JPH0989136A - スプール弁装置 - Google Patents

スプール弁装置

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Publication number
JPH0989136A
JPH0989136A JP24646395A JP24646395A JPH0989136A JP H0989136 A JPH0989136 A JP H0989136A JP 24646395 A JP24646395 A JP 24646395A JP 24646395 A JP24646395 A JP 24646395A JP H0989136 A JPH0989136 A JP H0989136A
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JP
Japan
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spool
port
valve
valve spool
intake
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JP24646395A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Yano
剛志 矢野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コスト上昇を招くことなくバルブスプールの中
立位置近傍での制御性の向上を図れるスプール弁装置を
提供する。 【解決手段】オイルコントロールバルブ(OCV)41
は、電磁式アクチュエータ42及びコイルスプリング4
3によって駆動されるプランジャ44がバルブスプール
45を移動させて作動油の流れ方向を切り換える。OC
V41のケーシング46はタンクポート46α等を有
し、バルブスプール45はランド45α、センターパセ
ージ45β等を有する。センターパセージ45βのほぼ
中央部には各ランド45αよりも突出量の小さな環状凸
部47が設けられ、センターパセージ45βが第1及び
第2のセンターパセージ48,49に区画される。バル
ブスプール45が中立状態からほんの少し変位したと
き、各パセージ48,49内に圧力差が生じ、バルブス
プール45は変位方向とは逆方向の力を受け、当該中立
位置付近での軸力変化に対するスプール変位量の利得が
小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプール弁装置に
係り、詳しくは、内燃機関の可変バルブタイミング装置
に用いられるオイルコントロールバルブ等のスプール弁
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、スプール弁装置は、自動車を
はじめとする各種の分野において用いられている(例え
ば実開平4−67714号公報においては、自動車のオ
ートマチックトランスミッションに組み込まれてなるス
プール弁装置が開示されている)。また、ある自動車用
エンジンには、吸気バルブ等の開閉タイミングを変更さ
せるための可変バルブタイミング装置が搭載されてお
り、この装置を構成する1つのスプール弁装置として、
オイルコントロールバルブが知られている。
【0003】図9に示すように、エンジンの可変バルブ
タイミング装置内における2つの圧力室は、電磁制御式
のオイルコントロールバルブ(以下、OCVとする)1
01を介して流体圧力源たるオイルポンプ100に接続
されている。このOCV101は、電磁式アクチュエー
タ102及びコイルスプリング103によって駆動され
るプランジャ104がバルブスプール105を軸方向に
往復移動させることにより、作動油の流れ方向を切り換
える4ポート方向制御弁である。そして、電磁式アクチ
ュエータ102がデューティ制御されることによって、
後述するポートの開度が調整され、各圧力室に供給され
る油圧の大きさが調整される。
【0004】すなわち、OCV101のケーシング10
6は、タンクポート106α、Aポート106β、Bポ
ート106γ及びリザーバポート106δを有してい
る。そして、タンクポート106αは、オイルポンプ1
00を介してオイルパン99と接続されており、Aポー
ト106βは第1の油圧室と、Bポート106γは第2
の油圧室とそれぞれ接続されている。また、リザーバポ
ート106δは、オイルパン99と連通されている。
【0005】バルブスプール105は円筒状の弁体であ
り、2つのポート106β,106γ間における作動油
の流れを封止する4つのランド105αと、2つのポー
ト106β,106γ間を連通し、作動油の流れを許容
するセンターパセージ(環状凹部)105βと、同セン
ターパセージ105βの両側に位置される2つのサイド
パセージ105γとを有している。
【0006】これらの構成を備える可変バルブタイミン
グ装置では、電磁式アクチュエータ102が最大励磁電
流(デューティ比=100%)により励磁され、バルブ
スプール105がコイルスプリング103に抗して例え
ば図面左方に移動された場合には、センターパセージ1
05βはタンクポート106αとAポート106βとを
連通し、第1の油圧室に作動油が供給される。このと
き、この第1の油圧室とタンクポート106αとの接続
量は最大(100%)となる。
【0007】これと同時に、図中右側のサイドパセージ
105γは、Bポート106γとリザーバポート106
δとを連通し、第2の油圧室内の作動油は、OCV10
1のBポート106γを介してオイルパン99に排出さ
れる。このとき、この第1の油圧室とリザーバポート1
06δとの接続量は最大(100%)となる。
【0008】一方、電磁式アクチュエータ102が消励
(デューティ比=0%)された場合には、コイルスプリ
ング103の付勢力によりバルブスプール105が図面
右側に移動される。すると、センターパセージ105β
はタンクポート106αとBポート106γとを連通
し、第2の油圧室に作動油が供給される。このとき、こ
の第2の油圧室とタンクポート106αとの接続量は最
大(100%)となる。
【0009】これと同時に、図中左側のサイドパセージ
105γは、Aポート106βとリザーバポート106
δとを連通し、第1の圧力室内の作動油は、OCV10
1のAポート106β、リザーバポート106δを介し
て、オイルパン99に排出される。このとき、この第1
の油圧室とリザーバポート106δとの接続量は最大
(100%)となる。
【0010】上記のように、電磁式アクチュエータ10
2を制御するデューティ比を0%〜100%の間で変更
することにより、VVTスプール105のストロークが
変更される。従って、第1及び第2の油圧室とタンクポ
ート106αとの接続量、及び第1及び第2油圧室とリ
ザーバポート106δとの接続量が0%〜100%の間
で変更され、VVTスプール105の移動量及び移動速
度が適宜に変更される。
【0011】また、電磁式アクチュエータ102が、あ
るデューティ比(例えば50%近傍)で制御されると、
バルブスプール105はそのランド105αを以てAポ
ート106β、Bポート106γを閉塞する位置に変位
される。従って、第1及び第2の油圧室とタンクポート
106α、及び同第1及び第2の油圧室とリザーバポー
ト106δとの接続量がそれぞれ0%となり、VVTス
プール105は進角側又は遅角側のいずれにも変位され
ず(移動速度がゼロとなり)、その位置で保持される。
【0012】さて、上記のように構成されてなるOCV
101は、例えば図8に破線で示すような特性を有す
る。すなわち、電磁式アクチュエータ102に供給され
る電流量に応じてデューティ比が変更され、結果として
Aポート106βを流れる作動油の流量が変動する。例
えば、電流量が「0」のときには、Aポート106βを
流れる作動油の流量はマイナス側に最大となり、電流量
が最大のときには、Aポート106βを流れる作動油の
流量はプラス側に最大となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、上記
のようなOCV101において、前記バルブスプール1
05を中立位置近傍で制御させようとする場合に、当該
位置での制御をより微妙に行いたいという要請がある。
しかしながら、上記従来技術において、バルブスプール
105の中立位置近傍での制御性を向上させようとした
場合には、OCV101全体の制御性を向上させる必要
性が生じ、その結果コストが著しく上昇してしまうおそ
れがあった。
【0014】また、上記従来技術において、電流量に対
するバルブスプール105の発生軸力の関係はリニアな
ものである(図7参照)。これに対し、バルブスプール
105の中立位置近傍での上記関係のリニアリティを無
くし、部分的に微妙な制御を行うことも考えられる。し
かし、この場合にも著しく制御内容及びシステムが複雑
なものとなり、コストの上昇を招いてしまう。
【0015】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、バルブスプールランドの吐出
ポートに対する相対位置関係によって吐出ポートの開度
を調整し、当該調整によって導入ポートから導入された
流体の吐出ポートへの流通量を制御するスプール弁装置
において、コストの上昇を招くことなくバルブスプール
の中立位置近傍での制御性の向上を図ることの可能なス
プール弁装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、流体圧力源から導かれる流体を導
入するための導入ポート及び前記流体を吐出するための
吐出ポートを有するケーシングと、前記ケーシング内に
移動可能に収容され、前記導入ポートに対応するよう位
置しうる環状凹部及び該環状凹部の側部に設けられたラ
ンドを有するバルブスプールとを備え、前記ランドの前
記吐出ポートに対する相対位置関係によって前記吐出ポ
ートの開度を調整し、当該調整によって前記導入ポート
から導入された流体の前記吐出ポートへの流通量を制御
するスプール弁装置において、前記環状凹部には、当該
環状凹部を第1の環状凹部と第2の環状凹部とに区画す
るべく、前記ランドよりも突出量の小さな環状凸部を設
けたことをその要旨としている。
【0017】上記の構成によれば、流体圧力源から導か
れる流体は、ケーシングの導入ポートより導入され、ケ
ーシング内に移動可能に収容されたバルブスプールの環
状凹部を経た後、ケーシングの吐出ポートより吐出され
る。バルブスプールが移動することにより、環状凹部の
側部に設けられたランドの、吐出ポートに対する相対位
置関係が変わり、その位置関係によって吐出ポートの開
度が調整され、もって流体の吐出ポートへの流通量が制
御される。
【0018】さて、本発明では、環状凹部に設けられ
た、前記ランドよりも突出量の小さな環状凸部の存在に
より、当該環状凹部が第1の環状凹部と第2の環状凹部
とに区画される。このため、バルブスプールが変位した
ときには、変位した側の第1の環状凹部(又は第2の環
状凹部)内の圧力は、他方の側の第2の環状凹部(又は
第1の環状凹部)内の圧力よりも低くなる。この圧力差
によって、バルブスプールは、変位方向とは逆方向の力
を受けることとなる。従って、この力の発生により、バ
ルブスプールの中立位置付近での軸力変化に対するスプ
ール変位量の利得が小さいものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態について図面を参照して説明する。図2はガソリン
エンジン(以下、エンジンとする)1を示す概略構成図
である。シリンダブロック2には、シリンダボア3が形
成されており、また、シリンダブロック2の外周面を流
動する冷却水の温度を検出する水温センサ63が配設さ
れている。シリンダボア3内には、クランクシャフト4
にロッド5を介して支持されたピストン6が配置されて
いる。燃焼室7はシリンダボア3に形成され、シリンダ
ブロック2の上面にはシリンダボア3を覆うシリンダヘ
ッド8が固定されている。点火プラグ9は燃焼室7に臨
むようにして装着されている。吸気通路10は吸気ポー
ト10αを介して燃焼室7に接続され、燃焼室7から排
気ポート11αを介して排気通路11に連通されてい
る。
【0020】吸気バルブ12及び排気バルブ13は、吸
気ポート10α及び排気ポート11αにそれぞれ設けら
れている。吸気側カムシャフト14及び排気側カムシャ
フト15は、それぞれシリンダヘッド8とベアリングキ
ャップ16との間で回転可能に支持されている。そし
て、吸気バルブ12及び排気バルブ13は、吸気側カム
シャフト14及び排気側カムシャフト15の回転によ
り、図示しないカムを介して開閉動作される。また、回
転体としての吸気側タイミングプーリ17及び排気側タ
イミングプーリ18は、各カムシャフト14、15の一
端にそれぞれ設けられている。更に、各タイミングプー
リ17、18は、タイミングベルト19を介してクラン
クシャフト4に駆動連結されている。
【0021】従って、エンジン1の運転時には、クラン
クシャフト4からタイミングベルト19及び各タイミン
グプーリ17、18を介して各カムシャフト14、15
に回転動力が伝達され、吸気バルブ12及び排気バルブ
13が開閉駆動される。また、これら吸気バルブ12及
び排気バルブ13は、クランクシャフト4の回転に同期
して、即ち吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及び排
気行程の一連の四行程に同期して、所定の開閉タイミン
グで駆動される。
【0022】エアクリーナ20は吸気通路10の入口側
に設けられている。また、燃料噴射用のインジェクタ2
1は、吸気ポート10αの近傍に設けられている。そし
て、吸気通路10にはエアクリーナ20を通じて外気が
取り込まれる。また、その外気の取り込みと同時にイン
ジェクタ21から燃料が噴射されることにより、外気と
燃料との混合気が吸入行程における吸気バルブ12の開
放に同期して燃焼室7に吸入される。
【0023】更に、燃焼室7に吸入された混合気が点火
プラグ9の作動により爆発・燃焼され、これによりピス
トン6及びロッド5を介してクランクシャフト4が回転
されてエンジン1の駆動力が得られる。そして、燃焼後
の排気ガスは、排気行程における排気バルブ13の開き
に同期して、燃焼室7から排気ポート11α及び排気通
路11を介して外部へ排出される。
【0024】触媒コンバータ22は排気通路11の途中
に設けられ、内蔵する三元触媒により排気ガスを浄化す
る。また、スロットルバルブ23は吸気通路10の途中
に設けられ、アクセルペダル24の操作に連動して開閉
される。このスロットルバルブ23が開閉されることに
より、吸気通路10への吸入空気量が調節される。アイ
ドルスイッチ62はアクセルペダル24に設けられ、ア
クセルペダル24が操作されていない場合(スロットル
バルブ23が全閉状態)にはアイドル信号IDLを出力
する。サージタンク25はスロットルバルブ23の下流
側に設けられ、吸気脈動を平滑化する。吸気圧センサ6
0は、サージタンク25に連通して設けられ、吸気圧P
Mを検出する。
【0025】点火プラグ9は、ディストリビュータ26
を介してイグナイタ27に接続されている。イグナイタ
27は高電圧を出力し、ディストリビュータ26はその
高電圧をクランクシャフト4の回転角(クランク角)に
同期して点火プラグ9に印加する。この点火プラグ9の
点火タイミングは、イグナイタ27からの高電圧の出力
タイミングにより決定される。
【0026】ディストリビュータ26は図示しないロー
タを有し、同ロータは排気側カムシャフト15に連結さ
れてクランクシャフト4の回転に同期して回転される。
回転数センサ61はディストリビュータ26に取り付け
られ、ロータの回転からエンジン回転数NEを検出す
る。また、気筒判別センサ56はディストリビュータ2
6に取り付けられ、そのロータの回転に応じてクランク
シャフト4の回転基準位置を所定の割合で検出する。ク
ランク角センサ57はクランクシャフトの近傍に設けら
れ、気筒判別センサ56によるクランクシャフト4の回
転基準位置信号の検出タイミングを基に、クランクシャ
フト4の回転角度を検出する。カム角センサ58は吸気
側カムシャフト14の近傍に配設され、同カムシャフト
14のカム角度を検出する。エンジン1には図示しない
自動変速機が連結されており、シフトポジションセンサ
59(図3に示す)はこの変速機のシフトレバーの位置
(シフトポジションSP)を検出する。
【0027】そして、可変バルブタイミング機構(以
下、VVTとする)30は、吸気側カムシャフト14と
吸気側タイミングプーリ17との間に介在され、吸気バ
ルブ12の開閉タイミングを変更する。以下、同VVT
30及びその周辺構成について説明する。
【0028】図3に示すように、円筒状のスリーブ31
は、吸気側カムシャフト14の先端部に外嵌されてお
り、中空ボルト32及びピン33により一体回転可能に
取り付けられている。ヘリカルスプライン31αはスリ
ーブ31の外周面に形成されている。
【0029】吸気側タイミングプーリ17は、吸気側カ
ムシャフト14の前部外周に外嵌され、同カムシャフト
14のフランジ部14αとスリーブ31との間に配置さ
れている。ハウジング34はタイミングプーリ17の前
側面においてカムシャフト14の先端部を包囲するよう
にして取着され、このハウジング34の内周面とタイミ
ングプーリ17の前側面とにより囲まれた空間が環状空
間Kをなしている。ヘリカルスプライン34αは同ハウ
ジング34の内周面に形成されている。
【0030】VVTスプール35は環状空間K内におい
て、カムシャフト14の軸線方向に移動可能に配置され
ている。即ち、円筒状をなすVVTスプール35には、
その内外周面にそれぞれ内側及び外側ヘリカルスプライ
ン35α,35βが形成されている。そして、同VVT
スプール35はスリーブ31とハウジング34との間に
介在され、その内側ヘリカルスプライン35αはスリー
ブ31のヘリカルスプライン31αに、外側ヘリカルス
プライン35βはハウジング34のヘリカルスプライン
34αにそれぞれ噛合される。従って、吸気側タイミン
グプーリ17に伝達されたクランクシャフト4の回転力
は、VVTスプール35及びスリーブ31を介して吸気
側カムシャフト14に伝達される。
【0031】VVTスプール35の外周面にはフランジ
部35γが形成され、同フランジ部35γが有するシー
ル部材35δにより、環状空間Kが区画されている。そ
して、そのフランジ部35γによるシール部分から前方
側(図面左側)の空間が進角側圧力室36、後方側(同
右側)の空間が遅角側圧力室37となっている。
【0032】第1及び第2油圧供給孔16α,16βは
ベアリングキャップ16に形成されている。また、第1
及び第2油圧供給通路14β,14γは吸気側カムシャ
フト14に形成され、同第1油圧供給通路14βは中空
ボルト32を介して第1油圧供給孔16αと進角側圧力
室36とを接続し、また、第2油圧供給通路14γは第
2油圧供給孔16βと遅角側圧力室37とを接続してい
る。
【0033】流体圧力源としてのオイルポンプ38をは
じめ、オイルパン39及びオイルフィルタ40等は、エ
ンジン1の潤滑系が兼ねるものであり、第1及び第2油
圧供給孔16α,16βは、スプール弁装置としての電
磁制御式のオイルコントロールバルブ(以下、OCVと
する)41を介してこれらオイルポンプ38、オイルパ
ン39及びオイルフィルタ40等に接続されている。図
1,3に示すように、このOCV41は、電磁式アクチ
ュエータ42及びコイルスプリング43によって駆動さ
れるプランジャ44がバルブスプール45を軸方向に往
復移動させることにより、作動油の流れ方向を切り換え
る4ポート方向制御弁である。そして、電磁式アクチュ
エータ42がデューティ制御されることによって、後述
するポートの開度が調整され、各圧力室36、37に供
給する油圧の大きさが調整される。
【0034】すなわち、OCV41のケーシング46
は、タンクポート46α、Aポート46β、Bポート4
6γ及びリザーバポート46δを有している。そして、
タンクポート46αは、オイルポンプ38を介してオイ
ルパン39と接続されており、Aポート46βは第1油
圧供給孔16αと、Bポート46γは第2油圧供給孔1
6βとそれぞれ接続されている。また、リザーバポート
46δは、オイルパン39と連通されている。
【0035】バルブスプール45は円筒状の弁体であ
り、2つのポート46β,46γ間における作動油の流
れを封止する4つのランド45αと、2つのポート46
β,46γ間を連通し、作動油の流れを許容する環状凹
部としてのセンターパセージ45βと、同センターパセ
ージ45βの両側に位置する2つのサイドパセージ45
γとを有している。
【0036】これらの構成を備えるVVT30では、図
5に示すように、電磁式アクチュエータ42が最大励磁
電流(デューティ比=100%)により励磁され、バル
ブスプール45がコイルスプリング43に抗して図面左
方に移動された場合には、センターパセージ45βはタ
ンクポート46αとAポート46βとを連通し、第1油
圧供給孔16αに作動油が供給される。そして、第1油
圧供給孔16αに供給された作動油は、第1油圧供給路
14βを介して進角側圧力室36に供給され、VVTス
プール35の先端側に油圧が印加される。このとき、こ
の第1油圧供給孔16αとタンクポート46αとの接続
量は最大(100%)となる。
【0037】これと同時に、図中右側のサイドパセージ
45γは、Bポート46γとリザーバポート46δとを
連通し、遅角側圧力室37内の作動油は、第2油圧供給
路14γ、第2油圧供給孔16β及びOCV41のBポ
ート46γを介してオイルパン39に排出される。この
とき、この第2油圧供給孔16βとリザーバポート46
δとの接続量は最大(100%)となる。
【0038】従って、VVTスプール35は、先端側に
印加された油圧によって後端側(図3の右方)に回動し
ながら最大速度で移動され、スリーブ31を介して吸気
側カムシャフト14に捻じりが付与される。この結果、
吸気側タイミングプーリ17(クランクシャフト4)に
対する吸気側カムシャフト14の相対回転位相が変更さ
れ、同カムシャフト14は最遅角位置から最進角位置に
向けて回転し、吸気バルブ12の開弁タイミングが進角
される。なお、VVTスプール35は吸気側タイミング
プーリ17に当接することによりそれ以上の移動が規制
され、同VVTスプール35がこの当接位置(最進角位
置)に変位された状態において吸気バルブ12の開弁タ
イミングが最も早くなる。
【0039】一方、電磁式アクチュエータ42が消励
(デューティ比=0%)された場合には、図4に示すよ
うに、コイルスプリング43の付勢力によりバルブスプ
ール45が図面右側に移動される。すると、センターパ
セージ45βはタンクポート46αとBポート46γと
を連通し、第2油圧供給孔16βに作動油が供給され
る。そして、第2油圧供給孔16βに供給された作動油
は、第2油圧供給通路14γを介して遅角側圧力室37
に供給され、VVTスプール35の後端側に油圧が印加
される。このとき、この第2油圧供給孔16βとタンク
ポート46αとの接続量は最大(100%)となる。こ
れと同時に、図中左側のサイドパセージ45γは、Aポ
ート46βとリザーバポート46δとを連通し、進角側
圧力室36内の作動油は、第1油圧供給路14β、第1
油圧供給孔16α及びOCV41のAポート46β、リ
ザーバポート46δを介して、オイルパン39に排出さ
れる。このとき、この第1油圧供給孔16αとリザーバ
ポート46δとの接続量は最大(100%)となる。
【0040】従って、VVTスプール35は、後端側に
印加された油圧によって先端側(図3の左方)に回動し
ながら最大速度で移動され、スリーブ31を介して吸気
側カムシャフト14に逆向きの捻じりが付与される。こ
の結果、吸気側タイミングプーリ17(クランクシャフ
ト4)に対する吸気側カムシャフト14の回転位相が変
更され、同カムシャフト14は最進角位置から最遅角位
置に向けて回転し、吸気バルブ12の開弁タイミングが
遅角される。なお、VVTスプール35はプーリ17の
ハウジング34に当接することによりそれ以上の移動が
規制され、同VVTスプール35がこの当接位置(最遅
角位置)に変位された状態において吸気バルブ12の開
弁タイミングが最も遅くなる。
【0041】上記のように、電磁式アクチュエータ42
を制御するデューティ比を0%〜100%の間で変更す
ることにより、VVTスプール35のストロークが変更
される。従って、第1及び第2油圧供給孔16α,16
βとタンクポート46αとの接続量、及び第1及び第2
油圧供給孔16α,16βとリザーバポート46δとの
接続量が0%〜100%の間で変更され、VVTスプー
ル35の最進角側或いは最遅角側への移動速度が変更さ
れる。
【0042】ここで、電磁式アクチュエータ42が、あ
るデューティ比(例えば50%近傍)にて制御される
と、バルブスプール45はそのランド45αを以てAポ
ート46β、Bポート46γを閉塞する位置(中立位
置)に変位される。従って、第1及び第2油圧供給孔1
6α,16βとタンクポート46α、及び同第1及び第
2油圧供給孔16α,16βとリザーバポート46δと
の接続量がそれぞれほぼ0%となり、VVTスプール3
5は進角側又は遅角側のいずれにも変位されず(移動速
度がゼロとなり)、その位置で保持される。
【0043】このように、上記のVVT30はOCV4
1がデューティ制御されることにより、つまり、電磁式
アクチュエータ42に供給される電流量が適宜に調整さ
れることにより好適に制御される。実際には、この電流
量の制御は、電子制御装置(ECU)により実行され
る。より詳しく説明すると、ECU50は、CPU(中
央演算処理装置)、各種プログラムを記憶したROM
(読み出し専用のメモリ)及び各種情報等を一時的に記
憶するRAM(読み書き可能なメモリ)等により構成さ
れている。
【0044】そして、上述した気筒判別センサ56、ク
ランク角センサ57、カム角センサ58、シフトポジシ
ョンセンサ59、吸気圧センサ60、回転数センサ6
1、アイドルスイッチ62、及び水温センサ63等の各
種センサは、外部入力回路を介してCPUに接続されて
いる。また、OCV41(電磁式アクチュエータ42)
をはじめ、インジェクタ21及びイグナイタ27等は外
部出力回路を介してCPUに接続されている。そして、
CPUは各種センサ等からの信号に基づき、ROM内に
格納された制御プログラムに従い、OCV41等を好適
に制御するのである。なお、本実施の形態では、ECU
50による制御内容に特徴があるわけではないので、こ
こでの当該制御内容についての説明は省略することとす
る。
【0045】さて、次に、本実施の形態における特徴部
分について説明する。図1に示すように、センターパセ
ージ45βのほぼ中央部には、前記各ランド45αより
も突出量の小さな環状凸部47が一体的に設けられてい
る。そして、当該環状凸部47により、前記センターパ
セージ45βが、第1の環状凹部としての第1のセンタ
ーパセージ48と、第2の環状凹部としての第2のセン
ターパセージ49とに区画されている。
【0046】次に、上記のように構成されてなる本実施
の形態の作用及び効果について説明する。図6は、上述
したOCV41を模式的に示す図であって、バルブスプ
ール45が、ほぼ中立位置にあって、そこから幾分図中
右側に変位した状態を示す図である。同図に示すよう
に、バルブスプール45が中立状態からほんの少し変位
したときには、変位した側(右側)の第2のセンターパ
セージ49内の圧力は、他方の側(左側)の第1のセン
ターパセージ48内の圧力よりも低くなる。この圧力差
は、第1のセンターパセージ48から第2のセンターパ
セージ49の方へ作動油が幾分流れることにより生じる
ものである。そして、この圧力差によって、バルブスプ
ール45は、変位方向(右方向)とは逆方向(左方向)
の力を受けることとなる。
【0047】なお、上記説明では、バルブスプール45
が、ほぼ中立位置にあって、そこから幾分図中右側に変
位した場合について説明したが、幾分図中左側に変位し
た場合についても全く同様のことがいえる。
【0048】従って、このような圧力差に起因する力の
発生により、図7に示すように、バルブスプール45の
中立位置付近での軸力変化に対するスプール変位量の利
得が小さいものとなる。換言すれば、バルブスプール4
5の中立位置近傍においては、図8に示すように、バル
ブスプール45を若干量移動させようとした場合に(若
干量流量を「0」近傍で変化させようとした場合に)、
従来に比べて多くの電流を電磁式アクチュエータ42に
供給してやる必要が生じることとなる。そのため、バル
ブスプール45の中立位置近傍において、微妙な制御を
行うことが可能となり、ひいては、当該位置における制
御性の向上を図ることができる。
【0049】また、上記の作用効果を導き出すために、
本実施の形態では、単にセンターパセージ45βを、第
1のセンターパセージ48と第2のセンターパセージ4
9とに区画するべく環状凸部47を設けるだけの構成と
した。従って、さほどのコストの上昇を招くことなく上
記効果を奏せしめることができる。
【0050】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、例えば次の如く構成してもよい。 (1)前記実施の形態では、環状凸部47をセンターパ
セージ45βのほぼ中央部に設ける構成としたが、左方
又は右方に偏らせて設けるようにしてもよい。特に、タ
ンクポート46αと、Aポート46β又はBポート46
γとの間に予め定常的な差圧が存在していることが明ら
かな場合には、上述した差圧に基づき力が発生すること
により、定常的な差圧を打ち消すことができる。
【0051】(2)前記実施の形態では、環状凸部47
を1か所のみ設ける構成としたが、複数箇所に設ける構
成としてもよい。 (3)前記実施の形態では、4ポート方向制御弁たるO
CV41を採用する構成としたが、OCV自体の構成は
何ら限定されるものではない。
【0052】(4)前記実施の形態では、スプール弁装
置として、VVT30用のOCV41を採用したが、そ
の外の分野に適用することもできる。例えば、自動車の
オートマチックトランスミッションに組み込まれてなる
スプール弁装置や、パワーステアリングのプレッシャコ
ントロールバルブ等に適用することもできる。
【0053】特許請求の範囲の請求項に記載されないも
のであって、上記実施の形態から把握できる技術的思想
について以下にその効果とともに記載する。 (a)請求項1に記載のスプール弁装置において、前記
環状凸部は、前記環状凹部を非均等に区分するべく設け
られていることを特徴とする。このような構成とするこ
とにより、導入ポートと吐出ポートとの間に差圧がある
ことが明らかな場合にその差圧を打ち消すことができる
という効果を奏する。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
バルブスプールランドの吐出ポートに対する相対位置関
係によって吐出ポートの開度を調整し、当該調整によっ
て導入ポートから導入された流体の吐出ポートへの流通
量を制御するスプール弁装置において、コストの上昇を
招くことなくバルブスプールの中立位置近傍での制御性
の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるOCVを示す構成図であ
る。
【図2】VVTを搭載したエンジンを示す構成図であ
る。
【図3】OCVを含むVVTの構成を示す図である。
【図4】OCVのバルブスプールが移動した状態を示す
図である。
【図5】OCVのバルブスプールが移動した状態を示す
図である。
【図6】OCVの作用を説明する模式図である。
【図7】電流量に対する発生軸力及びバルブスプールの
変位量の関係を示すグラフである。
【図8】電流量に対する作動油の流量の関係を示すグラ
フである。
【図9】従来技術におけるOCVの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
38…流体圧力源としてのオイルポンプ、41…スプー
ル弁装置としてのオイルコントロールバルブ(OC
V)、45…バルブスプール、45α…ランド、45β
…環状凹部としてのセンターパセージ、46…ケーシン
グ、46α…導入ポートとしてのタンクポート、46β
…吐出ポートとしてのAポート、46γ…吐出ポートと
してのBポート、47…環状凸部、48…第1の環状凹
部としての第1のセンターパセージ、49…第2の環状
凹部としての第2のセンターパセージ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧力源から導かれる流体を導入する
    ための導入ポート及び前記流体を吐出するための吐出ポ
    ートを有するケーシングと、 前記ケーシング内に移動可能に収容され、前記導入ポー
    トに対応するよう位置しうる環状凹部及び該環状凹部の
    側部に設けられたランドを有するバルブスプールとを備
    え、前記ランドの前記吐出ポートに対する相対位置関係
    によって前記吐出ポートの開度を調整し、当該調整によ
    って前記導入ポートから導入された流体の前記吐出ポー
    トへの流通量を制御するスプール弁装置において、 前記環状凹部には、当該環状凹部を第1の環状凹部と第
    2の環状凹部とに区画するべく、前記ランドよりも突出
    量の小さな環状凸部を設けたことを特徴とするスプール
    弁装置。
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