JP2007094870A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置及び印刷方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007094870A
JP2007094870A JP2005285075A JP2005285075A JP2007094870A JP 2007094870 A JP2007094870 A JP 2007094870A JP 2005285075 A JP2005285075 A JP 2005285075A JP 2005285075 A JP2005285075 A JP 2005285075A JP 2007094870 A JP2007094870 A JP 2007094870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
image data
data
printing
print image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005285075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4572336B2 (ja
Inventor
Yoshio Mogami
善雄 最上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005285075A priority Critical patent/JP4572336B2/ja
Publication of JP2007094870A publication Critical patent/JP2007094870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4572336B2 publication Critical patent/JP4572336B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)

Abstract

【課題】1つのラスタの複数ビットの画像データを複数の走査で印刷する場合に,データ変換を伴うマスク処理と,伴わないマスク処理とを共通のマスクテーブルを用いて行う印刷装置を提供する。
【解決手段】マスクデータを不規則に配置したマスクテーブルと,複数ビットの画像データを不規則に分散すると共に一部で異なるような印刷画像データにデータ変換する変換テーブルと,前記マスクデータに基づいて1つのラスタ内の画像データを複数の走査の印刷画像データに不規則に分散させるマスク処理部とを有する印刷装置であって,マスク処理部が前記変換テーブルを用いて第1の走査の印刷画像データと,第2,第3の走査の印刷画像データとを抽出し,さらに共通のマスクテーブルを用いて前記第2,第3の走査の印刷画像データから,第2または第3の走査の印刷画像データを抽出する。
【選択図】図9

Description

本発明は,印刷装置に関し,特に複数ビットの画像データのマスク処理とデータ変換を共通のマスクテーブルを用いて行う印刷装置に関する。
インクを吐出する複数のノズルを備えるヘッドが印刷媒体上を走査しながら印刷を行うインクジェットプリンタなどの印刷装置においては,各ノズルのハード特性やインク吐出特性などが画像上に集中して画質が劣化してしまうことを防ぐために,従来から,幾つかの画質向上のための技術が紹介されている。例えば,下記特許文献1または特許文献2には,インターレース方式という技術が開示されている。また,下記特許文献3及び特許文献4には,シングリング方式またはマルチスキャン方式と呼ばれる技術が開示されている。
また,前記ノズル特性等を印刷対象の画像上で分散させるための技術としてマスク処理が提案されている。マスク処理では,マスクデータと呼ばれる0と1の羅列からなるデータを収めたマスクテーブルを用いて,印刷に用いられる各ドットの画像データに対して不規則にマスキングを行い,印刷される画像データを複数回のヘッド走査に分散させる。さらに,印刷するドットの大小を複数ビットで表現するような画像データに対するマスク処理では,各ドットの画像データに対する不規則なマスキングに加えて,複数の走査において大きさを変えたドットを同じ位置に重ねて印刷するようにデータ変換を行うことが,ノズル特性の規則性を分散する上で有効である。
上述したマスク処理を用いた印刷には幾つかの種類があり,例えば,複数のノズルを副走査方向に備えるノズル列において,その上端部及び下端部に備えられるノズルで印刷される画像データについて上記マスク処理を行うPOL(Part-line Overlap)印刷や,画像の全域にわたってマスク処理を行うFOL(Full Overlap)印刷,あるいは画像全域とノズルの上下端とでそれぞれマスク処理を行うPOLとFOLを組み合わせた印刷方式における処理などがある。
従来,マスク処理を行う場合には,前述した不規則な分散の効果を十分に得るために,マスク処理ごとに前記マスクテーブルを備える必要があった。特に,POLとFOLを組み合わせた印刷方式では複数のマスク処理が行われるので,例えば複数ビットの画像データに対して上述したようなデータ変換を伴うマスク処理を行い,データ変換を伴わないマスク処理も行う場合には,マスク処理ごとに別のマスクテーブルを備えることが必要になる。
米国特許第4,198,642号 特開昭53−2040号公報 特開平3−207665号公報 特公平4−19030号公報
しかしながら,従来の技術のように,それぞれのマスク処理ごとにマスクテーブルを備える方法では,マスク処理の高速化のために当該マスク処理をハードウェア化する際に,各マスクテーブル用の各メモリがチップ上に備えられることになり,それらの物理的占有面積が大きく,チップの小型化の障害となると共に,コストアップの要因となってしまう。
また,これら各マスクテーブル用のメモリを外部に持たせることもできるが,その場合には,外部メモリが別部品となってやはりコストアップの要因となってしまう。さらに,この場合には,外部メモリへのアクセスが必要になり,処理スピードが低下し,高速化の妨げとなってしまう。
そこで本発明の目的は,1つのラスタの複数ビットの画像データを複数の走査で印刷する場合に,データ変換を伴うマスク処理と,伴わないマスク処理とを共通のマスクテーブルを用いて行う印刷装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,1つのラスタ内の画像データであって複数階調を複数ビットで表現する画像データを印刷ヘッドの複数の走査で印刷する印刷装置において,マスクデータを不規則に配置したマスクテーブルと,前記画像データと複数ビットのマスクデータとの入力に応じて,当該画像データが表現する階調値で印刷有り,印刷無し,または当該画像データが表現する階調値とは異なる階調値で印刷有りを示す印刷画像データを出力するよう形成された変換テーブルと,前記1つのラスタ内の画像データを,前記マスクデータに基づいて前記複数の走査の印刷画像データに不規則に分散させる第1,第2の分散処理を行うマスク処理部とを有し,前記マスク処理部は,第1の分散処理では,前記画像データと前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータとの組合せに応じて,前記変換テーブルから第1の走査の印刷画像データと,第2の分散処理の対象となる印刷画像データとを抽出し,第2の分散処理では,前記抽出された第2の分散処理の対象となる印刷画像データから,前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータのうちいずれかのビットのマスクデータに基づいて,第2及び第3の走査の印刷画像データを抽出することを特徴とする。
上記第1の側面によれば,例えばFOLとPOLを組み合わせた印刷方式での分散処理において,1ラスタの複数ビットの画像データを複数の走査に分散する場合に,異なる分散処理で同じマスクテーブルを共有でき,マスクテーブル用のハードウェア資源を節約できるのでチップの小型化・コストの低減を図ることができる。
上記第1の側面において好ましい実施例によれば,前記マスク処理部は,前記マスクテーブルの第1の位置から読み出された複数ビットのマスクデータに基づいて前記第1の分散処理を行い,さらに前記マスクテーブルの当該第1の位置とは異なる第2の位置から読み出された複数ビットのマスクデータに基づいて前記第2の分散処理を行うことを特徴とする。よって,種類の異なる複数の分散処理において使用するマスクデータのパターンを異ならせることにより,より効果的にノズル特性の分散ができ,画質の向上を図ることができる。
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は,本発明を適用した印刷装置の実施の形態例に係る構成図である。図1のプリンタ1が本発明を適用した印刷装置である。複数ビットの画像データに対し,指定したマスクテーブル上の位置から連なる複数ビットのマスクデータを読み出して,これを用いたマスク処理を実行する。先頭位置として指定されるマスクテーブル上の位置の自由度を高めるとともに,読み出した複数ビットのマスクデータのいずれかのビットを用いることにより,複数種類のマスク処理で1つのマスクテーブルを共用する。なおかつ,マスク処理の効果を落とすことなく,また,そのための装置規模を小さく抑えつつ,高速に行おうとするものである。
本実施の形態例に係るプリンタ1は,一例として,カラーで印刷可能なインクジェットプリンタであり,図1に示すように,I/F2,CPU3,画像処理ユニット4,メモリ10,ローカルバス9,DSP11,及びヘッド12(印刷ヘッド)等で構成されている。ホストコンピュータなど外部から送信される印刷要求とその画像データは,I/F2を介してメモリ10に格納される。その後,受信された圧縮されている画像データに対して,画像処理ユニット4,DSP11等により,解凍処理,色変換処理,二値化処理,及びマスク処理がそれぞれ行なわれ,処理後のデータがヘッド12に出力される。ヘッド12では,転送される画像データに基づいて順次インクを吐出し,印刷媒体への印字を実行する。なお,本プリンタ1では,C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色のインクを吐出して印刷する。
I/F2は,ホストコンピュータなどプリンタ1外部とのインターフェースを司り,CPU3は,上記各種の画像処理を制御する。また,メモリ10は,画像処理ユニット4の外部に設けられたユニット外メモリであり,外部から受信した状態及び前述した各画像処理の処理後の状態における各画像データをそれぞれ所定領域に格納する。従って,解凍処理後のデータ,二値化処理後のデータ,マスク処理後のデータなどがそれぞれメモリ10に格納される。本プリンタ1の特徴であるマスク処理部7は,メモリ10に格納された二値化処理後のデータを読み出して処理し,処理後のデータをメモリ10に書き戻す。
画像処理ユニット4は,図1に示すように,パス制御部5,解凍部6,マスク処理部7,及びヘッド出力部8等を有し,具体的には,ASICで構成される。パス制御部5は,前記I/F2を介してプリンタ1に入力されたデータの転送制御を行い,解凍部6は,圧縮されている画像データの前記解凍処理を行う。
マスク処理部7は,本プリンタ1の特徴部分であり,二値化処理後の画像データに対して,ヘッド12の1回の走査で印刷される画像データを分散させるためのマスク処理を行う。また,当該マスク処理部7には,図示しないマスク処理に用いられるマスクテーブル71,及び変換テーブル72が備えられる。マスクテーブル71,変換テーブル72の構成については後述する。
ヘッド出力部8は,マスク処理後の画像データを読み込んで,ヘッド12に順次出力する部分である。
DSP11は,前述した色変換処理及び二値化処理を行うプロセッサ(Digital Signal Processor)であり,メモリ10内に格納された所定の画像データを読み出して処理を実行し,処理後のデータを再びメモリ10に書き戻す。
また,図1に示すように,画像処理ユニット4の各処理部とメモリ10は,各処理部で必要となるメモリ10とのデータ通信を高速に行うためのローカルバス9でつながれている。かかるローカルバス9は,いわゆるデータバスであり,画像処理ユニット4内の各処理部とCPU3をつなぐCPUバスは,画像処理ユニット4内において図示を省略している。
最後に,ヘッド12は,インクの色毎(CMYK毎)にノズル列121を有し,主走査方向に移動しながら,ヘッド出力部8から転送される各色の画像データに従って順次インク吐出を行い印刷媒体に印字を実施する部分である。
図2は,マスクテーブル71を例示した図である。図示されるように,マスクテーブル71は,縦横256の「1」又は「0」の数字で構成されるものであり,これらの数字をマスクデータと呼ぶ。複数ビットの画像データにおいては,例えば2ビットのマスクデータが,1ドットの画像データに対応している。なお,上記マスクテーブル71のサイズは一例であって,他のサイズにすることも可能である。
図3は,ヘッド12に備えられるノズル列121を模式的に示した図である。各色のノズル列121は,副走査方向に256のノズル122(例えば,Cの色は,C1〜C256)を有し,4つのノズル列121は,全体として主走査方向に移動しながらインク吐出を行っていく。なお,備えられるノズル122の数256は一例であって,他の数であっても構わない。
以上説明したような構成を有する本プリンタ1では,前述したように,マスク処理部について特徴を有している。以下,図4から図6を用いて画像データに対するマスク処理について説明し,図7から図10においては本実施形態における具体的な処理内容を説明する。
図4は,簡単のために1ビット画像データを例に取り,マスク処理の概要を説明する図である。1ビット画像データのマスク処理においては,図4(a)に示すラスタ(i)の画像データ,i1,i2,i3,i4,i5,…と,図4(b)に示す先頭位置からのマスクデータ,「1,1,0,0,1,…」とが一つずつ順番に掛け合わされる。かかる乗算の結果が図4(c)に示されている。すなわち,画像データi1には,最初のマスクデータ「1」が掛けられてそのままのデータとして残り,画像データi2には,2番目のマスクデータ「1」が掛けられて,これもそのままのデータとして残り,また,画像データi3には,3番目のマスクデータ「0」が掛けられて0という計算結果になっている。
このように,画像データにマスクデータを掛けることにより,「0」であるマスクデータに対応する画像データについては,元の値に関わらず0の値となり,当該画像データに対応するヘッド12におけるインク吐出については行わないことになる。従って,これら画像データについては,マスキングされたことになり,当該ラスタについての2回目の走査において,インク吐出の対象となるように処理される。
当該ラスタの2回目の走査においては,前記読み出したマスクデータを反転した後に画像データに乗算する。すなわち,読み出されたマスクデータが「1」である場合には「0」として,また,読み出されたマスクデータが「0」である場合には「1」として,乗算を行う。図4の例では,前述のように,マスクデータ,「1,1,0,0,1,…」が読み出され,「0,0,1,1,0,…」と反転されて,画像データ,i1,i2,i3,i4,i5,…と掛け合わされる。
図4(d)は,その演算結果を示したものである。今回は,i3,i4等の画像データ残され,i1,i2等はマスキングされる。そして,処理後の画像データがメモリ10に書き戻され,その後,1回目と同様に,当該書き戻された画像データがヘッド出力部8を介してヘッド12に転送され,当該画像データに基づくインク吐出がなされる。
なお,今回のインク吐出は,当然に,前記1回目と異なるヘッド12のパス(走査)で行なわれるが,マスク処理の効果を出すために,1回目とは異なるノズル122で行なわれる。例えば,画像データがCの色のデータである場合には,1回目のインク吐出をC1のノズル122で行い,2回目をC256で行うようにする。このようにして,今回着目したラスタの1色の画像データについての1種類のマスク処理が終了し,前述のように,当該ラスタの画像データが二つの異なるノズル122により,マスクデータに基づく不規則な順番で打ち分けられることになる。従って,当該ラスタ内において,各ノズル特性の影響が分散されることになる。
次に,複数階調を複数ビットで表現する画像データに対するマスク処理を説明する。複数階調を複数ビットで表現する画像データとは,例えば,印刷されるドット面積を4階調で表現する2ビットの画像データである。すなわち,2ビットの画像データでは,データ状態の組合せにより1つのドットをドット無し(0,0),小ドット(0,1),中ドット(1,0),及び大ドット(1,1)の4通りに表現する。かかる2ビット画像データに対するマスク処理においては,ドットの印刷が有り・無しのみの排他的なマスク処理と,同じドットを複数の走査で大きさを変え,重ねて印刷するようなマスク処理とがある。以下,前者を便宜的に「排他的マスク処理」,後者を「変換マスク処理」という。
変換マスク処理では,例えば,中ドット(1,0)をある走査では小ドット(0,1)として印刷し,他の走査では同じ位置に別ノズルで中ドット(1,0)を印刷する。そうすることにより,ノズル特性の影響をさらに効果的に分散でき,印刷された画像の画質を向上させることができる。一方,排他的マスク処理では,1ビット画像データの場合と同様に,2ビット画像データにより示されるドットの大きさで印刷有り・無しに走査ごとに分散する。後述するFOLとPOLを組み合わせた印刷方式において1ラスタに対する分散処理を複数回行う場合には,前記変換マスク処理と排他的マスク処理とが併用される。
図5は,2ビット画像データに対し,上述した変換マスク処理を行う場合を説明する図である。図5(a)に示すラスタ(i)の2ビット画像データ,(i1U,i1L),(i2U,i2L),(i3U,i3L),…はそれぞれ中ドット(1,0),小ドット(0,1),大ドット(1,1),…を表現している。ここで,図5の(b)の矢印で示す先頭位置から2ビットずつのマスクデータ,「(1,0),(0,1),(0,1),…」が画像データに順に対応付けられ,図5(c)に示す変換テーブル72に基づき,印刷画像データが出力される。
ここで,変換テーブル72について説明する。変換テーブルは,2ビット画像データの4通りの状態に対し,2ビットのマスクデータの4通りの状態をそれぞれ対応させ,計16通りの印刷画像データを変換出力として定めるように形成される。テーブル1列目の「画像データ」は,画像データ2ビットで表現されるドットの状態に対応しており,ドット無し(0,0),小ドット(0,1),中ドット(1,0),大ドット(1,1)の4通りの状態が収められている。2列目の「マスクデータ」には,これらの状態それぞれについて,2ビットのマスクデータの状態4通りが対応付けられている。そして,3列目の「変換出力」には,画像データとマスクデータの組合せ16通りに対応する印刷画像データが,ドット無し(0,0),小ドット(0,1),中ドット(1,0),大ドット(1,1)として収められている。
入力される画像データと印刷画像データとして出力される変換出力との関係は,次のとおりである。変換出力は,もとの画像データが表現する階調値で印刷有り,印刷無し,または異なる階調値で印刷有りのいずれかを示している。印刷の有無は2ビットのマスクデータの上位ビット(括弧内左側のビット)に対応付けられており,下位ビット(括弧内右側のビット)の如何によらず上位ビットが「1」のときは,もとの画像データが表現する階調値で印刷有りを示す印刷画像データとして,画像データと同サイズのドットを示す印刷画像データが変換出力として出力される(行R12,R22,R321,R322,R42)。一方,上位ビットが「0」のときは,印刷無しを示す印刷画像データとしてドット無しを示す変換出力(0,0)が出力される(行R11,R21,R311,R41)。また,マスクデータが反転した場合も同様に,反転マスクデータの上位ビットによって印刷の有無が決まる。
ただし,例外として,中ドットを示す画像データ(1,0)については,マスクデータ(0,1)のときは小ドットを示す変換出力(0,1)が出力される(行R312)。つまり,マスクデータの上位ビットが「0」であるので本来はドット無しを示す変換出力(0,0)が出力されるべきところ,中ドットを示すもとの画像データ(1,0)とは異なる階調値,つまり異なるドットの大きさで印刷有りを示す印刷画像データとして,小ドットを示す変換出力(0,1)が出力される。そして,この場合マスクデータを反転させた反転マスクデータは(1,0)となり,中ドットを示す画像データ(1,0)と反転マスクデータ(0,1)に対応して中ドットを示す変換出力(1,0)が出力される(行R321)。すなわち,中ドットを示す画像データ(1,0)にマスクデータ(0,1)が対応した場合は,1回目の走査では小ドットの変換出力(0,1)が出力され(行R312),2回目の走査では反転マスクデータ(1,0)に応じて中ドットの変換出力(1,0)が出力されて(行R321),2回の走査で異なるサイズのドットが重ねて印刷される。かかるデータ変換は,画質向上のために意図的になされたものであるが,異なるテーブル形成のされ方であっても構わない。
上記のように形成された変換テーブル72に基づくと,図5(a)のラスタ(i)に対する1回目の操作で印刷される印刷画像データとして,画像データ(i1U,i1L)については,画像データ(1,0)とマスクデータ(1,0)の組合せから中ドットの変換出力(1,0)が出力される。同様に,画像データ(i2U,i2L),(i3U,i3L)については,いずれもドット無しを示す変換出力(0,0)が出力され,かかるデータ変換の結果が図5(d)において示されている。
次に,当該ラスタに対する2回目の走査については,マスクデータは反転して用いられるので,画像データ(i1U,i1L),(i2U,i2L),(i3U,i3L)に,図5(b)の矢印で示す位置から2ビットずつのマスクデータの反転マスクデータ「(0,1),(1,0),(1,0),…」が対応する。すると,これらの画像データと反転マスクデータとの組合せに変換テーブル72において対応付けられた変換出力は,図5(e)に示すように小ドット(0,1),小ドット(0,1),大ドット(1,1)となり,2回目の走査で印刷される印刷画像データが生成される。
すると,中ドットを示す画像データ(1,0)である(i1U,i1L)については1回目の走査で中ドットを示す変換出力(1,0)が,2回目の走査では小ドットを示す変換出力(0,1)が出力されるので,2回の走査で異なる大きさのドットを重ねて印刷する。小ドットを示す画像データ(0,1)である(i2U,i2L)と,大ドットを示す画像データ(1,1)である(i3U,i3L)については,1回目の走査と2回目の走査で排他的に分散されている。
図6は2ビットの画像データに対し,上述した排他的マスク処理を行う場合を説明する図である。図6(a)では,図5(a)と同じラスタの画像データを示しており,図6(b)ではマスクテーブル72において図5(b)で用いたマスクデータと同じ先頭位置からのマスクデータ,「(1,0),(0,1),(0,1),…」を示している。
まず,1ビット画像データの場合と同様に,単純に画像データの上位ビット・下位ビットに,対応するマスクデータの上位ビット・下位ビットそれぞれと乗算した結果を図6(c)に示し,同マスクデータの反転マスクデータ「(0,1),(1,0),(1,0),…」の上位ビット・下位ビットと,画像データの上位ビット・下位ビットそれぞれとの乗算結果を図6(d)に示す。すると,画像データ(i1U,i1L)は1回目の走査で中ドット(1,0),2回目ではドット無し(0,0)に,小ドット(0,1)である画像データ(i2U,i2L)は1回目が小ドット(0,1),2回目がドット無し(0,0)に,分散される。
しかし,大ドット(1,1)である画像データ(i3U,i3L)は1回目が小ドット(0,1),2回目が中ドット(1,0)として処理されてしまう。つまり,2回の走査で小ドットと中ドットを重ねて印刷することになる。これでは,1回の走査で大ドットを印刷し,別の走査では印刷しないという排他的マスク処理によって大ドットを形成することができないので,不都合である。
そこで,図6(e)で示すように,マスクデータの上位ビットを拡張して下位ビットに置き換えるという操作を行うことにより,かかる不都合を解消する。すなわち,図6(b)の矢印で示す先頭位置からの2ビットずつのマスクデータ「(1,0),(0,1),(0,1),…」が,それぞれ「(1,1),(0,0),(0,0),…」に変換される。上位ビットを拡張した後の乗算の結果が図6(f)で示されており,同図では第3の画像データ(i3U,i3L)がドット無し(0,0)として処理される。また,反転マスクデータ「(0,0),(1,1),(1,1),…」により乗算された結果は図6(g)に示されており,画像データ(i3U,i3L)は大ドット(1,1)として処理されるので,図6(f),(g)との間で排他的に分散されていることが確認できる。なお,上位ビットを拡張する方法は一例であって,下位ビットを拡張してもよく,上位・下位が同じビットを用いていれば同等の効果が得られる。
上述のとおり,図5,6では1つのマスクテーブルを2つの異なる処理,つまり変換マスク処理,排他的マスク処理で共通に使用することができることを示した。次に,これら2つの処理が併用されるPOLとFOLを組み合わせた印刷方式における処理について具体例で説明し,その後,マスク処理部の具体的な構成について説明する。
POL印刷は,FOL印刷を改良するものである。FOL印刷は,印刷ヘッドの機械的な製造誤差に伴うノズルの特性(インク吐出角度など)に起因するバンディングを抑制するために,各ラスタを異なる2つ以上のノズルで印刷することで,主走査方向の上記ノズル特性に起因する規則性を緩和し,良好な画質を実現するものである。ところが,すべてのラスタにFOL印刷を適用すると,すべてのラスタを複数回のヘッド走査で印字する必要があり,紙送り速度が低下し印刷速度の低下を招く。そこで,POL印刷では,機械誤差が特に著しい印刷ヘッドの両端のノズルについてのみ,上記のオーバーラップ印刷,つまり1ラスタを2つ以上のノズルで印刷する。つまり,1ラスタ内の画像データを複数回の印刷ヘッドの走査により異なるノズルで印刷する。
さらにFOL印刷にPOL印刷を組み合わせたような印刷方式(以下,「FOL+POL印刷」という)では,N回の走査で完結するFOL印刷において端部ノズルの領域のみさらに走査を重ね,その端部ノズルの領域のみN+1回の走査以上で完結させるようにしてPOL印刷の原理を追加している。このFOL+POL印刷では,印刷速度は低下するもののPOL印刷やFOL印刷よりも高いバンディング抑制効果を得ることが出来る。
図7は,FOL+POL印刷を行う場合における印刷ヘッドのノズル列121が,インターレースを行うノズル122を5つ有している例を説明する図である。各走査SC1〜SC3において,どのノズルが印刷媒体80上のどの位置でインクを吐出可能かを示している。同図において,印刷媒体80は各ラスタRS1〜RS9で円で表した8画素のインク吐出位置を有し,それぞれの画素には吐出するノズルの番号が例示されている。印刷媒体80が副走査方向に送られることにより,ノズル列121を有する印刷ヘッドの位置がずれて,各位置で主走査方向に走査される。つまり,走査SC1,2,3の順にノズル列が印刷媒体上を走査する。
ラスタRS5に注目すると,第1の走査SC1で,ノズル番号11が全8画素のうち2画素にインクを吐出し,第2の走査SC2で,ノズル番号32が4画素にインクを吐出し,第3の走査SC3では,ノズル番号53が残りの2画素にインクを吐出している。つまり,ラスタRS5において,ノズル列121の上下端のノズルが25%ずつの画素でインクを吐出し,上下端以外のノズルが残りの50%の画素でインクを吐出している。しかも,各ノズルが吐出する位置は,ランダムになるように分散処理されている。これにより,ラスタRS5は,上下端のノズルとそれ以外のノズルにより印字されるので,ラスタ方向でのノズルの機械誤差による規則性を緩和することができる。
なお,各ノズル列におけるノズル123については2回の走査でラスタの印刷を完結するようにすることで,ノズル123においては2回の走査で印刷を完結するFOL印刷を,ノズル122においては3回の走査で印刷を完結するPOL印刷をそれぞれ適用して,前述のFOL+POL印刷を実現する。その場合,ノズル123は各走査で50%ずつの画素でインクを吐出する。
図8は,印刷画像データを3種類のノズルNOZ1,2,3に割り当てるための分散処理について説明する図である。図7で示したとおり,FOL+POL印刷では,1つのラスタを印字するノズルにノズル列の上下端のノズルが含まれる場合は,複数のノズル(及び走査),例えば3つのノズルに分けてインクの吐出が行われる。したがって,2ビット画像データの例では,ドット無し(0,0),小ドット(0,1),中ドット(1,0),及び大ドット(1,1)の印刷画像データを,3つのノズルNOZ1,2,3(3つの走査で同じラスタに対応する異なるノズル)に割り当てるための分散処理が必要になる。
例えば,図7の例におけるラスタRS5の画像データに対する処理では,第1の走査SC1でラスタRS5に位置するノズルNOZ1(図7のノズル番号11に対応)に25%,第2の走査SC2でラスタRS5に位置するノズルNOZ2(図7のノズル番号32に対応)に50%,第3の走査SC3でラスタRS5に位置するノズルNOZ3(図10のノズル番号53に対応)に25%,それぞれ分散される必要がある。
そこで,本実施の形態では,共通のマスクテーブルを利用して上記の分散処理を行うために,分散処理1で第2の走査SC2のノズルNOZ2と,第1,第3の走査SC1,SC3のノズルNOZ1,NOZ3とに50%ずつ画像データを分散し,さらに,分散処理2で第1,第3の走査SC1,SC3のノズルNOZ1,NOZ3とに割り当てられた画像データを,両ノズルNOZ1,NOZ3に50%ずつ分散する。図8中では,ラスタRS5においてインクを吐出するノズルのノズル番号のみ示している。分散処理1でノズルNOZ2とNOZ3とに50%ずつ分散され,分散処理2により,ノズルNOZ3の破線の画素がノズルNOZ1に割り当てられている。
また,共通のマスクテーブルを用いて上述したような2回の分散処理により25%,50%,25%に画像データを分散するために,本実施形態では変換テーブルを用いた分散処理(変換マスク処理)と,マスクテーブルから読み出した2ビットのマスクデータの上位ビットを拡張したマスク処理(排他的マスク処理)とを併用し,これら2つの処理ではマスクテーブルの異なる位置から読み出したマスクデータを使用する。
異なる位置から読み出す理由は次のとおりである。マスクテーブルのマスクデータは50%の分散確率を有しているので,分散処理1,2で同じ上位ビットのマスクデータに基づく同じ排他的マスク処理をすると分散処理2でマスキングした結果が分散処理1でのマスキング結果と一致してしまうため,分散処理2で半分に分散することができなくなる。すなわち,2ビットのマスクデータの上位ビットに基づいてマスク処理を決める変換テーブルによる変換マスク処理と,上位ビットを拡張した排他的マスク処理を併用した場合に同じマスクデータを用いるとで,マスク処理を決める上位ビットのマスクデータが同じになってしまい,上記の不都合が生じる。
そこで,分散処理1,2それぞれにおいてマスクテーブル内の参照開始の先頭アドレスをそれぞれ異ならせることにより,利用するマスクデータも実質的に異なったマスクデータを利用することができ,1のマスクテーブルを実質的に複数の異なるマスクテーブルとして利用することができる。もっとも,排他的マスク処理において下位ビットを拡張する変形例では,分散処理1と分散処理2が同じマスクデータに基づく同じマスク処理にはならないので,同じマスクデータを用いてもかまわない。さらに,例えば分散処理2ではマスクテーブルから読み出した複数ビットのマスクデータを2ビットずつ用いずに1ビットずつ用いれば,開始の先頭アドレスは同じでも,実質的に異なったマスクデータとして用いることもできる。
図9は,マスク処理部の具体的な回路構成の例を示す図である。図10は,図9のマスク処理部の回路動作を示すタイミングチャート図である。図9には,画像処理ユニット4(図1参照)内のマスク処理部の回路構成と,画像処理ユニットの外に設けられる外部メモリ10と,CPUとが示されている。マスク処理部は,共通のマスクテーブル71を格納した内蔵メモリと,分散処理1を行う変換テーブル72及びセレクタ86,ならびに分散処理2を行うANDゲート88,90,セレクタ92及び2ビットマスクデータの上位ビット拡張回路94とを有する。一次メモリMEM0は,内蔵メモリであってもよいし,あるいは外部メモリ10内に確保してもよい。そして,CPUは,マスク処理部の動作を制御するために,マスクテーブルメモリへのアドレスADD1と,一次メモリMEM0へのアドレスADD2と,セレクタ86,92へのセレクト信号SEL1,SEL2と,分散された印刷画像データPPDを格納する印刷画像データメモリへのアドレスADD3とを供給する。
図10を参照しながら,その回路動作を説明する。前述のとおり,POL+FOL印刷するためには,上下端ノズルで印刷されるラスタの画像データを3つのノズルに分散させる必要がある。そして,この3つのノズルは,走査位置とノズル位置により特定される。そこで,マスク処理部では,分散処理1と2により3つのノズルに分散させ,外部メモリ10では,ヘッドの走査位置SC1,SC2,SC3毎に区分して,分散させた画像データ(印刷画像データ)を格納する。また,各走査位置において,分散させた画像データは,印刷ヘッド内のノズル毎に区分して格納される。ここで,印刷ヘッド内のノズルは,副走査方向のノズル位置と,CMYKの色別のノズル位置とで特定される。
1つのラスタの画像データには,CMYKの画像データが含まれるので,各色の画像データが順番にマスク処理される。そして,各色のマスク処理では,第1,第2,第3の走査SC1,2,3におけるそのラスタに対応するノズルの画像データに分散される。つまり,図10中に示すように,CMYKの色の順に,各色では第1,第2,第3の走査SC1,2,3におけるノズルの順にそれぞれの画像データの抽出が行われる。なお,各色の画像データの抽出は,1走査ごとに処理しても良い。
まず,シアンCの2ビット画像データPDが外部メモリから供給され,変換テーブル72に入力される。同時に,CPUはアドレスADD1として第1の先頭番地からのアドレスA01をマスクテーブル71のメモリに与え,2ビットのマスクデータMDを読み出し,セレクタ86を介して変換テーブル72に入力する。CPUはセレクト信号SEL1を「0」にして,マスクテーブル71の出力を選択し,反転データを変換テーブル72に入力し,変換テーブル72により50%に分散かつデータ変換された画像データPD1を一次メモリMEM0に書き込む。これは分散処理1に対応し,図8の例では,第1,第3の走査SC1,3のノズルNOZ1,3のノズル番号11,53の画像データが一次メモリMEM0に格納される。
続いて,CPUは,アドレスADD1として前述のアドレスA01とは異なるアドレスA02をマスクテーブル71のメモリに与え,異なる先頭番地からの2ビットのマスクデータMDを読み出し,上位ビット拡張回路94においてマスクデータMDの上位ビットUBを下位ビットLBに拡張し,ANDゲート88,90に入力させる。同時にCPUは,一次メモリMEM0へのアドレスADD2を与えて分散処理1で書き込まれた画像データPD2として第1,第2の走査SC1,3の画像データを読み出して,ANDゲート88,90に入力させる。そして,CPUは,セレクト信号SEL2として「1」を供給し,セレクタ92にANDゲート88の出力を選択させ,印刷画像データメモリMEM1に第1の走査SC1のノズル番号11の印刷画像データPPDを入力する。つまり,第1の走査SC1におけるノズル番号11の印刷画像データが外部メモリ10のメモリ領域MEM1に格納される。
次に,第2の走査SC2におけるノズル番号32の画像データが抽出される。まず,シアンCの画像データPDが外部メモリから供給され,変換テーブル72に入力される。同時に,CPUはアドレスADD1として第1の先頭番地からのアドレスA01をマスクテーブル71のメモリに与えてマスクデータMDを読み出し,セレクタ86を介して変換テーブル72に入力する。今度は,CPUはセレクト信号SEL1を「1」にして,マスクテーブル71の出力を選択し,マスクデータMDに基づき変換テーブル72により50%に分散かつデータ変換された画像データPD1を一次メモリMEM0に書き込む。この分散処理1により,図8の例では,第2の走査SC2のノズルNOZ2のノズル番号32の画像データが一次メモリMEM0に格納される。走査SC2のノズルNOZ2の画像データは,分散処理2を必要としないので,次の位相では,CPUがアドレスADD2を一次メモリMEM0に与えて,分散済みの画像データPD2を読み出し,セレクト信号SEL2を「0」にして読み出した画像データPD2を選択し,アドレスADD3を供給して第2の走査SC2に対応する印刷画像データメモリMEM2に書き込む。
最後に,第3の走査SC3におけるノズル番号53の画像データが抽出される。まず,CPUがアドレスADD1としてA01を,セレクト信号SEL1として「1」を出力し,第1,第3の走査SC1,3での画像データを抽出し,一次メモリMEM0に格納する。これが分散処理1である。そして,次に,CPUがアドレスADD1として上記とは異なるA02を,セレクト信号SEL2として「2」を出力し,ANDゲート90の出力である第3の走査SC3での印刷画像データPPDを抽出し,アドレスADD3により印刷画像データメモリMEM3に書き込む。
以上で,ラスタRS5でのシアンCの画像データに対する複数の走査SC1,2,3への分散処理が終了する。そして,同じラスタRS5でのマゼンタMの画像データに対する分散処理が同様にして行われる。この時,CPUは,マスクテーブル71へのアドレスADD1として,シアンCの場合と異なるアドレスA11,A12を出力して,シアンの画像データの分散処理1,2の時とは異なる先頭番地からのマスクデータを読み出し,マゼンタの画像データの分散処理1,2を異なるマスクデータに基づいて行う。マゼンタMの場合も,第1,第2,第3の走査SC1,2,3のノズルの画像データが順番にマスク処理を経て抽出される。
残りの色のイエローYとブラックKの画像データについても,同様に分散処理1,2が異なるマスクデータにより行われる。また,イエローY,ブラックKのマスク処理も,シアンCやマゼンタMとは異なるアドレスA21,A31により異なるマスクデータに基づいて行われる。
以上のように,分散処理1,2でマスクテーブル内の異なる先頭番地からマスクデータを読み出すことで,共通のマスクテーブルを利用しながら,実質的に異なるマスクテーブルによる分散処理を可能にする。同様に,色毎にマスクテーブル内の異なる先頭番地からマスクデータを読み出すことで,共通のマスクテーブルを利用しながら,実質的に異なるマスクテーブルによる分散処理を可能にする。
なお,共通のマスクテーブル内の異なる位置のマスクデータを参照することで,実質的に異なるマスクテーブルを利用したマスク処理が可能になる。そして,異なる位置のマスクデータを参照するためには,例えば先頭番地を異ならせて同じようにアドレスをインクリメントしてマスクデータを読み出せば良い。または,同じ先頭番地であってもアドレスを逆方向にインクリメントまたはデクリメントすることによっても異なる位置のマスクデータを参照することができる。
また,以上ではCPUがADD1,ADD2,SEL1,SEL2の制御を直接行っていたが,制御は別途有するハードウェアが行いCPUはこのハードウェアにその制御手順を指定するという構成でも良い。
以上のように,2ビットの画像データに対するFOL+POL印刷において複数回の異なる種類の分散処理を行う場合にも,1つのマスクテーブルを共有することができ,マスク処理の効果を落とすことなく,また,そのための装置規模を小さく抑えつつ,高速に処理を行うことができる。
本発明を適用した印刷装置の実施の形態例に係る構成図である。 マスクテーブル71を例示した図である。 ヘッド12に備えられるノズル列121を模式的に示した図である。 1ビット画像データを例に取り,マスク処理の概要を説明する図である。 2ビット画像データに対し,変換マスク処理を行う場合を説明する図である。 2ビットの画像データに対し,排他的マスク処理を行う場合を説明する図である。 FOL+POL印刷を行う場合における印刷ヘッドのノズル列121が,インターレースを行うノズル122を5つ有している例を説明する図である。 印刷画像データを3種類のノズルNOZ1,2,3に割り当てるための分散処理について説明する図である。 マスク処理部の具体的な回路構成の例を示す図である。 図9のマスク処理部の回路動作を示すタイミングチャート図である。
符号の説明
71: マスクテーブル 72: 変換テーブル
SC1:ヘッドの走査位置 PD: 画像データ

Claims (6)

  1. 1つのラスタ内の画像データであって複数階調を複数ビットで表現する画像データを印刷ヘッドの複数の走査で印刷する印刷装置において,
    マスクデータを不規則に配置したマスクテーブルと,
    前記画像データと複数ビットのマスクデータとの入力に応じて,当該画像データが表現する階調値で印刷有り,印刷無し,または当該画像データが表現する階調値とは異なる階調値で印刷有りを示す印刷画像データを出力するよう形成された変換テーブルと,
    前記1つのラスタ内の画像データを,前記マスクデータに基づいて前記複数の走査の印刷画像データに不規則に分散させる第1,第2の分散処理を行うマスク処理部とを有し,
    前記マスク処理部は,第1の分散処理では,前記画像データと前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータとの組合せに応じて,前記変換テーブルから第1の走査の印刷画像データと,第2の分散処理の対象となる印刷画像データとを抽出し,
    第2の分散処理では,前記抽出された第2の分散処理の対象となる印刷画像データから,前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータのうちいずれかのビットのマスクデータに基づいて,第2及び第3の走査の印刷画像データを抽出することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1において,
    前記マスク処理部は,前記マスクテーブルの第1の位置から読み出された複数ビットのマスクデータに基づいて前記第1の分散処理を行い,
    さらに前記マスクテーブルの当該第1の位置とは異なる第2の位置から読み出された複数ビットのマスクデータに基づいて前記第2の分散処理を行うことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2において,
    前記マスク処理部は,前記第1の分散処理において,前記第1の走査の印刷画像データを抽出するのに用いたマスクデータと前記第2の分散処理の対象となる印刷画像データを抽出するのに用いたマスクデータとが互いに反転するデータであり,
    さらに前記第2の分散処理において,前記第2の走査の印刷画像データを抽出するのに用いたマスクデータと前記第3の走査の印刷画像データを抽出するのに用いたマスクデータとが互いに反転するデータであることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて,
    前記複数ビットのマスクデータは2ビットのマスクデータであって,
    前記マスク処理部は,前記マスクテーブルから読み出されたいずれかのビットにより他方のビットを置き換えることにより前記第2の分散処理を行うことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1において,
    前記マスク処理部は,前記第1の分散処理では,画像データの一部において,第1の走査の印刷画像データと第2の分散処理の対象となる印刷画像データとが共通の画素に対してそれぞれドットを形成するデータを抽出し,前記ドットを形成するデータの一方は当該画像データの示すドットと同じ大きさのドットを形成するデータであり,他方は当該画像データと異なる大きさのドットを形成するデータであることを特徴とする印刷装置。
  6. 1つのラスタ内の画像データであって複数階調を複数ビットで表現する画像データを印刷ヘッドの複数の走査で印刷する印刷方法において,
    マスクデータを不規則に配置したマスクテーブルと,
    前記画像データと複数ビットのマスクデータとの入力に応じて,当該画像データが表現する階調値で印刷有り,印刷無し,または当該画像データが表現する階調値とは異なる階調値で印刷有りを示すデータを出力するように形成された変換テーブルとを備える印刷装置で,
    前記1つのラスタ内の前記画像データを,前記マスクデータに基づいて前記複数の走査の印刷画像データに不規則に分散させる第1,第2の分散処理工程を行う際に,
    第1の分散処理工程では,前記1つのラスタ内の前記画像データと,前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータとの組合せに応じて,前記変換テーブルから第1の走査の印刷画像データと,第2の分散処理工程の対象となる印刷画像データとを抽出し,
    第2の分散処理工程では,前記抽出された第2の分散処理工程の対象となる印刷画像データから,前記マスクテーブルから読み出された複数ビットのマスクデータのうちいずれかのビットのマスクデータに基づいて,第2及び第3の走査の印刷画像データを抽出することを特徴とする印刷方法。
JP2005285075A 2005-09-29 2005-09-29 印刷装置及び印刷方法 Expired - Fee Related JP4572336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285075A JP4572336B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 印刷装置及び印刷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285075A JP4572336B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 印刷装置及び印刷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007094870A true JP2007094870A (ja) 2007-04-12
JP4572336B2 JP4572336B2 (ja) 2010-11-04

Family

ID=37980493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005285075A Expired - Fee Related JP4572336B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 印刷装置及び印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4572336B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10175333A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Oki Data:Kk 印刷システム並びに印刷方法および記憶媒体
JPH10327314A (ja) * 1997-03-21 1998-12-08 Nec Eng Ltd 解像度改善機構
JP2003080742A (ja) * 2001-07-03 2003-03-19 Konica Corp 画像記録方法および装置
JP2004322374A (ja) * 2003-04-22 2004-11-18 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2005169754A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Canon Inc インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2006256297A (ja) * 2005-02-17 2006-09-28 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10175333A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Oki Data:Kk 印刷システム並びに印刷方法および記憶媒体
JPH10327314A (ja) * 1997-03-21 1998-12-08 Nec Eng Ltd 解像度改善機構
JP2003080742A (ja) * 2001-07-03 2003-03-19 Konica Corp 画像記録方法および装置
JP2004322374A (ja) * 2003-04-22 2004-11-18 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2005169754A (ja) * 2003-12-09 2005-06-30 Canon Inc インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2006256297A (ja) * 2005-02-17 2006-09-28 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4572336B2 (ja) 2010-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021146561A (ja) 画像制御装置
JP4724042B2 (ja) カラー印刷方法
JP5225106B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP5843503B2 (ja) 画像記録システムおよび画像記録方法
JP4088861B2 (ja) プリンタ制御装置及び画像記録装置
JP4572336B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JPWO2005047003A1 (ja) 記録装置、およびデータ処理方法
JP4661454B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
US7760390B2 (en) Binary resolution conversion aparatus and method
US7369710B2 (en) Image processing device, image processing method and image processing program
JP2004120133A (ja) 画像処理方法及び画像処理装置
US5771338A (en) Error diffusion architecture with simultaneous print and store data paths for converting a scanned image into multiple copies of a printed image
CN108116055A (zh) 打印装置和打印方法
JP4979509B2 (ja) データ変換装置、該装置を備えた記録装置及びデータ変換方法
US20070052982A1 (en) Color image forming apparatus and image forming method
JP3623990B2 (ja) 画像処理方法及び装置
JP2010023461A (ja) 画像出力装置、画像出力システム、画像出力方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体
US20040227965A1 (en) Dot data creation process with saved memory capacity
JP4581775B2 (ja) 印刷装置
JP2021014038A (ja) 画像処理装置、及び画像処理方法
JP2003251862A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体
US7213899B2 (en) Memory use and management method and system for a multi-pass printer
JP4765590B2 (ja) 印刷装置及びその制御方法
JP2022124022A (ja) 画像処理装置
JP2024060699A (ja) 画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100713

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees