JP2007086748A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶セルと、該液晶セルの両側に配置された、第1偏光板、第2偏光板、第1位相差フィルムおよび第2位相差フィルムを有し、前記第1位相差フィルムは、前記第1偏光板と前記液晶セルの間に配置されており、前記第2位相差フィルムは、前記第2偏光板と前記液晶セルの間に配置されており、前記第1偏光板の吸収軸と前記第1位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、前記第2偏光板の透過軸と前記第2位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、前記第1位相差フィルム及び前記第2位相差フィルムがそれぞれ特定の条件を満たす、液晶表示装置。
【選択図】なし
Description
VAモード液晶表示装置は他の液晶表示モードに比べて一般にコントラストが高いというメリットがあるが、視角によってコントラストおよび色味の変化が大きいという問題も有している。これを補償する方法として、様々な光学補償フィルムが提案されている。このなかでも、特許文献1に開示の2枚の延伸セルロースアシレートを光学補償フィルムとして用いる方法は、該光学補償フィルムが偏光板保護フィルムを兼ねることも可能であり、液晶表示装置の薄型化の点からも好ましい方法であった。
しかし、近年大型テレビ用途を中心に表示装置の大画面化が一段と進むにつれより精緻な表示性能が求められるようになり、上記方法では視角による色味変化の補償が不十分でありさらなる改良が求められていた。
(1)液晶セルと、該液晶セルの両側にそれぞれ配置された第1偏光板および第2偏光板と、前記第1偏光板と前記液晶セルの間に配置された第1位相差フィルムと、
前記第2偏光板と前記液晶セルの間に配置された第2位相差フィルムとを有し、
前記第1偏光板の吸収軸と前記第1位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第2偏光板の透過軸と前記第2位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第1位相差フィルムが、下記式(1)〜(6)の関係を満たし、前記第2位相差フィルムが下記式(7)〜(12)の関係を満たす、液晶表示装置。
10nm<Re(548)<100nm ・・・式(1)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(2)
1.0<Re(446)/Re(548)<2.0 ・・・式(3)
0.5<Re(628)/Re(548)<1.0 ・・・式(4)
1.0<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(5)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.0 ・・・式(6)
40nm<Re(548)<300nm ・・・式(7)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(8)
0.5<Re(446)/Re(548)<1.5 ・・・式(9)
0.5<Re(628)/Re(548)<2.0 ・・・式(10)
0.5<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(11)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.5 ・・・式(12)
(2)前記第1位相差フィルムと第2位相差フィルムが下記の関係を満たす、(1)の液晶表示装置。
式(A)
λ1.0(1st)−λ1.0(2nd)>0
(式(A)中、λ1.0(1st)は、200nm〜700nmの波長範囲において第1位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表し、λ1.0(2nd)は、200nm〜700nmの波長範囲において第2位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表す。)
(3)前記第1位相差フィルムおよび前記第2位相差フィルムのうちの少なくとも一方が偏光板の保護フィルムを兼ねる、(1)または(2)に記載の液晶表示装置。
(4)前記第1位相差フィルムおよび前記第2位相差フィルムのうちの少なくとも一方がセルロースアシレートフィルムである、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(5)前記第1位相差フィルムが200nm〜380nmの範囲に少なくとも1つの吸収極大を有する化合物を含有する、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の液晶表示装置。(6)
前記第1位相差フィルムが、長手方向に延伸処理されたセルロースアシレートフィルムである、(1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(7)前記第2位相差フィルムが幅手方向に延伸処理されたセルロースアシレートフィルムである、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
(8)前記液晶セルがVAモードである、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
本発明において、「実質的に平行」とは、2つの軸のなす角が−10°以上+10°以下であることをいう。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基に、以下の式(21)および式(22)よりRthを算出することもできる。
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
式(21)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)がさらに算出される。
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚とを入力することで、KOBRA WRによりnx(製膜方向の屈折率)、ny(幅方向の屈折率)、nz(厚み方向の屈折率)を算出することができる。
本発明の液晶表示装置は液晶セルと、該液晶セルの両側にそれぞれ配置された第1偏光板および第2偏光板と、前記第1偏光板と前記液晶セルの間に配置された第1位相差フィルムと、
前記第2偏光板と前記液晶セルの間に配置された第2位相差フィルムとを有し、
前記第1偏光板の吸収軸と前記第1位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第2偏光板の透過軸と前記第2位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第1位相差フィルムが、下記式(1)〜(6)の関係を満たし、前記第2位相差フィルムが下記式(7)〜(12)の関係を満たすことを特徴とする。
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(2)
1.0<Re(446)/Re(548)<2.0 ・・・式(3)
0.5<Re(628)/Re(548)<1.0 ・・・式(4)
1.0<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(5)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.0 ・・・式(6)
40nm<Re(548)<300nm ・・・式(7)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(8)
0.5<Re(446)/Re(548)<1.5 ・・・式(9)
0.5<Re(628)/Re(548)<2.0 ・・・式(10)
0.5<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(11)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.5 ・・・式(12)
<第1位相差フィルム>
本発明における第1位相差フィルムのレターデーションは下記関係を満たす。
10nm<Re(548)<100nm ・・・式(1)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(2)
1.0<Re(446)/Re(548)<2.0 ・・・式(3)
0.5<Re(628)/Re(548)<1.0 ・・・式(4)
1.0<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(5)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.0 ・・・式(6)
前記式(2)は、30nm<Rth(548)<300nmであることがさらに好ましく、50nm<Rth(548)<250nmであることが最も好ましい。
前記式(3)は、1.00<Re(446)/Re(548)<1.70であることがさらに好ましく、1.05<Re(446)/Re(548)<1.50であることが最も好ましい。
前記式(4)は、0.60<Re(628)/Re(548)<1.00であることがさらに好ましく、0.70<Re(628)/Re(548)<0.97であることが最も好ましい。
前記式(5)は、1.00<Rth(446)/Rth(548)<1.70であることがさらに好ましく、1.05<Rth(446)/Rth(548)<1.50であることが最も好ましい。
前記式(6)は、0.6<Rth(628)/Rth(548)<1.00であることがさらに好ましく、0.7<Rth(628)/Rth(548)<0.97であることが最も好ましい。
Re(λ)およびRth(λ)が上記範囲に設定された位相差フィルムを用いることにより、視角による色味変化の小さい液晶表示装置が得られる。
本発明の第1位相差フィルムの波長250nmにおける吸光度は1.0以上が好ましく、2.0以上がさらに好ましい。また、波長400nm〜700nmの領域における吸光度は0.5以下が好ましく、0.2以下がさらに好ましい。
250nm〜350nmの紫外光領域に吸収を有するポリマーとしては、ポリカーボネート、ポリイミド等が、透明性が高く好ましい。
前記ポリマーフィルムのうち、セルロースアシレートフィルムは、偏光板加工適性等偏光板保護フィルムとしての特性を有しており、かつ原材料が安価であることから特に好ましい。
以下に本発明の第1位相差フィルムとして好ましく用いられるセルロースアシレートフィルム(以下、第1位相差セルロースアシレートフィルムと称する場合がある)について詳しく説明する。
まず、本発明の第1位相差セルロースアシレートフィルムに用いることのできるセルロースアシレートについて説明する。
セルロースアシレートの置換度は、セルロースの構成単位((β)1,4−グリコシド結合しているグルコース)に存在している、3つの水酸基がアシル化されている割合を意味する。置換度(アシル化度)は、セルロースの構成単位質量当りの結合脂肪酸量を測定して算出することができる。測定方法は、「ASTM D817−91」に準じて実施する。
本発明の第1位相差セルロースアシレートフィルムに使用するセルロースアシレートフィルムはレターデーション発現剤を含有することが好ましい。ここで、「レターデーション発現剤」とはフィルムの面内および厚み方向の複屈折を発現する化合物である。
一般式(I)において、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、芳香族環基または複素環基を表すが、芳香族環基または複素環基が好ましく、芳香族環基がより好ましい。R1、R2、およびR3がそれぞれ表す芳香族環基は、フェニル基またはナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。
式(1−1)
式(1−1)中、R2-1、R4-1、R5-1はそれぞれ水素原子または置換基を表し、置換基は後述の置換基Tが適用できる。
R11-1およびR13-1で表されるアルキル基としては、それぞれ、直鎖、分岐、または環状であって、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、好ましくは置換もしくは無置換の炭素原子数1〜30のアルキル基、炭素原子数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルキル基、炭素原子数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基(つまり、炭素原子数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った1価の基。)、さらに環構造が多いトリシクロ構造などが挙げられる。
R13-1として特に好ましくは、炭素原子2個以上を含むアルキル基であり、より好ましくは炭素原子3個以上を含むアルキル基である。
式(1−1)中、Ar1-1で表されるアリーレン基として好ましくは炭素原子数6〜30のアリーレン基であり、単環であってもよいし、さらに他の環と縮合環を形成してもよい。また、可能な場合には置換基を有してもよく、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。Ar1-1で表されるアリーレン基としてより好ましくは炭素原子数6〜20、特に好ましくは炭素原子数6〜12であり、例えばフェニレン基、p−メチルフェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。
式(1−1)中、Ar2-1で表されるアリール基として好ましくは炭素原子数6〜30のアリール基であり、単環であってもよいし、さらに他の環と縮合環を形成してもよい。また、可能な場合には置換基を有してもよく、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。Ar2-1で表されるアリール基としてより好ましくは炭素原子数6〜20、特に好ましくは炭素原子数6〜12であり、例えばフェニル基、p−メチルフェニル基、ナフタレン基などが挙げられる。
2価の連結基として好ましいものは、−O−、−NR1-1−(R1-1は水素原子または置換基を有してもよいアルキル基またはアリール基を表す)、−CO−、−SO2−、−S−、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基およびこれらの2価の基を2つ以上組み合わせて得られる基であり、その内より好ましいものは−O−、−NR−、−CO−、−SO2NR1-1−、−NR1-1SO2−、−CONR1-1−、−NR1-1CO−、−COO−、および−OCO−、アルキニレン基である。R1-1は好ましくは水素原子を表す。
式(2−1)
式(3−1)
R14-1は水素原子またはアルキル基を表し、アルキル基としてはR11-1、R13-1の好ましい例として示したアルキル基が好ましく用いられる。R14-1は、より好ましくは、水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、さらに好ましくは水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基であり、最も好ましくはメチル基である。R11-1とR14-1は同じであっても異なっていてもよいが、ともにメチル基であることが特に好ましい。
式(4−A)
n−1は3以上の整数を表し、n−1種存在するL1-1およびAr1-1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。ただしR11-1およびR13-1は互いに異なっており、R13-1で表されるアルキル基はへテロ原子を含まない。)
式(4−A)中、R2-1、R5-1、R11-1、R13-1、L1-1、L2-1、Ar1-1、n−1は式(1−1)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
R14-1は式(3−1)におけるR14-1と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
置換基Tとして好ましくはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素原子数5〜30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素原子数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った1価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換または無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素原子数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った1価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基)、ビシクロアルケニル基(置換または無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素原子数5〜30の置換または無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った1価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた1価の基であり、さらに好ましくは、炭素原子数3〜30の5または6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素原子数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルアミノ基、炭素原子数6〜30の置換または無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素原子数0〜30の置換または無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜30の置換または無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素原子数7〜30の置換または無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイルベンゾイル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換または無置換のアリールアゾ基、炭素原子数3〜30の置換または無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換または無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基)を表わす。
式(1−1)で表される化合物の製造方法としては、製造プロセス等を考慮すると置換安息香酸を酸ハロゲン化物に官能基変換した後、フェノール誘導体もしくはアニリン誘導体と縮合する方法が好ましい。
また、本反応には塩基を用いないのが好ましい。塩基を用いる場合には有機塩基、無機塩基のどちらでもよく、好ましくは有機塩基であり、ピリジン、3級アルキルアミン(好ましくはトリエチルアミン、エチルジイソプルピルアミンなどが挙げられる)である。
を有する原料化合物を、水酸基、アミノ基等の反応性部位を有する誘導体との反応に付して得られた中間体:
1分子により連結することによって得ることができる。ただし、本発明における化合物の合成法はこの例に限定されない。
本発明におけるレターデーション発現剤の添加方法は、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランの有機溶媒に溶解してから、セルロースアシレート溶液(ドープ)に添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。
本発明の第1位相差セルロースアシレートフィルムは紫外線(UV)吸収剤にレターデーション発現剤としての機能を併用させることも可能である。
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号公報、特開平8−337574号公報に記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号公報記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。本発明におけるセルロースアシレートフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いる場合、紫外線吸収剤としては、偏光子や液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、且つ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。
次に本発明で採用する第1位相差セルロースアシレートフィルムの製造方法について詳しく説明する。
本発明における第1位相差セルロースアシレートフィルムは、ソルベントキャスト法により製造することができる。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造する。
前記エーテル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していてもよい。また、前記エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−およびCOO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、前記有機溶媒として用いることができる。前記有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する溶媒の上記した上述の好ましい炭素原子数範囲内であることが好ましい。
前記炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが含まれる。
前記炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含まれる。
また、2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。
また、2種類以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。
第1位相差セルロースアシレートフィルムには、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン等)を添加してもよい。劣化防止剤については、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号の各公報に記載がある。また、前記劣化防止剤の添加量は、調製する溶液(ドープ)の0.01〜1質量%であることが好ましく、0.01〜0.2質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%以上であれば、劣化防止剤の効果が十分に発揮されるので好ましく、添加量が1質量%以下であれば、フィルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)などが生じにくいので好ましい。特に好ましい劣化防止剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、トリベンジルアミン(TBA)を挙げることができる。
本発明における第1位相差フィルムとしては、延伸処理されたセルロースアシレートフィルム(延伸セルロースアシレートフィルム)を用いることが特に好ましい。延伸処理によりセルロースアシレートフィルムに所望のレターデーションを付与することが可能である。本発明の第1位相差セルロースアシレートフィルムは長手方向に延伸することが好ましい。長手方向に延伸することにより、セルロースアシレートフィルムの位相差が長手方向に発現し、偏光子の吸収軸と第1位相差フィルムの遅相軸が平行になるように貼りあわせた偏光板(以下第1偏光板)をロール ツー ロールで製造することが可能となり、偏光板製造の生産性向上およびコスト低減のために好ましい。
本発明における第1位相差セルロースアシレートフィルムの厚みは10μm〜200μmが好ましく、20μm〜150μmがさらに好ましく、30μm〜100μmが最も好ましい。
次に本発明における第2位相差フィルムについて詳しく説明する。
本発明における第2位相差フィルムのレターデーションは以下の式(7)〜(12)の関係を満たすことを特徴とする。
40nm<Re(548)<300nm ・・・式(7)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(8)
0.5<Re(446)/Re(548)<1.5 ・・・式(9)
0.5<Re(628)/Re(548)<2.0 ・・・式(10)
0.5<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(11)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.5 ・・・式(12)
前記式(8)は、30nm<Rth(548)<300nmであることがさらに好ましく、40nm<Rth(548)<250nmであることが最も好ましい。
前記式(9)は0.5<Re(446)/Re(548)<1.2であることがさらに好ましく、0.5<Re(446)/Re(548)<1.1であることが最も好ましい。
前記式(10)は、0.8<Re(628)/Re(548)<1.8であることがさらに好ましく、1.0<Re(628)/Re(548)<1.5であることが最も好ましい。
前記式(11)は、0.7<Rth(446)/Rth(548)<1.7であることがさらに好ましく、0.8<Rth(446)/Rth(548)<1.5であることが最も好ましい。
前記式(12)は、0.6<Rth(628)/Rth(548)<1.4であることがさらに好ましく、0.7<Rth(628)/Rth(548)<1.2であることが最も好ましい。
Re(λ)およびRth(λ)を上記範囲に設定することにより、視角による色味変化に対する低減効果の大きくなり好ましい。さらに、偏光板の保護フィルムとしてもより好ましい。
式(A)
λ1.0(1st)−λ1.0(2nd)>0
(式(A)中、λ1.0(1st)は、200nm〜700nmの波長範囲において第1位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表し、λ1.0(2nd)は、200nm〜700nmの波長範囲において第2位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表す。)
本発明においてフィルムの膜厚80μmに換算した吸光度とは、下記式により計算された値を表す。
(フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度)
=(フィルムの吸光度)/(フィルムの膜厚(μm))×80
式(A)はさらに好ましくは、λ1st−λ2nd>10であり、最も好ましくはλ1st−λ2nd>20である。
前記式(A)の関係を満たすことにより、第1位相差フィルムの有する色味視野角低減効果と第2位相差フィルムの有する色味視野角低減効果が相乗的に働き、さらに効果的に液晶表示装置の視角による色味変化を低減することが可能となる。
本発明の第2位相差フィルムとしては様々なポリマーフィルムが使用できるが、正の固有複屈折成分と負の固有複屈折成分とを併せ持つものが特に好ましい。具体的には、(株)帝人製「ピュアエース」等の変性ポリカーボーネートフィルム、特開2003−292639号公報および特開2003−321535号公報に開示されるノルボルネン系フィルムや、セルロースアシレートフィルム等が好ましい。このうち、セルロースアシレートが偏光板加工適性の点から特に好ましい。
まず、本発明における第2位相差セルロースアシレートフィルムに用いることのできるセルロースアシレートについて説明する。
セルロースアシレートの置換度は、セルロースの構成単位((β)1,4−グリコシド結合しているグルコース)に存在している、3つの水酸基がアシル化されている割合を意味する。置換度(アシル化度)は、セルロースの構成単位質量当りの結合脂肪酸量を測定して算出することができる。測定方法は、「ASTM D817−91」に準じて実施する。
本発明の第2位相差セルロースアシレートフィルムはレターデーション発現剤を含有することが好ましい。本発明の第2位相差フィルムに使用するレターデーション発現剤の最も長波長側の吸収極大(λmax(2))は、本発明の第1位相差フィルムに使用するレターデーション発現剤の最も長波側の吸収極大(λmax(1)よりも短波長側に存在することが好ましい。
レターデーション発現剤が上記関係を満たすことにより、第1位相差フィルムによる色味視野角低減効果と第2位相差フィルムによる色味視野角低減効果が相乗的に働き、さらに効果的に液晶表示装置の視角による色味変化を低減することが可能となる。
なお、ハメットの置換基定数のσp、σmに関しては、例えば、稲本直樹著「ハメット則−構造と反応性−」(丸善)、日本化学会編「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応V」2605頁(丸善)、仲谷忠雄著「理論有機化学解説」217頁(東京化学同人)、ケミカル レビュー,91巻,165〜195頁(1991年)等の成書に詳しく解説されている。
nは0〜2の整数を表し、好ましくは0、1である。
さらに、前記スキームに示したように、化合物(1−E)のテトラヒドロフラン溶液に、メタンスルホン酸クロライドを加え、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを滴下し攪拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、化合物(1−D)のテトラヒドロフラン溶液を滴下し、その後、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)のテトラヒドロフラン溶液を滴下することで、例示化合物(1)を得ることができる。
本発明の第2位相差フィルムに使用するレターデーション発現剤の添加方法は、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランの有機溶媒にレターデーション発現剤を溶解してから、セルロースアシレート溶液(ドープ)に添加してもよいし、または直接ドープ組成中に添加してもよい。
本発明の第2位相差セルロースアシレートフィルムは、前記第1位相差セルロースアシレートフィルムと同様の方法により製造することができる。
本発明の第2位相差セルロースアシレートフィルムは、延伸処理されたものであることが特に好ましい。延伸処理によりセルロースアシレートフィルムに所望のレターデーションを付与することが可能である。セルロースアシレートフィルムの延伸方向は幅方向(横延伸)が好ましい。幅方向に延伸することにより、ロール ツー ロールで偏光子の透過軸と第2位相差フィルムの遅相軸が平行な偏光板(以下第2偏光板)を製造することが可能となり、さらに、前記第1偏光板と第2偏光板を、互いの偏光子の吸収軸が直交するように液晶セルに貼りあわせることにより、視角による色味変化の小さい液晶表示装置が得られる。
幅方向に延伸する方法は、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号などの各公報に記載されている。
フィルムの幅方向に延伸する延伸工程と、フィルムの搬送方向に収縮させる収縮工程を含む製造方法においてはパンタグラフ式あるいはリニアモーター式のテンターによって保持し、フィルムの幅方向に延伸しながら搬送方向にはクリップの間隔を徐々に狭めることでフィルムを収縮させることが出来る。
なお、本発明でいう収縮率とは、収縮方向における収縮前のフィルムの長さに対する収縮後のフィルムの収縮した長さの割合を意味する。
収縮率としては5〜40%が好ましく、10〜30%が特に好ましい。
本発明における延伸後の第2位相差セルロースアシレートフィルムの厚みは10μm〜200μmが好ましく、20μm〜150μmがさらに好ましく、30μm〜100μmが最も好ましい。
本発明における第2位相差フィルムには、マット剤として微粒子を加えることが 好ましい。本発明に使用される微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウ ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。これらの微粒子の中ではケイ素を含むものが、濁度が低くなる点で好ましく、二酸化珪素がより好ましい。二酸化珪素の微粒子は、1次平均粒子サイズが1nm〜20nm、かつ、見かけ比重が70g/リットル以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径が5〜25nmのものがフィルムのヘイズを下げることができて、より好ましい。見かけ比重は90〜200g/リットル以上が好ましく、100〜200g/リットル以上がさらに好ましい。見かけ比重が大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。
本発明の第1位相差セルロースアシレートフィルムおよび第2位相差セルロースアシレートフィルムはアルカリ鹸化処理をしてもよい。鹸化処理をすることによりポリビニルアルコールのような偏光子の材料との密着性を付与し、偏光板の保護フィルムと好ましく用いることができる。
(偏光子)
次に本発明における偏光板に用いられる偏光子について説明する。
本発明における偏光子は、ポリビニルアルコール(PVA)と二色性分子から構成することが好ましいが、特開平11−248937号公報に記載されているようにPVAやポリ塩化ビニルを脱水、脱塩素することによりポリエン構造を生成し、これを配向させたポリビニレン系偏光子も使用することができる。
PVAの鹸化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。
PVAのシンジオタクティシティーは、特許登録第2978219号明細書に記載されているように耐久性を改良するため55%以上が好ましいが、特許登録第3317494号公報に記載されているように45〜52.5%であることも好ましく用いることができる。
PVAフィルムの結晶化度は、特に限定されないが、特許登録第3251073号に記載されている平均結晶化度(Xc)50〜75質量%や、面内の色相バラツキを低減させるため、特開2002−236214号公報に記載されている結晶化度38%以下のPVAフィルムを用いることができる。
フィルム中の該二色性分子の含有量は、少なすぎると偏光度が低く、また、多すぎても単板透過率が低下することから通常、フィルムのマトリックスを構成するポリビニルアルコール系重合体に対して、0.01〜5質量%の範囲に調整される。
前記偏光子の好ましい膜厚としては、5μm〜40μmが好ましく、10μm〜30μmがより好ましい。また、偏光子の厚さと上述する保護フィルムの厚さの比を、特開2002−174727号公報に記載されている0.01≦A(偏光子膜厚)/B(保護フィルム膜厚)≦0.16とすることも好ましい。
さらに、保護フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸との交差角は、任意の値でよいが、平行もしくは45±20°の方位角であることが好ましい。
次に、本発明における偏光板の製造工程について説明する。本発明の偏光板は、偏光子と該偏光子の表面に設けられた保護フィルムを有する。
本発明における偏光板の製造工程は、膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護フィルム貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程から構成されることが好ましい。染色工程、硬膜工程、延伸工程の順序を任意に変えること、また、いくつかの工程を組み合わせて同時に行っても構わない。また、特許登録第3331615号明細書に記載されているように、硬膜工程の後に水洗することも好ましく行うことができる。
また、膨潤工程の温度、時間は、任意に定めることができるが、10℃〜60℃、5秒〜2000秒が好ましい。
また、特許登録第3145747号明細書に記載されているように、染色液にホウ酸、ホウ砂等のホウ素系化合物を添加してもよい。
貼り合わせ後乾燥条件は、特開2002−86554号公報に記載の方法に従うが、好ましい温度範囲は30℃〜100℃であり、好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。また、特開平07−325220号公報に記載されているように温湿度管理をした雰囲気でエージングすることも好ましい。
(1)透過率および偏光度
本発明における偏光板の好ましい単板透過率は42.5%〜49.5%であるが、さらに好ましくは42.8%〜49.0%である。下記式4で定義される偏光度の好ましい範囲は99.900%〜99.999%であり、さらに好ましくは99.940%〜99.995%である。平行透過率の好ましい範囲は36%〜42%であり、直交透過率の好ましい範囲は、0.001%〜0.05%である。
平行透過率は、特開2001−083328号公報や特開2002−022950号公報に記載されているように波長依存性が小さくてもよい。偏光板をクロスニコルに配置した場合の光学特性は、特開2001−091736号公報の[0007]に記載されている範囲であってもよく、平行透過率と直交透過率との関係は、特開2002−174728号公報の[0006]に記載されている範囲内であってもよい。
偏光板の波長440nmにおける平行透過率と直交透過率、平行透過率、波長550nmにおける平行透過率と直交透過率、波長610nmにおける平行透過率と直交透過率が、特開2002−258042号公報の[0012]や特開2002−258043号公報の[0012]に記載された範囲とすることも好ましい。
本発明における偏光板の色相は、CIE均等知覚空間として推奨されているL*a*b*表色系における明度指数L*およびクロマティクネス指数a*とb*を用いて好ましく評価される。
L*、a*、b*の定義は、例えば、東京電機大学出版局刊、色彩光学等に記載されている。
偏光板をクロスニコルに配置して波長550nmの光を入射させる場合の、垂直光を入射させた場合と、偏光軸に対して45度の方位から法線に対し40°の角度で入射させた場合の、透過率比やxy色度差を特開2001−166135号や特開2001−166137号公報に記載された範囲とすることも好ましい。また、特開平10−068817号公報に記載されているように、クロスニコル配置した偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)と、積層体の法線から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T60/T0)を10000以下としたり、特開2002−139625号公報に記載されているように、偏光板に法線から仰角80°までの任意な角度で自然光を入射させた場合に、その透過スペクトルの520〜640nmの波長範囲において波長域20nm以内における透過光の透過率差を6%以下としたり、特開平8−248201号公報に記載されている、フィルム上の任意の1cm離れた場所における透過光の輝度差が30%以内とすることも好ましい。
(4−1)湿熱耐久性
60℃、相対湿度95%の雰囲気に500時間放置した場合のその前後における光透過率および偏光度の変化率が絶対値に基づいて3%以下であることが好ましい。特に光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1.0%以下であることが好ましい。また、特開平7−077608号公報に記載されているように80℃、相対湿度90%、500時間放置後の偏光度が95%以上、単体透過率が38%以上であることも好ましい。
80℃、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率および偏光度の変化率も絶対値に基づいて3%以下であることが好ましい。特に、光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1.0%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。
さらに、特開平6−167611号公報に記載されているように80℃で2時間放置した後の収縮率を0.5%以下としたり、ガラス板の両面にクロスニコル配置した偏光板積層体を69℃の雰囲気中で750時間放置した後のx値およびy値を特開平10−068818号公報に記載されている範囲内としたり、80℃、相対湿度90%の雰囲気中で200時間放置処理後のラマン分光法による105cm-1および157cm-1のスペクトル強度比の変化を、特開平8−094834号公報や特開平9−197127号公報に記載された範囲とすることも好ましく行うことができる。
PVAの配向度は高い程良好な偏光性能が得られるが、偏光ラマン散乱や偏光FT−IR等の手段によって算出されるオーダーパラメーター値として0.2〜1.0が好ましい範囲である。また、特開昭59−133509号公報に記載されているように、偏光子の全非晶領域の高分子セグメントの配向係数と占領分子の配向係数(0.75以上)との差を少なくとも0.15としたり、特開平4−204907号公報に記載されているように偏光子の非晶領域の配向係数を0.65〜0.85としたり、I3 -やI5―の高次ヨウ素イオンの配向度を、オーダーパラメーター値として0.8〜1.0とすることも好ましく行うことができる。
特開2002−006133号公報に記載されているように、80℃で30分加熱したときの単位幅あたりの吸収軸方向の収縮力を4.0N/cm以下としたり、特開2002−236213号公報に記載されているように、偏光板を70℃の加熱条件下に120時間置いた場合に、偏光板の吸収軸方向の寸法変化率および偏光軸方向の寸法変化率を、共に±0.6%以内としたり、偏光板の水分率を特開2002−090546号公報に記載されているように3質量%以下とすることも好ましく行うことができる。さらに、特開2000−249832号公報に記載されているように延伸軸に垂直な方向の表面粗さを中心線平均粗さに基づいて0.04μm以下としたり、特開平10−268294号に記載されているように透過軸方向の屈折率n0を1.6より大きくしたり、偏光板の厚みと保護フィルムの厚みの関係を特開平10−111411号公報の[0004]に記載された範囲とすることも好ましく行うことができる。
本発明における偏光板は、ディスプレイの視認性向上のための反射防止フィルム、輝度向上フィルムや、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層等の機能層を有する光学フィルムと複合した機能化偏光板として好ましく使用される。
本発明における偏光板は反射防止フィルムと組み合わせて使用することができる。反射防止フィルムは、フッ素系ポリマー等の低屈折率素材を単層付与しただけの反射率1.5%程度のフィルム、または薄膜の多層干渉を利用した反射率1%以下のフィルムのいずれも使用できる。本発明では、透明支持体上に低屈折率層、および低屈折率層より高い屈折率を有する少なくとも一層の層(即ち、高屈折率層、中屈折率層)を積層した構成が好ましく使用される。また、日東技報,vol.38,No.1,May,2000,26頁〜28頁や特開2002−301783号公報などに記載された反射防止フィルムも好ましく使用できる。
各層の屈折率は以下の関係を満足する。
反射防止フィルムに用いる透明支持体は、前述の偏光子の保護フィルムに使用する透明ポリマーフィルムを好ましく使用することができる。
前記含シリコーン化合物はポリシロキサン構造を有する化合物が好ましいが、反応性シリコーン(例えば、サイラプレーン(チッソ(株)製)や両末端にシラノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報)等を使用することもできる。シランカップリング剤等の有機金属化合物と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシランカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化させてもよい(特開昭58−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、特開平9−157582号公報、同11−106704号公報、特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−53804号公報記載の化合物等)。
低屈折率層には、上記以外の添加剤として充填剤(例えば、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム)等の一次粒子平均径が1〜150nmの低屈折率無機化合物、特開平11−3820号公報の[0020]〜[0038]に記載の有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤、界面活性剤等を含有させることも好ましく行うことができる。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
このような超微粒子は、粒子表面を表面処理剤で処理したり(シランカップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2000−9908号公報、アニオン性化合物或は有機金属カップリング剤:特開2001−310432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造としたり(特開2001−166104号公報等)、特定の分散剤併用する(例えば、特開平11−153703号公報、米国特許第6,210,858B1明細書、特開2002−2776069号公報等)等の態様で使用することができる。
前記高屈折率層の屈折率は、1.70〜2.20であることが好ましい。高屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。
前記中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
本発明における偏光板は、輝度向上フィルムと組み合わせて使用することができる。輝度向上フィルムは、円偏光もしくは直線偏光の分離機能を有しており、偏光板とバックライトとの間に配置され、一方の円偏光もしくは直線偏光をバックライト側に後方反射もしくは後方散乱する。バックライト部からの再反射光は、部分的に偏光状態を変化させ、輝度向上フィルムおよび偏光板に再入射する際、部分的に透過するため、この過程を繰り返すことにより光利用率が向上し、正面輝度が1.4倍程度に向上する。輝度向上フィルムとしては異方性反射方式および異方性散乱方式が知られており、いずれも本発明における偏光板と組み合わせることができる。
本発明における偏光板は、さらに、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層、ガスバリア層、滑り層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けた機能性光学フィルムと組み合わせて使用することも好ましい。また、これらの機能層は、前述の反射防止フィルムにおける反射防止層、あるいは光学異方性層等と同一層内で相互に複合して使用することも好ましい。これらの機能層は、偏光子側および偏光子と反対面(より空気側の面)のどちらか片面、または両面に設けて使用できる。
本発明における偏光板は耐擦傷性等の力学的強度を付与するため、ハードコート層を透明支持体の表面に設けた機能性光学フィルムと組み合わせることが好ましく行われる。ハードコート層を、前述の反射防止フィルムに適用して用いる場合は、特に、透明支持体と高屈折率層の間に設けることが好ましい。
前記ハードコート層は、光および/または熱による硬化性化合物の架橋反応、または、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、または、加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、国際公開第00/46617号パンフレット等記載のものを好ましく使用することができる。
ハードコート層の膜厚は、0.2μm〜100μmであることが好ましい。
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
前方散乱層は、本発明における偏光板を液晶表示装置に適用した際の、上下左右方向の視野角特性(色相と輝度分布)改良するために使用される。本発明では、前方散乱層は屈折率の異なる微粒子をバインダー分散した構成が好ましく、例えば、前方散乱係数を特定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子との相対屈折率を特定範囲とした特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−107512号公報等の構成を使用することができる。また、本発明における偏光板をヘイズの視野角特性を制御するため、住友化学(株)の技術レポート「光機能性フィルム」31頁〜39頁に記載された「ルミスティ」と組み合わせて使用することも好ましく行うことができる。
アンチグレア(防眩)層は、反射光を散乱させ映り込みを防止するために使用される。アンチグレア機能は、液晶表示装置の最表面(表示側)に凹凸を形成することにより得られる。アンチグレア機能を有する光学フィルムのヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
フィルム表面に凹凸を形成する方法は、例えば、微粒子を添加して膜表面に凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、比較的大きな粒子(粒子サイズ0.05〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成する方法(例えば、特開2000−281410号公報、同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281407号公報等)、フィルム表面に物理的に凹凸形状を転写する方法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等を好ましく使用することができる。
次に本発明の光学補償シートを含む偏光板が好ましく用いられる液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置の液晶セルはVAモードであることが好ましい。
VAモードでは上下基板間に誘電異方性が負で、Δn=0.0813、Δε=−4.6程度の液晶をラビング配向により、液晶分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角を、約89°で作製する。図1における液晶層7の厚さdは3.5μmに設定してある。ここで厚さdと屈折率異方性Δnとの積Δndの大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得るためには液晶層の厚みを0.2μm〜0.5μmの範囲になるように設定する。
またVAモードの液晶表示装置では、TNモードの液晶表示装置で一般的に使われているカイラル剤の添加は、動的応答特性の劣化させるため用いることは少ないが、配向不良を低減するために添加されることもある。
例えば、VA方式では液晶分子が電界印加により、一つの画素内で異なる複数の領域に傾斜することで視角特性が平均化される。一画素内で配向を分割するには、電極にスリットを設けたり、突起を設け、電界方向を変えたり電界密度に偏りを持たせる。全方向で均等な視野角を得るにはこの分割数を多くすればよいが、4分割、あるいは8分割以上することでほぼ均等な視野角が得られる。特に8分割時は偏光板吸収軸を任意の角度に設定できるので好ましい。
(第1位相差フィルム1の作製)
下記セルロースアシレート溶液A組成をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
置換度2.86のセルロースアセテート 100重量%
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8重量%
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9重量%
メチレンクロライド(第1溶媒) 300重量%
メタノール(第2溶媒) 54重量%
1−ブタノール 11重量%
メチレンクロライド 64重量%
メタノール 16重量%
レターデーション発現剤B−121 10重量%
レターデーション発現剤B−130 10重量%
セルロースアシレート溶液Aを477重量%に、添加剤溶液B−1の40重量%を添加し、充分に攪拌して、ドープを調製した。ドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。乾量基準で溶媒含有率70質量%のときにドラムから剥ぎ取り、搬送速度の異なる2本のロールを通過させることにより長手方向に9%延伸した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み80μmの第1位相差フィルム1を作製した。
<第1位相差フィルム2〜3の作製>
第1位相差フィルム1の作製において、セルロースアセテートの置換度、レターデーション発現剤の種類、添加量、および厚みを表1のものに変更した以外は第1位相差フィルム1と同様にして第1位相差フィルム2および3を作製した。
<第1位相差フィルム4の作製>
下記に記載のように、セルロースアシレート溶液Cの調製、紫外線吸収剤溶液Dの調製を行い、それらを用いて第1位相差フィルム4を作製した。
下記セルロースアシレート溶液C組成の混合物を密閉容器に入れ、ゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて45℃まで上げ溶解した。容器内は1.2気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
セルロースアセテートプロピオネート 100重量%
(アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度
0.80、粘度平均重合度350)
エチルフタリルエチルグリコレート 2重量%
トリフェニルフォスフェイト 8.5重量%
メチレンクロライド 290重量%
エタノール 60重量%
セルロースアセテートプロピオネート5重量%、チヌビン326(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)6重量%、チヌビン109(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)4重量%、チヌビン171(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)5重量%、を塩化メチレン94重量%とエタノール8重量%を混合し撹拌溶解し、紫外線吸収剤溶液Dを調製した。
<第2位相差フィルム1の作製>
(セルロースアシレート溶液01の調製)
下記セルロースアシレート溶液01の組成をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液01を調製した。
・セルロースアセテート 100.0重量%
(アセチル化度2.70)
・可塑剤:トリフェニルホスフェート 6.0重量%
・可塑剤:ビフェニルホスフェート 3.0重量%
・メチレンクロリド(第1溶媒) 347.0重量%
・メタノール(第2溶媒) 52.0重量%
下記マット剤溶液11組成を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤溶液11を調製した。
・平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子 2.0重量%
“AEROSIL R972”日本アエロジル(株)製
・メチレンクロリド(第1溶媒) 75.0重量%
・メタノール(第2溶媒) 12.7重量%
・セルロースアシレート01溶液 10.3重量%
下記レターデーション発現剤溶液21の組成マット剤溶液11組成をミキシングタンクに投入し、加熱しながら撹拌して、各成分を溶解し、レターデーション発現剤溶液21を調製した。
・レターデーション発現剤(G) 10.0重量%
・メチレンクロリド(第1溶媒) 67.1重量%
・メタノール(第2溶媒) 10.0重量%
・セルロースアシレート溶液01 12.8重量%
<第2位相差フィルム2の作製>
(セルロースアシレート溶液02の調製)
下記セルロースアシレート溶液02の組成をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液02を調製した。
・セルロースアセテート 100.0重量%
(アセチル化度2.78)
・可塑剤:トリフェニルホスフェート 6.0重量%
・可塑剤:ビフェニルホスフェート 3.0重量%
・メチレンクロリド(第1溶媒) 347.0重量%
・メタノール(第2溶媒) 52.0重量%
下記マット剤溶液12組成を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤溶液12を調製した。
・平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子 2.0重量%
“AEROSIL R972”日本アエロジル(株)製
・メチレンクロリド(第1溶媒) 75.0重量%
・メタノール(第2溶媒) 12.7重量%
・セルロースアシレート02溶液 10.3重量%
下記レターデーション発現剤溶液22の組成をミキシングタンクに投入し、加熱しながら撹拌して、各成分を溶解し、レターデーション発現剤溶液22を調製した。
・紫外線吸収剤(上記UV−1) 20.0重量%
・メチレンクロリド(第1溶媒) 58.5重量%
・メタノール(第2溶媒) 8.7重量%
・セルロースアシレート溶液02 12.8重量%
<第2位相差フィルム3の作製>
(セルロースアシレート溶液03の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液03を調製した。
・セルロースアセテート 100.0質量部
(アセチル化度2.80)
・可塑剤:トリフェニルホスフェート 7.0質量部
・可塑剤:ビフェニルホスフェート 3.5質量部
・メチレンクロリド(第1溶媒) 347.0質量部
・メタノール(第2溶媒) 52.0質量部
下記の組成物を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤溶液13を調製した。
・平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子 2.0質量部
“AEROSIL R972”日本アエロジル(株)製
・メチレンクロリド(第1溶媒) 75.0質量部
・メタノール(第2溶媒) 12.7質量部
・セルロースアシレート03溶液 10.3質量部
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら撹拌して、各成分を溶解し、レターデーション発現剤溶液23を調製した。
・上記レターデーション発現剤(20) 20.0質量部
・メチレンクロリド(第1溶媒) 58.5質量部
・メタノール(第2溶媒) 8.7質量部
・セルロースアシレート溶液03 12.8質量部
(第1位相差フィルム1の鹸化処理)
(フィルムのアルカリ処理)
作製した第1位相差フィルム1を、2.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で3分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、第1位相差フィルム1表面の鹸化処理を行った。
前記第1位相差フィルム1と同様にして第1位相差フィルム2〜4、第2位相差フィルム1〜3の表面を、それぞれ鹸化処理した。
<偏光板の作製>
(偏光板保護フィルムの鹸化処理)
市販のセルロースアシレートフィルム(富士タック(株)製、TD80)を1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で1分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光子を作製し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、参考例7で作製した第1位相差フィルム1と参考例8で鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを偏光子の両側に貼り付け、偏光板(A)を作製した。第1偏光板の偏光子の吸収軸と第1位相差フィルム1の遅相軸とは平行になるように配置した。
(偏光板B〜Gの作製)
第1位相差フィルム2〜4および第2位相差フィルム1〜3についても参考例8と同様にして偏光板B〜Gをそれぞれ作製した。なお、偏光板B〜Cについては偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が平行になるように、また、偏光板D〜Gについては偏光子の透過軸と位相差フィルムの遅相軸が平行になるように配置した。
(液晶表示装置の作製)
VAモードの液晶セルに、図1における上側偏光板1として偏光板Aを、第1位相差フィルム1が液晶セル側となるように、また、下側偏光板12には偏光板Gを、第2位相差フィルム1が液晶セル側となるように、粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした。このようにして液晶表示装置101を作製した。
さらに、上側偏光板、下側偏光板を下記表2の内容に変更して本発明の液晶表示装置102〜104および比較例の液晶表示装置201、202を作製した。
上記で作製した液晶表示装置101〜104、201、202について極角60°において、方位角0°と方位角80°との色味変化をELDIM社製Ezcontrastにより測定し、xy色度図上での色味変化の絶対値Δx,Δyを求めた。結果を表4に示す。
液晶表示装置202は本発明の条件は満たすものの、上記式(A)の条件は満たさない。このため比較例の液晶表示装置201に比べれば視角による色味変化が小さく好ましいが、液晶表示装置101、102、103、および104に比べれば、視野角による色味変化が劣っていることが分かる。
2 上側偏光板吸収軸の方向
5 液晶セル上電極基板
6 上基板の配向制御方向
7 液晶層
8 液晶セル下電極基板
9 下基板の配向制御方向
10 液晶表示装置
12 下側偏光板
13 下側偏光板吸収軸の方向
Claims (8)
- 液晶セルと、該液晶セルの両側にそれぞれ配置された第1偏光板および第2偏光板と、前記第1偏光板と前記液晶セルの間に配置された第1位相差フィルムと、
前記第2偏光板と前記液晶セルの間に配置された第2位相差フィルムとを有し、
前記第1偏光板の吸収軸と前記第1位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第2偏光板の透過軸と前記第2位相差フィルムの遅相軸は、実質的に平行であり、
前記第1位相差フィルムが、下記式(1)〜(6)の関係を満たし、前記第2位相差フィルムが下記式(7)〜(12)の関係を満たす、液晶表示装置。
10nm<Re(548)<100nm ・・・式(1)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(2)
1.0<Re(446)/Re(548)<2.0 ・・・式(3)
0.5<Re(628)/Re(548)<1.0 ・・・式(4)
1.0<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(5)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.0 ・・・式(6)
40nm<Re(548)<300nm ・・・式(7)
20nm<Rth(548)<400nm ・・・式(8)
0.5<Re(446)/Re(548)<1.5 ・・・式(9)
0.5<Re(628)/Re(548)<2.0 ・・・式(10)
0.5<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(11)
0.5<Rth(628)/Rth(548)<1.5 ・・・式(12) - 前記第1位相差フィルムと第2位相差フィルムが下記の関係を満たす、請求項1の液晶表示装置。
式(A)
λ1.0(1st)−λ1.0(2nd)>0
(式(A)中、λ1.0(1st)は、200nm〜700nmの波長範囲において第1位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表し、λ1.0(2nd)は、200nm〜700nmの波長範囲において第2位相差フィルムの膜厚80μmに換算した吸光度が1.0となる波長を表す。) - 前記第1位相差フィルムおよび前記第2位相差フィルムのうちの少なくとも一方が偏光板の保護フィルムを兼ねる、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記第1位相差フィルムおよび前記第2位相差フィルムのうちの少なくとも一方がセルロースアシレートフィルムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第1位相差フィルムが200nm〜380nmの範囲に少なくとも1つの吸収極大を有する化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第1位相差フィルムが、長手方向に延伸処理されたセルロースアシレートフィルムである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第2位相差フィルムが幅手方向に延伸処理されたセルロースアシレートフィルムである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶セルがVAモードである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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