状態を示す。図2を参照して、コントローラー10の進角室11には進角側オイル通路131が接続され、遅角室12には、遅角側オイル通路132が接続されている。進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132の双方はオイルコントロールバルブ(OCV)30に接続されており、OCV30からオイルが供給されることで進角室11および遅角室12の体積が変動する。OCV30では、スリーブ31内にスプール弁33が設けられており、スプール弁33はスリーブ31内を移動することで、それぞれの開口231から235を封止することが可能である。スリーブ31に設けられたオイル供給口としての開口234には、矢印133で示すように常に油圧が加えられている。
進角時には、ECU40からOCV30に信号が送られ、OCV30のスプール弁33は図2で示すように矢印133で示す油圧を進角室11に加えるような位置に位置決めされる。これにより、進角側オイル通路131から進角室11に向かってオイルが供給される。また、遅角室12からは遅角側オイル通路132を通じてオイルが矢印135で示すように排出される。その結果、進角室11が膨張し、遅角室12が縮小するため、図1のカムシャフトは進角側へ回転する。
図3を参照して、遅角時には、ECU40からの信号がOCV30に与えられる。これにより、OCV30のスプール弁33は矢印133で示す油圧が遅角室12に与えられるような位置に位置決めされる。その結果、遅角側オイル通路132から遅角室12に向かってオイルが供給され、進角室11から進角側オイル通路131を経由して矢印135で示すようにオイルが排出されて、遅角室12が膨張し、進角室11が縮小する。これにより、カムシャフトは遅角側へ回転する。
図4を参照して、ECU40は走行状態に応じて目標進角度を算出し、制御を行なう。目標タイミングにセットした後は、走行状態が変化しない限りOCV30を中立にすることによりタイミングを保持する。この状態が保持時となる。
具体的には、スプール弁33の位置を調整して進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132の両方を閉じる。このとき、矢印133で示す油圧は進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132のいずれにも加えられることがない。その結果、任意の目標位置へバルブタイミングを合せるのと同時に、エンジンオイルの不要な流失を抑えることができる。
図5は、OCVの側面図である。図5を参照して、OCV30のスリーブ31は長手方向に延び、その表面に複数の溝形状の開口231,232,233,234,235が形成されている。開口231は進角側オイル通路131と接続され、進角室へのオイルの供給および進角室からのオイルの排出の役割を果たす。
開口232は遅角側オイル通路132と接続され、遅角室へのオイルの供給または遅角室からのオイルの排出の役割を果たす。
開口231,232とは反対側に、給油および排油用の開口233,234,235が設けられる。開口233,235はオイルリターン(オイル排出)用の孔であり、オイルを排出する経路となる。これに対して、給油孔としての開口234には、油圧が供給され、この油圧が開口231,232に伝えられる。
図6は、可変バルブタイミング機構の搭載構造の平面図である。OCVが搭載されるヘッドカバーの上面図であり、図7は、図6中のVII−VII線に沿った断面図である。図6を参照して、シリンダヘッド51上にシリンダヘッドカバー52が設けられる。シリンダヘッドカバー52はシリンダヘッド51を覆い、シリンダヘッド51を潤滑するオイルなどを封止する役割を果たす。シリンダヘッドカバー52上にはオイルコントロールバルブ装置(OCV装置)としてのオイルコントロールバルブユニット(OCVユニット)50が配置される。
なお、OCVユニット50はシリンダヘッドカバー52と直接接触しておらず、シリンダヘッドカバー52に設けられた開口63を介してシリンダヘッド51上部に設けられる。図6では、左右対称に2つのOCVユニット50が設けられている。2つのOCVユニット50は、吸気側のカムシャフトおよび排気側のカムシャフトの位相を調整する。
共通のOCVハウジング34に2つのOCV30が嵌め合わされている。なお、この構成に限られるものではなく、別々のOCVハウジング34にそれぞれのOCV30が嵌め合わされてもよい。また、図6では、2つのOCV30が互いに平行、かつ一直線状に配置されるが、この配置も特に限定されるものではなく、2つのOCV30がずれた位置で、かつ互いに平行に設けられてもよい。
また、2つのOCV30が非平行状態に配置されてもよい。さらに、矢印300で示すエンジンの前側にOCVユニット50が配置されるが、この配置に限られるものではなく、後側に配置されてもよい。さらに、クランクシャフトが車両左右方向に延びる、いわゆる横置型のエンジンでは、車両の右側および左側のいずれにOCVユニット50が配置されてもよい。
OCVユニット50を配置するエンジンの形状としては、直列型、V型、W型および水平対向型などのさまざまなエンジンを用いることができる。
OCVハウジング34には、端部近傍にOCV30を受入れるためにOCV用孔39が配置される。開口形状のOCV用孔39は、オイルリターン通路38と接続されており、OCV30からのオイルがオイルリターン通路38へ排出される。
OCVハウジング34には、油圧を供給するためのオイル供給口134が配置されており、オイル供給口134には、進角室および遅角室に送られるオイルが供給される。このオイルを進角室に供給するための進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132がOCVハウジング34に設けられており、オイルの流路である進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132内でのオイルの流れは、OCV30によって制御される。すなわち、OCV30は、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132のオイルの流れを切換える、切換弁としての働きを有する。
図7を参照して、シリンダヘッド51上に、シリンダヘッドカバー52が配置される。シリンダヘッドカバー52は薄板形状であり、カムシャフト22などが露出するのを防ぐ働きを有する。シリンダヘッド51上では、所定の方向に回転するインテーク側のカムシャフト22が回転可能に保持されている。カムシャフト22はカムキャップ53で覆われている。カムキャップ53はカムシャフト22とともに長手方向に沿って延びるような形状を有する。カムキャップ53の上はほぼ平坦な面であり、この面上にガスケット65を介在させてOCVハウジング34が載置される。
OCVハウジング34は、所定の内部空間を有し、この内部空間にオイルリターン通路38およびOCV用孔39が設けられる。OCVハウジング34はシリンダヘッドカバー52に設けられた孔としての開口63を介してカムキャップ53に取付けられており、シリンダヘッドカバー52とOCVハウジング34との間には隙間64が設けられる。この隙間64をリップシール55が封止している。リップシール55は弾性を有するため、シリンダヘッドカバー52の振動を直接OCVハウジング34に伝えることはない。リップシール55はシリンダヘッドカバー52の振動をOCVハウジング34に伝えないか、もしくは著しく減衰した後に伝える。ガスケット65はカムキャップ53にOCVハウジング34を密着させる働きを有し、かつオイルの漏れを防止する働きを有する。
OCVハウジング34およびカムキャップ53を貫通するように進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132が設けられる。進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132内にはオイルが流れ、それぞれ進角室および遅角室の容積を変更することが可能となる。OCVハウジング34は中空ボルト60によりカムキャップ53に取付けられている。中空ボルト60は貫通孔61を有し、貫通孔61は、遅角側オイル通路132の一部分を構成している。
なお、この実施の形態では、貫通孔61が遅角側オイル通路132の一部分を構成する例を示しているが、これに限られるものではなく、中空ボルト60の貫通孔61が進角側オイル通路131の一部分を構成してもよい。また、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132の両方を別々の中空ボルトの貫通孔で構成してもよい。
OCVハウジング34の一方端からOCV30が挿入されており、OCV30のスリーブ31の先端がオイルリターン通路38に達する。スリーブ31に設けられた開口234からはオイルが供給され、スリーブ31に設けられたスプール弁(図7では示さず)の位置により、このオイルが進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132のいずれかに供給される。また、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132から開口233,235へオイルが排出され、このオイルはオイルリターン通路38を経由してシリンダヘッドカバー52の内側へ排出される。オイルリターン通路38はオイルドレンであり、排油通路となる。
従来では、シリンダヘッドカバーに直接的にOCV30が取付けられていたが、この発明では、シリンダヘッドカバー52上にOCVユニット50を取付け、そのユニットにOCV30を取付けている。具体的には、シリンダヘッドカバー52の上部に、シリンダヘッドカバー52とは連結させないでOCV取付用のOCVユニット50を搭載する。OCVユニット50は、可変バルブタイミング機構を構成する進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132と連通している。OCVユニット50は、シリンダヘッド51の上部またはカムキャップ53との間に軟質材から構成されるガスケット65を介して締結される。OCVユニット50には、OCV30が取付けられる。OCVユニット50には、油圧通路とは別ニ、オイルのリターン用の孔であるオイルリターン通路38が設けられており、OCV30から排出されたオイルがオイルリターン通路38を経由してシリンダヘッドカバー52内に戻される構造となっている。
OCVユニット50とシリンダヘッドカバー52との間には、リップ構造を持つオイルシールとしてのリップシール55を設けることで、外部へのオイルの漏れを抑制している。
また、OCVユニット50の固定方法としては、ボルトに限られるものではない。具体的には、OCVハウジング34がカムキャップ53またはシリンダヘッド51に直接螺合してもよい。具体的には、OCVハウジング34自体にねじ山が設けられ、このねじ山がカムキャップ53またはシリンダヘッド51に設けられたねじ山と噛み合い、OCVハウジング34それ自体がねじ部材として作用することでカムキャップ53またはシリンダヘッド51に取付けられてもよい。また、リベット、かしめなどの方法により、OCVハウジング34がシリンダヘッド51またはカムキャップ53に取付けられてもよい。
すなわち、本発明は、内燃機関のバルブタイミングを可変制御することが可能な可変バルブタイミング機構の搭載構造であって、シリンダヘッド51を覆うシリンダヘッドカバー52と、シリンダヘッドカバー52の上方に設けられ、オイル圧またはオイル流によりバルブタイミングを可変し、シリンダヘッドカバーとの間に隙間が形成されるオイルコントロールバルブ装置としてのOCVユニット50と、隙間64をシールする弾性シール部材としてのリップシール55と、OCVユニット50を所定の位置に固定する固定部としての中空ボルト60とを有する。
中空ボルト60は、OCVユニット50を、カムシャフト22を覆うカムキャップ53に取付ける。
中空ボルト60は、オイル通路となる貫通孔61を有し、貫通孔61を経由して、OCVユニット50と遅角室との間でオイルが移送される。リップシール55は、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132を取囲む形状を有する。OCVユニット50のオイルドレンとしてのオイルリターン通路38は、直接シリンダヘッド51側にオイルを排出する構造を有する。
このように構成された、実施の形態1に従った可変バルブタイミング機構の搭載構造(OCVユニット50の搭載構造)では、シリンダヘッドカバー52と離隔した位置で、かつシリンダヘッドカバー52の上方にOCVユニット50を取付けることで以下のような効果を得ることができる。
まず、シリンダヘッドカバー52の一部分を特に厚くする必要がないため、ダイカストでシリンダヘッドカバー52を構成した場合に、鋳造不良を大幅に低減することができる。
また、シリンダヘッドカバー52の厚みがほぼ一定となるため、成形後の平面度が大幅に向上する。
さらに、シリンダヘッドカバー52から離れた位置にOCVユニット50を取付けるため、OCVユニット50は、シリンダヘッドカバー52の振動の影響を受けることが少なくなる。その結果、OCV30の信頼性が飛躍的に向上し、応答性も改善される。
また、シリンダヘッドカバー52にOCVユニット50の重量が加わらないため、シリンダヘッドカバー52の上部が軽くなる。その結果、音の発生を防止することができる。
さらに、本発明では、OCV取付ハウジングとしてのOCVハウジング34を、シリンダヘッドカバー52から切離し、別ユニットとしている。組付けは、OCVユニット50とカムキャップ53を中空ボルト60で締結することにより行なっている。組付用の中空ボルト60内は、可変バルブタイミング機構付のスプロケットに油圧をかけるためのオイル通路となる。このオイル通路は、進角側、遅角側のどちらのオイル通路でもよい。
中空ボルト60を介さない側のオイル通路(図7では進角側オイル通路131)とカムキャップ53とのシールとして、Oリング54を用いている。シリンダヘッドカバー52とOCVユニット50とのシールは、リップシール55による。オイルリターン通路38は、進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132による構成される可変バルブタイミングユニット(VVTユニット)へのオイル供給孔の外側で、かつリップシール55よりも内側に設け、余剰オイルは、このオイルリターン通路38から排出される。
図8は、中空ボルトの一部断面を含む側面図である。図8を参照して、中空ボルト60は、一方向に延びる形状の雄ねじであり、その内部に、オイル通路を構成する貫通孔61が設けられている。貫通孔61はほぼ円筒形状である。なお、貫通孔61の形状としては、図8で示すものに限られず、直線状、曲線状またはスパイラル状に設けられていてもよい。
以上のような構成を採用することで、固定部としての中空ボルトは、上方から見たときに、OCVユニット50内部に設けられる。その結果、外周へリブ、ステイなどの張出しがなくなり、ユニット自体をコンパクト化することができる。
さらに、締付位置が、VVTへの給油孔である進角側オイル通路131および遅角側オイル通路132に近づくことにより、OCVユニット50とカムキャップ53の間のシール性が向上する。
また、エンジンが動いているとき(エンジン実動時)には、熱によりOCVハウジング34とOCV30との間のクリアランスが変化することが予想される。クリアランスが変化するとリーク量が変化し、油圧が低下するおそれがあるが、OCV30に近接してボルトを配置することにより、OCVハウジング34の拡大を抑制することができる。
(実施の形態2)
図9は、この発明の実施の形態2に従ったOCVユニットの断面図である。図9を参照して、この発明の実施の形態2に従ったOCVユニット50では、オイルリターン通路38がリップシール55で取囲まれた領域の外側においてオイルを貫通孔56へ排出する点で、実施の形態1に従ったOCVユニット50と異なる。すなわち、オイルリターン通路38は、リップシール55の外側において排出され、シリンダヘッドカバー52にシール部材としてのOリング57を設けている。なお、Oリング57をOCVハウジング34側へ設けてもよい。
図10は、図9中のXで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。図10を参照して、オイルリターン通路38および貫通孔56内を矢印150で示すように、排出されたオイルが流れる。オイルはカムキャップ53側へ移動し、カムキャップ53およびその内部に収納されるカムシャフト22を潤滑する。
すなわち、実施の形態2に従った搭載構造では、OCVユニット50は、ドレン孔としてのオイルリターン通路38を有し、シリンダヘッドカバー52にはオイルリターン通路38と合致した貫通孔56が設けられ、オイルリターン通路38および貫通孔56を介してシリンダヘッド51上面にオイルを排出する。
このように構成された、この発明の実施の形態2に従ったOCVユニット50では、実施の形態1に従ったOCVユニット50と同様の効果がある。さらに、オイルリターン通路38を簡素化することにより、オイルの戻りが円滑となり、OCV30の応答がスムーズになる。
(実施の形態3)
図11は、この発明の実施の形態3に従ったOCVユニットの断面図である。図11を参照して、この発明の実施の形態3に従ったOCVユニット50では、実施の形態1に従った中空ボルトを用いずにOCVユニット50をカムキャップ53上に取付けている点で、実施の形態1および2に従った構造と異なる。なお、図11では、リップシール55で取囲まれた領域内においてオイルリターン通路38からのオイルを排出しているが、これに限られるものではなく、実施の形態2で示すように、リップシール55で取囲まれた領域以外の領域においてオイルリターン通路38からオイルをカムキャップ53側へ排出してもよい。OCVユニット50は、図示しない補助ボルトによりカムキャップ53に取付けられている。また、ボルトを用いるのでなく、カムキャップ53と一体的にOCVハウジング34を構成してもよい。
このように構成された、実施の形態3に従った構造でも、実施の形態1に従った構造と同様の効果がある。
(実施の形態4)
図12は、この発明の実施の形態4に従ったOCVユニットの断面図である。図12を参照して、この発明の実施の形態4では、OCVユニット50がカムキャリア251に取付けられている点で、実施の形態1から3に従った構造と異なる。カムキャリア251はシリンダヘッド51上に設けられて、カムシャフト22を搭載する台座としての機能を有する。カムキャリア251を設けることで、シリンダヘッド51自体を複雑な形状に加工することなくカムシャフト22などを搭載することができる。OCVユニット50はガスケット65を介してカムキャリア251に直接取付けられている。なお、取付方法としては、図2で示すものに限られず、実施の形態1および2で示すような中空ボルト60を用いてもよい。さらに、オイルの排出方法としても、実施の形態1および3で示すように、リップシール55で取囲まれた領域内においてオイルリターン通路38からオイルを排出してもよく、実施の形態2で示すように、リップシール55で取囲まれた領域から外れた領域においてオイルリターン通路38を用いてオイルを排出してもよい。
このように構成された、実施の形態4に従った構造でも、実施の形態1から3に従った構造と同様の効果がある。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、ここで示した実施の形態はさまざまに変形することが可能である。まず、本発明では、吸気および排気バルブ用のカムシャフトを有する内燃機関であれば本発明を適用することが可能である。具体的には、オーバーヘッドバルブ、オーバーヘッドカム、ダブルオーバーヘッドカム型のエンジンに本発明を適用することが可能である。さらに、そのエンジンとしてもガソリンエンジンだけでなくディーゼルエンジンにも本発明を適用することが可能である。また、燃料の噴射方法として、吸気ポート内に燃料を噴射するガソリンエンジンだけでなく、燃焼室に直接ガソリンを噴射する直噴型エンジンに本発明を適用することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、可変バルブタイミング機構を有する内燃機関の分野で利用することが可能である。
この発明の実施の形態1に従った可変バルブタイミング機構のコントローラーの斜視図である。 可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図である。 可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図である。 可変バルブタイミング機構の動作を説明するための模式的なブロック図である。 OCVの側面図である。 可変バルブタイミング機構の搭載構造の平面図である。 図6中のVII−VII線に沿った断面図である。 中空ボルトの一部断面を含む側面図である。 この発明の実施の形態2に従ったOCVユニットの断面図である。 図9中のXで囲んだ部分を拡大して示す断面図である。 この発明の実施の形態3に従ったOCVユニットの断面図である。 この発明の実施の形態4に従ったOCVユニットの断面図である。
符号の説明
10 コントローラー、11 進角室、12 遅角室、21 ベーン部、22 カムシャフト、30 OCV、31 スリーブ、34 OCVハウジング、38 オイルリターン通路、39 OCV用孔、40 ECU、50 OCVユニット、51 シリンダヘッド、52 シリンダヘッドカバー、53 カムキャップ、54 Oリング、55 リップシール、56 貫通孔、60 中空ボルト、131 進角側オイル通路、132 遅角側オイル通路。

Claims (6)

  1. 内燃機関のバルブタイミングを可変制御することが可能な可変バルブタイミング機構の搭載構造であって、
    シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバーと、
    前記シリンダヘッドカバーの上方に設けられ、オイル圧またはオイル流によりバルブタイミングを可変し、前記シリンダヘッドカバーとの間に隙間が形成されるオイルコントロールバルブ装置と、
    前記隙間をシールする弾性シール部材と、
    前記オイルコントロールバルブ装置を所定の位置に固定する固定部とを備えた、可変バルブタイミング機構の搭載構造。
  2. 前記固定部は、前記オイルコントロールバルブ装置を、カムシャフトを覆うカムキャップに取付ける、請求項1に記載の可変バルブタイミング機構の搭載構造。
  3. 前記固定部はオイル通路を有する中空ボルトであり、前記オイル通路を経由して前記オイルコントロールバルブ装置と、進角室または遅角室との間でオイルが移送される、請求項1または2に記載の可変バルブタイミング機構の搭載構造。
  4. 前記弾性シール部材は、前記オイルコントロールバルブ装置のオイル通路を取囲むリップシールを有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の可変バルブタイミング機構の搭載構造。
  5. 前記オイルコントロールバルブ装置は、前記オイルコントロールバルブ装置のドレン孔から直接シリンダヘッド上面にオイルを排出する構造を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の可変バルブタイミング機構の搭載構造。
  6. 前記オイルコントロールバルブ装置はオイルを排出するドレン孔を有し、前記ヘッドカバーには前記ドレン孔に合致する貫通孔が設けられており、前記ドレン孔から前記貫通孔を経由して前記シリンダヘッド上面にオイルが排出される、請求項1から4のいずれか1項に記載の可変バルブタイミング機構の搭載構造。
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