JP2007091989A - 粉体成形用材料 - Google Patents

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雄一郎 金子
Kenichi Sekiguchi
謙一 関口
Yoshitsugu Hirokawa
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Abstract

【課題】 意匠性に優れ、高硬度で表面が傷つきにくく、色むらが無い成形品を生産することのできる、粉体成形用材料を提供する。
【解決手段】 ポリウレタンを含有し、重合停止剤由来のアウトガス含有量が2重量ppm以下である粉体成形用材料を提供する。この場合において重合停止剤が、アミン又は1価のアルコールであることが好ましい。
なお、上記粉体成形用材料は、粉体スラッシュ成形方法に特に好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、意匠性に優れ、高硬度で表面が傷つきにくく、色むらが無い成形品を生産することのできる、粉体成形用材料に関する。
従来、クラッシュパッド、インスツルメントパネル、コンソールボックス等の自動車内装材は、ポリウレタンを粉体成形用材料として用い、粉体スラッシュ成形法により所定の形状に成形することにより生産されている(特許文献1)。
粉体スラッシュ成形法に用いられるポリウレタンは、通常、有機ポリイソシアネートと高分子ポリオールを重合反応させて、ウレタン結合を主鎖に持つ重合体を形成することにより生産されるが、該重合反応の停止剤として、一般的にアミンや1価のアルコール等の有機化合物が用いられる。
しかしながら、これらの重合停止剤を使用して生産されたポリウレタンを用いて粉体成形用材料とし、粉体スラッシュ成形法によって自動車内装材等の成形品を成形すると、成形品の意匠性が悪く(成形品表面が平坦で無かったり、「てかり」が発生して外観不良が起こることを意味する。)、成形品の硬度が十分でないため傷がつき易く、色むらが発生する問題があった。
特開2005−154451公報
本発明の目的は、意匠性に優れ、高硬度で表面が傷つきにくく、色むらが無い成形品を生産することのできる、ポリウレタンを含有する粉体成形用材料を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、上記粉体スラッシュ成形法によって得られる成形品の意匠性悪化、硬度低下及び色ムラの原因が、粉体成形用材料に用いるポリウレタンの、重合停止剤由来のアウトガスにあることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ポリウレタンを含有し、重合停止剤由来のアウトガス含有量が2重量ppm以下である粉体成形用材料、
(2)前記重合停止剤が、アミン又は1価のアルコールであることを特徴とする上記に記載の粉体成形用材料、
(3)上記の粉体成形用材料を成形してなる自動車内装材、
(4)上記に記載の粉体成形用材料を用いることを特徴とする粉体スラッシュ成形方法、
を提供するものである。
本発明の粉体成形用材料を用いることにより、意匠性に優れ、高硬度で表面が傷つきにくく、色むらが無い成形品を生産するができる。
本発明の粉体成形用材料は、ポリウレタンを含有し、重合停止剤由来のアウトガス(以下、「重合停止剤アウトガス」と略す。)含有量が2重量ppm以下であることを特徴とする。
ここで、「重合停止剤アウトガス含有量」は、次のようにして測定した値を意味する。すなわち、試料200mgを、表面に吸着していた水分や有機物を完全に除去した内径4mmのガラスチューブ製の試料容器に入れ、ヘリウムを流量30mL/分で流しつつ、温度100℃で60分間加熱し、容器から流出する気体を連続的に捕集する。次いで、捕集した気体を熱脱着ガスクロマトグラフィー質量分析計を用いて分析し、重合停止剤の分子量に対して、95〜105%の分子量を示すピークのものを積算して「重合停止剤アウトガス含有量」を求める。
なお、ポリウレタンから二種以上の重合停止剤が検出される場合は、各重合停止剤について上記同様の積算を行い、それらの合計量を求めれば良い。
重合停止剤アウトガス含有量は、好ましくは1.5重量ppm以下である。
重合停止剤アウトガス含有量が多過ぎると、得られる成形品の意匠性が悪化し、硬度が低下し、色むらが発生し易くなる。
なお、上記「重合停止剤」は、ウレタン化反応の重合を停止する能力がある化合物なら特に限定されず、実際にポリウレタンの重合停止目的で添加されたもののみでなく、別途混入した不純物等であってもよい。
重合停止剤は、本発明の効果がより顕著に現れることから、アミン及び1価のアルコールであることが好ましく、アミンであることがより好ましく、1価のアミンであることが特に好ましい。
重合停止剤の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、エチルセロソルブ及びエチルカービトール等の炭素数1〜20の脂肪族1価アルコール;シクロヘキサノール等の炭素数6〜10の脂環式1価アルコール;ベンジルアルコール及びヒドロキシエチルベンゼン等の炭素数7〜20の芳香環含有1価アルコール;フェノール及びクレゾール等の1価フェノール類;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン及びジ−n−ブチルアミン等のアルキル基の炭素数1〜10のモノ−又はジ−アルキルアミン;シクロヘキシルアミン等の炭素数6〜10の脂環式モノアミン;ベンジルアミン及びアニリン等の炭素数6〜15の芳香環含有モノアミン;モルホリン等の炭素数4〜10の複素環式モノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン等のヒドロキシアルキル基を有する炭素数2〜4のモノ−及びジ−アルカノールアミン;等が挙げられるが、これらの中でも、アルキル基の炭素数1〜10のモノ−又はジ−アルキルアミンが好ましく、アルキル基の炭素数1〜10のジ−アルキルアミンがより好ましく、ジ−n−ブチルアミンが特に好ましい。
本発明の成形用材料は、ポリウレタンを好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上含有する。
本発明に用いられるポリウレタンは粉粒体状であり、特開2005−154451公報に記載されたように、公知の製法で作られる樹脂である。ポリウレタンは、一般に有機ポリイソシアネート(A1)と高分子ポリオール(A2)と必要により鎖伸長剤(A3)とを、水系又は非水系エマルジョン重合を行い反応させた後、重合停止剤を加えて反応を停止させ、常法により濾過・乾燥し、目的とする粒子径のものでかつ真球状のものを得ることができる。又は、懸濁重合後に重合停止剤を加えて反応を停止し、常法により濾過・乾燥して得られる粒子径の大きなものをターボミル、ハンマーミル、パルペライザなどの公知の粉砕機を用いて粉砕して、目的とする粒子径のものでかつ不定形のものを得ることができる。本発明では、前者、後者、どちらも使用することができる。
有機ポリイソシアネート(A1)としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート及び2,6−ジイソシアナトエチルカプロエート等の炭素数(−N−C=O基中の炭素を除く。以下同様)2〜12の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート及びメチルシクロヘキシレンジイソシアネート等の炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート;m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の炭素数8〜15の芳香環を有するポリイソシアネート;2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジエチルベンゼンジイソシアネート、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及びナフチレンジイソシアネート等の炭素数6〜15の芳香族ポリイソシアネート;及びこれらの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレタン基、ウレア基、ビウレット基、イソシアヌレート基などを含有する変性物);が挙げられる。これらは、2種以上を併用することができる。
有機ポリイソシアネート(A1)のうち好ましいものは、成形品の耐光性の観点から脂肪族ポリイソシアネート及び脂環式ポリイソシアネートであり、特に好ましいものはHDI、IPDI及び水添MDIである。
高分子ポリオール(A2)としてはポリエステルポリオール(A21)、ポリエーテルポリオール(A22)、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。該高分子ポリオール(A2)の水酸基当量(水酸基価測定に基づく、水酸基当たりの数平均分子量を意味する。以下同様)は、成形品のソフト感及び所望の強度を得る観点から、通常250〜5,000、好ましくは350〜2,500、さらに好ましくは400〜1,500である。官能基数は通常2〜4、好ましくは2〜3、特に好ましくは2である。
前記ポリエステルポリオール(A21)としては、(1)低分子ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールとジカルボン酸化合物との縮合重合によるもの;(2)低分子ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールにラクトンモノマーを開環付加したもの及びそのジカルボン酸変性体;(3)低分子ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールと炭酸ジエステル(炭酸ジメチル、炭酸エチレンなど)との縮合重合によるもの;及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
前記低分子ポリオールには、水酸基当量が250未満の2〜3価又はそれ以上のポリオールが含まれる。その具体例としては、
2価アルコール{例えば炭素数2〜12の脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、及び分岐鎖を有するジオール(1,2−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−及び2,3−ブタンジオール、1,2−デカンジオールなど)];及び炭素数6〜25の環状基を有するジオール類、例えば特公昭45−1474号公報記載のもの:脂環基含有ジオール〔1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノールAなど〕、芳香環含有ジオール[m−及びp−キシリレングリコール、2価フェノール〔単環2価フェノール(ハイドロキノン、レゾルシンなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど)、ジヒドロキシナフタレンなど〕のアルキレンオキサイド付加物(水酸基当量250未満)、芳香族ジカルボン酸のビスヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)エステル〔ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど〕など]};
3価アルコール{例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、これらのアルキレンオキサイド付加物(水酸基当量250未満)};
及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては後述の(A22)に挙げるものが使用でき、水酸基当量500以下のものが好ましい。これらのうち好ましいものは脂肪族ジオール及び芳香環含有ジオールである。
前記及び以下においてアルキレンオキサイドには炭素数2〜10又はそれ以上のアルキレンオキサイド、及びそのフェニルもしくはハロ置換体が含まれ、エチレンオキサイド(以下EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,2−、1,3−、1,4−及び2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、炭素数5〜10又はそれ以上のα−オレフィンオキサイド、エピハロヒドリン(エピクロロヒドリン等)及びこれらの2種以上の併用(ブロック及び/又はランダム付加)が挙げられる。好ましいのはEO、PO及びこれらの併用(ブロック及び/又はランダム付加)である。
前記(1)のジカルボン酸化合物の具体例としては、炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸[コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など]、炭素数8〜15の芳香族ジカルボン酸[テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など]、これらのエステル形成性誘導体[無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハライド(酸クロライド等)など]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
前記(2)のラクトンモノマーとしては、炭素数4〜12のラクトン、例えばγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエステルポリオール(A21)の具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール、ポリヘキサメチレンイソフタレートジオール、ポリネオペンチレンアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリ(ジエチレングリコール)イソフタレートジオール、ポリカプロラクトンジオール、アジピン酸変性ポリカプロラクトンジオール、テレフタル酸変性ポリカプロラクトンジオール、イソフタル酸変性ポリカプロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール及びこれらの2種以上の併用が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(A22)としては、低分子ポリオール[例えば前述のポリエステルポリオール(A21)の原料として例示したもの]にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(A22)の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(ブロック及び/又はランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシブチレン−ポリオキシエチレン(ブロック及び/又はランダム)グリコール、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレン(ブロック及び/又はランダム)グリコール、ビスフェノールAのEO及び/又はPO付加物、及びこれらの2種以上の併用が挙げられる。
高分子ポリオール(A2)の中で好ましいものはポリエステルポリオール(A21)であり、特に好ましいものは脂肪族ジオールとジカルボン酸化合物との縮合物、特に芳香族ジカルボン酸との縮合ポリエステルジオールである。
必要により用いられる鎖伸長剤(A3)としては、低分子ポリオール(A31)及びポリアミン(A32)が挙げられる。該鎖伸長剤(A3)の官能基数は2〜3(特に2が好ましい)、水酸基(アミノ基)当量は250未満(特に200以下が好ましい)である。低分子ポリオール(A31)としては前記ポリエステルポリオール(A21)の原料として例示した低分子ポリオール及びモノヒドロキシモノカルボン酸(ヒドロキシ酢酸、乳酸など)のグリコールエステル(例えば特開昭61−190717号公報に記載のもの)が挙げられる。ポリアミン(A32)としては、(1)炭素数2〜12の脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジエチレントリアミンなど);(2)炭素数6〜15の脂環式ポリアミン(4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);(3)炭素数8〜15の芳香環を有するポリアミン(m−及びp−キシリレンジアミンなど);芳香族ポリアミン(4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、フェニレンジアミンなど);及びこれらのケチミン[アミノ基の一部又は全部がケトン(炭素数3〜10、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)でブロック(ケチミン化)されたもの];ならびにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。該ポリアミン(A32)のうちで好ましいものは、成形品の耐光性の観点から脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン及びこれらのケチミンである。粉末状熱可塑性ポリウレタン(A)における該鎖伸長剤(A3)の量は、高分子ポリオール(A2)の重量に基づいて通常0〜30%、好ましくは0.5〜20%である。
本発明の粉体成形用材料は粉粒体状であり、本発明の効果がより一層顕著なものとなることから、その平均粒子径(D50)は100〜300μmが好ましく、150〜250μmが特に好ましい。
また、篩分け法により得られる重量分率より算出される粒子径分布(以下、単に「粒子径分布」と略す。)は、本発明の効果がより一層顕著なものとなることから0.2〜1.0が好ましく、0.4〜0.8が特に好ましい。なお、上記粒子径分布とは、重量分率85%に当たる粒径から重量分率15%に当たる粒径を減じ、この値を重量分率50%に当たる粒径で除して得られる値をいう。
また、上記平均粒子径及び粒子径分布は、後述の「分布測定法A」で求められる。
本発明の粉体成形用材料は、粉末着色剤(B)及び可塑剤(C)を含有することが本発明の効果がより一層顕著になることから好ましい。
粉末着色剤(B)の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
また、可塑剤(C)の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは1〜6重量部である。
粉末着色剤(B)は、粉末顔料(b1)及び顔料分散剤(b2)を含むものである。粉末顔料(b1)は、単独では分散が不充分であり、飛散性が高く、ポリウレタンとの混合時に作業性が悪い、などの問題がある。そのため、低分子ポリエチレンや石油樹脂などの樹脂に混合分散してから粉砕し微粒子化したり、シリカや炭酸カルシウムなどの無機系分散剤などと混合分散したり、あるいは粉末顔料(b1)の表面をシランカップリング剤などで表面処理したりした、いわゆる粉末着色剤(B)が通常使用される。前記、低分子ポリエチレンや石油樹脂などの樹脂;シリカや炭酸カルシウムなどの無機系分散剤;シランカップリング剤;などの、一連の顔料分散効果を有する物質を顔料分散剤(b2)と称する。粉末着色剤(B)の作製における、粉末顔料(b1)と顔料分散剤(b2)との比率は、通常、粉末顔料(b1)20〜80重量%、顔料分散剤(b2)80〜20重量%である。
粉末顔料(b1)としては、特に限定されず、公知の有機顔料及び/又は無機顔料を使用することができる。有機顔料としては例えば不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクドリン系顔料等が挙げられ、無機顔料としては例えばクロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物(酸化チタン、酸化亜鉛等)、金属塩類(硫酸塩、珪酸塩、炭酸塩、リン酸塩等)、金属粉末、カーボンブラック等が挙げられる。これらは単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができる。
顔料分散剤(b2)としては、前述のように、低分子ポリエチレンや石油樹脂などの樹脂;シリカや炭酸カルシウムのような無機系分散剤;シランカップリング剤;などが挙げられる。これらは単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができる。
可塑剤(C)としては、特開2000−103957号公報,米国出願Ser.No.09/406,129に記載のもの、例えばポリアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜25)の芳香族モノカルボン酸(炭素数7〜20:安息香酸など)ジエステル;フタル酸エステル〔フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等〕;脂肪族2塩基酸エステル〔アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等〕;トリメリット酸エステル〔トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリデシル等〕;脂肪酸エステル〔オレイン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル等〕;脂肪族リン酸エステル類〔トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシブチルホスフェート等〕;芳香族リン酸エステル類〔トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等〕;ハロゲン含有脂肪族リン酸エステル〔トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等〕;及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは、フタル酸エステル〔フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等〕及び脂肪族2塩基酸エステル〔アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等〕であり、特に好ましいものは、脂肪族2塩基酸エステル〔アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等〕である。
本発明の粉体成形用材料は、ポリウレタン、必要に応じて粉末着色剤(B)及び可塑剤(C)に加えて、他の各種添加剤を含有していても良い。他の各種添加剤としては、高級脂肪酸、高級アルコール、金属石ケン、高級脂肪酸エステルなどの離型剤、過塩素酸化合物、流動性改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤などが挙げられる。
本発明の粉体成形用材料は、(a)ポリウレタンに、必要に応じて顔料及び可塑剤、及び他の各種添加剤を加え、ヘンシェルミキサー等の混合機で均一に分散させて粉体分散物(以下、「粉体分散物A」と略す。)を得る分散工程、次いで(b)得られた粉体分散物を攪拌機能を有する乾燥機に入れ、減圧下にガスを吹き込みつつ加熱して重合停止剤アウトガス含有量を2重量ppm以下にするアウトガス低減工程、を経ることにより得ることができる。
上記(a)工程は従来公知の方法で行なうことができる。
上記(b)工程においては、「粉体分散物Aを攪拌機能を有する乾燥機に入れ、減圧化にガスを吹き込みつつ加熱する」ことが重要であり、この構成を採らない場合には、粉体分散物Aの融着や熱劣化を生じさせずに、重合停止剤アウトガス含有量を2重量ppm以下にすることは容易ではない。
撹拌機能を有する乾燥機としては、コニカル乾燥機が好ましい。コニカル乾燥機は撹拌翼を有しないので、撹拌翼への樹脂の付着や、撹拌翼の剪断力による樹脂の凝集などがなく、脱揮効率が高く、クリーニング作業の頻度が少なく、効率的に重合停止剤アウトガス含有量が少ない粉体成形用材料を得ることができる。
コニカル乾燥機を用いる場合、その回転数は3〜30rpmであることが好ましく、6〜20rpmであることがより好ましい。回転数が3rpm未満であると、重合停止剤アウトガス含有量を低減する効果が十分に発現しないおそれがある。
加熱温度は、40〜300℃であることが好ましく、50〜140℃であることがより好ましく、60〜120℃であることが特に好ましい。加熱温度が上記範囲未満であると、重合停止剤アウトガス含有量が十分に減少しないおそれがある。加熱温度が上記範囲を超えると、粉体分散物A(特にポリウレタン)が互いに融着して塊りを生ずるおそれがある。なお、加熱温度は、ポリウレタンの融点より5〜10℃低い温度にすることが好ましい。
撹拌機能を有する乾燥機の容器内の圧力は、絶対圧で1〜101kPaであることが好ましく、3〜20kPaであることがより好ましい。圧力が高過ぎると重合停止剤アウトガス含有量が十分に減少しないおそれがあり、圧力が低過ぎるとガスを吹き込みながら低圧を維持するために大能力の真空ポンプが必要となって設備が大掛りになる。
本発明方法に用いるガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス、空気などを挙げることができる。これらの中で、窒素は、加熱される粉体分散物Aの劣化を防ぐ効果を有し、不活性ガスの中では比較的安価であるので、好適に用いることができる。
本発明方法においては、ガスの吹き込み量が、粉体分散物A1kgあたり1〜16L(標準状態)/分であることが好ましく、2〜8L(標準状態)/分であることがより好ましい。ガスの吹き込み量が少な過ぎると、重合停止剤アウトガス含有量が十分に減少しないおそれがある。ガスの吹き込み量が多すぎると、ガスの消費量が過大になり、あるいは、粉体分散物Aのガス流への同伴が生ずるおそれがある。
本発明方法において、乾燥機に仕込まれた粉体分散物Aにガスを吹き込む手段に特に制限はなく、例えば、粉体分散物Aを仕込んだ容器内にガス吹き込みノズルを設けることができる。真空ラインに接続された吸引配管の中に、ガス吹き込み配管が設置された二重管構造を好適に用いることができる。本発明方法において、粉体分散物Aを仕込んだ容器内(乾燥機内)で、ガスを吹き込む位置に特に制限はなく、例えば、粉体分散物Aの層中にガスを吹き込むことができ、あるいは、気相中にガスを吹き込むこともできる。これらのガス吹き込み位置の中で、粉体分散物Aの層中にガスを吹き込むことが好ましい。粉体分散物Aの層中にガスを吹き込むことにより、重合停止剤アウトガス除去効率を高めることができる。粉体分散物Aの層中へのガス吹き込みは、連続的に行うことができ、あるいは、断続的に行うこともできる。例えば、コニカル乾燥機を用いた場合、容器の回転に従って粉体分散物Aの層が移動し、粉体分散物Aの層中へガスを吹き込む状態と、気相中へガスを吹き込む状態が交互に現われる場合もあるが、粉体分散物Aの層中へガスを吹き込む状態が断続的にせよ確保できれば効率的な重合停止剤アウトガス除去を行うことができる。
図1は、本発明の粉体成形用材料の製造方法に用いる装置の一態様の系統図である。粉体分散物Aがコニカル容器8に仕込まれる。コニカル容器は、スチーム導入部3からスチームがジャケットに導入されることにより加熱される。スチームの凝縮により発生したドレインは、ドレイン排出管4から排出される。窒素導入部1からコニカル容器に窒素ガスが送られ、気相中に設けられた吹き込みノズル5又は粉体分散物Aの層中に設けられた吹き込みノズル6から、窒素ガスが吹き込まれる。コニカル容器内の窒素ガスは、吸引口7から吸引され、真空ライン2を経由して系外に排出される。所定の時間窒素ガスを吹き込みつつ加熱することにより重合停止剤アウトガスを除去したのち、コニカル容器のジャケットへ冷却水を送って冷却し、コニカル容器から粉体成形用材料を取り出す。
本発明の粉体成形用材料は、意匠性に優れ、高硬度で表面が傷つきにくく、色むらが無い成形品を生産することができることから、粉体スラッシュ成形、流動浸漬成形あるいは粉体回転成形などの種々の粉体成形に使用することができ、特に自動車内装用材の成形に用いられている粉体スラッシュ成形に好適に使用することができる。また、これ以外にも、押出成形、射出成形、ブロー成形、カレンダー成形、フィルムラミネーションなどのポリウレタン樹脂の一般的な成形加工による成形品の成形用材料としても使用することができ、防振部品、ダストカバー、ブッシュ、パッキング、ベアリングカバー、ギヤ、ホーンパッド、ピッカー、キャスター、冷凍機部品、グリップ、印字ローラー、ホース、医療用チューブ、ベルト類、電線被覆などの工業用部品や、運動用シューズ、スキーブーツ、スノーチェーンなどのスポーツ用品、コフィルムや合成皮革などの工業素材などを与える。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、評価は下記の方法により行った。
また、部数及び%は特記のない限り重量基準である。
(1)重合停止剤由来のアウトガス量
試料200mgを、表面に吸着していた水分や有機物を完全に除去した内径4mmのガラスチューブ製の試料容器に入れ、ヘリウムを流量30mL/分で流しつつ、温度100℃で60分間加熱し、容器から流出する気体を連続的に捕集する。次いで、捕集した気体を熱脱着ガスクロマトグラフィー質量分析計[横河アナリティカルシステムズ(株)製]を用いて分析し、重合停止剤の分子量に対して、95〜105%の分子量を示すピークのものを積算して「重合停止剤アウトガス含有量」とした。
(2)硬度
JIS K7215に従って、圧子を試料に押し付けた直後の数値を計測した。なお、「硬度」の値が大きいほど、成形品表面に傷がつきにくい。
(3)引張強度
JIS K6251に従って、ダンベル状1号型を用い、試験速度200mm/minで測定した。
(4)伸び
JIS K6251に従って、ダンベル状1号型を用い、試験速度200mm/minで測定した。
(5)安息角
JIS K6721に従い、かさ比重測定装置のホッパーに試料100mlを投入し、ホッパー下のダンパーを開とし、試料を試料台上に落下させた。試料の全量を排出後、ホッパー下の山状に積もった粉の傾斜角(安息角)を分度器にて測定した。なお、安息角が小さいほど粉体流動性が良好となる。
(6)グロス
サンプルを130℃のギアオーブンに入れ、100時間加熱し、加熱前後のグロス値をグロスメーターにて測定し、変化率を算出する。なお、グロスの値が小さいほど、表面の「てかり」が無く、意匠性に優れる。
(7)色むら
成形シートを目視にて5段階の標準試料と比較評価する。
この値が大きいほど、色むらが少ないことを意味する。
(8)D50及び(D85−D15)/D50
JIS Z8801に従い、試験用ふるいを用いて試料200gをロータップ型ふるい振盪器にて10分間篩い分けし、各ふるい上の試料量を秤量し、重量分率85%、50%及び15%に当たる粒径を算出し、それぞれD85、D50及びD15とした。
平均粒子径は、D50の値とした。
また下記式に従って、粒子径分布を求めた。
「粒子径分布」=(D85−D15)/D50
また、乾燥機能を有する乾燥機として、図1示す系統に組み込まれたコニカル乾燥機[(株)楠木機械製作所、バキューム・タンブル・ドライヤー]を用いた。コニカル本体中心を軸に、コニカル容器8を回転させることによって粉体分散物Aを流動させ、真空ライン2に接続した真空ポンプで減圧とし、コニカル本体のジャケットに温水又はスチームを通じて加温し、粉体分散物A中の重合停止剤アウトガスを除去する。ガス吹き込みラインは吸引配管との二重管構造になっており、コニカル容器8を回転させても吸引口7とガス吹き込みノズルの先端位置5又は6は変化しない。粉体分散物Aの層中にガスを吹き込む場合は、6位置に吹き込みノズル先端を設け、気相中に吹き込む場合は、5位置に吹き込みノズル先端を設ければ良い。
(製造例1 粉体分散物Aの調整)
ヘンシェルミキサーに、熱可塑性ポリウレタン(粉粒体状)100重量部、粉末着色剤2.0重量部を入れ、さらに可塑剤としてRS−107(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシルを主成分とするアジピン酸ジエステル系可塑剤:旭電化工業(株)製)5重量部を入れた。1000rpmで5分間混合した後、ダスティング剤(粉体のブロッキングを防止するもの)としてハイブレンB409S(日本ゼオン(株)製)3重量部を入れ、さらにシリコーンオイルとしてポリジメチルシロキサン(商品名:SH−200、粘度300cps at25℃:信越シリコーン(株)製)0.3重量部を加え、1000rpmでさらに1分間混合し、粉体成形用の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物(粉体分散物A)を得た。
(実施例1)
コニカル乾燥機の容器内(以下、「容器A」と略す。)に粉体分散物A50部を投入し、ガス吹き込みノズル先端を粉体分散物Aの層中(図1の6位置)に設けた。工業用窒素を流量120L(標準状態)/分(1kgの粉体分散物Aに対し、2.4L/分に相当)で吹き込み、容器Aを12rpmで回転させ、容器A内部を減圧にし、ジャケットに温水を流した。30分経過後に定常状態に達したが、ジャケット温度は95℃、粉体分散物Aの温度は78℃であった。また、容器A内の絶対圧力は5.3kPaであった。この状態を24時間保ったのち、ジャケットに約30分間冷却水を流して粉体分散物Aを30℃以下まで冷却した後、容器Aから粉体分散物Aを取り出し、本発明の粉体成形用材料を得た。該粉体成形用材料を分析したところ、重合停止剤由来のアウトガスとしては、ジ−n−ブチルアミン0.9重量ppmが検出されたのみであった。
次に、この粉体成形用材料50部を、250℃に加熱した100×120mmの金型全体にまんべんなく覆うように敷き粉体スラッシュ成形を開始し、10秒後に未溶融材料を除去した。溶融樹脂の付着した金型を400℃のオーブンに入れ10秒間加熱後、オーブンより取り出し、常温で30秒放置後、金型を水冷した。金型より樹脂を剥がし、各種物性評価用成形品とした。
結果を表1に示す。
(実施例2)
工業用窒素を流量60L(標準状態)/分(1kgの粉体分散物Aに対し、1.2L/分に相当)に変更した以外は、実施例1と同等の処理を行った。このときのジャケット温度は95℃、粉体分散物Aの温度は70℃であった。また、容器A内の絶対圧力は4.6kPaであった。この状態を24時間保ったのち、ジャケットに約30分間冷却水を流して粉体分散物Aを取り出し、本発明の粉体成形用材料を得た。該粉体成形用材料を分析したところ、重合停止剤由来のアウトガスとしては、ジ−n−ブチルアミン1.3重量ppmが検出されたのみであった。
(比較例1)
製造例1で得られた粉体分散物Aを、コニカル乾燥機による処理をせずにそのまま粉体成形用材料とした。該粉体成形用材料を分析したところ、重合停止剤由来のアウトガスとして、ジ−n−ブチルアミン3.0重量ppmが検出された。
次に、この粉体成形用材料を用い、実施例1と同様に各種物性評価用の成形品とした。
評価結果を表1に示す。
(比較例2)
工業用窒素を流量30L(標準状態)/分(1kgの粉体分散物Aに対し、0.6L/分に相当)に変更し、かつ、容器A内の絶対圧力を56kPaとした以外は実施例1と同様の実験を行なったところ、ジャケット温度は95℃、粉体分散物Aの温度は80℃となった。この状態を24時間保ったのち、ジャケットに約30分間冷却水を流して粉体分散物Aを30℃以下まで冷却し、容器Aから粉体分散物Aを取り出し、粉体成形用材料を得た。該粉体成形用材料を分析したところ、重合停止剤由来のアウトガスとして、ジ−n−ブチルアミン2.8重量ppmが検出された
Figure 2007091989
重合停止剤由来のアウトガス含有量が多い粉体成形用材料は安息角が大きいために粉体流動性が悪く、それを用いて得られた成形品は、引張強度は良好であったが硬度が低いために傷つき易く、グロス値(「てかり」)が大きくて意匠性が悪く、色むらも発生した(比較例1及び2)。
一方、本願発明の粉体成形用材料は安息角が小さいために粉体流動性が良く、それを用いて得られた成形品は、引張強度及び硬度に優れるとともに、グロス値(「てかり」)が小さく、意匠性に優れ、色むらが少ないため、自動車内装材として必要な特性を満足していた(実施例1及び2)。
本発明方法に用いる装置の一態様の系統図である。
符号の説明
1 窒素導入部
2 真空ライン
3 スチーム導入部
4 ドレイン排出管
5 吹き込みノズル
6 吹き込みノズル
7 吸引口
8 コニカル容器(コニカル乾燥機)

Claims (4)

  1. ポリウレタンを含有し、重合停止剤由来のアウトガス含有量が2重量ppm以下である粉体成形用材料。
  2. 前記重合停止剤が、アミン又は1価のアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の粉体成形用材料。
  3. 請求項1又は2に記載の粉体成形用材料を成形してなる自動車内装材。
  4. 請求項1ないし3のいづれかに記載の粉体成形用材料を用いることを特徴とする粉体スラッシュ成形方法。


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