JP2007100676A - スタータ - Google Patents

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Abstract

【課題】スタータ1において、エンジン運転中の振動に対し、優れた衝撃吸収性能と静音性とを奏するとともに、スタータ体格の大型化を抑制でき、簡単に製作および組付けができる衝撃吸収機構5をもつスタータ1の提供。
【解決手段】出力シャフト3に軸方向直列に多数の円筒状ないし輪盤状のケース51〜53を順次配置し、それらの間に緩衝部材50を無理なく装着し、各ケース51〜53に備えた係止突起を緩衝部材50の架橋部に嵌着して組付け、この嵌着組付けによって初期たわみ(弾性予圧)を周方向並びに軸方向に付加させて多段式の衝撃吸収機構5を構成しているので、始動時のピニオンギア4の周方向の衝撃トルクや、始動後のエンジン運転中の振動衝撃による軸方向の衝撃を衝撃初期から緩やかに、かつ吸収能力をアップして衝撃緩和の向上を図り、高い静音性を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、リングギアとピニオンギアとの噛合いを通じてエンジンを始動するスタータに関し、特にその衝撃吸収機構に関し、常時噛合式スタータに適用して好適なものである。
〔従来の技術〕
一般的に、エンジンの始動の際には、スタータのモータ出力軸に取付けられた一方向クラッチと一体的にピニオンギアを進退駆動させて、エンジン側に設けられたリングギアと噛合させ、モータの回転トルクをピニオンギアからリングギアに伝達させて、エンジンを始動させ、エンジン始動後は、イグニッションスイッチをスタート位置からオン位置に戻すことでピニオンギアがリングギアから離脱する電磁押込式スタータを使用することが多い。
一方、近年の環境規制により、アイドルストップシステム(交差点などの車両停止毎のエンジン停止、再始動)の開発が進んでいるが、このアイドルストップ用の始動システムとして、エンジン側のリングギアとスタータ側のピニオンギアとが直接または中間ギア等を介して常に噛合い状態である常時噛合式スタータが知られている(特許文献1参照)。この常時噛合式スタータでは、エンジン始動後、ピニオンギアがリングギアから離脱することはなく、常時噛合っているので、特に交差点での右折時に必要なエンジンが停止する前(惰性回転中)の再始動も可能である。また、電磁押込式スタータでは、ピニオンギアがリングギアに噛合うときに噛合い衝突音が発生するが、この常時噛合式スタータでは、噛合い衝突音が発生しないため、静音性の点でも好適である。また、小型化には適しており、車両の搭載性は優れている。
ところで、エンジンは圧縮、膨張等の行程によって負荷が急激に変動するため、その回転数も変動する。スタータのモータはこのような負荷変動に巧く追従できないので、リングギアとピニオンギアの相対速度差により、ピニオンギアがリングギアを叩く現象が発生し、このとき衝撃とともに叩き音が発生する。また、エンジン始動時の最初には、静止状態のリングギアとピニオンギアが回転しながら噛合い当接するため、相対速度の差が大きくなり、過大な衝撃トルクと噛合い音が発生する。
この問題を改善するため、特許文献2に、遊星歯車減速装置のインターナルギアの回転力を緩衝部材を通じてハウジングに伝達する衝撃吸収機構を設け、ピニオンギアからモータのアーマチャ軸へ伝達される衝撃トルクを衝撃吸収機構によって吸収、緩和させるスタータが開示されている。以下、このように軸方向に緩衝部材を多段に配設して衝撃トルクを大幅に緩和させる衝撃吸収機構を多段式衝撃吸収機構と称し、衝撃吸収機構を備えたスタータを衝撃吸収スタータと称するものとする。
特開2004−225544号公報 特開2004−251168号公報
近年、常時噛合式スタータはエンジンのアイドルストップシステム用に使用されることが多く、始動時の噛合い音低減のためにギアのバックラッシュは小さく設定されている場合がある。このため、エンジン運転中の振動で、ピニオンギアあるいはリングギアが回転して噛合い部に衝突して衝撃を起し易くなり、騒音や磨耗が増大するという懸念がある。
このため、衝撃吸収機構の採用が必要となるが、電磁押込式スタータにて多用されている衝撃吸収機構をそのまま常時噛合式スタータに採用しても、衝撃吸収機構の追加によりスタータの形状が大きく、重量が重くなり、結果的にスタータ全体の体格の大型化を招き、車両への搭載性を悪化させてしまうという課題があった。従来の衝撃吸収機構は、多段の緩衝部材にてたわみ代を大きくし、これによりスタータのねじり剛性を小さくして衝撃吸収能力の向上を図る構造であるが、あえて段数を小さくして形状を小型に収めようとすれば、衝撃吸収能力の確保が十分なものといえなくなり、加えて設計・製造も難しいという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、常時噛合式スタータにおいて、エンジン運転中の振動に対し、優れた衝撃吸収性能と静音性とを奏するとともに、スタータ体格の大型化を抑制でき、簡単に製作および組付けができる衝撃吸収機構をもつ衝撃吸収スタータを提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
本発明では、通電を受けてアーマチャに回転力を発生するモータと、アーマチャの回転を減速する遊星歯車減速装置と、アーマチャの回転が遊星歯車減速装置により減速されて伝達される出力シャフトと、出力シャフトに配置され、エンジン側のリングギアと常時噛合うピニオンギアを備え、モータの出力トルクをピニオンギアからリングギアに伝達してエンジンを始動するスタータであって、ピニオンギアに作用する衝撃を緩和するための多段式衝撃吸収機構を備え、多段式衝撃吸収機構は、ピニオンギアと遊星歯車減速装置の間に同軸に配置されて、軸方向多段に配置される緩衝部材と、軸方向一端側のケースと、軸方向他端側のケースと、一端側のケースと他端側のケースとの間に配置される少なくとも一つの中間ケースとを有し、緩衝部材は、各ケースの間に介設され、各ケースのうち緩衝部材を軸方向に挟んで配置される一対のケースの少なくとも一方は、緩衝部材に係合し、緩衝部材を周方向へ圧縮可能な複数の係止部を放射状に配し、他方は、各係止部間に分割して備えられた緩衝部材の周方向へ回転圧縮を可能とする係止突起を放射状に配したケースを組付けすることによって衝撃を吸収するスタータにおいて、多段式衝撃吸収機構の緩衝部材は、組付け時に係止突起の嵌着によって、各ケースの係止部の周方向両側に初期的に弾性予圧(初期たわみ)を与えられたことを特徴としている。
これによれば、スタータの作動時のピニオンギアの衝撃を当初から弾性的で緩やかに緩和し、衝撃吸収能力も増大して大きな衝撃も十分緩和することができる。また、エンジン始動後に緩衝部材が復帰する場合も、係止突起へ加わる力は緩やかとなり、静音性を奏することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項1に記載のスタータにおいて、
多段式衝撃吸収機構の緩衝部材の周方向両側に、初期的に弾性予圧を与えたことにより、緩衝部材の軸方向弾性力の発生を、各ケースに所定の深さを設けることによって実現させることを特徴としている。
これによれば、エンジン始動時および始動後のリングギアからの軸方向(スラスト)衝撃を緩和することができる。また、弾性体に係止突起を嵌着させる簡単な組付けのみで、周方向にも軸方向にも弾性力(予圧)が保持できるので、緩衝部材のケースへの係合が容易になると共に、緩衝部材の形状寸法管理も簡単になる。
〔請求項3の手段〕
請求項1または2に記載のスタータにおいて、ケースは、緩衝部材の最大圧縮率を30%以下に規制するストッパを有することを特徴としている。
これによれば、緩衝部材の破損や損傷等を招くことなく、長期間信頼性を維持して弾性を有効利用できる。
〔請求項4の手段〕
通電を受けてアーマチャに回転力を発生するモータと、アーマチャの回転を減速する遊星歯車減速装置と、アーマチャの回転が遊星歯車減速装置により減速されて伝達される出力シャフトと、出力シャフトに配置され、エンジン側のリングギアに噛合うピニオンギアと、ピニオンギアがエンジン始動時およびエンジン始動後において、軸方向に過大に移動するのを防ぐストップカラーを備え、モータの出力トルクをピニオンギアからリングギアに伝達してエンジンを始動するスタータであって、ピニオンギアがストップカラーに当接して作用する衝撃を緩和するために、ストップカラー内に、弾性体を挟装したカラー式衝撃吸収機構を備えたことを特徴としている。
これによれば、スタータの作動時のピニオンギアの衝撃の軸方向のスラスト衝撃や、エンジン運転中の振動衝撃の軸方向のスラスト衝撃を弾性体によって吸収し、衝撃を緩和することが簡単にできる。
〔請求項5の手段〕
請求項4に記載のスタータにおいて、ストップカラー内の弾性体に、弾性予圧(初期たわみ)を加えたことを特徴としている。
これによれば、スタータの作動時のピニオンギアの衝撃の軸方向のスラスト衝撃や、エンジン運転中の振動衝撃の軸方向のスラスト衝撃を当初から弾性的で緩やかに緩和し、衝撃吸収能力も増大して大きな衝撃も十分緩和することができる。
〔請求項6の手段〕
請求項4または5に記載のスタータにおいて、多段式衝撃吸収機構とカラー式衝撃吸収機構を併用してピニオンギアに作用する衝撃を緩和することを特徴としている。
これによれば、スタータの作動時のピニオンギアの衝撃の周方向の回転衝撃や軸方向のスラスト衝撃、およびエンジン運転中の振動衝撃の軸方向のスラスト衝撃を当初から弾性的で緩やかに緩和し、衝撃吸収能力も増大して大幅に衝撃を緩和することができる。
〔請求項7の手段〕
請求項4ないし6のいずれか1に記載のスタータにおいて、ストップカラーは、弾性体の最大圧縮率を30%以下に規制するストッパを有することを特徴としている。
これにより、弾性体の破損や損傷等を招くことなく、長期間信頼性を維持して弾性を有効利用できる。
〔請求項8の手段〕
請求項1ないし7のいずれか1に記載のスタータにおいて、エンジン駆動時には、アーマチャの回転を許容し、エンジン駆動時と逆方向の回転力がアーマチャに伝達された時には、アーマチャの回転を規制する逆転防止用の一方向クラッチを備えていることを特徴としている。
これによれば、エンジン側のリングギアとスタータ側のピニオンギアは常時噛合っており、エンジン駆動時の正方向の回転では、アーマチャの回転が許容されるので、アーマチャに発生した回転力をピニオンギアからリングギアに伝達してエンジンを始動することができる。一方、エンジン停止時にクランク軸が揺動する場合、あるいは登坂路でエンストして車両が後退した場合等において、エンジン駆動時と逆方向の回転力がアーマチャに伝達されると、逆転防止用の一方向クラッチによってアーマチャの回転が規制されるので、アーマチャがエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止でき、モータのアーマチャのオーバランによる破壊等を未然に防止できる。
本発明のスタータの好適な実施形態を、図に示す実施例とともに説明する。
〔実施例1の構成〕
図1は、本実施例におけるスタータの軸方向の半断面図である。
本実施例のスタータは、図に示すようにピニオンギア4とリングギア9とが常時噛合う遊星歯車減速装置付きスタータである。スタータ1はモータ2、出力シャフト3、ピニオンギア4、衝撃吸収機構5、遊星歯車減速装置6を有し、ピニオンギア4はエンジン側のリングギア9に常時噛合している。
なお、以下の説明では、出力シャフト3の回転軸方向のピニオンギア4寄りを前方、モータ寄りを後方とし、前後方向はこれに従うものとし、また、出力シャフト3やモータ回転軸21の回転軸を単に回転軸と呼ぶ。
このスタータ1は、構造部材として、後端が開口された略椀状部材のフロントフレーム11、センタケース12、両端が開口された円筒形状のヨーク14、前端が開口された略椀状部材であるエンドフレーム15を有し、これらの部材は前記した順序で軸方向前側から後側へ順に配置されている。センタケース12は、輪板状に形成されてスルーボルトによりフロントフレーム11の後端部とヨーク14の前端部に軸方向に挟圧されて固定されている。フロントフレーム11には前方側にピニオンギア4が収容され、後方側に出力シャフト3が収容されている。ヨーク14の前方側には遊星歯車減速装置6が収容され、後方側にはモータ2のアーマチャが収容されている。エンドフレーム15にはモータの整流子およびブラシが収容されている。ヨーク14はこのモータ2の静止磁路を構成している。そして、モータ2の上方にはリレーが実装されている。
遊星歯車減速装置6は、モータ回転軸21の先端部に形成されたサンギア61と、フロントフレーム11の後端の内周側に配置された円筒状のインターナルギア62と、両ギア61、62に噛合する複数の遊星ギア63と、遊星ギアピン64に嵌着された軸受を介して遊星ギア63を回転自在に支持するキャリア65等より構成される周知の遊星歯車減速装置であり、モータ回転軸21の回転速度を遊星ギア63の公転速度まで大きく減速する。
ここで、出力シャフト3の後端部はキャリア65に固定されている。キャリア65は軸受66を介してセンタケース12に回転自在に支承され、出力シャフト3の前端部は軸受を介してフロントフレーム11に回転自在に支承されている。
ピニオンギア4は、出力シャフト3の前部に軸受を介して相対回転自在に嵌着されるとともにリングギア9と噛合している。ピニオンギア4は出力シャフト3に遊嵌されて軸方向後方へ延在する後筒部41を有し、後筒部41はセレーション100により衝撃吸収機構5のケース51の前端部に相対回転不能に嵌入されている。
衝撃吸収機構5は、図1に示すように、ピニオンギア4側から遊星歯車減速装置6側へ向けてケース51、52、53を順次配置してなり、各ケースの間にそれぞれ2式の緩衝部材50が介設されている。ケース51はセレーション100によりピニオンギア4の後筒部41に相対回転不能に嵌着され、ケース53の径方向内側部分は、セレーション200により出力シャフト3に相対回転不能に嵌着されて軸方向前方に突出する前筒部42を有している。ケース52はケース53の前筒部42に軸受を介して相対回転自在に嵌着されている。本実施例では各緩衝部材50はそれぞれ同一形状を有している。各緩衝部材50は、軸方向両側に配置される一対のケース間において周方向へ所定個数(図示例では3個)配置されてこれら両ケース間のトルク伝達を行う配置となっている。
本実施例のスタータ1の全体構成の主たる部分は以上説明した通りであるが、このスタータ1の動作は以下に示すようになる。上記リレーの開閉によりモータ2に通電されてモータ2が回転すると、モータ回転軸21のトルクが遊星歯車減速装置6を通じて出力シャフト3に伝達され、出力シャフト3から衝撃吸収機構5、ピニオンギア4の順に伝達されてリングギア9を回転させ、エンジンがクランキングされる。
ピニオンギア4とリングギア9との衝接により生じた衝撃トルクは、上記と逆の順序で出力シャフト3に伝達される。但し、本実施例では、各緩衝部材50を出力シャフト3に沿って多段に配置してピニオンギア4と出力シャフト3との間のねじり剛性を低くしているため、衝撃トルクを有効に吸収することが可能である。
本発明の実施例による衝撃吸収機構5の詳細構造を図2〜5を参照して具体的に説明する。図2はケース51を示し、図3はケース52を示し、図4はケース53を示し、図5は一個の緩衝部材50を示す。
緩衝部材50は、図5に示すように主塊部501と副塊部502とその両者を周方向に架橋して連結する架橋部503とからなり、耐油性の合成ゴム(NBR等)により一体成形されたものである。主塊部501と副塊部502は扇型ブロック状に形成されているが、主塊部501は略中央部の周囲が括れた状態に形成されており、上記各ケース51〜53に接する外周端側には円弧状の弾性突部が両面側に形成され、後述する各ケース51〜53の円盤部に構成された円弧状凹部の底面に当接するように構成されている。副塊部502は、扇型ブロック状であるが主塊部501よりも周方向長がかなり短く、その中央部には上記各ケース51〜53に接する両面に円弧状の弾性突部が形成され、ケース51〜53の円盤部に構成された円弧状凹部の底面に当接するように構成されている。
また、架橋部503は、主塊部501と副塊部502との内側端部を帯状に連結するものであり、両内側端部の内側間隔Wは後述する係止突起の突起幅Dよりも少し狭く形成され、係止突起が嵌入されたとき所定の初期たわみが発生するようたわみ代が設けてある。そして、この構成になる緩衝部材50の外形形状は、後述する各ケース51〜53の円弧状凹部に装着するに際し、緩衝部材50を弾性圧縮させることなく、また逆に隙間を残すことなく節度ある装着が可能な寸法に形成され、上記したように単純形状をなしており、簡単に設計と製造ができるようになっている。
ケース51は、図2(a)、(b)に示すようにボス付き輪盤形状を有しており、ケース51のボス部51aの内周面にセレーション100を有している。ケース51の円盤部51bの後端面には係止突起511〜516が放射状に形成されている。同様に、図3(a)、(b)に示すように、輪盤状のケース52の前端面には軸方向前方へ係止突起521〜526が放射状に形成され、ケース52の後端面にも軸方向後方へ係止突起521’〜526’が放射状に形成されている。また、図4(a)、(b)に示すように、ケース53は、ボス付き輪盤形状を有しており、ケース53のボス部53aの内周面にセレーション200を有している。ケース53の円盤部53bの前端面には、軸方向前方へ係止突起531〜536が放射状に形成されている。なお、この係止突起531〜536の詳細な形状については後述する。
さらに、各ケース51〜53は、これらの係止突起の外周側および内周側にそれぞれ環状突起50a、50bを有している。従って、各ケース51〜53の外周側の環状突起50aおよび内周側の環状突起50bに区画される環状の凹部は、各係止突起により周方向に6個の円弧状凹部に分割される。なお、上記の各係止突起511〜516、521〜526、521´〜526´、531〜536はこれら環状突起50a、50bよりも軸方向に突出しており、対面するケースの上記円弧状凹部に挿入して組付けられる構造となっている。
ケース51の上記環状の凹部とそれと軸方向に対面するケース52の上記環状の凹部には3個の緩衝部材50が点対称位置に配置され、同様に、ケース52の上記環状の凹部とそれと軸方向に対面するケース53の上記環状の凹部にも3個の緩衝部材50が点対称位置に配置される。対をなす各ケース間の緩衝部材50の配置は本質的に同じであるため、ケース53、52間の緩衝部材50の配置を図6に従って説明する。
図6は、ケース53とケース52、および緩衝部材50を組付けた静止時の構成図である。図6に示すように、緩衝部材50は、ケース53に対して時計方向に係止突起531と係止突起532の間、係止突起533と係止突起534の間、係止突起535と係止突起536の間に収容される。このとき緩衝部材50は、外形形状が各係止突起間に形成される円弧状凹部と節度ある挿入が可能なような寸法に形成されているので、従来例のように四方から圧縮させて無理に嵌め込むことなく簡単に組付けがされる。また、ケース52の係止突起521′、523′、525′が緩衝部材50の架橋部503の凹部(内側間隔W)に嵌入される。このとき、各係止突起の外形形状は、緩衝部材50の架橋部503の凹部よりも幅広の突起幅Dを有し、その突起先端は全周に滑らかな曲率をもつ面取りを有しているので、その係止突起の先端を緩衝部材50の架橋部503の凹部に当接させ、押込むだけで組付けがされる。つまり、各係止突起の嵌着によって、緩衝部材50の主塊部501と副塊部502とに初期たわみが生じ、これが弾性予圧を発生させ、係止突起は主塊部501と副塊部502とに略挟持された状態となる。
また、緩衝部材50の主塊部501と副塊部502との初期たわみは、周方向への弾性予圧を与えるのみならず、周方向と直角な軸方向の初期の弾性予圧も発生することとなる。この軸方向の初期の弾性予圧は軸方向の衝撃の吸収、緩和には好適で、従来例のように予め緩衝部材50の周方向端部の軸方向面に所定の突起形状を具備して軸方向に圧接する組付けをとらずに、各ケース51〜53の円弧状凹部の深さを緩衝部材50の軸方向寸法(厚み)に一致させるのみの簡単な構造で達成できる。
以下同様に、ケース52の係止突起522′は係止突起536と係止突起531の間に、ケース52の係止突起524′は係止突起534と係止突起535との間に、ケース52の係止突起526′は係止突起532と係止突起533の間に嵌入される。係止突起の嵌着は一対のケース毎に一体で同時に実施できるという簡単な構成となっている。
このようにすれば、緩衝部材50の主塊部501の周方向両端面は対をなす異なるケースの係止突起に個別に当接し、緩衝部材50の副塊部502も同様であるため、衝撃によりケース53がケース52に対して周方向一方側へ相対回動する際に緩衝部材50の主塊部501が圧縮されることになり、この圧縮により衝撃が弾性的に緩やかに緩和されることとなる。また、同時に、スラスト方向の衝撃にも緩衝部材50が軸方向に圧縮されることとなり、この圧縮により衝撃が緩和される。また、一般に衝撃は周方向もしくは軸方向のみに単独に発生することは少なく、大きな周方向衝撃も軸方向衝撃が内在し、また逆も多いことから、衝撃作動時の周方向へのたわみ代(受圧)の増加は、同様に直角方向の軸方向たわみ代を大きくするように作用し、軸方向衝撃に対し衝撃吸収能力が増大するように作用する特徴がある。
また、ケース52の係止突起522′、524′、526′は上記したようにケース53の周方向に所定間隔を隔てて隣接する一対の係止突起(例えば531と536)の間にそれぞれ配置されるため、ケース53とケース52との間の相対回動角が所定値に達すると、つまり緩衝部材50の主塊部501や副塊部502の圧縮率が所定値に達すると、ケース52の係止突起522′、524′、526′がケース53の係止突起(ストッパ)に当接してそれ以上の相対回動が禁止される。また、同様に、ケース52、53は軸方向にすきまC(図1参照)を有して組みつけられているので、軸方向のたわみ代が所定値に達すると、つまり緩衝部材50の主塊部501や副塊部502の圧縮率が所定値に達すると、ケース同士が当接してそれ以上のたわみが規制される。
上記構成および動作は、ケース51、52においても同じであり、これによりケース51およびピニオンギア4はケース53および出力シャフト3に対してこれらの合計の相対回動角を持つことができ、この相対回動角度以下の範囲で相対回動しつつ各緩衝部材50を所定の圧縮率以下で圧縮して衝撃トルクを吸収することができる。
即ち、本実施例によれば、出力シャフト3に軸方向直列に多数の円筒状ないし輪盤状のケース51〜53を順次配置し、それらの間に緩衝部材50を無理なく装着し、各ケース51〜53に備えた係止突起を緩衝部材50の架橋部503に嵌着して組付け、この嵌着組付けによって初期たわみ(予圧)を周方向並びに軸方向に付加させて多段式の衝撃吸収機構5を構成しているので、始動時のピニオンギア4の周方向の衝撃トルクや、始動後のエンジン運転中の振動衝撃による衝撃を緩やかに大きな吸収能力を発揮して緩和することができる。そもそも単段当たりの緩衝部材50のたわみ代の限界にもかかわらず、衝撃吸収機構5全体としてのたわみ代を直列多段に構成することにより衝撃吸収ユニットのたわみ代の合計とすることができるので、大きなたわみ代、つまり大きな衝撃吸収能力を得ることができるが、本発明ではさらに予圧が付加されているので予圧分の衝撃吸収能力が増加(バイアスがかかる)し、また衝撃の吸収も作動当初から弾性的で穏やかとなり、急激な衝撃荷重が作用することもなく、静音性も向上することができる効果がある。エンジン運転中の振動衝撃による軸方向の衝撃も同様な理由で前後の振動衝撃を穏やかに吸収し、大きな衝撃吸収能力を得ることができる。
〔実施例2の構成〕
図7は、本実施例のスタータ10の軸方向の部分断面図である。本実施例のスタータ10は、新たにカラー式衝撃吸収機構7を備えたことを除いて実施例1のスタータ1と同じである。スタータ10はモータ(図示せず)、出力シャフト3、ピニオンギア4、衝撃吸収機構5、遊星歯車減速装置6を有する常時噛合式遊星歯車減速装置付きスタータである。
このスタータ10は、構造部材として、後端が開口された略椀状部材のフロントフレーム11、センタケース12、両端が開口された円筒形状のヨーク(図示せず)、前端が開口された略椀状部材であるエンドフレーム(図示せず)を有し、これらの部材は前記した順序で軸方向前側から後側へ順に配置されている。センタケース12は、輪板状に形成されてスルーボルト(図示せず)によりフロントフレーム11の後端部とヨークの前端部に軸方向に挟圧されて固定されている。フロントフレーム11には前方側にピニオンギア4が収容され、後方側に出力シャフト3が収容されている。ヨークの前方側には遊星歯車減速装置6が収容され、後方側にはモータ(図示せず)のアーマチャ(図示せず)が収容されている。
遊星歯車減速装置6は、モータ回転軸21の先端部に形成されたサンギア61と、ヨークの内周側に配置された円筒状のインターナルギア62と、両ギア61、62に噛合する複数の遊星ギア63と、遊星ギアピン64に嵌着された軸受を介して遊星ギア63を回転自在に支持するキャリア65等より構成される周知の遊星歯車減速装置であり、モータ回転軸21の回転速度を遊星ギア63の公転速度まで大きく減速する。
ここで、出力シャフト3の後端部はキャリア65に固定されている。キャリア65は軸受を介してセンタケース12に回転自在に支承され、出力シャフト3の前端部は軸受を介してフロントフレーム11に回転自在に支承されている。
衝撃吸収機構5は、ピニオンギア4側から遊星歯車減速装置6側へ向けてケース51、52、53を順次配置してなり、各ケースの間にそれぞれ2式の緩衝部材50が介設されている。ケース51はセレーション100によりピニオンギア4の後筒部41に相対回転不能に嵌着され、ケース53の径方向内側部分は、セレーション200により出力シャフト3に相対回転不能に嵌着されて軸方向前方に突出する前筒部42を有している。ケース52はケース53の筒部に軸受を介して相対回転自在に嵌着されている。各緩衝部材50はそれぞれ同一形状を有しており、軸方向両側に配置される一対のケース間において周方向へ所定個数配置されてこれら両ケース間のトルク伝達を行う配置を有する。
ピニオンギア4は、出力シャフト3の前部に軸受を介して相対回転自在に嵌着されるとともにリングギア9と噛合している。ピニオンギア4は出力シャフト3に遊嵌されて軸方向後方へ延在する後筒部41を有し、後筒部41はセレーション100により衝撃吸収機構5のケース51の前端部に相対回転不能に嵌入されている。
しかるに、出力シャフト3の前端部には、ピニオンギア4の軸方向への移動を規制するストップカラー22が備えられている。図7(b)に示すように、ストップカラー22は、出力シャフト3と同軸の円筒状をなし、内周面にはリングスナップ23と当接して軸方向移動を規制するストッパ24を備え、出力シャフト3の前端部に形成された周溝25に嵌着されるリングスナップ23とその間に嵌入した弾性体26によりストップカラー22は係止され、ピニオンギア4の軸方向の移動とその移動に伴う衝突衝撃を規制(緩和)する構成となっている。
弾性体26は、軸方向に圧縮され、軸方向のたわみ代が所定値に達すると、つまり圧縮率が所定値に達するとリングスナップ23がストッパ24に当接して、それ以上のたわみが禁止されることとなる。
弾性体26の形状は、図7(b)に示すような断面が長円形に限ることなく、円形、楕円形、もしくは矩形であってもよく、要は所定の圧縮率にて弾性体26の圧縮変形が可能な有効容積を有する形状であれば構わない。また、弾性体26の形状をストップカラー22の内周部分より少し大きく設定し、組付けに際し予めたわみ代を付加して弾性予圧をかけて使用してもよい。
本実施例のスタータ10の全体構成の主たる部分は以上説明した通りであるが、このスタータ10の動作は以下に示すようになる。通電されてモータが回転すると、モータ回転軸21のトルクが遊星歯車減速装置6を通じて出力シャフト3に伝達され、出力シャフト3から衝撃吸収機構5、ピニオンギア4の順に伝達されてリングギア9を回転させ、エンジンが始動する。
このときピニオンギア4とリングギア9との衝接により生じた衝撃トルクは、上記と逆の順序で出力シャフト3に伝達されるため、衝撃吸収機構5によって吸収、緩和される。また、同時にスラスト(軸方向)衝撃は本発明のカラー式衝撃吸収機構7によって吸収、緩和される。よって、衝撃トルクを効果的に吸収することが可能である。
また、エンジンが始動して後、エンジン運転中の振動衝撃に対して、その振動衝撃が前後方向のスラスト衝撃が多い理由から、カラー式衝撃吸収機構7の弾性体26の軸方向への圧縮により、衝突衝撃は吸収される。また、弾性体26には弾性予圧が付加されているので、衝撃初期から緩やかな吸収ができ、また、吸収能力が向上でき、大きな衝撃にも十分な吸収、緩和を図ることができる。
〔変形例〕
本発明は、本実施例で説明した常時噛合式スタータに限ることなく、電磁押込式スタータやその他の方式によるスタータに適用できることは言うまでもない。また、本衝撃吸収機構を単独で採用しても、実施例1に記載の他の衝撃吸収機構と併用して使用しても何ら差し支えない。
〔実施例3の構成〕
図8は、本実施例のスタータ20の軸方向の半断面図である。本実施例のスタータ20は、新たに逆回転防止用の一方向クラッチ8を備えたことを除いて実施例1のスタータ1と同じである。
スタータ20はモータ2、出力シャフト3、ピニオンギア4、衝撃吸収機構5、遊星歯車減速装置6、逆転防止用の一方向クラッチ8等より構成される常時噛合式遊星歯車減速装置付きスタータである。
このスタータ20は、構造部材として、後端が開口された略椀状部材のフロントフレーム11、センタケース12、両端が開口された円筒形状のヨーク14、前端が開口された略椀状部材であるエンドフレーム15を有し、これらの部材は前記した順序で軸方向前側から後側へ順に配置されている。センタケース12は、輪板状に形成されてスルーボルトによりフロントフレーム11の後端部とヨーク14の前端部に軸方向に挟圧されて固定されている。フロントフレーム11には前方側にピニオンギア4が収容され、後方側に出力シャフト3が収容されている。ヨーク14の前方側には遊星歯車減速装置6が収容され、後方側にはモータ2のアーマチャが収容されている。エンドフレーム15にはモータ2の整流子およびブラシが収容されている。ヨーク14はこのモータ2の静止磁路を構成している。そして、モータ2の上方にはリレーが実装されている。
遊星歯車減速装置6は、モータ回転軸21の先端部に形成されたサンギア61と、フロントフレーム11の後端に配置された円筒状のインターナルギア62と、両ギア61、62に噛合する複数の遊星ギア63と、遊星ギアピン64に嵌着された軸受を介して遊星ギア63を回転自在に支持するキャリア65等より構成される周知の遊星歯車減速装置であり、モータ回転軸21の回転速度を遊星ギア63の公転速度まで大きく減速する。
ここで、出力シャフト3の後端部はキャリア65に固定されている。キャリア65は軸受66を介してセンタケース12に回転自在に支承され、出力シャフト3の前端部は軸受を介してフロントフレーム11に回転自在に支承されている。
衝撃吸収機構5は、ピニオンギア4側から遊星歯車減速装置6側へ向けてケース51、52、53を順次配置してなり、各ケースの間にそれぞれ2式の緩衝部材50が介設されている。ケース51はセレーション100によりピニオンギア4の後筒部41に相対回転不能に嵌着され、ケース53の径方向内側部分は、セレーション200により出力シャフト3に相対回転不能に嵌着されて軸方向前方に突出する前筒部42を有している。ケース52はケース53の前筒部42に軸受を介して相対回転自在に嵌着されている。各緩衝部材50はそれぞれ同一形状を有しており、軸方向両側に配置される一対のケース間において周方向へ所定個数配置されてこれら両ケース間のトルク伝達を行う配置を有する。
ピニオンギア4は、出力シャフト3の前部に軸受を介して相対回転自在に嵌着されるとともにリングギア9と噛合している。ピニオンギア4は出力シャフト3に遊嵌されて軸方向後方へ延在する後筒部41を有し、後筒部41はセレーション100により衝撃吸収機構のケース51の前端部に相対回転不能に嵌入されている。
一方向クラッチ8は、センタケース12とヨーク14との間に回転不能に固定されたクラッチアウタ36とモータ回転軸21に設けられたクラッチインナ37と、クラッチアウタ36とクラッチインナ37との間にローラ室に配設されるクラッチローラ38とこのクラッチローラ38をローラ室の狭小方向へ付勢するクラッチスプリング39等により構成される{図9(b)参照}。なお、ローラ室はクラッチアウタ36の内周面とクラッチインナ37の外周面との間に形成される隙間が、周方向の一方側から他方側{図9(a)参照}へ向かって次第に狭くなるくさび状に形成され、かつ、周方向の一方側ではローラ径より広く形成され、他方側ではローラ径より狭く形成されている。
上記の構成によれば、図9(b)に示すように、クラッチインナ37が図中矢印で示す右回転方向に回転すると、クラッチローラ38がローラ室の一方側に移動して空転することで、クラッチインナ37の回転が許容される。一方、図9(c)に示すようにクラッチインナ37が図中左回転方向に回転すると、クラッチローラ38がローラ室の他方側(狭い側)に移動して、クラッチアウタ36とクラッチインナ37とがロックされるため、クラッチインナ37の回転が規制される。
本実施例のスタータ20に使用される一方向クラッチ8は、エンジン始動時に、クラッチローラ38が空転してクラッチインナ37の回転が許容される方向に構成されている。つまり、エンジン駆動時には、クラッチインナ37の回転が許容されることで、モータ2の回転が遊星歯車減速装置6を介して出力シャフト3に伝達される。一方、エンジン駆動時と逆方向の回転力がモータ2に伝達されたときは、クラッチローラ38がロックしてクラッチインナ37の回転が規制されることで、モータ2がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止する。
本実施例のスタータ20の全体構成の主たる部分は以上説明した通りであるが、このスタータ20の動作は以下に示すようになる。通電されてモータが回転すると、エンジン始動時には一方向クラッチ8のクラッチローラ38が空転し、回転規制されることなく遊星歯車減速装置6を通じて、モータ回転軸21のトルクが、出力シャフト3に伝達され、出力シャフト3から衝撃吸収機構5、ピニオンギア4の順に伝達されてリングギア9を回転させ、エンジンが始動する。
エンジン始動後は、例えばエンジン側のリングギア9や中間ギア(図示せず)に内在される一方向クラッチ(図示せず)によって、リングギア9がエンジン側から切り離される(エンジンの回転がリングギア9に伝達されない)ことで、エンジン回転が出力シャフト3に伝達されることはなく、モータ2のオーバランを防止できる。
〔実施例3の効果〕
本発明では、一方向クラッチ8をモータ回転軸21と遊星歯車減速装置6の間に備えたので、エンジンが停止する際に生じるクランク軸の揺動や、あるいは登坂路のエンストで車両が後退する時などにおいて、エンジン側から出力シャフト3にエンジン駆動時とは逆方向の回転力が伝達された場合に、一方向クラッチ8によってモータ2の逆方向回転を防止できる。これにより、エンジンの回転が遊星歯車減速装置6で増速されてモータ2に伝わることはなく、遠心力によるモータ2のアーマチャ等の破損を防止できるとともに、ブラシの寿命を延ばすことが可能である。
さらに、エンジンのアイドルストップシステムに適用した場合には、エンジン停止毎に発生するモータ2の逆転現象の頻度も大幅に増加するため、ブラシの寿命問題やブラシの不快な摺動音問題が増えることになるが、一方向クラッチ8によって上記問題は解消させることができる。
スタータの軸方向の半断面図である(実施例1)。 (a)は、衝撃吸収機構のケースの側面図であり、(b)は平面図である(実施例1)。 (a)は、衝撃吸収機構のケースの正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は背面図である(実施例1)。 (a)は、衝撃吸収機構のケースの正面図であり、(b)は側面図である(実施例1)。 緩衝部材の模式斜視図である(実施例1)。 (a)は、組付け静止時のケースを軸方向前方からみた図、(b)はケース52を軸方向後方から見た図である(実施例1)。 (a)は、スタータの軸方向の一部断面図であり、(b)は要部拡大断面図である(実施例2)。 スタータの軸方向の半断面図である(実施例3)。 (a)は一方向クラッチの一部断面図であり、(b)はエンジン駆動時の作動を示す一方向クラッチの断面図であり、(c)はモータがエンジン駆動時と逆方向に回転するときの作動を示す一方向クラッチの断面図である(実施例3)。
符号の説明
1、10、20 スタータ
2 モータ
3 出力シャフト
4 ピニオンギア
5 衝撃吸収機構
6 遊星歯車減速装置
7 カラー式衝撃吸収機構
8 一方向クラッチ(逆転防止用クラッチ)
9 リングギア
11 フロントフレーム
12 センタケース
14 ヨーク
15 エンドフレーム
21 モータ回転軸
22 ストップカラー
23 リングスナップ
24 ストッパ
25 周溝
26 弾性体
36 クラッチアウタ
37 クラッチインナ
38 クラッチローラ
39 クラッチスプリング
41 後筒部
42 前筒部
50 緩衝部材
50a、50b 環状突起
51、52、53 ケース
61 サンギア
62 インターナルギア
63 遊星ギア
65 キャリア
66 軸受
100、200 セレーション
501 主塊部
502 副塊部
503 架橋部
511〜516 係止突起(ケース51)
521〜526、521′〜526′ 係止突起(ケース52)
531〜536 係止突起(ケース53)
W 内側間隔
D 突起幅

Claims (8)

  1. 通電を受けてアーマチャに回転力を発生するモータと、
    前記アーマチャの回転を減速する遊星歯車減速装置と、
    前記アーマチャの回転が前記遊星歯車減速装置により減速されて伝達される出力シャフトと、
    前記出力シャフトに配置され、エンジン側のリングギアと常時噛合うピニオンギアを備え、
    前記モータの出力トルクを前記ピニオンギアから前記リングギアに伝達してエンジンを始動するスタータであって、
    前記ピニオンギアに作用する衝撃を緩和するための多段式衝撃吸収機構を備え、
    前記多段式衝撃吸収機構は、前記ピニオンギアと前記遊星歯車減速装置の間に同軸に配置されて、
    軸方向多段に配置される緩衝部材と、
    軸方向一端側のケースと、軸方向他端側のケースと、前記一端側のケースと前記他端側のケースとの間に配置される少なくとも一つの中間ケースとを有し、
    前記緩衝部材は、前記各ケースの間に介設され、
    前記各ケースのうち前記緩衝部材を軸方向に挟んで配置される一対のケースの少なくとも一方は、前記緩衝部材に係合し、前記緩衝部材を周方向へ圧縮可能な複数の係止部を放射状に配し、
    他方は、前記各係止部間に分割して備えられた前記緩衝部材の周方向へ回転圧縮を可能とする係止突起を放射状に配したケースを組付けすることによって衝撃を吸収するスタータにおいて、
    前記多段式衝撃吸収機構の前記緩衝部材は、組付け時に前記係止突起の嵌着によって、
    各ケースの係止部の周方向両側に初期的に弾性予圧(初期たわみ)を与えられたことを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載のスタータにおいて、
    前記多段式衝撃吸収機構の前記緩衝部材の周方向両側に、初期的に弾性予圧を与えたことにより、前記緩衝部材の軸方向弾性力の発生を、前記各ケースに所定の深さを設けることによって実現させることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1または2に記載のスタータにおいて、
    前記ケースは、前記緩衝部材の最大圧縮率を30%以下に規制するストッパを有することを特徴とするスタータ。
  4. 通電を受けてアーマチャに回転力を発生するモータと、
    前記アーマチャの回転を減速する遊星歯車減速装置と、
    前記アーマチャの回転が前記遊星歯車減速装置により減速されて伝達される出力シャフトと、
    前記出力シャフトに配置され、エンジン側のリングギアに噛合うピニオンギアと、
    前記ピニオンギアがエンジン始動時およびエンジン始動後において、軸方向に過大に移動するのを防ぐストップカラーを備え、
    前記モータの出力トルクを前記ピニオンギアから前記リングギアに伝達してエンジンを始動するスタータであって、
    前記ピニオンギアが前記ストップカラーに当接して作用する衝撃を緩和するために、
    前記ストップカラー内に、弾性体を挟装したカラー式衝撃吸収機構を備えたことを特徴とするスタータ。
  5. 請求項4に記載のスタータにおいて、
    前記ストップカラー内の弾性体に、弾性予圧(初期たわみ)を加えたことを特徴とするスタータ。
  6. 請求項4または5に記載のスタータにおいて、
    多段式衝撃吸収機構と前記カラー式衝撃吸収機構を併用して前記ピニオンギアに作用する衝撃を緩和することを特徴とするスタータ。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1に記載のスタータにおいて、
    前記ストップカラーは、前記弾性体の最大圧縮率を30%以下に規制するストッパを有することを特徴とするスタータ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1に記載のスタータにおいて、
    エンジン駆動時には、前記アーマチャの回転を許容し、
    エンジン駆動時と逆方向の回転力が前記アーマチャに伝達された時には、
    前記アーマチャの回転を規制する逆転防止用の一方向クラッチを備えていることを特徴とするスタータ。
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