JP2007088474A - 親水性および/または親油性の異なる領域を同一表面上に備える基板を生産する方法 - Google Patents

親水性および/または親油性の異なる領域を同一表面上に備える基板を生産する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なウェッティングコントラストを生産する能力を向上させる。
【解決手段】
本発明の第1の実施態様は、親水性および/または親油性の異なる隣接する領域を含む表面を備える基板を作成する方法を提供する。該方法は、重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する基板前駆体の表面層の領域から重合体をエッチングして流す工程を含む。該エッチングは表面で無機粒子を露出して、該隣接する領域のうち一つを形成する。
さらに本発明は、電子機能材料をこのような基板に堆積することを伴うマイクロ電子部品を生産する方法を提供する。
さらに本発明は、基板および基板前駆体を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、親水性および/または親油性の異なる領域を同一表面上に備える基板を生産する方法に関する。このような基板はたとえば溶液処理の分野でマイクロ電子デバイスを形成する使用を有する。
近年、導体、半導体および絶縁体といった材料を備えたものが用いられている。以下、従来の材料の構造について説明する。とりわけこれら材料は、トランジスタ(たとえば薄膜トランジスタ(TFT))およびダイオード(たとえば発光ダイオード(LED))といったマイクロ電子デバイスの生産において有用である。銅元素、ケイ素元素および二酸化ケイ素といった無機材料はこれらマイクロ電子部品の生産にこれまで採用され、これによって物理的気相成長法(PVD)または化学気相成長法(DVD)を用いて無機材料は堆積される。近年、導電性、半導電性または絶縁性を備えた材料および材料処方が利用可能になり、マイクロ電子産業において採用されている。
電子機能材料のこのような一分類は、有機半導体材料の分類である。別の分類は、液体溶剤中に分散した無機金属コロイド処方の分類である。第1の例が近年開発された材料の分類である一方、第2の例では伝統的な材料を近年開発された種類の処方において使用している。マイクロ電子デバイスの生産に使用される場合、これら材料および材料処方は伝統的な材料よりも多数の利点を伴う。このような利点の一つは、これら材料のほうが、たとえば材料が溶剤に溶解するかまたはコロイドとして分散する溶液処理を初めとするより広範な方法で処理できること、および結果生じる溶液がたとえばマイクロ電子部品を製造するために使用されることである。とりわけ、高価な生産設備への多額の設備投資が必要な場合、たとえばシリコン半導体処理設備と比較して、マイクロ電子部品を生産する工場の立ち上げに伴う立ち上げ費用に関して、大幅な節約ができる。
マイクロ電子部品たとえばTFTおよびLEDを形成するための半導体の処理に関するとりわけ有望な一つの技術は、インクジェット印刷である。これは従来よりインクジェット印刷によって、自動的な態様での基板への半導体溶液の比較的精密な堆積が可能になるからである。導体、半導体および絶縁体溶液を適切な基板の上にインクジェット印刷導体によって、マイクロ電子半導体化合物を産業規模で生産できることが非常に望ましいであろう。
しかしながら、従来のマイクロ電子部品を実施するには基本的な問題を有していた。主要な問題は、マイクロ電子デバイスの生産において、基板の上に電子機能材料の高解像度パターンを生産することが一般に必要である。現在のところ、インクジェット印刷では、裸基板の上に適切なパターンを直接印刷することが達成できる解像度が許容されていない。現在のところ、この問題を回避するためには、例えば、2つの方法がある。
第1の方法は、この方法で入手可能な非常に高い解像度パターンであるフォトリソグラフィを用いて、ブランケット上に堆積した電子機能材料の望ましくない領域を除去することである。しかしながら、フォトリソグラフィは減色技術であり、ならびに、高価なフォトリソグラフィ装置への初期投資の点および相対的に多数のこれら技法に伴う処理工程、エネルギー消費および廃棄材料の点で高価である。
裸基板上への電子機能材料のパターンのインクジェット印刷に起因する解像度の問題を回避する第2の方法は、前パターンを基板の上に堆積する前に、インクジェット印刷された溶液を特定の領域に導くプレパターンを形成することである。このことは一般に、基板を処理して、親水性および/または親油性の異なる基板上の隣接する領域からなるウェッティングコントラストを形成して、その後表面上に印刷される電子機能インクと異なる相互反応を確実に行うようにする。このようにして、基板のインク受容領域上に添加されるインクの溶滴が、隣接するインク反発領域上に広がることを防ぐことができるよう、インク受容領域およびインク反発領域を備える基板を生産することができる。同様に、インク受容領域およびインク反発領域の両方に接触するようなインク添加の溶液滴は、インク受容領域に向かって推し進められるであろう。このようなにして、インクジェット印刷機の解像度を上昇させて、マイクロ電子デバイスの生産に必要なパターニングを生産するために必要な解像度が可能になる。これが効果的に作動するためには、基板の2つの領域間における親水性および/または親油性の差をできる限り大きくするべきである。
現在のところ、隣接するインク受容領域およびインク反発領域を基板の上に確立することを要するこの後者の技法は、インジウムスズ酸化物または酸化ケイ素(ガラス)プレートといった無機基板の上でのみ実現されてきた。このような基板が使用される場合、光架橋可能な重合体(=ネガ・レジスト)塗膜(たとえばポリイミド)を無機酸化物プレート上に塗布し、次に、フォトマスクによってUV照射に対して架橋工程の間保護されていた重合体塗膜の一部を選択的に溶解して、下層をなす無機酸化物を露出する。引き続く基板全体をたとえばCF4プラズマの処理によって、露出された無機酸化物基板を親水性のままとするが、しかし、重合体表面を疎水性および疎油性とし、それによってウェッティングコントラストを確立する。引き続く露出されたガラス部の上への水性導電体インクの印刷によって、たとえ実行されるパターニングにインクジェット印刷よりも高い解像度が必要な場合も、高い解像度のパターンを形成することができる。その理由は、疎水性および疎油性の重合体領域の上に一部落下する水性インクの水滴が、親水性ガラスプレート上に押されるからである。
基板の上に隣接するインク受容性領域およびインク反発性領域を形成するこの方法は、一般に、電子機能材料の溶液をインクジェット印刷する際に入手可能な解像度を増加させるにあたって非常に有効である一方、この技法に関連していくつかの問題があるので、ウェッティングコントラストを備える基板を作成することができる新しい技法の開発が必要である。
既存の基板にかかわる主要な問題は、ウェッティングコントラストを構成する隣接する領域間で親水性および/または親油性の差が十分大きなウェッティングコントラストを備える基板を生産することが困難なことである。現在のところ、ガラスプレートおよびポリイミドを活用する従来の技法を用いる場合、ウェッティングコントラストを構成する隣接する領域間で十分な親水性および/または親油性を有するウェッティングコントラストを生産するためには、通常、ウェッティングコントラストは、溶解工程を実行してポリイミドの下層をなすガラスプレートのパターンを露出した後、ガラスおよびポリイミド基板の基板全体をフッ素化処理することによって、生産されなければならないであろう。このフッ素化処理はポリイミド表面をフッ素化して、該表面を疎水性および疎油性にするが、しかし露出されたガラス領域の親水性を大幅には変更しないので、所望のウェッティングコントラストを形成する。
しかしながら、電子機能材料をインクジェット印刷するための適切な基板を作成するためには、この実施が常に適しているわけではない。
第一に上記の方法は、インク指向特性の点で一般に容認可能な合理的に良好なウェッティングコントラストを生産するために使用することができる一方、この領域には依然として改善の余地があり、その結果、ウェッティングコントラストを構成する隣接する領域間での親水性および/または親油性を十分有するウェッティングコントラストの差がさらに大きいウェッティングコントラストを有する新しい基板の開発が依然として必要とされている。
第二に、既知の方法には、適切なウェッティングコントラストは、表面のフッ素化の工程を含むことによってのみ実現可能であるという問題がある。適切なウェッティングコントラストを備える基板をフッ素化の工程を何ら実行する必要なく生産できることが非常に望ましいであろう。これは、所定の用途目的には、たとえば、基板の上に電子機能インクが堆積している場合、基板の上にフッ素化された表面の基を備えることは望ましくないからである。この理由は第一に、フッ素化された基が半導体性重合体と直接接触する場合、C−F結合に起因する強い双極子モーメントによって、P型半導体性重合体と該基板との間の接触面にホールの蓄積が生じうるので、問題が生じる可能性があるからである。これによって、たとえばオフ電流を増加することによって電子特性が変更されうる。第2に、フッ素化した表面は周知のとおり表面エネルギーが非常に低いため、大部分の物質はフッ素化された表面への接着が相対的に不良となる。この結果の一つとして、フッ素化された表面がたとえばマイクロ電子デバイスのインクジェット印刷のための基板として使用される場合、フッ素化されていない基板を用いて生産された同様のデバイスよりも、デバイスの機械的な故障が起きる可能性が高い。
既知の基板についての追加的な問題は、基板がすべてガラスまたはインジウムスズ酸化物といった硬質基板に依存していることである。このような基板はすべて硬質であり、したがってリールツーリール処理には使用することができないので、未処理の基板のロールが繰り出されずに処理され、および処理済の基板が第2のロールの上に収集される。このような処理は実際に使用するには最も望ましく、したがって、上記の問題を解決することができ、および同時にこのような処理を可能にする十分な可撓性が基板にあったとすると、それは大幅な改善となるであろう。
したがって、ウェッティングコントラストを備える基板を作成し、それによって良好なウェッティングコントラストを有する様々な基板のウェッティングコントラストの生産を可能にする、新規の技法が依然として必要とされている。具体的には、表面のフッ素化の必要なしに良好なウェッティングコントラストを備える基板を開発する必要性があり、またウェッティングコントラストを構成する領域間における親水性および/または親油性のさらに大きな差を達成するために、既知のフッ素化された基板に対する改良の潜在的な必要性もある。
そこで、上述の技術的な問題を解決することを目的として、本発明に係る一つの態様は、既知の方法の欠点を克服すべく適切なウェッティングコントラストを備える基板を生産する新しい方法を提供する。
本発明の第1の実施態様は、親水性および/または親油性の異なる隣接する領域を含む表面を備える基板を生産する方法であって、基板前駆体の表面層の領域から重合体をエッチングして流す工程を含み、該表面層は重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有し、該エッチングは該隣接する領域のうち一つに対応する領域の表面で無機粒子を露出したことを特徴とする。
本発明の第2の実施態様は、マイクロ電子部品を生産する方法であって、
(i)前記いずれかの請求項に定義される方法によって、親水性および/または親油性の異なる隣接する領域を同一表面上に備える基板または修飾された基板を生産する工程;および
(ii)第1の溶液を基板または修飾された基板に堆積して、第1の電子機能材料を含有する領域を形成する工程
を含むことを特徴とする。
本発明の第3の実施態様は、重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を備えたことを特徴とする。
重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を備える基板であって、該基板は、無機粒子が表面に露出される第1の表面領域と、第1の表面領域に隣接し無機粒子がほぼ露出されない第2の表面領域を備えたことを特徴とする基板。
本発明人は、その上に改良されたウェッティングコントラストを生産できる基板を生産する考えうる方法を検討した。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
ウェッティングコントラストは親水性/親油性の異なる領域から成る。本発明の目的のため、表面の親水性は、水との接触角によって測定されるが、一方、親油性はヘキサンとの接触角によって測定される。接触角は所定の表面と当該液体の指定量の液滴との間の角度である。このような接触角の測定は当業において周知であり、および測定は、関心の対象である表面上の1〜5μlの液滴を測定するために、たとえばゴニオメータ(接触角測定装置)を用いて行うことができる。好ましくは、本発明の基板中のウェッティングコントラストは、水および/またはヘキサンとの接触角の差が60°を超える、好ましくは80°を超える、および最も好ましくは100°を超える隣接する表面領域を有する。
本発明の目的のため、単語「親水性の」は、水との接触角が60°未満である表面を記載するために使用される。句「非常に親水性の」は、水との接触角が20°未満である表面を記載するために使用される。句「超親水性の」は、水との接触角が5°未満である表面を記載するために使用される。
単語「疎水性の」は、水との接触角が60°を超える表面を記載するために使用される。句「非常に疎水性の」は、水との接触角が90°を超える表面を記載するために使用される。句「超疎水性の」は、水との接触角が120°を上回る表面を記載するために使用される。
単語「親油性の」は、ヘキサンとの接触角が60°未満である表面を記載するために使用される。句「非常に親油性の」は、ヘキサンとの接触角が20°未満である表面を記載するために使用される。句「超親油性の」は、ヘキサンとの接触角が5°未満である表面を記載するために使用される。
単語「疎油性の」は、ヘキサンとの接触角が60°を超える表面を記載するために使用される。句「非常に疎油性の」は、ヘキサンとの接触角が90°を超える表面を記載するために使用される。句「超疎油性の」は、ヘキサンとの接触角が120°を上回る表面を記載するために使用される。
本発明人の研究によって、本発明人は、重合体マトリクス中に埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を含む基板前駆体をエッチングしてウェッティングコントラストを備える基板を生産することによって基板を作成する際に、良好なウェッティングコントラストが達成できることを見出した。前駆体は好ましくは重合体マトリクスと無機粒子との混合物で基板底面を被覆することによって入手される。
ウェッティングコントラストを備えた基板の生産におけるこのような基板前駆体の使用は有利である。この理由は、表面層のポリマー材料がエッチングで流され下層をなす無機粒子を露出する程度によって、前駆体のどの程度の領域が重合体様の挙動でありおよびどの程度の領域がガラス様の挙動であるかについて制御ができるからである。このようにして、重合体中の無機粒子の濃度およびどの程度まで最上層の重合体材料が表面層から除去されかに応じて、略グラス様、略重合体様またはその間のいずれかである領域を生産することが可能である。
無機粒子が埋め込まれた重合体表面を有する表面層を備える前駆体を用いるもう一つの重要な利点は、埋め込まれた粒子が存在する結果生じる表面粗さに起因して表面の表面積が増加することである。これは、粗さが、基板の表面特性に影響し、特定の溶媒に対する基板の親性または疎性を増加させるので好ましい。このようにして、表面の粗面化は、親水性の表面をより親水性とし、疎水性の表面をより疎水性とし、親油性の表面をより親油性とし、および疎油性の表面をより疎油性とする。
基板の親水性および/または親油性の異なる2つの隣接する領域がともに、基板前駆体の表面層から由来し、基板が表面層の一部のみをエッチングすることによって入手されることが好ましい一方、ウェッティングコントラストを構成する2つの領域のうち1つを異なる由来とすることも可能である。具体的には本発明によると、表面層中に存在する重合体とは異なる重合体のさらに別の層を基板前駆体の一部の上に堆積し、該さらに別の重合体の層は、ウェッティングコントラストを構成する隣接する隣接する領域のうち一つを構成することも可能である。
さらにウェッティングコントラストを構成する領域のうち一つは、前駆体の表面層が下層をなす底面のすべてを覆っていない場合、前駆体の表面層の下層をなす基板底面から由来してもよい。
ひとたび親水性および/または親油性の異なる領域を含むウェッティングコントラストが、これら領域の一つが重合体材料および下層をなす無機粒子を含有する基板前駆体の表面層のエッチングされた部分に対応する箇所に到達すると、当該2領域間の親水性および/または親油性の差は、基板の表面をフッ素化、酸化またはフッ素アルキルシラン化といった化学処理に露出させることによって増加することができる。所定の基板に対して適切な化学処理が選択される場合、隣接する領域間の親水性および/または親油性の差が大幅に増加する。
さらに別の重合体の層を基板の無機領域の部分に堆積すること、または基板を化学処理に供する前に基板の領域をマスクすることが可能であり、その結果、基板の選択された領域のみが化学的に修飾される。
これら技術を用いると、所望のウェッティングコントラストを備える基板を生産することが可能である。
下記の表1に、様々な物質の親水性および/または親油性を記載する。表1は、これら物質の様々な化学処理によって達成可能な親水性および/または親油性の変化を示す。
Figure 2007088474
下記の段落において、用語「基板」、可能な基板前駆体および底面、重合体マトリクス材料、無機酸化物および他の無機材料、エッチング技法および様々なウェッティングコントラストを生産するための基板の様々な化学処理がさらに詳細に説明される。さらに、マイクロ電子部品を作成する際の基板の使用も論じられる。以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
基板
本発明の文脈において、用語「基板」はたとえば半導体素子の生産に使用される実際の基板に限定されない。むしろ「この文脈における「基板」は、この上にさらに別の素子、電子機能素子が形成される任意の材料を包含し、たとえば、トランジスタといった電子デバイスの作成において、導体、半導体または絶縁体ですでに被覆および/またはパターン化された表面を中間生成物として備えて形成されるよう意図されている。
基板前駆体および底面
基板前駆体は、前駆体をエッチングすることによってそこから基板が生産される材料である。基板前駆体に必要な要件は、重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を基板の少なくとも一部に有することのみである。好ましくは、無機粒子は、基板前駆体が非エッチング形態中にある場合は、表面層の表面に存在しない。基板前駆体は、適切な溶媒中の重合体マトリクスと無機粒子との混合物で基板底面を被覆することによって入手してもよい。
とりわけリールツーリール処理を使用したマイクロ電子部品の生産において、本発明の方法によって入手可能な基板を使用することが好ましいことを鑑みて、基板自体、基板前駆体および基板底面(一つが使用される場合)が可撓性であることが好ましい。好ましくは、基板、基板前駆体および基板底面(一つが使用される場合)は、巻きつけ可能で、直径10メートル以下のロールが形成されるよう程度、可撓性である。より好ましくは、基板、基板前駆体および基板底面(一つが使用される場合)を巻いて直径5メートル以下のロールを形成することができ、さらにより好ましくは2メートル以下、および最も好ましくは1メートル以下である。
記載されたとおり、適切な溶媒(たとえば、ブチルアセテート)中の表面層のポリマー重合体を形成する重合体と無機粒子との混合物で基板底面を被覆することによって、基板底面上に表面層を形成し基板前駆体を産出することを含む予備的な工程によって、基板前駆体を生産してもよい。混合物を生産するための重合体マトリクスの量と相対的に無機粒子の量に対する特別な制限はない。好ましくは無機粒子は、重合体および無機粒子の合計量に対して、混合物を10〜70体積%、より好ましくは20〜60体積%、最も好ましくは30〜40体積%である。
基板の詳細な生産方法に応じて、場合によっては、比較的少量の、たとえば重合体および無機粒子の合計量に対して10〜30体積%、より好ましくは15〜25体積%の無機粒子で基板底面を被覆することによって入手可能な前駆体を使用することが好ましい。他の用途では、無機粒子含有量が相対的に高い、たとえば、重合体および無機粒子の合計量に対して40〜60体積%、より好ましくは45〜55体積%の混合物で基板底面を被覆することによって入手可能な前駆体を使用することがより好ましいかもしれない。上述のとおり、重合体中の無機粒子の濃度、および最上層の材料が表面層から除去される程度に応じて、略ガラス様、略ポリマー様またはその間のいずれかである領域を生産することが可能である。
このようにして基板前駆体を生産するにあたり、基板底面全体または基板底面の選択された領域のみが、重合体マトリクスと無機粒子との混合物で被覆してもよい。全表面を被覆する場合、これはたとえばスピンコーティングまたはドクターブレーディングによって達成することができる。
前駆体が被覆された基板底面である場合、表面層を形成する被覆の厚さは重要でない。好ましくは、被覆の厚さは0.5〜20μmであり、より好ましくは1〜10μmであり、最も好ましくは1〜5μmであり、およびたとえば2μmである。
基板底面が使用される場合、その原材料は制限されないが、上述の理由から可撓性の基板底面を使用することが好ましい。底面の厚さもまた重要ではないが、基板がリールツーリール処理において使用される場合は、可撓性基板を入手することに鑑みて、相対的に薄い基板底面(例、20〜1000μm、好ましくは50〜500μm、最も好ましくは100〜150μm)を使用することが好ましいかもしれない。基板底面の具体的な例は、金属箔(たとえば、アルミニウムまたは鋼)およびポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフサレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)およびポリエーテルスルフォン(PES)から生産された重合体箔を含む。
親水性の基板底面を使用することが望ましい場合、たとえば薄い金属層(たとえば、アルミニウムまたは鋼)、再生セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール(PVP)またはポリビニルピロリドンで作られるかまたは被覆された箔を使用することができる。
疎水性の基板底面を使用することが望ましい場合、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフサレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)およびポリエーテルスルフォン(PES)といった重合体を使用することができる。
重合体マトリクス材料
基板前駆体の表面層の一部を形成する重合体マトリクス材料は、好ましくは、マイクロ電子部品の生産に使用されるために基板を作成する分野ですでに使用されたことのある材料から、熟練者はこのような材料にすでに精通しているという事実に鑑みて選択される。現在使用されている材料は、たとえばポリアミド(PI)、ベンゾシクロブテン(BCB)、エポキシ系ネガ・レジスト(たとえば、SU−8)、光開始硬化アクリレート(たとえば、デロフォトボンド)、ポリアクリル塩酸(たとえば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA))、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)およびポリビニルフェノールである。好ましくは、重合体マトリクス材料はPMMAである。重合体マトリクス、無機酸化物粒子および溶媒の混合物は、たとえば機械的混合によってまたは超音波混合を用いて作成してもよい。
無機粒子
本発明では、所望のウェッティングコントラストを生産するための適切な特性を有する場合、任意の無機材料を使用することが原則的に可能である。使用される無機材料は好ましくは無機酸化物である。本発明の目的のため、用語「無機酸化物」は、室温および雰囲気圧において固体であり、酸素元素を含有する非有機材料を包含するよう解釈されている。このようにして、酸素原子を含有する無機物は、本発明の目的のために、金属の固体酸化物(たとえばアルミニウムおよびチタン)および半金属の固体酸化物(たとえばシリコン)無機酸化物として分類される。使用することができる無機酸化物は、(二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン(Ta25)といった二元酸化物、(インジウムスズ酸化物(ITO)およびペロブスカイト(たとえば、CaTio3またはBaTio3)といった)三元化合物およびゼオライト(Mn+ x/n[(AlO2x(SiO2y].mH2O)といった四元化合物を含む。
さらに、上述の酸化物のほかに、(水と反応してヒドロキシ末端表面を形成するフッ素末端表面の初期形成による)O2プラズマおよび/またはCF4プラズマへの露出と同時に親水性になる任意の材料または材料の組み合わせを使用してもよい。具体的な例は、アルミニウム、スズ、チタン、アルミ銅合金、シリコンおよびゲルマニウムといった元素金属または半導体;硫化スズおよびセレン化タングステンといった金属カルコゲニド;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素および窒化チタンといった金属窒化物;リン化インジウムといった金属リン化物;タングステン炭化物およびシリコン炭化物といった金属炭化物;および銅シリカイドといった金属シリカイドを含む。
無機粒子は好ましくは、透過電子顕微鏡(TEM)によって測定された平均粒子径が5μm未満、より好ましくは0.5μm未満、最も好ましくは0.05μm未満である。粒子は好ましくは、平均粒径が5〜1000nm、より好ましくは5〜100nm、最も好ましくは10〜20mmの範囲にあるナノ粒子である。このような小さい粒子は、多数の理由により好ましい。
第1に、小さい粒子によって、結果生じる基板の光学特性がより良好である。可視光の波長よりも小さな粒径の場合、光散乱は回避され、クリアな粒子−重合体複合物の薄膜を入手することができる。これは、基板がディスプレイ用途に使用される場合重要である。
第2に、小さい粒子によって、表面層の適切な粗さが生じる。ナノ粒子は、ミクロの大きさの粒子よりも好ましい。その理由は、後者の結果、粒子径に対応する規模で複合薄膜の表面粗さが生じるからである。一般に基板が粗い表面を持つことは好ましいが、どこまで表面が粗くなりうるか、適切な最終産物(たとえば、マイクロ電子部品)を生産することができるかには限度がある。マイクロ電子用途の基板は、要求されるパターンの大きさよりも低い表面粗さを持つべきである。したがって、ナノ粒子の使用によって、表面を粗くすることなく、基板表面の表面積をこれ以上処理することが難しくなる程度まで増加することができる。
第3に、基板の化学的均一性を鑑みて、小さい粒子のほうが好ましく使用される。インクジェット印刷による高解像度のパターニングを達成するためには、表面組成が横方向にばらつくことによって対応する表面エネルギーがばらつきをきたしうるため、横方向のばらつきは好ましくは必要なパターンの大きさよりも小さい規模であるべきである。
エッチング処理
本発明の方法によると、基板前駆体の表面層の領域から重合体がエッチングで流され、該表面層は重合体マトリクスに埋め込まれている無機粒子を含有する。エッチング工程は、下層をなす無機粒子を基板前駆体の表面に露出する役割を果たし、該露出された領域は親水性および/または親油性が異なる基板の二つの隣接する領域のうち一つに対応する。エッチング工程の実行に関しては、好ましくはプラズマで表面層を処理することによって達成される。使用することができるプラズマの種類としては、O2プラズマ、CF4プラズマおよびこれらの混合物が言及される。適切なプラズマ処理は、たとえば、ブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステム装置を用いて、5〜60秒、より好ましくは10〜30秒、より好ましくは20秒の間、流速200ml/分、出力200Wで、表面を上記の種類うち一つのプラズマに接触させることによって実行することができる。他の装置が用いられる場合、他の期間、流速および力出力が適切かもしれない。当業者であれば、このような装置に適切な設定を簡単に選択することができ、所望のエッチングを達成することができる。基板前駆体の表面層の一部のみにプラズマエッチング処理を実行することが望ましい場合は、エッチング前に表面層上にフォトレジストパターンを作成することができ、該フォトレジストは確実に覆われた表面層の領域がエッチングされていないようにする。次にエッチング工程を実行した後、このフォトレジストは、前駆体の全表面をプラズマに露出することによってパターン化されたフォトレジストの下層をなす非エッチング領域を露出することによって、除去されるであろう。フォトレジストパターンは、たとえば基板前駆体をUV架橋可能なフォトレジスト材料で被覆し、および被覆部をフォトマスクを介してUV光で照射して、照射領域を架橋することによって生産することができる。非架橋フォトレジスト材料は次に溶解し、フォトレジストパターンを作成する。
本発明の方法のエッチング工程がプラズマによって実行されることが望ましい一方で、他のエッチング技法も、たとえばエッチング溶液またはマトリクス重合体を特異的に溶解する有機溶媒への露出により、無機粒子を表面に露出したままにすることによって、使用できることも除外されない。エッチング溶液が使用される場合、エッチング溶液は好ましくは酸化力がある。酸化力があるとは、有機マトリクス重合体が無機粒子を露出するために酸化によって除去されることを意味する。濃縮された水酸化アンモニウム−過酸化水素溶液または過マンガン酸カリウム液といった酸化力の強い物質による湿式化学処理をたとえば使用しうる。エッチング溶液を使用することは、基板にエッチング溶液からの残留イオンが混入することが避けられないので、プラズマの使用と比べて好ましくない。
化学処理
本発明によると、ウェッティングコントラストを構成する隣接する領域の親水性および/または親油性の差を、化学処理前の基板と比較して、増加させるために基板を様々な化学処理に供してもよい。さらに、適切なウェッティングコントラストが意図された使用目的に利用できるよう、化学処理によって基板を修飾することができる。これは、ウェッティングコントラストを構成する領域の物理的な表面特性だけでなく化学特性も重要な場合があるため、重要である。多くの種類の化学処理が、基板を修飾するかまたは親水性および/または親油性の差を増大させるために使用できるが、ここでは下記の3種類の処理のみを詳細に論じる。本発明において使用できる他の化学処理方法は当業者にとって明らかである。ここで論じる3種類の処理とは(i)フッ素化処理、(ii)酸化処理および(iii)フルオロアルキルシラン化処理である。
(i)フッ素化処理
表面のフッ素化は、たとえばSF6またはCF4プラズマによる化学処理によって達成される。
CF4プラズマへの表面の露出による処理は、該表面上にある比較的非反応性の部分ですらフッ素化する。このようにしてたとえば、アルキル部が表面上に存在する場合、アルキル部がフッ素化される。過フッ素化炭化水素部分は疎水性および疎油性であるので、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド(PI)およびポリエチレンテレフタレート(PET)といった既知の重合体材料のフッ素化によって、アルキル部を疎水性または疎油性とする。
これとは対照的に、無機材料の表面のフッ素化の結果、対応するフッ化物を形成し、該フッ化物は、水分子といった求核試薬に対して非常に高頻度に反応性である。たとえば、SiO2のフッ素化の結果Si−F結合の形成を生じる。Si−F結合は相対的に不安定であり、湿った空気または水に露出された場合、Si−OH基へと変換される。
無機粒子を含有する重合体マトリクスがCF4プラズマに露出される場合、表面での無機粒子の濃度は、表面が親水性にされたか、または疎水性および疎油性にされたかを決定するにあたって重要である。表面での無機粒子の濃度が高いことによって、材料はより無機材料様およびマトリクス材料様の挙動を示し、フッ素化後ただちに親水性表面を産出する。これに対して、低い無機粒子の表面濃度のみが存在する場合、材料はよりマトリクス重合体様に作用し、フッ素化によって疎水性および疎油性の表面を産出する。低濃度の無機粒子のマトリクスをCF4プラズマへと長時間露出することによって、表面がより親水性になる傾向がある。その理由は、マトリクス材料はプラズマによってエッチングで流され、無機粒子のより大きな表面領域を露出するからである。ヒドロキシル基をCF4プラズマで処理することによって、おそらくはOH結合を含有する表面層をエッチングで流し、F端にある新たに形成された表面を提供することによって、−OH部を−F部で置換する。CF4プラズマ処理が、実験室規模での無機基板の上のウェッティングコントラストの生産に高頻度に使用される一方、プラズマ処理を実行するためには真空チャンバが必要とされるので、商業的な製造にはこれら工程を使用しないことが望ましい。これは一般には工場の設備では実用的でなく、支出を増大するものである。
(ii)酸化処理
表面の酸化は、たとえばO2プラズマ、オゾン/UVによる化学処理によって、または空気中でのコロナ放電処理によって達成される。
2プラズマへの表面の露出による処理は、該表面の上の相対的に非反応性の部分すら酸化する。このようにして、たとえば、アルキル部が表面上に存在する場合、アルキル部は酸化され、ヒドロキシル基、カルボニル基、およびカルボン酸基を形成する。ヒドロキシル部およびカルボン酸基部は親水性であるので、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド(PI)およびポリエチレンテレフタレート(PET)といった周知の重合体材料の酸化は、これらを親水性にする。
同様にO2プラズマへの無機材料の露出によって、空気中水分または水に露出した後、親水性のヒドロキシル基が導入される。
このようにして、たとえば、O2プラズマへの露出による酸化処理は、無機材料および重合体を親水性にする。その結果、無機材料およびマトリクス重合体を含有する表面への露出によっても、無機材料の表面濃度にかかわらず、親水性の表面が生じる。O2プラズマ処理は高頻度で実験室規模でのウェッティングコントラストの生産に使用される一方、プラズマ処理を実行するためには真空チャンバが必要とされるので、商業的な製造にはこれら工程を使用しないことが望ましい。これは一般には工場の設備では実用的でなく、支出を増大するものである。代替策は、UVオゾンまたはコロナ(放電)処理を含む。
(iii)フルオロアルキルシラン化処理
たとえば、ヘキサン中の(ヘプタデカフルオロデシル)−トリクロロシラン(CF3(CF27CH2CH2SiCl3)といった材料への露出の結果、ヒドロキシル基といった表の面上の反応性部へのフルオロアルキルシラン分子が移植される。このようにして、フルオロアルキルシラン分子は、たとえば(ヘプタデカフルオロデシル)−トリクロロシラン(CF3(CF27CH2CH2SiCl3)で処理された無機材料表面の表面酸素原子に移植された。これによって表面が超疎水性および疎油性となる。無機材料が、フルオロアルキルシランに反応性の分子を持たない場合、フルオロアルキルシランへの露出前に酸化処理が必要になるかもしれない。
シラン化に通常適用される反応条件のもとでは、C−H結合はフルオロアルキルシランとは反応しないので、フルオロアルキルシラン処理への未処理重合体への露出は効果がない。ヒドロキシル部を含有する酸化された重合体、たとえばO2プラズマへの露出によって酸化された重合体に、フルオロアルキルシランを移植することが可能である。しかし、形成されたC−O−Si結合は加水分解または他の求核試薬との反応によって簡単に開裂する。この理由によって、一般にフルオロアルキルシラン化処理は、重合体表面に疎水性および疎油性を提供するようには使用されず、その実際の使用は無機基板の修正に限定されている。
無機粒子を含有する重合体マトリクスのフルオロアルキルシランによるシラン化の効果は、表面での無機ヒドロキシ基の濃度に依存する。濃度が高い場合、表面は超疎水性および疎油性になる。表面に存在する無機ヒドロキシ基が少ないほど、これがみとめられることも少ない。
「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板の生成
本発明は、「親水性」対「疎水性/疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板を生産することが可能ないくつかの具体的な方法を提供する。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に概略的に示された第1の方法によると、「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μmおよびA4(210×297mm)寸法の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、無機材料(たとえば、SiO2)の粒子(たとえば、平均粒径が10〜20nmのナノ粒子)を含有する重合体(2)(たとえば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体中において20体積%存在してもよい。たとえば、厚さ1μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の層を、スピンコーティングまたはダブルブレーディングによって基板底面上に塗布することができるであろう。次に、被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
引き続き、基板前駆体は、フォトレジスト材料(3)(たとえば、シプレイ・フォトレジストS1800シリーズをスピンコートすることによって)で被覆され(工程B)、次に所望のパターン中で除去され(たとえば、フォトマスクを介したUV露出を用いて、その後mF319現像機によるフォトレジスト現像を行い、下層をなす重合体および無機粒子の層のパターンを露出する(工程C)。次に表面は、無機粒子の周辺の重合体マトリクスの一部をエッチングで流す長時間の表面酸化処理(たとえば、O2プラズマで20秒間、流速200ml/分、出力200W)に露出し、これによって表面の無機粒子が露出し、表面の処理された部分を親水性にする(工程D)。次に、フォトレジスト(3)が(たとえば、マイクロポジットリムーバ1165によって)除去され(工程E)、基板を形成する。最後の工程では、基板の全表面が短時間のCF4プラズマ処理に(たとえば、7秒間、流速200ml/分、出力200W)露出される。該処理は、かつて酸素プラズマエッチングした表面無機材料濃度の高い領域の親水性を保持するが、かつてはフォトレジストに覆われていた表面無機材料濃度の低い酸素プラズマエッチングされていない領域を疎水性および疎油性にする。
図2に概略的に記載された第2の方法によると、「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μmおよびA4(210×297mm)寸法の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、ポリマー(2)(たとえば、PMMA)、無機材料(たとえばSiO2)の粒子(平均粒径10−20nmのナノ粒子)および溶媒(たとえばブチルアセテート)から成る組成物で被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体(2)において重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%存在してもよい。たとえば、厚さ1μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の層を、スピンコーティングまたはダブルブレーディングによって基板底面上に塗布することができるであろう。被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
基板前駆体は、架橋剤(たとえば、ジビニルベンゼンといったUV架橋剤)を含有する重合体(4)(たとえば、ポリビニルピロリドン)で被覆される(工程B)。このポリマー被覆(4)は、たとえば2μmの厚さで塗布してもよく、およびたとえば2〜5重量%の量の架橋剤を含有してもよい。次に重合体被覆は、パターン化された領域中で架橋条件(たとえば、UV架橋剤が使用されているUV光)に選択的に露出される。次に表面は、適切な溶媒(たとえばポリビニルピロリドン重合体が使用される水)で洗浄し、架橋されなかった領域から重合体(4)を除去する(工程D)。下層をなす重合体(2)および無機粒子層は、このようにして、これら領域に露出される。続いて、表面はエッチングされ、フッ素化剤に(たとえば7秒間、流速200ml/分、出力200WでのCF4プラズマにより)露出される。該露出によって、最上層重合体層を表面からエッチングで流し、および無機粒子を露出することによって、架橋された重合体領域(4)を疎水性/疎油性にし、重合体(2)および無機材料層を親水性にする(工程E)。
図3に概略的に示す第3の方法によると、「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μmおよびA4(210×297mm)寸法の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、光架橋可能な重合体(2)(たとえば、ポリスチレン)、無機材料(たとえば、SiO2)の粒子(たとえば、平均粒径10−20nmのナノ粒子)、架橋剤(たとえば、ジビニルベンゼンといったUV架橋剤)および溶媒(たとえば、ブチルアセテート)から成る組成物で被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体(2)において重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%存在してもよい。たとえば架橋剤は、組成物のたとえば重量比5%存在してもよい。たとえば、厚さ2μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の層を、スピンコーティングまたはダブルブレーディングによって基板底面上に塗布することができるであろう。被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
次に基板前駆体は、パターン化された領域中で架橋条件(たとえば、UV架橋剤が使用されているUV光)に選択的に露出される(工程B)。次に表面は、適切な溶媒(たとえば、ポリスチレンが使用されるメシチレン)で洗浄し、架橋されなかった領域から重合体(2)および無機材料を除去し、下層をなす基板底面(1)を露出させる(工程C)。引き続くCF4プラズマによる表面の処理によって(たとえば7秒間、流速200ml/分、出力200WでのCF4プラズマへの露出により)、重合体前駆体領域(1)を疎水性および疎油性にする。しかし、エッチングによって表面の無機粒子を露出させ表面を親水性にし、無機粒子含有重合体(2)から重合体の最上層を除去する(工程D)。
図4に概略的に示す第4の方法によると、「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μmおよびA4(210×297mm)寸法の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、重合体(2)(たとえばPMMA)、無機材料(たとえば、SiO2)の粒子(たとえば、平均粒径が10〜20nmのナノ粒子)および溶媒(たとえばブチルアセテート)を含有する組成物で被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体(2)中において重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%存在してもよい。たとえば、厚さ2μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の混合物の層を、スピンコーティングまたはドクターブレーディングによって基板底面に塗布することができるであろう。次に被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
次に基板前駆体はマイクロエンボス処理されて、重合体層(2)が圧縮されたパターン化された領域を形成する(工程B)。これは、たとえば、マトリクス重合体のガラス遷移温度よりも高い温度で、硬い刻印を用いて達成することができる。次に表面は酸化され(たとえば、7秒間、流速200ml/分、出力200WでのO2プラズマへの露出によって)、全表面を親水性にする(工程C)。次に、フルオロアルキルシラン(たとえば、ヘプタデカフルオロデシル−トリクロロシラン)を、たとえばパターン化されていない(平坦な)ポリメチルシロキサン(PDMS)スタンプを介した塗布により、エンボスされていない表面領域に塗布される(工程D)。これによって、エンボスされていない(表面)領域を疎水性および疎油性にする。
図5に概略的に示す第5の方法によると、「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μm以内およびA4(210×297mm)寸法以内の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、重合体(2)(たとえばPMMA)、無機材料(たとえば、SiO2)の粒子(たとえば、平均粒径が10〜20nmのナノ粒子)および溶媒(たとえばブチルアセテート)を含有する組成物で被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体(2)中において重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%存在してもよい。たとえば、厚さ2μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の混合物の層を、スピンコーティングまたはドクターブレーディングによって基板底面に塗布することができるであろう。次に被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
次に基板前駆体は(たとえば、マトリクス重合体のガラス遷移温度よりも高い温度で、硬い刻印を用いて)マイクロエンボス処理され、重合体層(2)が圧縮されたパターン化された領域を形成する(工程B)。次に表面は(たとえば、7秒間、流速200ml/分、出力200WでのO2プラズマへの露出によって)酸化され、全表面を親水性にする(工程C)。次に、重合体(2)および無機粒子の層は、(たとえば、混合されたO2/CF4プラズマで1分間、流速200ml/分、出力200Wでディスカミングすることによって)エンボスされた領域から除去され、エンボスされた領域に底面(1)を露出する(工程D)。引き続き、表面をCF4プラズマに露出することによって、露出された前駆体を疎水性および疎油性にする。一方、非エンボス領域はエッチングされ、親水性にされる(工程E)。
上述した5つの方法はみな、ウェッティングコントラストを構成する2つの領域は親水性および/または親油性に差が大きいが、当該表面のうち一つがフッ素化されているウェッティングコントラストを備えた基板を生じる。これら方法によって入手可能な基板は、達成可能な親水性および/または親油性の差が従来の技法を用いて入手可能な差よりも大幅に高いので、先行技術に由来する既知の基板よりもすぐれている。この理由は、表面領域を増加させ、これによって親水性領域をより親水性に、疎水性領域をより疎水性に、親油性領域をより親油性に、および疎油性領域をより疎油性にすることが、前駆体の表面上またはその近傍に無機酸化物粒子を含有することによる効果の一つであるからである。さらに、上述の5つの方法によって例示された本発明の各方法は、ガラスまたはインジウムスズ酸化物のプレートといった硬い基板上で実行する必要がないという利点がある。それどころか、表面層のうち一つは挙動がガラス様でありうるので、任意の基板底面を使用でき、それによってリールツーリール処理に使用できる可撓性基板を生産することができる。
「親水性」対「疎水性および親油性」のウェッティングコントラストを備える基板の生成
図6に概略的に示す第6の方法によると、「親水性」対「疎水性および親油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(たとえば厚さ100〜150μmおよびA4(210×297mm)寸法の(たとえば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテラフタレート(PET)、ポリエチレンナフサレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリノルボルネン(PNB)またはポリエーテルスルフォン(PES)のシートを、重合体(2)(たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA))、無機材料(たとえば、SiO2)の粒子(たとえば、平均粒径が10〜20nmのナノ粒子)および溶媒(たとえばブチルアセテート)を含有する組成物で被覆することによって作成される(工程A)。たとえば無機材料は、重合体(2)中において重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%含有してもよい。たとえば、厚さ2μmの重合体マトリクスおよび無機粒子の混合物の層を、スピンコーティングまたはドクターブレーディングによって基板底面に塗布することができるであろう。次に被覆された基板底面を放置して乾燥し、基板前駆体を形成する。
引き続き基板前駆体を、フォトレジスト材料(3)(たとえばシプレイ・フォトレジストS1800シリーズで被覆し(工程B)、次にたとえばフォトマスクを介したUV露出を用いて所望のパターン中において除去され、次にMF319現像機でフォトレジスト現像が行われき、下層をなす重合体および無機材料層のパターンを露出する(工程C)。次に、表面を(たとえば、7秒間、流速200ml/分、出力200WでのO2プラズマによる)表面酸化処理に露出し、該処理は無機粒子の周辺の重合体マトリクスの一部をエッチングで流すことによって、表面の無機粒子を露出させおよび表面の処理済の部分を親水性にする(工程D)。次にフォトレジスト(3)を(たとえばマイクロポジットリムーバ1165)によって除去し(工程E)、基板を形成する。
結果として生じた基板は、基板の表面層のエッチング領域と非エッチング領域の間に良好なウェッティングコントラストが形成され、該ウェッティングコントラストでは、これら領域間の親水性および/または親油性の差は、(フッ素化面を避ける場合)先行技術において達成可能な差よりも大きい。これは、基板の表面上および表面の直下の両方に無機粒子が存在する結果、エッチング領域および非エッチング領域で発生する表面の粗化を理由とする。
さらに、先行技術とは異なり、リールツーリール処理に使用できる可撓性基板を生産できる可撓性基板底面を使用することができる。このような処理は、ガラスまたはインジウムスズ酸化物といった硬い材料から成る現在の基板では可能ではない。
マイクロ電子部品の生産方法
本発明の方法によって入手可能な方法および本発明の基板の最も重要な使用は、インクジェット印刷またはその他電子機能インクを基板の上に堆積することによるマイクロ電子部品の生産である。とりわけ、薄膜トランジスタおよび発光ダイオードといったマイクロ電子部品は、電子機能インクの基板への適切な連続堆積によって生産することができ、ウェッティングコントラストは電子機能インクを基板の適切な領域へと導くことに役立つ。これら工程では、マイクロ電子部品を構成する素子のすべてを必ずしもインクジェット印刷する必要はない。このようにして、素子の一部またはすべてを他の手段によって堆積してもよい。しかしながら、マイクロ電子部品を構成する素子のすべてをインクジェット印刷を使用して基板の上に堆積することが最も好ましい。インクジェット印刷を用いる任意の半導体層を堆積することがとりわけ好ましい。
たとえば、本発明の基板は、導電性溶液を基板の上にインクジェット印刷(またはその他堆積)してソースおよびドレイン電極を形成し、ウェッティングコントラストを活用して電極を正確に堆積することによって、薄膜トランジスタを生産するために使用しうる。導電体インクが乾燥し電極を形成した後、半導体を含有する溶液を電極とともに(たとえば、インクジェット印刷によって)基板の上に堆積させ、放置して乾燥する。次に絶縁体材料を乾燥した半導体材料上に(たとえば、インクジェット印刷によって)堆積する。ひとたび絶縁体材料が乾燥すると、ゲート電極がソースおよびドレイン電極と適切に配列されて、絶縁体材料上に形成され、このようにして薄膜トランジスタの形成を完了する。
本発明の基板は、たとえば発光ダイオードを生産するために使用してもよい。これは最初に、(たとえば導電性溶液を基板の上にインクジェット印刷することによって)電極がすでに形成された基板の上に、半導体材料をインクジェット印刷またはその他堆積させることによって、再びウェッティングコントラストを活用し、および堆積したインクを放置して乾燥させ電荷注入層を形成することによって達成される。ひとたび電荷注入層が乾燥すると、発光性の半導体材料が電荷注入層に(たとえばインクジェット印刷によって)堆積する。ひとたび半導体材料が乾燥すると、陰極が発光性半導体材料の上に形成される。
[実施例]
下記の実験作業は本発明人によって実施され、該実験作業は、無機材料を伴うウェッティングコントラストの基板は親水性および/または親油性が大きく異なる隣接する表面領域が達成できるという点で有利であるという発明人らの治験を裏付ける。
プラズマ処理による表面特性の修正
基板の作成
基準基板
ブチルアセテート中の3%ポリメタクリル酸メチル(PMMA)溶液を、PMMA(シグマ・アルドリッヒ社製)0.93gをブチルアセテート30ml中に溶解することによって作成した。溶液0.5mlをガラス基板(12×12mm)前駆体(7059、コーニング社製)の上に空気中で30秒間、1500rpmでスピンコートした。次に被覆された前駆体を空気中で10分間、100℃で焼きなましし、基準基板を形成した。
基板1(B1)
ナノ粒子SiO2(ヘキサメチルジシラザン処理シリカ粒子、10〜20nm、ABCR社製)をブチルアセテート(アルドリッヒ社製)中6%PMMA1mlおよびブチルアセテート(アルドリッヒ社製)1ml中に分散させた。混合物は、磁気攪拌器の上で攪拌することによって、および5分間の超音波槽での最終超音波混合工程によって完全に攪拌し、17.3体積%のSiO2を含有する溶液を産出した。溶液0.5mlをガラス基板前駆体(12×12mmのプレート、7059、コーニング社製)の上に空気中で30秒間、1600rpmでスピンコートした。次に被覆された前駆体を空気中で12分間、100℃で焼きなましし、基板1を形成した。
基板2(B2)
0.056gのSiO2を使用したことを除いて、基板1用に概略を上記説明した手順を繰り返した。このようにして入手した溶液は、29.5体積%のSiO2を含有した。2000rpmで実施したこと以外は実施例1と同じように、溶液を前駆体上でスピンコートした。
基板3(B3)
0.085gのSiO2を使用し、1mlではなく1.5mlのブチルアセテートを使用したことを除いて、基板1用に概略を上記説明した手順を繰り返した。このようにして入手した溶液は、38.6体積%のSiO2を含有した。2000rpmで実施したこと以外は実施例1と同じように、溶液を前駆体上でスピンコートした。
基板4(B4)
0.110gのSiO2を使用し、1mlではなく2mlのブチルアセテートを使用したことを除いて、基板1用に概略を上記説明した手順を繰り返した。このようにして入手した溶液は、44.9体積%のSiO2を含有した。2000rpmで実施したこと以外は実施例1と同じように、溶液を前駆体上でスピンコートした。
基板5(B5)
0.136gのSiO2を使用し、1mlではなく2mlのブチルアセテートを使用したことを除いて、基板1用に上記概略説明した手順を繰り返した。このようにして入手した溶液は、50.4体積%のSiO2を含有した。2000rpmで実施したこと以外は実施例1と同じように、溶液を前駆体上でスピンコートした。
プラズマ処理および測定
基板1〜5および基準基板を水で洗浄した。次に、ゴニオメータ(接触角測定装置)を使用して、これら6枚の基板のそれぞれに対して、1〜5μlの水滴との接触角を測定した。
引き続き、6枚の基板のそれぞれを(ブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステム装置中で)7秒間、流速200ml/分、出力200WでO2プラズマ処理に露出した。上記と同じ装置および方法を用いて、処理された基板の接触角を測定した。
引き続き、6枚の酸化した基板のそれぞれを、ブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステム装置中で、7秒間、流速200ml/分、出力200WでCF4プラズマに露出した。次に基板を脱イオン水(エリックス10純水製造装置)で洗浄した。上記と同じ装置および方法を用いて、処理された基板の接触角を測定した。
最後に、6枚の基板それぞれの膜厚を、デクタク8針式形状測定技法を用いて測定した。
結果として生じたデータを下記の表2に記載する。
Figure 2007088474
フルオロアルキルシランによるシラン化による表面特性の修正
基板の作成
基準基板および基板1〜5を上記実施例1のように作成した。
プラズマ処理および測定
基板1〜5および基準基板を水で洗浄した。次に、ゴニオメータ(接触角測定装置)を使用して、これら6枚の基板のそれぞれに対して、1〜5μlの水滴との接触角を測定した。
引き続き、6枚の基板のそれぞれをブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステム中で、7秒間、流速200ml/分、出力200WでCF4プラズマ処理に露出した。処理された基板の接触角を上記と同じ装置および方法を使用して、測定した。発明人らは、酸化物含有量の多い基板(B4およびB5)において接触角は当初急速に減少するが、測定時間が長くなるにつれ数値はゆっくりと安定することをみとめた。このようにして、下記の表3に報告された酸化物含有量の多い試料に対する接触角の範囲は、初期値および測定時間5分後に得た数値に対応する。
引き続き、6枚のフッ素化した基板のそれぞれを、ブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステム中で、7秒間、流速200ml/分、出力200Wでさらに別のCF4プラズマ処理に露出した。処理した基板の接触角は、上記と同じ装置および方法を使用して測定した。再び、試料B4およびB5には接触角の初期の減少がみとめられ、測定時間が長くなるにつれ数値はゆっくりと安定した。しかし、2回目のCF4プラズマ処理の後の初期反応速度のほうが速かったので、初回接触角の値を正確に求めることはできなかった。したがって、5分の測定時間後に求められた接触角のみ下記の表3に報告する。
引き続き、6枚の基板のそれぞれを脱イオン水(エリックス10純水製造装置)で洗浄し、水との接触角を再び測定した。
最後に、洗浄した基板をオクタン溶媒中の(ヘプタデカフルロデシル)−トリクロロシラン(CF3(CF27CH2CH2SiCl3)で処理した。基板に窒素ガスを吹き付けて乾燥し、次に水との接触角を再び測定した。
結果生じたデータを下記表3に記載する。
Figure 2007088474
データ分析
上記のデータより、重合体マトリクス中に埋め込まれた無機酸化物粒子を含有する表面層を含有する基板前駆体から、親水性の高い面および疎水性の高い面を形成できることがわかる。このようにして、当業者に周知の他の方法と同様に、上述の方法1〜6を実行することによって良好なウェッティングコントラストを備える基板を製造することが可能であり、これら方法はすべて、重合体マトリクス中に埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を有する基板前駆体を活用している。
最良の形態
本発明の最良の形態は、上述の第6の方法を用いて基板を作成することである。該方法によって、表面をフッ素化する必要性なしに可撓性基板の生産が可能になり、基板の表面層のエッチング領域および非エッチング領域との間で良好なウェッティングコントラストを有する。該基板は、基板の上および基板の直下の両方に無機粒子が存在する結果エッチング領域および非エッチング領域の両方で発生する表面の粗化を理由に、これら領域間における親水性および/または親油性の差のほうが、先行技術において達成可能な差よりも大きい。
さらに、第6の方法は可撓性の基板底面を使用して実行することができ、このため該基板底面はリールツーリール処理において有用な端部基板となる。
好ましくは、第6の方法は下記の態様で実行される:
「親水性」対「疎水性および疎油性」のウェッティングコントラストを備える基板は、基板底面(1)(前処理した透明な加熱安定化済のポリエステル基板、厚さ125μm、45×45mm、イタリア、コベミ社製)を、厚さ1μmの重合体(2)(ポリメタクリル酸メチル(PMMA))およびブチルアセテート中の平均粒径10〜20mmのSiO2ナノ粒子の溶液であって、重合体および無機粒子の合計量に対して50体積%のSiO2粒子を含有する溶液の層をスピンコーティングすることによって作成される。
引き続き基板前駆体を、シプレイ・フォトレジストS1800シリーズフォトレジスト材料で被覆し、次に基板前駆体は、フォトマスクを介したUV露出によって所望のパターン中で除去され、次にMF319現像機を用いたフォトレジスト現像により下層をなす重合体および酸化物層のパターンを露出する。次に、表面をブランソン/IPCシリーズS2100プラズマストリッパーシステムを用いて、表面酸化処理に露出し、7秒間、流速200ml/分、出力200WでO2プラズマでエッチングして、無機酸化物粒子の周辺にある重合体マトリクスの一部を除去し、これによって表面の無機酸化物粒子を露出し、表面の処理した部分を親水性にする。最後に、マイクロポジットリムーバ1165を用いてフォトレジスト(3)を除去し、基板を形成する。
本発明の方法を実現する第1の方法を概略的に示す図。 本発明の方法を実現する第2の方法を概略的に示す図。 本発明の方法を実現する第3の方法を概略的に示す図。 本発明の方法を実現する第4の方法を概略的に示す図。 本発明の方法を実現する第5の方法を概略的に示す図。 本発明の方法を実現する第6の方法を概略的に示す図。

Claims (23)

  1. 親水性および/または親油性の異なる隣接する領域を含む表面を備える基板を生産する方法であって、基板前駆体の表面層の領域から重合体をエッチングして流す工程を含み、該表面層は重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有し、該エッチングは該隣接する領域のうち一つに対応する領域の表面で無機粒子を露出したことを特徴とする方法。
  2. 前記基板底面を、該重合体マトリクスを形成する該重合体と無機粒子とを含有する混合物で被覆して、表面層を形成する予備工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記エッチングの前または後のいずれかに、表面層の一部をパターンに関して除去して、表面層のエッチング領域に対応する領域に隣接する下層をなす基板底面の一領域を再露出する工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記基板が、エッチング領域に対応する領域に隣接する、表面層の非エッチング領域に対応する領域を備えたことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  5. 前記表面層の非エッチング領域に対応する領域が、表面に無機粒子を実質的に含有しないことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記表面層の領域上に、表面層に含有される重合体とは異なる重合体を堆積させる工程を含み、該堆積された領域は基板のエッチング領域に対応する領域に隣接したことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  7. 前記隣接する領域間における親水性および/または親油性の差が、これら領域が、ヘキサンとは60°以上および/または水とは80°以上接触角が異なることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  8. 前記無機粒子が0.2mm未満の平均粒径を有したことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  9. 前記無機粒子が無機酸化物粒子であることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  10. 前記エッチング工程が表面層の重合体の一部をプラズマエッチング除去したことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  11. エッチング工程に引き続き、基板の表面を化学的に処理して、化学処理の前の基板と比較して、隣接する領域間の親水性および/または親油性の差を増加させる工程をさらに含むことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  12. 前記化学処理が基板の表面をフッ素化剤に露出することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記化学処理が基板の表面をフルオロアルキルシラン化剤に露出することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 前記基板の表面の一領域が親水性であり、隣接する領域が疎水性および親油性であることを特徴とする前記いずれかの請求項に記載の方法。
  15. 前記基板の表面の一領域が親水性であり、隣接する領域が疎水性および親油性であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかの請求項に記載の方法。
  16. 疎水性および親油性である一領域および疎水性および疎油性である隣接する領域を備える表面を備える修飾された基板を生産する方法であって、
    (i)請求項15に記載の方法によって基板を生産する工程;および
    (ii)基板の表面をフルオロアルキルシラン化剤に露出する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  17. マイクロ電子部品を生産する方法であって、
    (i)前記いずれかの請求項に定義される方法によって、親水性および/または親油性の異なる隣接する領域を同一表面上に備える基板または修飾された基板を生産する工程;および
    (ii)第1の溶液を基板または修飾された基板に堆積して、第1の電子機能材料を含有する領域を形成する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記マイクロ電子部品が薄膜トランジスタであり、前記第1の電子機能材料が半導体材料である方法であって、
    (iii)工程(ii)の前に、第2の溶液を基板または修飾された基板に堆積して、工程(ii)において形成される領域の下層をなすようソースおよびドレイン電極を形成する工程;
    (iv)第3の溶液を半導体材料上に堆積して、絶縁層を形成する工程;および
    (v)ソースおよびドレイン電極と適切な配列をなして絶縁材料上にゲート電極を形成する工程
    を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記マイクロ電子部品が発光ダイオードであり、前記第1の電子機能材料が電荷注入層を構成する半導体材料であり、および基板または修飾された基板が陽極を備える方法であって、
    (iii)第4の溶液を第1の半導体材料上に堆積して、第2の発光性半導体材料を備える領域を形成する工程;および
    (iv)第2の半導体材料上に陰極を形成する工程
    を備えたことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. 前記溶液の堆積がインクジェット印刷によって実施されることを特徴とする請求項17〜19に記載の方法。
  21. リールツーリール処理を用いて実施されることを特徴とする請求項17〜20に記載の方法。
  22. 重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を備えたことを特徴とする基板前駆体。
  23. 重合体マトリクスに埋め込まれた無機粒子を含有する表面層を備える基板であって、前記基板は、無機粒子が表面に露出される第1の表面領域と、第1の表面領域に隣接し無機粒子がほぼ露出されない第2の表面領域を備えたことを特徴とする基板。
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