JP2007101328A - 巻尺 - Google Patents

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Abstract

【課題】身長の計測を行うに便利な巻尺を提供する。
【解決手段】巻尺1は、メジャーテープ20が通過する開口14を有するケース10を有している。ケース10は、メジャーテープ20の基端が固定されたドラムを内蔵している。ケース10の内側の空間は、ドラムを回転させなくとも少なくとも5cmのメジャーテープ20を押込める程度のスペースを有している。また、メジャーテープ20は、ケース10の外に出た部分の形状が張出し部12に向かって凸となるような形状とされている。
【選択図】図16

Description

本発明は、巻尺に関し、特には身長計として用いるに相応しい巻尺に関する。
例えば子供の成長の度合いを知りたい親が家庭で用いることのできるような、手軽で且つ安価な身長計が提案されている。
例えば、ドラムに巻き付けられたメジャーテープを収納した台座を備えており、その台座の上に立たせた身長を計られる者(被計測者)の身長を、台座から引出したメジャーテープの目盛を読取ることにより計測するという身長計がある。
また、ドラムに巻き付けられたメジャーテープを収納した固定部材を柱などの予め定められた高さに取り付け、その固定部材の下に立たせた被計測者の頭頂にケースから引出したメジャーテープの先端を当接させた状態でメジャーテープの目盛を読取ることにより被計測者の身長を計測するという身長計がある。
しかしながら、前者の身長計は、台座が必要なため大きくなりがちであり、またメジャーテープの先端部分と被計測者の頭頂の高さを正確に合わせるのが難しいので身長計測の精度を欠きやすい。前者の身長計は、メジャーテープの先端部分と被計測者の頭頂の高さを合わせながら、最下方に位置するメジャーテープの目盛を読取ることが必要になり、被計測者の身長を計測する者は上下2箇所に気を配ることが必要になるため、身長計測の精度を増すのは難しくなり易いのである。
他方、後者の身長計は、固定部材を取付ける柱などに傷をつけてしまうことになる。また、固定部材を予め定められた高さに正確に取付けないと身長を正確に測ることができないし、また、固定部材を予め定められた高さに取付けるのも手間である。
以上のような理由により、上述したような身長計には改良の余地がある。
このような事情により本願発明者は、長尺のメジャーテープを収納するケースを有する公知の巻尺を身長計に用いることができるのではないかと考えた。
公知の巻尺であれば、家の柱に傷をつけずに使用でき、また、ケースを小型化することができるため小型化も容易である。また、公知の巻尺を用いて、メジャーテープの先端を被計測者の立っている床に付け、その一方でケースを被計測者の頭頂に当接させた状態で、ケースから出ている部分のメジャーテープの目盛を読取ることにより被計測者の身長を計測することとすれば、被計測者の身長を計測する者は、ケース周辺の1箇所にのみ気を配れば身長の計測を行えるので、正確な身長の計測を行える。
つまり、公知の巻尺を用いて身長を計測すれば、上述のような従来の身長計にあった課題を解決できると、本願発明者は考えたのである。
しかしながら、本願発明者の研究により公知の巻尺そのままでは身長の計測を行うのには不便であることがわかった。
公知の巻尺は、例えば、以下のようなものである。
公知の巻尺は、回転自在とされたドラムをその内部の空間に支持するようにされたケースと、巻き解き及び巻取り自在としてその基端をドラムに固定されている、長尺で、バネ性を有し、且つドラムから巻き解かれた場合にその先端がケースに設けられた開口からケースの外部に伸びるようになっているとともに、その先端を原点とした目盛が付されているメジャーテープと、を備えている。そして、ドラムから巻き解かれて開口から伸びているメジャーテープの長さを、開口の部分に位置している目盛によって知ることができるようにされている。更に、公知の巻尺は、巻き解かれたメジャーテープを巻き取る方向でドラムを回転させようとする巻取力をドラムに与える付勢手段と、付勢手段により巻取力の与えられたドラムの回転の禁止、許容を切換える切換え手段と、を備えている。
このように構成された公知の巻尺におけるドラムは、巻き解かれたメジャーテープを巻き取る方向に常に付勢されているが、付勢手段によって許容されたときにしかメジャーテープの巻取りを行わない。したがって、このような巻尺において、ドラムから巻き解かれてケースの開口から伸びたメジャーテープは、基本的にその状態を保ち、切換え手段の操作によりドラムの回転が許容された場合に初めてドラムに巻き取られてケースに収納される。
このような巻尺はメジャーテープによる長さの計測が行われる場合にはメジャーテープが使用者の意思に反してケースに収納されることがない一方で、使用者がメジャーテープをケースに収納したい場合には使用者の意思によってメジャーテープをケースに収納させられるようなものとなる。
このような、公知の巻尺を用いて身長を計測する場合には、メジャーテープの先端を被計測者の立っている床に付け、その一方でケースを被計測者の頭頂に当接させる。このとき、ケースを上下方向に動かさないと、ケースを被計測者の頭頂に当接させるのが難しい。
しかしながら、上述の如き公知の巻尺では、ケースを上方向に移動させるとメジャーテープの先端が床から離れ、他方ケースを下方向に移動させるとメジャーテープが折り曲がるため、正確な身長の計測を行えない。
本願発明は、公知の巻尺を、身長の計測を行うに便利なように改良することをその課題とする。
上記課題を解決する本発明に係る巻尺は、回転自在とされたドラムをその内部の空間に支持するようにされたケースと、巻き解き及び巻取り自在としてその基端を前記ドラムに固定されている、長尺で、バネ性を有し、且つ前記ドラムから巻き解かれた場合にその先端が前記ケースに設けられた開口から前記ケースの外部に伸びるようになっているとともに、目盛(例えば、メジャーテープの先端を原点とした目盛)が付されているメジャーテープと、を備えてなり、前記ドラムから巻き解かれて前記開口から伸びている前記メジャーテープの長さを、前記開口の部分に位置している前記目盛によって知ることができるようにされて成る巻尺をその基本とする。
そして、本発明に係る巻尺における前記空間は、前記ドラムに前記メジャーテープを最大限に巻き込んだ状態でも前記メジャーテープの径方向の周囲に所定の隙間ができるようにされており、本発明における巻尺は、前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で収納できるようになっている。
このような本発明の巻尺は、ケースの中の空間に余裕を持たせてあるので、前記ドラムを回転させることなく、メジャーテープをケースの中の空間に収納できるものとなっている。したがって、本発明の巻尺は、被計測者の身長よりも幾らか長く予めケースから出したメジャーテープの先端を被計測者の立っている床面に当接させた状態で、ケースの外部に延びているメジャーテープを折り曲げることなく、ケースを下方に移動させることができるものとなる。また、本発明の巻尺では、上述のようにして半ば無理やりにケースに押し込まれることにより、ケースの中で、ドラムに緩み無く巻かれているその基端よりの部分に対して間隔を空けた弛み状態となっているメジャーテープは、そのバネ性により、ケースから飛び出そうとする性質を持つことになる。したがって、本発明では、ケースを上方向に移動させた場合、メジャーテープは、ケースから飛び出そうとするその性質によりそのメジャーテープの長さが予めケースから出されていた長さまで延びることになるので、ケースを上方向に移動させてもメジャーテープの先端は床面から離れない。なお、本発明の巻尺は、このような動作を、ケースの外部に延びているメジャーテープの長さの如何によらずに行うことができる。
つまり、本発明の巻尺は、被計測者の身長よりも幾らか長くケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなく、ケースを上下方向に移動させられるものとなるので、身長計として用いるに便利である。
本発明における巻尺が備える前記メジャーテープは、前記開口から前記ケースの外部に伸びた部分の断面形状が、前記ドラムの中心に向かう方向に張り出す凸形状となるようにされていてもよい。
メジャーテープの断面形状を弓形とする技術は存在する。それは、メジャーテープの折れ曲がりを防止することを目的としたものである。ところで、メジャーテープの断面形状を弓形とする場合、従来は、メジャーテープの断面形状が、前記ドラムの中心から見て反対側に向かって張り出す凸形状とされている。メジャーテープにこのような方向に張り出す凸形状を与えると、メジャーテープの折れ曲がりを防げるだけでなく、ケースの外部に引出されたメジャーテープをドラムで巻き取るときに、その巻取りをスムーズに行えるからである。しかしながら、このような方向に張り出す凸形状を与えられたメジャーテープは、ドラムへスムーズに巻き付くが、本発明のように半ば無理やりにケースに押し込んだ場合には、ケースの内部で折れ曲がってしまい、滑らかな弧を描かない。この場合、ケースを上下動させようとすると、ケースの内部に半ば無理やり押し込まれたメジャーテープはスムーズには出し入れされない。
逆に、前記メジャーテープの前記開口から前記ケースの外部に伸びた部分の断面形状を、前記ドラムの中心に向かう方向に張り出す凸形状となるようにすると、ドラムへの巻き付きのスムーズさはなくなるが、半ば無理やりにケースに押し込まれたメジャーテープは、ケースの内部で滑らかな弧を描くことになる。したがって、このようにすることで、本発明の巻尺は、ケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向にスムーズに移動させられるようになり、その使用感が良好となる。
なお、本願発明におけるメジャーテープを、開口からケースの外部に伸びた部分のメジャーテープの断面形状が、ドラムの中心に向かう方向に張り出す凸形状となるようにするには、そのような癖をメジャーテープに当初から与えておけばよい。メジャーテープの作成の過程で高温、急冷の処理を行いメジャーテープにそのような癖を与える従来技術により、メジャーテープの断面形状を上述のようなものとすることができる。
本発明の巻尺は、巻き解かれた前記メジャーテープを巻き取る方向で前記ドラムを回転させようとする巻取力を前記ドラムに与える付勢手段と、前記付勢手段により前記巻取力の与えられた前記ドラムの回転の禁止、許容を切換える切換え手段と、を備えていてもよい。
上述したように、本発明の巻尺は、ドラムを固定したまま、半ば無理やりにメジャーテープをケースの内部に収納させられるようになっている。上述のような切換え手段を備えていれば、半ば無理やりにメジャーテープをケースの内部に収納させる場合にはドラムを固定しておくことができるようになるので、メジャーテープを半ば無理やりにケースの内部に収納させるにあたってドラムが回転することがない。他方、切換え手段を用いてドラムの回転を許容すれば、付勢手段によって巻取力が与えられたドラムが回転し、例えば、巻尺の不使用時などに、メジャーテープをケースの内部に完全に収納させられるようになる。
この場合、本発明の巻尺は、前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で、少なくとも10cm収納できるようになっていてもよい。ドラムを固定したままの状態で、メジャーテープのバネ性に抗しながら、ドラムに緩み無く巻き付けられているメジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で収納可能なドラムから巻き解かれたメジャーテープの長さは、例えば、巻尺のケース内に設けられる空間の大きさ、形状を適当に変更することによって調節可能である。
ここで、上述の「少なくとも10cm」という言葉により定義される10cm以上とされる「長さ」は、ケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向に移動させられる長さに相当するものである。少なくとも10cmとしたのは、ケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向に移動させられる長さが10cm以上あれば、巻尺を身長計として用いるに十分便利だからである。
本発明の巻尺は、巻き解かれた前記メジャーテープを巻き取る方向で前記ドラムを回転させようとする巻取力を前記ドラムに与える付勢手段と、前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを前記空間に収納させた場合に生じる前記弛み状態となっている前記メジャーテープに当接して前記弛み状態となっている前記メジャーテープに摩擦力を与えることにより、前記弛み状態となっている前記メジャーテープの長さが所定の長さを超えるまで、前記弛み状態となっている前記メジャーテープが前記ドラムに巻き取られるのを防ぐ摩擦力付与手段と、を備えていても構わない。
上述したように、本発明の巻尺は、ドラムを固定したまま、半ば無理やりにメジャーテープをケースの内部に収納させられるようになっている。上述のような摩擦力付与手段を備えていれば、ケースの内部に半ば無理やりに収納させられたメジャーテープの長さが所定の長さを超えるまではドラムは回転せず、その長さが所定の長さを超えた場合には付勢手段により巻取力を与えられているドラムが自動的に回転してメジャーテープがドラムに巻き取られることになる。このような摩擦力付与手段を設けることにより、上述の切換え手段が不要となるので、巻尺の不使用時などに、メジャーテープをケースの内部に完全に収納させるにあたり、使用者は単にメジャーテープを押込むだけで、他に特段の操作を行わなくともよくなる。
摩擦力付与手段は、メジャーテープの一面側からメジャーテープに当接するものであってもよいし、メジャーテープの両面側からメジャーテープに当接するものであってもよい。また、摩擦力付与手段は、複数であってもよい。
本発明の巻尺は、前記メジャーテープの先端に設けられた第1係止手段と、前記開口に設けられており、前記第1係止手段と係止しあう第2係止手段と、を備えていてもよい。このようにすると、第1係止手段と第2係止手段とを係止させることにより、開口まで押し込んだメジャーテープの先端と開口とを係止させることにより、メジャーテープの仕舞状態を綺麗にすることができる。特に、本発明の巻尺が摩擦力付与手段を備える場合には、ドラムによりメジャーテープを完全に巻き取ることが難しくなりがちである。そこで、上述のような第1係止手段と、第2係止手段は、特に摩擦力付与手段を有する巻尺のメジャーテープの仕舞状態を綺麗にするに有用である。
この場合、本発明の巻尺は、前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で、少なくとも5cm収納できるようになっていてもよい。ドラムを固定したままの状態で、メジャーテープのバネ性に抗しながら、ドラムに緩み無く巻き付けられているメジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で収納可能なドラムから巻き解かれたメジャーテープの長さは、例えば、巻尺のケース内に設けられる空間の大きさ、形状を適当に変更することによって調節可能である。
ここで、上述の「少なくとも5cm」という言葉により定義される5cm以上とされる「長さ」は、ケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向に移動させられる長さに相当するものである。少なくとも5cmとしたのは、摩擦力付与手段を備えた巻尺は、切換え手段を備えた巻尺よりも、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向に移動させられる長さを大きくするのが難しいが、ケースから引出したメジャーテープの先端を床面に当接させたままの状態で、メジャーテープを折り曲げることなくケースを上下方向に移動させられる長さが5cm以上あれば、巻尺を身長計として用いるに十分だからである。
本発明における巻尺のケースはどのような形状でも構わない。例えば、前記ケースは、前記開口を含む平面を有していてもよい。この場合、前記メジャーテープは前記平面に対して垂直となるように前記開口から伸びるようになっていてもよい。
このようにすることで、本発明の巻尺は、ケースの平面を被計測者の頭頂に当接した状態でメジャーテープの目盛を読むというやり方で、被計測者の身長を計測できるようになる。これにより、本発明の巻尺は、身長の計測をより正確に行えるものとなる。
また、本発明の巻尺が備えるケースは、それが上述の平面を備える場合には以下のようにされていてもよい。即ち、前記ケースの前記平面を含む一部分が、前記ケースの他の部分から所定長さだけ張出して形成された張出し部となるように形成されていてもよい。張出し部は、例えば片手で握れる程度のものとされる。
このような巻尺は、上述の平面を大きく取れるものとなるので、被計測者の身長を計測できるものとなる。このような巻尺は、学校の身体計測などで用いられる業務用の身長計と同様に、張出し部を上下させながら身長の計測を行えるようなものとなるので、本発明の巻尺の使用方法を使用者に直感的に理解させるに役立つ。
本発明の巻尺は、前記ケースから引出された前記メジャーテープが略水平状態とされている場合には、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを防止するようになっているブレーキ手段を備えていてもよい。
上述したように、本発明の巻尺において、半ば無理やりにケースに押し込まれたメジャーテープは、そのバネ性により、ケースから飛び出そうとする性質を持っている。したがって、メジャーテープの先端が略下向きになっている場合にはともかく、メジャーテープがケースから略水平に伸びている場合にメジャーテープが飛び出してしまうと、危険な場合があると考えられる。上述したようなブレーキ手段を設ければ、メジャーテープの先端が略下向きになっている場合には半ば無理やりにケースに押し込まれたメジャーテープはケースから飛び出るが、メジャーテープがケースから略水平に伸びている場合には半ば無理やりにケースに押し込まれたメジャーテープが飛び出さなくなる。これにより、本発明の巻尺の安全性が高められる。
ブレーキ手段は、メジャーテープの一面側から、又は両面側からメジャーテープに当接するようなものとすることができる。
また、前記ブレーキ手段は、前記ケース内部の前記開口付近に設けられ、前記弛み状態となっている前記メジャーテープの前記開口付近に位置する部分に当接して前記メジャーテープの当該部分に摩擦力を与えるようになっていてもよい。この場合、ブレーキ手段は、前記ケースから引出された前記メジャーテープが略水平状態とされている場合には、その自重によって垂下がって来る前記略水平状態とされた前記メジャーテープに、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを防止することのできる強い摩擦力を与えるようにされ、且つ、前記開口を下向きにすることによって、前記ケースから引出された前記メジャーテープが略垂直状態とされている場合には、その長さ方向に自重がかかるようになっている前記メジャーテープに、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを妨げない弱い摩擦力を与えるようにされていてもよい。
以下、本発明の好ましい第1、第2実施形態を、図面を参照しながら説明する。
なお、両実施形態の説明で重複する部分には同一の符号を付すこととし、重複する説明は場合により省略することとする。
≪第1実施形態≫
第1実施形態における巻尺1の斜視図を図1に示す。
巻尺1は、ケース10を備えている。
ケース10は、ケース本体11と、ケース本体11から延びる張出し部12とを備えている。この実施形態では、ケース10は樹脂製である。ケース10はその厚さ方向で2つに分割されている。なお、この実施形態では、ケース10を構成する2つの部材を、便宜上、第1部材10A、第2部材10Bと呼ぶこととする。
ケース本体11は、張出し部12側を面取りした略直方体形状となっている。張出し部12は、この実施形態では、片手で握りやすい程度の太さとされている。ケース本体11から張出し部12にかけて、一連の平面である当接面Pが設けられている。
ケース本体11の当接面Pには、開口14を備えた開口部材15が取付けられている。より詳細に言えば、開口部材15はケース本体11の内部に後述する方法で配されており、開口14が当接面Pと同一面上に位置するようにされている。開口14は、この実施形態では、張出し部12側に向かって凸形状となるような湾曲した形状とされている。この開口14は、ケース本体11の内部に設けられた後述するドラムに巻き付けられているメジャーテープ20をケース本体11から引出すためのものである。メジャーテープ20は、当接面Pに対して略垂直の方向に引出される。開口14を通ってケース本体11から引出されたメジャーテープ20の断面形状は、開口14の形に従って、張出し部12側、即ち後述するドラムの中心側に向かって凸形状に膨らむような湾曲した形状となる。もっとも、メジャーテープ20には、開口14からケース10の外部に伸びた部分のメジャーテープ20の断面形状が、ドラムの中心に向かう方向に張り出す凸形状となるような癖が当初から与えられているので、開口14の形状が上述のようなものではなかったとしても、ケース10から外に伸びた部分の断面形状には変わりはない。
メジャーテープ20は等幅の長尺の部材であり、この実施形態では、その長さが2m30cm程度とされている。メジャーテープ20は、例えば金属製であり、一定の硬さを有し、バネ性を有するものとなっている。メジャーテープ20には、その先端を原点とした目盛が付されている。この限りではないが、この実施形態のメジャーテープ20の目盛は、2m20cmまでとされている。また、この実施形態のメジャーテープ20の先端には、止め具21が付けられている。止め具21は、開口14に引き込まれない大きさとなっており、メジャーテープ20がケース10の内部に完全に引き込まれるのを防止する機能を有している。
ケース本体11の張出し部12側には、押しボタン13が設けられている。この押しボタン13の構成、機能、使用方法等に関しての詳細については後述する。
次に、図2〜図12を参照しながら巻尺1の内部構造を示す。
図2に、ケース10を構成する第1部材10Aを、ケース10の内側から見た状態を、図3に、図2に示した第1部材10AのA−A断面図をそれぞれ示す。
第1部材10Aは、樹脂によって一体に形成されており、板状に形成された第1板10Pの周囲を、板状の第1囲み板10Qによって囲んだ形状をその基本としている。第1囲み板10Qの第1板10Pからの高さは、ケース10の厚さの1/2となっている。
第1板10P、第1囲み板10Qは、第1本体部110と、これと一体とされた第1張出し部120とを備えている。第1本体部110は、ケース本体11の一部をなすものであり、第1張出し部120は張出し部12の一部をなすものである。
第1板10Pには、中心軸111が設けられている。この中心軸111は、後述するドラムを回転自在に軸支するための円筒形状の部材である。中心軸111の長さは、ケース10の厚さ、より詳細には、ケース10の内部の厚さと略同じ厚さとされている。換言すれば、中心軸111の長さは、第1囲み板10Qの第1板10Pからの高さの略2倍となっている。中心軸111には、その軸に沿うようにして、後述するようなネジ孔119Aが設けられており、またその長さ方向に沿って切れ目が入れられている。
第1板10Pには、中心軸111と同軸となるようにして、円形の幅広リング状部112が設けられている。幅広リング状部112は、これには限られないが、その厚さが1mm程度であり、その断面が矩形となるようにされている。中心軸111と幅広リング状部材112の間には、断面矩形の溝である摺動溝112Aが形成されている。
第1板10Pの幅広リング状部112の外側には、幅広リング状部112よりも大径の2つのリング状部113A、113Bが、中心軸111と同軸となるようにして設けられている。リング状部113A、113Bの厚さは1mm程度であり、その断面が矩形となるようにされている。
第1板10Pには、また、中心軸111を中心として第1囲み板10Qに向かって放射上に延びる、筋部114が設けられている。この筋部114は断面矩形であり、その厚さが1mm程度とされている。
第1板10Pの第1張出し部120寄りには、緩やかに弧を描く形状とされた仕切筋部115が設けられている。仕切筋部115は、押しボタン13とメジャーテープ20の干渉を防止するためのものである。仕切筋部115は、その断面形状が矩形であり、その厚さが1mm程度とされている。
幅広リング状部112、リング状部113A、113B、筋部114、及び仕切筋部115は、そのケース10の内側に近い面が、面一になるようにされている。
第1板10Pには、また、第1係止部116A、第2係止部116Bが設けられている。これらは、後述するブレーキシューを係止するためのものである。
第1係止部116Aは、高さ5mm程度の円柱状の小係止部116Aaと、高さ5mm程度の板状の板状係止部116Abとからなり、それらの間に1mm程度の隙間を開けて構成されている。
第2係止部116Bは、高さ5mm程度の円柱状の小係止部116Baと、高さ5mm程度の板状の板状係止部116Bbとからなり、それらの間に5mm程度の隙間を開けて構成されている。
第1板10Pには、また、板を緩やかにカーブさせた形状を持つ内側案内板117Aと、外側案内板117Bが設けられている。内側案内板117Aと、外側案内板117Bはともに、第1板10Pからの高さが、第1囲み板10Qの高さと略同じかそれより若干低くなるようにされている。
第1板10Pには、また、支持孔118Aと、支持溝118Bが設けられている。
支持孔118Aは、円形の孔であり、後述するような方法で、押しボタン13を支持するものである。
支持溝118Bは、板状の部材により区切られた空間であり、後述するような方法で、開口部材15を支持するようなものとされている。
また、第1板10Pには、第1部材10Aと第2部材10Bとを接続した状態で固定するためのネジ孔119A〜Eが設けられている。
第1板10Pには、また、第1ブレーキ部B11、第2ブレーキ部B12が設けられている。第1ブレーキ部B11は、断面矩形とされた四角柱形状とされており、第1板10Pからの高さが、第1囲み板10Qの高さの略2倍となるようにされている。第2ブレーキ部B12は、断面略L字型とされた柱形状とされており、第1板10Pからの高さが、第1囲み板10Qの高さの半分程度となるようにされている。
次いで、ケース10を構成する第2部材10Bの構成について説明する。第2部材10Bを、ケース10の内側から見た状態を図4に示す。
第2部材10Bは、第1部材10Aと同様に樹脂によって一体に形成されており、板状に形成された第2板10Rの周囲を、板状の第2囲み板10Sによって囲んだ形状をその基本としている。第2囲み板10Sの第2板10Rからの高さは、ケース10の厚さの1/2となっている。第2板10R及び第2囲み板10Sはそれぞれ、第1板10P及び第1囲み板10Qと鏡像の関係にある。
第2板10R、第2囲み板10Sは、第2本体部130と、これと一体とされた第2張出し部140とを備えている。第2本体部130は、ケース本体11の一部をなすものであり、第2張出し部140は張出し部12の一部をなすものである。
第2板10Rには、軸受け131が設けられている。軸受け131は第1部材10Aと第2部材10Bとが接続されたときに、第1部材10Aの中心軸111の先端を受入れるものであり、この実施形態では円筒形状とされている。第1部材10Aと第2部材10Bとが接続されると、軸受け131の内部の穴の中に、上述した中心軸111が差し込まれることになる。
第2板10Rには、また、板を緩やかにカーブさせた形状を持つ内側案内板137Aと、外側案内板137Bが設けられている。内側案内板137Aと、外側案内板137Bはともに、第2板10Rからの高さが、第2囲み板10Sの高さと略同じかそれより若干低くなるようにされている。内側案内板137Aと、外側案内板137Bの先端はそれぞれ、第1部材10Aと第2部材10Bとが接続されたときに、内側案内板117Aと、外側案内板117Bの先端と当接する。
第2板10Rには、また、支持孔138Aと、支持溝138Bが設けられている。支持孔138Aと、支持溝138Bは、支持孔118Aと、支持溝118Bと鏡像の関係にある。
支持孔138Aは、円形の孔であり、後述するような方法で、押しボタン13を支持するものである。
支持溝138Bは、板状の部材により区切られた空間であり、後述するような方法で、開口部材15を支持するようなものとされている。
第2板10Rには、また、第2ブレーキ部B22が設けられている。第2ブレーキ部B22は、断面略L字型とされた柱形状とされており、第2板10Rからの高さが、第2囲み板10Sの高さの半分程度となるようにされている。第2ブレーキ部B12と、第2ブレーキ部B22とは、第1部材10Aと第2部材10Bとが接続されたときに向合うような位置関係にある。
また、第2板10Rには、第1部材10Aと第2部材10Bとを接続した状態で固定するためのネジ孔139B〜Eが設けられている。これらネジ孔139B〜Eはそれぞれ、第1部材10Aと第2部材10Bとが接続されたときに、第1部材10Aのネジ孔119B〜Eのそれぞれと対応した位置に来るようになっている。
上述の第1部材10Aと第2部材10Bを組合わせて接続する際に、以下に説明する押しボタン13、ブレーキシュー、ドラム、メジャーテープ20、ゼンマイバネが第1部材10Aと第2部材10Bによって構成されるケース10に組込まれる。
押しボタン13、ブレーキシュー、ドラムの構成、及び押しボタン13、ブレーキシュー、ドラム、メジャーテープ20、ゼンマイバネがどのようにしてケース10に組込まれるかについて説明する。
押しボタン13は、図5に示したように構成されている。
押しボタン13は、ボタン部13A、抜止部13B、ボタン軸13C、ボタン接続部13D、面状部13E、及びボタン係止部13Fを備えている。
ボタン部13Aは、押しボタン13のうち、ケース10の外部に露出する部分であり、膨らみを有する形状とされている。
抜止部13Bは、押しボタン13がケース10から抜け落ちるのを防止するためのものであり、ボタン部13Aから一連として設けられている。
ボタン軸13Cは、ボタン部13Aの両端に延びている円柱形状の部材であり、押しボタン13をケース10に固定するためのものである。ボタン軸13Cは、ボタン部13Aがケース10に組込まれる際に、図6に示したような状態で、その一方が支持孔118Aに、その他方が支持孔138Aに(なお、図6は、第1部材10Aに、押しボタン13と、ブレーキシュー200を組付けた状態を示す図である。ボタン軸13Cの他方が支持孔138Aに挿入される点については、図示を省略する。)それぞれ挿入される。ボタン軸13Cは、ケース10に対して回転可能とされる。これによって、押しボタン13は、ケース10に対して押込み動作を行えるようなものとなる。
ボタン接続部13Dは、面状部13Eと、ボタン部13Aとを接続するものである。
面状部13Eは、ボタン係止部13Fを設けるための板状の部材である。面状部13Eは、押しボタン13をケース10に取付けた際に、図6に示したような状態で、弧状の仕切筋部115の内側に嵌めこまれるようになっている。なお、この場合、面状部13Eは、仕切筋部115と干渉しない。
ボタン係止部13Fは、後述するブレーキシューを係止するためのものである。ボタン係止部13Fは、押しボタン13がケース10に取付けられたときに、上述の第1係止部116A及び第2係止部116Bと面一となるようにされた円柱状の部材である。
次いで、ブレーキシュー200について説明する。
ブレーキシュー200は、図7の斜視図に示したように構成されている。ブレーキシュー200は、幅5mm程度の金属製の板を折り曲げて作られている。
ブレーキシュー200は、弧状のシュー本体部201を備えている。シュー本体部201の中程には、シュー本体部201の弧の中心方向に向かって折り曲げられた、曲折部202が設けられている。
シュー本体部201の両端にはそれぞれ、シュー本体部201の両端部を、略90度の角度で、シュー本体部201の弧の中心の方向に向かって折り曲げることによって作られた腕部203、204が設けられている。腕部203、204の先端にはそれぞれ、腕部203、204の先端を折り曲げることによって作られたシュー係止部203A、204Aが設けられている。なお、この実施形態では、シュー係止部203Aの長さは、シュー係止部204Bの長さよりも若干長くなるようにされている。
このブレーキシュー200をケース10に組み込むには以下のようにする。
ブレーキシュー200は、図6に示したような状態で、第1部材10Aに組付けられる。詳細に説明すると、ブレーキシュー200のシュー係止部203Aと腕部203とにより挟まれた部分が、押しボタン13のボタン係止部13Fと係止される。また、シュー係止部204Aと腕部204とにより挟まれた部分が、小係止部116Aaと、板状係止部116Abの間に挟み込まれることによって、第1係止部116Aに係止される。また、曲折部202は、その先端を小係止部116Baと、板状係止部116Bbとの間の隙間に挿入することによって、第2係止部116Bに係止される。
なお、このようにしてケース10に組込まれるブレーキシュー200は、腕部203、204の曲折する部分の間隔を若干縮めた状態とされている。したがって、金属製であるブレーキシュー200が有するバネ性によって、押しボタン13のボタン係止部13Fは、図6における左上方向に付勢された状態となる。これにより、押しボタン13は、ケース10から飛び出る方向の力を常に受けている状態となる。
このブレーキシュー200は、押しボタン13と協働して、後述するドラムの回転を禁止し、或いは許容するものであり、本発明における切換え手段として機能するものである。ドラムの回転を禁止し、或いは許容するための仕組みについては、ドラムに関する説明を終えてから説明することとする。
次いで、ドラム300について説明する。
ドラム300は、図8の斜視図、図9の断面図により示されるような構成となっている。なお、この実施形態のドラム300は樹脂製である。
ドラム300は、円筒形で中空の胴部301を備えている。胴部301の軸方向の長さはメジャーテープ20の幅と同じかそれより若干長い程度とされている。胴部301の外側に、メジャーテープ20が巻きつけられる。
胴部301には、第1孔302、第2孔303、及び第3孔304の3つの孔が開いている。第1孔302は、メジャーテープ20を胴部301に固定するために使用される。メジャーテープ20の基端は、図10に示したような形状にされており、その基端を第1孔302に胴部301の外側から挿入し、若干引き戻してメジャーテープ20の基端の幅広にされた部分を第1孔302に係止させることで、メジャーテープ20のドラム300への固定がなされる。第2孔303、第3孔304は、図11に示したような渦巻状のバネであるゼンマイバネ350とドラム300の固定をなすためのものである。なお、図11は、第1部材10Aに、押しボタン13と、ブレーキシュー200に加えて、ドラム300と、メジャーテープ20と、ゼンマイバネ350と、開口部材15を組付けた状態を示している。ゼンマイバネ350は、その内側の端部を中心軸111に固定された状態で、胴部301の内側の中空の部分に配される。ゼンマイバネ350の外側の先端は、メジャーテープ20の基端と同様の形状に加工されている。このゼンマイバネ350の先端を、胴部301の第2孔303から胴部301の外に引出すとともに第3孔304を通過させて胴部301の内部に引き込み、若干引き戻してゼンマイバネ350先端の幅広の部分を第3孔304に係止させることにより、ゼンマイバネ350のドラム300への固定がなされる。このゼンマイバネ350は、メジャーテープ20がケース10から引出されることによりドラム300が回転すると、それにしたがって引き締められていく。引き締められたゼンマイバネ350は、元の形状に戻ろうとするその性質により、メジャーテープ20を巻き取る方向でドラム300に巻取力を与える。
なお、ドラム300の胴部301へのメジャーテープ20と、ゼンマイバネ350の固定の方法は、他の方法によっても構わない。
胴部301の両側には、メジャーテープ20の脱落を防ぐためのフランジ305が設けられている。その一方側のフランジ305の内側にはフランジ305から続く円盤状の部材によって、胴部301の内側の空間が露出しないようにするための底板306が設けられている。この底板306の中心には、孔307が設けられている。この孔307は、上述した中心軸111を通過させた場合に僅かな遊びができる程度の円形とされている。底板306には、また、断面矩形として底板306から孔307と同心になるようにしてリング状に突出させられた摺動リング308が設けられている。この摺動リング308の断面形状は、第1板10Pに設けられた上述の摺動溝112Aの断面形状と略同じになっている。底板306の摺動リング308の外側には、板状とされ、且つ孔307と同心とされたリング状のドラムリング309が設けられている。このドラムリング309の底板306からの高さは、ブレーキシュー200の幅と略等しくされている。また、ドラムリング309の内径は、ブレーキシュー200の弧の外径よりも若干小さくされている。
ドラム300は、孔307に中心軸111を貫通させることにより、第1部材10Aに回転可能に組付けられる。このとき、摺動リング308は摺動溝112Aに嵌り込み、また、ドラムリング309の内側の面にはブレーキシュー200のシュー本体部201が当接する。
ドラムリング309の内径がブレーキシュー200の外径よりも若干小さくされているので、ドラム300を中心軸111に取付ける際には、押しボタン13を第1本体部110に向かって押込んでブレーキシュー200の弧状の部分の径をドラムリング309の内径よりも若干小さくしてやる。
中心軸111に取付けられたドラム300の底板306は、リング状部113A、113B、筋部114、及び仕切筋部115の上述した面一とされた面に当接し、第1部材10Aの第1板10Pから浮いた状態となる。また、この状態では、ブレーキシュー200のシュー係止部203Aと腕部203とにより挟まれた部分は、押しボタン13のボタン係止部13Fから離れるので、押しボタン13は若干遊びをもった状態となる。
なお、この状態では、ドラム300のドラムリング309内に嵌り込んだブレーキシュー200は、それが元の大きさに戻ろうとする力によりドラムリング309の内側の面に圧接する。これにより、ドラム300は、ブレーキシュー200がドラムリング309に与える摩擦力によって、その回転を許容されない状態となる。
つまり、メジャーテープ20をケース10から引出す場合には、この摩擦力に抗してそれを行わなければならない。また、メジャーテープ20がケース10から引出された場合には、上述の如く、ドラム300にゼンマイバネ350からの巻取力が働くことになるが、それにも関わらず、ドラム300は回転しないのである。他方、押しボタン13を押込んだ場合には、ブレーキシュー200の弧状の部分の外径が小さくなってブレーキシュー200の外側の面とドラムリング309との間に隙間が生じることによってドラム300はフリーの状態となる。それは、以下のような動作による。即ち、押しボタン13をケース10に向かって押込むと、ボタン係止部13Fが、図11における右側に移動する。これにより、ブレーキシュー200のシュー本体部201の撓み量が大きくなり、シュー本体部201の外周面が、ドラムリング309の内周面から離れる。このようにして、ドラム300は、フリーの状態となるのである。ドラム300は、フリーとなった状態では、上述の巻取力が存在するのであれば、その巻取力によって回転する。
開口部材15は、図12の斜視図に示したように構成される。
開口部材15は、その外形が略直方体形状である。開口部材15は、また、その幅方向に貫通する開口14を有する。この開口14は、上述したように、弓形に曲がっている。開口部材15は、上述した支持溝118B、138Bにその両端を嵌めこんだ状態で、ケース10に組込まれる。このとき、開口部材15は、それを通過したメジャーテープ20の断面形状が、張出し部12に向かった凸形状となるような向きで支持溝118B、138Bに嵌め込まれる。
このようにして、第1部材10Aにすべての部品を装着したら、第2部材10Bを第1部材10Aに被せ、ネジ孔119B〜Eからネジ孔139B〜Eのそれぞれにかけてそれぞれ図示せぬネジを挿入し、螺合させる。また、ネジ孔119Aから図示せぬネジを挿入し、中心軸111を内側から押し広げ、中心軸111の外側を軸受け131の内側に押付ける。
なお、このとき、メジャーテープ20は、図11に示したように、ドラム300から出て、内側案内板117A、137Aと、外側案内板117B、137Bの間を経て、開口14を通ってケース10の外部に至ることになる。
次に、この巻尺1の使用方法について説明する。この実施形態では、巻尺1の使用方法の一例として、子供の身長を計る場合について説明することとする。
巻尺1を使用するにあたって、使用者は、まず、ケース10の適当な部分、例えば張出し部12を図1に示したようにして片手で握り、残りの手でメジャーテープ20をケース10から引出す。メジャーテープ20のケース10から引出された部分の長さは、この実施形態では、身長を計られる子供の凡その身長よりも20〜30cm程度長くしておく。なお、かかるメジャーテープ20の引き出しの際には、押しボタン13は押込まない。押しボタン13を押し込んでいない場合には、上述のように、ドラム300にブレーキシュー200による摩擦力が働き、ドラム300の回転が制限されるが、その摩擦力に抗してメジャーテープ20を引出すようにする。メジャーテープ20が引出されると、それによりドラム300が回転し、それに伴ってゼンマイバネ350が巻き締められていく。巻き締められたゼンマイバネ350は、巻取力をドラム300に与える。しかし、この状態でも、ドラム300はブレーキシュー200によって与えられる摩擦力によって回転できないようにされているので、引出されたメジャーテープ20はひとまずそのままの状態を保つ。
この状態で、巻尺1のメジャーテープ20を垂直にして、その先端をこれから身長を計る子供を立たせる床に当接させる。この状態を、図13に示す。メジャーテープ20の張出し部12から遠い側の面を所定の壁に沿わせておくと、メジャーテープ20の直線性がより保たれるので身長の計測をより正確に行える。
次いで、子供を巻尺1のケース10の下に立たせる(ただし、図13では子供を図示していない。)。その状態で、使用者は、当接面Pを水平にしながらケース10を徐々に下ろし、子供の頭頂にケース10の当接面Pを当接させる。なお、このとき、使用者が張出し部12を握っていると当接面Pを子供の頭頂に当接させづらいので、それを避けるために、図13に示したように、使用者は、ケース10の本体部11を持つとよい。
このとき、ドラム300はブレーキがかかった状態となっており、メジャーテープ20をケース10内に押込んだ程度の力では回転しない。しかしながら、ケース10の内部には、ドラム300を回転させなくても押込まれたメジャーテープ20を収納できるだけの十分な広さがあるため、図14に示したような状態で、メジャーテープ20はケース10の内部に、ドラム300に緩みなく巻かれたメジャーテープ20に対して幾らか隙間を空けた状態で収納される。なお、メジャーテープ20がドラム300に最大限巻取られても、メジャーテープ20の径方向の周囲には、かなりの隙間が開いている。このとき、ケース10外にあるメジャーテープ20は所定の長さ以上の長さを無理にケース10に収納させようとしない限り、折れ曲がったりしない。この実施形態では、ドラム300を回転させることなくケース10に収納できるメジャーテープ20の長さは10cm以上、より詳細には略30cmとされている。この実施形態では、ケース10の外に出ているメジャーテープ20の長さによらず、略30cmのメジャーテープ20をドラム300を回転させることなくケース10に収納できるようになっている。
メジャーテープ20の張出し部12に近い側の面には目盛が記載されているので、この状態で、使用者は、メジャーテープ20の開口14から覗いている部分の目盛を読む。これにより、子供の身長の計測が終了する。
なお、子供の頭頂からずれたところに当接面Pを当接させてしまった場合などには、ケース10を上に持ち上げる。ドラム300に緩みなく巻かれたメジャーテープ20に対して隙間を空けた状態でケース10内に収納されたメジャーテープ20には、ケース10から飛び出ようという力が常に働いている。したがって、ケース10を上方向に持ち上げた場合にも、メジャーテープ20の先端は、床面から離れない。
なお、メジャーテープ20の先端が略下方向を向いている場合には、図13の拡大図部分に示したように、メジャーテープ20は、第2ブレーキ部B12、B22に軽く当接した状態となる。この場合に第1ブレーキ部B11がメジャーテープ20に与える摩擦力は、ケース10の中に半ば無理やりに収納されたメジャーテープ20がケース10の外に飛び出そうとする力よりもかなり小さい。したがって、外に飛び出ようという力が常に働いているケース10の中に半ば無理やりに収納されたメジャーテープ20は、ケース10を上に持ち上げた場合には問題なくケース10から伸びることとなる。
他方、ドラム300に緩みなく巻かれたメジャーテープ20に隙間を空けた状態でケース10内に収納されたメジャーテープ20は、図15に示したような向きにケース10を向け、ケース10外のメジャーテープ20を略水平方向にした場合には、図15の拡大図に示したように、自重によってやや下方に垂下がることによって、第1ブレーキ部B11に強く当接する。この場合に第1ブレーキ部B11がメジャーテープ20に与える摩擦力は、ケース10の中に半ば無理やりに収納されたメジャーテープ20がケース10の外に飛び出そうとする力よりもかなり大きい。これにより、ケース10に半ば無理やり押込まれて外に向かって飛び出そうとしているメジャーテープ20は、略水平方向には飛び出さないようになる。図15に示した向きとケース10の向きを上下逆にした場合には、メジャーテープ20は自重により下方に垂下がり、第2ブレーキ部B12、B22に当接することになる。この場合に第2ブレーキ部B12、B22がメジャーテープ20に与える摩擦力は、ケース10の中に半ば無理やりに収納されたメジャーテープ20がケース10の外に飛び出そうとする力よりもかなり大きい。これにより、この場合であっても、メジャーテープ20は、略水平方向には飛び出さないようになる。なお、この場合には、ケース10内に押込まれたメジャーテープ20自身のバネ性によって、メジャーテープ20は、図15に示した場合よりもより大きな摩擦力がはたらく状態で第2ブレーキ部B12、B22に当接することになる。
身長の計測が終了したら、メジャーテープ20をケース10に収納する。押しボタン13を押せばある程度メジャーテープ20はケース10内に収納されるが、メジャーテープ20がケース10へ十分に収納されない場合には、メジャーテープ20を手でケース10へ押込みながら、適当なタイミングで押しボタン13を押せばよい。こうすれば、使用者によって半ば無理やりケース10に押込まれることにより、ドラム300に緩みなく巻かれたメジャーテープ20に隙間を空けた状態でケース10内に収納されているメジャーテープ20が、順次ドラム300に巻き取られていく。
≪第2実施形態≫
次いで、第2実施形態の巻尺2について説明する。
第2実施形態の巻尺2は、第1実施形態の巻尺1と同様に、ケース10と、メジャーテープ20とを備えて構成される。ケース10に開口部材15が設けられていること、ケース10内にドラム300があり、そのドラム300にメジャーテープ20の基端が固定されていること、ドラム300の内側にゼンマイバネ350が配されていること、についても第1実施形態の巻尺1と同様である。
第2実施形態の巻尺2が第1実施形態の巻尺1と異なるのは、第2実施形態の巻尺2は、押しボタンを備えないという点にある。つまり、第2実施形態の巻尺2は、第1実施形態の巻尺1のように、押しボタン13の操作によって、ドラム300の回転を許容したり、禁止したりする機能を有さない。したがって、第2実施形態の巻尺2は、そのような機能を巻尺1に与えるために必要だった第1実施形態における構成、より詳細には、ブレーキシュー200と、第1係止部116Aと、第2係止部116Bを有さず、また、第2実施形態のドラム300はドラムリング309を有さない。
したがって、第2実施形態の巻尺2が有するドラム300は、メジャーテープ20が引出されたときには、常に巻取力が働いた状態となるが、それではケース10から引出したメジャーテープ20はケース10から引出された状態を保てない。
そこで、第2実施形態の巻尺2は、以下のような構成を備えている。
第2実施形態の巻尺2の内部構造を概略的に示す透視図を、図16に示す。
巻尺2は、ケース10に、ドラム300を収納してなる。ドラム300は、中心軸111に回転自在に軸支されている。上述したように、そのドラム300にはメジャーテープ20の基端が固定されており、また、ドラム300の内側にゼンマイバネ350が配されている。第2実施形態の巻尺2は、また、第1実施形態の巻尺1と同様に、内側案内板117A、137Aと、外側案内板117B、137Bを備えている。開口部材15の構成、ケース10への固定の方法も、第1実施形態の巻尺1の場合と変わらない。また、ケース10の開口部材15の傍には、第1実施形態の場合と同様のブレーキ部B11、B12、B22が設けられている。
第2実施形態の巻尺2は、第1摩擦付与部材361と、第2摩擦付与部材362とを備えている。これらは、いずれも第1実施形態の巻尺1が備えていなかったものである。
第1摩擦付与部材361と、第2摩擦付与部材362は、この実施形態では、ドラム300に緩み無く巻きつけられているメジャーテープ20からメジャーテープ20が緩み始める部分に設けられている。もっとも、第1摩擦付与部材361と、第2摩擦付与部材362は、ケース10内を通過するメジャーテープ20の経路に沿って設けられていれば、他の場所に設けられていても構わない。
第1摩擦付与部材361は、これには限られないが、この実施形態では円筒形に形成されている。第2摩擦付与部材362は、これには限られないが、この実施形態では、円筒形に形成された2つの支持部材362Aに、テープ362Bを掛け渡して形成されている。なお、必ずしもそうする必要はないが、テープ362Bは、この実施形態ではメジャーテープ20と同様の素材により形成されている。テープ362Bと、第1摩擦付与部材361の間の距離は、メジャーテープ20の厚さよりも小さくなるようにされており、且つメジャーテープ20は、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361の間の隙間を通過するようにされている。したがって、この部分を通るとき、メジャーテープ20は、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361から大きな摩擦力を受けることになる。
次に、この巻尺2の使用方法について説明する。この実施形態では、巻尺2の使用方法の一例として、子供の身長を計る場合について説明することとする。
巻尺2を使用するにあたって、使用者は、まず、ケース10の張出し部12を片手で握り、残りの手でメジャーテープ20をケース10から引出す。メジャーテープ20のケース10から引出された部分の長さは、この実施形態では、身長を計られる子供の凡その身長よりも20〜30cm程度長くしておく。
この状態で、巻尺2のメジャーテープ20を垂直にして、その先端をこれから身長を計る子供を立たせる床に当接させる。メジャーテープ20の張出し部12から遠い側の面を所定の壁に沿わせておくとよいのは第1実施形態の場合と同様である。
次いで、子供を巻尺2のケース10の下に立たせる。その状態で、使用者は、当接面Pを水平にしながらケース10を徐々に下ろし、子供の頭頂にケース10の当接面Pを当接させる。このとき、ケース10の外にあったメジャーテープ20は、ケース10を下げた分だけケース10の内部に入ってくる。しかしながら、巻取力がかかっているにも関わらずドラム300は回転しない。ケース10内部に戻されたメジャーテープ20は、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361の間で挟まれそれらから摩擦力を受けるので、ケース10の内部に所定の長さ以上の長さが戻されない限り、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361に挟まれた部分が移動しない。なお、このときケース10の外のメジャーテープ20が折れ曲がらないのは、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、ドラム300を回転させることなくケース10に収納可能なメジャーテープ20の長さは、5cm以上、より詳細には8cmとされている。
メジャーテープ20の張出し部12に近い側の面には目盛が記載されているので、この状態で、使用者は、メジャーテープ20の開口14から覗いている部分の目盛を読む。これにより、子供の身長の計測が終了する。
なお、子供の頭頂からずれたところに当接面Pを当ててしまった場合などには、ケース10を上に持ち上げる。ドラム300に緩みなく巻かれたメジャーテープ20に隙間を空けた状態でケース10内に収納されたメジャーテープ20には、ケース10から飛び出ようという力が常に働いている。したがって、ケース10を上方向に持ち上げた場合にも、メジャーテープ20の先端は、床面から離れない。
なお、ケース10の中に半ば無理やりに収納されたメジャーテープ20は、メジャーテープ20の先端が略下方向を向いている場合には飛び出すが、それが略水平方向を向いている場合には飛び出さない。この点も、第1実施形態と同様である。
身長の計測が終了したら、メジャーテープ20をケース10に収納する。
その場合、使用者は、手でメジャーテープ20をケース10に押込んでいく。無理やりケース10に押込まれたメジャーテープ20の長さが所定の長さを超えた場合、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361に挟まれて固定されていたメジャーテープ20はドラム300に向かって移動を始める。かかる移動が開始されると、一定の長さのメジャーテープ20が、巻取力が常にかかったままの状態となっているドラム300に巻き取られる。
このような作業を繰り返して、メジャーテープ20をすべてケース10に収納する。
なお、この実施形態では、最後に残ったメジャーテープ20をケース10に押込んでも、押込まれたメジャーテープ20の長さが、テープ362Bと、第1摩擦付与部材361に挟まれていたメジャーテープ20が移動を開始するに十分な長さを超えない場合がある。このような場合、最後に残ったメジャーテープ20をケース10に収納することができない場合も生じ得る。
メジャーテープ20が開口14から幾らか出たままの状態というのは見苦しいので、例えば、開口部材15と、止め具21とを互いに係止し合えるような形状とすることができる。この場合、開口部材15と、止め具21は、例えば、図17の断面図に示したような形状にすることができる。
この例の開口部材15は、図17に示したように、図17におけるその上側に係止溝15Aを有している。他方、メジャーテープ20の先端に取付けられた止め具21は、図17におけるその上側に係止片21Aを有している。例えば、図17(A)の状態を超えてメジャーテープ20が開口部材15の内部に入らなくなった場合、メジャーテープ20を手で押込んで、図17(B)に示したような状態で止め具21の係止片21Aを係止溝15Aに嵌め込んでやれば、ケース10の内部で多少メジャーテープ20が緩んでいたとしても、外観上はそれがわからず、美観が保たれる。
第1実施形態における巻尺の斜視図。 図1に示した巻尺の第1部材をケースの内側から見た状態を示す図。 図2のA−A断面図。 図1に示した巻尺の第2部材をケースの内側から見た状態を示す図。 (A)は図1に示した押しボタンを示す正面図、(B)は同左側面図、(C)は同右側面図。 図2に示した第1部材に押しボタンと、ブレーキシューを組付けた状態を示す図。 図1に示した巻尺が備えるブレーキシューを示す斜視図。 図1に示した巻尺が備えるドラムを示す斜視図。 図1に示した巻尺が備えるドラムを示す断面図。 図1に示した巻尺が備えるメジャーテープの基端部を示す斜視図。 図6に示した第1部材に、ドラムと、メジャーテープと、ゼンマイバネと、開口部材とを組付けた状態を示す図。 図1に示した巻尺が備える開口部材を示す斜視図。 図1に示した巻尺の使用状態を示す図。 図1に示した巻尺のケースに、メジャーテープが押込まれた際におけるケース内のメジャーテープの状態を示す図。 図1に示した巻尺の他の使用状態を示す図。 第2実施形態による巻尺の内部構造を概略で示す透視図。 第2実施形態の変形例を示す断面図。
符号の説明
10 ケース
11 ケース本体
12 張出し部
10A 第1部材
10B 第2部材
13 押しボタン
14 開口
15 開口部材
15A 係止溝
20 メジャーテープ
21 止め具
21A 係止片
111 中心軸
200 ブレーキシュー
300 ドラム
309 ドラムリング
350 ゼンマイバネ
361 第1摩擦付与部材
362 第2摩擦付与部材
P 当接面

Claims (11)

  1. 回転自在とされたドラムをその内部の空間に支持するようにされたケースと、
    巻き解き及び巻取り自在としてその基端を前記ドラムに固定されている、長尺で、バネ性を有し、且つ前記ドラムから巻き解かれた場合にその先端が前記ケースに設けられた開口から前記ケースの外部に伸びるようになっているとともに、目盛が付されているメジャーテープと、
    を備えてなり、前記ドラムから巻き解かれて前記開口から伸びている前記メジャーテープの長さを、前記開口の部分に位置している前記目盛によって知ることができるようにされて成る巻尺であって、
    前記空間は、前記ドラムに前記メジャーテープを最大限に巻き込んだ状態でも前記メジャーテープの径方向の周囲に所定の隙間ができるようにされており、
    前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で収納できるようになっている、
    巻尺。
  2. 前記メジャーテープは、前記開口から前記ケースの外部に伸びた部分の断面形状が、前記ドラムの中心に向かう方向に張り出す凸形状となるようにされている、
    請求項1記載の巻尺。
  3. 巻き解かれた前記メジャーテープを巻き取る方向で前記ドラムを回転させようとする巻取力を前記ドラムに与える付勢手段と、
    前記付勢手段により前記巻取力の与えられた前記ドラムの回転の禁止、許容を切換える切換え手段と、
    を備えて成る、
    請求項1又は2記載の巻尺。
  4. 前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で、少なくとも10cm収納できるようになっている、
    請求項3記載の巻尺。
  5. 巻き解かれた前記メジャーテープを巻き取る方向で前記ドラムを回転させようとする巻取力を前記ドラムに与える付勢手段と、
    前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを前記空間に収納させた場合に生じる前記弛み状態となっている前記メジャーテープに当接して前記弛み状態となっている前記メジャーテープに摩擦力を与えることにより、前記弛み状態となっている前記メジャーテープの長さが所定の長さを超えるまで、前記弛み状態となっている前記メジャーテープが前記ドラムに巻き取られるのを防ぐ摩擦力付与手段と、
    を備えて成る、
    請求項1又は2記載の巻尺。
  6. 前記ドラムから巻き解かれた前記メジャーテープを、前記ドラムを固定したままの状態で、前記メジャーテープのバネ性に抗しながら、前記ドラムに緩み無く巻き付けられている前記メジャーテープとの間に間隔を空けた弛み状態で、少なくとも5cm収納できるようになっている、
    請求項5記載の巻尺。
  7. 前記メジャーテープの先端に設けられた第1係止手段と、
    前記開口に設けられており、前記第1係止手段と係止しあう第2係止手段と、
    を備えてなる、
    請求項1〜6のいずれかに記載の巻尺。
  8. 前記ケースは、前記開口を含む平面を有しており、前記メジャーテープは前記平面に対して垂直となるように前記開口から伸びるようになっている、
    請求項1〜7のいずれかに記載の巻尺。
  9. 前記ケースの前記平面を含む一部分が、前記ケースの他の部分から所定長さだけ張出して形成された張出し部となるように形成されている、
    請求項8記載の巻尺。
  10. 前記ケースから引出された前記メジャーテープが略水平状態とされている場合には、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを防止するようになっているブレーキ手段を備えている、
    請求項1〜9のいずれかに記載の巻尺。
  11. 前記ブレーキ手段は、前記ケース内部の前記開口付近に設けられ、前記弛み状態となっている前記メジャーテープの前記開口付近に位置する部分に当接して前記メジャーテープの当該部分に摩擦力を与えるようになっているとともに、
    前記ケースから引出された前記メジャーテープが略水平状態とされている場合には、その自重によって垂下がって来る前記略水平状態とされた前記メジャーテープに、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを防止することのできる強い摩擦力を与えるようにされ、
    且つ、前記開口を下向きにすることによって、前記ケースから引出された前記メジャーテープが略垂直状態とされている場合には、その長さ方向に自重がかかるようになっている前記メジャーテープに、前記弛み状態となっている前記メジャーテープがそのバネ性により前記開口から飛び出すのを妨げない弱い摩擦力を与えるようにされている、
    請求項10記載の巻尺。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103900440A (zh) * 2012-12-25 2014-07-02 中国石油天然气股份有限公司 一种量取测量仪器垂直高度的测量工具

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