JP2007085330A - 内燃機関の暖機装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱材収容容器に貫通口を加工する加工作業及び貫通口周囲のシールや電気回路を不要にして安価で簡単な構成の内燃機関の暖機装置を提供する。
【解決手段】ウォータジャケット内に潜熱型の蓄熱材を収容した蓄熱材収容容器を配設する。蓄熱材収容容器14内に、過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促すように稼動する発核装置2を設ける。この発核装置に、過冷却状態にある蓄熱材Xを相変化させるように発核させる発核部24と、進退移動可能に支持されたハンマ25と、ハンマが進出移動した際に当接して発核部に衝撃を付与する的部材23と、液相に相変化した蓄熱材が熱を受けて体積増加することを利用して後退移動させたハンマを待機位置において拘束するロック機構26とを設ける。ロック機構を、内燃機関の始動時に発する振動により解除させ、ハンマを的部材に当接させて発核装置を稼動させることにより蓄熱材を発核させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の始動時に内燃機関内部の温度を急速に上昇させて暖機する暖機装置に関する。
一般に、内燃機関の始動時に、内燃機関の内部温度、特にシリンダ壁温や燃焼室温度が低くなっていると、ピストンの運動に対するフリクションロスが増大する上、排気組成が悪くなる。
そのため、従来より、内燃機関の内部に潜熱型の蓄熱材を収容し、内燃機関の運転により発生する熱を蓄熱材に蓄えておき、その蓄熱材に蓄えた熱を次の内燃機関の始動時に放熱させて内燃機関の暖機を促進するようにした暖機装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この暖機装置は、蓄熱材の内部に挿通された一対の電極を有する発核装置を備えており、この電極に対し外部から電圧を印加して発核装置を稼働させることによって、過冷却状態にある蓄熱材に相変化を促すように発核させて蓄熱材からの放熱を行うようにしている。
特開平11−182393号公報
ところが、上記従来のものでは、電極に対し電圧を印加することによって蓄熱材に相変化を促しているため、蓄熱材の内部に電極を外部から差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが必要となる。そのため、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業が必要となる上、貫通口周囲でのシールも必要となる。しかも、電気回路が必要となるためにコストアップも余儀なくされることになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業および貫通口周囲のシールや電気回路を不要にして安価で簡単な構成の内燃機関の暖機装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、内燃機関の暖機装置として、内燃機関の内部に液層と固相とに相変化しかつ液相状態で高温になるに従い体積が増加する潜熱型の蓄熱材を収容するとともに、過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促して放熱させるように稼動する発核装置を上記蓄熱材内に設ける。そして、上記発核装置を、過冷却状態にある蓄熱材を相変化させるように発核させる発核部と、軸線方向に進退移動可能に支持されたハンマと、このハンマが軸線方向一側に進出移動した際に当接して上記発核部に衝撃を付与して蓄熱材を発核させる的部材と、上記ハンマを的部材に向かって進出移動させる軸線方向一側へ付勢する一方、固相から液相に相変化した蓄熱材が内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用してハンマを的部材から離間する軸線方向他側位置まで後退移動させる際に圧縮される付勢スプリングと、液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも上記付勢スプリングを圧縮させた状態で上記ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構とを設け、上記ロック機構を、内燃機関の始動時に発する振動により解除させ、ハンマを付勢スプリングの付勢力で的部材に当接させて発核部に衝撃を付与することにより発核装置を稼動させて過冷却状態の蓄熱材を相変化させるように発核させている。
また、上記目的を達成するため、本発明が講じたその他の内燃機関の暖機装置として、内燃機関の内部に液相と固相とに相変化しかつ液相状態で高温になるに従い体積が増加する潜熱型の蓄熱材を収容するとともに、過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促して放熱させるように稼動する発核装置を上記蓄熱材内に設ける。そして、上記発核装置に、過冷却状態にある蓄熱材を相変化させるように発核させる発核部と、軸線方向に進退移動可能に支持され、軸線方向一側に進出移動した際に上記発核部に衝撃を付与するように当接して蓄熱材を発核させるハンマと、内部で圧縮された空気により上記ハンマを上記発核部に向かって進出移動させる軸線方向一側へ付勢する一方、固相から液相に相変化した蓄熱材が内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用して上記ハンマを上記発核部から離間する軸線方向他側位置まで後退移動させる際に内部で空気が圧縮される空気室と、液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも上記空気室の内部の空気を圧縮させた状態で上記ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構とを設け、上記ロック機構を、内燃機関の始動時に発する振動により解除させ、上記ハンマを上記空気室の内部で圧縮された空気の付勢力で上記発核部に当接させて衝撃を付与することにより上記発核装置を稼動させて過冷却状態の蓄熱材を相変化させるように発核させている。
これらの特定事項により、ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構を内燃機関の始動時に発する振動により解除させ、ハンマを付勢スプリングの付勢力によって的部材に当接させた際、またはハンマを空気室の内部で圧縮された空気の付勢力によって発核部に当接させた際に、発核部に衝撃を付与して蓄熱材を発核させる発核装置が、蓄熱材の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材内において内燃機関の始動時の振動により発核装置が独自に稼動して蓄熱材の相変化が促され、蓄熱材からの放熱が蓄熱材内の発核装置によって円滑に行われることになる。
これにより、蓄熱材の内部に外部から電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置を提供することが可能となる。
しかも、ハンマは、蓄熱材が固相から液相に相変化した際に内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用して的部材または発核部から離間する軸線方向他側位置まで後退移動し、液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも軸線方向他側位置に拘束されているので、的部材または発核部との当接により発核部に衝撃を付与して発核装置を稼動する軸線方向一側位置まで進出移動させたハンマが別途部材を用いることなく内燃機関の熱を利用して蓄熱材を相変化させることによって発核装置の稼動に備えた軸線方向他側位置で待機することになり、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することが可能となる。
特に、ロック機構を特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、ロック機構に、ハンマの半径方向外方においてその軸線方向に揺動自在に設けられ、かつ弾性体により均衡する均衡位置に保持された振動子を設ける。そして、上記振動子を、内燃機関の始動時に発する振動により内燃機関に対し相対的に揺動させて均衡位置から離脱させることによって、ハンマの軸線方向他側位置における拘束を解除させるようにしている。
この特定事項により、ハンマの半径方向外方において弾性体により均衡位置に保持された振動子が内燃機関の始動時に発する振動により均衡位置から離脱することによって、ハンマの軸線方向他側位置における拘束を解除して発核装置を稼動させるので、蓄熱材の内部でハンマが付勢スプリングの付勢力で的部材に当接、または蓄熱材の内部でハンマが空気室の圧縮空気の付勢力で発核部に当接することによって、過冷却状態にある蓄熱材に相変化が促され、蓄熱材からの放熱が確実に行えることになる。
特に、ロック機構および振動子を特定するものとして、以下の構成が掲げられる。
つまり、ロック機構に、ハンマの軸線方向と直行する半径方向に滑動可能に支持され、かつハンマの軸線方向他側位置において該ハンマに対し係合する半径方向内方の係合位置とハンマに対する係合を解除する半径方向外方の解除位置とに滑動するロックボールを設ける。そして、ハンマの軸線方向と直行する半径方向内方に突出する突起を振動子に設け、その振動子が均衡位置に位置しているときに上記ロックボールを上記突起との当接により係合位置に位置付けてハンマを軸線方向他側位置に拘束している一方、内燃機関の始動時に発する振動により上記振動子が均衡位置から離脱したときに上記突起との当接を解除して上記ロックボールを解除位置に滑動させてハンマの軸線方向他側位置での拘束を解除するようにしている。
この特定事項により、ハンマの軸線方向他側位置において振動子の突起との当接により半径方向内方の係合位置でハンマに対し係合していたロックボールは、内燃機関の始動時に発する振動により均衡位置から離脱する振動子の突起との当接が解除されて半径方向外方の解除位置に滑動することによって、ハンマの軸線方向他側位置における拘束を解除させて発核装置を稼動させるので、蓄熱材の内部でハンマが付勢スプリングの付勢力で的部材に当接、または蓄熱材の内部でハンマが空気室の圧縮空気の付勢力で発核部に当接することによって、過冷却状態にある蓄熱材に相変化が促され、蓄熱材からの放熱が確実に行えることになる。
更に、上記空気室として、空気を袋内に密閉してなる空気袋または銅製のべローズを適用している場合には、空気室の内部の機密性が容易に得られ、ハンマに対する付勢力を円滑に付与することが可能となる。
以上、要するに、ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構を内燃機関の始動時に発する振動により解除させ、ハンマを付勢スプリングの付勢力、または空気室の圧縮空気の付勢力によって、発核部に当接させて蓄熱材を発核させる発核装置を蓄熱材の内部に設けることで、過冷却状態にある蓄熱材内において内燃機関の始動時の振動により発核装置を独自に稼動させて蓄熱材の相変化を促し、蓄熱材からの放熱を内部の発核装置によって円滑に行えることになる。よって、蓄熱材の内部と外部とを貫通する貫通口の加工作業やシール、および電気回路などを不要にし、安価で簡単な構成の暖機装置を提供することができる。
しかも、固相から液相に相変化した蓄熱材が内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用してハンマを軸線方向他側位置まで後退移動させ、液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも軸線方向他側位置に拘束させておくことで、別途部材を用いることなく蓄熱材の相変化と内燃機関の熱を利用して発核装置の稼動に備えた軸線方向他側位置にハンマを待機させ、非常に安価で効率の高い発核装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例1に係わる暖機装置を備えた内燃機関をクランク軸方向から見た断面図であって、この内燃機関1のシリンダブロック11には、シリンダ12を囲むようにウォータジャケット13が形成されている。このウォータジャケット13内には、例えば酢酸ナトリウム・3水和物(CH3COONa・3H2O)からなる潜熱型の蓄熱材Xを充填した蓄熱材収容容器14が収容されている。この蓄熱材収容容器14は、熱伝導率の高い合成樹脂により構成されている。蓄熱材Xとしての酢酸ナトリウム・3水和物は、融点(58゜C)を越える温度状態から融点以下の温度状態に冷却しても液相から固相に相変化を起こさず、マイナス20゜C〜マイナス30゜C程度まで潜熱を蓄えたまま過冷却状態となる特性を有している。また、図2に示すように、蓄熱材収容容器14の内部には、蓄熱材Xの相変化を促すように稼動する発核装置2が配設されている。そして、内燃機関1の温度が低下し、蓄熱材Xが過冷却状態にあるときに、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置2が稼動すると、蓄熱材Xの固相への相変化が促され、速やかに潜熱が放出されるようになっている。また、蓄熱材Xは、固相への相変化により潜熱の放出を終えてシリンダブロック11からの熱を受け、融点を越える温度状態から液相へ相変化して潜熱を蓄え、高温になるに従い体積が増加するようになっている。
発核装置2は、蓄熱材収容容器14内の上面に上端面が取り付けられた有底円筒形状の枠体20と、この枠体20の上端面に上端が取り付けられ、蓄熱材収容容器14内に下端面が開口する円筒形状のシリンダ部20aと、このシリンダ部20a内の下部に軸線m方向へ摺動自在に支持され、その軸芯部に軸線m方向へ貫通する貫通孔21aを有するピストン部材21と、このピストン部材21の貫通孔21a内に摺動自在に支持されたシャフト状の的部材23と、上記ピストン部材21をシリンダ部20aに対しシールするOリング22と、上記ピストン部材21の下端部に設けられた略四角柱状の空間部21bの下端に取り付けられ、上記的部材23の下面と当接した際の衝撃により発核する椀状の発核部24と、シリンダ部20a内の上部(ピストン部材21よりも上方)に軸線m方向へ摺動自在に支持され、下端を上記的部材23の上面に対し当接させた際に発核部24に衝撃を付与して蓄熱材Xを発核させるハンマ25と、このハンマ25と外枠20の底面(図2では上面)との間に縮装され、ハンマ25を下方(的部材23側)に付勢する付勢スプリング25aとを備えている。上記的部材23は、発核部24の上面に当接した状態で保持されている。そして、的部材23の下面は蓄熱材収容容器14内の蓄熱材Xと接触しており、図3に示すように、固相から液相に相変化した蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積増加した際にピストン部材21が的部材23と共に上方へ移動して当接状態にあるハンマ25を付勢スプリング25aの付勢力に抗して待機位置(図3に示す位置)まで移動させるようになっている。一方、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積減少した際にピストン部材21が的部材23と共に下方へ移動してハンマ25との間隔を確保するようになっている。
また、発核装置2は、ハンマ25を待機位置に拘束しておくロック機構26を備えている。このロック機構26は、ハンマ25を下方へ付勢する上記付勢スプリング25aと、待機位置(図2および図3に示す位置)にあるハンマ25の小径な肩部25bと対応するシリンダ部20aの対応位置を軸線mと直行する半径方向に貫通する貫通孔20b内に滑動自在に支持され、ハンマ25の待機位置においてハンマ25の肩部25bに対し係合する半径方向内方の係合位置(図2および図3に示す位置)とハンマ25の肩部25bに対する係合を解除する半径方向外方の解除位置とに滑動するロックボール26aと、外枠20とシリンダ部20aとの間において上側および下側の一対の付勢スプリング26b,26bの付勢力により軸線m方向に移動可能な状態で均衡して保持され、内燃機関1の始動時に発する振動により上記各付勢スプリング26bによる均衡状態(図2および図3に示す位置)から離脱して内燃機関1に対し相対的に揺動する略円筒形状の振動子26cとを備えている。この振動子26cの内周面の軸線方向略中央位置には、上記各付勢スプリング26b,26bによる均衡位置で上記ロックボール26aを押さえるように軸線mと直行する半径方向内方に突出する突起26dが設けられ、この突起26dは、シリンダ部20aの外周面上を摺動するようになっている。また、上記振動子26cは、均衡位置に位置しているときに上記ロックボール26aを突起26dとの当接により係合位置に位置付けてハンマ25を待機位置に拘束している一方、内燃機関1の始動時に発する振動により均衡位置から離脱したときに上記突起26dとの当接を解除して上記ロックボール26aを解除位置に滑動させることによってハンマ25の待機位置での拘束を解除するようになっている。また、上記振動子26cの突起26dの上側および下側には、ロックボール26aの解除位置への滑動を許容する解除部26e,26eがそれぞれ設けられている。
上記発核部24は、ハンマ25側に膨出する椀状を呈し、この発核部24の反ハンマ25側面(図2では下面)に、内部に蓄熱材Xの結晶体を封入した複数の亀裂が設けられている。そして、図4に示すように、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置2が稼動する。具体的には、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してロックボール26aが解除位置に滑動すると、待機位置から解放されたハンマ25が下方へ移動して的部材23を介して発核部24に当接するように発核装置2が稼働する。このハンマ25の当接により、発核部24裏面(下面)の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xが発核する。この場合、発核装置2は、内燃機関1の始動時に発する振動によりロック機構26によるハンマ25の待機位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
したがって、上記実施例1では、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してハンマ25の肩部25bに対し係合する係合位置からロックボール26aが解除位置まで滑動すると、ハンマ25が待機位置から進出移動して的部材23に当接し、そのハンマ25の当接により発核部24裏面の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xを発核させる発核装置2が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
しかも、ハンマ25は、固相から液相に相変化した蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積増加することを利用したピストン部材21の上方移動により待機位置まで後退移動し、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積減少した際にもロック機構26により待機位置に拘束されているので、的部材23との当接により発核部24を発核させて発核装置2を稼動させる的部材23との当接位置まで下方に進出移動させたハンマ25が、別途部材を用いることなく蓄熱材Xの相変化とシリンダブロック11からの熱を利用して発核装置2の稼動に備えた待機位置で待機することになり、非常に安価で効率の高い発核装置2を提供することができる。
次に、本発明の実施例2を図5に基づいて説明する。
この実施例2では、発核装置の構成を一部変更している。なお、発核装置の一部を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図5に示すように、発核装置3は、シリンダ部20aの上部をウォータジャケット13内に露呈させた状態で蓄熱材収容容器14内に跨るようにシリンダ部20aの軸線m方向略中央部付近に取り付けられている。この発核装置3は、外枠が切除されてシリンダ部20aが冷却水と接触しており、このシリンダ部20aの上端にはそのシリンダ部20aの外径よりも大径な円盤状の板材20cが一体的に取り付けられている。
また、シリンダ部20a上端の板材20cおよびハンマ25には、それぞれの軸芯を軸線m方向に貫通する貫通孔20d,25cが設けられ、ウォータジャケット13内の冷却水によってハンマ25の軸線方向への進退移動が阻害されることなくスムーズに行えるようになっている。この場合、振動子26cは、シリンダ部20a上端の板材20cと蓄熱材収容容器14の上面との間において上側および下側の一対の付勢スプリング26b,26bの付勢力により軸線m方向に移動可能な状態で均衡して保持され、内燃機関1の始動時に発する振動により上記各付勢スプリング26bによる均衡状態(図5に示す位置)から離脱して内燃機関1に対し相対的に揺動するようになっている。
したがって、上記実施例2では、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してハンマ25の肩部25bに対し係合する係合位置からロックボール26aが解除位置まで滑動すると、ハンマ25が冷却水による悪影響を受けることなく待機位置からスムーズに進出移動して的部材23に当接し、その際に発核部24裏面の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xを発核させる発核装置3が蓄熱材収容容器14内に下部(発核部24側)が埋設された状態で設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
次に、本発明の実施例3を図6に基づいて説明する。
この実施例3では、ピストン部材および的部材を変更している。なお、ピストン部材および的部材を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図6に示すように、シリンダ部20a内の下部にはピストン部材43が摺動自在に支持されている。このピストン部材43の軸芯部には、軸線m方向へ貫通する貫通孔43aが設けられている。また、ピストン部材43の貫通孔43a内には、シャフト状の的部材41が摺動自在に支持されている。この的部材41の上面には、シリンダ部20a内に摺動自在に支持された有底円筒形状の冠覆部材42が冠覆されている。また、的部材41上端の大径な大径部41aとピストン部材43の上面との間には、的部材41をピストン部材43に対し上方へ付勢する付勢スプリング44が縮装されている。そして、この付勢スプリング44によって、的部材41と発核部24の上面との間にギャップBが確保されるとともに、的部材41上端の大径部41aを介して押し上げられた冠覆部材42の下端とピストン部材43の上面との間にギャップAが確保されるようになっている。この場合、ギャップAはギャップBよりも小さく(A<B)なるように設定されている。
そして、蓄熱材Xが固相から液相に相変化した後にシリンダブロック11からの熱を受けた際に体積が増加(例えば10%程度増加)することを利用してピストン部材21が上方移動する際、冠覆部材42の下面が付勢スプリング44の付勢力に抗してピストン部材43の上面に接触してギャップAをなくし(A=0)、このとき的部材41が下方へ移動して発核部24とのギャップBを狭めた状態で、ハンマ25を待機位置まで後退移動させ、この待機位置でロック機構26によりハンマ25が拘束されるようになっている。したがって、亀裂内の固相蓄熱材が不用意に放出されることがない。そして、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置2が稼働する。具体的には、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してロックボール26aが解除位置に滑動すると、待機位置から解放されたハンマ25が下方へ移動して冠覆部材42に当接し、その際の衝撃で的部材23が付勢スプリング44の付勢力に抗して発核部24に当接して発核装置2が稼働する。これによって、発核部24の裏面(下面)の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xが発核する。
したがって、上記実施例3では、ハンマ25は、蓄熱材Xが固相から液相に相変化した後にシリンダブロック11からの熱を受けて体積が増加することを利用してピストン部材21が上方移動する際に冠覆部材42を介して待機位置まで後退移動し、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積減少した際にもロック機構26により待機位置に拘束されているので、的部材23との当接により発核部24に衝撃を付与する的部材23との当接位置まで下方に進出移動させたハンマ25が、別途部材を用いることなくシリンダブロック11の熱を利用して蓄熱材Xを相変化させることによって発核装置2の稼動に備えた待機位置で待機することになり、非常に安価で効率の高い発核装置2を同様に提供することができる。
次に、本発明の実施例4を図7に基づいて説明する。
この実施例4では、発核装置の構成の一部を変更している。なお、発核装置の一部を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図7に示すように、発核装置5は、枠体20内の下部に軸線m方向へ摺動自在に支持され、その軸芯部に軸線m方向へ貫通する貫通孔51aを有するピストン部材51と、このピストン部材51の貫通孔51a内に摺動自在に支持された円筒形状の的部材53と、上記ピストン部材51および的部材53を外枠20内の上部に対しシールするゴム製のシール材52と、上記ピストン部材51にアーム51bを介して取り付けられ、上記的部材53の下面との当接により蓄熱材Xを発核させる発核部54と、外枠20内の上部(シール部材52により蓄熱材Xからシールされた部位)に取り付けられた小径な円筒部材59の内部に軸線m方向へ摺動自在に支持され、下端を上記的部材53の上面に対し当接させるハンマ55と、このハンマ55と外枠20の底面(図7では上面)との間に縮装され、ハンマ55を下方(的部材53側)に付勢する付勢スプリング55aと、ハンマ55を待機位置に拘束しておくロック機構26とを備えている。そして、ピストン部材51および的部材53は蓄熱材収容容器14内の蓄熱材Xと接触しており、液相状態にある蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積膨張した際にピストン部材51が上方へ移動するとともに、的部材53がピストン部材51の貫通孔51a内を上方へ移動して当接状態にあるハンマ55を付勢スプリング55aの付勢力に抗して待機位置(図7に示す位置)まで移動させるようになっている。一方、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積が減少(例えば2〜3%程度収縮)した際にピストン部材51が下方へ移動するとともに、的部材53が自重によりピストン部材51の貫通孔51a内を下方へ移動してハンマ55との間隔を確保するようになっている。
上記発核部54は、ハンマ55側に膨出する椀状を呈し、この発核部54の反ハンマ55側面(図7では下面)に、内部に蓄熱材Xの結晶体を封入した複数の亀裂が設けられている。そして、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置5が稼働する。具体的には、内燃機関1の始動時に発する振動によりロック機構26の振動子26cが均衡位置から離脱してロックボール26aが解除位置に滑動すると、待機位置から解放されたハンマ55が下方へ移動して的部材53を介して発核部54に当接するように発核装置5が稼働する。このハンマ55が的部材53を介して発核部54に当接した際に発核部54裏面(下面)の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xが発核する。この場合、発核装置5は、内燃機関1の始動時に発する振動によりロック機構26によるハンマ55の待機位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動によりロック機構26の振動子26cが均衡位置から離脱し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
したがって、上記実施例4では、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してハンマ55の肩部55bに対し係合する係合位置からロックボール26aが解除位置まで滑動すると、ハンマ55が待機位置から進出移動して的部材53に当接し、その際に発核部54裏面の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xを発核させる発核装置5が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
しかも、ハンマ55は、固相から液相に相変化した蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積増加することを利用して上方へ移動するピストン部材51および的部材53によって待機位置まで後退移動し、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積減少した際にもロック機構26により待機位置に拘束されているので、的部材53との当接により発核部54を発核させて発核装置5を稼動させる的部材53との当接位置まで下方に進出移動させたハンマ55が、別途部材を用いることなく蓄熱材の相変化とシリンダブロック11からの熱の利用によって発核装置5の稼動に備えた待機位置まで後退移動することになり、非常に安価で効率の高い発核装置5を提供することができる。
次に、本発明の実施例5を図8および図9に基づいて説明する。
この実施例5では、発核装置の構成の一部を変更している。なお、発核装置の一部を除くその他の構成は上記実施例1の場合と同じであり、同一部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図8に示すように、発核装置6は、シリンダ部20aの上部をウォータジャケット13内に露呈させた状態で蓄熱材収容容器14内に跨るようにシリンダ部20aに取り付けられている。この発核装置6は、シリンダ部20aの外表面の上部が冷却水と接触している一方、シリンダ部20aの外表面の下部が蓄熱材Xと接触しており、このシリンダ部20aの下端にはそのシリンダ部20aの外径よりも大径な円盤状の板材20cが一体的に取り付けられている。
また、発核装置6は、ハンマ61を待機位置に拘束しておくロック機構62を備えている。このロック機構62は、ハンマ61よりも上側のシリンダ部20a内に設けられ、内部で圧縮された空気によりハンマ61を下方へ付勢する空気室としての空気袋63と、待機位置(図8に示す位置)にあるハンマ61の小径な肩部61aと対応するシリンダ部20aの対応位置を軸線mと直行する半径方向に貫通する貫通孔20b内に滑動自在に支持され、ハンマ25の待機位置においてハンマ61の肩部61aに対し係合する半径方向内方の係合位置(図8に示す位置)とハンマ61の肩部61aに対する係合を解除する半径方向外方の解除位置とに滑動するロックボール26aと、振動子26cとを備えている。この振動子26cは、シリンダ部20a下端の板材20cと蓄熱材収容容器14の下面との間において上側および下側の一対の付勢スプリング26b,26bの付勢力により軸線m方向に移動可能な状態で均衡して保持され、内燃機関1の始動時に発する振動により上記各付勢スプリング26bによる均衡状態(図8に示す位置)から離脱して内燃機関1に対し相対的に揺動するようになっている。
そして、発核部64は、ハンマ61側に膨出する椀状を呈し、この発核部64の反ハンマ61側面(図8では下面)に、内部に蓄熱材Xの結晶体を封入した複数の亀裂が設けられている。この発核部64は、取付台65上に取り付けられ、その取付台65を軸線m方向に貫通する複数の貫通孔65a,65a,…を介して蓄熱材収容容器14内の蓄熱材Xとの接触および流通を可能としている。そして、図9に示すように、内燃機関1の始動時に発する振動により発核装置6が稼動する。具体的には、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してロックボール26aが解除位置に滑動すると、待機位置から解放されたハンマ61が下方へ移動して発核部64に当接するように発核装置6が稼働する。このハンマ61の当接により、発核部64裏面(下面)の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xが発核する。この場合、発核装置6は、内燃機関1の始動時に発する振動によりロック機構62によるハンマ61の待機位置での拘束を解除し易い向き、つまり内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱し易い向きとなるように、軸線mを略上下方向に延ばして取り付けられている。
また、ハンマ61は、固相から液相に相変化した蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積増加した際に取付台65の貫通孔65a,65a,…を介して流入する蓄熱材Xにより空気袋63の内部の空気の付勢力に抗して上方へ移動し、ロック機構62により待機位置に保持されるようになっている。この場合、空気袋63の内部の空気は、その空気袋63の内部に密閉され、蓄熱材Xの体積増加によるハンマ61の上方への移動に伴い圧縮されて、ハンマ61を下方へ付勢するようになっている。
したがって、上記実施例5では、内燃機関1の始動時に発する振動により振動子26cが均衡位置から離脱してハンマ61の肩部61aに対し係合する係合位置からロックボール26aが解除位置まで滑動すると、ハンマ61が待機位置から進出移動して発核部64の表面に当接し、そのハンマ61の当接により発核部64裏面の亀裂が開いて亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体が蓄熱材Xに直に接触すること、または亀裂内の金属新生面が蓄熱材Xに直に触れることによって蓄熱材Xを発核させる発核装置6が蓄熱材Xを収容する蓄熱材収容容器14の内部に設けられているので、過冷却状態にある蓄熱材に外部から差し込んだ電極に対し電圧を印加して蓄熱材の相変化を促していたもののように、蓄熱材を収容する蓄熱材収容容器に電極を差し込むための貫通口や、その電極に電圧を印加するための電気回路などが不要となり、蓄熱材収容容器14に貫通口を加工する加工作業や貫通口周囲のシールも不要となって、安価で簡単な構成の暖機装置1を提供することができる。
しかも、ハンマ61は、固相から液相に相変化した蓄熱材Xがシリンダブロック11からの熱を受けて体積増加することを利用した上方移動により待機位置まで後退移動し、液相状態にある蓄熱材Xの温度が低下して体積減少した際にもロック機構62により待機位置に拘束されているので、発核部64との当接により発核装置6を稼動させる当接位置まで下方に進出移動させたハンマ61が、別途部材を用いることなく蓄熱材Xの相変化とシリンダブロック11からの熱を利用して発核装置6の稼動に備えた待機位置で待機することになり、非常に安価で効率の高い発核装置6を提供することができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施例1ないし5では、ハンマ25,55を的部材23,53に当接させた際、またはハンマ61を発核部64に当接させた際に、発核部24,54,64裏面の亀裂内部に残留する蓄熱材Xの結晶体を蓄熱材Xに直に接触させるとともに、亀裂内の金属新生面を蓄熱材Xに直に触れさせることによって蓄熱材Xを発核させるようにしたが、蓄熱材を発核させるメカニズムはこれに限られるものではなく、例えば内燃機関の始動時に発する振動により棒状のシャフト部材を進出移動させ、その進出移動時に扱き部材によりシャフト部材の表面を扱いてシャフト部表面の新生面を蓄熱材に直に接触させることによって過冷却状態の蓄熱材を発核させるようにしてもよく、その他種々のメカニズムを用いて蓄熱材を発核させるようにしてもよいのはもちろんである。
また、上記各実施例では、蓄熱材収容容器14をウォータジャケット13内に配設した場合について述べたが、シリンダブロックに専用の収容室を形成し、その収容室に蓄熱材収容容器が配設されるようにしてもよい。
更に、上記実施例5では、ハンマ61を下方へ付勢するように内部に空気が充填された空気袋63を空気室として用いたが、ハンマよりも上側のシリンダ部内に、内部に空気が密閉された銅製のべローズよりなる空気室が構成されていてもよい。
本発明の実施例1に係わる暖機装置を備えた内燃機関をクランクシャフト方向から見た断面図である。 同じく発核に備えた待機状態を示す暖機装置の発核装置の断面図である。 同じく発核後に蓄熱材の体積膨張してロック機構により待機位置に拘束されたハンマの待機状態を示す暖機装置の発核装置の断面図である。 同じくエンジン始動直後にロック機構によるハンマの解除がなされた発核状態を示す暖機装置の発核装置の断面図である。 本発明の実施例2に係わる暖機装置の発核装置の断面図である。 本発明の実施例3に係わる暖機装置の発核装置の断面図である。 本発明の実施例4に係わる暖機装置の発核装置の断面図である。 本発明の実施例5に係わる発核に備えた待機状態を示す暖機装置の発核装置の断面図である。 同じくエンジン始動直後にロック機構によるハンマの解除がなされた発核状態を示す暖機装置の発核装置の断面図である。
符号の説明
1 内燃機関
14 蓄熱材収容容器
2 発核装置
23 的部材
24 発核部
25 ハンマ
25a 付勢スプリング
26 ロック機構
26a ロックボール
26c 振動子
26d 突起
3 発核装置
41 的部材
5 発核装置
54 発核部
55 ハンマ
55a 付勢スプリング
6 発核装置
61 ハンマ
62 ロック機構
63 空気袋(空気室)
64 発核部
X 蓄熱材

Claims (5)

  1. 内燃機関の内部に液相と固相とに相変化しかつ液相状態で高温になるに従い体積が増加する潜熱型の蓄熱材が収容されているとともに、
    過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促して放熱させるように稼動する発核装置が上記蓄熱材内に設けられており、
    上記発核装置は、
    過冷却状態にある蓄熱材を相変化させるように発核させる発核部と、
    軸線方向に進退移動可能に支持されたハンマと、
    上記ハンマが軸線方向一側に進出移動した際に当接して上記発核部に衝撃を付与して蓄熱材を発核させる的部材と、
    上記ハンマを上記的部材に向かって進出移動させる軸線方向一側へ付勢する一方、固相から液相に相変化した蓄熱材が内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用して上記ハンマを上記的部材から離間する軸線方向他側位置まで後退移動させる際に圧縮される付勢スプリングと、
    液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも上記付勢スプリングを圧縮させた状態で上記ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構と
    を備え、
    上記ロック機構は、内燃機関の始動時に発する振動により解除され、上記ハンマを付勢スプリングの付勢力で的部材に当接させて上記発核部に衝撃を付与することにより上記発核装置を稼動させて過冷却状態の蓄熱材を相変化させるように発核させていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
  2. 内燃機関の内部に液相と固相とに相変化しかつ液相状態で高温になるに従い体積が増加する潜熱型の蓄熱材が収容されているとともに、
    過冷却状態にある蓄熱材の相変化を促して放熱させるように稼動する発核装置が上記蓄熱材内に設けられており、
    上記発核装置は、
    過冷却状態にある蓄熱材を相変化させるように発核させる発核部と、
    軸線方向に進退移動可能に支持され、軸線方向一側に進出移動した際に上記発核部に衝撃を付与するように当接して蓄熱材を発核させるハンマと、
    内部で圧縮された空気により上記ハンマを上記発核部に向かって進出移動させる軸線方向一側へ付勢する一方、固相から液相に相変化した蓄熱材が内燃機関の熱を受けて体積増加することを利用して上記ハンマを上記発核部から離間する軸線方向他側位置まで後退移動させる際に内部で空気が圧縮される空気室と、
    液相状態にある蓄熱材の温度が低下して体積減少した際にも上記空気室の内部の空気を圧縮させた状態で上記ハンマを軸線方向他側位置において拘束するロック機構と
    を備え、
    上記ロック機構は、内燃機関の始動時に発する振動により解除され、上記ハンマを上記空気室の内部で圧縮された空気の付勢力で上記発核部に当接させて衝撃を付与することにより上記発核装置を稼動させて過冷却状態の蓄熱材を相変化させるように発核させていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関の暖機装置において、
    上記ロック機構は、上記ハンマの軸線方向と直交する半径方向外方においてその軸線方向に揺動自在に設けられ、かつ弾性体により均衡する均衡位置に保持された振動子を備え、
    上記振動子は、内燃機関の始動時に発する振動により上記ハンマの軸線方向に揺動して均衡位置から離脱することによって、上記ハンマの軸線方向他側位置における拘束を解除するようになっていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の暖機装置において、
    上記ロック機構は、上記ハンマの軸線方向と直行する半径方向に滑動可能に支持され、かつ上記ハンマの軸線方向他側位置において該ハンマに対し係合する半径方向内方の係合位置と上記ハンマに対する係合を解除する半径方向外方の解除位置とに滑動するロックボールを備え、
    上記振動子は、上記ハンマの軸線方向と直行する半径方向内方に突出する突起を備え、均衡位置に位置しているときに上記ロックボールを上記突起との当接により係合位置に位置付けて上記ハンマを軸線方向他側位置に拘束している一方、内燃機関の始動時に発する振動により均衡位置から離脱したときに上記突起との当接を解除して上記ロックボールを解除位置に滑動させて上記ハンマの軸線方向他側位置での拘束を解除するようになっていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
  5. 請求項2に記載の内燃機関の暖機装置において、
    上記空気室としては、空気を袋内に密閉してなる空気袋または銅製のべローズが適用されていることを特徴とする内燃機関の暖機装置。
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