JP2007094856A - プラント運転支援装置 - Google Patents

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元太朗 深野
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Abstract

【課題】 オペレータの操作負担の低減が図られたプラント運転支援装置を提供すること。
【解決手段】 オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来プロセスデータを受け付ける入力手段40と、プラントの過去の運転状態を示す過去プロセスデータが順次記憶されているプロセスデータDB21と、過去プロセスデータに対応してオペレータによって操作指示された操作データが順次記憶されている操作履歴DB22と、未来プロセスデータに最も類似する過去プロセスデータをプロセスデータDB21から検索し、検索された過去プロセスデータに対応する操作データを操作履歴DB22から検索して、未来プロセスデータを得るための運転レシピを生成する運転レシピ生成手段11と、生成された運転レシピを報知する報知手段30と、を備えるプラント運転支援装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラントの運転状態及び運転方法を報知するプラント運転支援装置に関する。
近年の石油精製の化学プロセス、上下水道の水処理プロセス等のような生産工程を行うプラントは、プラント内部に設けられた各種計測機器や各種調整機器等のフィールド機器から収集されたプラントの運転状態を示す時系列のデータ(以下、プロセスデータと言う。)が参照されながら、予め設定された運転方法又は過去のプロセスデータから予測された現在のプロセスデータの傾向に応じた運転方法に従って各種調整機器が必要に応じて随時操作されることにより、運転されている。
例えば、過去のプロセスデータから予測された現在のプロセスデータの傾向に応じた運転方法をオペレータに提供するプラント運転支援装置としては、過去のプラント運転時におけるアラーム或いは操作パターンが予め登録された事例登録条件データファイルと、事例登録条件データファイルからの事例登録条件に従い、事例データが自動蓄積される事例登録候補データファイルと、備え、オペレータの要求に応じて事例データと当該事例データの内容に基づいた操作ガイダンスを表示させるプラント運転支援装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−323923号公報
しかしながら、このような従来のプラント運転支援装置は、予め設定された運転方法又は過去のプロセスデータから予測された現在のプロセスデータの傾向に応じた運転方法からオペレータが所望する運転方法を検索してプラントの運転管理を行うにすぎず、オペレータが所望する将来のプラントの挙動から運転方法を検索することができない。また、人為的な操作ミスや機器の故障等によって想定外の運転が行われた場合に対する復帰運転方法として、予め設定された運転方法又は過去のプロセスデータから予測された現在のプロセスデータの傾向に応じた運転方法を利用することができないと共に、試行錯誤して現状に復帰させた運転方法を後に有効利用することができないという問題があり、オペレータにとって使い勝手のよいものではなかった。
本発明の課題は、オペレータの操作負担の低減が図られたプラント運転支援装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来状態量を受け付ける入力手段と、前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量を得るための操作情報群を生成する操作情報群生成手段と、前記生成された当該操作情報群を報知する報知手段と、を備えるプラント運転支援装置であること、を特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のプラント運転支援装置において、前記プラントの過去の運転状態を示す過去状態量が順次記憶されている状態量記憶手段と、前記過去状態量に対してオペレータによって操作指示された操作情報が当該過去状態量に対応付けられて順次記憶されている操作情報記憶手段と、を備え、前記操作情報群生成手段は、前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量を前記状態量記憶手段から検索し、前記検索された過去状態量に対応する操作情報を前記操作情報記憶手段から検索して、前記操作情報群を生成すること、を特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載のプラント運転支援装置において、前記操作情報群生成手段は、前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量を前記状態量記憶手段から検索する際、前記未来状態量に対する前記過去状態量の類似度を評価する評価関数を用いて検索すること、を特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項2記載のプラント運転支援装置において、前記操作情報群生成手段は、前記評価関数の値が最大となる過去状態量を前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量として検索すること、を特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載のプラント運転支援装置において、前記操作情報群生成手段は、前記評価関数の値が予め設定された閾値よりも大きく、且つ、最大となる過去状態量を前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量として検索すること、を特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載のプラント運転支援装置において、前記状態量記憶手段は、前記過去状態量を圧縮して記憶しており、前記操作情報記憶手段は、前記操作情報を圧縮して記憶しており、前記操作情報群生成手段は、圧縮された前記過去状態量及び圧縮された前記操作情報を用いて操作情報群を生成すること、を特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のプラント運転支援装置において、前記報知手段は、前記過去状態量を時系列のグラフとして表示し、前記入力手段は、前記未来状態量を時系列のグラフとして描くためのポインティングデバイスを備えること、を特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来状態量に基づいて、当該未来状態量を得るための操作情報群としての運転方法を生成し、オペレータに対して生成された操作情報群を報知することができるため、オペレータの操作負担の低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、プラントの過去の運転状態を示す過去状態量と、当該過去状態量に対応した操作情報とが対応付けられて記憶されており、当該過去状態量と操作量とに基づいて操作情報群が生成されるため、オペレータが試行錯誤した運転方法を活用して操作情報群を生成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、評価関数を用いて未来情報量に最も類似する過去状態量を検索することができるため、操作情報群の生成効率を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、未来状態量に最も類似する過去状態量として評価関数が最大となる過去状態量を適用するため、生成される操作情報群の品質を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、未来状態量に最も類似する過去状態量として評価関数の値が予め設定された閾値よりも大きく、且つ、最大となる過去状態量を適用するため、生成される操作情報群の品質の均一化及び向上を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項2から5のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、圧縮された状態の過去状態量及び操作情報を用いて操作情報群を生成することができるため、操作情報群の生成負荷の低減が図られるため生成処理の高速化を図ることができ、生成効率の向上を実現することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から6のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、過去状態量が時系列のグラフとして表示されているため、オペレータは、表示された過去状態量の時系列のグラフに基づいて、所望する未来状態量をポインティングデバイスを用いて時系列のグラフとして描いて入力することができるため、オペレータに対する利便性を向上させることができる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、この発明にはこの実施の形態に限定されるものではない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態におけるプラント運転支援装置1の構成を示す。
プラント運転支援装置1は、プラント2内に設けられた温度センサ・圧力センサ・流量センサ等の計測機器と、バルブ開閉器や火力調整器等の調整機器などのフィールド機器により計測される計測量や調整量等のプロセス量をプロセスデータとして収集し、収集したプロセスデータに基づいてプラント2内のフィールド機器に対して操作指示を行い、プラント2の統括的な運転制御の支援や状態管理を行うことを目的とした装置である。
図1に示すように、本実施の形態におけるプラント運転支援装置1は、プラント2と通信可能に接続されており、制御手段10、記憶手段20、報知手段30、入力手段40、通信手段50を備え、各部は電気的に接続されて構成されている。
制御手段10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成され、ROM及び/又は記憶手段20に記憶された各種データやシステムプログラム等をRAM内に展開し、これらのプログラム及びデータとの協働により、プラント運転支援装置1全体を統括的に制御する。また、制御手段10は、RAM内に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM又は記憶手段20に記憶させると共に、報知手段30に報知させる。
更に、本実施の形態における制御手段10は、オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来状態量(以下、未来プロセスデータ)が入力手段40により受け付けられた場合、入力手段40により受け付けられた未来プロセスデータに最も類似する過去のプラントの運転状態を示す過去状態量(以下、過去プロセスデータ)を記憶手段20内のプロセスデータDB(データベース)21から検索し、検索された過去プロセスデータに対応するフィールド機器名や操作量等の操作情報(以下、操作データ)を記憶手段20内の操作履歴DB22から検索して、当該未来プロセスデータを得るための操作情報群(以下、運転レシピ)を生成する操作情報群生成手段としての運転レシピ生成手段11を備える。
運転レシピ生成手段11は、入力手段40により受け付けられた未来プロセスデータに最も類似する過去プロセスデータを検索する際、未来プロセスデータに対する過去プロセスデータの類似度を評価する評価関数を用いて、評価関数の値が予め設定された閾値よりも大きく、且つ、最大となる過去プロセスデータを未来プロセスデータに最も類似する過去プロセスデータとして検索する。
なお、運転レシピ生成手段11は、制御手段10内においてCPU、ROM、RAM等の協働により実行されるソフトウェアとして実現される例を説明するが、制御手段10とは別の構成として設けられていてもよく、又はハードウェアとして実現されていてもよい。
記憶手段20は、プロセスデータDB21と操作履歴DB22とを有しており、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体メモリで構成される電気的に消去及び書き換え可能な不揮発性の記録媒体で構成されている。記憶手段20としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリなどが挙げられる。なお、記憶手段20は、着脱自在に装着可能な構成としてもよい。
プロセスデータDB21は、プラントの総運転時間に比例して増加する過去プロセスデータを圧縮された状態で順次記憶する状態量記憶手段としての機能を実現している。
操作履歴DB22は、過去プロセスデータに対応してオペレータによって操作指示された操作データ(例えば、フィールド機器名、操作量等。)を圧縮された状態で順次記憶する操作情報記憶手段としての機能を実現している。
なお、過去プロセスデータ及び操作データの圧縮方法としては、復元可能な圧縮法、又は非復元な圧縮法のいずれでも良い。また、プロセスデータDB21と操作履歴DB22とを別の構成としたDBの例を示しているが、同一の構成としたDBであってもよく、この限りではない。
報知手段30は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって構成され、制御手段10から入力される表示指示に従って各種情報や後述する未来プロセスデータ入力画面を表示画面上に表示を行うと共に、プラント2から収集されたプロセスデータ(過去プロセスデータ)を時系列のグラフ(過去トレンドグラフ)として表示したり、生成された運転レシピを表示画面上に表示させたり音声を用いてオペレータに報知させる報知機能を実現する。また、報知手段30は、入力手段40と一体的にタッチパネルを構成することとしてもよい。
入力手段40は、プラント運転支援装置1の各種動作を操作指示するためのカーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボード、マウスやタブレット等のポインティングデバイス等や、報知手段30の表示画面を覆うように設けられたタッチパネル等を備え、キーボードやタッチパネルで押下された押下信号を制御手段10に出力するとともに、ポインティングデバイスによる操作信号を制御手段10に出力する。
また、入力手段40は、オペレータに対して、ポインティングデバイスを用いてオペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す時系列のグラフ(未来トレンドグラフ)を描かせ、描かれた未来トレンドグラフを未来プロセスデータとして受け付ける機能を実現する。
通信手段50は、モデム、ターミナルアダプタ、LANアダプタ等により構成され、制御手段10の制御の下、プラント2からプロセスデータを収集すると共に、制御手段10から指示される操作データをプラント2内の各フィールド機器に送信する。
図2に、報知手段30の表示画面上に表示される未来プロセスデータ入力画面G1の一例を示す。
図2に示すように、未来プロセスデータ入力画面G1は、横軸に時刻、縦軸にプロセス量を示す時系列のグラフ表示領域Eを備える。グラフ表示領域Eは、過去トレンドグラフ表示領域E1と、未来トレンドグラフ表示領域E2とを有する。
過去トレンドグラフ表示領域E1には、プラント2から収集された過去プロセスデータが時系列にグラフ化された過去トレンドグラフD1が表示される。図2では、過去トレンドグラフD1を実線で示す。
未来トレンドグラフ表示領域E2には、オペレータが入力手段40を用いて描く未来トレンドグラフD2が表示される。図2では、未来トレンドグラフD2を破線で示す。
このように、過去トレンドグラフが表示画面上に表示されているため、オペレータは、表示された過去トレンドグラフに基づいて、所望する未来プロセスデータをポインティングデバイスを用いて未来トレンドグラフとして描いて入力することができるため、オペレータに対する利便性を向上させることができる。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図3に、本実施の形態におけるプラント運転支援処理のメインフローチャートを示す。
図3に示すプラント運転支援処理は、制御手段10が備えるCPU、ROM、RAMに記憶されたプログラム及び各種データ、運転レシピ生成手段11と、記憶手段20に記憶された各種データとの協働によるソフトウェア処理により実現される。
入力手段40により未来プロセスデータ入力画面G1に未来トレンドグラフが描かれ、描かれた未来トレンドグラフが未来プロセスデータとして受け付けられると、未来プロセスデータを得るための運転レシピの生成要求有りと判別される(ステップS1)。
受け付けられた未来プロセスデータに基づいて、運転レシピの生成処理が実行され(ステップS2)、生成された運転レシピが報知手段30によってオペレータに報知される(ステップS3)。
報知手段30によってオペレータに運転レシピが報知されると、オペレータは、報知された運転レシピを参照し、入力手段40を用いて操作データを入力する(ステップS4)。
入力手段40を介して受け付けられた操作データは、操作データが受け付けられときに収集されたプロセスデータと関連付けられて記憶手段20内の操作履歴DB22に記憶される(ステップS5)。
入力手段40を介して受け付けられた操作データは、通信手段50を介してプラント2に送信され、操作データに基づいてプラント2内のフィールド機器の運転処理が実行される(ステップS6)。
入力手段40を介して受け付けられた操作データがプラント2の動作を終了させる指示であるか否かが判別され(ステップS7)、終了される指示でないと判別された場合(ステップS7;No)、ステップS1に戻る。
入力手段40を介して受け付けられた操作データがプラント2の動作を終了させる指示であると判別された場合(ステップS7;No)、本処理は終了される。
図4に、ステップS2において実行される運転レシピの生成処理のフローチャートを示す。図4に示す運転レシピの生成処理は、運転レシピ生成手段11と、記憶手段20に記憶されたプロセスデータDB21及び操作履歴DB22との協働によるソフトウェア処理により実現される。
プロセスデータDB21及び操作履歴DB22は、それぞれ圧縮された状態で過去プロセスデータと操作データとが対応付けられて記憶されている。運転レシピを生成する際、圧縮された過去プロセスデータ及び操作データを復元して処理を行うと、膨大な量の過去プロセスデータ及び操作データに対して処理を実行することとなり、運転レシピの生成効率の低下を招く怖れがある。そこで、本実施の形態では、圧縮された過去プロセスデータ及び操作データを用いて運転レシピを生成する場合を説明する。
入力手段40により受け付けられた未来プロセスデータに基づいて入力データベクトルxを定義する(ステップS11)。入力データベクトルxの定義方法としては、未来プロセスデータを予め設定されたサンプリング時間Δτにて離散化し、時系列に並べられた各データを入力データベクトルxとして定義することができる。
次に、プロセスデータDB21に記憶されている時系列に並べられた過去プロセスデータをn×1次元のプロセスデータベクトルyと定義する。そして、定義されたプロセスデータベクトルyを複数個(m個)毎に集めた集合ベクトルをプロセス値集合ベクトルYと定義する(ステップS12)。
Y=[y、y、…、y、…、y]
Y:プロセス値集合ベクトル
、y、…、y、…、y:プロセスデータベクトル
例えば、サンプリング時間Δτ=1秒と設定して、100個(m=100)のプロセスデータベクトルyが集まったプロセス値集合ベクトルYは、100次元空間内に1点を示すベクトルとしてみなすことができる。
そして、プロセス値集合ベクトルYを用いて、圧縮空間Lを定義する(ステップS13)。圧縮空間Lの定義は、下記に示す(式1)を満たすスカラーλとn×1次元の基底ベクトルeを求め、スカラーλの大きい順番にi個(i<n)の基底ベクトルeを選び、選ばれたi個の基底ベクトルeを圧縮空間Lと定義することができる。
λe={YY}e ・・・・(式1)
λ:スカラー
:基底ベクトル
Y:プロセス値集合ベクトル
(式1)を満たすスカラーλと基底ベクトルeを求める際、基底ベクトルe=0は自明だが、これは(式1)の解から除外する。
基底ベクトルe≠0であるスカラーλと基底ベクトルeは、(式1)を下記に示す(式2)に変形することにより求めることができる。なお、(式1)に示すYY=Aと置く。このとき、Aは、n×n次元の正方行列となる。
(λI−A)ej=0 ・・・・(式2)
λ:スカラー
I:n×n次元の単位行列
A:n×n次元の正方行列
(式2)において、e≠0の解は、下記に示す(式3)を解くことにより求めることができる。
det(λI−A)=0 ・・・・(式3)
λ:スカラー
I:n×n次元の単位行列
A:n×n次元の正方行列
(式3)は、スカラーλのn次元の多項式となるため、スカラーλはn個の解を持ち、求められたn個のスカラーλと(式2)とにより、基底ベクトルeがn個求められる。
求められたn個の基底ベクトルeのうち、スカラーλが大きい順に上位i個の基底ベクトルeを選択し、圧縮空間Lを定義する。なお、基底ベクトルeは、n×1次元ベクトルであり、圧縮空間Lは上位i個の基底ベクトルeから構成されているため、n×i次元ベクトルとなる。
L={e、e、…、e、…、e}
L:圧縮空間
、e、…、e、…、e:基底ベクトル
圧縮空間Lが定義されると、プロセスデータベクトルyを圧縮空間Lに投影して圧縮プロセスデータベクトルy′を定義する(ステップS14)。圧縮プロセスデータベクトルy′の定義は、下記に示す(式4)を用いて定義することができる。圧縮プロセスデータベクトルy′は、圧縮空間Lがn×i次元ベクトル、プロセスデータベクトルyがn×1次元ベクトルであることから、i×1次元ベクトルとなる。
′=L ・・・・(式4)
′:圧縮プロセスデータベクトル
L:圧縮空間
:プロセスデータベクトル
また、圧縮空間Lが定義されると、入力データベクトルxを圧縮空間Lに投影して圧縮入力データベクトルx′を定義する(ステップS15)。圧縮入力データベクトルx′の定義は、下記に示す(式5)を用いて定義することができる。圧縮入力データベクトルx′は、圧縮空間Lがn×i次元ベクトル、入力データベクトルxがn×1次元ベクトルであることから、i×1次元ベクトルとなる。
′=L ・・・・(式5)
′:圧縮入力データベクトル
L:圧縮空間
:入力データベクトル
圧縮プロセスデータベクトルy′及び圧縮入力データベクトルx′が定義された後、圧縮空間Lにおいて評価関数Eを用いて、圧縮入力データベクトルx′に対する各圧縮プロセスデータベクトルy′の評価が行われる(ステップS16)。評価関数Eとしては、下記に示す(式6)を用いることができる。なお、(式6)におけるx′・y′は、圧縮入力ベクトルx′と圧縮プロセスデータベクトルy′との内積を示す。
Figure 2007094856
E:評価関数
′:圧縮入力データベクトル
′:圧縮プロセスデータベクトル
圧縮入力データベクトルxi′に対して各圧縮プロセスデータベクトルy′の評価が行われ、各圧縮プロセスデータベクトルy′において算出された評価関数Eが予め設定された閾値αよりも大きいか否かが判別される(ステップS17)。
評価関数Eが予め設定された閾値α以下と判別された場合(ステップS17;No)、評価関数Eが予め設定された閾値α以下と判別された圧縮プロセスデータベクトルy′に対応する操作データは、運転レシピとして採用するには好ましくないため、除外される(ステップS21に進む)。
評価関数Eは予め設定された閾値αよりも大きいと判別された場合(ステップS17;Yes)、予め設定された閾値αよりも大きい評価関数Eのうち最大の評価関数Eにおける圧縮プロセスデータベクトルy′が最適プロセスデータベクトルyとして検索される(ステップS18)。
検索された最適プロセスデータベクトルyに対応する操作データOが最適操作データOとして、操作履歴DB22から検索される(ステップS19)。
検索された最適操作データOは、運転レシピRを構成する運転レシピデータOとして加えられる(ステップS20)。
R={O、O、…、O、…、O}
R:運転レシピ
、O、…、O、…、O:運転レシピデータ
ステップS17又は20後、全ての圧縮入力データベクトルx′における評価関数Eの算出処理が終了されているか否かが判別され(ステップS21)、全ての圧縮入力データベクトルx′における評価関数Eの算出処理が終了されていないと判別された場合(ステップS21;No)、ステップS16に戻る。
全ての圧縮入力データベクトルx′における評価関数Eの算出処理が終了さたと判別された場合(ステップS21;Yes)、本処理は終了され、ステップS3に進む。
このように、生成される運転レシピRは、時系列に並べられた各データを各入力データベクトルx、即ち、時系列に並べられた各圧縮入力データベクトルx′に対応して時系列に並べられた操作データ群として生成されるため、未来プロセスデータを得るための時系列の操作手順書としての特徴を有することができる。
なお、運転レシピを生成する際、新規のプロセスデータベクトルyを優先的に用いて運転レシピを生成することが好ましい。この場合、(式6)示す評価関数Eを下記に示す(式7)に替えることにより実現することができる。
Figure 2007094856
E:評価関数
:現在時刻
:プロセスデータベクトルyが得られた時刻
′:圧縮入力データベクトル
′:圧縮プロセスデータベクトル
なお、本実施の形態は、運転レシピRの生成効率を向上させるために、圧縮された状態の過去プロセスデータ及び操作データを用いて生成する場合について説明したが、運転レシピ生成手段11の処理能力に余裕がある場合には、復元された状態の過去プロセスデータ及び操作データを用いて運転レシピを生成してもよい。この場合、圧縮入力データベクトルx′を入力データベクトルxに替え、圧縮プロセスデータベクトルy′をプロセスデータベクトルyに替えて評価関数Eを用いることにより、運転レシピを生成することができる。
このように、本実施の形態によれば、オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来プロセスデータに基づいて、当該未来プロセスデータを得るための運転レシピとしての運転方法を生成し、オペレータに対して生成された運転レシピを報知することができるため、オペレータの操作負担の低減を図ることができる。
また、運転レシピは、プラントの過去の運転状態を示す過去プロセスデータと、当該過去プロセスデータに対応した操作データとが対応付けられて記憶されており、当該過去プロセスデータと操作データとに基づいて生成されるため、オペレータが過去に試行錯誤した運転方法を活用して操作レシピを生成することができる。
また、評価関数及び予め設定された閾値を用いて未来プロセスデータに最も類似する過去プロセスデータとして、評価関数の値が予め設定された閾値よりも大きく、且つ、最大となる過去プロセスデータを検出し、検出された過去プロセスデータに基づいて運転レシピを生成するため、生成される運転レシピの品質の均一化及び向上を図ることができると共に、生成効率を向上させることができる。
更に、圧縮された状態の過去プロセスデータ及び操作データを用いて運転レシピを生成することができるため、運転レシピの生成負荷の低減が図られるため生成処理の高速化を図ることができ、生成効率の向上を実現することができる。
本実施の形態におけるプラント運転支援装置1の構成図である。 報知手段30の表示画面上に表示される未来プロセスデータ入力画面G1の一例である。 本実施の形態におけるプラント運転支援処理のメインフローチャートである。 運転レシピの生成処理のフローチャートである。
符号の説明
1 プラント運転支援装置
2 プラント
10 制御手段
11 運転レシピ生成手段
20 記憶手段
21 プロセスデータDB
22 操作履歴DB
30 報知手段
40 入力手段
50 通信手段
D1 過去トレンドグラフ
D2 未来トレンドグラフ
E グラフ表示領域
E1 過去トレンドグラフ表示領域
E2 未来トレンドグラフ表示領域
G1 未来プロセスデータ入力画面

Claims (7)

  1. オペレータが所望する将来のプラントの運転状態を示す未来状態量を受け付ける入力手段と、
    前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量を得るための操作情報群を生成する操作情報群生成手段と、
    前記生成された当該操作情報群を報知する報知手段と、
    を備えること、
    を特徴とするプラント運転支援装置。
  2. 前記プラントの過去の運転状態を示す過去状態量が順次記憶されている状態量記憶手段と、
    前記過去状態量に対してオペレータによって操作指示された操作情報が当該過去状態量に対応付けられて順次記憶されている操作情報記憶手段と、
    を備え、
    前記操作情報群生成手段は、
    前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量を前記状態量記憶手段から検索し、前記検索された過去状態量に対応する操作情報を前記操作情報記憶手段から検索して、前記操作情報群を生成すること、
    を特徴とする請求項1記載のプラント運転支援装置。
  3. 前記操作情報群生成手段は、
    前記入力手段により受け付けられた前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量を前記状態量記憶手段から検索する際、前記未来状態量に対する前記過去状態量の類似度を評価する評価関数を用いて検索すること、
    を特徴とする請求項2記載のプラント運転支援装置。
  4. 前記操作情報群生成手段は、
    前記評価関数の値が最大となる過去状態量を前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量として検索すること、
    を特徴とする請求項2記載のプラント運転支援装置。
  5. 前記操作情報群生成手段は、
    前記評価関数の値が予め設定された閾値よりも大きく、且つ、最大となる過去状態量を前記未来状態量に最も類似する前記過去状態量として検索すること、
    を特徴とする請求項3又は4記載のプラント運転支援装置。
  6. 前記状態量記憶手段は、前記過去状態量を圧縮して記憶しており、
    前記操作情報記憶手段は、前記操作情報を圧縮して記憶しており、
    前記操作情報群生成手段は、圧縮された前記過去状態量及び圧縮された前記操作情報を用いて操作情報群を生成すること、
    を特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載のプラント運転支援装置。
  7. 前記報知手段は、前記過去状態量を時系列のグラフとして表示し、
    前記入力手段は、前記未来状態量を時系列のグラフとして描くためのポインティングデバイスを備えること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプラント運転支援装置。
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