JP2007090555A - フィルム溶着方法、製品、テープ及び流路形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接合不良の発生を抑制しつつ、簡易に積層フィルムをワークに熱溶着することができるフィルム溶着方法、製品、テープ及び流路形成方法を提供する。
【解決手段】 キャリアテープ22及び積層フィルム21が接着剤23により接着されたテープ20を、積層フィルム21が型抜きされるように半抜きし、その後、積層フィルム21がワークWに当接するようにテープ20及びワークWを重ねて、キャリアテープ22側から熱源31により加熱して積層フィルム21をワークWに溶着し、その後、前記キャリアテープ22を、ワークWに溶着されなかった積層フィルムの領域とともに剥離してフィルム溶着する。
【選択図】 図4
【解決手段】 キャリアテープ22及び積層フィルム21が接着剤23により接着されたテープ20を、積層フィルム21が型抜きされるように半抜きし、その後、積層フィルム21がワークWに当接するようにテープ20及びワークWを重ねて、キャリアテープ22側から熱源31により加熱して積層フィルム21をワークWに溶着し、その後、前記キャリアテープ22を、ワークWに溶着されなかった積層フィルムの領域とともに剥離してフィルム溶着する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、フィルム溶着方法、製品、テープ及び流路形成方法に関するものである。
従来、例えば液体流路の形成において、熱可溶性樹脂からなるワークに積層フィルムを熱溶着したものが知られている(例えば特許文献1など)。こうしたフィルム溶着の方法としては、フープ状の積層フィルムをワークに重ねてから、熱源によりこれをワークに熱溶着し、その後、ワークの外形等に合わせて不要部分を切り落とす方法(以下、「方法A」という)が知られている。また、ワークの外形等に合わせて予め型抜きした積層フィルムをワークに対し位置決めし、熱源によりこれをワークに熱溶着する方法(以下、「方法B」という)が知られている。あるいは、ワークの外形等に合わせて予めミシン目(切取線)を空けた積層フィルムをワークに対し位置決めし、熱源によりこれをワークに熱溶着した後に、ミシン目に沿って不要部分を切り取る方法(以下、「方法C」という)が知られている。
特開2003−320680号公報(第5−6頁、第6−8図)
ところで、上記した方法Aでは、熱溶着した積層フィルムをワークとほぼ同一形状に仕上げることが容易であるものの、切除した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まると、これらの間で接合不良が発生することがある。特に、積層フィルムが透明である場合には、切りくずが見えにくいことから、上記接合不良に係る切りくずの管理も自ずと困難となる。
また、方法Bでは、積層フィルムの型抜き後に除材検査を行うことにより、方法Aよりも安定した品質が得られるが、型抜きした積層フィルムのワークへの位置決めが難しく、例えば位置決め用の吸着タブ等を工夫する必要がある。
さらに、方法Cでは、例えばワークの中央部に貫通孔(ねじ孔等)が形成されている場合、溶着後に当該貫通孔に対応して形成される積層フィルムの孤立した不要部分(残材)を切り取ることができず、貫通孔の開放のためにはドライバのような鋭利な工具で突いて取り除くしかない。
本発明の目的は、接合不良の発生を抑制しつつ、簡易に積層フィルムをワークに熱溶着することができるフィルム溶着方法、製品、テープ及び流路形成方法を提供することにある。
本発明のフィルム溶着方法は、上記課題を解決するため、キャリアテープ及び積層フィルムが接着剤により接着されたテープを、該積層フィルムが型抜きされるように半抜きし、その後、前記積層フィルムがワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着し、その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離する。
本発明のフィルム溶着方法によれば、前記積層フィルムは、予め型抜きされるものの、前記キャリアテープに接着されていることで散らばることはない。従って、この型抜きされた積層フィルムを、前記キャリアテープを介して簡易に前記ワークに対し位置決めすることができる。そして、熱溶着後の前記キャリアテープの剥離に際し、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域は、前記ワークに溶着された前記積層フィルムの領域から前記型抜きの輪郭に沿って切り離されて、前記キャリアテープに接着されたまま除去される。この積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記ワークにおける配置に制約を受けることなく除去されることはいうまでもない。このように、上記積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記キャリアテープに接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。
本発明のフィルム溶着方法は、熱可溶性樹脂にて形成されたワークに、少なくともワークに対向する側に配置される熱可溶性フィルム及び反対側に配置される耐熱性フィルムの積層された積層フィルムを熱溶着するフィルム溶着方法において、前記積層フィルムの前記耐熱性フィルム側に耐熱性を有するキャリアテープを接着剤にて接着してテープを製造する工程と、前記積層フィルムが前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて型抜きされるように前記テープを半抜きする工程と、前記積層フィルムが前記ワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する工程と、その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離する工程とを備えている。
本発明のフィルム溶着方法によれば、前記積層フィルムは、前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて予め型抜きされるものの、前記キャリアテープに接着されていることで散らばることはない。従って、この型抜きされた積層フィルムを、前記キャリアテープを介して簡易に前記ワークに対し位置決めすることができる。そして、熱溶着後の前記キャリアテープの剥離に際し、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域は、前記ワークに溶着された前記積層フィルムの領域から前記型抜きの輪郭に沿って切り離されて、前記キャリアテープに接着されたまま除去される。この積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記ワークにおける配置に制約を受けることなく除去されることはいうまでもない。このように、上記積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記キャリアテープに接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。
本発明のフィルム溶着方法の一態様では、前記接着剤は、熱硬化性接着剤である。
この態様によれば、前記接着剤(熱硬化性接着剤)は、加熱によって重合が加速されてゲル状から固体に変化し、その接着力を失う。従って、前記ワークに溶着された前記積層フィルムから、前記キャリアテープを円滑に剥離することができる。
この態様によれば、前記接着剤(熱硬化性接着剤)は、加熱によって重合が加速されてゲル状から固体に変化し、その接着力を失う。従って、前記ワークに溶着された前記積層フィルムから、前記キャリアテープを円滑に剥離することができる。
本発明のフィルム溶着方法の他の一態様では、前記熱源は、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域に合わせて成形されている。
この態様によれば、前記熱源による前記キャリアテープ側からの加熱により、前記接着剤は、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域に合わせてその接着力を失う。従って、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域から、前記キャリアテープを円滑に剥離することができる。一方、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域では、前記接着剤の接着力が維持されるため、当該領域が前記キャリアテープから剥がれることを防止することができる。
この態様によれば、前記熱源による前記キャリアテープ側からの加熱により、前記接着剤は、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域に合わせてその接着力を失う。従って、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域から、前記キャリアテープを円滑に剥離することができる。一方、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域では、前記接着剤の接着力が維持されるため、当該領域が前記キャリアテープから剥がれることを防止することができる。
本発明の製品は、上述の本発明のフィルム溶着方法(但し、その各種態様を含む。)にて製造される。
本発明の製品によれば、前記積層フィルムと前記ワークとの接合が良好な製品を得ることができる。
本発明の製品によれば、前記積層フィルムと前記ワークとの接合が良好な製品を得ることができる。
本発明のテープは、キャリアテープ及び積層フィルムが接着剤により接着されたテープであって、該積層フィルムが型抜きされるように半抜きされてなる。
本発明のテープによれば、前記積層フィルムは、予め型抜きされるものの、前記キャリアテープに接着されていることで散らばることはない。従って、このようなテープを、前記積層フィルムがワークに当接するように該ワークに重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する場合、この型抜きされた積層フィルムを、前記キャリアテープを介して簡易に前記ワークに対し位置決めすることができる。そして、熱溶着後の前記キャリアテープの剥離に際し、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域は、前記ワークに溶着された前記積層フィルムの領域から前記型抜きの輪郭に沿って切り離されて、前記キャリアテープに接着されたまま除去される。この積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記ワークにおける配置に制約を受けることなく除去されることはいうまでもない。このように、上記積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記キャリアテープに接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。
本発明のテープによれば、前記積層フィルムは、予め型抜きされるものの、前記キャリアテープに接着されていることで散らばることはない。従って、このようなテープを、前記積層フィルムがワークに当接するように該ワークに重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する場合、この型抜きされた積層フィルムを、前記キャリアテープを介して簡易に前記ワークに対し位置決めすることができる。そして、熱溶着後の前記キャリアテープの剥離に際し、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域は、前記ワークに溶着された前記積層フィルムの領域から前記型抜きの輪郭に沿って切り離されて、前記キャリアテープに接着されたまま除去される。この積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記ワークにおける配置に制約を受けることなく除去されることはいうまでもない。このように、上記積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記キャリアテープに接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。
本発明の流路形成方法は、溝部を有し熱可溶性樹脂にて形成されたワークに、少なくともワークに対向する側に配置される熱可溶性フィルム及び反対側に配置される耐熱性フィルムの積層された積層フィルムを熱溶着して前記溝部において流路を形成する流路形成方法において、前記積層フィルムの前記耐熱性フィルム側に耐熱性を有するキャリアテープを接着剤にて接着してテープを製造する工程と、前記積層フィルムが前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて型抜きされるように前記テープを半抜きする工程と、前記積層フィルムが前記ワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する工程と、その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離する工程とを備えている。
本発明の流路形成方法によれば、前記積層フィルムは、前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて予め型抜きされるものの、前記キャリアテープに接着されていることで散らばることはない。従って、この型抜きされた積層フィルムを、前記キャリアテープを介して簡易に前記ワークに対し位置決めすることができる。そして、前記積層フィルムを前記ワークに熱溶着することで、前記溝部において流路が形成される。また、熱溶着後の前記キャリアテープの剥離に際し、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域は、前記ワークに溶着された前記積層フィルムの領域から前記型抜きの輪郭に沿って切り離されて、前記キャリアテープに接着されたまま除去される。この積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記ワークにおける配置に制約を受けることなく除去されることはいうまでもない。このように、上記積層フィルムの領域(除去されるべき領域)は、前記キャリアテープに接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。そして、上記接合不良に伴う前記流路からの流体漏れも好適に抑制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図6は、本実施形態におけるワークWを示す斜視図である。同図に示されるように、このワークWは、例えばポリプロピレンなどの熱可溶性樹脂にてブロック状に形成されており、略C字状の平坦面11を有している。そして、上記ワークWには、平坦面11から一側(図6の下側)に凹設された溝部12が形成されている。この溝部12は、上記平坦面11に後述する積層フィルムが熱溶着されることで流路を形成するものである。また、上記ワークWには、溝部12を避けて前記平坦面11に直交する方向に貫通するねじ孔13が形成されている。
図6は、本実施形態におけるワークWを示す斜視図である。同図に示されるように、このワークWは、例えばポリプロピレンなどの熱可溶性樹脂にてブロック状に形成されており、略C字状の平坦面11を有している。そして、上記ワークWには、平坦面11から一側(図6の下側)に凹設された溝部12が形成されている。この溝部12は、上記平坦面11に後述する積層フィルムが熱溶着されることで流路を形成するものである。また、上記ワークWには、溝部12を避けて前記平坦面11に直交する方向に貫通するねじ孔13が形成されている。
図1は、前記ワークWに対する積層フィルムの熱溶着のために利用されるテープ20の製造工程を示す斜視図である。同図に示されるように、このテープ20は、互いに同等の幅を有する帯状の積層フィルム21及び耐熱性を有するキャリアテープ22を備える。上記積層フィルム21は、一側及び他側(図1の上側及び下側)にそれぞれ配置される熱可溶性フィルム21a及び耐熱性フィルム21bが積層されるとともに、これら熱可溶性フィルム21a及び耐熱性フィルム21bの間にアルミ箔(図示略)が挟まれた、いわゆるアルミラミネートフィルムである。上記熱可溶性フィルム21aの材料としては、例えばポリプロピレン等が採用される。また、上記耐熱性フィルム21bの材料としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド等、耐熱性の高いものが採用される。そして、前記テープ20は、耐熱性フィルム21b側に前記キャリアテープ22を接着剤23(図2参照)にて接着することで製造される。この接着剤23は、熱硬化性接着剤であって、加熱によって重合が加速されてゲル状から固体に変化し、その接着力を失う。この熱硬化性接着剤としては、例えば粘着力が低くて剥離しやすいホットメルト接着剤が好ましい。
図2は、製造されたテープ20の半抜きの加工態様を示す斜視図である。同図に示されるように、上記テープ20は、前記積層フィルム21(熱可溶性フィルム21a)を表にして図示しない台座に支持される。一方、半抜き用のパンチ26は、前記積層フィルム21が前記ワークWに溶着されるべき領域Dの輪郭Lに合わせて形成された刃部27を備えている。本実施形態では、前記ねじ孔13を除いたワークWの平坦面11全体に前記積層フィルム21を溶着するようになっており、前記輪郭Lは、平坦面11の周縁に相当する第1輪郭L1及びねじ孔13の周縁に相当する第2輪郭L2からなる。従って、前記刃部27は、上記第1輪郭L1に合わせて形成された第1刃部27a及び上記第2輪郭L2に合わせて形成された第2刃部27bを有している。そして、このような刃部27を備えたパンチ26を、前記積層フィルム21側からテープ20に押し当て、同積層フィルム21が前記領域Dに合わせて型抜きされるように同テープ20を半抜きする。なお、半抜きとは、ハーフカットとも言われるもので、本実施形態では、この工程を経ることで、前記積層フィルム21には前記輪郭Lに沿って厚み方向全体に切り込みが入れられるが、前記キャリアテープ22には厚み方向全体に切り込みが入れられることはなく跡だけが付けられる。
図3は、上述の態様で加工されたテープ20を示す縦断面図である。同図から明らかなように、上記テープ20には、前記第1及び第2輪郭L1,L2にそれぞれ沿って、第1切り込み20a及び第2切り込み20bが形成されている。
図4(a)(b)は、半抜きされたテープ20の積層フィルム21を前記ワークWに熱溶着する態様をそれぞれ示す斜視図及び縦断面図である。同図に示されるように、この熱溶着の工程では、前記ワークWは、前記平坦面11を表にして図示しない台座に支持されており、前記テープ20及びワークWは、同ワークWに前記積層フィルム21(熱可溶性フィルム21a)が当接するように重ねられる。このとき、上記テープ20は、前記第1及び第2切り込み20a,20bが前記ワークWの外形(平坦面11の周縁及びねじ孔13の周縁)に一致するようにワークWに対して位置決めされる。前記積層フィルム21は、熱可溶性フィルム21aがワークW(平坦面11、溝部12)に対向する側に配置され、耐熱性フィルム21bが反対側に配置されることはいうまでもない。なお、この位置決めにあたっては、前記キャリアテープ22が透明又は半透明であれば、同キャリアテープ22上から前記第1及び第2切り込み20a,20b、ワークWを見ながら容易に位置決めすることができる。また、前記キャリアテープ22が不透明であっても、半抜きの際に同キャリアテープ22に付けられる跡を利用することで容易に位置決めすることができる。あるいは、上記キャリアテープ22上に、対応する輪郭のパターンを印刷するようにし、これを利用することで位置決めしてもよい。いずれにせよ、この熱溶着の段階では、上記積層フィルム21は未だ帯状をなしていることで、例えば予め型抜きされた一片の積層フィルムの場合に比べて、前記ワークWに対する位置決めを容易に行うことができる。
そして、前記積層フィルム21が前記ワークWに当接するように前記テープ20及び前記ワークWを重ねて、上記テープ20がワークWに位置決め・載置された状態で、前記キャリアテープ22側から加熱用の熱源(ヒータ)31が押し当てられる。この熱源31は、前記積層フィルム21の領域Dに合わせて成形された加熱面31aを有している。従って、このような熱源31を前記テープ20に押し当てることで、同テープ20は、領域D内に相当する範囲(前記第2切り込み20bの内側を除く第1切り込み20aの内側の範囲)のみが加熱される。そして、この加熱により、前記積層フィルム21(熱可溶性フィルム21a)は、前記ワークWに熱溶着される。このとき、前記ワークWの溝部12が積層フィルム21に覆われることで、流体を供給するための流路32が形成される(図4(b)参照)。なお、前記接着剤23は、前記熱源31により上記領域D内に相当する範囲のみが加熱されることで当該範囲で接着力を失い、それ例外の範囲では接着力を維持する。
図5は、上述した熱溶着の除熱後の前記キャリアテープ22等の剥離態様を示す斜視図である。同図では、便宜的に前記積層フィルム21の存在する平面視における各範囲を、ドットのパターンを付して明示している。既述のように、前記積層フィルム21の領域Dは、前記ワークWに熱溶着されており、且つ、前記接着剤23は、上記領域D内に相当する範囲で接着力を失っている。従って、この剥離の工程では、前記ワークWに溶着されなかった前記積層フィルム21の領域Drは、前記ワークWに溶着された前記積層フィルム21の領域Dから前記型抜きの輪郭(第1及び第2切り込み20a,20b)に沿って切り離されて、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去される。これにより、前記積層フィルム21の領域DがワークWに溶着されて前記流路32の形成された製品Pが完成する。
なお、この積層フィルム21の領域(除去されるべき領域)Drは、前記第1切り込み20aの外側に配置される第1領域Dr1及び前記第2切り込み20bの内側に配置される第2領域Dr2からなる。そして、前記ねじ孔13は、上記第2領域Dr2が除去されることで開放される。つまり、上記積層フィルム21の領域(除去されるべき領域)Drは、前記ワークWにおける配置に制約を受けることなく除去される。このように、上記積層フィルムの領域Drは、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、前記積層フィルム21は、前記ワークWに溶着されるべき領域Dに合わせて予め型抜きされるものの、前記キャリアテープ22に接着されていることで散らばることはない。従って、この型抜きされた積層フィルム21を、前記キャリアテープ22を介して簡易に前記ワークWに対し位置決めすることができる。また、熱溶着後(除熱後)の前記キャリアテープ22の剥離に際し、前記ワークWに溶着されなかった前記積層フィルム21の領域Drは、前記ワークWにおける配置に制約を受けることなく、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去される。このように、上記積層フィルム21の領域(除去されるべき領域)Drは、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。そして、上記接合不良に伴う前記流路32からの流体漏れも好適に抑制することができる。
(1)本実施形態では、前記積層フィルム21は、前記ワークWに溶着されるべき領域Dに合わせて予め型抜きされるものの、前記キャリアテープ22に接着されていることで散らばることはない。従って、この型抜きされた積層フィルム21を、前記キャリアテープ22を介して簡易に前記ワークWに対し位置決めすることができる。また、熱溶着後(除熱後)の前記キャリアテープ22の剥離に際し、前記ワークWに溶着されなかった前記積層フィルム21の領域Drは、前記ワークWにおける配置に制約を受けることなく、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去される。このように、上記積層フィルム21の領域(除去されるべき領域)Drは、前記キャリアテープ22に接着されたまま除去されるため、除去した積層フィルムの切りくずが次の製品の積層フィルムとワークとの溶着部に挟まることもなく、従ってこれらの間の接合不良の発生も抑制することができる。そして、上記接合不良に伴う前記流路32からの流体漏れも好適に抑制することができる。
(2)本実施形態では、前記接着剤(熱硬化性接着剤)23は、加熱によって重合が加速されてゲル状から固体に変化し、その接着力を失う。従って、前記ワークWに溶着された前記積層フィルム21から、前記キャリアテープ22を円滑に剥離することができる。
(3)本実施形態では、前記熱源31による前記キャリアテープ22側からの加熱により、前記接着剤23は、前記ワークWに溶着されるべき前記積層フィルム21の領域Dに合わせてその接着力を失う。従って、上記積層フィルムの領域Dから、前記キャリアテープ22を円滑に剥離することができる。一方、前記ワークWに溶着されなかった前記積層フィルムの領域Drでは、前記接着剤の接着力が維持されるため、当該領域が前記キャリアテープ22から剥がれることを防止することができる。
(4)本実施形態では、積層フィルム21とワークWとの接合が良好な製品Pを得ることができる。
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
・前記実施形態において、製品Pの製造にあたっては、1つのラインで、テープ20に対する半抜きの工程を実施してから、所定距離だけテープ20を搬送して、ワークWに対する積層フィルム21の熱溶着の工程を実施することが好ましい。
・前記実施形態において、ワークW又は熱可溶性フィルム21aは、ポリプロピレン以外の熱可溶性樹脂にて形成してもよい。
・前記実施形態において、積層フィルム21は、少なくとも外側(表裏)となる一側及び他側に熱可溶性フィルム及び耐熱性フィルムが配置されるのであれば、3層以上のフィルムが積層されていてもよい。また、積層フィルム21は、アルミラミネートフィルムに限定されるものでもない。
・前記実施形態において、積層フィルム21は、少なくとも外側(表裏)となる一側及び他側に熱可溶性フィルム及び耐熱性フィルムが配置されるのであれば、3層以上のフィルムが積層されていてもよい。また、積層フィルム21は、アルミラミネートフィルムに限定されるものでもない。
・前記実施形態において、ワークWは、分割された複数部材からなっており、積層フィルムの熱溶着によってこれらの複数部材を一体化するようにしてもよい。この場合、例えばワークWを構成する複数部材を間隙を有するように配置し、この間隙を覆うようにこれら複数部材(ワークW)に積層フィルムを熱溶着して、当該間隙において溝部を形成してもよい。また、上記間隙を覆うようにこれら複数部材(ワークW)の両側にそれぞれ積層フィルムを熱溶着して、当該間隙において流路を形成してもよい。
・前記実施形態において、ワークWの形状及びこれに対応する積層フィルム21の領域Dの形状等は一例である。
・本発明は、例えばインク等の液体流路の形成に適用してもよい。
・本発明は、例えばインク等の液体流路の形成に適用してもよい。
D…ワークに溶着されるべき領域、Dr…ワークに溶着されなかった領域、L…輪郭、P…製品、W…ワーク、11…平坦面、12…溝部、13…ねじ孔、20…テープ、21…積層フィルム、21a…熱可溶性フィルム、21b…耐熱性フィルム、22…キャリアテープ、23…接着剤、26…パンチ、27…刃部、31…熱源、31a…加熱面、32…流路。
Claims (7)
- キャリアテープ及び積層フィルムが接着剤により接着されたテープを、該積層フィルムが型抜きされるように半抜きし、
その後、前記積層フィルムがワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着し、
その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離するフィルム溶着方法。 - 熱可溶性樹脂にて形成されたワークに、少なくともワークに対向する側に配置される熱可溶性フィルム及び反対側に配置される耐熱性フィルムの積層された積層フィルムを熱溶着するフィルム溶着方法において、
前記積層フィルムの前記耐熱性フィルム側に耐熱性を有するキャリアテープを接着剤にて接着してテープを製造する工程と、
前記積層フィルムが前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて型抜きされるように前記テープを半抜きする工程と、
前記積層フィルムが前記ワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する工程と、
その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離する工程とを備えたことを特徴とするフィルム溶着方法。 - 前記接着剤は、熱硬化性接着剤であることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルム溶着方法。
- 前記熱源は、前記ワークに溶着されるべき前記積層フィルムの領域に合わせて成形されていることを特徴とする請求項3に記載のフィルム溶着方法。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のフィルム溶着方法にて製造された製品。
- キャリアテープ及び積層フィルムが接着剤により接着されたテープであって、該積層フィルムが型抜きされるように半抜きされてなることを特徴とするテープ。
- 溝部を有し熱可溶性樹脂にて形成されたワークに、少なくともワークに対向する側に配置される熱可溶性フィルム及び反対側に配置される耐熱性フィルムの積層された積層フィルムを熱溶着して前記溝部において流路を形成する流路形成方法において、
前記積層フィルムの前記耐熱性フィルム側に耐熱性を有するキャリアテープを接着剤にて接着してテープを製造する工程と、
前記積層フィルムが前記ワークに溶着されるべき領域に合わせて型抜きされるように前記テープを半抜きする工程と、
前記積層フィルムが前記ワークに当接するように前記テープ及び前記ワークを重ねて、前記キャリアテープ側から熱源により加熱して該積層フィルムを該ワークに溶着する工程と、
その後、前記キャリアテープを、前記ワークに溶着されなかった前記積層フィルムの領域とともに剥離する工程とを備えたことを特徴とする流路形成方法。
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