JP2007099875A - 硫酸化多糖及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】80%を超える水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化ジェランを提供すること。
【解決手段】原料となるジェランを塩酸、硫酸などの酸で、強酸性下に供して、ジェランをフリー体化する。その後、フリー体化ジェランを、常法により、硫酸エステル化する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硫酸化多糖及びその製造法に関する。
ヘパリンは、牛、子羊、豚等の哺乳動物の腸あるいは肺から抽出される、動物由来のムコ多糖体硫酸塩であって、抗血液凝固作用(抗血栓作用)を有する。このためヘパリンは、長年の間、血液凝固系に異常のある疾患の治療や予防、および人工透析・人工心肺などを用いた体外循環血液の凝固抑制など臨床上広く用いられてきた。さらには、生体内に導入される医療器具に抗血液凝固性を付与するためにも用いられてきた。
ヘパリンは、多量に投与した場合、出血合併症の危険を伴うことが知られている。これは血液凝固系の内因系、外因系どちらの系にもヘパリンが作用することに起因している。
近年、ヘパリンの低分子量フラクション(以下、「LMWヘパリン」と称する)は、内因系血液凝固作用のみを有するなど、ヘパリンよりもより選択的作用を有し、ヘパリンと同様に有効な抗血液凝固活性を有しながら、出血合併症を起こす恐れが低いという特徴を有する。
しかし、ヘパリンそのものが高価である上に、LMWヘパリンはその調製に複雑な操作が必要であるため、さらに高価である。これらのヘパリンやLMWヘパリンは先に述べたように牛、豚、子羊などの肺、腸を原料に抽出精製したものであり、基本的に何らかのウイルスやプリオンの混入を完全に排除する事は出来ない。この危険性により牛海綿状脳症(BSE)の流行以来、牛臓器由来のヘパリンの使用が禁止され、価格の高騰を招いた。このため安全でかつ安価なヘパリン様物質の開発が望まれていた。
ヘパリンに替わるヘパリン様物質として、グルコースとグルクロン酸とラムノースの存在比が2:1:1である構成単位を有し、下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成される多糖である、ジェランの水酸基を部分的に硫酸化した硫酸化ジェランが、ヘパリン、LMWヘパリンと同様の抗血液凝固活性を有することが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
Figure 2007099875
(式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
このように、硫酸化ジェランは、医療材料として使用されてきたヘパリンの代替材料や新たな医療材料として有用な物質であるが、これらの作用における効果は、硫酸化度により異なり、硫酸化度が高いほど効果も高いことが報告されている(例えば、特許文献3)。しかしながら、これまでに報告されている硫酸化ジェランの硫酸化度は、20〜50%程度のものがほとんどであり、高いものでも70〜80%であったため、それ以上の高硫酸化度の硫酸化ジェランについて、それぞれの機能における効果を確かめることができなかった。
このように、これまで報告されている硫酸化ジェランの硫酸化度がせいぜい80%までであったのは、それ以上の硫酸化が困難であったことが挙げられる。ジェランの硫酸化には、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)中でクロロスルホン酸を作用させる方法(例えば、非特許文献1参照)や、DMF中でDMF/SO複合体を作用させる方法(例えば、非特許文献2参照)や、脱水ピリジン中で三酸化硫黄錯体を作用させる方法(例えば、非特許文献3参照)等が知られているが、いずれの方法においても、硫酸化度80%のジェランまでしか作製できなかった。また、硫酸化ジェランを合成する原料のジェランの分子量が大きいと、硫酸化ジェラン合成過程に支障をきたすため、これまで高分子の硫酸化ジェランは合成されていない。
特開2004−2355 インターナショナル オブ ジャーナル オブ バイオロジカル マクロモレキュルズ(International Journal of Biological Macromolecules)28,381(2001) 人工臓器 26,1(1997) Journal of the Chemical Society 81(1959)
80%を超える水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化ジェランが提供できれば、これまで報告されている種々の機能をさらに高めることも可能であり、さらには今まで確認できなかった新たな効果も期待できる。
本発明の課題は、80%を超える水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化ジェランを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、硫酸化ジェランの原料となるジェランを構成するカルボン酸はカリウムなどと塩を形成した状態で存在しており、ジェランをフリー体に変換することで、溶剤への溶解性が向上し、その結果、ジェランと硫酸化剤との反応性が向上し、90%を超える水酸基が硫酸エステル化されている80kDa以上140kDa以下の硫酸化ジェランが得られることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は下記の各項に示された態様を有する。なお、本明細書において、「硫酸エステル化」を「硫酸化」と称することがある。また、「硫酸化多糖分子」及び「硫酸化ジェラン分子」という場合は、それぞれ1分子を表し、「硫酸化多糖」及び「硫酸化ジェラン」という場合は、それぞれ硫酸化多糖分子及び硫酸化ジェラン分子の集合体を表すこととする。「硫酸化多糖またはその塩」という場合、それらの混合集合体でも構わない。また、一般に「硫酸化ジェラン」と称する場合、意味上、その塩も含むこととする。
〔1〕下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成され、80%を超え、100%以下の水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化多糖分子またはその塩。
Figure 2007099875
(式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
〔2〕分子量が80kDa以上140kDa以下であることを特徴とする〔1〕項に記載の硫酸化多糖分子またはその塩。
〔3〕下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成され、全体の水酸基の80%を超え、100%以下が硫酸エステル化されている硫酸化多糖またはその塩。
Figure 2007099875
(式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
〔4〕平均分子量が80kDa以上140kDa以下であることを特徴とする〔3〕項に記載の硫酸化多糖またはその塩。
〔5〕下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成される多糖分子において、前記多糖分子が有する水酸基の80%を超え、100%以下を硫酸エステル化する方法であって、
前記多糖分子を、硫酸エステル化する前に、強酸条件下にて該多糖分子が有する水酸基をフリー体化することを特徴とする方法。
Figure 2007099875
(式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
〔6〕〔5〕項に記載の方法によって多糖分子を硫酸エステル化し、分子量が80kDa以上140kDa以下である硫酸化多糖分子を合成する、硫酸化多糖分子の合成方法。
〔7〕下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成される多糖において、前記多糖が有する水酸基全体の80%を超え、100%以下を硫酸エステル化する方法であって、
前記多糖を、硫酸エステル化する前に、強酸条件下にて該多糖が有する水酸基をフリー体化することを特徴とする方法。
Figure 2007099875
(式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
〔8〕〔7〕項に記載の方法によって多糖を硫酸エステル化し、平均分子量が80kDa以上140kDa以下である硫酸化多糖を合成する、硫酸化多糖の合成方法。
〔9〕前記強酸のpHが3以下であることを特徴とする〔8〕項に記載の方法。
本発明により、80%を超える水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化ジェランを提供することが可能になった。
以下に、本発明の実施の形態において実施例を挙げながら具体的かつ詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
本発明にかかる硫酸化多糖は、グルコース2分子とグルクロン酸1分子とラムノース1分子からなる構成単位の繰り返しによって構成されているジェランにおいて、全体の水酸基の80%を超え、100%以下が硫酸エステル化された硫酸化ジェラン及びその塩である。その際、硫酸化後の硫酸化ジェランの平均分子量は特に限定されるものではなく、高分子、例えば80kDa以上140kDa以下の分子量を有する硫酸化ジェランも合成可能である。
硫酸化ジェランを製造するための原料となるジェラン(gellan CAS 71010-52-1)は、自然界に存在する微生物の発酵産物や海藻からの抽出物が好ましいが、特に起源は限定されるものではない。原料のジェランの分子量は、特に限定されない。原料のジェランの分子量が高分子である場合、あらかじめ塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などの酸、あるいは水酸化ナトリウムなどのアルカリによる加水分解により低分子量化してから反応に用いてもよいが、本発明の方法では、高分子であっても、低分子化の処理無く硫酸化が行える。なお、天然由来のジェランの例としては、シュードモナス エロデア(Pseudomonas elodea)が生産するジェランを脱アシル化処理後に精製して得られるジェランが挙げられる。
原料のジェランは、通常構成するカルボン酸がカリウムなどと塩を形成して存在しているため、硫酸化工程に用いる溶剤への溶解性が低く、硫酸化剤との反応性が低い。高硫酸化度の硫酸化ジェランを得るためには、硫酸化工程の前に、原料となるジェランを塩酸、硫酸などの酸で、強酸性下に供して、ジェランをフリー体化する。これにより、溶剤への溶解性の向上と、硫酸化剤との親和性の向上を図ることができ、硫酸化の効率を上げることができる。ここで、強酸のpHは、4以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましい。
フリー体化したジェランの硫酸化の方法は、通常知られている方法が利用でき、特に限定されない。例えば、ジメチルホルムアミド中でフリー体化ジェランにクロロスルホン酸を作用させる方法や、カミデ ケンジ等の方法のように、ジメチルホルムアミド(DMF)中でフリー体化ジェランにDMF/SO複合体を作用させる方法、ジオキサン−SO複合体、トリメチルアミン−SO複合体、ピリジン−SO複合体などの無水硫酸複合体をフリー体化ジェランに作用させる方法、脱水ピリジン中で三酸化硫黄錯体を作用させる方法等が挙げられる。
このようにして得られた硫酸化ジェランは、その硫酸基が例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム等の陽イオンと塩を形成した状態であってもよいし、フリー体の状態であってもよく、その形態は何ら限定されるものではない。また、この硫酸化ジェランの中には、80%を超え、100%以下の水酸基が硫酸化された80000以上140000以下の硫酸化ジェラン分子が存在する。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
==実験方法==
実施例において使用する測定方法は以下の通りである。
<1>平均分子量(kDa):合成した硫酸化ジェランを0.2mol/l−NaCl水溶液(イオン交換水にて調製)に1.0mg/mlの濃度で溶解し、同じNaCl水溶液を溶出液としたHPLCによってゲル濾過した。ここで、カラムはShodex Ionpak KS−804およびKS−Gを使用し、溶出物は示差屈折率検出器により検出した。予め、同じ条件で分子量既知のプルラン(Shodex STANDARD P−82)をゲル濾過して溶出時間と分子量の検量線を作成し、合成した硫酸化ジェランの溶出時間を検量線に当てはめることにより、硫酸化ジェランの平均分子量を決定した。
<2>水酸基の硫酸化率(%):原料ジェランが有する水酸基のうち硫酸エステル化された割合を百分率で表示した。合成した硫酸化ジェランの全S量をICPによる元素分析により測定し、硫酸化ジェラン本体から遊離した遊離S量をイオンクロマト分析装置(IC7000 横河電機株式会社製)にて定量した。クロマトグラフィーの条件は以下の通りである。
分離カラム:ICS-A23(横河製)
カラム温度:40℃
溶離液:3mmol/l 炭酸ナトリウム水溶液 流量 1ml/min
除去液:15mmol/l 硫酸水溶液 流量 1ml/min
最後に、全S量から遊離S量を差し引いた結合S量から水酸基の硫酸化率を算出した。
<3>ナトリウム塩及びカリウム塩の定量:試料20〜30mgを100mL石英ヒ゛ーカーに取った。硝酸10mLを加え、約5mLになるまでヒーターで加熱し、更に硝酸10mL、過塩素酸3mLを加え加熱すると、過塩素酸白煙を発生し分解した。その後塩酸5mL及び蒸留水5mLを加え、加熱した。放冷後、蒸留水にて50mL定容とし、ICP発光分析装置(IRIS/AP 日本シ゛ャーレルアッシュ社製)にて定量した(測定波長 Na 588.995nm、 K 766.490nm)。
==実施例==
ジェラン(和光純薬製)2gを水200mlに添加し、50℃(ロット1と3)または80℃(ロット2)で一晩攪拌して溶解させた。得られた溶液に塩酸をpH3.0以下になるまで添加し、攪拌しながら室温まで冷却することによりゲル化させた。ろ過後、沈殿物を水洗し、50℃で減圧乾燥により約1日乾燥してフリー体化ジェランの粉末を得た。なお、原料ジェランは73.7%がカリウム塩として存在し、フリー体化ジェランは3.5%がカリウム塩として残存している。
こうして得られたフリー体化ジェラン1.0gを窒素ガス中で脱水ピリジン100mlに添加し、ピリジン三酸化硫黄錯体を6.4g添加し、100℃で2時間(ロット1と2)または1時間(ロット3)反応させた。反応後ピリジンを留去し、水10mlに溶解させた。2倍量のアセトンを添加し、反応物を沈殿させ、ろ過にて回収した。回収した沈殿物を10mlの水に溶解し、1M水酸化ナトリウムにて中和し、再び2倍量のアセトンにて沈殿させ、回収した。この沈殿・回収を3回繰り返し、50℃の減圧乾燥にて1日乾燥して、硫酸化ジェランナトリウム塩粉末を得た。
表1に示すように、この硫酸化ジェランナトリウム塩の平均分子量は約80〜約140KDaであり、水酸基の硫酸化率は約50〜約100%であった。
Figure 2007099875
このように、あらかじめ原料のジェランをフリー体化させることにより、約80〜140kDaもの高分子の硫酸化ジェランが、約90%以上の高硫酸化率で得られた。この中には、約80〜140kDaの分子量を有し、約90%以上の高硫酸化率を有する硫酸化ジェラン分子が明らかに存在する。
==比較例1==
ジェラン(和光純薬製)1gを脱水ピリジンに添加し、酸処理を行わずに実施例1と同様の方法にて硫酸化ジェランナトリウム塩粉末を得た。
表2に示すように、硫酸化ジェランナトリウム塩の平均分子量は、約40〜約440kDaであり、水酸基の硫酸化率は、約6〜約15%であった。このように、原料のジェランを低分子化も酸処理を行わないで硫酸化しても、ロット1のように平均分子量は高分子になることもあるが、硫酸化率は低い硫酸化ジェランしか得られなかった。
Figure 2007099875
==比較例2==
ジェラン(和光純薬製)2gを0.5Mトリフルオロ酢酸水溶液200mlに添加し、80℃で30分間反応させた後、加水分解して低分子化した。得られた低分子化ジェラン1.0gを脱水ピリジン100mlに添加し、酸処理を行わないで、実施例1と同様の方法にて硫酸化ジェランナトリウム塩粉末を得た。
表3に示すように、この硫酸化ジェランナトリウム塩の平均分子量は、約7〜約30kDaであり、水酸基の硫酸化率は、約50〜約80%であった。このように、原料のジェランを低分子化することにより硫酸化率は向上するが、それでも、80%を超える硫酸化率は得ることができず、しかも平均分子量の低い硫酸化ジェランしか得られなかった。
Figure 2007099875

Claims (9)

  1. 下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成され、80%を超え、100%以下の水酸基が硫酸エステル化されている硫酸化多糖分子またはその塩。
    Figure 2007099875
    (式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
  2. 分子量が80kDa以上140kDa以下であることを特徴とする請求項1に記載の硫酸化多糖分子またはその塩。
  3. 下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成され、全体の水酸基の80%を超え、100%以下が硫酸エステル化されている硫酸化多糖またはその塩。
    Figure 2007099875
    (式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
  4. 平均分子量が80kDa以上140kDa以下であることを特徴とする請求項3に記載の硫酸化多糖またはその塩。
  5. 下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成される多糖分子において、前記多糖分子が有する水酸基の80%を超え、100%以下を硫酸エステル化する方法であって、
    前記多糖分子を、硫酸エステル化する前に、強酸条件下にて該多糖分子が有する水酸基をフリー体化することを特徴とする方法。
    Figure 2007099875
    (式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
  6. 請求項5に記載の方法によって多糖分子を硫酸エステル化し、分子量が80kDa以上140kDa以下である硫酸化多糖分子を合成する、硫酸化多糖分子の合成方法。
  7. 下記式(1)で示される構成単位の繰り返しによって構成される多糖において、前記多糖が有する水酸基全体の80%を超え、100%以下を硫酸エステル化する方法であって、
    前記多糖を、硫酸エステル化する前に、強酸条件下にて該多糖が有する水酸基をフリー体化することを特徴とする方法。
    Figure 2007099875
    (式中、Rはそれぞれ独立に選ばれるOHまたはOSO3Hである。)
  8. 請求項7に記載の方法によって多糖を硫酸エステル化し、平均分子量が80kDa以上140kDa以下である硫酸化多糖を合成する、硫酸化多糖の合成方法。
  9. 前記強酸のpHが3以下であることを特徴とする請求項8に記載の方法。

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