JP2007102970A - 半導体記憶装置、電子機器および半導体記憶装置の読み出し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強誘電体メモリ装置の読み出し特性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】強誘電体メモリ装置のビット線BL、BLb間にシールド線SLを設け、選択プレート線PL<0>の立ち上がり(活性化)の前にシールド線SLの電位を下げることにより、ビット線BL、BLbの電位が低下し、これに対応して強誘電体キャパシタに印加される電圧が上昇する。その結果、強誘電体キャパシタから取り出せる電荷量が増大し、読み出しマージンが向上する。
【選択図】図1
【解決手段】強誘電体メモリ装置のビット線BL、BLb間にシールド線SLを設け、選択プレート線PL<0>の立ち上がり(活性化)の前にシールド線SLの電位を下げることにより、ビット線BL、BLbの電位が低下し、これに対応して強誘電体キャパシタに印加される電圧が上昇する。その結果、強誘電体キャパシタから取り出せる電荷量が増大し、読み出しマージンが向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体記憶装置、それを備えた電子機器および半導体記憶装置の読み出し方法に関し、特に、強誘電体膜を用いた容量部を有する半導体記憶装置等に関するものである。
強誘電体メモリ(FeRAM、Ferroelectric Random Access Memory)は、強誘電体材料の分極と電界との間に見られるヒステリシス特性を利用して情報を記憶させるものであり、その高速性、低消費電力性および不揮発性などの観点から注目されている。
メモリセルアレイを構成する各強誘電体メモリセルは、強誘電体膜を用いた容量部とトランジスタ部より成り、容量部の一端はプレート線と接続され、容量部の他端はトランジスタ部を介してビット線に接続される。
かかる構成のメモリセルの読み出し動作は、プレート線に電源電圧を印加した際にビット線上に流れる電荷量を検出することで行われる。即ち、非線形な容量特性を有する強誘電体容量部と、線形な容量特性で近似されるビット線容量とを直列回路とみたときの、読み出し電圧の容量分配を利用して行うことができる。
従って、強誘電体容量部には、電源電圧からビット線の電圧を差し引いた電圧しか印加されず、ビット線容量の増大により、後述するヒステリシス曲線の飽和領域を利用した読み出しを行うことができない、即ち、読み出しマージンが劣化するという問題があった。
また、ビット線の容量が大きすぎると、強誘電体容量部に印加される電圧は大きくなるものの、かかる容量部からの電荷量がビット線に現われにくくなる。即ち、“0”データと“1”データの電位差が小さくなり、読み出しにくくなる。
また、ビット線の容量が大きすぎると、強誘電体容量部に印加される電圧は大きくなるものの、かかる容量部からの電荷量がビット線に現われにくくなる。即ち、“0”データと“1”データの電位差が小さくなり、読み出しにくくなる。
一方、ビット線の容量が小さすぎる場合には、容量部に印加される電圧が小さくなり、充分な電荷量を読み出せない。
このような問題に関し、例えば、下記特許文献1には、データの読み出し時にビット線(BL)へ出力された電荷をキャパシタ(C5)へ転送するためのマイナス電圧発生回路(9)等を設け、プレート線へ電圧を印加してもビット線の電位が変動しないようにする技術が開示されている(例えば図3参照、括弧内の符号は特許文献1中のものである)。
特開2002−133857号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された手法では、周辺回路の規模が大きくなり、強誘電体メモリ装置の高集積化や小面積化を図ることができない。
また、強誘電体メモリの微細化が進むにつれ、ビット線容量の増加は顕著となり、その対策が重要となる。
本発明は、強誘電体メモリ装置の読み出し特性の向上を図ることを目的とする。
(1)本発明の半導体記憶装置は、(a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、(c)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、(d)前記第1配線とほぼ平行に第1方向に延在する第3配線と、(e)前記第2配線の電位を第1電位から前記第1電位より高い第2電位へ変化させた際の前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出す手段と、を有する半導体記憶装置であって、(f)前記第2配線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記第3配線の電位を前記第2電位から前記第1電位に変化させるものである。
かかる構成によれば、読み出し時における、第2配線の電位の第1電位から第2電位への変化の前に、第1配線とほぼ平行な第3配線の電位を第2電位から第1電位に変化させることができるため、読み出し時における第1配線の電位の上昇が抑えられ、読み出しマージンを増加させることができる。
(2)本発明の半導体記憶装置は、(a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、(c)前記複数の第1配線のそれぞれにそのソース、ドレイン領域が接続された複数のnチャネル型MISFETと、(d)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、(e)前記第1配線とほぼ平行に第1方向に延在する第3配線と、(f)前記第2配線の電位を第1電位から前記第1電位より高い第2電位へ変化させた際の前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出す手段と、を有する半導体記憶装置であって、(g)前記第2配線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記第3配線の電位を前記第2電位から前記第1電位に変化させる手段と、(h)前記第2配線の電位を第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記nチャネル型MISFETのゲート電極を前記第1電位より低い第3電位に維持する手段と、を有するものである。
かかる構成によれば、読み出し時における、第2配線の電位の第1電位から第2電位への変化の前に、第1配線とほぼ平行な第3配線の電位を第2電位から第1電位に変化させることができるため、読み出し時における第2配線の電位の上昇が抑えられ、読み出しマージンを増加させることができる。
さらに、第2配線の電位の第1電位から第2電位への変化の前に、nチャネル型MISFETのゲート電極を第1電位より低い第3電位に維持することにより、第1配線からのリーク電流を低減することができる。
(3)本発明の電子機器は、前記半導体記憶装置を有するものである。ここで「電子機器」とは、本発明にかかる半導体記憶装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、その構成に特に限定はないが、例えば、上記半導体記憶装置を備えたコンピュータ装置一般、携帯電話、PHS、PDA、電子手帳、ICカードなど、記憶装置を必要とするあらゆる装置が含まれる。
(4)本発明の半導体記憶装置の読み出し方法は、(a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、(c)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、(d)前記第1配線とほぼ平行に第1方向に延在する第3配線と、を有する半導体記憶装置の読み出し方法であって、(e)前記第3配線の電位を第1電位から前記第1電位より低い第2電位へ変化させるステップと、(f)前記(e)のステップの後、前記メモリセルアレイのうち選択すべきメモリセルの前記第2配線の電位を前記第2電位から前記第1電位へ変化させるステップと、(g)前記(f)のステップの後、前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出すステップと、を有するものである。
かかる方法によれば、第1配線とほぼ平行な第3配線の電位を第1電位から第2電位に変化させた後、第2配線の電位を第1電位から第2電位へ変化させ、第1配線の電位の変化により読み出しを行うことができるため、読み出し時における第1配線の電位の上昇が抑えられ、読み出しマージンを増加させることができる。
(5)本発明の半導体記憶装置の読み出し方法は、(a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、(c)前記複数の第1配線のそれぞれにそのソース、ドレイン領域が接続された複数のnチャネル型MISFETと、(d)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、(e)前記複数の第1配線とほぼ平行に延在する第3配線と、を有する半導体記憶装置の読み出し方法であって、(f)前記第3配線の電位を第1電位から前記第1電位より低い第2電位へ変化させるステップと、(g)前記nチャネル型MISFETのゲート電極を前記第2電位より低い第3電位に維持するステップと、(h)前記(f)および(g)のステップの後、前記メモリセルアレイのうち選択すべきメモリセルの前記第2配線の電位を前記第2電位から前記第1電位へ変化させるステップと、(i)前記(h)のステップの後、前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出すステップと、を有するものである。
かかる方法によれば、第1配線とほぼ平行な第3配線の電位を第1電位から第2電位に変化させた後、第2配線の電位を第1電位から第2電位へ変化させ、第1配線の電位の変化により読み出しを行うことができるため、読み出し時における第1配線の電位の上昇が抑えられ、読み出しマージンを増加させることができる。
さらに、nチャネル型MISFETのゲート電極を第3電位に維持することにより、第1配線からのリーク電流を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
<実施の形態1>
(回路構成の説明)
まず、本実施の形態の強誘電体メモリ装置(半導体記憶装置)の回路構成について説明する。
(回路構成の説明)
まず、本実施の形態の強誘電体メモリ装置(半導体記憶装置)の回路構成について説明する。
図1は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の構成を示す回路図である。図示するように、0〜nのワード線(配線)WLおよびプレート線(配線)PLは第1方向に延在し、ビット線(ビット線対、配線)BL、BLbは、第1方向と直交する第2方向に延在している。このワード線WL(プレート線PL)とビット線BL、BLbとの交点にメモリセルが配置されている。なお、図1においては、一対のビット線BL、BLbしか記載していないが、メモリセルアレイにおいては、ビット線(対)を複数有することは言うまでもない。
このメモリセルは、強誘電体キャパシタCaとnチャネル型MISFET(metal insulator semiconductor field effect transistor)Tnとから成り、強誘電体キャパシタCaの一端は、nチャネル型MISFET(Tn)を介してビット線BL、BLbに接続され、他端は、プレート線PLに接続される。また、nチャネル型MISFET(Tn)のゲート電極はワード線WLとなる。また、nチャネル型MISFET(Tn)を介して、強誘電体キャパシタCaに蓄積された情報(“0”もしくは“1”)が書き込まれ、また、読み出される。従って、nチャネル型MISFET(Tn)は、情報転送用MISFETと言える。
また、ビット線BL、BLb間(ノードn1、n2間)には、nチャネル型MISFET(T1、T2)が直列に接続され、これらの接続部(ソース、ドレイン領域)は、接地電位に接続され、これらのゲート電極は、ビット線エコライズ線(配線)BLEQに共通接続されている。なお、nチャネル型MISFET(T1、T2)を介して、ビット線BL、BLbがディスチャージされる。従って、nチャネル型MISFET(T1、T2)は、ビット線のディスチャージ用のMISFETと言える。
また、ビット線BL、BLbとセンスアンプSAとの間には、それぞれキャパシタCA1、CA2が接続されている。言い換えれば、ビット線BL、BLbは、キャパシタCA1、CA2を介してセンスアンプSA(ノードn3、n4)に接続されている。このセンスアンプ(差動増幅器)の一端はノードn3に、他端はノードn4に接続され、これらのノード(ノードn3、n4)間には、nチャネル型MISFET(T3、T4)が直列に接続され、これらの接続部(ソース、ドレイン領域)は、接地電位に接続され、これらのゲート電極は、センスアンプエコライズ線(配線)SAEQに共通接続されている。
ここで、本実施の形態においては、ビット線BL、BLb間にシールド線(配線)SLが配置されている。このシールド線SLは、追って詳細に説明するように、ビット線BL、BLbとほぼ平行に配置される。なお、図1中のCsbは、ビット線BL、BLbとシールド線SLとの寄生容量を表す。
(装置構成の説明)
次いで、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の構成を、その平面図および断面図を用いて説明する。
(装置構成の説明)
次いで、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の構成を、その平面図および断面図を用いて説明する。
図2は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の要部平面図であり、図1に示したメモリセルアレイの一部に対応する。
図3および図4は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の要部断面図である。図3は、図2のA−A’断面に、図4は、図2のB−B’断面に対応する。
図2〜図4に示すように、半導体基板(基板)1上には、略矩形の素子形成領域Acが配置され、この素子形成領域Acは絶縁膜によって区画されている(図2)。
この素子形成領域Ac上には、nチャネル型MISFET(Tn)および強誘電体キャパシタCaが形成される(図4)。
このnチャネル型MISFET(Tn)は、半導体基板1(素子形成領域Ac)上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極(半導体膜)Gと、その両側の半導体基板1中に形成されたソース、ドレイン領域(半導体領域)とからなる。なお、前述したようにゲート電極Gは、ワード線WLとなる(図4)。
このnチャネル型MISFET(Tn)上には層間絶縁膜が形成され、nチャネル型MISFET(Tn)の一方のソース、ドレイン領域上には、コンタクト部(導電性部)C1が形成され、この上部には強誘電体キャパシタCaが形成されている。このキャパシタCaは、コンタクト部C1上の下部電極(導電性膜)LE、その上部の強誘電体膜feおよびその上部の上部電極(導電性膜)UEよりなる(図4)。
この強誘電体キャパシタCa上には層間絶縁膜が形成され、上部電極UE上には、コンタクト部C2が形成され、この上部にはプレート線PLが形成されている(図4)。
また、nチャネル型MISFET(Tn)他方のソース、ドレイン領域上には、コンタクト部C3が形成され、この上部にはパターンP3およびコンタクト部C4を介してビット線BLが形成されている(図4)。
ここで、ビット線BL、BLb間には、シールド線SLが同層に形成されている(図3)。
即ち、ワード線WLおよびプレート線PLは、第1方向へ延在し、これと直交する方向である第2方向にビット線BL、BLbが延在しているが、このビット線BL、BLb間にシールド線SLが第2方向に延在するよう、ビット線BL、BLbと同層に形成されている(図2)。
即ち、ワード線WLおよびプレート線PLは、第1方向へ延在し、これと直交する方向である第2方向にビット線BL、BLbが延在しているが、このビット線BL、BLb間にシールド線SLが第2方向に延在するよう、ビット線BL、BLbと同層に形成されている(図2)。
なお、ビット線BL、BLb、シールド線SLおよびプレート線PLは、図3等に対応する幅を有するラインパターンであるが、図を見易くするため図2においてはその幅を狭く示してある。
(装置の読み出し動作の説明)
次いで、本実施の形態の強誘電体メモリ装置(半導体記憶装置)の読み出し動作について説明する。
(装置の読み出し動作の説明)
次いで、本実施の形態の強誘電体メモリ装置(半導体記憶装置)の読み出し動作について説明する。
図5は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の読み出し動作時のタイミングチャートである。横軸は時間t(s)を、縦軸は電位(v)を示す。なお、これらの配線の電位(信号)の変化は、対応する種々の回路(手段)によってもたらされる。
例えば、図1等に示すワード線WL<0>とビット線BL、BLbに接続されたメモリセルを読み出す、即ち、当該メモリセルの強誘電体キャパシタCaに蓄積された情報(データ)を読み出す場合について説明する。
まず、図5(a)に示すように、時刻t1において選択ワード線WL<0>の電位を接地電位(0V、GND、基準電位、Lレベル)から電源電位(例えば2V、Hレベル)に変化させる。
次いで、図5(d)に示すように、時刻t2においてビット線エコライズ線BLEQの電位を電源電位から負電位(例えば−1V)に変化させ、nチャネル型MISFET(T1、T2)を完全にオフ(OFF)状態とする。
次いで、図5(b)に示すように、時刻t3において非選択ワード線WL<1:n>の電位を接地電位から負電位(マイナス電位、例えば−1V)に変化させる。
次いで、図5(e)に示すように、時刻t4においてシールド線SLの電位を電源電位から接地電位に変化させる。
次いで、図5(f)に示すように、時刻t5においてセンスアンプエコライズ線SAEQの電位を電源電位から接地電位に変化させ、nチャネル型MISFET(T3、T4)をオフ(OFF)状態とする。
次いで、図5(c)に示すように、時刻t6において選択プレート線PL<0>の電位を接地電位から電源電位に変化させる。なお、この際、非選択プレート線PL<1:n>の電位は、接地電位に固定されている。
この結果、時刻t6において、強誘電体キャパシタCaの電荷がビット線BL、BLbに移動し、ビット線BL、BLbの電位が上昇し、その電荷量を検出手段により検出(例えば、センスアンプSAで増幅して検出)することにより読み出しが行われる。
図6は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の読み出し動作時のビット線等の出力電位を示す図である。横軸は時間t(s)を、縦軸は電位(v)を示す。図6中、VBLは、ビット線BLの電位の変化を示し、VBLbは、ビット線BLbの電位の変化を示す。また、Vn3は、ノードn3の電位の変化を示し、Vn4は、ノードn4の電位の変化を示す(図1参照)。
図6に示すように、ビット線BL、BLbの電位(VBL、VBLb)は、時刻t4のシールド線SLの電位の変化(電源電位→接地電位)に対応して、例えば、およそ−0.5V付近まで低下する。その後、時刻t6の選択プレート線PL<0>の電位の変化(接地電位→電源電位)までの間に若干上昇するものの、時刻t6において−Vn(およそ−0.4V)の電位を維持している。
従って、時刻t6以降の強誘電体キャパシタCaの電荷の移動によるビット線BL、BLbの電位の上昇もかかる電位(−Vn)を起点として上昇する。なお、負電位であるビット線の電位(ノードn1、n2の電位)をキャパシタCA1、CA2を介してセンスアンプに入力している(図1参照)。このセンスアンプの入力電位(ノードn3、n4の電位)が、Vn3およびVn4となる(図6参照)。
従って、図7(B)に示すように、比較例である図7(A)と比較し、強誘電体キャパシタCaに印加される電圧Vferro2が大きくなり、その結果、強誘電体キャパシタCaから読み出せる電荷量Q2が大きくなる。
図7は、本実施の形態の強誘電体キャパシタと比較例の強誘電体キャパシタのヒステリシス特性図である。図7(A)は、シールド線を設けていない強誘電体メモリ装置(比較例)のヒステリシス特性図であり、図7(B)は、本実施の形態の強誘電体キャパシタのヒステリシス特性図である。縦軸は電荷Qを、横軸は電位Eを示す。
図7(A)および(B)に示すように、非線形な容量特性を有する強誘電体キャパシタのヒステリシス曲線に対して、線形な容量特性で近似されるビット線容量は、傾き−Cblの直線()で表せる。ここで、(A)に示すように、シールド線を設けていない強誘電体メモリ装置の場合、直線1は、残留分極点bと電源電位(Vcc)との交点である点c1を通る傾き−Cblの直線1となる。
従って、強誘電体キャパシタに印加される電圧はVferro1となり読み出せる電荷量はQ1となる。
これに対し、本実施の形態の場合は、ビット線BL、BLbの電位がVnだけ下がっているので、直線2は、点c2を通る傾き−Cblの直線となる。この点c2は、電位Vnにおける電荷量eと電源電位とVnの和の電位(Vcc+Vn)との交点である。
従って、強誘電体キャパシタに印加される電圧はVferro2(>Vferro1)となり読み出せる電荷量はQ2(>Q1)となる。
このように、本実施の形態によれば、ビット線BL、BLb間にシールド線SLを設け、選択プレート線PL<0>立ち上がり(活性化)の前にシールド線SLの電位を下げたので、ビット線BL、BLbの電位も低下する。その結果、ビット線BL、BLbの電位の低下に対応して、強誘電体キャパシタに印加される電圧(電位差)が上昇し、強誘電体キャパシタから取り出せる電荷量が増大する。即ち、読み出しマージン(センスマージン)が増大し、強誘電体メモリの特性が向上する。
また、強誘電体メモリの大容量化によりビット線BL、BLbの長さが増大しても、シールド線SLをその間に形成するという比較的簡単な構成で対応することができる。
また、図3等においては、ビット線BL、BLbの断面が横長となっているが、微細化および配線の低抵抗化に対応するためには、ビット線BL、BLbの断面を縦長とせざるを得ない。即ち、ビット線BL、BLbの配線幅より配線高さを大きくせざるを得ない。かかる場合は、ビット線BL、BLb間の対向面積が大きくなり、ビット線間容量がさらに増大する。しかしながら、本実施の形態によれば、容易に対応することができる。
このように、強誘電体メモリの大容量化もしくは小面積化に寄与することができる。
また、ビット線BL、BLbと同層でシールド線SLを形成すれば、製造工程を短縮化できる。
また、本実施の形態によれば、時刻t6以降(ビット線の立ち上がり以降)において、シールド線SLが接地電位に固定されているので、ビット線BL、BLb間のノイズの干渉を防ぐことができる。例えば、電荷が読み出され、その電位が上昇するビット線から、その近傍のビット線に対する影響を低減することができる。また、強誘電体メモリの微細化により配線間隔が小さくなり、ビット線BL、BLb間のノイズの干渉が大きくなっても、ビット線間にシールド線SLを形成し、その電位を接地電位に固定するという比較的簡単な構成で対応することができる。
また、本実施の形態によれば、時刻t6以前(ビット線の立ち上がり以前)に、ビット線エコライズ線BLEQもしくは非選択ワード線WL<1:n>の電位を負電位としたので、ビット線BL、BLbの電位が低下したことによるリーク電流を低減させることができる。
なお、本実施の形態においては、ビット線エコライズ線BLEQもしくは非選択ワード線WL<1:n>の電位を負電位、即ち、メモリセルを構成するnチャネル型MISFET(Tn)もしくはnチャネル型MISFET(T1、T2)のゲート電極を負電位としたが、この他、ビット線BL、BLbに接続されるnチャネル型MISFETのゲート電極を負電位としてもよい。
また、本実施の形態においては、ビット線BL、BLb間にシールド線SLを形成し、例えば、シールド線SL、ビット線BL、シールド線SL、ビット線BLb、シールド線SLの順に配置されているが、シールド線SL、ビット線BLb、ビット線BL、シールド線SL、ビット線BLb、ビット線BL、シールド線SLの順に配置し、ビット線とシールド線の本数の比が、2:1となってもよい。
また、本実施の形態においては、いわゆる2T2Cセルを例に説明したが、かかる構成に限定されず1T1Cセルに本発明を適用してもよい。
<実施の形態2>
実施の形態1においては、図3等に示すように、ビット線BL、BLbと同層でシールド線SLを形成したが、ビット線BL、BLbと異なる層にシールド線SLを形成してもよい。
実施の形態1においては、図3等に示すように、ビット線BL、BLbと同層でシールド線SLを形成したが、ビット線BL、BLbと異なる層にシールド線SLを形成してもよい。
図8は、本実施の形態の強誘電体メモリ装置の要部断面図である。なお、シールド線SLの形成位置以外は、実施の形態1と同様である。
図8に示すように、ビット線BL、BLb上には層間絶縁膜が配置され、その上部にシールド線SLが形成される。このシールド線SLのパターンは、ビット線BL、BLbと同様である。
このように、シールド線SLをビット線BL、BLbより上層に形成しても、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、本実施の形態は、微細化によりビット線BL、BLb間にシールド線SLが配置し難い場合に効果的である。
なお、本実施の形態においては、シールド線SLをビット線BL、BLbより上層に形成したが、シールド線SLをビット線BL、BLbより下層に形成してもよい。また、実施の形態1および実施の形態2を組み合わせて、シールド線をビット線BL、BLb間と、ビット線BL、BLbより上層もしくは下層の位置に設けてもよい。
1…半導体基板 Ac…素子形成領域 BL、BLb…ビット線、ビット線対 BLEQ…ビット線エコライズ線 C1〜C4…コンタクト部 Ca…強誘電体キャパシタ CA1、CA2…キャパシタ Csb…寄生容量 fe…強誘電体膜 G…ゲート電極 LE…下部電極 1、2…直線 n1〜n4…ノード P3…パターン PL、PL<0>、PL<1>、PL<n>…プレート線 Q1、Q2…電荷量 SA…センスアンプ SAEQ…センスアンプエコライズ線 SL…シールド線 Tn、T1〜T4…nチャネル型MISFET t1〜t6…時刻 UE…上部電極 WL、WL<0>、WL<n>、WL<1:n>…ワード線 Vferro1、Vferro2、−Vn、Vn…電位 VBL、VBLb…ビット線の電位 Vn3、Vn4…ノードの電位 a、b、c1、c2、d1、d2、e、f…点
Claims (11)
- (a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、
(b)前記メモリセルの容量部の一端を接続し、第1方向に延在する複数の第1配線と、
(c)前記メモリセルの容量部の他端を接続し、第2方向に延在する第2配線と、
(d)前記第1配線とほぼ平行に延在する第3配線と、
(e)前記第2配線の電位を第1電位から前記第1電位より高い第2電位へ変化させた際の前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出す手段と、を有する半導体記憶装置であって、
(f)前記第2配線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記第3配線の電位を前記第2電位から前記第1電位に変化させる手段を有することを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記第3配線は、前記複数の第1配線間であって、前記複数の第1配線と同層に形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記第3配線は、前記第1配線の上層もしくは下層に形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記第1配線は、配線幅より配線高さが大きいことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記第3配線は、前記複数の第1配線間であって、前記複数の第1配線と同層に形成され、前記複数の第1配線の上層もしくは下層にも形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- (a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、
(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、
(c)前記複数の第1配線のそれぞれにそのソース、ドレイン領域が接続された複数のnチャネル型MISFETと、
(d)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、
(e)前記第1配線とほぼ平行に第1方向に延在する第3配線と、
(f)前記第2配線の電位を第1電位から前記第1電位より高い第2電位へ変化させた際の前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出す手段と、を有する半導体記憶装置であって、
(g)前記第2配線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記第3配線の電位を前記第2電位から前記第1電位に変化させる手段と、
(h)前記第2配線の電位を第1電位から前記第2電位へ変化させる前に、前記nチャネル型MISFETのゲート電極を前記第1電位より低い第3電位に維持する手段と、
を有することを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記nチャネル型MISFETは、前記容量部の一端と前記第1配線との間に接続され、前記メモリセルを構成する情報転送用MISFETであり、前記ゲート電極はワード線であって、
前記ワード線のうち、非選択のワード線を前記第3電位に維持することを特徴とする請求項6記載の半導体記憶装置。 - 前記nチャネル型MISFETは、前記複数の第1配線毎に備えられたディスチャージ用のMISFETであることを特徴とする請求項6記載の半導体記憶装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体記憶装置を有することを特徴とする電子機器。
- (a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、
(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、
(c)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、
(d)前記第1配線とほぼ平行に第1方向に延在する第3配線と、
を有する半導体記憶装置の読み出し方法であって、
(e)前記第3配線の電位を第1電位から前記第1電位より低い第2電位へ変化させるステップと、
(f)前記(e)のステップの後、前記メモリセルアレイのうち選択すべきメモリセルの前記第2配線の電位を前記第2電位から前記第1電位へ変化させるステップと、
(g)前記(f)のステップの後、前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出すステップと、
を有する半導体記憶装置の読み出し方法。 - (a)強誘電体膜を用いた容量部を有するメモリセルが格子状に配置されたメモリセルアレイと、
(b)前記メモリセルの容量部の一端を第1方向に接続する複数の第1配線と、
(c)前記複数の第1配線のそれぞれにそのソース、ドレイン領域が接続された複数のnチャネル型MISFETと、
(d)前記メモリセルの容量部の他端を第2方向に接続する第2配線と、
(e)前記複数の第1配線とほぼ平行に延在する第3配線と、
を有する半導体記憶装置の読み出し方法であって、
(f)前記第3配線の電位を第1電位から前記第1電位より低い第2電位へ変化させるステップと、
(g)前記nチャネル型MISFETのゲート電極を前記第2電位より低い第3電位に維持するステップと、
(h)前記(f)および(g)のステップの後、前記メモリセルアレイのうち選択すべきメモリセルの前記第2配線の電位を前記第2電位から前記第1電位へ変化させるステップと、
(i)前記(h)のステップの後、前記第1配線の電位の変化により前記容量部に蓄積された情報を読み出すステップと、
を有する半導体記憶装置の読み出し方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005294393A JP2007102970A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 半導体記憶装置、電子機器および半導体記憶装置の読み出し方法 |
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JP2005294393A JP2007102970A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 半導体記憶装置、電子機器および半導体記憶装置の読み出し方法 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005294393A Pending JP2007102970A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 半導体記憶装置、電子機器および半導体記憶装置の読み出し方法 |
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- 2005-10-07 JP JP2005294393A patent/JP2007102970A/ja active Pending
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