JP4339584B2 - 始動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを始動する際に使用する始動装置に関するものである。さらに詳しくは、遊星歯車を用いた減速機を備える始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関(以下単に「エンジン」という。)は、その始動に際して始動装置(以下、適宜「スタータ」という。)による回転駆動を必要とする。この始動装置には、ギヤ式スタータ等があるが、いずれも電気モータ(以下単に「モータ」という。)が駆動源である点で共通する。エンジンの始動には、その種類や排気量にも依るが、比較的大きなトルクが必要となる。このため、モータでエンジンを直接クランキングさせようとすると、モータの体格が自ずと大きくなってしまう。そこで、軽量コンパクト化が求められる最近の始動装置では、減速機をモータとエンジンとの間に介在させて、減速比を大きくすることにより始動に必要な高トルクを得ている。
【0003】
この減速機にも種々あるが、コンパクトで大きな減速比の得られる遊星歯車式減速機が多用されている。この減速機では、モータからサンギヤへ入力された駆動力がプラネタリギヤを支承するキャリアから高トルクで出力される。この前提として、その出力に応じて生じる大きな反力(トルク)がインターナルギヤで受承されなければならない。つまり、インターナルギヤは周方向への回動が拘束されている必要がある。
【0004】
ところで、エンジンは吸気、圧縮等の工程によって、回転に必要なトルクが急激に変動し、その回転数も脈動する。スタータのモータはこのような荷重変動等に巧く追従できないため、インターナルギヤに作用する上記反力も一定しない。その結果、インターナルギヤを単に拘束しただけでは、インターナルギヤの振動等によってエンジン始動時に不快音が発生し得る。
そこで、インターナルギヤ等へ作用する荷重変動等を緩和、吸収するために、インターナルギヤとその拘束部分との間にゴム等の弾性体からなる緩衝部材を配設することが行われている。このような開示は、例えば、下記の特許文献1にある。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−52166号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1では、インターナルギヤの側面から軸方向に延在する突起を緩衝部材(弾性体)で保持するようにしているから、外径方向へスタータが大型化することはない。しかし、この場合、インターナルギヤに係合した回動板に別途摩擦板を押圧させて、その間で発生する摩擦力によってインターナルギヤを拘束させている。このため、始動装置の構造が複雑となっている。また、インターナルギヤには回り止がないため、加わる反力が大きい間、インターナルギヤは僅かづつ回転を続ける。従って、その分、モータの駆動力の伝達効率が悪い。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、始動時の不快音等を解消できる比較的簡易で効率的な始動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、前述した弾性塊状の緩衝部材をインターナルギヤの外周側ではなくその軸方向側方に配設すると共にその緩衝部材の圧縮量を所定以内に制限することを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の始動装置は、駆動モータと、
該駆動モータから入力を受けて回転するサンギヤと該サンギヤの外周側に該サンギヤと同心的に配設されるインターナルギヤと該サンギヤおよび該インターナルギヤに噛合するプラネタリギヤと該プラネタリギヤを回転自在に支承すると共に該サンギヤの入力を減速して出力するキャリアと周方向へ可動な状態で配設された該インターナルギヤの回転を拘束する回転拘束手段を有する減速機とを備え、該駆動モータが該減速機を介してエンジンを始動回転させる始動装置において、
前記回転拘束手段は、
前記インターナルギヤを内周に備えた円筒部材と、前記円筒部材の側方に設けたケースと、前記駆動モータが前記減速機を介してエンジンを始動回転させる際に前記インターナルギヤに作用する反動を弾性的に受承する弾性塊状の緩衝部材とからなり、
前記円筒部材は、
底面の内周側および外周側から突出した内環状突起および外環状突起と、
前記底面側から軸方向へ延び、該インターナルギヤと一体的に回動する可動係止部と、
該可動係止部から周方向に所定間隔おいて該インターナルギヤの底面側から軸方向へ延び、該可動係止部と一体的に回動する可動当接部と
上記突起と前記可動係止部と前記可動当接部によって周方向に交互に形成された主可動凹部および副可動凹部とを有し、
前記ケースは、
前記内環状突起および前記外環状突起と対応するように形成された内環状突起及び外環状突起と、
可動係止部に対向して軸方向へ延びると共に該可動係止部と周方向に対峙して周方向に不動な状態で配設された不動係止部と、
該可動当接部に対向して軸方向へ延びると共に該可動当接部と周方向に対峙して周方向に不動な状態で配設された不動当接部と、
上記突起と前記不動係止部と前記不動当接部によって周方向に交互に形成された主不動凹部および副不動凹部と有し、
前記緩衝部材は、
少なくとも該可動係止部と不動係止部との間に弾性保持されているものであって、
前記ケースの不動係止部と可動係止部とによって形成された空間に前記緩衝部材の主弾性塊部が弾性圧縮された状態で嵌入され、その緩衝部材の周方向では、その不動係止部とそれに隣接した別の不動当接部との間の空間に可動当接部が遊嵌されており、
前記緩衝部材は、さらに、前記可動係止部と前記不動当接部との間に弾性保持される副弾性塊部と該可動係止部を跨いで前記主弾性塊部と該副弾性塊部とを架橋する架橋部とを有し、
可動係止部および不動係止部による該緩衝部材の圧縮量を、該可動当接部と該不動当接部との当接によって制限したことを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明の始動装置の場合、減速機のインターナルギヤは、可動係止部、不動係止部、緩衝部材、可動当接部および不動当接部とからなる回転拘束手段によって、少なくとも一方への回転が規制される。
次に、始動装置によるエンジンの始動開始時、インターナルギヤはキャリアからの出力と反対方向に反力(反対方向のトルク)を受ける。この反力はインターナルギヤと一体的に回動する可動係止部から緩衝部材を介して不動係止部によって受承されて、インターナルギヤは反力方向の回転が拘束される。ここで、インターナルギヤに作用する反力は、緩衝部材の存在によって、弾性的に穏やかに不動係止部によって受承される。従って、各部に衝撃的な荷重が加わることもなく、係止部材同士の直接接触による不快音等が生じることもない。また、この緩衝部材はいわゆる防振材の役割をも果すため、減速機やその周囲で生じる振動や音をも吸収し得る。こうして、本発明の減速機は、比較的簡易な構造でありながら、始動装置の作動時に発生する振動や不快音等を十分に低減できる。
【0010】
さらに本発明の場合、インターナルギヤに大きな反力が作用する場合でも、その回転は可動当接部と不動当接部とが当接するまでの範囲に制限されている。従って、上記可動係止部および不動係止部による緩衝部材の圧縮量も所定範囲内に制限される。これにより、圧縮量の過多による緩衝部材の破損、損傷、早期疲労等を未然に防止できる。そして、緩衝部材の信頼性ひいては始動装置の信頼性が向上する。さらに、インターナルギヤに大きな反力が作用する場合でも、可動当接部と不動当接部とがいわゆる回り止として作用して、その回転が規制されるため、駆動モータからの入力が効率良く減速されてキャリアから出力される。
【0011】
なお、本発明の始動装置では、緩衝部材が可動係止部と不動係止部との間に弾性保持されているので、可動係止部から緩衝部材へ加わる荷重は始動装置の作動当初から弾性的であり緩やかである。また、エンジン始動後等に緩衝部材が復帰する場合も、可動係止部へ加わる力は緩やかである。ここで、緩衝部材が可動係止部と不動係止部との間に弾性保持されている状態は、例えば、弾性塊状の緩衝部材を少し圧縮させつつ、可動係止部と不動係止部との間へ組込むことで得られる。
こうして、不快音等の抑制された、信頼性や効率の高い始動装置が得られる。また、可動当接部と不動当接部との間隔を調整することで上記緩衝部材に許容される圧縮量(最大圧縮量)を容易に設定変更できるので、その減速機の設計自由度も大きい。
【0012】
ところで、緩衝部材は、バネ、合成樹脂、合成ゴム等種々あり得るが、本発明のように緩衝部材が弾性塊状である場合、合成ゴムからなると性能、信頼性、コスト、組付け等の点で好ましい。このように緩衝部材が合成ゴムからなる場合、その最大圧縮率が10〜30%に収るように前記可動当接部および前記不動当接部を配置すると好適である(請求項2)。
【0013】
合成ゴムの一般的な許容最大圧縮率は、耐久性を考えて通常20%前後と言われているが、本発明の緩衝部材のように始動時の僅かな時間しか使用されないものは、その圧縮率が20%を超えても、その信頼性が長期間損われることはない。但し、圧縮率が30%を超えると、緩衝部材の破損や損傷等を招き得るため好ましくない。そこで本発明の場合、その圧縮率を30%内に納めた。なお、可動当接部および不動当接部を設けているのでその圧縮率の上限を制限することは容易である。圧縮率の下限を10%としたのは、緩衝部材の弾性を有効利用するためである。
【0014】
緩衝部材は、周方向の略中央部が端部よりも細く括れ周方向に収縮自在な主弾性塊部からなると好適である(請求項3)。
【0015】
本発明の場合、緩衝部材がインターナルギヤに作用する反力を穏やかに吸収するには、その緩衝部材自体が変形し易いことが必要である。そこで、上記のように緩衝部材が中央部の括れた主弾性塊部からなると、少なくともその中央部の変形抵抗が小さくなる。また、緩衝部材を圧縮したとき、その括れた部分が周囲へ膨張し、その部分で圧縮に伴う形状変化を起すため、緩衝部材の弾性が有効に利用される。こうして、略中央に括れ部分を設けることで、衝撃吸収能の大きな緩衝部材が得られる。なお、上記緩衝部材は、逆に端部では括れていないため、その両端部では可動係止部および不動係止部に安定して保持される。
【0016】
これまで、可動係止部によって緩衝部材が圧縮される場合について主に説明してきた。しかし、可動係止部に作用する力の方向は、エンジン始動前後で変化する。このため、可動係止部ひいてはインターナルギヤは、その反力方向と逆方向へも回転し得る。このときも僅かかもしれないが、減速機で振動や不快音を発生し得る。そこで、このような振動や不快音等も低減されるのが好ましい。
そこで、該主弾性塊部の該副弾性塊部に対する周方向長比を4〜6とすると好適である(請求項4)。
【0017】
これにより、可動係止部は副弾性塊部によって主弾性塊部の裏側でも弾性保持される。その結果、可動係止部ひいてはインターナルギヤはいずれの回転方向にも弾性保持された状態となる。よって、可動係止部は一層安定して保持された状態となり、減速機で生じる不快音等は著しく低減され得る。また、主弾性塊部と副弾性塊部とは架橋部で連結されているので、組付けや部品管理が非常に容易となる。
【0018】
ここで、主弾性塊部の副弾性塊部に対する周方向長比を4〜6としたのは、主弾性塊部の圧縮方向により大きな力(つまり、始動時の反力)が作用する一方、副弾性塊部の圧縮方向(反力の反対方向)に作用する力はあまり大きくはないからである。周方向長比が4未満では主弾性塊部の耐久性の確保が難しくなり、逆に周方向長比が6を超えるとコンパクト化を図りづらくなるからである。なお、周方向長比は、主弾性塊部と副弾性塊部の中心円弧長で比較すれば良い。
【0019】
本発明の場合、配設する緩衝部材の形態や数量等は特に限定されないが、始動装置のコンパクト化やインターナルギヤの安定した作動を図るために、周方向の3カ所以上に緩衝部材をそれぞれ均等に配設すると好ましい。そこで、前記可動係止部および前記可動当接部と前記不動係止部および前記不動当接部をそれぞれ3対以上周方向に均等に配設し、前記緩衝部材も該可動係止部および該不動係止部のそれぞれの間に配設すると好適である(請求項5)。
【0020】
これにより、始動開始時のインターナルギヤの傾きや偏りを抑制でき、始動装置の滑らかな作用が確保される。また、始動開始時の反力等も複数の緩衝部材で受けられるため、緩衝部材を小型化し安定した衝撃吸収能が得られる。
なお、複数箇所に緩衝部材を設ける場合、それが環状に一体化されていると部品管理や組付等の点で好ましい。もっとも、例えば、主弾性塊部、副弾性塊部および架橋部等を1個として、これを複数用いて組付ける方が一層好ましい。主弾性塊部の圧縮等に伴う緩衝部材相互間の引きずり等を防止して緩衝部材の信頼性の向上を図れるからである。
【0021】
ところで、上記可動係止部と可動当接部とはインターナルギヤと一体的に回転するとしても、両者が一体である必要は必ずしもない。例えば、インターナルギヤと可動係止部および可動当接部とが別部材で構成されて、両者が一体的に回転するようような係止関係にあっても良い。
もっとも、それらを一体とすることで、部品管理や組付けが容易となり好ましい。また、複雑な形状のものでも樹脂一体成形によれば比較的容易に低コストで得ることができる。そこで、前記インターナルギヤと前記可動係止部と前記可動当接部とは、樹脂一体成形された略有底円筒状の樹脂部材とし、インターナルギヤは、樹脂部材の円筒内周面に形成された内歯とし、可動係止部および可動当接部は、それぞれ、樹脂部材の外側底面から軸方向に突出した可動係止突起および可動当接突起とすると好適である(請求項6)。
【0022】
なお、本発明の場合、インターナルギヤや可動係止部に作用する反力等は緩衝部材によって十分に衝撃吸収されるから、それらが樹脂一体成形されたものであっても、破損、損傷等は生じず、耐摩耗性等にも優れ、信頼性も高い。
もっとも、回転が拘束された不動係止部や不動当接部は、上記樹脂部材等とは独立して、下記ケース等として別途設ける必要がある。すなわち、前記不動係止部および不動当接部は、それぞれ、前記樹脂部材の底面外側に対向して回転が規制された略有底円筒状のケースの底面から軸方向に突出した不動係止突起および不動当接突起であり、前記緩衝部材は、該ケースの円筒内部に設けられた凹部に収納されると好適である(請求項7)。
【0023】
これまでは、インターナルギヤが周方向に回動する場合について説明したが、インターナルギヤに加わる各種振動や組付公差等をも考慮すると、インターナルギヤは軸方向にも弾性的に保持されていることが好ましい。そこで例えば、上記緩衝部材が軸方向側へ延びる弾性突部を有すると好適である。その際、その弾性突部が安定した保持機能を発揮するには、弾性突部が不動係止部側にあると好適である。弾性突部が不動係止部側にあると、可動係止部が回動してもそれと共に弾性突部が引きずられることがなく、安定した軸方向の保持がなされるからである。さらに、この弾性突部が半球状の突起であると、摺接面にほぼ点接触状態となり、摺動抵抗が低減されてインターナルギヤの回動がスムーズになる。また、摺動面積が小さいので、緩衝部材の摩耗、損傷または劣化等も少ない。
【0024】
なお、上記不動係止部や不動当接部についていう「不動」とは、実質的に回動しないという意味であって、多少のがたつき等を問題とするものではない。
また、本発明の始動装置は、ギア式スタータに限らず、他のタイプのスタータでも良い。さらに、本明細書でいう「周方向」または「軸方向」とは、減速機の回転中心軸に対するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
(第1実施形態)
本発明の始動装置の一実施形態であるギヤ式スタータ(以下単に「スタータ」という。)Sを図1に示す。このスタータSは、主に、減速機10と、モータ80とマグネットスイッチ90とからなる。モータ80の出力は減速機10を介して、後述のキャリア13から外周面にヘリカルスプラインの形成された出力軸へ伝達される。そのヘリカルスプライン上には、オーバランニングクラッチ(ワンウェイクラッチ)82とピニオンギヤ83とが配設されている。そのオーバランニングクラッチ82およびピニオンギヤ83は、始動時、マグネットスイッチ90によるレバー操作によって軸方向へ(図1の左側へ)押し出される。そして、ピニオンギヤ83は、エンジンのクランクシャフトに取付けられたリングギヤに一時的に噛合し、エンジンをクランキングする。エンジンが始動すると、オーバランニングクラッチ82によってスタータSのピニオンギヤ83は空転し、モータ80の過回転が防止されるようになっている。
【0026】
ところで、減速機10は、モータ80から延在するモータ主軸81に形成したサンギヤ11と、その周囲に配設されサンギヤ11に噛合する3つのプラネタリギヤ12と、このプラネタリギヤ12を自転および公転可能に支持するキャリア13と、プラネタリギヤ12の外周側に配設されてプラネタリギヤ12に噛合するインターナルギヤ149を円筒内面に備えた円筒樹脂部材14と、この円筒樹脂部材14の軸方向前方側(図1の左側)に設けられた収納ケース18(ケース)と、円筒樹脂部材14と収納ケース18との間に介在する緩衝部材15とからなる。円筒樹脂部材14の軸方向後端面には覆板19が設けられており、モータ80のモータハウジングの前方部を閉口すると共に円筒樹脂部材14の軸後方への移動が規制されている。
【0027】
次に、本実施形態の特徴部分である円筒樹脂部材14と緩衝部材15と収納ケース18とからなる回転拘束手段について説明する。
円筒樹脂部材14は、図2に示すように略有底円筒状をしており、熱可塑性樹脂によって一体成形されたものである。上記インターナルギヤ149も、後方(図右側)に位置する円筒内面に一体成形されている。円筒樹脂部材14の前方にある環状の底面には、軸方向前方に突出した3対の可動係止突起141および可動当接突起142が、放射状かつ均等に設けられている。可動当接突起142の肉厚は可動係止突起141の肉厚よりも厚く、大きな反力を安定して受承できるようにしてある。
【0028】
また、円筒樹脂部材14は、底面の内周側および外周側から前方に少し突出した内環状突起145および外環状突起146を備える。そして、それらと上記可動係止突起141および可動当接突起142とによって、少し窪んだ主可動凹部143および副可動凹部144が交互に形成されている。なお、これらの主可動凹部143および副可動凹部144の周方向長比は、上記可動係止突起141を隣接する可動当接突起142間のいずれに配置するかにより容易に調整できる。
緩衝部材15は、図3に示すように主弾性塊部151と副弾性塊部152とその両者を架橋して連結する架橋部153とかなり、耐油性の合成ゴム(NBR等)により一体成形されたものである。ここで、耐油性の合成ゴムを使用したのは、摺動抵抗低減等のために使用するグリスが付着しても劣化等せず、緩衝部材15の機能が長期間維持されるようにするためである。
【0029】
主弾性塊部151は扇型ブロック状であり略中央部の周囲が括れた状態となっている。また、上記収納ケース18に接する主弾性塊部151の外周端側には半球状の弾性突起154(弾性突部)が両面側に設けられている。副弾性塊部152も扇型ブロック状であるが、主弾性塊部151よりは周方向長がかなり短い。本実施形態では、主弾性塊部151と副弾性塊部152との周方向長比を約5:1とした。架橋部153は、主弾性塊部151と副弾性塊部152との内側端部を帯状に連結するものである。
収納ケース18は、図4に示すように略円盤状をしており、アルミニウム合金製鋳物に適宜切削加工を施したものである。収納ケース18の前方(図左側)はほぼ平面板状に形成されているが、その裏側(図右側)には軸方向後方に突出した3対の不動係止突起181および不動当接突起182が放射状かつ均等に設けられている。不動当接突起182の肉厚は不動係止突起181の肉厚よりも厚く、大きな反力を安定して受承できるようにしてある。
【0030】
また、収納ケース18は、裏面側の内周側および外周側からは後方に突出した内環状突起185および外環状突起186を備える。そして、それらと上記不動係止突起181および不動当接突起182とによって、窪んだ主不動凹部183および副不動凹部184が交互に形成されている。なお、これらの主不動凹部183および副不動凹部184の周方向長比は、上記不動係止突起181を隣接する不動当接突起182間のいずれに配置するかにより容易に調整できる。
収納ケース18は外周部に係止片189を有する。この係止片189はスタータSのハウジングに係合して(図示せず)、収納ケース18が周方向に回転しないように拘束してある。
【0031】
次に、上記円筒樹脂部材14、緩衝部材15および収納ケース18の組付けについて図5および図6を用いて説明する。図5に三者の分解配置図を示したものであり、図6は緩衝部材15を円筒樹脂部材14に組付けた状態を示すものである。なお、図6は、便宜上、緩衝部材15が円筒樹脂部材14に組み付けた状態を示すが、実際には、緩衝部材15が収納ケース18に組付けられた後に、円筒樹脂部材14が組付けられる。これを踏まえて以下説明する。
先ず、緩衝部材15を収納ケース18に組付ける。この際、収納ケース18の不動係止突起181と不動当接突起182との間に緩衝部材15を嵌め込むようにして組付ける。そして、円筒樹脂部材14に形成された可動係止突起141を、緩衝部材15の主弾性塊部151および副弾性塊部152の間に押込むようにして組付ける。これにより、主弾性塊部151および副弾性塊部152は、可動係止突起141を弾性的に挟持した状態となる。このような緩衝部材15と円筒樹脂部材14との組付けを周方向の3カ所で行う。これにより、不動係止突起181は円筒樹脂部材14の可動当接突起142と緩衝部材15の主弾性塊部151との間にほぼ挟持された状態となる。一方、不動当接突起182は、円筒樹脂部材14の可動係止突起141との間で緩衝部材15の副弾性塊部152を弾性的に挟持した状態となる。
【0032】
なお、円筒樹脂部材14の内環状突起145および外環状突起146と、収納ケース18の内環状突起185および外環状突起186とは、それぞれ、対応するように形成されており、円筒樹脂部材14と収納ケース18とによってほぼ機密された内部空間が形成される。そして、この内部空間内に緩衝部材15の全部が収納されることとなる。このとき、緩衝部材15の主弾性塊部151の端部両面側に設けられた弾性突起154によって、円筒樹脂部材14は収納ケース18に対して軸方向(スラスト方向)に弾性的に支承された状態となる。この弾性突起154は半球状をしていて、壁面と略点接触状態となるため、円筒樹脂部材14の収納ケース18に対する回動はほとんど妨げられず、弾性突起154の摩耗や劣化等も少ない。また、円筒樹脂部材14は周方向の均等な3カ所で弾性突起154により支承されるため、非常に安定した姿勢を保つ。従って、インターナルギヤ149の傾き等による駆動力の伝達ロスやその摩耗等を十分に抑制、低減できる。
【0033】
次に、スタータSによるエンジン始動開始前後における円筒樹脂部材14、緩衝部材15および収納ケース18の作動について図7を用いて説明する。図7(a)、(b)はそれぞれスタータSの作動前後の様子を平面的に展開した断面図である。
図7(a)からも明らかなように、スタータSの作動前には、収納ケース18の不動係止突起181と円筒樹脂部材14の可動係止突起141とによって形成された空間(主不動凹部183)に緩衝部材15の主弾性塊部151が弾性圧縮された状態で嵌入されている。また、その緩衝部材15の前後周方向では、その不動係止突起181とそれに隣接した別の不動当接突起182との間の空間(副不動凹部184)に円筒樹脂部材14の可動当接突起142が遊嵌されている。そして、スタータSの作動前、緩衝部材15は取付時の予圧縮量を除いて実質的に圧縮されておらず、可動当接突起142も不動当接突起182から離れた位置つまり不動係止突起181側にある。
【0034】
一方、スタータSが作動を開始すると、円筒樹脂部材14はインターナルギヤ149から図の矢印方向(図上方)へ反力を受ける。この反力によって、その可動係止突起141は緩衝部材15の主弾性塊部151をその反力方向へ圧縮する。本実施形態では、スタータSの作動前から可動係止突起141と主弾性塊部151とが弾性密着した状態となっているため、円筒樹脂部材14に作用する反力は可動係止突起141を介して主弾性塊部151で当初から穏やかに吸収され、急激な衝撃荷重等が作用することもない。なお、この圧縮動作の際、緩衝部材15および可動係止突起141は、主不動凹部183が案内溝の機能を果し、それによってガイドされる。また、可動当接突起142は、副不動凹部184が案内溝の機能を果し、それによってガイドされる。
【0035】
上記反力がさらに大きくなり、可動係止突起141による主弾性塊部151の圧縮量が限界付近(例えば、圧縮量30%)に達すると、その可動係止突起141と一体的に回転する可動当接突起142が固定された収納ケース18の不動当接突起182に当接する(図7(b)の状態)。すると、これ以降、円筒樹脂部材14は反力方向に回転できず、可動係止突起141によって主弾性塊部151の圧縮量が上記限界圧縮量(最大圧縮量)を超えないようになっている。
【0036】
なお、エンジン始動後等に円筒樹脂部材14に作用していた反力が解放されると、緩衝部材15および円筒樹脂部材14は図7(b)の状態から図7(a)の状態へ戻る。このとき、可動係止突起141は別の不動当接突起182(図7の下側にある不動当接突起182)に向って逆回転(復帰)するが、そもそも作用している力が弱く、さらには両者間に副弾性塊部152も存在するため、その際に各部に衝撃荷重等が加わったりその周囲で不快音等が発生することはほとんどない。
【0037】
このように、本実施形態のスタータSは、その作動時の反力を緩衝部材15によって緩和しつつ受止めると共に緩衝部材15の損傷等をも防止し、静粛であると共に信頼性の高いものとなっている。そして、樹脂製のインターナルギヤ149を使用した場合でも、十分な信頼性が確保されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態であるスタータの全体を示す要部断面図である。
【図2】その始動装置に用いた円筒樹脂部材を示す斜視図である。
【図3】その始動装置に用いた緩衝部材を示す斜視図である。
【図4】その始動装置に用いた収納ケースを示す斜視図である。
【図5】その円筒樹脂部材、緩衝部材および収納ケースの配置を示す分解斜視図である。
【図6】円筒樹脂部材に緩衝部材を組込んだ様子を示す斜視図である。
【図7】円筒樹脂部材、緩衝部材および収納ケースの作動を示す平面展開図であり、同図(a)はスタータの作動前を示し同図(b)スタータの作動中を示す。
【符号の説明】
S 始動装置
10 減速機
11 サンギヤ
12 プラネタリギヤ
13 キャリア
14 円筒樹脂部材
141 可動係止突起
142 可動当接突起
149 インターナルギヤ
15 緩衝部材
151 主弾性塊部
152 副弾性塊部
153 架橋部
154 弾性突起
18 収納ケース
181 不動係止突起
182 不動当接突起

Claims (7)

  1. 駆動モータと、
    該駆動モータから入力を受けて回転するサンギヤと該サンギヤの外周側に該サンギヤと同心的に配設されるインターナルギヤと該サンギヤおよび該インターナルギヤに噛合するプラネタリギヤと該プラネタリギヤを回転自在に支承すると共に該サンギヤの入力を減速して出力するキャリアと周方向へ可動な状態で配設された該インターナルギヤの回転を拘束する回転拘束手段を有する減速機とを備え、該駆動モータが該減速機を介してエンジンを始動回転させる始動装置において、
    前記回転拘束手段は、
    前記インターナルギヤを内周に備えた円筒部材と、前記円筒部材の側方に設けたケースと、前記駆動モータが前記減速機を介してエンジンを始動回転させる際に前記インターナルギヤに作用する反動を弾性的に受承する弾性塊状の緩衝部材とからなり、
    前記円筒部材は、
    底面の内周側および外周側から突出した内環状突起および外環状突起と、
    前記底面側から軸方向へ延び、該インターナルギヤと一体的に回動する可動係止部と、
    該可動係止部から周方向に所定間隔おいて該インターナルギヤの底面側から軸方向へ延び、該可動係止部と一体的に回動する可動当接部と
    上記突起と前記可動係止部と前記可動当接部によって周方向に交互に形成された主可動凹部および副可動凹部とを有し、
    前記ケースは、
    前記内環状突起および前記外環状突起と対応するように形成された内環状突起及び外環状突起と、
    可動係止部に対向して軸方向へ延びると共に該可動係止部と周方向に対峙して周方向に不動な状態で配設された不動係止部と、
    該可動当接部に対向して軸方向へ延びると共に該可動当接部と周方向に対峙して周方向に不動な状態で配設された不動当接部と、
    上記突起と前記不動係止部と前記不動当接部によって周方向に交互に形成された主不動凹部および副不動凹部と有し、
    前記緩衝部材は、
    少なくとも該可動係止部と不動係止部との間に弾性保持されているものであって、
    前記ケースの不動係止部と可動係止部とによって形成された空間に前記緩衝部材の主弾性塊部が弾性圧縮された状態で嵌入され、その緩衝部材の周方向では、その不動係止部とそれに隣接した別の不動当接部との間の空間に可動当接部が遊嵌されており、
    前記緩衝部材は、さらに、前記可動係止部と前記不動当接部との間に弾性保持される副弾性塊部と該可動係止部を跨いで前記主弾性塊部と該副弾性塊部とを架橋する架橋部とを有し、
    可動係止部および不動係止部による該緩衝部材の圧縮量を、該可動当接部と該不動当接部との当接によって制限したことを特徴とする始動装置。
  2. 前記緩衝部材は、合成ゴムからなり、
    前記可動当接部および前記不動当接部は、該合成ゴムの最大圧縮率が10〜30%となる位置に配設された請求項1に記載の始動装置。
  3. 前記緩衝部材は、周方向の略中央部が端部よりも細く括れ周方向に収縮自在な主弾性塊部からなる請求項1または2に記載の始動装置。
  4. 主弾性塊部の該副弾性塊部に対する周方向長比は4〜6である請求項1乃至3のいずれかに記載の始動装置。
  5. 前記可動係止部および前記可動当接部と前記不動係止部および前記不動当接部は、それぞれ、3対以上周方向に均等に配設されている請求項1に記載の始動装置。
  6. 前記インターナルギヤと前記可動係止部と前記可動当接部とは、樹脂一体成形された略有底円筒状の樹脂部材からなり、該インターナルギヤは、該樹脂部材の円筒内周面に形成された内歯からなり、該可動係止部および該可動当接部は、それぞれ、該樹脂部材の外側底面から軸方向に突出した可動係止突起および可動当接突起からなる請求項1に記載の始動装置。
  7. 前記不動係止部および不動当接部は、それぞれ、前記樹脂部材の底面外側に対向して回転が規制された略有底円筒状のケースの底面から軸方向に突出した不動係止突起および不動当接突起であり、
    前記緩衝部材は、該ケースの円筒内部に設けられた凹部に収納される請求項6に記載の始動装置。
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