JP2007095363A - 電池用電極材料及び電池用電極材料の製造方法 - Google Patents

電池用電極材料及び電池用電極材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リチウムイオン2次電池のサイクル寿命特性と生産性を向上させ得る電極製造方法を提案すること。
【解決手段】 ロール52から繰り出された集電体の銅箔50上に、結着剤(バインダ)を含まない金属ガラスによる合金粉体40の形態で供給される負極活物質41bをスキージ56により薄く供給する。そして、非酸化性ガスをアシストガスとしたレーザ光Lを混合粉体40の側からスキャンしながら照射・加熱して銅箔50に粉体40を固着させ1層目の負極活物質41bを形成する。そして、銅箔50を巻き戻して同様の処理を繰り返すことにより、銅箔50上に負極活物質41bを連続的に所望の厚さまで形成することができるようにすると共に、負極活物質41bへのリチウムイオンの吸蔵・放出に伴う膨張収縮に対して十分な耐性を持たせるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ノート型パーソナルコンピュータなどの電子機器類、精密機器類などに装着されるリチウムイオン電池の電池用電極材料及び電池用電極材料の製造方法に関する。
ビデオ・カメラやノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話などの高機能電子機器は、比較的消費電流が大きいため、電池は重負荷に耐えられることが必要である。このため、これらの電子機器の主電源やバックアップ用電源としてリチウムイオン電池が使用されている。このリチウムイオン電池は、高エネルギー密度を有し、自己放電も少なく軽量であるという優れた特長をもっている。
そして、近年では省資源の観点から繰返し充電することができることが求められ2次電池としての需要が多くなっている。
しかし、このリチウムイオン2次電池では、充放電サイクルの進行に伴い、負極において充電時にリチウムがデンドライト状に結晶成長し、このデンドライト状の結晶が正極に到達して内部短絡に至る可能性が高いという問題点となっていたが、集電体である負極基材に銅箔を用いると共に負極活物質担持体として炭素系材料を使用することにより大きく改善され、実用化されるに至っている。
すなわち、負極に負極活物質担持体としてカーボンやグラファイトなどの炭素系材料を使用したリチウムイオン2次電池では、化学的、物理的方法によって予め負極の炭素系材料に担持させたリチウム及び正極活物質の結晶構造中に含有させたリチウム(例えば、コバルト酸リチウムLiCoO2)及び電解液中に溶解したリチウムのそれぞれが、充放電時に負極において炭素層間へ吸蔵(ドープ)されまた炭素層間から放出(脱ドープ)される。このため、充放電サイクルが進行しても負極において充電時にデンドライト状の結晶の析出は見られずに内部短絡を起こしにくく、良好な充放電サイクル特性を示す。
このように従来、リチウムイオン2次電池用負極としては、集電体である銅箔に活物質である黒鉛などの炭素系材料を塗布した材料が主に使用されている。そして、リチウムイオン2次電池用負極には、単位重量当たり取出すことができるエネルギーが大きいこと(高エネルギー密度)と、充放電サイクル寿命が優れていることなどが必要とされるが、この点から黒鉛を見ると、理論エネルギー容量は低い(372mAh/g)ものの、優れた充放電サイクル寿命を有するものといえる。
しかし、近年さらなる小型・軽量化に対応するため、黒鉛などの炭素系材料の代わりに理論エネルギー容量がより高い(993mAh/g)錫が注目され、錫や錫合金を負極材料に用いたリチウムイオン2次電池が研究開発されている。
一方、電池構造として、図8に示すように、帯状の正極と帯状の負極とを帯状のセパレータを介してその長さ方向に巻回することによって構成される渦巻式の巻回電極体構造が有効である。この巻回電極体構造では、電極面積が大きくとれるために比較的消費電流の大きい、重負荷による使用にも耐えることができる。
そして巻回電極体では、電極面積を大きくしかつ活物質又は活物質担持体を限られた空間内にできるだけ多く充填できるように電極を薄くすることが電池性能向上の点から望ましい。
なお、図8で符号5は電池缶、7は正極、11は負極リード、12は正極リードである。
このような、集電体とされる銅箔上に活物質が設けられた電極に必要とされる要件としては、a)充放電に伴うリチウムイオンが透過し易いように多孔質であること、b)電子の伝導経路が十分確保されるように電気抵抗が低いこと、c)活物質の充填度が大きいこと、などが挙げられる。
そして、従来、集電体とされる銅箔上に活物質が設けられる電極やその製造方法には、特許文献1〜4に開示されているものが知られている。
特許文献1には、リチウムイオン2次電池に代表される非水電解液2次電池用電極板及び該電極板の製造方法に関するものが記載されている。
この非水電解液2次電池用電極板の製造方法は、少なくとも活物質と結着剤(バインダー)とを混錬して電極塗工液を調製する工程と、この電極用塗工液を集電体上に塗工する工程と、集電体上に塗工された塗工液を乾燥して活物質が含有された塗工膜を形成する工程を有する非水電解液2次電池用電極板を製造する非水電解液2次電池用電極板の製造方法において、電極塗工液を2回以上の塗工工程及び乾燥工程に分けて塗工、乾燥して
所定の膜厚の塗工膜を集電体上に形成し、且つ1回目の塗工工程及び乾燥工程によって形成される塗工膜の乾燥膜厚が、2回目の塗工工程及び乾燥工程によって形成される2回目のみの塗工膜の乾燥膜厚よりも厚く、且つ更に塗工回数が増加した場合には、塗工回数が増加するにつれてそれぞれの工程で形成される塗工膜の乾燥膜厚が順次減少する様に構成したものである。
この非水電解液2次電池用電極板の製造方法では、集電体上に電極塗工液を塗工処理、乾燥処理して塗工膜を形成する際に、集電体界面における結着剤の存在量を減少させることなく塗工膜を形成することによって、集電体と塗工膜との密着性を損なうことなく十分な厚みの塗膜を形成させることができ、また、従来よりも速い乾燥を可能とすることによって、電極板の製造における生産性を向上させることが可能となる。
特許文献2には、集電体上に活物質層を形成するリチウムイオン2次電池用電極の製造方法に関するものが記載されている。
このリチウムイオン2次電池用電極の製造方法は、蒸着源に含まれる蒸着材料を加熱することにより蒸発させて堆積する蒸着法を用いて、リチウムと合金化する活物質を含む活物質層をリチウムと合金化しない金属を含む集電体上に形成する工程と、蒸着源に含まれる蒸着材料を加熱することにより蒸発させて堆積する際に、集電体と蒸着源との間に少なくとも1回物理的に遮断する工程を備えるようにしたものである。
このリチウムイオン2次電池用電極の製造方法では、堆積する際に、集電体と蒸着源との間を少なくとも1回物理的に遮断されるため、集電体の温度上昇に起因する劣化が抑制されると共に、集電体上の活物質層の加熱も抑制されるため活物質層中に導入される酸素の量を低減することができる。その結果、容量低下の抑制と共に、初期充放電特性や充放電サイクル特性の低下を抑制することができる。
特許文献3には、リチウムイオン2次電池に代表されるアルカリ金属イオンの可逆的な吸蔵・放出を利用した非水系2次電池用負極材料に関するものが記載されている。
この非水系2次電池用負極材料の製造方法は、原料を加熱して溶融して溶融物を得る工程と、溶融物を凝固させる工程とを含む非水系2次電池用負極材料の製造方法であって、原料を溶融する工程と溶融物を凝固させる工程において材料の温度が300℃以上の温度域にある過程を非酸化性雰囲気中で実施するようにしたものである。
この非水系2次電池用負極材料の製造方法では、合金粉体からなる非水系2次電池用負極材料の粉体の比電気抵抗を一定以下とすることにより、放電容量とサイクル寿命の何れも良好な負極材料を確実に得ることができる。
特許文献4には、リチウムイオン2次電池を対象とするものではないが、電気自動車などに用いられるニッケル水素電池、ニッカド水素電池などの2次電池としての基本性能を高め得るようにした2次電池負極板の製造方法に関するものが記載されている。
この2次電池負極板の製造方法は、一対の圧延ロール間に、多数の貫通孔を有する薄板状の芯材を通しながら、水素吸蔵合金粉末を芯材の表面に供給して加熱圧延を行い、この芯材の両面に対し水素吸蔵合金粉末を焼結固着させるようにしたものである。
この2次電池負極板の製造方法では、芯材に対して水素吸蔵合金粉末を有機バインダを使用することなく強固に且つ粒子同志を大きく結合させて固着し得、水素吸蔵合金粉末の粒子相互間を電気的に接続し且つ芯材と水素吸蔵合金粉末との接触面積を大きく確保して良好な導電性ネットワークを形成させることなどができる。
特開平09−134718号公報(第2頁左下,第3頁右上) 特開2005−158633号公報(第2頁左下,図1) 特開2002−246017号公報(第2頁左下から右上,第9頁右) 特開2001−68105号公報(第2頁,第6頁右下,図1)
しかしながら、例えば錫を用いた負極活物質は、錫単独では炭素系材料よりも理論エネルギー容量は大きいが、充放電によるリチウムの吸蔵、放出により約3.6倍もの体積変化が生じる。このため、充放電の繰返しにより錫自体の体積変化に伴う割れが発生し、微粉化が進み電極基材から脱落して充放電に寄与しなくなり、充放電サイクル寿命が低下するという大きな問題を抱えていることが知られている。
また、従来知られている電極の製造方法は、特許文献1に記載されている、活物質と結着剤(バインダー)とを混錬して電極塗工液を集電体上に塗工、乾燥して電極を形成する方法では、溶媒が乾燥により除去されるため活物質を多孔質に形成することができるが、この結着剤自体の存在により活物質の充填度の向上が妨げられると共に、電気抵抗を増大させてしまう不都合がある。
また、特許文献2に記載されている、蒸着などにより集電体上に電池用の活物質を堆積させる方法では、活物質自体の充填率は向上するものの、膜としては多孔質とすることが難しく、リチウムイオンの透過性が不十分となる不都合がある。
また、特許文献3に記載されている、加熱により溶融させたのち凝固させる方法では、一般にバッチ処理により加熱、冷却することになるため、熱処理時間が長くなる不都合があった。
さらに、特許文献4に記載されている、合金粉末のみをバインダレスで芯材に圧延ロールを用いて焼結固着させる方法では、合金粉末同士は多孔質で電気抵抗も小さく形成され充填率も確保されるものの、芯材にある程度の厚さと強度を有するものを用いる必要があり負極板そのものの厚さが大きくなるため小型化に適さない不都合がある。
本発明はかかる点に鑑み、生産性が良好で、充放電サイクル寿命を確保すると共に、リチウムイオン2次電池に使用して好適な電池用電極材料及び電池用電極材料の製造方法を提案するものである。
上記課題を解決するため、本発明はリチウムイオン2次電池に用いる電池用電極材料において、電池用電極を、金属ガラスからなる粉体状の電極活物質を集電基材上に結着・固定したものである。
このように構成した電池用電極材料によれば、電極活物質は、金属でありながら酸化物ガラスのように安定な非晶質で、原子配列に規則性がなく特定の滑り面がないため強靭性を有する金属ガラスからなるため、充放電サイクルに伴う負極活物質の膨張収縮への耐性を改善することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明は集電基材上に電極活物質を固定する電池用電極材料の製造方法において、金属ガラスからなる粉体状の電極活物質を所定の薄さに設ける第1工程と、非酸化性の雰囲気中で粉体状の電極活物質の側から加熱し、この加熱のエネルギーにより粉体状の電極活物質同士の結着及び電極活物質の集電基材への固定を行う第2工程と、を有し、第1及び第2工程を集電基材上の電極活物質が所定の厚さになるまで繰返し行なうようにしたもので、集電基材を例えば銅箔ロールから繰り出されて連続的に供給されるようにした銅箔とし、粉体状の電極活物質の加熱をレーザ光或いは電子線照射により行うようにしたものである。
このように構成した電池用電極材料の製造方法によれば、集電基材上に薄く層状に設けた粉体状の電極活物質に対しこの側から加熱して粉体状の電極活物質を僅か溶解させ、粉体状の電極活物質と集電基材とを固定することができる。そして、この上に新たに粉体状の電極活物質を層状に設けてから、さらに加熱して先の電極活物質に対して新たな電極活物質を結着することができるので、複数回繰り返して所望の厚さまで結着剤(バインダ)を用いずに集電基材上に電極活物質を形成することができる。このとき、酸化による電気抵抗の増大を回避しつつ銅箔の集電基材に対して活物質を連続的に固定すると共に活物質同士を結着することができる。また、活物質の粉体粒径と加熱条件により結着後の多孔質の状態を変化させ所望の充填率に調整することができる。
本発明電池用電極材料によれば、充放電サイクル寿命に優れた負極とすることができる。
また、本発明電池用電極材料の製造方法によれば、結着剤(バインダ)を用いずに基材への活物質の形成処理を連続的に行なうことができるので、生産性が向上すると共に電極活物質の充填性の向上と電気抵抗の改善を図ることができ、粉体の粒径や加熱条件により電極活物質の多孔質性を所望に調整でき電池性能を改善することができる。
先ず、本発明電池用電極材料を実施するための最良の形態の例を、図2,図8を参照して説明する。
本例の電極材料が用いられる電池構造として、図8に示すように、帯状の負極1と帯状の正極2とを帯状のセパレータ3を介してその長さ方向に巻回されて構成される、渦巻式の巻回電極体構造で説明する。この巻回電極体構造では、電極面積を大きくとることができるため比較的消費電流が大きく重負荷となる電子機器での使用にも耐えることができる。
そして巻回電極体では、電池性能向上の点から電極面積を大きくしかつ活物質又は活物質担持体を限られた空間内にできるだけ多く充填できるように電極が薄く形成される。
以下では、負極1を例に説明する。
図2は、上述図8に示すリチウムイオン2次電池の帯状の負極1を取り出し展開した負極材料41の斜視図である。図で41aは負極集電体である銅箔、41bは銅箔41aの面上に層状に形成された金属ガラスの粉体からなる負極活物質である。
このように、帯状に形成された負極材料41がセパレータ3を介して正極材料と共に巻回され、図8に示すように、負極1及び正極2として収納され電池が構成される。
ここで、金属ガラスは、金属でありながら酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)で、高温で容易に変形(粘性流動)できるものであり、原子配列が無秩序であるため結晶合金では存在する特定の滑り面がなく機械的強度に優れる特長を有している。
本例では、負極活物質とされる金属ガラスにMg−Ni−Snによる合金を粉体にしたものを用いている。
図3は、負極材料41の断面を拡大して示した構造の模式図である。この負極材料41は、例えば粒径20μmのTi−Cu−Ni−Sn−Nbによる合金粉体40を約20μm厚の銅箔41aの片面に、約50μmの厚みとなるようにバインダを用いずに非酸化性の雰囲気中で固着させたものである。
このとき、銅箔41aの一面上で負極活物質41bとなる合金粉体40が溶融により固着され、さらに合金粉体40が完全に溶解することがない加熱条件によりその表面のみが溶融され互いに結着される。そして、合金粉体40の粒子間に電解液が含浸できるような空間が残存するようにする。
このように構成した電池用電極材料によれば、加熱され結着された電極活物質である合金粉体40自体が変形し易いため、充放電サイクルに伴うリチウムイオンの吸蔵・放出による電極活物質の膨張収縮の耐性が向上しサイクル寿命を長くすることができる。
次に、本例の電池用電極材料の製造方法を実施するための最良の形態の例を図1〜図8を参照して説明する。
図1は、負極材料41の製造装置の構成の説明図である。負極材料41の製造装置は、ロール状に巻回された銅箔50を供給するための繰出しロール52と処理後の銅箔50を巻き取る巻取りロール53と図示しないロール駆動制御機構と、合金粉体40を供給するホッパ55と、銅箔50上に供給された合金粉体40を所定厚に均(なら)すスキージ56と、このスキージ56を駆動するスキージ駆動機構51及びレーザ光照射機構57などから構成される。
銅箔50は、厚さが例えば約20μmで、幅が約300mmで長さが数mのもので、当初は繰出しロール52に巻回される。そして、一端が巻取りロール53に固定される。そして、図示しないロール駆動制御機構により、図1に示す両矢印の左右の向きに、所定量移動自在とされる。
ホッパ55は、底に設けられたスリット状の開口を開閉自在とする蓋が設けられた断面がラッパ状の容器である。そして、底の蓋を所定時間開くことでホッパ55内に供給された粉体40が、所定量だけ銅箔50上の幅方向に細長く供給されるようにしている。
スキージ56は、銅箔50上に供給された粉体40を、所定厚さとなるように均すもので、粉体40の厚さの精度を確保するため耐磨耗性を有する金属などで作製される。
スキージ駆動機構51は、図1に示す矢印のように、スキージ56を銅箔50上面との間で所定の間隙となるように下降自在とすると共に、銅箔50上面に略平行に移動自在としてスキージ動作を行なわせることができるようにしている。
レーザ光照射機構57は、図4Aに示すように、例えばYAGレーザ、あるいはCO2(炭酸ガス)レーザなどを用いたレーザ発振器58と、この発振器58からのレーザ光を照射部付近まで導く光路59と、光路59により導かれたレーザ光を所定照射スポット径まで絞るレーザ集光系60及びこのレーザ集光系60を移動駆動する図示しないスキャン機構などから構成される。
レーザ集光系60には、図4Bに示すように、例えば光路59からのレーザ光を略鉛直方向に反射する反射鏡60aと、ビーム径を小さく絞るための集光レンズ60bと、加熱部分の酸化を抑制するため不活性ガスによるアシストガス54aをレーザ光の照射部分に吹き付ける切断ノズル60cが設けられる。そして、レーザ集光系60は、図示しないスキャン機構により、図1に示す紙面の前後方向に移動自在とされる。
このように構成された負極材料41の製造装置では、ホッパ55から銅箔50上に供給された合金粉体40が、ロール駆動機構により移動されたのちスキージ56で所定の厚さと幅に均される。そして、この状態でレーザ集光系60を、図1に示す前後方向にスキャンすると共に、銅箔50を僅かずつ右方向に移動させることで、均された合金粉体40の所望の範囲について、その上方からレーザ光を照射して加熱し銅箔50上に合金粉体40を固着させると共に、合金粉体40同士を結着させることができる。
以下、負極材料41の製造手順を、図5〜図6を参照して説明する。
先ず、銅箔50上への合金粉体40の供給を側面図5A〜D,平面図6A〜Eを参照して説明する。
図5A及び図6Aに示すように、ホッパ55内の合金粉体40が所定量、銅箔50上に供給される。
そして、図5B及び図6Bに示すように、図示しないロール駆動制御機構により、銅箔50が所定距離だけ矢印の方向に駆動され、粉体40がスキージ56の図に示す右側に配するようにされる。つまり、銅箔50が所定量だけ繰出しロール52から繰り出されると共に巻取りロール53に巻き取られる。
その後、図5Cに示すように、スキージ56の下面が銅箔50の上面に対して所定の間隙、例えば50μmとなるように、スキージ駆動機構(図1)により下降駆動され、下降した状態でスキージ56が図5C及び図6Cに示す矢印の方向に駆動される。このときの、均されて薄い層とされた粉体を40aで示す。
そして、図5Dに示すように、スキージ56自体は元の図5Aに示す位置に戻される。
次に、図6Dに示すように、レーザ集光系60を図に示す上下方向にスキャンすると共に、銅箔50を図に示す右方向に間欠移動させながら、レーザ光を粉体40の上方から照射して加熱し、銅箔50と粉体40とを固着させると共に、粉体40同士を結着させる。固定された状態の粉体を40bで示す。この固定された粉体40bが負極活物質41bとなる。
そして、より厚く負極活物質41bを形成するときは、銅箔50を図6Dに示す左方向に、図5A及び図6Aの位置まで巻き戻してさらに粉体40を供給し、スキージ56を銅箔50上面から例えば100μmの高さまで下降させてから上述と同様の図5A〜D及び図6A〜Dの手順により粉体40bをさらに積層することができる。
そして、図6Eに示すように、粉体40の積層処理により所望の厚さの負極活物質41bが形成されたとき、銅箔50を図の矢印に示す右方向に移動させると共に、活物質41bが形成された銅箔50を所定量巻取りロール53に巻き取る。
上述図5A〜D及び図6A〜Eに示す処理を繰り返すことにより、ロール状とされた銅箔50上に帯状の負電極材料41bが連続的に複数形成される。そして、巻取りロール53の帯状の負極活物質41bが複数形成された銅箔ロールは、別の整形処理装置により所定の寸法に切り出されて負電極材料41とされる。
なお、銅箔50上でスキージ56により均される粉体40aの厚さは、当該レーザ光照射機構57によるレーザ光の照射したとき、銅箔50と粉体40aとが固着すると共に、粉体40同士が結着するのであれば、ここで示した約50μmの厚さに限らず、レーザ光照射機構57の性能により適宜変更することができるものである。
以下、本発明による実施例について、図2,図7を参照して説明する。
図7は本実施例のリチウムイオン2次電池の概略的な縦断図面であり、上述図2はこの電池に用いることのできる帯状の負極材料41の斜視図である。この電池を以下のように作製した。
まず、帯状の負極材料41は、粒径それぞれ20μmのTi−Cu−Ni−Sn−Nb(モル比47:15:14:14:10)による合金粉体40を用意し、これをスキージ56により50μmの厚みとなるように銅箔50上に均す。この銅箔50を巻き取りにより移動させつつレーザにより加熱焼結させ、電極を作製した。処理の雰囲気は、アシストガスを窒素ガスとして行った。
なお、成形後の負極活物質41bの層の膜厚は完全には溶解していないので約50μmであり、帯状の負極材料41の幅は41.5mm、長さは290mmとした。
次に、正極材料42は次のようにして作製した。炭酸リチウム0.5モルと炭酸コバルト1モルとを混合して900℃の空気中で5時間焼成することによって、LiCoO2 を得た。
このLiCoO2 を正極活物質とし、このLiCoO2 91重量部に導電剤としてのグラファイト6重量部と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して、正極活物質を調製した。この正極活物質を溶剤N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー(ペースト状)にした。
次に、この正極活物質スラリーを、厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔である正極集電体10の両面に均一に塗布してから、自然対流式電機乾燥装置により120℃で正極活物質中の溶剤を乾燥し、この乾燥後にローラプレス機により圧縮成型して正極集電体10の両面に正極活物質42aの層を有する帯状の正極材料42を得た。
なお、成型後の正極活物質42aの膜厚は両面共に90μmで同一であり、帯状の正極材料42の幅は39.5mm、長さは240mmとした。
以上のように作製した帯状の負極材料41と、帯状の正極材料42と、厚さが25μmで幅が44mmの微多孔性ポリエチレンフィルムから成る一対の帯状のセパレータ3a、3bとを用いて、負極材料41、セパレータ3a、正極材料42、セパレータ3bの順に4層に積層させ、この4層構造の積層電極体をその長さ方向に沿って負極材料41を内側にして渦巻状に多数回巻回することによって巻回電極体15を作製した。この際、巻回電極体15の巻回最終端部を接着テープによって固定した。
この巻回電極体15の中心部の中空部分の内径は3.5mm、外径は13.9mmであった。なお、この中空部分に巻芯33が位置している。
上述のように作製した渦巻式の巻回電極体15を図7に示すように、ニッケルめっきを施した鉄製の電池缶5に収容した。
また、負極材料41及び正極材料42の集電をそれぞれ行うために、ニッケル製の負極リード11を予め負極集電体41aに取付け、これを負極材料41から導出して電池缶5の底面に溶接し、またアルミニウム製の正極リード12を予め正極集電体42aに取付け、これを正極材料42から導出して金属製の安全弁34の突起部34aに溶接した。
その後、電池缶5の中にプロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンとの等容量混合溶媒にリチウム塩のLiPF6 を1モル/1モルの割合で溶解した非水電解液を注入して、巻回電極体15に含浸させた。
この前後に、巻回電極体15の上端面及び下端面に対向するように、電池缶5内に円板状の絶縁板4a及び4bをそれぞれ配設した。
この後、電池缶5、互いに外周が密着している安全弁34及び金属製の電池蓋7のそれぞれを、表面にアスファルトを塗布した絶縁封口ガスケット6を介してかしめることによって、電池缶5を封口した。これにより電池蓋7及び安全弁34を固定するとともに電池缶5内の気密性を保持させた。また、このとき、ガスケット6の図7における下端が絶縁板4aの外周面と当接することによって、絶縁板4aが巻回電極体15の上面側と密着する。
以上のようにして、直径14mm、高さ50mmの円筒型リチウムイオン2次電池を作製した。この実施例1の電池を便宜上電池Aとする。
なお、上記円筒型リチウムイオン2次電池は、二重の安全装置を構成するために、安全弁34、ストリッパ36、これらの安全弁34とストリッパ36とを一体にするための絶縁材料から成る中間嵌合体35を備えている。図示省略するが、安全弁34にはこの安全弁34が変形したときに開裂する開裂部が、電池蓋7には孔が設けられている。
比較例
比較例の電池は、負極材料を従来から用いられている構成とし、他は上述電池Aと同じ手順により作製した。
負極材料の出発原料としての石油ピッチに酸素を含む官能基を10〜20重量%導入する酸素架橋をした後、この酸素架橋された前駆体を不活性ガスの気流中にて1000℃で焼成することによって、ガラス状炭素に近い性質を持った炭素質材料を得た。この炭素質材料を粉砕し、平均粒径10μmの炭素質材料粉末とした。
以上のようにして得た炭素質材料を負極活物質担持体とし、この炭素質材料の粉末90重量部と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部とを混合し、負極活物質を調製した。この負極活物質を、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー(ペースト状)した。
次に、この負極活物質スラリーを厚さ10μmの帯状の銅箔である負極集電体41aの両面に均一に塗布してから、自然対流式電気乾燥機により90℃で負極活物質スラリー中の溶剤を乾燥し、この乾燥後にローラプレス機により圧縮成型して図3に示すように負極集電体41aの両面に負極活物質の層を有する帯状の負極材料41を得た。上記乾燥は、上述の自然対流式電気乾燥機中で、設定温度を90℃にして、この電気乾燥機内の雰囲気温度を90℃としながら空気を自然対流させながら行った。
なお、成形後の負極活物質の膜厚は両面共に90μmで同一であり、帯状の負極材料41の幅は41.5mm、長さは250mmとした。
そして、実施例1において説明した正極材料42の膜厚を両面共に80μm、長さは200mmとする以外は同様に、この負極材料41と組み合わせて、直径14mm、高さ50mmの円筒型リチウムイオン2次電池を作製した。この比較例の電池を便宜上電池Bとする。
このようにして作製した電池Aと電池Bの電池容量を測定した結果、電池Aの電池容量が電池Bよりも1.2倍の容量が得られることが分かった。
これは、負極材料41がTi−Cu−Ni−Sn−Nbの合金粉体40を加熱処理して適正な多孔質性を有するようにしたため、電池Bによる炭素質材料よりも効率的にリチウムイオンを吸収・放出することができることによるものと考えられる。
本例の電池用電極材料の製造方法によれば、結着剤(バインダ)が不要で非酸化性ガス雰囲気中での処理であるため、電極活物質の充填性の向上と電気抵抗を低減することができると共に、電極活物質の多孔質性を制御性の良いレーザ光により適正化させることができるのでリチウムイオンの拡散性を確保しサイクル寿命の向上に寄与させることができる。
次に、本例の電池用電極材料の製造方法を実施するための最良の形態の他の例を図9〜図12を参照して説明する。以下では、この図9〜図12を説明するに図1〜図8に対応する部分には同一の符号を付し説明する。
本例の電極材料の製造方法は、上述例ではレーザ光を照射して加熱したのに対し、電子線を照射して行うようにした点が異なる。
図9は、負極材料41の製造装置の構成の説明図であり、製造装置は、大きくは電子線照射機構57及び処理チャンバ60などから構成される。
処理チャンバ60には、図9に示すように、ロール状に巻回された銅箔50を供給するための繰出しロール52と処理後の銅箔50を巻き取る巻取りロール53と図示しないロール駆動制御機構と、合金粉体40を供給するホッパ55と、銅箔50上に供給された合金粉体40を所定厚に均(なら)すスキージ56と、このスキージ56を駆動するスキージ駆動機構51、及び電子線照射機構57の照射部59が設けられる。
なお、処理チャンバ60には図示しない作業用の開閉扉と、真空排気装置により単独で真空排気できるように構成される。
銅箔50は、上述図2及び3例と同様、厚さが例えば約20μmで、幅が約300mmで長さが数mのもので、当初は繰出しロール52に巻回され、一端が巻取りロール53に固定される。そして、図示しないロール駆動制御機構により、図9に示す両矢印の左右の向きに、所定量移動自在とされる。
ホッパ55は、上述例と同様の容器で、底の蓋を所定時間開くことでホッパ55内に供給された粉体40が、所定量だけ銅箔50上の幅方向に細長く供給されるようにしている。そして、ホッパ55への粉体40の供給は、処理チャンバ60の外部まで延設された配管55aから行なわれ、この配管55aには真空保持のためのバルブ55bが設けられる。
スキージ56とスキージ駆動機構51も上述図1例と同様のものである。
そして、後述する電子線の照射部59が処理チャンバ60の上方に設けられると共に、照射部59と対向し銅箔50を挟んだ下側にビームコレクタ60aが設けられる。
電子線照射機構57は、図10に示すように、電源部58、照射部59及び図示しない制御部などからなっている。
電源部58は、熱電子を発生させるためのフィラメント電源58a、発生した電子線を引き出すためのエクストラクタ電源58b、そしてこの電子を加速するための高電圧電源598cなどから構成される。
照射部59は、真空容器内に横並びに設けられた複数のフィラメント59aで生じた熱電子をエクストラグリッド59bによって引き出し、さらにターミナルグリッド59cとの間にかけられた高電圧(70〜300kV)によって、電子を一気に加速する。そして、加速された電子は電子流となり、窓箔(薄いチタン箔)59dを通過して、処理チャンバ60の側に飛び出すことになる。このとき、二次的に発生するX線は処理チャンバ60に設けられるビームコレクタ60aによって遮蔽される(セルフシールド構造)。
そして、真空容器59dは専用の真空排気システム59eで高い真空度となるように排気され、電子の平均自由工程を確保し運動エネルギーが損なわれることなくカーテン状に電子線が照射できるようにする。
照射部59と処理チャンバ60とは、図10に示すように、それぞれ分離された真空室とされる一方、窓箔59dを介して照射部59からの電子線が処理チャンバ60内に導入できるようにしている。
ここで、窓箔59dは、例えば 薄いチタン箔で作製され、照射部59の真空を保持すると共に、処理チャンバ60内に銅箔50や合金粉体40を供給するときの真空破壊による大気圧復帰の影響が照射部59に及ぼさないように仕切っている。
また、本例では、負極材料41となる銅箔50を繰出しロール20,巻取りロール21にセットし、合金粉体40をホッパ55に供給した状態で全体として処理チャンバ60を真空排気するようにしているので、排気においては粉体40が大きく舞い上がることがないように排気口が配設される。
このように構成された負極材料41の製造装置では、先ず、処理チャンバ60内の繰出しロール20,巻取りロール21に銅箔50をセットし、合金粉体40をホッパ55に供給してからバルブ55b(図9)を閉止する。そして、処理チャンバ60内を所定の真空度になるまで排気する。
次に、ホッパ55から銅箔50上に粉体40を供給してから銅箔50をロール駆動機構により移動し、粉体40をスキージ56で所定の厚さと幅に均す。
そして、この状態で照射部59からカーテン状とされた電子線を、図9に示す前後方向に照射すると共に、銅箔50をゆっくり右方向に移動させる。これにより、均された粉体40の所望の範囲について、その上方から電子線を照射して加熱し銅箔50上に粉体40を固着させると共に、粉体40同士を結着させることができる。
以下、負極材料41の製造方法を、図9,図11,図12を参照して説明する。
なお、図11,図12は、説明のため処理チャンバ60を省略して示している。
先ず、図9に示す処理チャンバ60を大気圧に戻して図示しない作業用扉を開け、銅箔50のロールを繰出しロール52にセットしてから一端を巻取りロール53に固定する。そして、処理チャンバ60の作業用扉を閉じる。一方、電極活物質の合金粉体40は処理チャンバ60の外部まで延設された配管55aからホッパ55に供給され、その後バルブ55bが閉止される。
それから、処理チャンバ60が所定の真空度まで真空排気される。
この所望の真空度とされた状態での、銅箔50上への合金粉体40の供給を側面図11A〜D,平面図12A〜Eを参照して説明する。
先ず、図11A及び図12Aに示すように、ホッパ55内の合金粉体40が所定量、銅箔50上に供給される。
そして、図11B及び図12Bに示すように、図示しないロール駆動制御機構により、銅箔50が所定距離だけ矢印の方向に駆動され、粉体40がスキージ56の図に示す右側に配するようにされる。つまり、銅箔50が所定量だけ繰出しロール52から繰り出されると共に巻取りロール53に巻き取られる。
その後、図11Cに示すように、スキージ56の下面が銅箔50の上面に対して所定の間隙、例えば50μmとなるように、スキージ駆動機構(図9)により下降駆動され、下降した状態でスキージ56が図11C及び図12Cに示す矢印の方向に駆動される。このときの、均されて薄い層とされた粉体を40aで示す。
そして、図11Dに示すように、スキージ56自体は元の図11Aに示す位置に戻される。
次に、図12Dに示すように、銅箔50を図に示す右方向にゆっくり移動させながら、電子線を粉体40aの上方から照射して加熱し、銅箔50と粉体40aの薄い層とを固着させると共に、粉体40同士を結着させる。固定された合金粉体を40bで示す。この固定された合金粉体40bが負極活物質41bとなる。
そして、より厚く負極活物質41bを形成するときは、銅箔50を図12Dに示す左方向に、図11A及び図12Aの位置まで巻き戻してさらに粉体40を供給し、スキージ56を銅箔50上面から例えば100μmの高さまで下降させてから図11A〜D及び図12A〜Dの手順により固着された粉体40bをさらに積層することができる。
そして、図12Eに示すように、粉体40の積層処理により所望の厚さの負極活物質41bが形成されたとき、銅箔50を図の矢印に示す右方向に移動させると共に、負極活物質41bが形成された銅箔50を所定量巻取りロール53に巻き取る。
上述図11A〜D及び図12A〜Eに示す処理を繰り返すことにより、ロール状とされた銅箔50上に複数の帯状の負極活物質41bが連続的に形成される。そして、巻取りロール53の帯状の負極活物質41bが複数形成された銅箔ロールは、別の整形処理装置により所定の寸法に切り出されて負電極材料41とされる。
なお、銅箔50上でスキージ56により均される粉体40の厚さは、当該電子線照射機構57により電子線を照射したとき、銅箔50と粉体40aとが固着すると共に、粉体40同士が結着するのであれば、ここで示した約50μmの厚さに限らず、電子線照射機構57の性能により適宜変更することができるものである。
この図9〜図12例で説明した電子線照射による電極材料の製造方法によって作製したリチウムイオン2次電池においても、上述図1〜図7例によるレーザ光照射によるものと同様の電池容量を得ることができた。
本例の電池用電極材料の製造方法でも上述図1〜図7例と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、結着剤(バインダ)が不要で真空雰囲気中での処理であるため、電極活物質の充填性の向上と電気抵抗を低減することができると共に、電極活物質の多孔質性を制御性の良い電子線により適正化させることができるのでリチウムイオンの拡散性を確保しサイクル寿命の向上に寄与させることができる。
本例ではリチウムイオン2次電池の負極材料として銅箔による集電体に、Ti−Cu−Ni−Sn−Nbによる5元合金を粉末化した負極活物質を固着させるようにしたが、これに限らず負極活物質として用いることができ非晶質性を有するものであれば他の合金粉末を用いることができる。
本発明電池用電極材料及び電池用電極材料の製造方法は、上述例に限ることなく本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成を採り得ることは勿論である。
本発明電池用電極材料の製造装置の実施の形態の一例の構成の説明に供する説明図である。 本発明電池用電極材料の形態の一例を示す負極材料の帯状の展開状態での外観斜視図である。 図2例のリチウムイオン2次電池の負極材料の断面構造を示す説明図である。 図1例の製造装置のレーザ光照射機構の一例を示し、Aは加熱源となるレーザ光供給部、Bは集光系の構成の説明図である。 本発明リチウムイオン2次電池の電極材料の製造方法の実施の形態の処理手順の一例を示し、Aは負極の混合活物質粉体の銅箔上への供給、Bは混合活物質粉体の移動、Cはスキージによる均し処理、Dはレーザ光による加熱処理(途中)を示す説明図である。 図5例の処理手順を銅箔の上方から見た説明図であり、Aは電極の混合活物質粉体の銅箔上への供給、Bは混合活物質粉体の移動、Cはスキージによる粉体の均し処理、Dはレーザ光による加熱処理、Dは加熱処理部の移動を示す説明図である。 本例の負極材料を用いたリチウムイオン2次電池の概略的な縦断面図である。 リチウムイオン2次電池の構造の説明図である。 本発明リチウムイオン2次電池の電極材料の製造装置の実施の形態の他の例の構成の説明に供する図である。 図9例の製造装置の電子線照射機構の一例の構成を示す説明図である。 本発明リチウムイオン2次電池の電極材料の製造方法の実施の形態の処理手順の一例を示し、Aは負極の混合活物質粉体の銅箔上への供給、Bは混合活物質粉体の移動、Cはスキージによる均し処理、Dは電子線による加熱処理(途中)を示す説明図である。 図11例の処理手順を銅箔の上方から見た説明図であり、Aは電極の混合活物質粉体の銅箔上への供給、Bは混合活物質粉体の移動、Cはスキージによる粉体の均し処理、Dは電子線による加熱処理、Dは加熱処理部の移動を示す説明図である。
符号の説明
40…合金粉体、41b…負極活物質、50…銅箔、52…繰り出しロール、53…巻取りロール、56…スキージ

Claims (5)

  1. リチウムイオン電池に用いる電池用電極材料において、
    前記電池用電極を、金属ガラスからなる粉体状の電極活物質を集電基材上に結着・固定した
    ことを特徴とする電池用電極材料。
  2. 集電基材上に電極活物質を固定する電池用電極材料の製造方法において、
    金属ガラスからなる粉体状の前記電極活物質を所定の薄さに設ける第1工程と、
    非酸化性の雰囲気中で前記粉体状の電極活物質の側から加熱し、該加熱のエネルギーにより前記粉体状の電極活物質同士の結着及び前記電極活物質の前記集電基材への固定を行う第2工程と、
    を有し、
    前記第1及び第2工程を前記集電基材上の前記電極活物質が所定の厚さになるまで繰返し行なうようにした
    ことを特徴とする電池用電極材料の製造方法。
  3. 請求項2記載の電池用電極材料の製造方法において、
    前記集電基材を銅箔とし、前記集電基材が銅箔ロールから繰り出されて連続的に供給されるようにした
    ことを特徴とする電池用電極材料の製造方法。
  4. 請求項2記載の電池用電極材料の製造方法において、
    前記粉体状の電極活物質の側からの加熱を、レーザ光の照射により行なうようにした
    ことを特徴とする電池用電極材料の製造方法。
  5. 請求項2記載の電池用電極材料の製造方法において、
    前記粉体状の電極活物質の側からの加熱を、電子線照射により行なうようにした
    ことを特徴とする電池用電極材料の製造方法。

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