JP2007104215A - 電力線通信モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】住宅用分電盤内への取り付けができ、住宅内の電力線の分岐部位に接続することで電力線通信の中継時における伝送距離を短くすることも可能な電力線通信モジュールを提供することにある。
【解決手段】電力線通信モジュールMは、分電盤への取り付けができるハウジングHと、ハウジングHに前面に設けられた電力線が接続される電源接続端子部305及びモジュラージャック304と、ハウジングH内に収納され電源接続端子部305に接続された電力線を通じて電力線通信号の送受を行うための結合回路307,変調回路309、復調回路308、モデム部311、発振器312、電源部313、ドライバ部308の回路とから構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅用分電盤に対応する電力線通信モジュールに関するものである。
近年の電力線搬送通信技術の進歩に伴い、電力線搬送によって情報系機器間でのデータ通信を行う電力線通信システムが提供されてきている(例えば、特許文献1)。
この特許文献1に開示されている電力線通信システムは、分電盤内の分岐ブレーカによって分岐配線されている屋内電力線に電力線通信用の端末器を接続するとともに、分電盤とは別体の情報盤内に、電力線通信用の端末器との間で電力線通信によるデータ通信を行い電力線通信のモニタや、インターネットに接続して携帯電話機等から電力線通信用の端末器の遠隔監視制御を行うことができるようにするコントローラ等の情報関連機器を設置している構成となっている。
特開2005−184556公報(図1,段落0008〜0012)
上述の特許文献1に開示されている電力線通信システムでは、分電盤内に単相3線の異相間の電力線通信を可能とするカプラを内装しているものの、電力線通信を行うモデム部は情報盤に設置していたため、夫々の盤に対して大きなスペースを必要としていた。
そのため、分電盤内に電力系機器とともに配設できる無線通信用モジュールが希求されていた。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは住宅用分電盤内への取り付けができ、住宅内の電力線の分岐部位に接続することで電力線通信の中継時における伝送距離を短くすることも可能な電力線通信モジュールを提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、住宅用分電盤内に取り付ける取付手段を備えたハウジングと、該ハウジングに設けられ、電力線が接続される端子部とを備えるとともに、前記ハウジング内に収納され前記端子部に接続された電力線を介して送受信する電力線通信信号を変復調する電力線通信モデム、通信機器とのインターフェースを行う通信インターフェースを有する通信部を備えていることを特徴とする。
請求項1の発明では、住宅用分電盤内に取り付けることができ、そのため情報盤を別に必要とせず、しかも住宅内への電力配線の分岐部位に接続することで住宅内に配置されている電力線通信用の端末間の電力線通信信号の中継を行う場合における伝送距離を短くすることも可能となる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記ハウジングが、前記端子部に接続された電力線を前記通信部に接続する電力線接続手段を備えたベースハウジングと、前記電力線接続手段に分離自在に接続する被接続手段を備えるとともに前記通信部を備えたモジュールハウジングとからなり、ベースハウジングに対してモジュールハウジングを着脱自在に結合することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、通信部を電源部とは分離して交換できるため、通信部の機能の変更やメンテナンスなどが容易に行える。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記電源部がバックアップ電源機能を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、商用交流電源が停電しても電源が確保でき、電力線通信を維持できる。
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記通信部の通信イータフェースには通信機器からの通信ケーブルを挿抜自在に挿着されるコネクタを備えていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、通信ケーブルを用いて通信機器を接続することで、通信機器との間のデータの授受が行え、認証鍵の設定等電力線通信に必要な各種設定を分電盤内に配設している状態で行える。
請求項5の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記前記通信部の通信インターフェースが、無線アクセスポイント用無線通信手段からなることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、前記前記通信部の通信インターフェースが、無線アクセスポイント用無線通信手段からなるので、分電盤から離れた場所に設けられた通信機器との間でのデータの授受ができ、認証鍵の設定等電力線通信に必要な各種設定が容易に行える。
請求項6の発明では、請求項1の発明において、前記ハウジングの前記端子部は、住宅用分電盤内に配設される分岐ブレーカに設けられた端子部がプラグイン結合される規格化された導電バーに対応して着脱自在にプラグイン結合する端子部からなることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、分電盤への配置と電力線への接続が簡単に行える。
本発明は、住宅用分電盤内に取り付けることができ、そのため情報盤を別に必要とせず、しかも住宅内への電力配線の分岐部位に接続することで住宅内に配置されている電力線通信用の端末間の電力線通信信号の中継を行う場合における伝送距離を短くすることも可能となる。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
本実施形態の電力線通信モジュールMは、図1(a)に示すように扁平なハウジングH内に図1(b)に示す通信部の回路を内蔵したものである。ハウジングHは背面が平坦な面で図2に示すように分電盤1の函本体10に取り付けられている取付台200上に当接され、上端より上方向へ延長形成した取付片300aに設けられているだるま孔からなる取付孔301、301と、下端より下方向へ延長形成した取付片300bに設けた丸孔からなる取付孔302,302を用いて固定ねじ303により取付台200上に取り付けられるようなっている。
ハウジングHは前面中央部をやや前に突出させ、この中央部の上側部位の左側(図において)にRJ−45に対応したモジュラージャック304、304の差し込む口を開口している。また中央部の下側部位の左側前面には電源スイッチSWの操作ハンドルが、また前面右側には電力線を接続するための電源接続端子部305が設けられている。更に中央部の前面左側に各種インジケータ用のLED1〜LED3が設けられ、また右側には電力線通信機能を備えた外部機器の電力線接続プラグを接続するためのコンセント部306を設けてある。
電力線通信モジュールMは、図1(b)に示すように電力線(L1)上の通信信号を抽出するとともに、電力線(L1)上に電力線通信信号を送出するための結合回路307と、結合回路307を介して抽出された受信信号を復調してデジタル信号からなる通信データを取り出す復調回路308と、送信する通信データを変調する変調回路309と、復調された通信データを取り込んでイーサネット(登録商標)の規格に沿った通信インターフェースを構成するドライバ部310を通じて送出させるとともに、ドライバ部310を通じてイーサネット(登録商標)の信号を取り込んで、変調回路309により所定の電力線通信の信号に変調して電力線上に送出するモデム部311と、搬送波を得るための発振器312とを備えるとともに、電力線通信モジュールM内の回路へ動作電源を供給するためのAC/DCコンバータからなる電源部313と、更に通信インターフェースと外部の通信機器とを接続するモジュラージャック304とで通信部が構成され、その内の変調回路309,復調回路308、モデム部311、発振器312によって電力線通信モデムが構成される。ここで電源部313は電力線(L1)から得る商用交流電源を直流電源に変換するためのAC/DCコンバータが用いられる。モデム部311には電力線通信に必要な諸設定データなどを記憶するメモリ部を備えている。
尚モデム部311に住宅内の電力線に電源コンセント等を介して接続される電力線通信の端末間の電力線通信信号を中継する機能を持たせも良い。また図3に示すようにルーターブロック314とドライバ部310とを組み合わせた通信インターフェースを備え、電力線通信モジュールMとしてルーター機能を持たせても良い。
また電源部313の出力に二次電池BTを接続し、通常時には電源部313の出力を動作電源として用いると同時に二次電池BTを充電し、停電時にはこの二次電池BTを動作電源として使用するUPS機能を備えても良い。
ここで本実施形態を配設する分電盤1について図2に基づいて簡単に説明する。図示する分電盤1は函本体10と、函本体10に被着される蓋体(図示せず)とから構成され、函本体10の内部は取付台200を設けた配置スペースAと、主幹ブレーカ31,分岐ブレーカ32,更に主幹ブレーカ31の一次側で電力線に接続される一次送りブレーカ33などの電力系機器を配設する配置スペースBとを設けてあり、分岐ブレーカ32は架台50の中央に配設された導電バー90a〜90cに対してプラグイン接続により電気的に接続されるとともに架台50上に固定されている。尚導電バー90aは中性極、導電バー90b、90cは電圧極に対応し、図において上、下に配設されている分岐ブレーカ32の間において配設され、両端部は図示するように中央の導電バー90aの端部が、またその上下位置には導電バー90b、90cの端部が並行配置され、架台50にねじ93.96で固定され、左端部では主幹ブレーカ31からの接続バーと結合されている。また主幹ブレーカ31の一次側にはケーブル74により一次送りブレーカ33の電源端子が接続されている。
而して本実施形態の電力線通信モジュールMを分電盤1内の取付台200に取り付けるに当たっては、まずハウジングHの背面を取付台200上に当接し、この状態で取付手段である取付片300a、300bを固定ねじ203で取付台200に固定するのである。次に電源接続端子部305を電源接続ケーブル(図示せず)を用いて例えば一次側送りブレーカ31を介して電力線に接続するか、或いは分岐ブレーカ32が接続される導電バー91a〜91cの内の中性極の導電バー91aと電圧極の導電バー91b又は91cの端部のねじ93,96に電源接続ケーブルを介して接続することで、電源部313の入力に商用交流電源を接続するとともに、結合回路307の入出力端に電力線の接続を行う。これにより電力線通信モジュールMの分電盤1内への配設が完了することになる。
尚電力線通信モジュールMの電力線通信に必要な設定はモジュラージャック304にパソコン等の通信機器からの通信ケーブルを接続することで行え、また電力線通信によって電力線通信モジュールMや、住宅内の電力線に接続されている電力線通信の端末に対する設定を行う場合には、コンセント部306を利用して設定用機器の電力線への接続を行う。
以上のように本実施形態では、分電盤1に配設することで、情報盤等が不要となり、しかも電力線の分岐部位に近い位置で配設することで、例えば住宅内の電力線に接続されている端末間において送受信される電力線通信信号の中継を行う場合には、中継点から各端末までの伝送距離を短くすることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図4に示すように電源接続端子部305と、通信部の結合回路307及び電源部312に電力線を接続するための電力線接続手段であるコンセント部315を設けたベースハウジングH1と、通信部の回路を内蔵し、ベースハウジングH1の中央部に設けた凹部316に着脱自在に嵌合するモジュールハウジングH2とにハウジングを分割した点に特徴があり、凹部316にはコンセント部314の差し込み口が開口し、この差し込み口に対して挿抜自在に挿着される被接続手段たるプラグ栓刃(図示せず)をモジュールハウジングH2の背面に突設してある。またモジュールハウジングH2の上面には通信インターフェースのドライバ部310或いはルーターブロック314に接続するためのRJ−45に対応したモジュラージャック304の差し込み口を開口させている。尚実施形態1と同じ構成には同じ符号を付して説明は省略する。また回路構成は実施形態1と同じであるので回路構成の図示は省略する。
而して本実施形態では、ベースハウジングH1を実施形態1と同様に分電盤1の取付台200に取り付け、電源接続端子部305に電力線を接続する。そしてモジュールハウジングH2を凹部316に嵌合すれば、プラグ栓刃がコンセント部314に差し込まれて通信部の結合回路307と電源部312とが電力線に接続されるとともに、モジュールハウジングH2を機械的にベースハウジングH1に結合した状態となり、これにより電力栓通信モジュールMとして機能することができるようになる。
そして本実施形態の電力線通信モジュールMは、使用中のモジュールハウジングH2をベースハウジングH1から取り外し、他の機能を備えた通信部を内蔵するモジュールハウジングH2と交換すれば簡単に機能変更が行える。例えば通信インターフェースに無線アクセスポイントとなる無線通信手段を備えた通信部を内蔵するモジュールハウジングH2を装着すれば、無線通信による設定等が可能となる。また通信部のメンテナンスなどの場合も簡単に行える。更に電源部313が共通に使えるためコスト的に有利である。
(実施形態3)
上記実施形態1,2は分電盤1内の取付台200に対してねじ固定し、電力線への接続はケーブルを用いて接続する構成であったが、本実施形態の電力線通信モジュールMは図5に示すように1Pの分岐ブレーカ32の横幅寸法(例えば16mm)の整数倍の横幅寸法で形成されたハウジングH内に通信部の回路を内蔵し、ハウジングHの端部に上述に導電バー91a〜91cを分岐ブレーカ32と同様にプラグイン結合する端子部37を備えることで、分岐ブレーカ32に対応して規格化されている導電バー91a〜91bからなる電力線に対して電気的に接続するとができるようにしたものである。尚電圧極の導電バー91a或いは91bへの接続は電力線通信が安定している相側に選択して接続するために、上段、中段の端子部37内の導電接触片37aを両端子部37、37間において移動できるように備え、接続前に外部に設けた操作摘み317で中段或いは下段の端子部37へ移動させて使用する。
図6は本実施形態の分電盤1内に配設した状態を示す。尚架台50へのハウジングHの取り付け手段は図示していないが、分岐ブレーカ31と同様な周知の手段を用いて行う。
(a)は実施形態1の斜視図、(b)は実施形態1の通信部の回路図である。 実施形態1の取り付け状態を示す蓋体を外した分電盤の正面図である。 実施形態1の通信部の別の例の回路図である。 実施形態2の分解斜視図である。 実施形態3の斜視図である。 実施形態3の取り付け状態を示す蓋体を外した分電盤の正面図である。
符号の説明
M 電力線通信モジュール
H ハウジング
SW 電源スイッチ
LED1〜LED3 発光ダイオード
B 二次電池
300a、300b 取付片
302 取付孔
304 モジュラージャック
305 電源接続端子部
306 コンセント部
307 結合回路
308 復調回路
309 変調回路
310 ドライバ部
311 モデム部
312 発振器
313 電源部

Claims (6)

  1. 住宅用分電盤内に取り付ける取付手段を備えたハウジングと、該ハウジングに設けられ、電力線が接続される端子部とを備えるとともに、前記ハウジング内に収納され前記端子部に接続された電力線を介して送受信する電力線通信信号を変復調する電力線通信モデム、通信機器とのインターフェースを行う通信インターフェースを有する通信部を備えていることを特徴とする電力線通信モジュール。
  2. 前記ハウジングが、前記端子部に接続された電力線を前記通信部に接続する電力線接続手段を備えたベースハウジングと、前記電力線接続手段に分離自在に接続する被接続手段を備えるとともに前記通信部を備えたモジュールハウジングとからなり、ベースハウジングに対してモジュールハウジングを着脱自在に結合することを特徴とする請求項1記載の電力線通信モジュール。
  3. 前記電源部がバックアップ電源機能を備えていることを特徴とする請求項2記載の電力線通信モジュール。
  4. 前記通信部の通信イータフェースには通信機器からの通信ケーブルを挿抜自在に挿着されるコネクタを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の電力線通信モジュール。
  5. 前記前記通信部の通信インターフェースが、無線アクセスポイント用無線通信手段からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の電力線通信モジュール。
  6. 前記ハウジングの前記端子部は、住宅用分電盤内に配設される分岐ブレーカに設けられた端子部がプラグイン結合される規格化された導電バーに対応して着脱自在にプラグイン結合する端子部からなることを特徴とする請求項1記載の電力線通信モジュール。
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