JP2006118494A - スタータ - Google Patents
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Abstract
【課題】遊星減速装置を直列二段に配置した減速手段を有し、その減速手段の減速比の変更が容易であり、多くのエンジンバリエーションに対応できるスタータ1を提供することにある。
【解決手段】ベルト駆動式スタータ1は、モータ2の回転を二段階に減速する減速手段を備える。この減速手段は、モータ2の電機子軸14上にサンギヤ19を有する第1の減速装置17と、この第1の減速装置17の出力軸25上にサンギヤ26を有する第2の減速装置18とで構成される。
第1の減速装置17と第2の減速装置18は、それぞれ周知の遊星歯車機構を用いて構成されることにより、同一軸上に設けられている。また、第2の減速装置18に用いられるサンギヤ26は、第1の減速装置17の出力軸25に対し着脱可能に嵌合して取り付けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ベルト駆動式スタータ1は、モータ2の回転を二段階に減速する減速手段を備える。この減速手段は、モータ2の電機子軸14上にサンギヤ19を有する第1の減速装置17と、この第1の減速装置17の出力軸25上にサンギヤ26を有する第2の減速装置18とで構成される。
第1の減速装置17と第2の減速装置18は、それぞれ周知の遊星歯車機構を用いて構成されることにより、同一軸上に設けられている。また、第2の減速装置18に用いられるサンギヤ26は、第1の減速装置17の出力軸25に対し着脱可能に嵌合して取り付けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータの回転を二段階に減速する減速手段を備えたスタータに関する。
従来技術として、遊星減速装置を直列二段に配置したスタータが公知である(特許文献1、特許文献2参照)。具体的には、モータの電機子軸に設けられた第1の太陽歯車を中心に構成される第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸に設けられた第2の太陽歯車を中心に構成される第2の遊星減速装置とを備え、モータの回転速度を二段階に減速してピニオンギヤに伝達している。
特開2002−213332号公報
特公平4−46064号公報
ところが、上記のスタータは、モータの出力トルクが第1の遊星減速装置で増幅された後、第2の遊星減速装置によって更に増幅されるため、必然的に第1の遊星減速装置で伝達するトルクより第2の遊星減速装置で伝達するトルクの方が大きくなる。従って、それぞれの伝達トルクに対応する減速装置を設計する必要がある。その結果、エンジンバリエーションに対応して多くの種類のスタータを持つことになるため、スタータの共通化が進まず、低コスト化の大きな妨げになると同時に、スタータの開発工数の増大や、近年の短期開発ニーズにそぐわない状況となっている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、遊星減速装置を直列二段に配置した減速手段を有し、その減速手段の減速比の変更が容易であり、多くのエンジンバリエーションに対応できるスタータを提供することにある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、遊星減速装置を直列二段に配置した減速手段を有し、その減速手段の減速比の変更が容易であり、多くのエンジンバリエーションに対応できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ第2の太陽歯車は、第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられ、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ第2の太陽歯車は、第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられ、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1の遊星減速装置の出力軸に対して第2の太陽歯車を着脱できるので、第2の遊星減速装置の減速比を変更する場合に、第1の遊星減速装置の出力軸を共通化して、第2の太陽歯車を取り替えることができる。つまり、第1の遊星減速装置の出力軸に直接第2の太陽歯車が形成されていると、減速比を変更する際に、出力軸ごと取り替える必要があるため、第1の遊星減速装置を組み付け直す必要が生じる。これに対し、上記の構成によれば、第2の太陽歯車を単独で取り替えることができるため、第1の遊星減速装置の出力軸を取り替える必要はなく、減速比の変更を容易に且つ低コストに実施できる。
(請求項2の発明)
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ第1の太陽歯車は、モータの電機子軸と別体に設けられ、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ第1の太陽歯車は、モータの電機子軸と別体に設けられ、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
上記の構成によれば、モータの電機子軸に対して第1の太陽歯車を着脱できるので、第1の遊星減速装置の減速比を変更する場合に、モータの電機子軸を共通化して、第1の太陽歯車を取り替えることができる。つまり、モータの電機子軸に直接第1の太陽歯車が形成されていると、減速比を変更する際に、電機子軸ごと取り替える必要がある。これに対し、上記の構成によれば、第1の太陽歯車を単独で取り替えることができるため、モータの電機子軸を取り替える必要はなく、減速比の変更を容易に且つ低コストに実施できる。
(請求項3の発明)
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成されると共に、第1の太陽歯車は、モータの電機子軸と別体に設けられて、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられ、第2の太陽歯車は、第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられて、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、減速手段は、モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成されると共に、第1の太陽歯車は、モータの電機子軸と別体に設けられて、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられ、第2の太陽歯車は、第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられて、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とする。
上記の構成によれば、モータの電機子軸に対して第1の太陽歯車を着脱できるので、第1の遊星減速装置の減速比を変更する場合に、モータの電機子軸を共通化して、第1の太陽歯車を取り替えることができる。これにより、モータの電機子軸を取り替える必要はなく、減速比の変更を容易に且つ低コストに実施できる。
また、第1の遊星減速装置の出力軸に対して第2の太陽歯車を着脱できるので、第2の遊星減速装置の減速比を変更する場合に、第1の遊星減速装置の出力軸を共通化して、第2の太陽歯車を取り替えることができる。これにより、第1の遊星減速装置の出力軸を取り替える必要はなく、減速比の変更を容易に且つ低コストに実施できる。
また、第1の遊星減速装置の出力軸に対して第2の太陽歯車を着脱できるので、第2の遊星減速装置の減速比を変更する場合に、第1の遊星減速装置の出力軸を共通化して、第2の太陽歯車を取り替えることができる。これにより、第1の遊星減速装置の出力軸を取り替える必要はなく、減速比の変更を容易に且つ低コストに実施できる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
減速手段を含む動力伝達系に過大トルクが加わった時に、その過大トルクを吸収する衝撃吸収装置を備え、この衝撃吸収装置が第1の遊星減速装置と第2の遊星減速装置との間に配置されていることを特徴とする。
請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
減速手段を含む動力伝達系に過大トルクが加わった時に、その過大トルクを吸収する衝撃吸収装置を備え、この衝撃吸収装置が第1の遊星減速装置と第2の遊星減速装置との間に配置されていることを特徴とする。
衝撃吸収装置は、第2の遊星減速装置の出力側に設けることもできるが、この場合、二段階に減速されることで衝撃吸収装置に加わるモータの駆動トルクが増大するため、衝撃吸収装置の体格が大きくなってしまう。これに対し、本発明の構成によれば、第1の遊星減速装置と第2の遊星減速装置との間に衝撃吸収装置を配置するので、上記の場合(第2の遊星減速装置の出力側に衝撃吸収装置を設けた場合)と比較して、衝撃吸収装置に加わるモータの駆動トルクを小さくできるため、衝撃吸収装置の体格を小さくできる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのスタータは、第1の遊星減速装置を構成する各歯車に対し、第2の遊星減速装置を構成する各歯車の歯底面積を大きくしたことを特徴とする。 第2の遊星減速装置の伝達トルクは、モータの出力トルクに第1の遊星減速装置の減速比を乗じた大きさとなる。このため、強度上、第2の遊星減速装置の耐久性を第1の遊星減速装置と同等以上に確保する必要がある。これに対し、本発明では、第2の遊星減速装置を構成する各歯車の歯底面積を、第1の遊星減速装置の同歯底面積より大きく設けることにより、第2の遊星減速装置の耐久性を確保している。
なお、スタータに用いられる遊星減速装置の減速比は、一般的に「3」以上であるため、本発明において、第1の遊星減速装置に対し、第2の遊星減速装置に使用される各歯車の歯底面積を3倍以上とすることが望ましい。
請求項1〜4に記載した何れかのスタータは、第1の遊星減速装置を構成する各歯車に対し、第2の遊星減速装置を構成する各歯車の歯底面積を大きくしたことを特徴とする。 第2の遊星減速装置の伝達トルクは、モータの出力トルクに第1の遊星減速装置の減速比を乗じた大きさとなる。このため、強度上、第2の遊星減速装置の耐久性を第1の遊星減速装置と同等以上に確保する必要がある。これに対し、本発明では、第2の遊星減速装置を構成する各歯車の歯底面積を、第1の遊星減速装置の同歯底面積より大きく設けることにより、第2の遊星減速装置の耐久性を確保している。
なお、スタータに用いられる遊星減速装置の減速比は、一般的に「3」以上であるため、本発明において、第1の遊星減速装置に対し、第2の遊星減速装置に使用される各歯車の歯底面積を3倍以上とすることが望ましい。
(請求項6の発明)
請求項1〜5に記載した何れかのスタータは、第2の遊星減速装置の回転出力をベルト伝達手段によってエンジンに伝達してエンジン始動を行うベルト駆動式であることを特徴とする。
一般的に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせて動力伝達を行うギヤ噛み合い式のスタータでは、ピニオンギヤとリングギヤとのギヤ比を大きく取ることができるのに対し、ベルト駆動式のスタータでは、ギヤ比に相当するプーリ比を大きく取ることが困難である。これに対し、モータの回転を二段階に減速する減速手段を設けることで、減速比を大きく設定できるので、ベルト駆動式スタータにおいて、プーリ比を変更することなく、エンジン始動に必要な駆動トルクを得ることができる。
請求項1〜5に記載した何れかのスタータは、第2の遊星減速装置の回転出力をベルト伝達手段によってエンジンに伝達してエンジン始動を行うベルト駆動式であることを特徴とする。
一般的に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせて動力伝達を行うギヤ噛み合い式のスタータでは、ピニオンギヤとリングギヤとのギヤ比を大きく取ることができるのに対し、ベルト駆動式のスタータでは、ギヤ比に相当するプーリ比を大きく取ることが困難である。これに対し、モータの回転を二段階に減速する減速手段を設けることで、減速比を大きく設定できるので、ベルト駆動式スタータにおいて、プーリ比を変更することなく、エンジン始動に必要な駆動トルクを得ることができる。
(請求項7の発明)
請求項6に記載したベルト駆動式のスタータは、エンジンの停止及び再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システムに用いられることを特徴とする。
エンジン自動停止/再始動システムを搭載する車両では、エンジンの始動回数が大幅に増加するため、エンジン始動時に発生する騒音を低減することが大きな課題である。
これに対し、本発明のスタータは、モータの回転力をベルト伝達手段によってエンジンに伝達するので、ギヤ同士の噛み合いによる騒音が発生しない。このため、一般的なギヤ噛み合い式(ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせて動力伝達を行う方式)のスタータと比較して、エンジン始動時の騒音を小さくできるので、エンジン自動停止/再始動システムに用いて好適である。
請求項6に記載したベルト駆動式のスタータは、エンジンの停止及び再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システムに用いられることを特徴とする。
エンジン自動停止/再始動システムを搭載する車両では、エンジンの始動回数が大幅に増加するため、エンジン始動時に発生する騒音を低減することが大きな課題である。
これに対し、本発明のスタータは、モータの回転力をベルト伝達手段によってエンジンに伝達するので、ギヤ同士の噛み合いによる騒音が発生しない。このため、一般的なギヤ噛み合い式(ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせて動力伝達を行う方式)のスタータと比較して、エンジン始動時の騒音を小さくできるので、エンジン自動停止/再始動システムに用いて好適である。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はスタータ1の半断面図である。
実施例1に示すスタータ1は、ベルト駆動によってエンジン(図示せず)を始動するベルト駆動式スタータであり、図1に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転を二段階に減速する減速手段(後述する)と、過大トルクを吸収するための衝撃吸収装置3と、減速手段によって減速された回転を出力するプーリ軸4と、このプーリ軸4に取り付けられるスタータプーリ5等より構成され、このスタータプーリ5とエンジンのクランクプーリとがベルト(図示せず)で連結されている。
実施例1に示すスタータ1は、ベルト駆動によってエンジン(図示せず)を始動するベルト駆動式スタータであり、図1に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転を二段階に減速する減速手段(後述する)と、過大トルクを吸収するための衝撃吸収装置3と、減速手段によって減速された回転を出力するプーリ軸4と、このプーリ軸4に取り付けられるスタータプーリ5等より構成され、このスタータプーリ5とエンジンのクランクプーリとがベルト(図示せず)で連結されている。
モータ2は、磁界を形成する界磁(以下に説明する)と、整流子6を有する電機子7、および整流子6上に配置されるブラシ8等を備える周知の直流電動機である。
界磁は、磁気回路を形成するヨーク9の内周に複数の永久磁石10を配置して構成される。なお、永久磁石10の代わりに界磁巻線を用いることもできる。
ヨーク9は、モータ2の機枠を兼ねており、スタータ1の前側を覆うフロントハウジング11と、モータ2の後部を覆うエンドフレーム12との間に配置されて、スルーボルト13の締め付けにより固定されている。
電機子7は、電機子軸14と、この電機子軸14の外周に圧入状態でセレーション嵌合する電機子鉄心15、および電機子鉄心15に巻線される電機子コイル16より構成され、この電機子コイル16に整流子6を形成する各セグメントが電気的且つ機械的に接続されている。
界磁は、磁気回路を形成するヨーク9の内周に複数の永久磁石10を配置して構成される。なお、永久磁石10の代わりに界磁巻線を用いることもできる。
ヨーク9は、モータ2の機枠を兼ねており、スタータ1の前側を覆うフロントハウジング11と、モータ2の後部を覆うエンドフレーム12との間に配置されて、スルーボルト13の締め付けにより固定されている。
電機子7は、電機子軸14と、この電機子軸14の外周に圧入状態でセレーション嵌合する電機子鉄心15、および電機子鉄心15に巻線される電機子コイル16より構成され、この電機子コイル16に整流子6を形成する各セグメントが電気的且つ機械的に接続されている。
減速手段は、以下に説明する第1の減速装置17と第2の減速装置18とを備える。
第1の減速装置17は、周知の遊星歯車機構を用いて構成される。この遊星歯車機構は、モータ2の電機子軸14上に形成されたサンギヤ19と、このサンギヤ19と同心に配置されるインターナルギヤ20と、両ギヤ19、20に噛み合う複数の遊星ギヤ21とを備え、この遊星ギヤ21が軸受を介して支持ピン22に回転自在に支持され、その支持ピン22がキャリア23に圧入固定されている。
キャリア23には、軸受を介してセンタプレート24に回転可能に支持される円筒部23aが設けられ、この円筒部23aの内側には、軸受を介して電機子軸14の先端部が挿入されている。
第1の減速装置17は、周知の遊星歯車機構を用いて構成される。この遊星歯車機構は、モータ2の電機子軸14上に形成されたサンギヤ19と、このサンギヤ19と同心に配置されるインターナルギヤ20と、両ギヤ19、20に噛み合う複数の遊星ギヤ21とを備え、この遊星ギヤ21が軸受を介して支持ピン22に回転自在に支持され、その支持ピン22がキャリア23に圧入固定されている。
キャリア23には、軸受を介してセンタプレート24に回転可能に支持される円筒部23aが設けられ、この円筒部23aの内側には、軸受を介して電機子軸14の先端部が挿入されている。
この第1の減速装置17では、電機子軸14の回転がサンギヤ19に噛み合う遊星ギヤ21に伝達されると、その遊星ギヤ21が回転(自転運動)しながらサンギヤ19の周囲を公転運動して、その公転運動がキャリア23と一体に設けられた出力軸25に伝達されることで、電機子7の回転速度がサンギヤ19の公転速度まで減速される。
出力軸25は、キャリア23の回転中心に設けられて、モータ2の電機子軸14と同一軸上に配置されている。
出力軸25は、キャリア23の回転中心に設けられて、モータ2の電機子軸14と同一軸上に配置されている。
第2の減速装置18は、第1の減速装置17と同様に、遊星歯車機構を用いて構成される。この遊星歯車機構は、第1の減速装置17の出力軸25上に配置されるサンギヤ26と、サンギヤ26と同心に配置されるインターナルギヤ27と、両ギヤ26、27に噛み合う複数の遊星ギヤ28とを備え、この遊星ギヤ28が軸受を介して支持ピン29に回転自在に支持され、その支持ピン29がキャリア30に圧入等により固定されている。
キャリア30には、軸受を介してフロントハウジング11に回転可能に支持される円筒部30aが設けられ、この円筒部30aの内側には、軸受を介して出力軸25の先端部が挿入されている。
キャリア30には、軸受を介してフロントハウジング11に回転可能に支持される円筒部30aが設けられ、この円筒部30aの内側には、軸受を介して出力軸25の先端部が挿入されている。
第2の減速装置18に用いられるサンギヤ26は、図2に示す様に、第1の減速装置17の出力軸25とは別体に設けられ、その出力軸25に着脱可能に嵌合して取り付けられている。具体的には、サンギヤ26の内周に形成されたセレーション26a(または直スプライン)と、出力軸25の外周に形成されたセレーション25a(または直スプライン)とを噛み合わせることで、サンギヤ26が出力軸25上に相対回転不能に嵌合している。なお、サンギヤ26と出力軸25との結合方法は、上記のセレーション嵌合に限らず、例えば、図3に示す様に、サンギヤ26の内側に正方形のボス溝26bを形成し、このボス溝26bを出力軸25の外周に形成される断面正方形のボス部(図示せず)に嵌合させる構造でも良い。
この第2の減速装置18では、出力軸25の回転がサンギヤ26に噛み合う遊星ギヤ28に伝達されると、その遊星ギヤ28が回転(自転運動)しながらサンギヤ26の周囲を公転運動して、その公転運動がキャリア30と一体に設けられたプーリ軸4に伝達されることにより、出力軸25の回転速度がサンギヤ26の公転速度まで減速される。これにより、電機子7の回転は、第1の減速装置17で減速された後、さらに第2の減速装置18で減速されてプーリ軸4に伝達される。
プーリ軸4は、キャリア30の回転中心に設けられて、ボールベアリング31を介してフロントハウジング11により回転自在に支持されている。このプーリ軸4には、スタータプーリ5が取り付けられ、プーリ軸4の端部に形成された雄ねじ部4aにナット32を締め付けて固定されている。
プーリ軸4は、キャリア30の回転中心に設けられて、ボールベアリング31を介してフロントハウジング11により回転自在に支持されている。このプーリ軸4には、スタータプーリ5が取り付けられ、プーリ軸4の端部に形成された雄ねじ部4aにナット32を締め付けて固定されている。
衝撃吸収装置3は、過大トルクの伝達を遮断するスリップ式トルクリミッタであり、図2に示す様に、第1の減速装置17のインターナルギヤ20に係合する回転ディスク33を有し、この回転ディスク33が固定ディスク34を介して皿バネ35によりセンタプレート24側(図2の左側)へ付勢され、センタプレート24と固定ディスク34とに摩擦係合して回転規制されている。なお、固定ディスク34は、センタプレート24に回転規制され、そのセンタプレート24は、フロントハウジング11に回転規制されている。従って、インターナルギヤ20は、所定の摩擦力で回転方向の動きが規制されている。
この衝撃吸収装置3は、回転ディスク33の静止トルクを越える過大トルクが第2の減速装置18に加わると、回転ディスク33が滑る(回転する)ことでインターナルギヤ20の回転が許容されて、過大トルクの伝達を遮断できる。
この衝撃吸収装置3は、回転ディスク33の静止トルクを越える過大トルクが第2の減速装置18に加わると、回転ディスク33が滑る(回転する)ことでインターナルギヤ20の回転が許容されて、過大トルクの伝達を遮断できる。
次に、スタータ1の作動を説明する。
ブラシ8を通じて電機子コイル16に通電されると、電機子7に回転力が発生し、その電機子7の回転が第1の減速装置17で減速され、さらに第2の減速装置18で減速されてプーリ軸4に伝達される。プーリ軸4が回転すると、そのプーリ軸4と一体にスタータプーリ5が回転することにより、その回転がエンジンのクランクプーリにベルト伝達されて、エンジンをクランキングさせる。この時、スタータ1の動力伝達系に過大トルクが加わり、その過大トルクが回転ディスク33の静止トルクを上回ると、回転ディスク33と共にインターナルギヤ20が回転することにより、過大トルクが吸収される。
ブラシ8を通じて電機子コイル16に通電されると、電機子7に回転力が発生し、その電機子7の回転が第1の減速装置17で減速され、さらに第2の減速装置18で減速されてプーリ軸4に伝達される。プーリ軸4が回転すると、そのプーリ軸4と一体にスタータプーリ5が回転することにより、その回転がエンジンのクランクプーリにベルト伝達されて、エンジンをクランキングさせる。この時、スタータ1の動力伝達系に過大トルクが加わり、その過大トルクが回転ディスク33の静止トルクを上回ると、回転ディスク33と共にインターナルギヤ20が回転することにより、過大トルクが吸収される。
(実施例1の効果)
実施例1に記載したスタータ1では、遊星歯車機構を用いて第1の減速装置17および第2の減速装置18を構成しているので、その第1の減速装置17と第2の減速装置18とを同一軸上に配置できる。すなわち、第1の減速装置17の入力軸を成す電機子軸14と、第1の減速装置17の出力軸25とが同一軸上に配置される。また、第1の減速装置17の出力軸25は、第2の減速装置18の入力軸となり、その入力軸(第1の減速装置17の出力軸25)と第2の減速装置18の出力軸を成すプーリ軸4とが同一軸上に配置される。これにより、径方向にコンパクトなスタータ1を実現でき、車両への搭載性が向上する。
実施例1に記載したスタータ1では、遊星歯車機構を用いて第1の減速装置17および第2の減速装置18を構成しているので、その第1の減速装置17と第2の減速装置18とを同一軸上に配置できる。すなわち、第1の減速装置17の入力軸を成す電機子軸14と、第1の減速装置17の出力軸25とが同一軸上に配置される。また、第1の減速装置17の出力軸25は、第2の減速装置18の入力軸となり、その入力軸(第1の減速装置17の出力軸25)と第2の減速装置18の出力軸を成すプーリ軸4とが同一軸上に配置される。これにより、径方向にコンパクトなスタータ1を実現でき、車両への搭載性が向上する。
また、第2の減速装置18は、第1の減速装置17の出力軸25に対し、サンギヤ26が着脱可能に嵌合して取り付けられている。このため、例えば、エンジン負荷に応じて第2の減速装置18の減速比を変更する場合には、第1の減速装置17の出力軸25を共通化して、サンギヤ26を取り替えることができる。つまり、第1の減速装置17の出力軸25に直接サンギヤ26が形成されていると、減速比を変更する際に、出力軸25ごと取り替える必要があるため、第1の減速装置17を組み付け直す必要が生じる。これに対し、上記の構成によれば、サンギヤ26を出力軸25から取り外すことができるため、第1の減速装置17の出力軸25を取り替える必要がなく、減速比の変更を容易に実施できる。これにより、多くのエンジンバリエーションにも容易に対応できると共に、モータ2と第1の減速装置17とを一つのユニットとして標準化できるので、安価で短期開発が可能なスタータ1を提供できる。
さらに、第1の減速装置17と第2の減速装置18との間に衝撃吸収装置3を配置しているので、衝撃吸収装置3の設定トルク(回転ディスク33の滑りトルク)を小さくできる。すなわち、実施例1に記載したスタータ1では、第2の減速装置18の出力側に衝撃吸収装置3を設けることもできるが、この場合、モータ2の駆動トルクが二段の減速によって増大するため、衝撃吸収装置3の設定トルクを大きくする必要があり、それに伴って衝撃吸収装置3の体格が大きくなってしまう。これに対し、第1の減速装置17と第2の減速装置18との間に衝撃吸収装置3を配置すれば、第2の減速装置18の出力側に衝撃吸収装置3を設けた場合と比較して、衝撃吸収装置3に加わるモータ2の駆動トルクが小さくなるので、衝撃吸収装置3の設定トルクを小さくでき、その分、衝撃吸収装置3の体格を小さくできる。
図4は減速手段(第1の減速装置17と第2の減速装置18)の半断面図である。
この実施例2に示すスタータ1は、モータ2の電機子軸14に対し、第1の減速装置17のサンギヤ19が着脱可能に取り付けられている。
具体的には、実施例1に記載した第1の減速装置17の出力軸25と第2の減速装置18のサンギヤ26との関係と同様に、サンギヤ19が電機子軸14の外周にセレーション嵌合(直スプライン嵌合)して着脱可能に取り付けられている。あるいは、サンギヤ19の内側に正方形のボス溝(図示せず)を形成し、このボス溝を電機子軸14の外周に形成される断面正方形のボス部(図示せず)に嵌合させる構造でも良い。
この実施例2に示すスタータ1は、モータ2の電機子軸14に対し、第1の減速装置17のサンギヤ19が着脱可能に取り付けられている。
具体的には、実施例1に記載した第1の減速装置17の出力軸25と第2の減速装置18のサンギヤ26との関係と同様に、サンギヤ19が電機子軸14の外周にセレーション嵌合(直スプライン嵌合)して着脱可能に取り付けられている。あるいは、サンギヤ19の内側に正方形のボス溝(図示せず)を形成し、このボス溝を電機子軸14の外周に形成される断面正方形のボス部(図示せず)に嵌合させる構造でも良い。
これにより、モータ2の電機子軸14に対してサンギヤ19を着脱できるので、第1の減速装置17の減速比を変更する場合に、電機子軸14を取り替えることなく、サンギヤ19を電機子軸14から取り外すことができる。つまり、電機子軸14に直接サンギヤ19が形成されていると、減速比を変更する際に、モータ2の電機子7ごと取り替える必要があるのに対し、上記の構成によれば、電機子軸14からサンギヤ19を取り外すことができるため、減速比の変更を容易に実施できる。また、電機子7を共通化できるので、多くのエンジンバリエーションにも容易に対応でき、安価で短期開発が可能なスタータ1を提供できる。
更に、実施例1と実施例2とを合わせ持つ構成、つまり、第1の減速装置17の出力軸25に第2の減速装置18のサンギヤ26が着脱可能に取り付けられ、且つモータ2の電機子軸14に第1の減速装置17のサンギヤ19が着脱可能に取り付けられる構成であれば、減速手段の総減速比(第1の減速装置17の減速比×第2の減速装置18の減速比)を容易に変更できるので、より多くのエンジンバリエーションに対応できる。
図5は衝撃吸収装置の分解斜視図である。
実施例1では、衝撃吸収装置3の一例として、スリップ式トルクリミッタを記載したが、この実施例3に示す衝撃吸収装置3は、例えば、図5に示す様に、インターナルギヤ20を形成する円筒体36とセンタプレート37との間に緩衝部材38を配置して、インターナルギヤ20に衝撃トルクが作用した時に、緩衝部材38が変形(圧縮)することにより、衝撃トルクを吸収する方式である。
実施例1では、衝撃吸収装置3の一例として、スリップ式トルクリミッタを記載したが、この実施例3に示す衝撃吸収装置3は、例えば、図5に示す様に、インターナルギヤ20を形成する円筒体36とセンタプレート37との間に緩衝部材38を配置して、インターナルギヤ20に衝撃トルクが作用した時に、緩衝部材38が変形(圧縮)することにより、衝撃トルクを吸収する方式である。
この衝撃吸収装置3の構成を具体的に説明する。
センタプレート37は、例えば、ダイカストによるアルミニウム合金製であり、図6(a)に示す様に、略円盤状に形成され、一端側に複数の受圧突起37aと固定突起37bとが軸方向に突出して設けられている。この受圧突起37aと固定突起37bは、周方向に交互に配置され、且つ受圧突起37aの肉厚より固定突起37bの肉厚の方が厚く設けられている。このセンタプレート37は、外周部に係止片37cが設けられ、この係止片37cがフロントハウジング11に係合して、周方向に回転規制されている。
センタプレート37は、例えば、ダイカストによるアルミニウム合金製であり、図6(a)に示す様に、略円盤状に形成され、一端側に複数の受圧突起37aと固定突起37bとが軸方向に突出して設けられている。この受圧突起37aと固定突起37bは、周方向に交互に配置され、且つ受圧突起37aの肉厚より固定突起37bの肉厚の方が厚く設けられている。このセンタプレート37は、外周部に係止片37cが設けられ、この係止片37cがフロントハウジング11に係合して、周方向に回転規制されている。
円筒体36は、例えば樹脂製であり、図6(b)に示す様に、リング状の壁面36aを有し、この壁面36aより一端側の内周にインターナルギヤ20が形成され、壁面36aの他端側に複数の係止突起36bと当接突起36cとが軸方向に突出して設けられている。この係止突起36bと当接突起36cは、周方向に交互に配置され、且つ係止突起36bの肉厚より当接突起36cの肉厚の方が厚く設けられている。
緩衝部材38は、図7に示す様に、ブロック状の主塊部38aと、この主塊部38aに架橋部38cを介して連結された副塊部38bとを有し、耐油性の合成ゴム(例えばNBR)により一体成形されている。この緩衝部材38は、図8に示す様に、センタプレート37の受圧突起37aと固定突起37bとの間に配置され、主塊部38aと副塊部38bとの間に円筒体36の係止突起36bが押し込まれた状態で、センタプレート37と円筒体36との間に3箇所組み込まれている。
緩衝部材38は、図7に示す様に、ブロック状の主塊部38aと、この主塊部38aに架橋部38cを介して連結された副塊部38bとを有し、耐油性の合成ゴム(例えばNBR)により一体成形されている。この緩衝部材38は、図8に示す様に、センタプレート37の受圧突起37aと固定突起37bとの間に配置され、主塊部38aと副塊部38bとの間に円筒体36の係止突起36bが押し込まれた状態で、センタプレート37と円筒体36との間に3箇所組み込まれている。
次に、衝撃吸収装置3の作用を図8を基に説明する。
なお、図8は、衝撃吸収装置3が機能する前の状態(a)と、機能した状態(b)を平面的に展開した断面図である。
衝撃吸収装置3が機能する前は、図8(a)に示す様に、緩衝部材38が取付け時の予圧縮量を除いて実質的に圧縮されておらず、センタプレート37の固定突起37bと円筒体36の当接突起36cとの間にギャップが確保されている。つまり、このギャップ分だけ、円筒体36はセンタプレート37に対し回転可能である。
なお、図8は、衝撃吸収装置3が機能する前の状態(a)と、機能した状態(b)を平面的に展開した断面図である。
衝撃吸収装置3が機能する前は、図8(a)に示す様に、緩衝部材38が取付け時の予圧縮量を除いて実質的に圧縮されておらず、センタプレート37の固定突起37bと円筒体36の当接突起36cとの間にギャップが確保されている。つまり、このギャップ分だけ、円筒体36はセンタプレート37に対し回転可能である。
モータ2が起動すると、円筒体36がインターナルギヤ20から図示矢印方向へ反力を受けるため、この反力により、円筒体36の係止突起36bが緩衝部材38の主塊部38aを押圧しながら、円筒体36が反力方向へ回転する。これにより、円筒体36に作用する反力は、緩衝部材38の主塊部38aが圧縮変形することで吸収される。
円筒体36に作用する反力が更に大きくなり、緩衝部材38の主塊部38aの圧縮量が限界付近(例えば、圧縮率30%)に達すると、図8(b)に示す様に、円筒体36の当接突起36cがセンタプレート37の固定突起37bに当接して、円筒体36の回転が停止することにより、主塊部38aの圧縮量が制限される。
エンジン始動後、円筒体36に作用していた反力が解放されると、それまで圧縮されていた緩衝部材38(主塊部38a)の弾力により、円筒体36が逆回転して、図8(b)に示す状態から、図8(a)に示す状態へ復帰する。
円筒体36に作用する反力が更に大きくなり、緩衝部材38の主塊部38aの圧縮量が限界付近(例えば、圧縮率30%)に達すると、図8(b)に示す様に、円筒体36の当接突起36cがセンタプレート37の固定突起37bに当接して、円筒体36の回転が停止することにより、主塊部38aの圧縮量が制限される。
エンジン始動後、円筒体36に作用していた反力が解放されると、それまで圧縮されていた緩衝部材38(主塊部38a)の弾力により、円筒体36が逆回転して、図8(b)に示す状態から、図8(a)に示す状態へ復帰する。
この実施例4は、実施例1に記載したベルト駆動式スタータ1をアイドルストップシステムに適用した場合の一例である。
アイドルストップシステムは、例えば、車両が交差点で信号ストップあるいは渋滞等で停車した時に、エンジンを自動停止させ、その後、所定の発進操作(例えば、運転者がブレーキペダルを離した時)に応答して、エンジンを自動的に再始動させる周知のエンジン自動停止/再始動システムである。
アイドルストップシステムは、例えば、車両が交差点で信号ストップあるいは渋滞等で停車した時に、エンジンを自動停止させ、その後、所定の発進操作(例えば、運転者がブレーキペダルを離した時)に応答して、エンジンを自動的に再始動させる周知のエンジン自動停止/再始動システムである。
このアイドルストップシステムを搭載する車両では、停車する度にエンジンを自動停止して、その後、再始動を行うため、アイドルストップシステムを搭載していない通常の車両と比べると、エンジンの始動回数が大幅に増加する。このため、一般的なギヤ噛み合い式(ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせて動力伝達を行う方式)のスタータをエンジン始動装置として使用すると、再始動の度にギヤ騒音(ギヤ同士が噛み合う時に生じる衝撃音)が発生するため、運転者に不快な感情を与える恐れがある。
これに対し、本発明のベルト駆動式スタータ1は、モータ2の回転力をベルト伝達手段によりエンジンに伝達してエンジン始動を行う方式であり、ギヤ噛み合い式スタータと比較して、エンジン始動時の騒音を小さくできるので、アイドルストップシステムを搭載する車両のエンジン始動装置に用いて好適である。
なお、アイドルストップシステムを搭載する車両のエンジン始動装置として、実施例1に記載したベルト駆動式スタータ1のみを使用することもできるが、一般的なギヤ噛み合い式スタータとベルト駆動式スタータ1とを併用することもできる。例えば、最初のエンジン始動時にギヤ噛み合い式スタータを使用し、エンジンを自動停止した後、再始動させるための再始動用スタータとして実施例1のベルト駆動式スタータ1を用いることもできる。
なお、アイドルストップシステムを搭載する車両のエンジン始動装置として、実施例1に記載したベルト駆動式スタータ1のみを使用することもできるが、一般的なギヤ噛み合い式スタータとベルト駆動式スタータ1とを併用することもできる。例えば、最初のエンジン始動時にギヤ噛み合い式スタータを使用し、エンジンを自動停止した後、再始動させるための再始動用スタータとして実施例1のベルト駆動式スタータ1を用いることもできる。
(変形例)
実施例1では、ベルト駆動式スタータ1の一例を示したが、本発明の構成をギヤ噛み合い式スタータに適用することもできる。つまり、モータ2の回転を二段階に減速する減速手段(第1の減速装置17と第2の減速装置18)をギヤ噛み合い式スタータに適用しても良い。
実施例1では、ベルト駆動式スタータ1の一例を示したが、本発明の構成をギヤ噛み合い式スタータに適用することもできる。つまり、モータ2の回転を二段階に減速する減速手段(第1の減速装置17と第2の減速装置18)をギヤ噛み合い式スタータに適用しても良い。
1 ベルト駆動式スタータ
2 モータ
3 衝撃吸収装置
14 電機子軸
17 第1の減速装置(第1の遊星減速装置)
18 第2の減速装置(第2の遊星減速装置)
19 第1の減速装置に用いられるサンギヤ(第1の太陽歯車)
25 第1の減速装置の出力軸
26 第2の減速装置に用いられるサンギヤ(第2の太陽歯車)
2 モータ
3 衝撃吸収装置
14 電機子軸
17 第1の減速装置(第1の遊星減速装置)
18 第2の減速装置(第2の遊星減速装置)
19 第1の減速装置に用いられるサンギヤ(第1の太陽歯車)
25 第1の減速装置の出力軸
26 第2の減速装置に用いられるサンギヤ(第2の太陽歯車)
Claims (7)
- 回転力を発生するモータと、
このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、
この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、 前記減速手段は、前記モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ前記第2の太陽歯車は、前記第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられ、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とするスタータ。 - 回転力を発生するモータと、
このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、
この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、 前記減速手段は、前記モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成され、且つ前記第1の太陽歯車は、前記モータの電機子軸と別体に設けられ、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とするスタータ。 - 回転力を発生するモータと、
このモータの回転を二段階に減速する減速手段とを備え、
この減速手段の回転出力をエンジンに伝達してエンジン始動を行うスタータであって、 前記減速手段は、前記モータの電機子軸上に第1の太陽歯車を有する第1の遊星減速装置と、この第1の遊星減速装置の出力軸上に第2の太陽歯車を有する第2の遊星減速装置とで構成されると共に、前記第1の太陽歯車は、前記モータの電機子軸と別体に設けられて、その電機子軸に着脱可能に嵌合して取り付けられ、前記第2の太陽歯車は、前記第1の遊星減速装置の出力軸と別体に設けられて、その出力軸に着脱可能に嵌合して取り付けられることを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
前記減速手段を含む動力伝達系に過大トルクが加わった時に、その過大トルクを吸収する衝撃吸収装置を備え、この衝撃吸収装置が前記第1の遊星減速装置と前記第2の遊星減速装置との間に配置されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜4に記載した何れかのスタータは、
前記第1の遊星減速装置を構成する各歯車に対し、前記第2の遊星減速装置を構成する各歯車の歯底面積を大きくしたことを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜5に記載した何れかのスタータは、
前記第2の遊星減速装置の回転出力をベルト伝達手段によって前記エンジンに伝達してエンジン始動を行うベルト駆動式であることを特徴とするスタータ。 - 請求項6に記載したベルト駆動式のスタータは、
前記エンジンの停止及び再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システムに用いられることを特徴とするスタータ。
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