JPH06264852A - 水冷エンジンの冷却水温度制御装置 - Google Patents

水冷エンジンの冷却水温度制御装置

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JPH06264852A
JPH06264852A JP5106593A JP5106593A JPH06264852A JP H06264852 A JPH06264852 A JP H06264852A JP 5106593 A JP5106593 A JP 5106593A JP 5106593 A JP5106593 A JP 5106593A JP H06264852 A JPH06264852 A JP H06264852A
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JP
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cooling water
heat storage
storage agent
water
cooling
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JP5106593A
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Kazuhiro Ichimoto
和宏 一本
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車等に用いられる水冷エンジ
ンの冷却水温度制御装置に関し、コールドスタート時に
冷却水温度の上昇ひいてはエンジン本体の温度上昇を促
進できるようにし、燃費や排気ガスの悪化を防止し、エ
ンジン本体に悪影響を及ぼすことなくエンジンを始動で
きるようにすることを目的とする。 【構成】 ラジエータ2から水冷エンジン1への冷却水
供給流路3に分流路5を並列的に設け、その分岐部6に
冷却水の流路を切り換える切換バルブ7を設け、分流路
5中に蓄熱剤10を封入した蓄熱剤封入部材9を配設
し、蓄熱剤10に衝撃を付与する衝撃付与手段11をそ
なえ、水冷エンジン1の始動時に水温センサ15による
検出値が所定値以下の場合、冷却水を分流路5へ流すよ
う切換バルブ7を切り換える切換バルブ制御手段17
と、衝撃付与手段11を作動させ蓄熱剤10の発熱を開
始させる蓄熱剤発熱制御手段18とをそなえて構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に用いられる
水冷エンジンの冷却水温度制御装置に関し、特に冬場等
のコールドスタート時に用いて好適の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等に用いられる水冷エン
ジンでは、この水冷エンジンのウォータジャケットとラ
ジエータとが、冷却水供給流路および冷却水回収流路に
より接続され、ラジエータにより冷却された冷却水が、
冷却水供給流路により水冷エンジンへ送給される一方、
水冷エンジンにより温められた冷却水は、冷却水回収流
路によりラジエータに回収され熱交換にて冷却されるよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の水冷エンジンの冷却系においては、コール
ドスタート時に冷却水の温度上昇がエンジン本体の発熱
に追従し、適切な温度に上昇するまで時間を要するた
め、例えば電子制御燃料噴射の場合、アイドル回転数が
上がり、燃費が悪化するとともに、エンジン本体に悪影
響を及ぼすことになる。このような傾向は、特に冬場や
寒冷地など気温の低い場合に顕著になる。
【0004】そこで、エンジンの運転中に熱回収器を用
いて冷却水の温度制御を行なうものも提案されているが
(実開昭64−34427号参照)、この装置は、熱回
収器での回収温度が異常上昇したり異常低下したりする
のを防止して、水冷エンジンのオーバヒートあるいは過
冷却を防止するための温度制御を行なうものであって、
コールドスタート時の冷却水温度を十分に確保すること
はできない。
【0005】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、コールドスタート時に冷却水温度の上昇ひい
てはエンジン本体の温度の上昇を促進できるようにし
て、燃費や排気ガスの悪化を防止し、エンジン本体に悪
影響を及ぼすことなくエンジンを始動できるようにし
た、水冷エンジンの冷却水温度制御装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の水冷
エンジンの冷却水温度制御装置は、水冷エンジンとラジ
エータとの間に、該ラジエータにより冷却した冷却水を
該水冷エンジンへ送給する冷却水供給流路と、該水冷エ
ンジンにより温められた冷却水を該ラジエータに回収す
る冷却水回収流路とをそなえ、該冷却水供給流路に、該
冷却水供給流路から分岐し該冷却水供給流路に再度合流
する分流路を並列的に設け、該冷却水供給流路と該分流
路との分岐部に、該ラジエータからの冷却水を該冷却水
供給流路側もしくは該分流路側のいずれかに一方に切り
換えて流しうる切換バルブを設けるとともに、該分流路
中に、冷却水の熱を蓄熱し衝撃により発熱を開始する蓄
熱剤を封入された蓄熱剤封入部材を配設し、該蓄熱剤封
入部材内の該蓄熱剤に対して衝撃を付与しうる衝撃付与
手段と、冷却水の温度を検出する水温検出手段と、該水
冷エンジンの始動時に該水温検出手段により検出された
冷却水の温度が所定値以下である場合に冷却水を該冷却
水供給流路側から該分流路側に流すように該切換バルブ
を切り換える切換バルブ制御手段と、該水冷エンジンの
始動時に該水温検出手段により検出された冷却水の温度
が所定値以下である場合に該衝撃付与手段を作動させて
該蓄熱剤封入部材内の該蓄熱剤に対して衝撃を付与し該
蓄熱剤の発熱を開始させる蓄熱剤発熱制御手段とをそな
えたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上述の本発明の水冷エンジンの冷却水温度制御
装置では、通常の水冷エンジンの作動時には、冷却水が
分岐部から分流路に流れ込まず冷却水供給流路内を流れ
るように切換バルブを切換・配置しておく。このとき、
蓄熱剤封入部材内の蓄熱剤には、分流路の下流側から冷
却水の熱が伝達され蓄熱される。
【0008】そして、次の水冷エンジンの始動時に、水
温検出手段により冷却水の温度が所定値以下であること
を検知すると、切換バルブ制御手段により切換バルブの
位置を切換制御して、冷却水を冷却水供給流路側から分
流路側へ流れるように切り換える。これと同時に、蓄熱
剤発熱制御手段により衝撃付与手段を作動させ、蓄熱剤
封入部材内の蓄熱剤に対して衝撃を付与する。
【0009】これにより、蓄熱剤は、蓄熱していた熱を
放出し始め発熱し、ラジエータから冷却水供給流路およ
び分流路を流れてきた冷却水は、蓄熱剤からの熱により
熱せられてから、再び冷却水供給流路に流れ込み、水冷
エンジンに供給される。
【0010】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の水冷エンジンの冷却水温度制御装置について説明する
と、図1はその構成を示す模式図、図2はその蓄熱剤封
入部材を模式的に示す斜視図、図3はその動作を説明す
るためのフローチャート、図4はその蓄熱剤の特性を示
すグラフである。
【0011】図1に示すように、例えば自動車用の水冷
エンジン1(実際には水冷エンジン1内に設けられた図
示しないウォータジャケット)とラジエータ2との間に
は、このラジエータ2により冷却した冷却水を水冷エン
ジン1へ送給するための冷却水供給流路3と、水冷エン
ジン1を冷却することにより温められた冷却水をラジエ
ータ2に回収するための冷却水回収流路4とがそなえら
れている。
【0012】そして、本実施例においては、冷却水供給
流路3に、この冷却水供給流路3から分岐し冷却水供給
流路3に再度合流する分流路5が並列的に設けられてい
る。この分流路5と冷却水供給流路3との分岐部6に
は、ラジエータ2からの冷却水を冷却水供給流路3側も
しくは分流路5側のいずれかに一方に切り換えて流しう
る切換バルブ7が設けられている。この切換バルブ7
は、ソレノイド8によって切換駆動されるもので、ソレ
ノイド8の消磁時には図1に二点鎖線で示すように冷却
水を冷却水供給流路3に流通させる側へ切り換えられる
一方、ソレノイド8の励磁時には図1に実線で示すよう
に冷却水を分流路5に流通させる側へ切り換えられるよ
うになっている。
【0013】また、冷却水供給流路3に並列的に設けら
れた分流路5中には、冷却水の熱を蓄熱し衝撃(ショッ
クトリガー)により発熱を開始する蓄熱剤10を封入さ
れた蓄熱剤封入部材9が配設されている。この蓄熱剤封
入部材9は、図2に示すように、紡錘形部分9aと、こ
の紡錘形部分9aの中央側部から突設された円柱部分9
bとを組み合わせた形状を有し、これらの紡錘形部分9
aおよび円柱部分9bの内部に2つの部分9a,9bに
連通する中空の封入部9dが形成され、この封入部9d
に蓄熱剤10が封入されている。
【0014】そして、蓄熱剤封入部材9の紡錘形部分9
aは、この紡錘形部分9aの中心軸線を分流路5の中心
軸線に一致させるように配置されるとともに、蓄熱剤封
入部材9の円柱部分9bは、その先端を分流路5の貫通
用開口部5aから分流路5の外部へ突出させて配置され
ている。なお、蓄熱剤封入部材9の円柱部分9bの外周
面と分流路5の貫通用開口部5aとの間には、Oリング
19が介設され、このOリング19により分流路5内を
流通する冷却水の水密性が確保されるようになってい
る。
【0015】ところで、本実施例において、蓄熱剤封入
部材9内の封入部9dに封入される蓄熱剤10とは、図
4に示すように、常温では固相で吸熱することにより相
変化を起こして液相となるが、逆に冷却時には過冷却と
なって液相のまま冷却されて溶融潜熱を有するものであ
り、超音波,機械的なショック,電圧印加などのトリガ
ーにより凝固を開始して発熱するものである。具体的な
蓄熱剤としては、酢酸ナトリウムやポリエチレングリコ
ール(PEG)などを挙げることができ、本実施例で
は、例えば蓄熱剤10として酢酸ナトリウムを用いる。
【0016】本実施例では、図1に示すように、蓄熱剤
封入部材9内の蓄熱剤10に対して衝撃(ショックトリ
ガー)を付与する衝撃付与手段11が、スタータハンマ
12およびソレノイド13から構成されている。スター
タハンマ12は、ソレノイド13を励磁することにより
図1の上方へ移動し、蓄熱剤封入部材9の打面9c(図
2に示す分流路5の外部に露出した円柱部分9bの端
面)を打ち付け、機械的な衝撃を蓄熱剤封入部材9内の
蓄熱剤10に付与するようになっている。
【0017】なお、スタータハンマ12の外周にはフラ
ンジ部12aが形成されており、このフランジ部12a
と分流路5の外面との間におけるスタータハンマ12の
外周部には、スタータハンマ12を蓄熱剤封入部材9の
打面9cから引き離す方向へ付勢するバネ14が設けら
れている。従って、ソレノイド13を消磁することによ
り、スタータハンマ12は、バネ14の付勢力を受けて
蓄熱剤封入部材9の打面9cから引き離された状態に戻
されるようになっている。
【0018】一方、水冷エンジン1には、この水冷エン
ジン1(ウォータジャケット)における冷却水の温度を
検出する水温センサ(水温検出手段)15がそなえられ
ている。また、本実施例の装置には、その動作を制御す
べく図3にて後述する手順で動作するCPU16がそな
えられ、このCPU16に、切換バルブ制御手段17と
蓄熱剤発熱制御手段18とがそなえられている。
【0019】切換バルブ制御手段17は、水冷エンジン
1の始動時に水温センサ15により検出された冷却水の
温度が所定値以下である場合に、切換バルブ7の位置
を、冷却水が冷却水供給流路3側から分流路5側に流れ
るように(図1に実線で示す状態に)切り換えるべく、
ソレノイド8を励磁制御するものである。なお、切換バ
ルブ制御手段17は、冷却水の温度が所定値よりも高く
なれば、通常通り、切換バルブ7の位置を、冷却水が冷
却水供給流路3を流れるように(図1に二点鎖線で示す
状態に)切り換えるべく、ソレノイド8を消磁制御する
機能も有している。
【0020】また、蓄熱剤発熱制御手段18は、切換バ
ルブ制御手段17と同様に水冷エンジン1の始動時に水
温センサ15により検出された冷却水の温度が所定値以
下である場合に、衝撃付与手段11のスタータハンマ1
2を作動させるべくソレノイド13を励磁制御するもの
である。このようにソレノイド13を励磁することによ
り、スタータハンマ12は、図1の上方へ移動して蓄熱
剤封入部材9の打面9cを打ち付けることになり、これ
に伴い、蓄熱剤封入部材9内の蓄熱剤10に対して機械
的な衝撃が付与されて蓄熱剤10の発熱が開始されるよ
うになっている。なお、この蓄熱剤発熱制御手段18
も、切換バルブ制御手段17と同様に、冷却水の温度が
所定値よりも高くなれば、ソレノイド13を消磁制御す
る機能を有している。
【0021】上述の構成により、通常の水冷エンジン1
の作動時には、冷却水が分岐部6から分流路5に流れ込
まず冷却水供給流路3内を流れるように、切換バルブ7
を図1に二点鎖線で示す位置に切換・配置しておく。こ
のとき、蓄熱剤封入部材9内の蓄熱剤10には、分流路
5の下流側から冷却水の熱が伝達され、この熱を蓄熱剤
10が吸収し、蓄熱剤10は液体状態となる。そして、
水冷エンジン1が停止してこの水冷エンジン1が冷却さ
れると、蓄熱剤10は過冷却され、つまり、凝固熱を蓄
熱した状態で液体状態のまま冷却される。
【0022】この状態で、次の水冷エンジン1の始動時
になると、CPU16における切換バルブ制御手段17
および蓄熱剤発熱制御手段18により、図3に示す手順
に従って以下のような制御が行なわれる。つまり、ま
ず、自動車のキーがオン状態になったか否か、つまり水
冷エンジン1の始動時になったか否かを判定し(ステッ
プS1)、キーがオン状態になった場合には、水温セン
サ15により冷却水の温度を検出し(ステップS2)、
検出された冷却水温度が予め設定された所定値以下か否
かを判定する(ステップS3)。
【0023】ステップS3により冷却水温度が所定値以
下ではないと判定された場合、つまり冷却水温度が高く
冬場等のコールドスタート時に対応しないと判定された
場合には、切換バルブ7の位置を切り換えることなく且
つ衝撃付与手段11を作動させることもなく、通常通り
水冷エンジン1を始動させる(ステップS4)。一方、
ステップS3により冷却水温度が所定値以下であると判
定された場合、つまり冷却水温度が低く冬場等のコール
ドスタート時に対応すると判定された場合には、CPU
16の切換バルブ制御手段17によりソレノイド8を励
磁して切換バルブ7の位置を図1に実線で示す位置に切
換制御することにより(ステップS5)、冷却水が冷却
水供給流路3側から分流路5側へ流れるように切り換え
る。
【0024】これと同時に、CPU16の蓄熱剤発熱制
御手段18によりソレノイド13を励磁して衝撃付与手
段11のスタータハンマ12を移動させ、このスタータ
ハンマ12により蓄熱剤封入部材9の打面9cを打ち付
けることにより(ステップS6)、蓄熱剤封入部材9内
の蓄熱剤10に対して機械的な衝撃を付与する。このよ
うな機械的な衝撃をショックトリガーとして受けた蓄熱
剤10は、液体から固体へ変態し始め、蓄熱していた熱
を放散する。これにより、ラジエータ2から冷却水供給
流路3および分流路5を流れてきた冷却水は、蓄熱剤封
入部材9の外周を通過する際に、蓄熱剤10からの熱に
より熱せられてから、再び冷却水供給流路3に流れ込
み、水冷エンジン1に供給される。このような状態で、
水冷エンジン1を始動させる(ステップS7)。
【0025】この後、水温センサ15により検出された
冷却水温度が所定値以下か否かを監視し(ステップS
8)、所定値以下ではなくなった場合、つまり、蓄熱剤
10からの熱や水冷エンジン1の動作に伴う熱により冷
却水が温められその温度が高くなった場合には、切換バ
ルブ制御手段17によりソレノイド8を消磁し、切換バ
ルブ7の位置を図1に二点鎖線で示す状態に切り換える
(ステップS9)。
【0026】これにより、ラジエータ2からの冷却水
は、蓄熱剤封入部材9が配設されて流路抵抗の大きな分
流路5から、通常通り、蓄熱剤封入部材9がなく流路抵
抗の小さな冷却水供給流路3を流れるように切り換えら
れ、この冷却水供給流路3を通じて水冷エンジン1へ供
給される。なお、本実施例では、図2に示すように、分
流路5内に配設される蓄熱剤封入部材9の形状を紡錘形
とすることにより、流路抵抗をできるだけ小さくしてい
る。また、本実施例では、切換バルブ制御手段17によ
りソレノイド8を消磁すると同時に、蓄熱剤発熱制御手
段18によりソレノイド13を消磁し、スタータハンマ
12を、バネ14の付勢力により蓄熱剤封入部材9の打
面9cから引き離した状態に戻している。
【0027】このように、本実施例の冷却水温度制御装
置によれば、水冷エンジン1のコールドスタート時(冷
却水の温度が所定値以下である場合)には、切換バルブ
制御手段17により切換バルブ7の位置を切り換えると
ともに、蓄熱剤発熱制御手段18により蓄熱剤封入部材
9内の蓄熱剤10の発熱を開始させ、ラジエータ2から
の冷却水を分流路5に導き、冷却水が、分流路5を通過
する際に蓄熱剤封入部材9内の蓄熱剤10からの熱によ
り加熱されてから水冷エンジン1に供給されるように構
成したので、冷却水温度の上昇ひいては水冷エンジン本
体の温度の上昇が促進され、燃費や排気ガスの悪化を確
実に防止できるとともに、エンジン本体に悪影響を及ぼ
すことなく水冷エンジン1の始動を行なえるのである。
【0028】なお、上述した実施例では、本発明の装置
を自動車用の水冷エンジンに適用した場合について説明
したが、本発明の装置は、これに限定されるものではな
く、水冷エンジンであれば上述した実施例と同様に適用
され、上述した実施例と同様の作用効果が得られること
は言うまでもない。また、上述した実施例では、蓄熱剤
10に衝撃を付与するための衝撃付与手段11として、
スタータハンマ12を用い機械的な衝撃を付与するもの
について説明したが、超音波や電圧印加などを蓄熱剤1
0のショックトリガーとして用いてもよく、この場合、
超音波や電圧印加などによる衝撃を蓄熱剤10に対して
付与する構成のものを、衝撃付与手段として使用する。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の水冷エン
ジンの冷却水温度制御装置によれば、水冷エンジンとラ
ジエータとの間に、該ラジエータにより冷却した冷却水
を該水冷エンジンへ送給する冷却水供給流路と、該水冷
エンジンにより温められた冷却水を該ラジエータに回収
する冷却水回収流路とをそなえ、該冷却水供給流路に、
該冷却水供給流路から分岐し該冷却水供給流路に再度合
流する分流路を並列的に設け、該冷却水供給流路と該分
流路との分岐部に、該ラジエータからの冷却水を該冷却
水供給流路側もしくは該分流路側のいずれかに一方に切
り換えて流しうる切換バルブを設けるとともに、該分流
路中に、冷却水の熱を蓄熱し衝撃により発熱を開始する
蓄熱剤を封入された蓄熱剤封入部材を配設し、該蓄熱剤
封入部材内の該蓄熱剤に対して衝撃を付与しうる衝撃付
与手段と、冷却水の温度を検出する水温検出手段と、該
水冷エンジンの始動時に該水温検出手段により検出され
た冷却水の温度が所定値以下である場合に冷却水を該冷
却水供給流路側から該分流路側に流すように該切換バル
ブを切り換える切換バルブ制御手段と、該水冷エンジン
の始動時に該水温検出手段により検出された冷却水の温
度が所定値以下である場合に該衝撃付与手段を作動させ
て該蓄熱剤封入部材内の該蓄熱剤に対して衝撃を付与し
該蓄熱剤の発熱を開始させる蓄熱剤発熱制御手段とをそ
なえるという極めて簡素な構成により、コールドスター
ト時に冷却水温度の上昇ひいてはエンジン本体の温度の
上昇を促進でき、燃費や排気ガスの悪化が確実に防止さ
れるとともに、エンジン本体に悪影響を及ぼすことなく
エンジンを始動できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての水冷エンジンの冷却
水温度制御装置の構成を示す模式図である。
【図2】本実施例における蓄熱剤封入部材を模式的に示
す斜視図である。
【図3】本実施例の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図4】本実施例における蓄熱剤の特性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 水冷エンジン 2 ラジエータ 3 冷却水供給流路 4 冷却水回収流路 5 分流路 5a 貫通用開口部 6 分岐部 7 切換バルブ 8 ソレノイド 9 蓄熱剤封入部材 9a 紡錘形部分 9b 円柱部分 9c 打面 9d 封入部 10 蓄熱剤 11 衝撃付与手段 12 スタータハンマ 12a フランジ部 13 ソレノイド 14 バネ 15 水温センサ(水温検出手段) 16 CPU 17 切換バルブ制御手段 18 蓄熱剤発熱制御手段 19 Oリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷エンジンとラジエータとの間に、該
    ラジエータにより冷却した冷却水を該水冷エンジンへ送
    給する冷却水供給流路と、該水冷エンジンにより温めら
    れた冷却水を該ラジエータに回収する冷却水回収流路と
    をそなえ、 該冷却水供給流路に、該冷却水供給流路から分岐し該冷
    却水供給流路に再度合流する分流路が並列的に設けら
    れ、 該冷却水供給流路と該分流路との分岐部に、該ラジエー
    タからの冷却水を該冷却水供給流路側もしくは該分流路
    側のいずれかに一方に切り換えて流しうる切換バルブが
    設けられるとともに、 該分流路中に、冷却水の熱を蓄熱し衝撃により発熱を開
    始する蓄熱剤を封入された蓄熱剤封入部材が配設され、 該蓄熱剤封入部材内の該蓄熱剤に対して衝撃を付与しう
    る衝撃付与手段と、 冷却水の温度を検出する水温検出手段と、 該水冷エンジンの始動時に該水温検出手段により検出さ
    れた冷却水の温度が所定値以下である場合、冷却水を該
    分流路側に流すように該切換バルブを切り換える切換バ
    ルブ制御手段と、 該水冷エンジンの始動時に該水温検出手段により検出さ
    れた冷却水の温度が所定値以下である場合、該衝撃付与
    手段を作動させて該蓄熱剤封入部材内の該蓄熱剤に対し
    て衝撃を付与し該蓄熱剤の発熱を開始させる蓄熱剤発熱
    制御手段とがそなえられたことを特徴とする、水冷エン
    ジンの冷却水温度制御装置。
JP5106593A 1993-03-11 1993-03-11 水冷エンジンの冷却水温度制御装置 Withdrawn JPH06264852A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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