JPH11280430A - 可変バルブタイミング装置付エンジン - Google Patents

可変バルブタイミング装置付エンジン

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JPH11280430A
JPH11280430A JP8693298A JP8693298A JPH11280430A JP H11280430 A JPH11280430 A JP H11280430A JP 8693298 A JP8693298 A JP 8693298A JP 8693298 A JP8693298 A JP 8693298A JP H11280430 A JPH11280430 A JP H11280430A
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valve
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cylinder head
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晃 浅井
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    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
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Abstract

(57)【要約】 【課題】進角側又は遅角側受圧室10b,10aへの作
動油の供給によりカム軸2とカムプーリ5とを相対回転
させて、カム軸2のクランク軸に対する回転位相を変更
するVVT10を、左右2つのシリンダ列8,8,…を
有するV型エンジンEに装備するにあたり、各シリンダ
列でOCV44を収容して配置するバルブケース40等
を共通化して、コスト低減を図る。 【解決手段】バンクA,Bのそれぞれに、シリンダヘッ
ドカバー30の開口部30aを覆い、OCV44をカム
軸2と直交させて収容する共通のバルブケース40を配
設する。1番ジャーナルの軸受部4に結合される一方、
開口部30aを貫通てバルブケース40の嵌挿部40c
に嵌挿され、内部にOCV44と軸受部4内の油路とを
連通させる油路が形成された中間部材52を設ける。バ
ルブケース40を、前側のバンクAでOCV44が中間
部材52よりも前側になるように配置する一方、後側の
バンクBでは、前後に反転させて配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カム軸に対するス
プロケットやタイミングプーリ等の回転位相を変えて、
バルブの開閉タイミングを変更するようにした可変バル
ブタイミング装置(以下、VVTという)付エンジンに
関し、特に、V型エンジンや水平対向エンジン等、2つ
のシリンダ列を有するエンジンの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のVVT付エンジンと
して、例えば、特開平9−250310号公報に開示さ
れるように、吸気側のカム軸の一端部に油圧式のアクチ
ュエータを設け、このアクチュエータによりタイミング
プーリとカム軸とを相対回転させるようにした直列4気
筒エンジンが知られている。このものでは、カム軸端部
のアクチュエータに最も近いいわゆる1番ジャーナルの
軸受部(前端側軸受部)及び上記カム軸の内部に油路を
形成し、該油路を含む油圧経路によりアクチュエータに
供給する作動油圧を、上記1番ジャーナルの軸受部の近
傍に設けた電磁弁によりデューティー制御することで、
上記アクチュエータの作動を制御するようにしている。
このように、上記電磁弁をアクチュエータまでの油路が
できるだけ短くなるように配置することで、油圧制御の
応答性を確保することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンの
シリンダレイアウトとしては、上記従来例の如き直列型
のものの他に例えばV型や水平対向型のように左右2つ
のシリンダ列を設けたものがある。このものにVVTを
装備する場合、従来同様に2つのVVTをそれぞれ左右
各シリンダ列毎のカム軸端部に設けるとともに、2つの
電磁弁をそれぞれ上記カム軸の1番ジャーナルの軸受部
近傍に設けることが考えられる。
【0004】しかしながら、その場合、上記電磁弁はス
プールを高精度に制御して作動油圧を調整するものなの
で、自ずから配置上の制約がある。一方、上記1番ジャ
ーナル軸受部の近傍のシリンダヘッドには配置スペース
の余裕が少なく、しかも、左右の各シリンダ列でその複
数のシリンダのオフセット配置に伴いスペースの余裕状
態が異なっているので、電磁弁の左右各シリンダヘッド
における配置状態を互いに異なったものにせざるを得な
い。このため、上記電磁弁を収容する弁収容部材等を左
右シリンダ列で共通化することは極めて困難になり、コ
スト増大を招くという不具合がある。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、2つのシリンダ列を有
するエンジンにVVTを装備するにあたり、左右各シリ
ンダ列における電磁弁の配置に工夫を凝らすことで、電
磁弁を収容する弁収容部材等の部品共通化を可能にし
て、コスト低減を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、左右2つのシリンダ列が互
いにクランク軸方向に前後にオフセット配置されている
ことに着目し、そのオフセット配置に伴うスペースの余
裕状態の違いに応じて、電磁弁の位置がシリンダヘッド
上で前後に変わるように、2つの同じ弁収容部材を互い
に前後に反転させて配置することにした。
【0007】具体的には、請求項1記載の発明では、各
々複数のシリンダがクランク軸方向に沿って前後方向に
互いにオフセットして配置された2つのシリンダ列と、
該各シリンダ列におけるシリンダヘッドに軸受部により
支持され、かつクランク軸上の駆動輪に無端伝動部材を
介して駆動連結される従動輪が設けられ、クランク軸に
同期して駆動されてバルブを開閉作動させるカム軸と、
該カム軸の前端部に設けられ、作動液の供給によりカム
軸と従動輪とを進角側又は遅角側のいずれかへ相対回転
させて、カム軸のクランク軸に対する回転位相を変更す
るバルブタイミング可変手段と、該バルブタイミング可
変手段の進角側又は遅角側への作動機構に対し軸受部な
いしカム軸内部の液路を介して供給される作動液の液圧
を調整するスプール弁からなる電磁弁とを備えた可変バ
ルブタイミング装置付エンジンを前提とする。そして、
上記電磁弁は上記カム軸と略直交する方向に延びてお
り、上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドカバー
に、カム軸前端側の前端側軸受部に対応して開口部が形
成され、該シリンダヘッドカバーの開口部を覆うように
配設され、上記電磁弁を収容する収容孔と嵌挿部とが設
けられた弁収容部材と、一端部が上記前端側軸受部に結
合される一方、他端部がシリンダヘッドカバーの開口部
を貫通して上記弁収容部材の嵌挿部内に嵌挿されてい
て、上記前端側軸受部と弁収容部材とを連結するととも
に、内部に上記電磁弁と上記前端側軸受部内の液路とを
連通する液路が形成された中間部材とを備え、上記2つ
のシリンダ列における2つの弁収容部材を互いに同じも
のとし、かつ上記前側にオフセット配置されたシリンダ
列では、上記電磁弁を中間部材よりも前側に位置づける
一方、上記後側にオフセット配置されたシリンダ列で
は、電磁弁を中間部材よりも後側に位置づける構成とす
る。
【0008】この構成によれば、2つのシリンダ列が互
いにクランク軸方向に沿って前後にオフセット配置され
ていることを利用し、相対的に前側にオフセットしてい
る前側シリンダ列では、電磁弁を収容する弁収容部材
を、該電磁弁が中間部材よりも前側になるように配置す
る一方、反対に相対的に後側にオフセットしている後側
シリンダ列では、上記弁収容部材を、電磁弁が中間部材
よりも後側になるように前後に反転させて配置した。こ
のことで、2つのシリンダヘッドにおけるシリンダ列の
オフセット配置に伴うスペースの余裕状態の違いに対応
して電磁弁が配置され、スペースの余裕が少ないシリン
ダヘッドの前端側軸受部の近傍に、共通の弁収容部材に
よって電磁弁を配置することができる。また、中間部材
の配置が変わらないので、該中間部材の部品共通化も可
能になる。よって、左右シリンダ列の部品共通化によっ
てコスト低減が図られる。
【0009】さらに、電磁弁がシリンダヘッドカバーの
外側に配設される構成なので、電磁弁をシリンダヘッド
カバー内に収容するためだけにシリンダヘッドカバーを
大型化する必要がない。このことで、バルブタイミング
可変手段を装備しない仕様のエンジンとの間で、互いに
シリンダヘッドカバーを流用することができるので、こ
のことによってもコスト低減が可能になる。
【0010】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、カム軸の回転角を検出するカム角センサ
が前端側軸受部よりも後側に設けられているものとす
る。
【0011】このことで、2つのシリンダ列のうち相対
的に前側にオフセット配置された前側シリンダ列では、
電磁弁が中間部材よりも前側にあるので、前端側軸受部
の後側に残されたスペースにカム角センサを配置するこ
とができる。一方、相対的に後側にオフセット配置され
ている後側シリンダ列では、電磁弁が中間部材よりも後
側にあっても、シリンダ列が全体として後側にオフセッ
トしている分だけ前端側軸受部の後側に配置スペースの
余裕があるので、このスペースにカム角センサを配置す
ることができる。つまり、カム角センサの配置におい
て、シリンダ列のオフセット配置に伴うスペースの余裕
状態の違いを有効利用することができる。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明における2つのシリンダ列はクランク軸方向
から見てV字状に配置され、該各シリンダ列のシリンダ
ブロックには、シリンダ列方向に延びるようにカム軸が
配置されており、弁収容部材は、電磁弁のソレノイドを
互いに上記相対するシリンダ列側に向けて配置されてい
る。このことで、電磁弁の中でも大型のソレノイドがV
型に配置された2つのシリンダ列の内側に配置され、エ
ンジン左右方向のコンパクト化が図られる。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1〜3の
うちのいずれか1つに記載の発明における弁収容部材
は、収容孔に電磁弁を略水平方向に延びるように収容す
るものとする。このことで、電磁弁のスプールを自重に
よって左右いずれか一方に偏ることなく作動させること
ができるので、制御精度の向上が図られる。
【0014】また、例えばソレノイドがスプールよりも
下方に配置された場合、スプール側からの漏れ液がソレ
ノイドの近くで熱せられ、作動液の劣化が早まることが
考えられるが、この発明によれば上記の不具合を回避す
ることができる。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項3記載の
発明において、弁収容部材の収容孔の軸芯と嵌挿部の軸
芯とがなす角度は、クランク軸方向から見て2つのシリ
ンダ列のなす角度と略同一とされていて、上記収容孔に
電磁弁が略水平方向に延びるように収容されている。そ
して、上記弁収容部材には、上記収容孔内に収容された
電磁弁の2つのアクチュエータポートを嵌挿部内に嵌挿
された中間部材の2つの液路に個別に連通する2つの連
通路が、互いに上記収容孔の軸線方向に離れ、かつ上記
嵌挿部の軸線方向にも離れて形成され、上記収容孔内で
相対的に深い位置に開口する一方の連通路は、上記嵌挿
部内でも他方の連通路よりも深い位置に開口している構
成とする。
【0016】すなわち、一般に、アクチュエータ側に接
続される電磁弁の2つのアクチュエータポートはスプー
弁の長手方向に離れて配置されている。そのため、例え
ば、従来例の直列4気筒エンジンにおいて、電磁弁を略
水平に配置する場合、上記電磁弁の2つのアクチュエー
タポートは水平方向に離れて配置されることになり、こ
れらの2つのアクチュエータポートに連通するように弁
収容部材に形成される2つの連通路の水平方向の間隔が
ある程度大きくならざるを得ず、弁収容部材全体の無用
の大型化を招くことになる。これに対し、本発明では、
上記電磁弁を収容する収容孔の軸線が中間部材を嵌挿す
る嵌挿部の軸線に対し斜めになっていることを利用し
て、上記2つの連通路を収容孔の軸線方向のみならず嵌
挿部の軸線方向にも離して形成しているので、該2つの
連通路の間隔がある程度大きくても、弁収容部材全体の
無用の大型化を招くことはない。
【0017】請求項6記載の発明では、請求項3記載の
発明において、各シリンダ列のシリンダヘッドにはそれ
ぞれ2本のカム軸が配置され、そのうちの相対するシリ
ンダ列側のカム軸にのみバルブタイミング可変手段が配
置されており、弁収容部材は、収容孔に電磁弁を略水平
方向に延びるように収容するものとする。このことで、
シリンダヘッド毎に2本のカム軸が配設されて全高が高
くなっているエンジンにおいて、電磁弁を略水平に配置
することによりエンジン高さの増大を有効に抑制でき
る。
【0018】請求項7記載の発明では、請求項6記載の
発明において、各シリンダヘッドにおける2本のカム軸
の軸芯間距離は、従動輪の直径の1.1倍以下とされて
おり、前側にオフセット配置されたシリンダ列では、電
磁弁は、少なくとも一部分が従動輪の上方に重なるよう
に位置づけられ、かつ、シリンダヘッドカバーの上記電
磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿って後側の他
の部分よりも低くされているものとする。
【0019】すなわち、前側にオフセット配置されたシ
リンダ列では、前端側軸受部の後側に十分なスペースの
余裕がないので、前端側軸受部よりも前側の従動輪及び
無端伝動部材の上方で、その部分のシリンダヘッドカバ
ーの高さを低く形成して、その上方に近接して上記電磁
弁を配置することにより、上記前側シリンダ列における
エンジン高さの増大を抑制して、エンジン全体のコンパ
クト化が図られる。
【0020】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
発明において、後側にオフセット配置されたシリンダ列
では、電磁弁は、少なくとも一部分が前端側軸受部より
も後側上方に位置づけられ、かつ、シリンダヘッドカバ
ーの上記電磁弁に対応する部分の高さは、カム軸に沿っ
て後側の他の部分よりも低くされているものとする。
【0021】すなわち、後側にオフセット配置されたシ
リンダ列では、前端側軸受部の後側に十分なスペースの
余裕があるので、その部分のシリンダヘッドカバーの高
さを低く形成して、その上方に近接して上記電磁弁を配
置することにより、上記後側シリンダ列におけるエンジ
ン高さの増大を抑制して、エンジン全体のコンパクト化
が図られる。
【0022】請求項9記載の発明では、請求項1記載の
発明における従動輪はスプロケットとし、無端伝動部材
は上記スプロケットに巻き掛けられるチェーンとする。
このことで、一般に、スプロケットはタイミングプーリ
よりも幅が狭いので、エンジン全長の短縮が図られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0024】図1及び図2は、本発明の実施形態に係る
可変バルブタイミング装置(以下、VVTという)付エ
ンジンEを示し、このエンジンEは、3つのシリンダか
らなる2つのシリンダ列がそれぞれ2つのバンクA,B
内に形成されたV型6気筒エンジンであり、上記Aバン
クとBバンクとの間の傾斜角度は約60°とされてい
る。
【0025】上記図1に示すように、バンクA,Bのそ
れぞれにおいて、シリンダヘッド1の上部には、吸気バ
ルブを開閉作動させる吸気側のカム軸2と、排気バルブ
を開閉作動させる排気側のカム軸3とが、それぞれ複数
箇所に設けられた軸受部4,4,…により回転可能に支
持されている。上記2本のカム軸2,3のエンジン前側
の端部(同図の下端部)には、図2にも示すように、そ
れぞれカムプーリ5,6が取り付けられており、バンク
A側の2つのカムプーリ5,6とバンクB側の2つのカ
ムプーリ5,6と図示しないクランク軸に嵌合されたク
ランクプーリとの間にはタイミングベルト(無端伝動部
材)7が張架されていて、このタイミングベルト7を介
してクランク軸の回転力がカムプーリ5,5,6,6に
伝達され、各バンクにおいて2本のカム軸2,3が回転
駆動されるようになっている。
【0026】また、上記バンクAのシリンダ列8,8,
8は、バンクBのシリンダ列8,8,8に対してクラン
ク軸方向に沿って前側にオフセット配置されており、こ
のことで、相対的に後側に位置づけられたバンクBにお
いては、カム軸2の前端部に設けられた1番ジャーナル
の軸受部(前端側軸受部)4とシリンダ8との間に、バ
ンクAに較べて相対的に大きな配置スペースの余裕がで
きる。尚、図1において、る9,9,…は、シリンダ
8,8,…の燃焼室に連通されていて、図示しない点火
プラグが装着されるプラグホールである。
【0027】上記吸気側のカム軸2,2は、バンクA,
BのそれぞれにおいてエンジンEの左右方向内側(相対
するシリンダ列の側)に配置されており、これに対応し
て、図示しないエンジン吸気系がバンクA,Bの間に集
中配置されている。そして、上記吸気側のカム軸2の前
端部には、後述の如くカム軸2とカムプーリ5とを油圧
力により相対回転させて、カム軸2のクランク軸に対す
る回転位相を変更するバルブタイミング可変手段として
のVVT10が設けられている。
【0028】次に、上記VVT10の構成について説明
するが、このVVT10は、図3に示すバンクAのもの
と図4に示すバンクBのものとが同様に構成されている
ので、ここでは、上記図4〜図7に基づいてバンクBに
ついてのみ詳細に説明し、バンクAについては、同一部
材には同一符号を付けてその説明を省略する。
【0029】上記図4に示すように、シリンダヘッド1
の上部に設けられたシリンダヘッドカバー30(図1参
照)の内部において、吸気側のカム軸2の先端部(同図
の右側の端部)には、1番ジャーナルの軸受部4よりも
先端側の外周部にカムプーリ5が上記カム軸2に対し相
対回転可能に取り付けられ、該カムプーリ5の外側に
は、VVT10が回転一体に連結されている。
【0030】上記VVT10は、上記カム軸2の端面に
回転一体に連結されたロータ31と、そのロータ31に
対し相対的に所定角度だけ回動可能に連結される一方、
上記カムプーリ5に回転一体に連結された円筒状のケー
シング32とを備えている。上記ロータ31は、図5及
び図6に示すように、円筒状のボス部の外周部から径方
向外方に突出する4つのベーンが概ね等間隔に設けられ
たもので、座金部材33及びボルト34によりカム軸2
に取り付けられて一体回転するようになっている。一
方、上記ケーシング32は中空円筒状に形成され、円盤
状の蓋部材35と共にボルト36により上記カムプーリ
5に一体的に取り付けられ、このカムプーリ5と一体回
転するようになっている。
【0031】上記ロータ31及びケーシング32は、カ
ム軸2の軸線z1を中心とする同心位置に位置づけら
れ、ロータ31のベーンとケーシング32の突出壁部と
が周方向に交互に配置されており、各ベーンの先端面が
ケーシング32の内周面に摺接する一方、各突出壁部の
先端面がロータ31のボス部の外周面に摺接している。
すなわち、上記カムプーリ5、ロータ31及びケーシン
グ32の間には、ロータ31のベーンとケーシング32
の突出壁部とにより周方向に並んで8つの受圧室10
a,10b,10a,10b,…が区画形成されてい
る。
【0032】尚、上記図5及び図6において、37,3
7,…はベーン及び突出壁部の各先端面に設けられたオ
イルシールである。また、上記図4において、32aは
ケーシング32と蓋部材35との間のオイル漏れを防止
するための環状のオイルシールであり、さらに、32b
は上記ケーシング32とカムプーリ5との間でのオイル
漏れを防止するための環状のオイルシールである。この
オイルシール32bは、カムプーリ5の焼結により成型
された外周側部材5bとの相性が悪いので、上記カムプ
ーリ5の内周側部材5aとVVT10のケーシング32
との間をシールするように内周側に設けられている。
【0033】上記8つの受圧室10a,10b,10
a,10b,…のうち、ロータ31の各ベーンに対しカ
ム軸2の回転側に位置づけられた4つの受圧室(遅角側
液圧室)10a,10a,…は、それぞれロータ31の
ボス部内に形成された油路31aに連通されており、こ
の油路31aを介して供給される作動油圧が増大すれ
ば、ロータ31がケーシング32に対しカム軸2の回転
と反対側に回動され、これにより、吸気バルブの作動タ
イミングが遅角側に変更される。
【0034】一方、上記ロータ31の各ベーンに対して
遅角側受圧室10a,10a,…の反対側に位置づけら
れた4つの受圧室(進角側液圧室)10b,10b,…
は、それぞれ、ロータ31のボス部内に形成された油路
31bに連通されており、この油路31bを介して供給
される作動油圧が増大すれば、ロータ31はケーシング
32に対しカム軸2の回転する側に回動され、吸気バル
ブの作動タイミングが進角側に変更される。
【0035】本発明の特徴部分は、上記VVT10へ作
動油を供給する油圧経路に設けられた電磁式のオイルコ
ントロールバルブ(以下OCVという)44のバンク
A,Bにおける配置構造にある。すなわち、上記OCV
44は、図1に示すようにバンクA,Bにおいてそれぞ
れシリンダヘッドカバー30の上面に配置された共通の
バルブケース(弁収容部材)40内に収容されており、
該バルブケース40は、前側にオフセット配置されてい
るバンクAにおいて、OCV44が相対的に前側に位置
するように配置されている一方、後側にオフセット配置
されているバンクBにおいて、OCV44が相対的に後
側に位置するように前後に反転されて配置されている。
【0036】詳述すると、例えばバンクBについて図4
に示すように、1番ジャーナルの軸受部4の上方のシリ
ンダヘッドカバー30には開口部30aが形成されてお
り、この開口部30aを覆うようにシリンダヘッドカバ
ー30の上面にバルブケース40が配設されている。こ
のバルブケース40は、上記開口部30aの周囲のシリ
ンダヘッドカバー30に形成された座面30c(図1参
照)に接合されて、セットボルト30d,30d,…に
よりシリンダヘッドカバー30に固定されている。
【0037】また、上記バルブケース40には、カム軸
間方向(カム軸と直交する方向)に延びてOCV44を
収容する配設孔(収容孔)40aが形成され、その配設
孔40aに直交して後側(図4の左側)に略水平に延び
るように形成されたインレット孔40bには、オイルジ
ョイント41に連結されたユニオンボルト42及びオイ
ルフィルタ43が内設されている。つまり、上記OCV
44は1番ジャーナルの軸受部4よりも後側上方に位置
づけられている。一方、上記バルブケース40の配設孔
40aを隔てた反インレット孔側、すなわち該配設孔4
0aの前側(図4の右側)には、図の上下方向に延びて
下面に開口し、逆T字形状の中間部材52(図7参照)
を嵌挿する嵌挿部40cと、その嵌挿部40cを配設孔
40aに連通する2つの連通路40d,40eとが形成
されている。
【0038】図7に示すように、上記バルブケース40
の嵌挿部40cはシリンダ中心線yと平行に延びてお
り、上記バルブケース40において、配設孔40aの軸
線x1と上記嵌挿部40cの軸線x2(シリンダ中心線
yに平行)とがなす角度は、バンクAとバンクBとの間
の角度と同じく60°とされている。すなわち、OCV
44は、上記配設孔40a内に略水平に延びるように収
容されている。
【0039】また、上記バルブケース40が配設されて
いるシリンダヘッドカバー30の前端側は、1番ジャー
ナルの軸受部4の後側のシリンダヘッド1にスペースの
余裕があることを利用して、カム軸2に沿って後側のシ
リンダ8,8,…が設けられている部分に較べて低くさ
れ、かつ、上記OCV44との干渉を避けて弧を描くよ
うな形状とされており、このことで、シリンダヘッド3
0の上面に近接配置されたOCV44の上方への突出を
抑制して、エンジンの高さ方向のコンパクト化が図られ
ている。
【0040】さらに、上記バルブケース40の配設孔4
0aと嵌挿部40cとを連通する2つの連通路40d,
40eは、配設孔40aの軸線x1方向に互いに離れ
て、かつ嵌挿部40cの軸線x2方向にも互いに離れて
形成されている。すなわち、OCV44を収容する配設
孔40aの軸線x1が中間部材52を嵌挿する嵌挿部4
0cの軸線x2に対し斜めになっていることを利用し、
上記2つの連通路40d、40eを嵌挿部40cの軸線
x2方向に離して形成しており、このことで、上記2つ
の連通路40d、40eの間隔をOCV44の2つのア
クチュエータポート50b、50bの間隔よりも小さく
することができ、その分だけバルブケース40を全体と
してコンパクトに構成できる。
【0041】一方、図3に示すバンクAにおいては、同
様に、1番ジャーナルの軸受部4の上方に形成されたシ
リンダヘッドカバー30の開口部30aを覆って、バル
ブケース40が上記バンクAとは前後に反転して配設さ
れている。すなわち、上記開口部30aを貫通して上方
に突出する中間部材52が嵌挿部40cに嵌挿され、該
嵌挿部40cの前側(同図の左側)に形成された配設孔
40aにOCV44が収容されていて、さらに、該配設
孔40aよりも前側のインレット孔40bにユニオンボ
ルト42やオイルフィルタ43が内設されている。つま
り、上記OCV44は、一部分がカムプーリ5の上方に
重なるように位置づけられている。
【0042】また、シリンダヘッドカバー30前端側の
上記カムプーリ5及びVVT10の上方部分は、カム軸
2に沿って後側のシリンダ8,8,…が設けられている
部分に較べて低くされ、かつ、バンクBと同様にOCV
44との干渉を避けて弧を描くような形状とされてい
る。このことで、シリンダヘッド30の上面に近接配置
されたOCV44の上方への突出を抑制して、エンジン
の高さ方向のコンパクト化が図られている。
【0043】尚、上記図3及び図4に示すように、上記
バルブケース40には、配設孔40aの側方から下方に
亘って、シリンダヘッドカバー30上面に臨んで開口す
るドレン孔40fが形成されている。
【0044】次に、上記OCV44を介してVVT10
に作動油を供給する液圧経路の構成について説明する
と、作動油は、図示しないがクランクケース内のオイル
ギャラリからエンジン外周に設けられたオイルパイプを
経由して上記バルブケース40に送られ、オイルジョイ
ント41を介してユニオンボルト42内の油路に至り、
ここからオイルフィルタ43を介して上記OCV44に
供給される。
【0045】上記OCV44は、図8に示すように、コ
イル45及びプランジャ46を有する電磁ソレノイド4
7と、一端部が上記プランジャ46に連結される一方、
他端部がスプリング48により押圧されるスプール49
と、該スプール49を収容するケーシング50とを備
え、図示しないコントロールユニットからの出力信号を
印加された電磁ソレノイド47により上記スプール49
の位置が高精度にデューティ制御されて、供給される作
動油の流量及び方向を制御するものである。尚、同図に
おいて、50aは、ケーシング50に形成され、供給さ
れる圧油を受け入れる供給ポート、50b,50bはV
VT10側に接続されて作動油を給排する一対のアクチ
ュエータポートであり、さらに、50c,50cはVV
T10側から戻ってきた戻り油を排出するドレンポート
である。
【0046】そして、上記OCV44により油圧制御さ
れた作動油は、上記中間部材52及び軸受部4内に形成
された油路によりカム軸2に供給され、そのカム軸2内
に形成された油路を流通してVVT10の各油圧室10
a,10b,…に供給されるようになっている。
【0047】上記中間部材52は、図3及び図4にそれ
ぞれ示すように、上端部がバルブケース40の嵌挿部4
0cに嵌挿される一方、下端部が1番ジャーナルの軸受
部4の上面に取り付け固定されている。すなわち、吸気
側のカム軸2を支持する軸受部4,4,…は、それぞれ
シリンダヘッド1の上面に設けられた半割状の下側軸受
部53と、この下側軸受部53の上面に配設され、セッ
トボルト(図示せず)により下側軸受部53に締結され
た半割状のカムキャップ55とにより構成されている。
そして、上記軸受部4,4,…には互いに同一の軸受径
を有する軸受面が形成されている。
【0048】上記中間部材52には、バルブケース40
の嵌挿部40cに嵌挿された状態で2つの連通路40
d,40eのうちの一方40dによりOCV44に連通
する横向きの油路61と、この油路61に連通して上下
方向に延びる油路62と、上記他方の連通路40eによ
りOCV44に連通する横向きの油路63と、この油路
63に連通して上下方向に延びる油路64とが形成され
ている。また、1番ジャーナルのカムキャップ55に
は、中間部材52の一方の油路62に連通して上下方向
に延びる油路65と、上記中間部材52の他方の油路6
4に連通して上下方向に延びる油路66とが形成されて
いる。さらに、上記カムキャップ55及び下側軸受部3
に形成された軸受面には、上記油路65,66にそれぞ
れ連通するようにカム軸2の軸線z1方向に互いに離れ
て周方向に開口する2つの輪溝67,68が形成されて
いる。
【0049】また、上記カム軸2には、軸線z1方向に
延びていて、一端(図3の左側端、図4の右側端)がカ
ム軸2の端面に開口し、VVT10のロータ31の油路
31aに連通する一方、他端(図3の右側端、図4の左
側端)がカム軸2の1番ジャーナル部の外周面に開口
し、上記軸受面に形成された一方の輪溝67に連通する
遅角側の油路70が形成されている。さらに、上記カム
軸2には、上記油路70と同様に一端が上記ロータ31
の油路31bに連通する一方、他端が上記軸受面に形成
された他方の輪溝68に連通する進角側の油路71が形
成されている。
【0050】さらに、上記図3に示すバンクAにおいて
は、1番ジャーナルの軸受部4よりも後側(図の右側)
のカム軸2にセンシングプレート73が設けられるとと
もに、シリンダヘッドカバー30から下方斜め前側に突
出して、上記センシングプレート73に設けられたピン
の通過を検出することによりカム軸2の回転角度を検出
するカム角センサ74が設けられている。一方、上記図
4に示すバンクBにも、同様に1番ジャーナルの軸受部
4よりも後側(図の左側)のカム軸2にセンシングプレ
ート73が設けられるとともに、シリンダヘッドカバー
30には下方斜め横向きに突出するようにカム角センサ
74が設けられている。
【0051】すなわち、バンクA,Bのうち相対的に前
側のバンクAでは、OCV44が中間部材52よりも前
側にあるので、1番ジャーナルの軸受部4の後側に残さ
れたスペースにカム角センサ74を配置することができ
る一方、相対的に後側のバンクBでは、OCV44が中
間部材52よりも後側に配置されているが、シリンダ
8,8,…が全体として後側にオフセットしている分だ
け上記軸受部4の後側の配置スペースの余裕が大きいの
で、このスペースにカム角センサ74を配置することが
できる。つまり、カム角センサ74の配置において、シ
リンダ列8,8,…のオフセット配置に伴うスペースの
余裕状態の違いを有効利用している。
【0052】尚、上記図3及び図4において、VVT1
0をカム軸2に固定するボルト34内には、該VVT1
0から漏れた作動油をシリンダヘッド1内に還流させる
リターン通路75が形成され、上記の漏れ油をカム軸2
内を介してシリンダヘッド1のリターン通路76へ導
き、シリンダブロック内に還流させるようになってい
る。
【0053】上述の如く構成されたVVT付エンジンE
において、例えばアイドル運転状態のようなエンジンE
の極低負領域において、吸気バルブの作動タイミングを
遅角側に変更するときには、OCV44のデューティ制
御により遅角側の受圧室10a,10a,…への作動油
圧を増大させる。すなわち、オイルギャラリ側から供給
される作動油は、図3及び4にそれぞれ矢印で示すよう
に、OCV44からバルブケース40のポート40d、
中間部材52の油路61,62及びカムキャップ55の
油路65を流通して輪溝67に至り、その輪溝67に連
通されるカム軸2内の遅角側の油路70を流通して、ロ
ータ31の油路31aから4つの遅角側受圧室10a,
10a,…に分配供給される。これにより、各遅角側受
圧室10aの作動油圧が増大することで、ロータ31が
ケーシング32に対しカム軸2の回転と反対側に回動さ
れ、吸気バルブ23の作動タイミングが遅角側に変更さ
れて、給排気のオーバーラップ量が小さくなる。
【0054】その際、進角側受圧室10b,10b,…
から排出された作動油は、ロータ31内の油路31bを
経て、上記両図に矢印で示すようにカム軸2内の進角側
の油路71を流通し、この油路71に連通される輪溝6
8からカムキャップ55内の油路66に流通する。そし
て、中間部材52の油路64,63及びバルブケース4
0のポート40eを通ってOCV44に戻り、ドレン孔
40fから排出されて、シリンダヘッドカバー30のド
レン受け部30bから開口部30aを介してシリンダブ
ロック側に還流される。
【0055】反対に、例えばエンジンEの運転状態が高
負荷域にあり、吸気バルブの作動タイミングを進角側に
変更して給排気のオーバーラップ量を大きくしたいとき
には、OCV44のデューティ制御により、上記と反対
の作動油の流れによって進角側受圧室10b,10b,
…の作動油圧を増大させればよい。
【0056】上記の構成により、この実施形態のVVT
付エンジンEでは、V型エンジンの2つのバンクA,B
において、2つのシリンダ列8,8,…が互いに前後に
オフセット配置されていることを利用し、OCV44を
収容する共通のバルブケース40を、バンクAではOC
V44が中間部材52よりも前側になるように配置する
一方、バンクBでは、上記OCV44が中間部材52よ
りも後側になるように該中間部材52の位置を中心とし
て前後に反転させて配置することで、バンクA,Bの2
つのシリンダヘッド1,1において、配置スペースの余
裕が少なく、かつその余裕状態が異なっていても、1番
ジャーナルの軸受部4の近傍に共通のバルブケース40
によりOCV44を配置することができ、よって、左右
バンクA,Bにおけるバルブケース40の共通化により
コスト低減が図られる。
【0057】また、上記OCV44がシリンダヘッドカ
バー30の上面に配設される構成なので、上記OCV4
4をシリンダヘッドカバー30内に収容するためだけに
該シリンダヘッドカバー30を大型化する必要がなく、
このことで、VVT10を装備しない仕様のエンジンと
の間で互いにシリンダヘッドカバー30を流用すること
ができるので、このことによってもコスト低減が可能に
なる。
【0058】さらに、上記バルブケース40はOCV4
4を略水平方向に延びるように収容しているので、OC
V44のスプール49をその自重によって左右いずれか
一方に偏ることなく作動させることができ、これによ
り、制御精度の向上が図られる。しかも、スプール49
側からの漏れ油がソレノイド47の近くで熱せられて作
動油の劣化が早まることも回避できる。
【0059】加えて、上記バルブケース40は、大型の
ソレノイド47をV型の2つのバンクA,Bの内側に向
けて配置しており、このことはエンジンEの左右方向の
コンパクト化に寄与している。
【0060】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。すなわち、上記各実施形態では、クランク軸からの
回転入力をタイミングベルト7及びカムプーリ5,6に
よりカム軸2,3に伝達するようにしているが、これに
限らず、例えば、チェーン及びスプロケットにより伝達
するようにしてもよい。このようにすれば、一般に、ス
プロケットはタイミングプーリよりも幅が狭いので、エ
ンジン全長の短縮が図られる。
【0061】また、VVT10の構成としては、油圧力
によりカム軸2の軸線z1方向に進退するピストン部材
を設け、このピストン部材の上記軸線z1方向の相対変
位をヘリカルスプラインにより回転方向の相対変位に変
換して、カム軸2とカムプーリ5とを相対回転させるも
のとしてもよい。
【0062】さらに、上記実施形態では、本発明をV型
エンジンEに適用しているが、これに限らず、水平対向
型エンジンにも適用可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における可変バルブタイミング装置付エンジンによれ
ば、左右2つのシリンダ列を有するエンジンにおいて、
該2つのシリンダ列が互いにクランク軸方向に前後にオ
フセット配置されていることを利用して、そのオフセッ
ト配置に伴うスペースの余裕状態の違いに対応するよう
に、電磁弁を収容する弁収容部材を前後に反転させて配
置したので、スペースの余裕が少なくても、共通の弁収
容部材によって電磁弁を配置することができる。また、
バルブタイミング可変手段を装備しない仕様のエンジン
との間でシリンダヘッドカバーを流用可能になり、よっ
て、部品共通化によるコスト低減が図られる。
【0064】請求項2記載の発明によれば、各シリンダ
列でスペースの余裕状態が違うことを有効利用してカム
角センサを配置できるので、エンジン全長のコンパクト
化が図れる。
【0065】請求項3記載の発明では、大型のソレノイ
ドをV型の2つのシリンダ列の間に配置することで、エ
ンジン左右方向のコンパクト化が図れる。
【0066】請求項4記載の発明では、電磁弁を略水平
に配置することで、該電磁弁の制御精度の向上が図ら
れ、また、ソレノイドの熱により作動油の劣化が早まる
ことを回避できる。
【0067】請求項5記載の発明によれば、電磁弁を収
容する収容孔の軸線が中間部材を嵌挿する嵌挿部の軸線
に対し斜めになっていることを利用して、弁収容部材全
体の無用の大型化を回避できる。
【0068】請求項6記載の発明では、シリンダヘッド
毎に2本のカム軸が配設されて全高が高くなっているエ
ンジンでも、電磁弁を略水平に配置することによりエン
ジン高さの増大を抑制できる。
【0069】請求項7記載の発明では、前側にオフセッ
ト配置されたシリンダ列で、前端側軸受部よりも前側の
従動輪及び無端伝動部材の上方のシリンダヘッドカバー
高さを低くして、その上方に電磁弁を近接配置すること
により、エンジン高さの増大を抑えることができる。
【0070】請求項8記載の発明によれば、後側にオフ
セット配置されたシリンダ列で、前端側軸受部の後側の
部分のシリンダヘッドカバー高さを低くして、その上方
に電磁弁を近接配置することにより、上記後側シリンダ
列におけるエンジン高さの増大を抑えることができる。
【0071】請求項9記載の発明によれば、エンジン全
長の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンEの構成を示
す一部切り欠き図である。
【図2】ベルトカバーを省略して示す図1の正面図であ
る。
【図3】バンクAにおけるVVTの構成を示す図1のII
I-III 断面図である。
【図4】バンクBにおけるVVTの構成を示す図1のIV
-IV 断面図である。
【図5】図4の V-V 線におけるVVTの断面図であ
る。
【図6】図4の VI-VI 線におけるVVTの断面図であ
る。
【図7】図1のVII-VII 線における断面図である。
【図8】OCVの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
E VVT付V型エンジン 1 シリンダヘッド 2 吸気側のカム軸 4 軸受部 5,6 カムプーリ(従動輪) 7 タイミングベルト(無端伝動部材) 8,8,8 シリンダ列 10 バルブタイミング可変装置(バルブタイ
ミング可変手段) 30 シリンダヘッドカバー 30a シリンダヘッドカバーの開口部 40 バルブケース(弁収容部材) 40a バルブケースの配設孔(収容孔) 40c バルブケースの嵌挿部 40d,40e 連通路 44 オイルコントロールバルブ(電磁弁) 47 オイルコントロールバルブのソレノイド 50b オイルコントロールバルブのアクチュエ
ータポート 52 中間部材 61,62,63,64 中間部材の油路 74 カム角センサ x1 バルブケースの配設孔の軸線 x2 バルブケースの嵌挿部の軸線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々複数のシリンダがクランク軸方向に
    沿って前後方向に互いにオフセットして配置された2つ
    のシリンダ列と、 上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドに軸受部によ
    り支持され、かつクランク軸上の駆動輪に無端伝動部材
    を介して駆動連結される従動輪が設けられ、クランク軸
    に同期して駆動されてバルブを開閉作動させるカム軸
    と、 上記カム軸の前端部に設けられ、作動液の供給によりカ
    ム軸と従動輪とを進角側又は遅角側のいずれかへ相対回
    転させて、カム軸のクランク軸に対する回転位相を変更
    するバルブタイミング可変手段と、 上記バルブタイミング可変手段の進角側又は遅角側への
    作動機構に対し軸受部ないしカム軸内部の液路を介して
    供給される作動液の液圧を調整するスプール弁からなる
    電磁弁とを備えた可変バルブタイミング装置付エンジン
    において、 上記電磁弁は上記カム軸と略直交する方向に延びてお
    り、 上記各シリンダ列におけるシリンダヘッドカバーに、カ
    ム軸前端側の前端側軸受部に対応して開口部が形成さ
    れ、 上記シリンダヘッドカバーの開口部を覆うように配設さ
    れ、上記電磁弁を収容する収容孔と嵌挿部とが設けられ
    た弁収容部材と、 一端部が上記前端側軸受部に結合される一方、他端部が
    シリンダヘッドカバーの開口部を貫通して上記弁収容部
    材の嵌挿部内に嵌挿されていて、上記前端側軸受部と弁
    収容部材とを連結するとともに、内部に上記電磁弁と上
    記前端側軸受部内の液路とを連通する液路が形成された
    中間部材とを備え、 上記2つのシリンダ列における2つの弁収容部材は互い
    に同じものとされ、 上記前側にオフセット配置されたシリンダ列では、上記
    電磁弁が中間部材よりも前側に位置している一方、上記
    後側にオフセット配置されたシリンダ列では、電磁弁が
    中間部材よりも後側に位置していることを特徴とする可
    変バルブタイミング装置付エンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 カム軸の回転角を検出するカム角センサが前端側軸受部
    よりも後側に設けられていることを特徴とする可変バル
    ブタイミング装置付エンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 2つのシリンダ列はクランク軸方向から見てV字状に配
    置され、該各シリンダ列のシリンダヘッドには、シリン
    ダ列方向に延びるようにカム軸が配置されており、 弁収容部材は、電磁弁のソレノイドを互いに上記相対す
    るシリンダ列側に向けて配置されていることを特徴とす
    る可変バルブタイミング装置付エンジン。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちのいずれか1つにお
    いて、 弁収容部材は、収容孔に電磁弁を略水平方向に延びるよ
    うに収容するものであることを特徴とする可変バルブタ
    イミング装置付エンジン。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 弁収容部材の収容孔の軸芯と嵌挿部の軸芯とがなす角度
    は、クランク軸方向から見て2つのシリンダ列のなす角
    度と略同一とされていて、上記収容孔に電磁弁が略水平
    方向に延びるように収容されるとともに、 上記弁収容部材には、 上記収容孔内に収容された電磁弁の2つのアクチュエー
    タポートを嵌挿部内に嵌挿された中間部材の2つの液路
    に個別に連通する2つの連通路が、互いに上記収容孔の
    軸線方向に離れ、かつ上記嵌挿部の軸線方向にも離れて
    形成され、 上記収容孔内で相対的に深い位置に開口する一方の連通
    路は、上記嵌挿部内でも他方の連通路よりも深い位置に
    開口していることを特徴とする可変バルブタイミング装
    置付エンジン。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 各シリンダ列のシリンダヘッドにはそれぞれ2本のカム
    軸が配置され、そのうちの相対するシリンダ列側のカム
    軸にのみバルブタイミング可変手段が配置されており、 弁収容部材は、収容孔に電磁弁を略水平方向に延びるよ
    うに収容するものであることを特徴とする可変バルブタ
    イミング装置付エンジン。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 各シリンダヘッドにおける2本のカム軸の軸芯間距離
    は、従動輪の直径の1.1倍以下とされており、 前側にオフセット配置されたシリンダ列では、 電磁弁は、少なくとも一部分が従動輪の上方に重なるよ
    うに位置づけられ、 かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部
    分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低く
    されていることを特徴とする可変バルブタイミング装置
    付エンジン。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 後側にオフセット配置されたシリンダ列では、 電磁弁は、少なくとも一部分が前端側軸受部よりも後側
    上方に位置づけられ、 かつ、シリンダヘッドカバーの上記電磁弁に対応する部
    分の高さは、カム軸に沿って後側の他の部分よりも低く
    されていることを特徴とする可変バルブタイミング装置
    付エンジン。
  9. 【請求項9】 請求項1において、 従動輪はスプロケットであり、 無端伝動部材は、上記スプロケットに巻き掛けられるチ
    ェーンであることを特徴とする可変バルブタイミング装
    置付エンジン。
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