JP2007103522A - 希土類磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温高湿下であっても十分な耐食性を発揮し得る希土類磁石を提供すること。
【解決手段】 本発明の好適な希土類磁石1は、希土類元素、遷移元素及びホウ素を含む磁石部2と、この磁石部2の表面領域に形成された酸化物層4とを備える。この希土類磁石1は、その炭酸塩の含有量が、表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、希土類磁石に関する。
高性能の永久磁石として、希土類磁石が知られている。希土類磁石は、従来の空調機、冷蔵庫等の家庭用電化製品のみならず、産業機械、ロボット、燃料電池車、ハイブリッドカー等の駆動用モーターへの応用が検討され、これらの小型化、省エネルギー化を実現し得るものとして期待されている。このような希土類磁石のなかでも、R−T−B(Rは希土類元素、Tは遷移元素)系の磁石は、他のものに比して高いエネルギー積を示す高性能磁石であることから注目を集めている。
しかし、このような希土類磁石は、磁石の主成分として極めて酸化されやすい希土類元素を含有していることから耐食性が低く、従来、長期使用による経時的な磁気特性の低下を避けるのが困難であった。
そこで、希土類磁石の耐食性を向上することを目的として、R−T(Fe)−B系組成を有する磁石素体の表面上に、当該素体を保護するための保護層として、樹脂層(特許文献1)や耐酸化めっき層(特許文献2)を設けたものが知られている。
特開昭60−63901号公報 特開昭60−54406号公報
しかしながら、上記のように保護層としての樹脂層や耐酸化めっき層を備える希土類磁石は、従来想定される条件で用いる場合には優れた耐食性を発揮し得たものの、高温高湿条件では、内部の磁石素体が劣化を生じたり、また、保護層にふくれや剥離が生じたりして、十分な耐食性が得られ難い傾向にあった。
近年では、希土類磁石に対し、ハイブリッド自動車の駆動用モーターや発電機等、自動車用のモーターへの使用が望まれており、そのため、このような用途における使用が可能となるように、高温高湿下で優れた耐食性を発揮し得ることが求められている。
そこで、本発明はこのような要求に応えるべくなされたものであり、高温高湿下であっても優れた耐食性を発揮し得る希土類磁石を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の希土類磁石は、希土類元素、遷移元素及びホウ素を含む磁石素体を備えており、磁石素体は、炭酸塩の含有量が、その表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下であることを特徴とする。
このように、本発明の希土類磁石は、炭酸塩の含有量が上記所定量以下であることから、従来に比して優れた耐食性を発揮し得るものとなる。このような要因については必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
すなわち、希土類磁石においては、磁石素体に不可避的に含まれる炭酸塩が高温高湿条件下で二酸化炭素を生じ、これが磁石内部に侵入して希土類元素の酸化を促進する酸性条件を形成する場合があるほか、この二酸化炭素は外部に放出される際に、表面の保護層にふくれやはがれを生じさせる場合があるものと考えられる。そして、従来の希土類磁石の高温高湿下における劣化は、希土類磁石に含まれる炭酸塩による影響が原因の1つとなっているものと推測される。
これに対し、本発明の希土類磁石は、磁石素体の炭酸塩の含有量が、上述した所定量以下に調整されていることから、高温高湿条件下に晒された場合であっても、上記のような不都合を生じる程の二酸化炭素を発生し難い。したがって、二酸化炭素による磁石素体の劣化が少なく、また、表面上に形成された保護層のふくれやはがれも生じ難く、高温高湿条件下であっても十分に優れた耐食性を発揮し得るものとなる。ただし、作用はこれらに限定されない。
また、本発明の希土類磁石は、希土類元素、遷移元素及びホウ素を含む磁石素体を備えており、磁石素体は、加熱により当該磁石素体から脱離し得る二酸化炭素の合計量が、その表面積1cmに対して0.4μg以下であることを特徴としてもよい。
上記本発明の希土類磁石は、加熱を行った場合に磁石素体から脱離する二酸化炭素の量が上記特定量以下となっていることから、高温高湿条件に晒された場合であってもこの二酸化炭素による磁石素体の劣化や保護層の剥離等が生じ難い。そのため、本発明の希土類磁石は、高温高湿条件下でも優れた耐食性を発揮し得る。
また、上記構成を有する本発明の希土類磁石は、磁石素体の表面上に、当該磁石素体とは異なる材料からなる保護層を更に備えていると好ましい。このような構成を有する希土類磁石は、磁石素体がもともと高温高湿条件における劣化を生じ難い上、保護層によって更に保護されていることから、従来に比して極めて優れた耐食性を発揮し得るものとなる。また、保護層によって、保管時や使用時において大気中の二酸化炭素に起因する炭酸塩の形成も極めて生じ難くなり、優れた耐食性を良好に維持し得る。
さらに、上記本発明の希土類磁石は、その表面近傍領域に、希土類元素及び酸素を含む酸化物層を有するとより好ましい。このように、表面に酸化物層を有する磁石素体は、炭酸塩の含有量が極めて低減されており優れた耐食性を有するほか、酸化物層が保護層としての機能も有するため、磁石素体単独でも良好に耐食性を維持し得る。
本発明によれば、高温高湿下であっても優れた耐食性を発揮し得る希土類磁石を提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る希土類磁石を模式的に示す斜視図である。また、図2は、図1に示した希土類磁石1のII−II線に沿った断面構造を模式的に示す図である。
希土類磁石1は、磁石部2と、この磁石部2の表面上に形成された酸化物層4とを含む磁石素体から構成され、略直方体構造を有する磁石である。磁石部2は、希土類元素、遷移元素及びホウ素を含有するR−T−B系の希土類磁石である。ここで、希土類元素とは、長周期型周期表第3周期の元素及びランタノイドに属する元素のことをいい、このような希土類元素には、例えば、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビニウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等が含まれる。
磁石部2としては、希土類元素として、Nd、Dy、Pr及びTbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含有しているものが好ましく、これらの元素にLa、Sm、Ce、Gd、Er、Eu、Tm、Yb及びYからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を更に含有したものがより好ましい。
磁石部2を構成する遷移元素としては、上記希土類元素以外の遷移元素が挙げられ、少なくとも鉄(Fe)を含み、コバルト(Co)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を更に含むと好ましい。なかでも、遷移元素としては、Fe及びCoを含むことがより好ましい。
より具体的には、磁石部2の構成材料としては、遷移元素として鉄(Fe)を含むR−Fe−B系の組成を有するものが好ましい。このような材料は実質的に正方晶系の結晶構造の主相を有しており、また、この主相の粒界部分に希土類元素の配合割合が高い希土類リッチ相、及びホウ素原子の配合割合が高いホウ素リッチ相を有している。これらの希土類リッチ相及びホウ素リッチ相は磁性を有していない非磁性相であり、このような非磁性相は通常、磁石構成材料中に0.5〜50体積%含有されている。また、主相の粒径は、通常1〜100μm程度である。
R−Fe−B系の構成を有する磁石部2においては、希土類元素の含有量が8〜40原子%であると好ましい。希土類元素の含有量が8原子%未満である場合、主相の結晶構造がα鉄とほぼ同じ結晶構造となり、保持力(iHc)が小さくなる傾向にある。一方、40原子%を超えると希土類リッチ相が過度に形成されてしまい、残留磁束密度(Br)が小さくなる傾向にある。
また、Feの含有量は42〜90原子%であると好ましい。Feの含有量が42原子%未満であるとBrが小さくなり、また、90原子%を超えるとiHcが小さくなる傾向にある。さらに、Bの含有量は2〜28原子%であると好ましい。Bの含有量が2原子%未満であると菱面体構造が形成されやすく、これによりiHcが小さくなる傾向にあり、また28原子%を超えると、ホウ素リッチ相が過度に形成されて、これによりBrが小さくなる傾向にある。
上述した構成材料においては、R−Fe−BにおけるFeの一部が、Coで置換されていてもよい。このようにFeの一部をCoで置換すると、磁気特性を低下させることなく温度特性を向上させることができる。この場合、Coの置換量は、Feの含有量よりも大きくならない程度とすることが望ましい。Co含有量がFe含有量を超えると、磁石部2の磁気特性が小さくなる傾向にある。
また、上記構成材料におけるBの一部は、C、P、S又はCu等の元素により置換されていてもよい。このようにBの一部を置換することによって、磁石素体の製造が容易となるほか、製造コストの低減も図れるようになる。このとき、これらの元素の置換量は、磁気特性に実質的に影響しない量とすることが望ましく、構成原子総量に対して4原子%以下とすることが好ましい。
さらに、iHcの向上や製造コストの低減等を図る観点から、磁石部2は、上記構成に加え、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アンチモン(Sb)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、ガリウム(Ga)、銅(Cu)、ハフニウム(Hf)等の元素を更に含有していてもよい。
これらの添加量も磁気特性に影響を及ぼさない範囲とすることが好ましく、構成原子の総量に対して10原子%以下とすることが好ましい。また、その他、不可避的に混入する成分としては、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、カルシウム(Ca)等が考えられ、これらは構成原子の総量に対して3原子%程度以下の量で含有されていても構わない。
酸化物層4は、希土類磁石1(磁石素体)の表面近傍領域に形成された層であり、磁石部2の略全面を覆っている。かかる酸化物層4は、磁石部2に含まれるのと同じ希土類元素及び酸素を含有しており、かかる希土類元素の酸化物を含有しているとより好ましい。具体的には、例えば、磁石部2が希土類元素としてNdを多く含む場合、酸化物層4はNdを含むと好ましい。
また、酸化物層4は、希土類元素のほかに、磁石部2に含まれる遷移元素を含むと好ましい。この遷移元素は、例えば、金属単体や酸化物の形態で含まれる。例えば、磁石部2が遷移元素としてFeを多く含む場合は、酸化物層4はFe、FeO、Fe、Fe等を含有することができる。さらに、酸化物層4は、磁石部2に多く含まれる元素以外の元素を更に含有していてもよく、これらの元素は酸化物の形態で含まれていてもよい。なお、酸化物層4は必ずしも一層に限られず、異なる組成からなる2層以上の構成であってもよい。
酸化物層4は、磁石部2の表面上に別途設けられたものではなく、磁石部2の表面を加工することによって形成された層であると好ましい。この場合、酸化物層4の磁石部2への密着性が極めて良好であり、希土類磁石1はより優れた耐食性を発揮し得るものとなる。具体的には、酸化物層4は、磁石部2の表面を酸化して得られた酸化被膜であると好適である。
このような酸化物層4の構成元素は、例えば、EPMA(X線マイクロアナライザー法)、XPS(X線光電子分光法)、AES(オージェ電子分光法)又はEDS(エネルギー分散型蛍光X線分光法)等の公知の組成分析法を用いて測定することができる。
また、酸化物層4の厚さは、20nm〜5μmであると好ましく、50nm〜3μmであるとより好ましい。上記好適な厚さの酸化物層4によれば、極めて優れた耐食性が得られるようになる。ただし、酸化物層4は、厚すぎるとクラック等が発生し易くなることから、その厚さは上記上限値以下とすることが好適である。
希土類磁石1は、これに含まれる炭酸塩の含有量が、その表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下である。ここで、希土類磁石1における炭酸塩とは、希土類磁石1の製造時等において、当該希土類磁石1を構成する元素等が空気中の二酸化炭素との反応等することにより含まれるものである。炭酸塩としては、例えば、磁石部2に含まれる希土類元素の炭酸塩が挙げられ、希土類元素がNdである場合、Nd(COが例示できる。このような炭酸塩は、通常、磁石部2の粒界部分に多く含まれる。
かかる炭酸塩の含有量が、希土類磁石1の表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下であると、この希土類磁石1を高温高湿条件下に保持した場合等に、炭酸塩に由来する二酸化炭素の発生量が、当該希土類磁石1の劣化を生じない程度に抑制されることとなる。その結果、高温高湿条件下でも希土類磁石1が優れた耐食性を有するようになる。ただし、炭酸塩は、希土類磁石1の保護層の材料によっては希土類磁石1と保護層との密着性を上げることがあるため、耐食性を低下させない程度の量、例えば、5ng程度は含まれていてもよい。
希土類磁石1に含まれる炭酸塩の含有量は、上述の如く、二酸化炭素に換算した値である。かかる値は、希土類磁石1を昇温脱離分析した際に脱離する二酸化炭素の量として測定することができる。具体的には、まず、希土類磁石1を加熱し、希土類磁石1から脱離する気体のうち、質量分析装置(MS)でマスナンバー(m/z)44の成分(二酸化炭素)のイオン強度を測定する。そして、加熱開始から、脱離する気体の量が極めて少なくなる温度までの温度の関数として二酸化炭素のイオン強度を継続的に記録し、イオン強度の温度についての積分値を演算する。そして、得られた積分値を用い、標準サンプル(フッ酸により処理されたSi基板)で得られた値との比例関係から、希土類磁石1から脱離した二酸化炭素の合計発生量を算出する。そして、この合計発生量の値を、希土類磁石1の全表面積(cm)で割ることで、表面積1cmあたりの二酸化炭素脱離量を算出し、この値を、上述したような希土類磁石1の表面積1cmに対する炭酸塩の含有量とする。
このような昇温脱離分析においては、希土類磁石1の加熱は、赤外線を用いて好適に行うことができる。この際、希土類磁石1からの気体の発生を正確に測定するため、分析は真空下で行うことが好ましい。二酸化炭素の脱離を生じさせる好適な昇温条件は、1〜200℃/分であり、昇温を行う温度範囲は50〜600℃の温度域とすることが好ましい。
なお、希土類磁石1に含まれる炭酸塩は、必ずしも上記のような昇温脱離分析により二酸化炭素として全てが脱離することはなく、例えば、一酸化炭素として脱離する場合や、希土類磁石1の構造中に取り込まれて脱離しない場合もある。そこで、本実施形態においては、希土類磁石1に含まれる炭酸塩の量とは、加熱によって脱離した二酸化炭素として定量し得た値を示すこととする。
次に、上述した構成を有する希土類磁石1の製造方法について説明する。希土類磁石1は、例えば、粉末冶金法により焼結体を得た後、この焼結体に対し、酸化雰囲気下で熱処理を施してその表面近傍領域に酸化物層を形成することによって製造される。
すなわち、まず、焼結体は以下のような粉末冶金法によって製造する。この方法においては、まず、鋳造法やストリップキャスト法等の公知の合金製造プロセスにより所望の組成を有する合金を作製する。次に、この合金をジョークラッシャー、ブラウンミル、スタンプミル等の粗粉砕機を用いて10〜100μmの粒径となるように粉砕した後、更にジェットミル、アトライター等の微粉砕機により0.5〜5μmの粒径となるように粉砕する。こうして得られた粉末を、好ましくは600kA/m以上の磁場強度を有する磁場のなかで、0.5〜5t/cmの圧力で成形する。
その後、得られた成形体を、好ましくは不活性ガス雰囲気又は真空中、1000〜1200℃で0.5〜10時間焼結させた後に急冷する。さらに、この焼結体に、不活性ガス雰囲気又は真空中、500〜900℃で1〜5時間の熱処理を施し、必要に応じて焼結体を所望の形状に加工する。
次に、得られた焼結体に対し、希土類磁石1(磁石素体)の炭酸塩含有量を0.4μg/cm以下に減少させるための各種の処理を施す。炭酸塩含有量を減少させるための処理としては、炭酸塩が多く含まれる焼結体の表面部分を除去する方法、及び、焼結体に含まれる炭酸塩を熱分解する方法が挙げられる。これらの方法における条件を調整することによって、希土類磁石1(磁石素体)の炭酸塩含有量を所望の範囲とすることが可能となる。
焼結体の表面部分を除去する方法としては、バフ研磨、ショットブラスト、酸溶液による洗浄(酸洗浄)等が挙げられる。なかでも、表面部分を効果的に除去できる酸洗浄が好ましい。なお、これらの表面除去の工程は、空気中の二酸化炭素による炭酸塩の再形成を防ぐため、二酸化炭素濃度が300ppm以下の雰囲気で行うことが望ましい。
炭酸塩の含有量を減少させる方法としては、上述した2つの方法のうち、後者の熱分解による方法が好ましく、前者の表面除去による方法と後者の熱分解による方法とを組み合わせて実施することがより好ましい。以下、表面除去(特に酸洗浄)と熱分解とを組み合わせて行う方法を例に挙げて具体的に説明する。
すなわち、まず、上述した粉末冶金法によって得られた焼結体に対し、酸溶液による洗浄(酸洗浄)を施す。これにより、炭酸塩を多く含む焼結体の表面部分が除去されるほか、焼結体の表面を清浄化できることから、後述する熱処理によって形成される酸化物層4とその内部の磁石部2との密着性が向上するという効果が得られる。
酸洗浄で使用する酸としては、硝酸を用いることが好ましい。通常、一般の鋼材にメッキ処理を施す場合には、塩酸、硫酸等の非酸化性の酸が用いられることが多い。しかし、本実施形態の焼結体のように希土類元素を含む場合には、これらの酸を用いて処理を行うと、酸により発生する水素が焼結体の表面に吸蔵され、吸蔵部位が脆化して多量の粉状未溶解物が発生する場合がある。この粉状未溶解物は、表面処理後の面粗れ、欠陥或いは密着不良を引き起こすおそれがあるため、上述した非酸化性の酸は、酸洗浄処理液には含有させないことが好ましい。したがって、酸洗浄には、水素の発生が少ない酸化性の酸である硝酸を用いることが好ましい。
このような酸洗浄による焼結体の表面の溶解量は、表面から平均厚みで5μm以上、好ましくは10〜15μmとするのが好適である。こうすることで、焼結体の表面近傍に存在する炭酸塩を効果的に除去することができ、炭酸塩含有量が良好に低減された希土類磁石1が得られる。また、焼結体の表面の加工による変質層や酸化層を除去することもでき、後述する熱処理による酸化物層の形成も精度よく行われるようになる。
酸洗浄に用いられる処理液の硝酸濃度は、好ましくは1規定以下、特に好ましくは0.5規定以下である。硝酸濃度が高すぎると、焼結体の溶解速度が極めて速く、溶解量の制御が困難となる傾向にある。特にバレル処理のような大量処理ではバラツキが大きくなって、製品の寸法精度の維持が困難となる場合がある。また、硝酸濃度が低すぎると、溶解量が不足する傾向にある。このため、硝酸濃度は1規定以下とすることが好ましく、0.5〜0.05規定とすることがより好ましい。また、処理終了時のFeの溶解量は、1〜10g/l程度とすることが好ましい。
また、酸洗浄を行った焼結体の表面から少量の未溶解物や残留酸成分を完全に除去するためには、超音波を使用した洗浄を実施すると更に好ましい。この超音波洗浄は、焼結体の表面に錆を発生させる塩素イオンが極めて少ない純水中で行うのが好ましい。また、上記超音波洗浄の前後、及び、酸洗浄の各過程で必要に応じて同様な水洗を行ってもよい。
次いで、酸洗浄後の焼結体に対し、熱処理を施し、焼結体中の炭酸塩を更に熱分解させる。この熱分解では、焼結体に含まれる炭酸塩が二酸化炭素となって脱離する。上述の如く、希土類磁石1は、その炭酸塩の含有量が、その表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下であるものである。このような炭酸塩の含有量は、上述した酸洗浄の条件とともに、この熱処理の条件を適宜変更することで得ることができる。つまり、熱処理における二酸化炭素の脱離量を制御すれば、希土類磁石1中の炭酸塩の含有量を調整することができる。
熱処理は、例えば、酸化性ガスを含有する酸化性雰囲気中で焼結体を加熱することにより行うことができる。このように酸化性雰囲気中で焼結体を加熱することによって、焼結体中の炭酸塩が除去されるとともに、その表面近傍領域の構成材料が一部酸化される。これにより、磁石部2の表面上に酸化物層4を有する希土類磁石1が得られる。こうして形成される酸化物層4は、磁石部2に含まれている元素の酸化物から主として構成されるものとなる。すなわち、例えば、酸化物層4中の希土類元素は、磁石部2中の希土類元素に由来するものとなり、酸化物層4中の遷移元素は、磁石部2中の遷移元素に由来するものとなる。
ここで、酸化性雰囲気とは、酸化性ガスを含有する雰囲気であれば特に限定されないが、例えば、大気、酸素雰囲気(好ましくは酸素分圧調整雰囲気)、水蒸気雰囲気(好ましくは水蒸気分圧調整雰囲気)等の酸化が促進される雰囲気が挙げられる。このように、酸化性ガスとしては、酸素、水蒸気等が挙げられる。
例えば、酸素雰囲気とは、酸素濃度が0.1%以上の雰囲気であり、その雰囲気には、酸素と共に不活性ガスが共存している。かかる不活性ガスとしては窒素が挙げられる。つまり、酸素雰囲気の態様としては酸素及び不活性ガスからなる雰囲気がある。また、例えば、水蒸気雰囲気とは、水蒸気分圧が10hPa以上の雰囲気であり、その雰囲気には、水蒸気と共に不活性ガスが共存している。かかる不活性ガスとしては窒素が挙げられる。つまり、水蒸気雰囲気の態様としては水蒸気及び不活性ガスからなる雰囲気がある。さらに、酸化性雰囲気は、酸素、水蒸気及び不活性ガスを含む雰囲気であってもよい。
熱処理において調節する条件としては、二酸化炭素濃度、処理温度、処理時間、酸化性ガス分圧等が挙げられる。特に、二酸化炭素濃度を調整することで、上記範囲の炭酸塩の含有量が得やすくなる。より具体的には、熱処理における二酸化炭素濃度は、300ppm以下とすることが好ましく、1ppm以下とすることが更に好ましい。二酸化炭素濃度が300pm以上であると、上記のような二酸化炭素の脱離が生じ難くなって、焼結体中の炭酸塩が十分に低減されなくなるおそれがある。
処理温度は、200〜550℃の範囲から調整されることが好ましく、250〜500℃の範囲から調整されることがより好ましい。処理温度が上記上限値を超えると、希土類磁石1の磁気特性が劣化する傾向がある。一方、上記下限値未満であると、磁石部2中の炭酸塩の含有量を十分に低減するのが困難となる傾向にあるほか、所望の酸化物層4を形成するのが困難となる場合もある。
また、処理時間は、1分〜24時間の範囲から調整されることが好ましく、5分〜10時間の範囲から調整されることがより好ましい。処理時間が上記上限値を超えると、希土類磁石1の磁気特性が劣化する傾向がある。一方、上記下限値未満であると、磁石部2中の炭酸塩の含有量を十分に低減するのが困難となる傾向にあるほか、所望の酸化物層4を形成するのが困難となる場合もある。
以上のような工程により、図1に示す構造を有する希土類磁石1が得られる。このようにして得られた希土類磁石1は、その炭酸塩の含有量が、表面積1cmに対して0.4μg以下となっていることから、高温高湿条件に晒された場合であっても、かかる炭酸塩から生じる二酸化炭素の量が少なく、この二酸化炭素に起因する劣化が極めて生じ難いものとなる。
以上、好適な実施形態に係る希土類磁石及びその製造方法について説明したが、本発明の希土類磁石1は、上記の実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、本発明の希土類磁石は、上述した希土類磁石1の表面上に、更に所定の保護層を備えていてもよい。図3は、保護層を更に備える希土類磁石の断面構成を模式的に示す図である。図3に示されるように、希土類磁石10は、磁石部12及びその表面上に形成された酸化物層14からなる磁石素体15と、この磁石素体15の表面上に形成された保護層16とを備えている。
磁石部12及び酸化物層14からなる磁石素体15としては、上述した実施形態における希土類磁石1と同様の構成を有するものが挙げられる。また、保護層16としては、磁石素体15とは異なる材料からなるものであれば特に制限はなく、例えば、めっきや気相法等により形成した金属層、アルカリ珪酸塩含有液の塗布、ゾルゲル法又は気相法等により形成した無機層、塗装や蒸着重合法等により形成した樹脂層等が適用できる。
金属層としては、例えば、Ni,Ni−P、Cu、Zn、Cr、Sn、Al又はこれらからなる複数の層を組み合わせたものが例示できる。また、無機層としては、アルカリ珪酸塩、SiO、Al等の酸化物、Ti、AlN等の窒化物等からなるものが挙げられる。
上述したなかでも、耐塩水性、絶縁性の観点からは、保護層16としては樹脂層が好ましい。樹脂層としては、合成樹脂や天然樹脂からなる層が挙げられ、合成樹脂からなる層が好ましく、熱硬化性樹脂からなる層がより好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、エポキシメラミン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、ポリ尿素樹脂、エポキシシリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、アクリル酸、エチレン、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物を原料とするビニル樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂からなる樹脂層は、金属粒子、酸化物粒子、炭素粒子等を更に含有していてもよい。
これらの樹脂層の形成は、例えば、樹脂を有機溶媒等に溶解させて塗布液とし、これを、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法等により塗布した後、乾燥させることで行うことができる。また、樹脂層は、樹脂材料を用いた化学気相堆積法によって形成してもよい。
このような保護層16を有する希土類磁石10は、例えば、上記実施形態と同様にして希土類磁石1を形成して磁石素体15を得た後、その酸化物層14の表面上に更に保護層16を形成することで得ることができる。
上述した構成を有する希土類磁石10は、磁石素体15の炭酸塩の含有量が上記所定量(0.4μg/cm)以下となっていることから、高温高湿条件下における二酸化炭素の発生量が少なく、二酸化炭素に起因する劣化を生じ難い。また、炭酸塩から生じた二酸化炭素の脱離による保護層16のふくれや剥がれも極めて生じ難い。したがって、高温高湿下でも保護層16による保護の効果が十分に得られ、極めて優れた耐食性を発揮し得るものとなる。
なお、本発明の希土類磁石は、必ずしも酸化物層を有しない構造のものであってもよい。例えば、希土類磁石は、炭酸塩の含有量が所定量(0.4μg/cm)以下である限り、上述した希土類磁石1における磁石部2のみから構成されるものであってもよい。この場合であっても、希土類磁石は炭酸塩の含有量が少なくされていることから、高温高湿下で優れた耐食性を発揮し得る。このような構成の希土類磁石は、例えば、上述した実施形態と同様にして焼結体を製造した後に、その表面除去のみを行うか、或いは、表面除去とともに、または、表面除去に代えて、非酸化性雰囲気での熱処理を行うことによって得ることができる。
また、希土類磁石は、上述した磁石部のみから構成される希土類磁石(磁石素体)の表面上に直接保護層を有する構造のものであってもよい。この場合、磁石素体自体の優れた耐食性に加え、保護層によって更なる耐食性の向上が図られる。また、保護層のふくれやはがれも抑制されることから、従来に比して極めて優れた耐食性が得られるようになる。
上述した構成の希土類磁石のなかでは、良好な耐食性を得る観点からは、希土類磁石は、磁石素体の表面上に酸化物層又は樹脂層のいずれかを有するものが好ましく、酸化物層を有しているものがより好ましく、酸化物層及び樹脂層の両方を有しているものが特に好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[希土類磁石の製造]
(実施例1)
粉末冶金法により、組成が10.8Nd−2.5Dy−79.6Fe−1.0Co−6.1B(数字は原子百分率を表す。)である鋳塊を作製し、これを粗粉砕した。その後、不活性ガスによるジェットミル粉砕を行って、平均粒径約3.5μmの微粉末を得た。得られた微粉末を金型内に充填し、磁場中で成形した。次いで、真空中で焼結後、熱処理を施して焼結体を得た。得られた焼結体を10mm×10mm×2mmの寸法に切り出し加工し、磁石素体を得た。
次に、得られた磁石素体を2%HNO水溶液中に2分間浸漬し、その後超音波水洗を施す酸洗浄を行った。それから、この酸洗浄(酸処理)を施した磁石素体に対し、二酸化炭素濃度0.1ppm以下の窒素−酸素混合雰囲気(酸素濃度21%)中、400℃で10分間の熱処理を行い、磁石素体の表面上に酸化物層を備える希土類磁石を得た。
(実施例2)
熱処理の温度及び時間の条件を、300℃で10分間としたこと以外は、実施例1と同様にして、磁石素体の表面上に酸化物層を備える希土類磁石を得た。
(実施例3)
熱処理の温度及び時間の条件を、270℃で10分間としたこと以外は、実施例1と同様にして、磁石素体の表面上に酸化物層を備える希土類磁石を得た。
(比較例1)
酸洗浄、及び、熱処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして希土類磁石の製造を行い、磁石素体のみからなる希土類磁石を得た。
(比較例2)
熱処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして希土類磁石の製造を行い、酸洗浄後の磁石素体からなる希土類磁石を得た。
(比較例3)
熱処理の温度及び時間の条件を、200℃で10分間としたこと以外は、実施例1と同様にして、磁石素体の表面上に酸化物層を備える希土類磁石を得た。
(比較例4)
熱処理の温度及び時間の条件を、230℃で10分間としたこと以外は、実施例1と同様にして、磁石素体の表面上に酸化物層を備える希土類磁石を得た。
(実施例4〜6及び比較例5〜8)
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた各希土類磁石の表面上に、それぞれスプレー法で厚さ10μmとなるようにエポキシ樹脂を塗布した後、150℃、20分の硬化処理を行い、表面に樹脂層を備える希土類磁石をそれぞれ製造した。なお、実施例1〜3の希土類磁石を用いた場合が実施例4〜6に、比較例1〜4の希土類磁石を用いた場合が比較例5〜8にそれぞれ該当する。
[炭酸塩の含有量の定量]
実施例1〜3及び比較例1〜4の希土類磁石を用い、以下に示すようにTDS(thermal desorption spectroscopy)測定を行うことにより、各希土類磁石に含まれる炭酸塩の二酸化炭素に換算した含有量を測定した。すなわち、まず、希土類磁石を、昇温脱離分析装置(WA 1000S/W、電子科学株式会社製)を用いて、真空下、赤外線により60℃/分の昇温条件で加熱した。この際、希土類磁石から脱離する気体のうち、質量分析装置(MS)でマスナンバー(m/z)44の成分(二酸化炭素)のイオン強度を測定した。
この昇温脱離を50〜600℃の温度範囲で行い、50℃から600℃までの温度の関数として二酸化炭素のイオン強度を継続的に記録した。それから、このイオン強度の値の温度についての積分値を演算した。そして、この積分値を用い、標準サンプル(フッ酸により処理されたSi基板)で得られた値との比例関係から、各希土類磁石から脱離した二酸化炭素の合計発生量を算出した。そして、この合計発生量の値を、希土類磁石1の全表面積(cm)で割ることで、表面積1cmあたりの二酸化炭素脱離量を算出した。得られた値を、各希土類磁石に含まれる炭酸塩の含有量とした。得られた結果を表1に示す。
[高温高湿下での耐食性評価]
まず、実施例1〜6及び比較例1〜8の希土類磁石をそれぞれ用いてプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行った。試験条件は、120℃、0.2MPa、100%RHの環境下に100時間放置することとした。
このPCT試験に際して、まず、PCT試験前後の外観変化を目視により観察して評価した。すなわち、希土類磁石の表面に粉落ちが見られるか否か、または、表面に樹脂層を備える希土類磁石にあっては、樹脂層の剥離が生じているか否かについて確認した。また、PCT試験前後で各希土類磁石の磁束を測定し、PCT試験前に測定した磁束に対してPCT試験後に再着磁を行いその後に測定した磁束が減少する割合(磁束劣化率(%))を測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2007103522
表1より、炭酸塩の含有量が二酸化炭素に換算して表面積1cmに対し0.40μg以下であった実施例1〜6の希土類磁石は、PCT試験後の外観変化がなく、また、炭酸塩含有量が0.4μm/cm以上であった比較例1〜8の希土類磁石に比して磁束劣化が極めて小さいことが確認された。このことから、実施例1〜6の希土類磁石は高温高湿条件下でも優れた耐食性を発揮し得ることが判明した。特に、表面に樹脂層を設けた実施例4〜6の希土類磁石は磁束劣化率が小さく、極めて優れた耐食性を有することが確認された。
実施形態に係る希土類磁石を模式的に示す斜視図である。 図1に示した希土類磁石1のII−II線に沿った断面構造を模式的に示す図である。 樹脂層を更に備える希土類磁石の断面構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1…希土類磁石、2…磁石部、4…酸化物層、10…希土類磁石、12…磁石部、14…酸化物層、15…磁石素体、16…保護層。

Claims (4)

  1. 希土類元素、遷移元素及びホウ素を含む磁石素体を備え、
    前記磁石素体は、炭酸塩の含有量が、その表面積1cmに対し二酸化炭素に換算して0.4μg以下であることを特徴とする希土類磁石。
  2. 希土類元素、遷移元素及びホウ素を含む磁石素体を備え、
    前記磁石素体は、加熱により当該磁石素体から脱離し得る二酸化炭素の合計量が、その表面積1cmに対して0.4μg以下であることを特徴とする希土類磁石。
  3. 前記磁石素体の表面上に、当該磁石素体とは異なる材料からなる保護層を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の希土類磁石。
  4. 前記磁石素体は、その表面近傍領域に前記希土類元素及び酸素を含む酸化物層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の希土類磁石。
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